スポーツ
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スポーツ 2014年05月19日 11時00分
抜け出せない、追い切れない 采配問題だらけのセ・リーグ事情
DeNA・中畑清監督(60)が「チームの方針に従わない言動があった」とし、中村紀洋(40)を二軍降格させた(2014年5月7日)。後日、高田繁GMが個別会談し、最短10日間の一軍抹消期間後の再昇格を約束したという。戦力して必要とされているのかどうかを悩む中村の意を汲んだわけだが、起用法に対する“朝令暮改”はチーム崩壊にもなりかねない。 プロ野球解説者が「中村ノリは戦力として必要」と前置きした上で、こう指摘する。 「中畑監督は昨季、『ラミレスの打撃力は認めるが、守備難が克服されない限りは使わない』とし、その考えを貫きました。チーム方針が二転三転するようだと、選手はベンチの方ばかりを見て、試合に集中しなくなる」 最終決断を下すのは現場の最高責任者である監督だが、迷いがないと言えばウソになる。しかし、采配に迷いが見られる指揮官はDeNAだけではない。 「原辰徳監督も阿部を途中交代させました。翌日、スタメン復帰させましたが、それ以上に問題なのはイニングの途中で阿部を引っ込めたことです」(関係者) 阿部が途中交代させられた14年4月30日、先発投手・セドンが5失点と奮わず、原監督は3回途中で諦めた。リリーフ投入と同時に告げたのが「捕手・小林誠司」で、その理由は「次イニングで9番・投手に打順がまわるから」。その裏の巨人の攻撃は7番打者から始まる。追撃のためには『9番・投手』のところで代打を送らなければならず、そうなれば、四回表に2人目の救援投手を出さなければならない。セドンの後を継いだ笠原に2イニング以上を投げさせるため、同日、6番に入っていた阿部も交代させ、『6番・笠原、9番・小林』の打順を作った。 「選手(野手)にとって、交代は悔しいものですが、中でもイニングでの途中は屈辱です」(前出・プロ野球解説者) 以前、原監督は「いまの巨人は阿部のチーム」と公言していた。打撃不振とはいえ、中核選手としてのプライドを傷つけてしまった。 「阿部が打撃不振なら、打順を下げるよりも完全復帰するまでベンチスタートにした方がいい。下位打線で使えば他選手にも動揺が生じる」(同) 一方、阪神・和田豊監督(51)は、選手を引っ張りすぎて白星をフイにした。14年5月2日のヤクルト戦(神宮)、能見は七回裏のマウンドをゼロに抑えたが、次の八回表には割り切れない表情で打席へ向かっている。この時点でスコアは阪神リードの2対1。本人は7回を投げきったところで交代と思っていたのだろう。案の定、集中力の切れた能見は八回裏にヤクルト打線に逆転を許している。「完投させて救援投手陣を休ませたいなどと欲を出さなければ…」と見た関係者も少なくない。加えて打撃不振の福留を使い、好機を潰した試合も多い。 些細な采配ミスかもしれない。だが、そんな指揮官のウッカリがペナントレースの流れも変えてしまうのである。
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スポーツ 2014年05月18日 11時00分
夏場所客入り好調は続くか
相撲協会関係者がうれしい悲鳴を上げている。 「例年、5月場所は鬼門。多くの家庭が直前のゴールデンウイークで散財してしまい、相撲見物どころではなくなるせいですが、今年は売り出し直後から絶好調。5年ぶりの大入り8回は確実な勢いで、担当の親方たちも『消費税が上がって心配していたけど、まったくの杞憂だった』と笑顔を見せています」(担当記者) この裏に、新横綱・鶴竜の誕生や、このほどようやく小さなマゲが結えたイケメン力士、遠藤人気があるのはいうまでもないが、腰の重さでは定評のあった相撲協会のファン拡大戦略も見逃せない。 力士に抱かれた赤ちゃんは元気に育つ、という昔からの言い伝えをうまく活用し、この夏場所から売り出した平日限定の“抱っこ権付きチケット”はあっという間に完売。