スポーツ
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スポーツ 2014年03月21日 11時00分
日本人力士にかかる相撲協会の増収
白鵬の連覇なるか、大関・鶴竜の綱取りは? 入幕4場所目で東前頭筆頭まで躍進したイケメン力士の遠藤はどこまでやるか−−。 珍しく見どころが豊富だったこの春場所が始まる3日前、相撲協会は大阪市内で理事会を開き、平成25年の決算を承認した。それによると、本場所の観客増などによる収入が大幅に増え、約1億5300万円の黒字になったという。 相撲協会が黒字を計上するのは実に4年ぶりのことで、2年前は八百長問題で春場所が中止に追い込まれるなどして約48億8000万円、昨年度も観客動員数が伸び悩み10億7000万円もの赤字を出している。 「今回は稀勢の里の綱取り、さらに若い遠藤が出てきたことで、土俵は大いに盛り上がりましたからね。やっぱり日本人力士が活躍しないとフィーバーしないんです。それと円安が大きかった。相撲協会が持っている株などの金融資産の評価額が円安、株高の影響でアップし、約10億円も膨らんだそうで、もしこれがなかったら逆に9億円の赤字だったといいます。黒字に転じたといっても、まだ厳しい状況に変わりはありません」(担当記者) これからも経費削減を進めるなど、一層の経営努力を求められることになりそうだが、気になるのはそれだけではない。観客増に貢献した日本人力士の活躍に陰りが垣間見えるからだ。 「特に、人気は既に横綱級の遠藤が厳しい。場所前の出稽古でコテンパンにのされていましたが、案の定、序盤から連敗。いずれもモンゴル力士が相手です。この結果はストレートに人気に影響しそうで、また赤字に転落する恐れは十分にありますね」(協会関係者) 日本人力士の活躍を切に願っているのは、相撲ファンだけではない。
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スポーツ 2014年03月20日 15時30分
2014年プロ野球キャンプ情報 ニューフェイスは戦力になるか?(福岡ソフトバンク編)
中田賢一(31=前中日)、ウルフ(33=前日本ハム)、スタンリッジ(35=前阪神/復帰)、サファテ(32=前西武)、鶴岡慎也(32=前日本ハム)、李大浩(31=前オリックス)、岡島秀樹(38=アスレチックス/復帰)…。彼らの年俸だけでも10億円を越える計算だ。「ルールを守って、かつ惜しみなく」と今季の大型補強について語っていたが、ホークスの選手層はもともと厚い。身体能力の高い選手も少なくない。昨季は規定イニングに到達した先発投手が「攝津だけ」というハプニングもあったが、現有戦力と補強組が本来の力量を発揮すれば、『シーズン90勝達成』も夢ではない。そう巧くいかないのも、ペナントレースの面白さではあるのだが…。 まず、“FA市場の一番人気”だった中田だが、中日時代よりも早めに調整している印象を受けた。キャンプ中盤の2月11日にはシート打撃にも登板しており、オープン戦も8イニング連続無失点(3月8日時点)と好調を維持している。 だが、5イニングを投げた7日のオープン戦で(対横浜DeNA)、ちょっと気になる点もあった。中田は「ブルペンエース」とも言われてきた。練習での投球は直球、変化球ともに一級品。しかし、いざマウンドに上がるとその実力の半分も出せないまま、ノックアウトを食らい、首脳陣を泣かせていた。キャンプ中の投球練習を見た感想は「スゴイ!」のひと言。試合ではパーフェクトに抑える必要はない。多少の失点を許したとしても、ホークス打線の援護射撃があれば、「12勝以上」を計算しても大丈夫だと思った。 しかし、セ・リーグのスコアラーは7日の登板を指して、こう言う。 「中田のスライダーは左打者の膝元を襲ってくる。でも、その高度なスライダーが右打者に通用しない場面もある。あれだけ精度の高いスライダーなら、右打者も苦戦するはずなんだけど、(右打者の)ブランコがヒットを打っている」 データを調べ直してみたが、中田の昨季の対右打者の被打率は1割8分4厘。むしろ右打者をカモにしていると言っていい。ボールを受ける捕手の心境を察するに、「高度なスライダーなのだから、右打者にも十分使える」と思ったはず。予測不可能な痛打を食らう…。