スポーツ
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スポーツ 2015年08月23日 14時00分
甲子園「祭り」の後始末 早熟な天才たちの悲惨な末路 清宮が石川遼になる日(2)
石川は早くして頂点に立ったため、勝つことを意識しすぎた。甲子園3回戦で待望のホームランを放った清宮だが、結果に満足せず、「全国には好投手がたくさんいる。彼らと対等に勝負するために自分は何をすればいいのか」を考えるべきだろう。 「清宮は下半身を使い切れていません。金属バットの高反発力と、上半身の力だけで飛ばしているような打ち方です。『高校よりも上のレベル』で野球をやりたいのなら、今のままではダメ」(ベテラン記者) プロのスカウトも分かっている。清原和博、松井秀喜の高校時代と比べれば、清宮はワンランク下だ。 「和泉実・早実監督の手腕にも掛かっています。加藤を1年から使い、3年最後の夏は主将を任せたように、きちんと育成できる指導者。同校は、過剰なマスコミ取材への対応も斎藤佑樹(現日本ハム)で免疫があり、しっかりしている」(同) しかし、その斎藤は高校、大学で“自分の世界”を作ってしまった。プロ入り後は右肩故障に苦しんだが、その予兆は高校時代からあった。軸足を少し折って、ヘンな間を作る投げ方に勝手に改造し、「その投げ方では肩を壊す」と周囲が諫めても聞く耳を持たなかった。 スポーツライターの飯山満氏が言う。 「石川、清宮ともに努力家なのは間違いありません。だから、スランプにハマった際、いつも通り練習をしているから抜け出すきっかけが掴めないんですね。あげく結果を求めるあまり、自分の本来の打ち方を見失い、そのまま駄目になってしまうパターンです。近年は天才の育て方が変わってきていて、高校指導者は、早熟の天才を良い意味で“過保護”にします。昔は『壁』にぶつかってもがき、そこから脱出したときに真の強さを得るという考えでしたが、今は『壁』を排除して長所だけを伸ばしていく指導法なんです」 高校卒業後を見越して、大学、プロで困らないだけの基礎体力と基本を習得させ、その後のことは進路先の指導者に託すというやり方だ。 しかし、この“過保護育成”ゆえに「過度のプレッシャーに対応できない」との厳しい意見もある。 「こうした“過保護世代”の天才1年生の直近例としては、PL学園出身の勧野甲輝(23=ソフトバンク育成)がいます。勧野は“清原を抜く逸材”として注目され、1年夏に四番デビューしましたが、怪我もあって2年夏にはベンチ入りさえできなかった。その後、高校では打棒が復活せず、才能だけで楽天イーグルスに指名されたが、'13年に解雇。同年、ホークスに拾われ、いまもファーム暮らしを続けています」(同) 清宮が、勧野や石川の二の舞にならぬことを祈るばかりだ。
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スポーツ 2015年08月22日 14時00分
甲子園「祭り」の後始末 早熟な天才たちの悲惨な末路 清宮が石川遼になる日(1)
お客を呼べるスター球児・清宮幸太郎(早稲田実業=1年)は、100周年記念となる今大会の救世主と言っていいだろう。 高野連関係者が言う。 「高橋純平(県岐阜商=3年)が県予選で敗れたと聞かされたとき、甲子園球場の観客数が伸び悩むのではないかと心配されましたが、スーパー1年生・清宮の出現で救われました」 しかし、一連のフィーバーぶりが、プロゴルファー石川遼(23)に酷似しているため、今後の“急激な失速”を懸念する声もある。 「石川も、アマチュア枠でツアーに初出場し、史上最年少優勝を達成した'07年、男子ゴルフ関係者やメディアは“救世主”として大々的に取り上げた。このとき、清宮と同じ16歳の高校生でしたが、環境が激変。練習や私生活までマスコミに追われ、CMや用品契約にまつわる巨額のカネが動き、次第にストレスが蓄積されていったのです」(ゴルフ専門誌記者) 当時は女子プロゴルフブームで、男子のスター候補は待ちに待った存在だったからだ。しかし、石川は早熟な天才の宿命ともいえるプレッシャーに押しつぶされ、年齢を重ねるにつれて優勝から遠のき、同級生のライバル・松山英樹に追い抜かれて水を開けられる一方である。 