スポーツ
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スポーツ 2015年08月17日 12時00分
USA発 新聞、テレビではわからないMLB「侍メジャーリーガーの逆襲」 オールスターゲームの視聴率“6.6%”はひどい数字? 低視聴率でも数千億円の収入メジャーリーグ『視聴率の謎』
先日、日本のスポーツ各紙や夕刊紙に「7月14日に行われた大リーグ・オールスターゲームのテレビ視聴率が過去最低の6.6%」という記事が出ていた。同時期に行われた日本のプロ野球のオールスターゲームは第1戦が10.5%、第2戦が9.9%だったので、筆者の知り合いの野球記者の中には「日本も低いけど、米国のオールスターの視聴率って、打ち切りになっても仕方のないレベルだよ」「このままじゃあ、MLBはマイナースポーツに転落しちゃうね」「ワールドシリーズの視聴率も20年前の半分だ。米国の野球離れは日本以上だよ」と真顔で話す者が何人もいた。 結論から言えば、こうした発言はあまりにピント外れで、筆者は失笑を禁じ得なかった。彼らが、大リーグ野球は落ち目で、人気も衰退していると考える根拠は年々視聴率が低下しているからであり、それ以外の根拠はない。 たしかにMLBのオールスターゲームやワールドシリーズの視聴率は20年前に比べると低下の一途をたどり半減していると言っても過言ではない。 しかし、これはテレビを見ない人が急増していることが最大の要因だ。米国ではネットやゲームの普及でこの20年の間にテレビを見ない人が増え、50%以上がテレビを見なくなった。 そのため米国では週間視聴率トップテンの1位になる人気番組でも視聴率は6.0%前後で、4.0%をマークすればトップ10入りが可能だ。そんな中で、今年のMLBオールスターゲームは6.6%という高視聴率をマークしたのだから、優良番組以外の何物でもない。 野球以外の4大スポーツのオールスターゲームと比較しても、MLBの6.6%という数字はNFL(フットボール)5.6%、NBA(バスケット)4.4%、NHL(アイスホッケー)0.8%を上回っており、落ち目どころか、依然、米国でもっとも注目度の高いオールスターイベントなのだ。 筆者が今回米国におけるプロ野球中継をテーマにしようと思い立ったのは、莫大なテレビ放映権料が大リーガーの超高額年俸を支えていることを知っていただきたいからだ。 メジャーでは選手の平均年俸が400万ドル(4億8000万円)を超え、エース級ともなれば田中将大のように2000万ドル(24億円)を超すのが当たり前になった。 日本の球場の平均入場料は2400円であるのに対し、メジャーは29ドル(3500円)で大きな開きはない。ビールの値段はメジャーの球場が平均6ドル(720円)に対し日本の球場は700円なのでほぼ同額だ。 MLBの球団にあってNPBの球団にないもの、それは莫大な放映権料だ。しかも放映権料には全国放映権料の分配金と球団が独自で販売できるローカル放映権料があり、ダブルで潤う構図になっている。 日本ではプロ野球中継は基本的に全国中継で行われるが、米国はローカル放映が基本である。全国放送されるのは週に4、5回しかない。 MLBは高視聴率が見込めるポストシーズンゲームの全試合とオールスターゲームに、この週4、5回の全国放映権を抱き合わせにしてFOX、ESPN、TBSの3社に放映権を販売。FOXテレビはCBS、NBC、ABCの3大ネットワーク体制を崩壊させた新興勢力の雄、ESPNはケーブルのスポーツ専門局でスポーツ中継の王者的存在、TBSはテッド・ターナーが創業した準メジャー局だ。MLBに支払っている放映権料はFOXが年間5億ドル(600億円)、ESPNが4億ドル(480億円)、TBSが3億ドル(360億円)で、この3社だけで年間1500億円近い放映権料をMLBに支払う計算になる。 これ以外にも海外から160億円くらい放映権料が入るので、MLBの全国放映権収入は年間1700億円前後になると推定されている。メジャーでは30球団が平等に扱われるため、この1700億円を30で割った金額=50数億円が平等に分配される。 メジャーではレイズ、ロイヤルズなど、マーケット規模の小さい都市のチームが積極的な補強を行って最強チームを作り上げたが、それができるのは、この莫大な分配金があるからだ。 最近急騰しているのが各球団が権利を持つローカル放映権料だ。 野球は他のメジャースポーツに比べて試合数が多いうえ、視聴者数が安定している。しかも、購買力の高い中高年の男性に人気があるため、いいスポンサーがたくさん集まる。そのためニューヨークやロサンゼルスではローカル放映権が高騰し、ドジャースが地元の有力局(タイムワーナー・ケーブル)と締結した契約は今後25年間に渡り、毎年3.3億ドル(400億円)をドジャースに支払うという、途方もない規模の契約だった。 