中田にはそんな一面もあるようだ。 ハツラツとした動きを見せていたのは、鶴岡。細川と正捕手を争っていたが、 「肩の強さなら、細川。鶴岡は味方投手の投げたい球種を察し、投球テンポを高めていくタイプで、細川は強気なリードをする。登板する投手との相性もあるだろうが、スタメン捕手を代えれば、先発する投手は前回登板したときとは全く違う投球をしてくるだろうね」(ライバル球団スコアラー) と、鶴岡加入による相乗効果を恐れていた。 4番が予定されている李大浩だが、調整が少し遅れているような印象も受けた。昨季の打率3割3厘、本塁打24、打点91の成績からして、開幕に標準を合わせてくるだろうが、練習量の多いホークスナインは必然的に早く仕上がっていく。内川、長谷川、中村、本多、松田など好打のスラッガーがオープン戦からフルスイングしていた。ホークスは選手層の厚いチームでもある。開幕後、スロースタートでもオリックスは待ってくれたかもしれないが、ホークスは違う。李大浩に鋭い当たりが出ていないのが気になった(3月上旬)。 ウルフ、スタンリッジは投内連携プレーでもたつく様子が全くなかった。この2人が先発ローテーションを守れば、攝津1人に頼りきっていた昨季の敗因は自動的に解消される。9日のオープン戦(対横浜DeNA)で先発したウルフは4回を投げ、62球。無失点に抑えたものの、投球数の多さが少し気になったが、首脳陣は心配していなかった。新人ではドラフト2位・森唯斗(22=三菱自動車倉敷オーシャンズ)の一軍デビューが早いのではないだろうか。ストレートが早い。秋山幸二監督(51)の構想ではセットアッパーだが、速球王・千賀と比べても引けを取らない。先発候補の1位・加治屋蓮(22=JR九州)、3位・岡本健(21=新日鐵住友かずさマジック)の2人も計算に入っていると思われるが、新垣、寺原、大隣、武田らの好不調を見てから、先発デビューの日が決まるようだ。素人判断だが、加治屋、岡本の投球練習を見ていると、エースの風格というか、貫祿のようなものが漂っていた。大きく育ててほしい。この2人に無理をさせることがなければ、大型補強に成功したホークスは間違いなく、V候補なのだが…。(了)
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スポーツ 2014年03月20日 15時30分
ドロ沼の亀田問題 大毅の王座返上で、JBCが態度軟化?
ボクシングの亀田ジムとJBC(日本ボクシングコミッション)が泥沼状態に陥っているが、ひと筋の光明が差した? 3月19日、米マイアミでの合宿へ出発する次男・大毅(25)が成田空港で会見し、IBF世界スーパーフライ級王座を返上する意向を表明したのだ。 「ファンの皆さまには、お騒がせして申し訳ありませんでした。IBF王座は返上しようと思います。こういう状況なので。12月の試合で負けた自分が悪い。それも認めます」と大毅。 「2回もチャンピオンになったし、やめようかなと思っていた」と、一時は引退も考えたという大毅。それでも、「和毅やお兄ちゃん(興毅)も頑張ってるし、もう一度頑張ろうと思った。一からボクシングをやって、もう一度IBFでチャンピオンになりたい」と前を見据えた。 大毅は階級については言及しなかったが、減量が厳しいことから、階級を上げて、3階級制覇を目指すことが有力だ。 亀田ジムとJBCとの紛糾を巡っては、昨年12月3日、大阪・ボディーメーカーコロシアムで行われた大毅(IBF王者)vsリボリオ・ソリス(WBA王者=ベネズエラ)のIBF&WBA世界スーパーフライ級王座統一戦において、大毅が敗れながらも王座を保持し、混乱を招いた点が発端となった。 同統一戦は、前日計量でソリスが体重超過でWBA王座のはく奪が決定。その後のルールミーティングで、試合はそのまま統一戦として行われ、「大毅が勝てば王座統一、負ければ両王座は空位」となることが確認されていた。 試合は判定の末、2-1でソリスが勝利し、大毅は王座から陥落するはずだったが、試合後にIBF立会人のリンゼイ・タッカー氏が、「IBFのルールにより、IBFの挑戦者のソリス選手が体重超過だったため、亀田選手は王者のまま」と翻した。後日、亀田陣営が「大毅が負けても王座保持」となることを、試合前日中にIBFに確認を取っていた事実が明らかになった。 