また4月26、27日には、千葉市の幕張メッセでインターネット動画投稿サイト『ニコニコ動画』と連動した巡業も初めて開催。大相撲に縁遠そうな若いネット世代にアピールし「10代、20代の人ばかり。こんなことは初めてだ。ぜひ来年も、再来年も続けてほしい」と横綱・白鵬もすっかり上機嫌だった。 夏場所中は、顔の部分をくり抜いた女性に人気の高い遠藤の“お姫さま抱っこパネル”も2台用意している。2月に催した抱っこ会に、8000人もの応募があったことを受けた女性向けのファンサービスだ。 ただし、これらの多くは北の湖理事長に嫌われて理事から追い落とされた九重前事業部長兼企画部長(元横綱・千代の富士)のアイデア。この春、その後任の企画部長には貴乃花親方が就任した。 果たしてこの流れをどう盛り上げていくのか。その手腕が今後、問われることになる。
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スポーツ 2014年05月17日 17時59分
セが熱視線!? 交流戦突入前に囁かれる『クローザーの駆け込みトレード』
NPBが開示するデータによれば、セ・リーグ6球団で『救援投手の防御率』が『チーム防御率』よりも優れているのは、広島とDeNA。DeNAのチーム防御率4.90は悪すぎるが、新人・三上朋也(25)をクローザーに配置換えしてからは『勝ちパターンの継投策』も出来てきた。広島はミコライオで締めるパターンが完全に出来上がっており、それに繋ぐまでの一岡、中田、永川らの中継ぎ陣も好投を続けている。 独走状態での優勝も予想されていた巨人が勢いに乗り切れない理由は、リリーフ陣の不振だ。そう考えると、リリーフ投手の好不調がチームの命運を決めると言っても過言ではない。 (チーム防御率)(救援陣の防御率) 広島 3.49 3.20 巨人 3.78 4.42 阪神 4.28 4.55 中日 4.39 4.72 DeNA 4.90 3.86 ヤクルト 4.95 5.80 ※5月11日時点 巨人は是が非でも『救援投手』を補強したいのではないだろうか。球団創設80周年のメモリアルイヤーを優勝、日本一で飾りたいはずだが、昨季球団史上最多セーブを挙げた西村健太朗、山口鉄也が揃って不振。久保裕也が帰って来たが、彼らは常に走者を背負う“綱渡り継投”である。 「どの球団も力のあるリリーバーは(トレードに)出しません。シーズン中に補強するとしたら、外国人投手を探した方が現実的です」(プロ野球解説者) しかし、今年は違う。実績のあるクローザーの放出もあり得る状況だという。それは、北海道日本ハムファイターズの武田久(35)のことだ。 武田久は開幕から調子が上がらず、二軍降格も経験した。他球団がざわめいたのは、再昇格後の冷遇だった。クローザーとして一時代を築いた功労者だが、栗山英樹監督が通告したのは『中継ぎ降格』。栗山監督は「考え抜いた末…」「いちばん難しい場面を投げてもらう」と、武田久のプライドに配慮した言い方で『配置換え』の理由を説明していたが、こんな声も聞かれた。 「日本ハムは高額年俸のベテランに冷たい。ベテランからすれば、自分から出て行くか、肩たたきに合うかの2つに1つ。鶴岡はFA権を行使して他球団に働き場を求め(現ソフトバンク)、チームに残留しても、中田翔のコンバートでレギュラーの座を剥奪された小谷野のようなベテランもいます」(関係者) 武田久に代わってクローザーに収まったのは、5年目の増井浩俊(29)。栗山監督の誠意は伝わったが、通算200セーブも見えてきただけに、「セットアッパーよりもクローザーで」の思いも強いのではないだろうか。 前出の関係者がこう続ける。 「星野監督が楽天の指揮官に就任した2010年オフ、武田久のトレードを画策したと聞いています。国内FA権を獲得した12年も、当時、藤川の米挑戦でクローザー不在となった阪神も調査していました」 12年オフ、日本ハムは2年契約(推定年俸2億4000万円)を提示し、武田久を引き止めた。今季はその“高額・複数年契約”の最終年でもある。二軍降格も経験したので減俸査定は必至。まして、クローザーのポジションまで奪われたのだから、武田久が身の振り方を考えたとしても決しておかしくはない。 セ6球団は、「武田久はまだまだやれる」と見ているそうだ。前出のプロ野球解説者がこう言う。 「仮に日本ハムがシーズン途中のトレードを申し込まれたとしても、決して無下な断り方はしないと思いますよ」 武田久に注目だ。