清宮には決して同じ道を歩んでほしくないが、現在、彼が置かれている状況は、当時の石川とあまりにも酷似している。 石川が全国区のニューヒーローとして爆発的な人気となった際、すでにアマチュア大会では何度も優勝しており、マニアには知られた存在だった。かたや清宮も、リトルリーグ時代に世界大会での優勝を経験。「知る人ぞ知る」の存在から一気にスターダムに上り詰めた経緯はそっくり。 また、マスコミ対応などの冷静さも瓜二つだという。清宮を追っているスポーツ紙記者の話。 「初戦後、本塁打を打てなかった清宮は、『期待に応えられなくてすいません』とコメントしました。『まるでプロだな』と驚いた」 一方、前出のゴルフ専門誌記者もこう語るのだ。 「一気にブレイクした石川でしたが、われわれマスコミへの応対でも、ベテランのプロゴルファーより丁寧な言葉遣いをするほどでした。トイレを利用すると洗面場を掃除してから出てくるなど礼儀も正しく、親の指導が行き届いていると驚いたものです」 この“親の指導”という点でも、両者は共通している。幼少期から石川を指導していたのは実父で、しつけの範疇である礼儀作法はもとより、ゴルフの技術面から食事などの生活面までフルサポートしていた。清宮も、ラグビー日本代表の元選手で、現在はトップリーグで監督を務める父・克幸さんの指導のもと、体作りから始めている。 こうした環境で育った2人は謙虚で、“先輩に可愛がられる才能”も持ち合わせているという。 「清宮は、同校野球部主将の加藤雅樹捕手から可愛がられている。加藤も1年生から試合に出ていて、グラウンド外での気苦労も多かったのでしょう。加藤の方から清宮にいろいろと話し掛けていますよ」(前出のスポーツ紙記者) 早実の大先輩である王貞治ソフトバンク球団会長も、「みんなで育ててあげて」と気に掛けているほどだ。
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スポーツ 2015年08月20日 13時25分
早実の“怪物1年生”清宮 視聴率男だ! 出場全試合で15%超え
いやはや、とんでもない高校1年生が現れたものである。 地方大会(西東京)から大きな注目を集めていた早稲田実業1年の清宮幸太郎内野手が、「第97回全国高校野球選手権大会」でも評判通りの活躍を見せた。 早実は8月19日の準決勝で仙台育英(宮城)に0−7と敗れ、惜しくも決勝進出はならなかったが、それでも、清宮が残したインパクトは絶大だった。 西東京大会で20打数10安打0本塁打10打点、打率.500と打ちまくった清宮は甲子園でも本領発揮。5試合で19打数9安打2本塁打8打点、打率.474と見事な成績。甲子園で1年生の大会2本塁打は桑田真澄(PL学園)と並び、歴代1位タイの記録となった。 このまま、順調に育ってくれれば、清原和博(PL学園)のもつ甲子園通算13本の本塁打記録の更新にも期待が懸かる。 清宮が凄いのは成績だけではなく、その注目度。早実の試合のテレビ視聴率は、全5試合すべてで15%を超えたのだ。 1回戦の今治西(愛媛)戦(同8日土曜午前8時開始)は16.3%(数字は以下、すべて関東地区)。2回戦の広島新庄(広島)戦(同13日木曜8時開始)は16.8%。3回戦の東海大甲府(山梨)戦(同15日土曜8時開始)は17.7%まで跳ね上がった。 同17日午前8時開始の準々決勝・九州国際大付(福岡)戦は、世間がお盆休み明けの平日朝だったにもかかわらず、16.2%をマーク。準決勝の仙台育英戦(同19日午前11時開始)でも15.4%を記録した。 すべての試合が午前の試合開始。しかも、5試合中4試合が午前8時と早い時間の開始時間だったことを考慮すると、この視聴率は驚異的で、清宮はまさに“視聴率男”といえる。 まだ1年生の清宮は、甲子園に出場するチャンスがあと4回残されている。このまま大きく成長してくれれば、清原、松井秀喜並みのスラッガーになる可能性も十分ありそうだ。(落合一郎)
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スポーツ 2015年08月19日 12時00分
ダルビッシュに男児誕生 しかし経緯に問題が…?