JBCでは、亀田陣営がJBCや報道への報告、公表を怠った点を重く見て、2月7日、亀田ジムの吉井慎次会長と嶋聡マネージャーのライセンス更新を認めないことを発表。事実上の資格はく奪となり、亀田3兄弟のボクサーライセンスも更新されないため、国内で試合をすることはできなくなった。 IBFからの謝罪文が届いたJBCは、19日に会見し、一連の騒動に関して、IBFから全面謝罪があったことを発表。JBCは大毅の王座を空位とするよう要請していたが、これは拒否。だが、大毅が王座を返上したことで落着した。また、IBFはトラブルのもととなったタッカー氏を当面、日本での世界戦に関与させないとした。 これにより、JBC・秋山弘志理事長は「IBFの今後の努力を見守りたい」と、IBFの国内承認を続ける姿勢を示した。3カ月余にわたって、IBFとJBCとの関係はこう着したままだったが、大毅の王座返上が事態を好転させたのは事実。 大毅について、秋山理事長は「(返上した)行為を評価してあげないといけない」と軟化とも取れる発言を残した。亀田陣営はJBCに対して、18日に処分の再審議を請求しており、JBCでは近く受理するか判断する。大毅の王座返上が処分軽減につながるかについては、「それとは別問題です」(秋山理事長)と話した。 大毅が王座を返上したことで、JBCが一定の評価をしたのは確かで、事態解決に向け、少しだけ光が見えたようだ。(落合一郎)
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スポーツ 2014年03月20日 11時00分
東大大学院合格 桑田が巨人・東大・PL監督の三股で臨む就職先
元巨人・桑田真澄氏(45)の東大大学院合格が波紋を呼んでいる。スター選手が次々にMLBに流れ、日本プロ野球の人気に陰りが出てきたことから、プロ野球OBが続々とアマ野球に先祖返り。桑田の真の狙いもそこにあるのか。 '09年に早大大学院の博士課程1年制コースでスポーツビジネスなどを学び、首席で修了した桑田氏だが、今度は東大大学院総合文化研究科の大学院研究生に合格した。 「桑田が東大大学院に提出した研究計画書のテーマは『野球のピッチングとバッティングにおける効率的な動作に関する研究』。成果を挙げれば博士号を取れるそうで、そうなれば日本球界初の快挙。ある意味ではヤンキースの4番以上の価値があり、引く手数多でしょう」(スポーツ紙デスク) 桑田氏は東大野球部の特別コーチも務めているが、この先どのような“進路”を考えているのか。桑田氏をよく知る野球解説者によれば、三つのルートを描いているという。 「一つ目は王道を進み、東大監督に就く道。最弱チームを科学的に最強チームに作り変えれば、その名声は天まで上がる。二つ目は母校・PL学園高校の監督。プロ野球OBからの高校野球監督は、昨年7月から3日の研修を受けるだけで可能になりましたからね」 しかし、桑田氏の母校復帰は、そう簡単にはいかないという。 「近年PLが低迷しているのは、桑田が原因の一つ。巨人入団の際、早大の推薦入学が決まっていながら袖にした。ダミーに使われた早大が怒り、以後、PLの推薦入学を遠ざけているのです。結果的に優秀な中学球児が他校に流れ、チーム力を弱めた。桑田とすれば、東大で培ったキャリアを生かし、自分の手で母校を再建したいのでしょう」(PL学園関係者) そして最後は、巨人監督。 「次期監督は松井秀喜氏が確実視されているが、いざ就任してもつまずく可能性がある。そんな有事に備え、東大で理論武装するわけです」(事情通) “お騒がせ男”の追究心はとどまることを知らない。
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スポーツ 2014年03月19日 15時30分
十両陥落危機の元大関・琴欧洲 引退へカウントダウン