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スポーツ 2014年05月16日 15時30分
ヤンキース・イチローに不運! ライバル外野手離脱も、腰痛で出場できず
まさに、今季のイチロー(40=ヤンキース)は「ついてない」といえそうだ。 FAでジャコビー・エルズベリー、カルロス・ベルトラン両外野手が加入し、“5番手外野手”に追いやられてしまったイチロー。 5月15日(日本時間16日)現在、55打数20安打、打率.364、0本塁打2打点2盗塁と、打撃成績は絶好調をキープしていているのに、一向に出場機会は増えないという、もどかしい状況が続いている。 ライバル選手の15日(同16日)現在の打撃成績は、左翼手のブレット・ガードナーが.290、中堅手のエルズベリーが.284、ベルトランが.234、主に指名打者に入るアルフォンソ・ソリアーノが.248で、打席数の違いこそあれ、イチローの方がはるかに上だ。しかし、それでも、イチローの役回りはベンチウォーマーだ。 そんな折り、右翼手のベルトランが右ヒジを痛め、欠場がちとなり、ついに、15日(同16日)には、13日にさかのぼって15日間の故障者リスト(DL)入りしたのだ。 イチローにとっては、スタメン出場が増える絶好のチャンスが到来したのだが、当のイチローも11日(同12日)のブルワーズ戦での守備で、スライディングキャッチを試みた際に、左ヒザと腰を故障。その後、4戦連続欠場するハメになった。 幸い、左ヒザは軽傷で、腰痛も重症ではないが、まだ全力プレーはできない状態。せっかくの好機に、イチロー自身も故障で試合に出られないという不運に見舞われた。 イチローは16日(同17日)からの本拠地でのパイレーツ3連戦で復帰する見込みだが、まだ流動的。球団の発表によると、ベルトランの症状が改善しない場合は、手術に踏み切る可能性があるという。 試合に復帰できるようになれば、イチローの出場機会が増えるのは確実となるだけに、この機に打ちまくってアピールしておきたいところだ。(落合一郎)
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スポーツ 2014年05月16日 11時00分
巨人・阪神ベンチ裏緊急事態発生 広島カープが首位固めへ(2)
7月に沖縄遠征が組まれているが、その対戦相手はやはりDeNAである。普段、プロ野球の公式戦が行われない地方球場にとって“巨人”のふた文字はまだまだ大きなブランド力を持っている。客の入りの悪いDeNA、ヤクルト戦での減収を補うためであり、両チームのだらしなさを見るに、地方行脚は仕方のないことなのかもしれない。 「阪神も興行面で同じような難題を抱えています。巨人戦の次に客が入るのは“カープ女子”のいる広島戦です。昨年、阪神は試験的に沖縄県で興行を行い、地元のお客さんの反応やチケットの売れ行き状況を観察していました。阪神も地元に興行権を買ってもらう売り興行の経験があり、また、高額年俸の選手も少なくないので、客の少ない対戦カードがあるのは死活問題なのです」(前出・記者) 5月2日、セ、パ両リーグは対戦カード(ホーム&ビジター)が一巡した時点での入場者数を発表した。1試合平均で、セは4.8%増の2万8089人。巨人は地方巡業の成果もあり、セ最多の4万1231人をマーク。片や快進撃が続く広島は、1試合平均2万2114人。こちらは前年比14.8%アップの大幅増となっている。 「これはもう、地元広島県よりも多いとされる“カープ女子”のおかげでしょう。