ドジャースは数年後、大谷翔平獲得に動く可能性が高いが、このローカル放映権収入があるので田中将大の7年155億円を上回るオファーを提示するだろう。200億円を超す可能性もある。スポーツジャーナリスト・友成那智ともなり・なち 今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流。アメリカ野球に造詣が深く、現在は各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。'04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」(廣済堂出版)は日本人大リーガーにも愛読者が多い。
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スポーツ 2015年08月13日 12時00分
直接会ったらパネマジだった? 巨人はカステヤーノスにだまされたのか
巨人が緊急獲得したアレックス・カステヤーノス外野手(28=前メッツ3A)が7月27日し、入団会見を行った。だが、このとき来日したカステヤーノスの姿を見て、違和感を覚えた関係者がいたという。 「堤辰佳GMが明かした限りでは、7、8人をリストアップし、映像を見てカステヤーノスに決めた、と」(スポーツ紙記者) 注目すべきは、この“映像を見て決めた”という点である。この評価の仕方は、いまや巨人にとって鬼門の方式になってしまっている。 「映像は巨人が集めたものではなく、代理人が売り込む際に持ち込んだもの。活躍している場面を使って編集するのは当たり前で、巨人も7割引き程度だと考えて見ていましたが、映像が3年くらい前のものだったりと、雑な作りの映像だった」(ベテラン記者) そこで当初の違和感の正体が判明する。カステヤーノスに直接会ったあと、関係者は「映像よりも痩せていた」というのだ。先に来日したフランシスコはかなり太っていて、原監督を失望させた。今回はその逆だ。 「映像よりもバットスイングが遅い。まだ動けるのは間違いないが、もっと躍動感のある選手だと思っていた」(関係者) 代理人が持ち込む映像は、例えるならば風俗店の受付で見せられる写真と同じようなもの。2〜3年前に撮影したものから、どれくらい現在の能力と違うかを見抜くには、それなりの眼力が必要である。しかも、カステヤーノスは婚約者の出産に立ち会うため、8月中に一時帰国する予定だという。 「セペダやアンダーソンにもチャンスがありますが、去年のようなハングリー精神も感じられません。カステヤーノスの帰国を待つのが最善策では」(前出スポーツ紙記者) カステヤーノスは実戦から約2週間以上離れていて、その後に巨人でお披露目となった。いまは試合出場を積み重ねていくなかで、実戦慣れや日本プロ野球の感覚を身につけなければならないときだ。それゆえに今回の帰国は痛い。しかも、こんな情報も飛び交っている。 「カステヤーノスが本領発揮ならなかったのは実戦から遠ざかっていたからではありません。時差ボケもありました。『午前4時ごろに目が覚めてしまう』とか、『夕方に眠くなる』などと、こぼしていました。体質的に、適応能力の低いタイプのようです。彼が本領を発揮するまで待ってきたら、シーズンが終わってしまう」(前出関係者) カステヤーノスの帰国は5日間ほど。その間はカステヤーノスの一軍登録を外し、若手を登用する案も検討されたが、再登録には抹消から10日間がかかるため、最終的にはカステヤーノスを待つことになったそうだ。 原監督は一塁と三塁も守れるカステヤーノスの球歴から、三塁手にカステヤーノス、一塁手に村田か阿部という体制を視野に入れていた。亀井が故障し、外野に空きが出たため、この案は実現しなかったが、巨人はカステヤーノスを起爆剤にして、混戦を抜け出したかったことに間違いはない。 巨人はまたしても雑な判断で目論見を外したようだ。
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スポーツ 2015年08月12日 12時00分
横浜高・渡辺監督がDeNA“総監督”に転身!? 中畑監督を“オール横浜高”&“松坂獲り”で全面支援