先の初場所(1月=両国)で、大関復帰がならなかった琴欧洲(31=佐渡ヶ嶽)が十両陥落の危機に瀕した。 大関復帰が懸かった初場所は8勝7敗で、ノルマの10勝以上を達成できず。関脇の位置にとどまった春場所(3月9日〜23日=大阪・ボディメーカーコロシアム)は、初日の平幕・魁聖戦こそ白星を挙げたが、2日目から覇気のない相撲が続き、連敗街道まっしぐら。9日目に横綱・日馬富士に敗れて、8連敗となり、早々に負け越しが決定。10日目は横綱・白鵬に完敗し、9敗目を喫した。これにより、来場所、平幕への陥落が事実上確定した。 報道陣には無言を貫いた琴欧洲だが、19日朝、師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇・琴ノ若)に「肩が痛くて、力が出せない」と申し出て、「左肩鎖関節脱臼で2週間の加療を要する見込み」との診断書を提出し、11日目から休場することとなった。 昨年11月の九州場所で痛めた左肩の状態が思わしくないとのことで、琴欧洲の休場は実に10度目。 佐渡ヶ嶽親方は「体を休めてなんとか来場所に、と思っています」と話し、来場所での巻き返しに期待を寄せた。 今場所、1勝しか挙げていないことから、来場所、琴欧洲の番付は幕内下位まで下がることが確実。左肩のみならず、両ヒザもボロボロで満身創い状態の琴欧洲。体調が不十分な上、大関から陥落してモチベーションも下がっているとあって、勝ち越すのは容易ではなさそうだ。 来場所、大きく負け越せば、十両陥落の危機を迎える。史上4位の大関在位47場所の記録までつくった琴欧州が、十両に落ちてまで現役を続けるかは疑問で、いよいよ、引退へのカウントダウンが始まったと見ていいだろう。(落合一郎)
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スポーツ 2014年03月18日 15時30分
痛っ! エジプト出身・大砂嵐 優勝争いから一転、負け越し危機に…
大相撲史上初のアフリカ大陸出身力士として注目を集めている大砂嵐(22=大嶽)が、優勝争いから一転、負け越しの危機に直面した。 幕内2場所目となった先の初場所(1月=両国)で、9勝6敗と初めて勝ち越して、春場所(3月9日〜23日=大阪・ボディメーカーコロシアム)は自己最高位の東前頭11枚目まで番付が上がった。 大砂嵐は初日から7連勝して、白鵬、日馬富士の両横綱とともに、トップを並走し、優勝争いに加わっていた。 ところが、好事魔多し。8日目の遠藤戦で初黒星を喫した一番で、右太ももの付け根を負傷。医師から、「筋が2本切れている。やめた方がいい」と言われながら、強行出場した9日目の豪風戦では敗れた上、負傷箇所が悪化し、10日目から無念の休場となった。 18日朝、師匠の大嶽親方(元十両・大竜)は「今日と明日は、とりあえず休ませる。痛みが治まってくれば、本人は取りたいという気持ちがある」と話し、大砂嵐は12日目以降の再出場に意欲を見せているという。 ただ、大嶽親方は「まだまだ、相撲人生を考えたら長いから。しっかり治してほしい」と親心を見せ、無理はさせたくない意向。 再出場して1勝でも挙げれば、勝ち越しとなり、来場所番付が上がるだけに、大砂嵐が再出場を志願する気持ちは分かる。だが、痛みを我慢して強行出場しても、勝てる保障はなく、かえってケガを悪化させる要因にもなる。 大事を取って、千秋楽まで休場すれば、負け越しとなってしまうだけに、大砂嵐としては、その判断に悩むところだ。(落合一郎)
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スポーツ 2014年03月17日 15時30分
“角界期待のホープ”遠藤 “史上最速三役”を射程圏に
“角界期待のホープ”遠藤(23=追手風)が、元大関・武双山(現・藤島親方)がもつ所要7場所での史上最速タイでの新三役昇進を射程圏に入れた。 先の初場所(1月=両国)で11勝4敗と、初の2ケタ勝利をマークし、初の三賞(敢闘賞)を獲得した遠藤。 この春場所(3月9日〜23日=大阪ボディメーカーコロシアム)で、自己最高位の東前頭筆頭まで番付が上がった遠藤は、初日から5日目まで、5番連続で横綱・大関との取組が組まれた。 大関・鶴竜、横綱・日馬富士、横綱・白鵬、大関・琴奨菊を相手に4連敗を喫したが、5日目に大関・稀勢の里に勝って初勝利を上げると、6日目は平幕・玉鷲、7日目は元大関で関脇の琴欧洲、8日目は全勝のライバル・大砂嵐を逆転で破って、4連勝。これで、星は4勝4敗の五分となった。 大砂嵐との取組では、有望力士同士の対戦とあって、12本の懸賞金が懸けられるなど、遠藤はヘタな不人気大関より、すでに人気者となった。 番付が東前頭筆頭であることから、勝ち越せば、三役昇進が濃厚となる。関脇・豪栄道ら役力士との対戦は残っているが、すでに難関の横綱・大関戦は終わっており、残り7日間を4勝以上で終える可能性は十分にある。 遠藤が今場所、勝ち越して三役に昇進すれば、94年春場所で三役に上がった武双山の所要7場所の史上最速タイ記録に、20年ぶりに並ぶことになる。 角界としては、久しぶりに出現した“和製”の期待のホープだけに、こうなったら、一気に三役に昇進し、相撲界を盛り上げてほしいものだ。(落合一郎)