それが広島のロードゲームの集客アップにもつながり、広島との対戦ゲームを主催したチームの収益増にもなっています」(同・記者) 広島ナインはたくましい。ロードで好勝負が続いているのも、炎天下の天然芝球場・マツダスタジアムで鍛えられたおかげだろう。一方、集客に関する数値を見る限り、地方巡業は続けていくべきとはいえ、前述した例のように深夜バスでの移動を余儀なくされる場合もある。故障を抱える選手の体をさらに疲れさせ、特にベテランはそれがボディーブローのように効いてくる。まして、巨人は空調設備も万全な室内の東京ドームで戦ってきた。その快適な環境で試合に専念できた分が移動ロスの伴う地方遠征に変われば、戦況に影響するのは必至だ。 「阪神も藤浪が勝ったり負けたりで、昨季のような勢いがありません。先発の人員不足は相変わらずで、新人の岩崎が頑張っていますが、2試合続けて広島の大瀬良との新人対決に敗れたのは痛い」(同・記者) 大瀬良が阪神の岩崎との投げ合いを制し、プロ初完投勝利を挙げた5月1日、取材陣はこの黄金ルーキーをたたえるカープ野村監督のもう一つの言動に驚いた。同日、4打数4安打と爆発した第5の外国人・ロサリオに、二軍降格を伝えたのだ。非情通告の理由は「故障のキラが復帰するから」だが、バリントン、ミコライオ、エルドレッドらにも緊張感を与えた。 「野村監督は変わりました。去年までは投手、守備、打撃全てに口を挟まなければ気が済まなかった。でも、今年は担当コーチに任せており、信頼関係も良好です。対照的に阪神の和田監督は若手の信奉を集める掛布氏に遠慮しているのか、どうもスタッフとのコミュニケーションに苦労しているように感じますね」(同・記者) 室内球場育ちの巨人、ロードに弱い阪神の自滅が、地方巡業にもビクともしないたくましい野村カープをさらに加速させる。
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スポーツ 2014年05月15日 11時45分
トラ打線も困惑 『予告先発』にどんな意義があるのか?(後編)
去る5月7日の中日対阪神戦の試合前、予告先発が伝えられていた川上憲伸(38)がアクシデントに見舞われた。腰痛を訴え、トレーナーが状態を確かめたが、その日の登板は不可能と判断された。中日サイドはルールに従い、阪神側に“先発投手”を2年目の左腕・浜田達郎(19)に変更する旨を申し出た。 その浜田の快投は既報通りだが、阪神側の準備不足も影響していたはず。右の川上で準備し、対応策を練って試合に臨もうとしたら、4月下旬に一軍初登板の左腕投手が出てきたのである。『情報不足』に泣かされたと言っていいだろう。 阪神関係者がこう証言する。 「試合前のミーティングで浜田の特徴は伝えられました。浜田に関するデータを全く持っていなかったわけではありません」 同日時点で、阪神は35試合を消化。改めて調べ直してみたが、今季、阪神打線が初対戦した“ニューフェイス”は浜田が4人目で、広島・大瀬良、DeNA・モスコーソ、ヤクルト・ナーブソンにも苦しめられていた。チームが勝利できたのは『対ナーブソン』だけだった。 見方を変え、予告される投手の心理について考えてみたい。素人判断だが、ヤクルト時代の野村監督のように“奇襲”を掛け、自身の登板を分からなくしてくれた方が有利な立場で投げられるのではないだろうか。 元セ・リーグ投手のプロ野球解説者は「たいして変わらないよ」と失笑したうえで、予告先発が導入される前について、こんな話をしてくれた。 「どのチームにも先発ローテーションがあり、相手チームの先発投手をかなりの確実で的中させていたし、相手もこちらの先発が誰なのか分かっていました」 だが、こんな苦労もあったそうだ。雨天中止の試合だ。その場合、翌日の試合には本来投げる順番の先発投手がいるが、中止日の先発投手をスライドさせる作戦もある。それを相手チームに分からなくさせるため、一方の投手がオトリを務めるのだ。スタメン表が交換されるギリギリまで、オトリ役の投手は“投げる気じゅうぶん”という演技をしなければならなかったそうだ。 