テキサスレンジャーズのダルビッシュ有投手(28)と、元レスリング世界女王の山本聖子(34)の間に男児が誕生した。 ダルビッシュはツイッターで〈アメリカ時間29日午後に元気な男の子の赤ちゃんが産まれました。母子ともに健康です。 これからも家族で力を合わせて頑張っていきますので応援宜しくお願いします〉と発表している。 ダルビッシュには前妻でモデルの紗栄子(28)との間に2人の男児がおり、今回誕生した男子で3人目だ。これまでの2人の男の子の親権は紗栄子にあるため、今回の男児誕生は、ダルビッシュにとっても喜しいはずだ。ところが、山本が離婚直後に出産しているため。大きな問題になる可能性があったのだ。 日本の法律では、離婚後から300日以内に出産された子供は前夫の子供として認知される。誕生した子供が戸籍上で新たな夫の子供であるとするためには、一旦、前夫の子供として籍に入れ、そのあとに双方の話し合いで養子縁組するという手続きを踏まなければならないのだ。 山本が前夫でハンドボール日本代表の永島英明(38)と正式に離婚したのは、昨年の9月22日。今回誕生した男児は、山本が正式離婚してから311日目。なんとか法的問題はクリアしている。 しかし、山本とダルビッシュは昨年の春ごろから「六本木で腕を絡ませて歩いていた」という目撃情報があった。永島も「二人が米国で会っているのを知っていました」と、衝撃発言をしていた。そのため、今回誕生した男児は、山本が正式離婚前をする前に妊娠した子供だと囁かれている。 「ダルは『予定日を2週間も過ぎてからの出産だった』と言っているようだが、実は逆で、予定日から2週間早い出産だったと噂されている。だから、法的範囲内という事でダルも胸を撫で下ろしている」(スポーツ紙記者) 二人はダルビッシュのシーズンオフを待って、秋には結婚するという。誕生までにいろいろあった子供だが、超一流アスリート同士の最強の遺伝子を持っていることに間違いない。どんなスポーツを始めるのか、いまから楽しみだ。
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スポーツ 2015年08月18日 12時00分
俺たちの熱狂バトルTheヒストリー〈長州力 心に染みる“名言”集〉
長州力ほど“ナマ”の感情をリングに持ち込んだレスラーはいない。自身の出世のきっかけとなった『かませ犬発言』は、その最たるものであろう。 藤波辰爾に向けられたこの言葉自体は、リング上ではなく後日報道や自身のインタビューで出てきたものであるが、そのころの長州の心情を如実に表したものには違いない。 「抗争アングルはプロレスに付きものですが、そのきっかけが一選手にすぎない長州の意思であったという点が当時としては珍しかった」(プロレス記者) くすぶっている現状を悲観して引退まで口にした長州に対し、社長である猪木がチャンスを与えたというのが真相だった。 「ただし、実際に長州が嫉妬心を抱いていたのは藤波ではなく、ジャンボ鶴田に対してでした」(同・記者) プロレス入りする前の'72年ミュンヘン五輪、日本と韓国、国は違えどレスリング代表として出場した鶴田と長州。その鶴田が全日本プロレスで着々と次期エースの座を築いていたのに対し、先の見えない自分自身にイラ立ちと不安を覚えていた。 「鶴田は入団会見の際に“プロレス界に就職する”と言ってファン関係者からの不興を買いましたが、実は長州も同じ。全日では入団時期の差で鶴田の後輩になってしまうため、八田一朗レスリング協会会長(当時)の計らいで新日入りしたという経緯があります」(同) 特にプロレスや猪木に憧れがあったわけではなかったからか、業界タブーも気にしない。 『プロレス界に非常ベルが鳴っているのに誰も気付かない』(衰えが目立つ猪木がメーンを張り続ける状況に加え、新日黄金期の利益が別事業に垂れ流されていることを憂いて) 『あいつらはプロレスの中にいるか外にいるのか。中だろ? なのに、あいつらは外にいるかのように振る舞っている』(UWFが純粋な格闘競技ではないことを喝破) 露骨にプロレスの“仕組み”を暴くことまではしなかったが、それでもどこか裏事情をにおわせる発言の数々は、プロレスの裏側までのぞこうとするマニア心をくすぐった。 