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スポーツ 2014年03月17日 14時00分
2014年プロ野球キャンプ情報 ニューフェイスは戦力になるか?(北海道日本ハム編)
良し悪しは別として、キャンプには「ファンに見せる」という要素もある。2月のプロ野球報道は『注目新人』が主役となり、ファンも観光を兼ねて南国のキャンプ地を訪れるからだ。昨季は二刀流・大谷翔平見たさに報道陣が大挙してきた。しかし、今年はドラフト1位の渡辺諒(18=東海大甲府)が二軍スタートとなり、一軍帯同となったニューフェイスの投手は外国人投手と、移籍の佐藤祥万(24=横浜DeNA)だけ…。大谷、斎藤佑樹がいたが、スロー調整で二軍スタートとなったベテランも多く、大人しいキャンプとなってしまった。 「斎藤(佑樹=25)はチェックしておかないと…。もともとコントロールも良いし、習得中のシュートが実戦で使えるのなら、厄介な存在になる。それに、新しい外国人投手がどこまでやれるのか?」(ライバル球団スコアラー) 2人の新しい外国人投手−−。注目度は高くないが、ルイス・メンドーサ(30=前ロイヤルズ)は第3回WBC・メキシコ代表右腕だ。栗山英樹監督(52)の構想に入っている先発候補ではある。まず、この投手の印象を伝えると、腕の力だけで投げているような感じだ。コントロールが良い。だが、この投手に対する評価は二分している。 「チェンジアップだと思うが、沈むボールも投げていた。ストレートとその緩い変化球のコンビネーションでゴロアウトを稼ぐタイプかと思われるが、直球、変化球で腕の振りの速度が変わるので、緩いボールでタイミングを外すという技術はない」 厳しい見方をするプロ野球解説者もいれば、「厄介な投手をまた見つけてきた」(前出・スコアラー)との声も聞かれた。 「また、見つけてきた」とは−−。 「ストレートがホームベース上で揺れるというか、クセのあるボールを投げていた。こういう投手は失点もあるが、先発投手の責任イニング(6回)をしっかり投げきってくれると思う。去年まで在籍していたウルフ(現・ソフトバンク)もそうだった…」 もう1人のマイケル・クロッタ(29)は「200センチ、100?」の巨漢で、ブルペンで見ていても、威圧感があった。ストレートは速くないが、ボールに体重が乗っており、力勝負のできる投手だと思った。栗山構想では中継ぎを予定しているそうだが、「巨漢のわりには(守備面での)体の動きが早い。練習態度もマジメだし、日本に馴染もうとしている。こういう姿勢の外国人は出世すると思う」(同)と、評価が高かった。 稲葉、三塁からコンバートの小谷野とともに一塁の守備練習に入ったのが、ホアン・ミランダ(30=前Dバッグス)だ。キューバから亡命し、昨秋の入団テストで合格を勝ち取ったという。フリー打撃で時折、フルスイングしたバットがそのまま背中に当たるような大きな振りも見せていた。かといって、やみくもに振っているのではなく、コンパクトのスイングの速さでボールを運ぶような器用さも見せていた。このミランダが打撃好調のままオープン戦を終えた場合、稲葉、小谷野はスタメンから消える可能性もある。DHには31本塁打のアブレイユがいる。中田の三塁再コンバートされたことによって、正一塁手争いが激化されたのだ。近年、レギュラー陣の入れ換えがさほどなかっただけに、良い刺激になったようである。 ドラフト1位の渡辺、3位の内野手・岡大海(22=明大)が二軍キャンプで奮闘しているとの情報も届いている。岡は登録こそ内野手だが、身体能力も高く、外野手として1年目から使う方向だとも聞いている。現時点では『投手・大谷』に期待しなければならないように、先発スタッフにやや不安があるが、2位指名の浦野博司(24=セガサミー)、4位・高梨裕稔(22=山梨学院大)、5位・金平将至(22=東海理化)、白村明弘(22=慶大)は即戦力として指名したはず。この4投手のうち、誰か1人でも序盤戦に一軍昇格してくれれば、Aクラス入りも確実なのだが…。