「どの球団にも目利きのスコアラーがいて、たとえ雨天中止で先発候補が2人になっても、それを完全に読みきっていました。こちらも読まれているのを分かっていて、オトリを務めるんです。今思えば、意味のない苦労をさせられたと思います(笑)」(同) 元パ・リーグ投手のプロ野球解説者にも同様の質問をしてみた。 「予告先発が導入されるまでの交流戦はひと苦労でしたね」 プロ野球界にはビジターチームの選手にも練習施設、器具を提供しなければならないというルールがある。したがって、「どの投手がウエイトトレーニング部屋に入った、あの投手がブルペンに行った」等で、先発投手が分かる。したがって、予告先発制ではない当時の交流戦期間中、パ・リーグの投手はセ・リーグの球場施設で練習ができず、民間経営のスポーツジムを予約するなどして調整していたそうだ。 「セ・リーグの球場周辺には土地勘がないから、ジムを探し、予約を入れるのに苦労させられました(笑)」 こうした経験談を聞くと、予告先発には自軍の投手を守る意味合いもあるようだ。 「本当に優秀なスコアラーであれば、新人投手の情報を集め、対応策もできています。スコアラーが本領を発揮するのは、川上の代役で浜田が投げたときだったと思いますよ。ひと昔前、データ解析に定評のあるチームは二軍にもスコアラーを派遣していました。今は予算不足でたくさんのスコアラーを雇う余裕もないみたいですが…」 年長のプロ野球解説者が苦言を呈していた。たしかに、野村氏の下では優秀なスコアラーが育ち、落合政権時の中日には大量なスコアラーが在籍していた。予告先発が定着し、「優秀なスコアラーが育たなくなった」という見方もできなくはない。いずれにせよ、予告された先発投手にハプニングが起きると、大慌てをさせられるのは対戦チームの方である。(了/スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2014年05月15日 11時00分
巨人・阪神ベンチ裏緊急事態発生 広島カープが首位固めへ(1)
高給取りのベテランが多いチームは、スロースターターに陥りがち。よく聞かれる話だが、他にもプロ野球界の定説はある。 カープの快進撃は鯉のぼりの季節まで−−。 しかし、このジンクスは、今年は通用しそうもない。それも、ライバルの巨人、阪神の自滅によって…。 「巨人が開幕ダッシュに失敗したのは、ベテランの不振が原因です。主砲の阿部は打率2割2分6厘(5月4日時点)で、不振脱出のきっかけすらつかめていない。投手陣では内海がいまだ勝ち星ナシ、杉内は2勝を挙げていますが、防御率は4点台です。山口、西村、マシソンの救援陣も、勤続疲労のせいかピリッとしません」(スポーツ紙記者) そんなベテランたちに追い打ちを掛けているのが、移動のストレスだという。今年、巨人ナインとスタッフが、移動のたびにこう愚痴っている。 「今年は春から地方遠征が多いんだよな…」 あらためて日程表を見てみると、確かに地方遠征が多い。最初の長期遠征は4月22日。宮崎県・サンマリンスタジアム宮崎で横浜DeNAと試合を行い、ひと息付く暇もなく深夜バスで2時間かけて鹿児島へ向かい、連戦。その翌24日は飛行機と新幹線に分かれ、広島のマツダスタジアムに移動した。この移動による疲れが、「大事な首位攻防戦の負け越しに影響した」というのが周囲の意見だ。 「宮崎はキャンプ地であり、選手も慣れ親しんだ町です。でも、巨人が宮崎で公式戦を行うのは10年ぶりだったんです」(NPB関係者) この先も“地方行脚”は続く。5月9日からは甲子園3連戦、その後、休日なしで福島県いわき市、茨城県ひたちなか市、東京ドームという変則でのヤクルト3連戦が組まれている。交流戦明けのペナントレース再開の場所も、秋田県のこまちスタジアムだ。 敵地の本拠地に乗り込んでの遠征はともかく、今年の巨人主催ゲームは例年以上に“地方”が多い。 「球団創設80周年記念の一環というわけではありません。地方遠征の対戦チームはDeNA、ヤクルトが目立ちます。近年、この2チームとの試合になると、客足が悪く、三塁側スタンドがなかなか埋まらない。『だったら、地方に行って、ファンの新規開拓に努めた方がいい』ということになったんです。地方球場に行けば、地元TV局や地元紙が興行権を買ってくれますから」(同関係者)