そうした名言の中でも最も広く知られるのが、長州小力のモノマネにより一般にまで浸透した『キレてないですよ。俺をキレさせたら大したもんだ』であろう。 '95年10月9日、東京ドームでの安生洋二戦。 実際に長州が試合後発したのは「キレちゃあいないよ」で、また「俺をキレさせたら〜」は試合前の発言ではあるが、そこは大きな問題ではない。同じ試合後のインタビューにおいては「安生は俺をキラしたかったんじゃないか? 勇気ないよな」と、“安生はシュートを仕掛けてこなかった=あくまでもプロレスの範疇の試合だった”ことを思わせる言葉を残している。 日本中のプロレスファンの注目が集まる新日本vsUWFインターナショナルの団体対抗戦。最初の2戦では新日側が勝利するも、そこからUインターが連勝して迎えた第5試合。相手の安生はこれまで先頭に立って新日への挑発を重ね、前哨戦のタッグマッチでも長州組に勝利。新日ファンのフラストレーションは溜まりに溜まっていた。 長州に求められたのは単なる勝利ではなく、完膚なきまでに安生を叩きつぶすことだった。 ゴングと同時にヒザ蹴りとハイキックのコンビネーションで攻め立てる安生に対し、長州は一切動じる様子を見せずにゆっくりと前に歩みを進めると、コーナーに詰めてヘッドバットを連打。掌打に対しては激しいエルボーで応じ、実況の辻よしなりアナは「ついに長州がキレた〜!」と絶叫する。 そうして安生の蹴り脚を捕えると、無造作に持ち上げてスパインバスター。サソリ固めはかろうじて逃れた安生だが、バックドロップ→リキラリアットと喰らってはなすすべもなく、2度目のサソリでフィニッシュとなった。 試合時間わずか4分5秒−−。新日ファンの快哉に沸く東京ドーム。 これだけの試合をすれば、プロならば“キレたふり”を装うべきとの考えもあるだろう。しかし長州は本音のままに“キレてない”と言い切ってしまう。これが若手なら会社から大目玉を食らうことにもなりそうなものだが、ファンはそんな長州にこそ“リアル”を感じたのだった。
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スポーツ 2015年08月18日 11時45分
復活の岩隈が今オフの主役に躍り出る
シアトルマリナーズの岩隈久志(34)がノーヒットノーランを達成し、自らの価値をさらに高めたようだ。 「今オフ、岩隈は複数年契約が満了します。マリナーズに残留するにせよ、新天地を求めるにせよ、かなりの好条件が提示されるのは間違いありません」(米国人ライター) ノーヒットノーランを達成する前回登板の8月7日のことだった(現地時間)。他球団のスカウトがネット裏に集まり、地団駄を踏んでいたという。 「メジャーリーグのトレード期限である7月末日が近づくと、優勝争いをするチームは下位チームから主力選手を一本釣りします。下位チームは高額年俸のベテラン、主力を放出し、その交換要員として有望な若手をもらう。下位チームは来季に向けたチーム再建を始めるというわけです」(スポーツ紙記者) 優勝争いをするチームがギリギリまでトレード獲得するか否かで迷ったのが、岩隈だった。 「ドジャース、ブルージェイズ、ナショナルズの3球団が、7月6日の岩隈が投げた試合にスカウトを派遣したと報じられました。ヤンキースも興味を示していたようです」(米国人ライター) ヤンキースは「本気だった」との声も聞かれた。トレードが成立しなかった理由はヤンキースとマリナーズの両方にあったらしい。 「ヤンキースは近年、シーズン途中の目先にこだわったトレードを続けたため、マイナーの有望選手を出し尽くしてしまった。マリナーズ側はヤンキースが提示した交換要員に納得できなかったようです」(前出・同) マリナーズが岩隈を出さなかった理由は、2つ。1つはマリナーズにも2、3年後に先発ローテーション入りできそうな有望な若手投手が見当たらず、岩隈にまだまだ働いてもらわなければならなかった。もう1つは“経営陣の意向”である。マリナーズは昨年、実質的なオーナーだった山内溥氏が亡くなっている。