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スポーツ 2014年03月16日 11時00分
俺達のプロレスTHEレジェンド 第14R 主役になれなかった不運の喧嘩番長〈ディック・スレーター〉
「脇役」というとどこか語感が悪いが、プロレスの世界においては欠かせないものであり、時に主役よりも重要な役回りを演じる。だいたいにして主役はお決まりのパフォーマンスをルーティンでこなすことがファンから求められるわけで、ストーリーラインや試合の味付けは脇役の個性に委ねられるものなのだ。 '80年代の前後、ブッチャーやファンクスなどの外人勢も主役の一角を担った全日本プロレスにおいて、脇役の中でトップクラスの人気を誇ったのがディック・スレーターであった。 人呼んで“喧嘩番長”。 「酒場で現役レスラーに喧嘩を売って返り討ちにされるも、その度胸と腕っぷしを見込まれスカウトされた」という逸話は日本向けに仕立てられたものだが、実際のところリング外でも喧嘩が絶えなかったと本人もインタビューで語っていて、その肩書きに偽りはないようだ。 その当時、日本人レスラーをはるかに上回る人気を得ていたファンク一家へ新たに加わった若頭的存在ということで、1974年の初来日時から注目度は高く、ファイトスタイルがテリーと似ていることから、本家がサウスポーであるのに対して“右利きのテリー”とも呼ばれた。 「とにかくパンチとエルボーを乱打するラフスタイルで、他に目立った技といえば河津掛け落としぐらい。それでも一つひとつの動きのキレが抜群で、特にコーナートップから相手の脳天にエルボーを打ち下ろす姿は他に類を見ないくらいに格好良かった」(プロレス誌記者) 日本におけるクライマックスは1980年、全日の春の風物詩チャンピオンカーニバルだろう。リーグ戦ではリングアウトながら馬場を下し、鶴田もフォールして決勝に駒を進めている。結果、鶴田にリベンジを喫して準優勝に終わったが、スレーター株は急上昇することになった。 「この大会は“馬場から鶴田への世代交代”として注目されましたが、もうひとつ“テリーからスレーターへの世代交代”も大きなテーマでした。リーグ戦以外にブッチャーと2度のシングル戦が組まれたのがその証拠です」(同・記者) 両者の戦いはリーグ初戦の「スレーターの反則負け」に始まり、後はいずれも両者リングアウト。ブッチャーに対する“負け役”ではなく、完全に抗争相手と見立てたものだった。 「その中でスレーターは、ブッチャーのコショウ攻撃によって目を負傷して、鶴田との決勝を眼帯姿で戦うことになりましたが、これは“トラブルがあったから負けた”という意味付けからのこと。“鶴田に完敗したわけではない”としたのは、全日のスレーターに対する期待の表れです」(同) そのように、スレーターを持ち上げようとしたのも当然のことであった。当時のアメリカにおけるスレーターの立ち位置は、「次期NWA王者最右翼」であり、主要タイトル以外のあらゆる王座を総ナメ状態だったのだ。 そんな順調に見えたスレーターのプロレス人生を狂わせたのは、チャンピオンカーニバル準優勝の翌年、1981年に見舞われた交通事故だった。平衡感覚を失うという後遺症が出て、半年ほどの欠場を余儀なくされる。そのためか、復帰した後も動きに精彩を欠くようになってしまった。 それでもアメリカではヒールとして一定の地位を保っていたが、日本では徐々に居場所を無くしていく。全日と新日の引き抜き合戦によりブッチャーが全日を去り、代わってハンセンが外人エースのトップに立ったこともスレーターにとって不運だった。 ファイトスタイルが似ているため“ヒールのスタン・ハンセン”と同じ“ヒールのディック・スレーター”では抗争の構図は描き難く、その存在価値が低下してしまったのだ。 結局、以後は最強タッグリーグなどでの員数合わせのような扱いとなり、'90年を最後に全日のリングを去っていった。 次にスレーターが来日を果たしたのは'94年、インディ団体のIWAジャパン。そこでスレーターは初代IWA王者となる。これがスレーターにとって日本における初めての戴冠であり、初来日から実に20年の月日が過ぎていた。〈ディック・スレーター〉 1951年、アメリカ出身。'74年、ファンク一家の一員として全日プロに初来日。'94年IWAジャパンに参戦し、初代IWA王者に。'96年、背骨の負傷を理由に引退。その後、殺人未遂や窃盗などで複数回逮捕されている。