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スポーツ 2014年05月14日 11時45分
トラ打線も困惑 『予告先発』にどんな意義があるのか?(前編)
一夜にして、3位転落…。5月7日、阪神打線が『予告先発』のルールに翻弄され、11奪三振の完封負けを喫した。 中日対阪神第8回戦(ナゴヤドーム)。試合前の練習中、予告先発されていた中日・川上憲伸(38)が腰痛を訴え、急きょ、登板を回避した。セ・リーグのアグリーメントに従い、谷繁元信兼任監督(43)は審判員の立ち会いのもと、阪神・和田豊監督(51)に止むを得ない状況を説明。2年目の左腕・浜田達郎(19)の“代理先発”が了承された。 中日側の説明には、全く不正はない。だが、穿った見方をすれば、浜田は『緊急登板』とは思えないほど落ち着いており、完封勝利という“120点”の結果を出してみせた。 「浜田は4月29日に一軍初登板し、この緊急先発が3試合目でした。阪神打線は浜田に関する情報が皆無に等しく、打席でストレートのキレや変化球を確かめようとしました。その待機策が裏目に出たようです」 ネット裏に陣取っていたライバル球団のスコアラーも、そんな同情を寄せていた。 浜田に翻弄されるまで、阪神打線はリーグトップの打率を誇っていた。浜田の好投はもとより、プロ野球の対戦において、いかに対戦投手のデータが重要か…。それが再認識された試合でもあった。 『予告先発』のハプニングは、ほかにもある。 4月3日のDeNA対巨人戦でも、両ベンチの衝突が起きていた。 DeNAの先発はモスコーソ、巨人はセドンと前日に発表されていた。奇しくも、両予定先発投手ともに、同日に一軍登録する段取りになっていた。巨人は午後3時にセドンを一軍登録したものの、その5分後に『雨天中止』が決定。この時点でDeNAはまだモスコーソを一軍登録していなかったのだ。当然、巨人サイドは怒った。 「序盤戦、巨人の救援陣は不振で、セドンを登録しないで済むならば、リリーフタイプの投手を登録したかったんです」(関係者) DeNAに試合出場登録の期限である3時をすぎていたため、セ・リーグはモスコーソを追加登録することを命じた。 DeNA側にも悪意はなかった。そう頻繁に起こるわけではないが、こうしたトラブルを見ると、なぜ、セ・リーグも『予告先発』にこだわるのか、考えてみなければならない。 日本の予告先発は、1985年、パ・リーグからがファンサービスの一環としてスタートさせた。ファンの関心を高めるため、毎日曜日に限り、先発投手を事前発表した。全試合の先発投手が発表されるようになったのは95年。セ・リーグがそれを真似たのは2012年からだった。 理由は『ファンサービス』である。 12年スタートということで忘れてはならないのが、05年から導入されたセパ交流戦だ。当時はセ・リーグ側の反対で、パ・リーグも交流戦期間中は予告先発をやらなかった。また、野村克也氏や落合博満氏がこのシステムに批判的だったのも有名な話だ。 野村氏は楽天イーグルズの指揮官時代、パ・リーグの監督会議で「ファンに先発を予想してもらうのも…」と予告先発の廃止を提案したが、賛同は得られなかった。また、ヤクルトスワローズの監督に就任した90年、新外国人左腕・バニスターの開幕投手をチラつかせたが、右の内藤尚行を送り、巨人打線を慌てさせている。 80年代のセ・リーグだが、相手チームの先発投手が読みきれず、登板予定のない投手をスタメン表に入れ、初回から代打を使うケースも見られた。右投手か、左投手かで迷うくらいだから、『情報』が勝敗を左右するのは昔も今も変わっていないようだ。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2014年05月14日 11時00分
金欠ヤクルトに襲い来る球団消滅危機! 球団戦力も解体寸前!?