しかし、その山内氏の右腕だったハワード・リンカーン氏は、今も球団社長の地位にある。そのため、 「日本人選手を残したい」 との意向が強く、ゼネラルマネージャーも釘を刺されたという。 「マリナーズは2012年のイチロー放出後、1番バッターが固定できていません。地元メディアがイチロー復帰を提言するような記事を何回か掲載しています。イチローに帰って来てほしいというラブコールですよ。また仮に、前田健太がポスティングシステムによる米球界挑戦を正式に表明すれば、マリナーズは躍起になると思う」(前出・同) 岩隈の契約は今季まで。有望な先発候補がいない以上、マリナーズは現状の700万ドル(約8億4000万円)を大幅に上回る条件提示をしてくるだろう。 「岩隈も自分の価値を十分認識しています。残留の条件として、3年以上の複数年契約を求めてくるはず。岩隈とマリナーズの交渉が難航すれば、ヤンキース、ドジャースなどは強奪に向けて動き出す」(現地特派記者) マリナーズは岩隈を残したいが、広島・前田の出方も伺わなければならない。トレード期限の7月末にも注目されたが、今オフ、岩隈が米FA市場の主役に躍り出る可能性も高い。
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スポーツ 2015年08月17日 12時00分
USA発 新聞、テレビではわからないMLB「侍メジャーリーガーの逆襲」 オールスターゲームの視聴率“6.6%”はひどい数字? 低視聴率でも数千億円の収入メジャーリーグ『視聴率の謎』
先日、日本のスポーツ各紙や夕刊紙に「7月14日に行われた大リーグ・オールスターゲームのテレビ視聴率が過去最低の6.6%」という記事が出ていた。同時期に行われた日本のプロ野球のオールスターゲームは第1戦が10.5%、第2戦が9.9%だったので、筆者の知り合いの野球記者の中には「日本も低いけど、米国のオールスターの視聴率って、打ち切りになっても仕方のないレベルだよ」「このままじゃあ、MLBはマイナースポーツに転落しちゃうね」「ワールドシリーズの視聴率も20年前の半分だ。米国の野球離れは日本以上だよ」と真顔で話す者が何人もいた。 結論から言えば、こうした発言はあまりにピント外れで、筆者は失笑を禁じ得なかった。彼らが、大リーグ野球は落ち目で、人気も衰退していると考える根拠は年々視聴率が低下しているからであり、それ以外の根拠はない。 たしかにMLBのオールスターゲームやワールドシリーズの視聴率は20年前に比べると低下の一途をたどり半減していると言っても過言ではない。 しかし、これはテレビを見ない人が急増していることが最大の要因だ。米国ではネットやゲームの普及でこの20年の間にテレビを見ない人が増え、50%以上がテレビを見なくなった。 そのため米国では週間視聴率トップテンの1位になる人気番組でも視聴率は6.0%前後で、4.0%をマークすればトップ10入りが可能だ。そんな中で、今年のMLBオールスターゲームは6.6%という高視聴率をマークしたのだから、優良番組以外の何物でもない。 野球以外の4大スポーツのオールスターゲームと比較しても、MLBの6.6%という数字はNFL(フットボール)5.6%、NBA(バスケット)4.4%、NHL(アイスホッケー)0.8%を上回っており、落ち目どころか、依然、米国でもっとも注目度の高いオールスターイベントなのだ。 筆者が今回米国におけるプロ野球中継をテーマにしようと思い立ったのは、莫大なテレビ放映権料が大リーガーの超高額年俸を支えていることを知っていただきたいからだ。 メジャーでは選手の平均年俸が400万ドル(4億8000万円)を超え、エース級ともなれば田中将大のように2000万ドル(24億円)を超すのが当たり前になった。 日本の球場の平均入場料は2400円であるのに対し、メジャーは29ドル(3500円)で大きな開きはない。ビールの値段はメジャーの球場が平均6ドル(720円)に対し日本の球場は700円なのでほぼ同額だ。 MLBの球団にあってNPBの球団にないもの、それは莫大な放映権料だ。しかも放映権料には全国放映権料の分配金と球団が独自で販売できるローカル放映権料があり、ダブルで潤う構図になっている。 