夏の甲子園出場をかけた神奈川県大会決勝で敗れ、今夏限りでの退任を発表していた横浜高・渡辺元智監督(70)の夏が終わった。 甲子園春夏5度制覇した51年間にわたる指導者生活に幕を下ろした同監督は、今後は総監督の立場で同高をサポートしていくというが、ここへきてにわかに横浜DeNAの“総監督転身”の情報が伝わってきた。 「決勝戦があった7月28日は松山で巨人−DeNA戦があり、中畑清監督は『(東海大相模OBの)原に負けるわけにはいかない』と、横浜高出身の石川雄洋、乙坂智、筒香嘉智、倉本寿彦の4選手をスタメンに入れ“リベンジ”に臨んだのです。結果は3−11で大敗。しかし、この采配を意気に感じたのか、一度は野球の現場を離れる意思を固めたはずの渡辺監督が、DeNAへの協力を決意したようなのです」(地元放送関係者) DeNAには横浜高OBがごまんといる。その精神的支柱の渡辺氏がDeNA入りすればチームの士気は上がる。 今季のDeNAはチームの首位ターンもあって、前半戦の観客動員数は前年比21.7%増と12球団トップ。しかし、球宴後は2度の4連敗などで2勝8敗。借金6で首位とは5ゲーム差(7月31日現在)。 南場智子オーナーは、日本一になった'98年以来、17年ぶりの首位ターンを評価し、7月17日に早々と中畑監督に続投を要請した。だが、その後の戦況を憂慮し、「オール横浜高構想」のもとに渡辺氏を“総監督”として担ぎ出し、チーム強化を画策しているのだ。 本来、中畑監督には迷惑な話だが、続投が約束されていることもあり、この構想を歓迎しているという。 「渡辺氏は70歳。'04年に脳梗塞で倒れ、近年は腰痛やメニエール症候群も発症。プロ野球の長丁場を指揮できる体力はなく、本人も監督は望んでいない」(担当記者) 問題は渡辺氏がこのオファーを受けるかどうかだが、そこで球団が用意したのが、本拠地・横浜スタジアムの「天然芝」変更計画だ。天然芝が主流のメジャーリーグにならい、横浜市民が野球に熱狂できる“ボールパーク化”させるというのだ。 「天然芝にするもう一つの狙いは松坂大輔の獲得です。今季の松坂は右肩の痛みを訴え、登板のメドすら立たない。でも、それは巨大戦力を持つソフトバンクが無理をさせないだけ。そこでDeNAは体に負担のかからない天然芝球場と恩師を用意し、余剰戦力と化した天才投手の復活に助け船を出すのです。他球団には障壁になる4億円の年俸も、DeNAでは想定内の金額。横浜高校時代、春夏連覇した“あの松坂”が地元で投げれば、全試合満員になるのは確実で十分に元は取れる。そのためにも恩師を“総監督”に迎える必要があるのです」(同) そういえば、ソフトバンク工藤公康監督もDeNAの監督候補になった男。こちらも松坂を手土産に、将来のベイスターズ入りを視野に入れているのかもしれない。
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スポーツ 2015年08月11日 12時00分
最下位に沈む中日の責任は誰がとる? 落合GMが批判されない理由とは
混戦セ・リーグのなかから、中日ドラゴンズが脱落しつつある。 首位争いが勝率5割ラインをちょっと越えたところで行われているのは変わらないが、中日は5位DeNAに4ゲーム差も引き離されての最下位(8月4日時点)に甘んじている。7月29日には自力優勝も消滅している。 中日は7月5日に行われた巨人戦に、遠藤一星(26=前東京ガス)、友永翔太(24=前日本通運)という新人一、二番打者コンビで臨んだものの、無得点で完封負けを喫した。 「落合GMは社会人選手に集中したドラフトを行いましたが、このオレ流補強は機能していません。しかし、白井オーナーはドラフト終了後、『大成功だ』と連呼しています。このオーナー発言が今日の事態になったときの予防線になったのでしょう」(球界関係者) 7月5日の敗戦で、中日は借金が2ケタに到達した。落合GMが獲得した新人が機能しなかったことも印象に残る試合だった。それにも関わらず、チーム低迷の責任の所在は明確にされていないという。 「チーム再建として、白井文吾オーナーにGM制があると提案したのが落合博満GMです。その落合GMがチーム編成を総括している以上、何かしらの責任を問われるはずですが、中日内部には一切そういう話は出ていない。騒いでいるのは周り(マスコミ)だけ」(同) 一昨年は4位に終わり、昨年就任した谷繁監督も4位。今年もBクラスで終われば、3年連続となり、球団史上ワーストタイに並ぶ。 8月に入ってからは、中日に関するニュースは、球界最年長投手で50歳の山本昌が「いつ登板するか」に切り替わった。50歳の勝利投手はメジャーリーグにも前例がなく、昨年オフ時点でも米メディアは山本昌を紹介していた。しかし、シーズン途中でチーム成績ではなく個人記録がチームのメインニュースになるのは、優勝の可能性が亡くなってきたことを意味する。 これでも、中日内部から落合GMに対する批判が出ないのには理由がある。 「落合GMはチーム総年俸の大幅ダウンに成功しており、この時点で経営陣を納得させてしまったとの見方もあります。