2014年のプロ野球が開幕して1カ月余、ペナントレースはまもなく交流戦に突入するが、東京ヤクルトスワローズには消化試合のような諦めムードが漂っている。そんな状況にも関わらず、本社経営陣の頭は『株主総会』のことで球団の戦力の緊急補強まで頭がまわらないようだ。 「復活が期待されていたエース・館山昌平が再び右ひじを故障し、昨季、最多勝と新人王の二冠に輝いた小川泰弘まで怪我で欠いてしまいました。頼りになるリリーフ投手も見当たらず、投手陣は危機的状況です」(ベテラン記者) 苦しいのは、ヤクルト本社も同じだ。13年3月期第2四半期(13年4〜9月)のヤクルト・医薬品部門の業績は前年同期比12.3%減の156億円で、営業利益も13.6%減と報告されている。それに加えて最大の問題は仏・ダノン社との関係だ。ヤクルトは13年4月、ダノン社との事業提携契約を解消している。 「2000年、ダノン社が突然ヤクルト株の5%を保有し、大株主になりました。さらに買い増しは止まらず、ヤクルトは事業提携を契約し、ダノン社から役員を迎える代わりに、28%以上は保有しない約束を取り付けました。ヤクルト側はその後も必至に抵抗し、株所所有率を抑えてきましたが、13年4月の契約解消により、今後はダノン社が大規模な買い増しに動く危険性もあって…」(経済部記者) アジア市場の拡大を狙うダノン社のヤクルト株保有率は約20%。筆頭株主である。13年4月の会見ではダノン社との友好関係を伝えていたが、現在の両者は株の買い増しのタイミングを探り合う緊迫した状況が続いている。仮にヤクルトがダノン社に飲み込まれた場合、野球協約第28条に「外資は49%を超えてはならない」とあり、スワローズ球団はその時点で日本球界から“退場”となる。 「スワローズは開幕直後にトレードを成立させましたが、大竹、中田賢、片岡など逸材の多かったFA市場にも参戦できませんでした。補強はドラフトとマイナーの外国人選手の獲得だけ」(前出・ベテラン記者) 本社の危機的状況が補強費にも影響を影響したというのが、周囲の一致した見方だ。 特に、リーグワーストの失点(172/14年5月6日時点)を記録した投手陣のテコ入れは急務で、水面下で国内トレードを模索しているという。 「計算の立つ投手を獲るとなれば、多少の出血も覚悟しなければなりません。交換要員の犠牲になるのは野手陣でしょう」(同) ペナントレースで低迷したままでは観客収益にも影響が出る。本社がダノン社との駆け引きに勝ったとしても、スワローズには約20億円の赤字があるとされ、このままでは経営改革で球団存続の是非も問われかねない。広島、阪神、巨人の上位チームに一矢を報いるには投手の緊急補強しかない。その際、トレードの駒にされそうな好調の野手陣は「何で、オレたちが!?」の心境だろう。八方塞がりのこの状況は打開できるのか?
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スポーツ 2014年05月14日 11時00分
俺達のプロレスTHEレジェンド 第21R 千の顔を持つ男−−マスクの下のプライド〈ミル・マスカラス〉
仮面貴族 ミル・マスカラス−−。 「他のレスラーに比べてプライドが高過ぎる」などと言う関係者もいるが、しかしそれは当然のこと。人気も実力も歴代トップクラスなのだから、プライドを持つなという方が難しい。人気については、あらためて言うまでもない。 デビュー間もなく戦場をアメリカに移すと、以後トップに立ち続け、「マスクマンは素顔で戦わなければならない」というマディソン・スクエア・ガーデンの伝統を打ち破り、覆面のままリングに上がったりもした。 「NWAなどの主要タイトルには就いていませんが、そのころまでの歴代王者はほぼ全員が白人で、有色人種はジャイアント馬場やWWFのアイアン・シークぐらい。馬場は日本限定のレンタル王座ですから、やはり白人がメーンでないとアメリカでの興行は成り立たなかったのでしょう。またマスクマンということでもミスターM(ビル・ミラー)やドクターX(ザ・デストロイヤー)が短期間AWA王座に就いただけです」(プロレスライター) '70〜'80年代のアメリカは今よりも人種差別的空気が強く、またマスクマン自体が色物視されていた。そんなところに、いくら人気があるとはいえメキシコ出身のマスクマンを王者とするのは、冒険が過ぎるという興行側の判断があったのかもしれない。 またマスカラス側の都合としても、世界各地から高額オファーが届く中で、王者として一つのテリトリーに定着することが難しかったというのもあるだろう。 ではマスカラスの実力はいかほどかというと、これもレスリングで東京五輪メキシコ代表候補になるなど、しっかりとしたベースがあった。 「マスカラスほどの選手となると、その人気をやっかんでリング上でシュートを仕掛ける選手もいたでしょう。それを退ける力量があったからこそ、長年トップを張ることができたのです」(同・ライター) 派手な空中技ばかりが取り沙汰されがちだが、実際の試合を映像で見ると、大半がグラウンドでの展開やストレッチ技に費やされていることがわかる。しかもその動きは流麗かつ多彩だ。 「マスカラスは相手の技を受けない」という他のレスラーの証言もあるが、これも実態は、グラウンドになればすぐにバックを奪って、流れるように技を繰り出すマスカラスのテクニシャンぶりに、相手がついていけなかっただけなのかもしれない。 さらには、ボディービルでメキシコ・ナンバー1ともなった隆々たる筋肉から生み出されるパワーも相当なもので、ブッチャーなどの巨漢レスラーを相手に正面から組んでも、決して引けを取ることはなかった。 