日本ではプロ野球中継は基本的に全国中継で行われるが、米国はローカル放映が基本である。全国放送されるのは週に4、5回しかない。 MLBは高視聴率が見込めるポストシーズンゲームの全試合とオールスターゲームに、この週4、5回の全国放映権を抱き合わせにしてFOX、ESPN、TBSの3社に放映権を販売。FOXテレビはCBS、NBC、ABCの3大ネットワーク体制を崩壊させた新興勢力の雄、ESPNはケーブルのスポーツ専門局でスポーツ中継の王者的存在、TBSはテッド・ターナーが創業した準メジャー局だ。MLBに支払っている放映権料はFOXが年間5億ドル(600億円)、ESPNが4億ドル(480億円)、TBSが3億ドル(360億円)で、この3社だけで年間1500億円近い放映権料をMLBに支払う計算になる。 これ以外にも海外から160億円くらい放映権料が入るので、MLBの全国放映権収入は年間1700億円前後になると推定されている。メジャーでは30球団が平等に扱われるため、この1700億円を30で割った金額=50数億円が平等に分配される。 メジャーではレイズ、ロイヤルズなど、マーケット規模の小さい都市のチームが積極的な補強を行って最強チームを作り上げたが、それができるのは、この莫大な分配金があるからだ。 最近急騰しているのが各球団が権利を持つローカル放映権料だ。 野球は他のメジャースポーツに比べて試合数が多いうえ、視聴者数が安定している。しかも、購買力の高い中高年の男性に人気があるため、いいスポンサーがたくさん集まる。そのためニューヨークやロサンゼルスではローカル放映権が高騰し、ドジャースが地元の有力局(タイムワーナー・ケーブル)と締結した契約は今後25年間に渡り、毎年3.3億ドル(400億円)をドジャースに支払うという、途方もない規模の契約だった。 ドジャースは数年後、大谷翔平獲得に動く可能性が高いが、このローカル放映権収入があるので田中将大の7年155億円を上回るオファーを提示するだろう。200億円を超す可能性もある。スポーツジャーナリスト・友成那智ともなり・なち 今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流。アメリカ野球に造詣が深く、現在は各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。'04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」(廣済堂出版)は日本人大リーガーにも愛読者が多い。
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スポーツ 2015年08月13日 12時00分
直接会ったらパネマジだった? 巨人はカステヤーノスにだまされたのか
巨人が緊急獲得したアレックス・カステヤーノス外野手(28=前メッツ3A)が7月27日し、入団会見を行った。だが、このとき来日したカステヤーノスの姿を見て、違和感を覚えた関係者がいたという。 「堤辰佳GMが明かした限りでは、7、8人をリストアップし、映像を見てカステヤーノスに決めた、と」(スポーツ紙記者) 注目すべきは、この“映像を見て決めた”という点である。この評価の仕方は、いまや巨人にとって鬼門の方式になってしまっている。 「映像は巨人が集めたものではなく、代理人が売り込む際に持ち込んだもの。活躍している場面を使って編集するのは当たり前で、巨人も7割引き程度だと考えて見ていましたが、映像が3年くらい前のものだったりと、雑な作りの映像だった」(ベテラン記者) そこで当初の違和感の正体が判明する。カステヤーノスに直接会ったあと、関係者は「映像よりも痩せていた」というのだ。先に来日したフランシスコはかなり太っていて、原監督を失望させた。今回はその逆だ。 「映像よりもバットスイングが遅い。まだ動けるのは間違いないが、もっと躍動感のある選手だと思っていた」(関係者) 代理人が持ち込む映像は、例えるならば風俗店の受付で見せられる写真と同じようなもの。