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スポーツ 2014年03月15日 17時59分
田中将大の双肩に掛かった『日本人選手のメンツ』
ニューヨークヤンキースの田中将大投手(25)が実戦形式のシード打撃に登板した(現地時間11日=米タンパ)。2選手を交互に打席に迎え、変則4イニング63球を投げ、計18打席中9三振を奪った。「試合モードの投球ではない」とは言うものの、2日前にブルペン投球で確認していたフォームにも手応えを感じており、首脳陣も満足げな表情を浮かべていた。 「(変化球の)スプリットにも落差がありました(一部メディアは『スプリッター』と表記)。昨年の今ごろはWBC使用のボールに馴染めずに苦しんでいましたが、メジャーリーグの使用球はそれに近いんです。スプリットがキレていたのはボールに違和感がない証拠。それが最大の収穫でしょう」(現地入りした日本人メディアの1人) 順調な仕上がりを見せているようだが、米国では『新たな重圧』も聞こえてきた。 今年は『日本人メジャーリーガー』が誕生して、ちょうど50周年の節目に当たるそうだ。マッシーこと、村上雅則氏が日本人初のメジャーリーガーとしてデビューしたのは、1964年9月1日。古巣・サンフランシスコジャイアンツでは『50周年のイベント』を企画しており、「今季は日本人選手にタイトルを獲ってもらいたい」との声が米国メディアにもあるそうだ。 言い方を換えれば、万が一にも田中がその期待を裏切った場合、相当なバッシングを受けることになる…。 「田中の総額150億円を越える大型契約の意義が問われます。昨季、サイ・ヤング賞の投票で2位がダルビッシュ、3位は岩隈(久志)。黒田(博樹)も8月にはア・リーグ投手の防御率1位でした。上原(浩治)がシリーズ制覇の立役者となったこと…。昨季の彼らの活躍が田中の契約を大きくしたといっても過言ではありません。田中だけではなく、日本人投手はSFジャイアンツのイベントが近づくにつれ、現地邦人の期待、米メディアの厳しい評価に晒されることになります」(米国人ライター) 田中はレッドソックス戦を苦手にするかもしれない。 田中の得意なボールは、シート打撃でも手応えを感じていたスプリット。前出の米国人ライターによれば、レッドソックスにはそのスプリットなど『低めの変化球』を得意とするペドロイア、オーディスがおり、「本拠地球場のフェイウェイ・パークが狭い利点も重なって、苦しむのではないか」とも予想していた。言うまでもなく、レッドソックスはヤンキースのライバル球団だ。ライバルに負けたときのニューラークのバッシングが激しいことは、ヤンキースのピンストライプのユニフォームを着た松井秀喜氏を始め、黒田、イチロー、建山らの先輩も分かっている。 レッドソックス戦が鬼門にならなければ良いのだが…。田中の好投でメモリアルイベントに花を添えてもらいたい。
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2007年03月08日 15時00分
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2006年11月16日 15時00分
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復活1・4東京D大会へ秘策 新日本最終兵器サイモン猪木 IWGP挑戦!?
2006年11月07日 15時00分
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スポーツ
来春ビッグマッチ パンクラス芸能人最強決定戦 坂口憲二 今田耕司 押尾学
2006年10月31日 15時00分
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スポーツ
大みそか参戦ほぼ決定 芸能人対決 金子賢vs押尾学
2006年10月10日 15時00分