「印象的なのは1983年の世界最強タッグ決定リーグ戦、弟のドス・カラスと組んでブルーザー・ブロディ、スタン・ハンセン組と戦った試合です。このときブロディがマスカラス組の技を受けずに険悪な空気が流れたのですが、マスカラスはブロディの身勝手な攻撃を許さないどころか、反対にその腕をカンヌキに極めてしまいました」(プロレス誌記者) また、1977年、プロレス大賞の年間最高試合賞を獲得したジャンボ鶴田とのUN選手権では、自身よりも一回り以上大きい鶴田の身体をリバース・ロメロスペシャルに捕えて揺さぶる場面が見られた。100キロ以上の相手を完全に浮遊させた状態で軽々と操るなどは、相当の筋力がなければできることではない。 それだけの腕力があればパワーファイターとしての活躍も可能だったろうが、それでもメキシコ伝統のエストレージャ(ルチャの英雄)としてのファイトスタイルを崩すことはなかった。 ちなみに、ルチャリブレの伝統的な試合形式は本来、巻き投げや各種ストレッチ技を駆使するものであり、空中戦はその主役ではなかった。そのため、実はマスカラスも母国やアメリカでは、あまり飛び技を使っていない。 中でも場外へのフライング・ボディー・アタック(プランチャ・スイシーダ)は日本限定の技で、先述の鶴田戦や、ハリー・レイスとのNWA王座戦などの計4度披露しただけである。 日本だけでそうした技を披露したマスカラスは、実はプライドの塊などではなく、むしろサービス精神に富んだレスラーだったと言えよう。〈ミル・マスカラス〉 1942年、メキシコ出身。初来日は'71年、日本プロレス。アントニオ猪木とシングルマッチも戦った。'73年からは全日プロに参戦し、ジャンボ鶴田やザ・ファンクスらと好勝負を展開。2012年、WWE殿堂入り。
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ハッスル消滅!? 小川H軍休止宣言
2006年12月27日 15時00分
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スポーツ
大みそかボビー弟と対戦 金子賢 前田道場入り
2006年12月14日 15時00分
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スポーツ
珍指令 KID 秒殺禁止
2006年12月12日 15時00分
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スポーツ
生還小橋に捧ぐ 三沢 GHC奪還
2006年12月11日 15時00分
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スポーツ
猪木 緊急提言 想定外プロレスをやれ!
2006年12月05日 15時00分
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スポーツ
1・4東京D「レッスルキングダム」 新日本 全日本“乗っ取り”へ秘策 長州3冠戦出撃
2006年11月16日 15時00分
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スポーツ
復活1・4東京D大会へ秘策 新日本最終兵器サイモン猪木 IWGP挑戦!?
2006年11月07日 15時00分
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スポーツ
来春ビッグマッチ パンクラス芸能人最強決定戦 坂口憲二 今田耕司 押尾学
2006年10月31日 15時00分
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スポーツ
大みそか参戦ほぼ決定 芸能人対決 金子賢vs押尾学
2006年10月10日 15時00分
特集
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岡平健治「19」解散は「お金の問題じゃない」 岩瀬敬吾、地元に戻るのを「止められてよかった」 今後はバラエティーで「ポンコツっぷりを見て笑ってほしい」
芸能
2025年08月05日 23時00分
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野球人生“燃え尽きた”元プロ野球選手・宮國椋丞氏 今後は「周りの人に頼られたり、笑顔にしたい」
スポーツ
2025年07月25日 23時30分
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豊ノ島、YouTubeチャンネルで若乃花とコラボ熱望 タレントとして相撲番組で「冠番組」持ちたい
芸能
2025年07月21日 12時00分
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宮迫博之「雨上がり決死隊」再結成は「蛍原さん次第」 ドジャース始球式の裏話も明かす
芸能
2025年07月14日 17時00分
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元ザブングル松尾陽介、沖縄で芸人のセカンドキャリアサポート 芸人引退に「心境の変化」
芸能
2025年04月28日 19時03分