2〜3年前に撮影したものから、どれくらい現在の能力と違うかを見抜くには、それなりの眼力が必要である。しかも、カステヤーノスは婚約者の出産に立ち会うため、8月中に一時帰国する予定だという。 「セペダやアンダーソンにもチャンスがありますが、去年のようなハングリー精神も感じられません。カステヤーノスの帰国を待つのが最善策では」(前出スポーツ紙記者) カステヤーノスは実戦から約2週間以上離れていて、その後に巨人でお披露目となった。いまは試合出場を積み重ねていくなかで、実戦慣れや日本プロ野球の感覚を身につけなければならないときだ。それゆえに今回の帰国は痛い。しかも、こんな情報も飛び交っている。 「カステヤーノスが本領発揮ならなかったのは実戦から遠ざかっていたからではありません。時差ボケもありました。『午前4時ごろに目が覚めてしまう』とか、『夕方に眠くなる』などと、こぼしていました。体質的に、適応能力の低いタイプのようです。彼が本領を発揮するまで待ってきたら、シーズンが終わってしまう」(前出関係者) カステヤーノスの帰国は5日間ほど。その間はカステヤーノスの一軍登録を外し、若手を登用する案も検討されたが、再登録には抹消から10日間がかかるため、最終的にはカステヤーノスを待つことになったそうだ。 原監督は一塁と三塁も守れるカステヤーノスの球歴から、三塁手にカステヤーノス、一塁手に村田か阿部という体制を視野に入れていた。亀井が故障し、外野に空きが出たため、この案は実現しなかったが、巨人はカステヤーノスを起爆剤にして、混戦を抜け出したかったことに間違いはない。 巨人はまたしても雑な判断で目論見を外したようだ。
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スポーツ 2015年08月12日 12時00分
横浜高・渡辺監督がDeNA“総監督”に転身!? 中畑監督を“オール横浜高”&“松坂獲り”で全面支援
夏の甲子園出場をかけた神奈川県大会決勝で敗れ、今夏限りでの退任を発表していた横浜高・渡辺元智監督(70)の夏が終わった。 甲子園春夏5度制覇した51年間にわたる指導者生活に幕を下ろした同監督は、今後は総監督の立場で同高をサポートしていくというが、ここへきてにわかに横浜DeNAの“総監督転身”の情報が伝わってきた。 「決勝戦があった7月28日は松山で巨人−DeNA戦があり、中畑清監督は『(東海大相模OBの)原に負けるわけにはいかない』と、横浜高出身の石川雄洋、乙坂智、筒香嘉智、倉本寿彦の4選手をスタメンに入れ“リベンジ”に臨んだのです。結果は3−11で大敗。しかし、この采配を意気に感じたのか、一度は野球の現場を離れる意思を固めたはずの渡辺監督が、DeNAへの協力を決意したようなのです」(地元放送関係者) DeNAには横浜高OBがごまんといる。その精神的支柱の渡辺氏がDeNA入りすればチームの士気は上がる。 今季のDeNAはチームの首位ターンもあって、前半戦の観客動員数は前年比21.7%増と12球団トップ。しかし、球宴後は2度の4連敗などで2勝8敗。借金6で首位とは5ゲーム差(7月31日現在)。 南場智子オーナーは、日本一になった'98年以来、17年ぶりの首位ターンを評価し、7月17日に早々と中畑監督に続投を要請した。だが、その後の戦況を憂慮し、「オール横浜高構想」のもとに渡辺氏を“総監督”として担ぎ出し、チーム強化を画策しているのだ。 本来、中畑監督には迷惑な話だが、続投が約束されていることもあり、この構想を歓迎しているという。 「渡辺氏は70歳。'04年に脳梗塞で倒れ、近年は腰痛やメニエール症候群も発症。プロ野球の長丁場を指揮できる体力はなく、本人も監督は望んでいない」(担当記者) 問題は渡辺氏がこのオファーを受けるかどうかだが、そこで球団が用意したのが、本拠地・横浜スタジアムの「天然芝」変更計画だ。天然芝が主流のメジャーリーグにならい、横浜市民が野球に熱狂できる“ボールパーク化”させるというのだ。 「天然芝にするもう一つの狙いは松坂大輔の獲得です。今季の松坂は右肩の痛みを訴え、登板のメドすら立たない。でも、それは巨大戦力を持つソフトバンクが無理をさせないだけ。そこでDeNAは体に負担のかからない天然芝球場と恩師を用意し、余剰戦力と化した天才投手の復活に助け船を出すのです。他球団には障壁になる4億円の年俸も、DeNAでは想定内の金額。横浜高校時代、春夏連覇した“あの松坂”が地元で投げれば、全試合満員になるのは確実で十分に元は取れる。そのためにも恩師を“総監督”に迎える必要があるのです」(同) そういえば、ソフトバンク工藤公康監督もDeNAの監督候補になった男。こちらも松坂を手土産に、将来のベイスターズ入りを視野に入れているのかもしれない。
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スポーツ 2015年08月11日 12時00分
最下位に沈む中日の責任は誰がとる? 落合GMが批判されない理由とは
混戦セ・リーグのなかから、中日ドラゴンズが脱落しつつある。 首位争いが勝率5割ラインをちょっと越えたところで行われているのは変わらないが、中日は5位DeNAに4ゲーム差も引き離されての最下位(8月4日時点)に甘んじている。7月29日には自力優勝も消滅している。 中日は7月5日に行われた巨人戦に、遠藤一星(26=前東京ガス)、友永翔太(24=前日本通運)という新人一、二番打者コンビで臨んだものの、無得点で完封負けを喫した。 「落合GMは社会人選手に集中したドラフトを行いましたが、このオレ流補強は機能していません。しかし、白井オーナーはドラフト終了後、『大成功だ』と連呼しています。このオーナー発言が今日の事態になったときの予防線になったのでしょう」(球界関係者) 7月5日の敗戦で、中日は借金が2ケタに到達した。落合GMが獲得した新人が機能しなかったことも印象に残る試合だった。それにも関わらず、チーム低迷の責任の所在は明確にされていないという。 「チーム再建として、白井文吾オーナーにGM制があると提案したのが落合博満GMです。その落合GMがチーム編成を総括している以上、何かしらの責任を問われるはずですが、中日内部には一切そういう話は出ていない。騒いでいるのは周り(マスコミ)だけ」(同) 一昨年は4位に終わり、昨年就任した谷繁監督も4位。今年もBクラスで終われば、3年連続となり、球団史上ワーストタイに並ぶ。 8月に入ってからは、中日に関するニュースは、球界最年長投手で50歳の山本昌が「いつ登板するか」に切り替わった。50歳の勝利投手はメジャーリーグにも前例がなく、昨年オフ時点でも米メディアは山本昌を紹介していた。しかし、シーズン途中でチーム成績ではなく個人記録がチームのメインニュースになるのは、優勝の可能性が亡くなってきたことを意味する。 これでも、中日内部から落合GMに対する批判が出ないのには理由がある。 「落合GMはチーム総年俸の大幅ダウンに成功しており、この時点で経営陣を納得させてしまったとの見方もあります。白井オーナーの『ドラフトは大成功』の発言があったからですが、フロントのいまの関心は、落合GMがどんな“危機管理能力”を発揮するかに集まっています」(同) 白井オーナーが落合GMに全幅の信頼を寄せている以上、安易に批判はできないという空気が漂っていることも想像できる。 穿った見方かもしれないが、白井オーナーの本心は落合GMを監督として復帰させることだった。そもそも、落合GMがゼネラルマネージャー制を進言した席は、白井オーナーが監督復帰を念頭に会っていた。しかし、外様監督に強い抵抗を示す地元ファンからの反感が両者の脳裏をよぎり、最終的に『落合-谷繁体制』になったという。したがって、白井オーナーは落合GMが監督に復帰することを望んでいる。落合GMが最終兵器として温存しているカードは、自身の監督復帰。これが最後の危機管理なのではないか。 「谷繁兼任監督は現役へのこだわりがまだ強い。落合GMが現場復帰し、チームをAクラスに復帰させ、その後でもう一度、『落合-谷繁体制』に戻すというやり方も…」(ベテラン記者) 中日フロントが落合GMを批判しないのは、現場復帰のシナリオを知らされているからだろうか。
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