白井オーナーの『ドラフトは大成功』の発言があったからですが、フロントのいまの関心は、落合GMがどんな“危機管理能力”を発揮するかに集まっています」(同) 白井オーナーが落合GMに全幅の信頼を寄せている以上、安易に批判はできないという空気が漂っていることも想像できる。 穿った見方かもしれないが、白井オーナーの本心は落合GMを監督として復帰させることだった。そもそも、落合GMがゼネラルマネージャー制を進言した席は、白井オーナーが監督復帰を念頭に会っていた。しかし、外様監督に強い抵抗を示す地元ファンからの反感が両者の脳裏をよぎり、最終的に『落合-谷繁体制』になったという。したがって、白井オーナーは落合GMが監督に復帰することを望んでいる。落合GMが最終兵器として温存しているカードは、自身の監督復帰。これが最後の危機管理なのではないか。 「谷繁兼任監督は現役へのこだわりがまだ強い。落合GMが現場復帰し、チームをAクラスに復帰させ、その後でもう一度、『落合-谷繁体制』に戻すというやり方も…」(ベテラン記者) 中日フロントが落合GMを批判しないのは、現場復帰のシナリオを知らされているからだろうか。
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スポーツ 2015年08月10日 12時00分
解任なら菅野はポスティングでメジャー挑戦! 東海大相模のドラフト目玉も交渉材料!? 東海大派閥を「人質」に生き残りを図る原監督の“イスラム国戦略”(2)
今年のドラフトは大学生、社会人の当たり年とされている。しかし、巨人は内海哲也、杉内俊哉の両左腕の衰えが激しく、「即戦力の大学生を諦めて、左腕・小笠原を1位指名の最有力に挙げている」との情報も飛び交っている。他球団も小笠原は欲しいはず。菅野を抱え込んだときのように、「巨人しか行かない」と言わせるとすれば、原監督の残留が大前提となる。 「昨秋、育成枠で中日に指名された東海大相模の佐藤雄偉知投手が入団を拒否し、社会人のHONDA鈴鹿に入りました。原監督が落合GMを牽制したとも見ることができる」(前出・スポーツ紙記者) また、こんな情報も聞こえてくる。 「原監督はヘタなスカウトよりもアマチュア球児の情報を持っています。毎オフ、原監督の兄貴分で、東海大野球部の先輩にもあたる国際武道大学の岩井美樹監督を囲むコンペが開かれます。そのコンペには日本中に散らばった東海大グループ校の高校指導者、中学クラブチーム指導者が集まり、情報交換をしていますからね」(アマチュア球界要人) 蛇足だが、横浜高校の渡辺元智前監督の後継者に、国際武道大卒の平田徹部長が選ばれた。今後、名門・横浜高校は事実上の東海大グループとなり、原監督の情報網はさらに広まったとみていい。 「菅野は'14〜'15年オフ、自主トレに大田泰示と松本竜也を誘いました。大田は7年目、松本は4年目。ともに1位で入団したものの、伸び悩んでいます。プロ入りでは先輩でも、年齢的に後輩である2人の面倒を見たのは『原監督の指示』だったようですね。伸び悩んでいる2人を何とかしてくれ、と。大田は東海大相模の出身であり、原監督の期待も高い」(前出・ベテラン記者) 大田は、それまで阿部慎之助と自主トレを行ってきた。しかし、阿部が「自分で考えてやってみろ!」と“愛情”で突き放した。'13〜'14年オフは1人で頑張ってみたものの、むしろ逆効果だった。そこに救いの手を差し伸べたのが菅野で自ずと発言力を増したという。 「菅野は都内にマンションを購入。チームの主将・坂本勇人とはご近所で、酒に強い菅野が坂本を介抱することも多く、野手陣との信頼関係も構築されている」(前出・ベテラン記者) エース菅野を引き止め、ドラフト戦略を有利に進めるには「原監督の残留」が最良というわけだ。原監督が、東海大派閥を利用したイスラム国のような戦略をとった場合、巨人フロントは対応する手段がない。 「勝てない理由は長期政権によるマンネリ化」だと指摘する声もあるが、原監督はチーム内で絶大な影響力を持つ存在になっている。 エースとドラフト1位候補を“人質”にされ、フロントも4度目の続投要請をせざるを得ないようだ。
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スポーツ 2015年08月10日 11時45分
100周年 2015年夏の甲子園 高校野球とデータ解析
都道府県の地方大会が特にそうだが、ネット裏でビデオをまわす観戦者がいる。大半は40代の男性だが、“ママ友グループ”で撮影をしているのも見掛けた。「熱心なファンがいるんだなあ…」「自分の子供か、親戚の子が試合に出ているのかな」くらいに思っていたら、そうではなかった。 撮影している試合の勝利チームと、次に対戦する高校の父母会が撮影していたのだ。以前はベンチ入りできなかった部員が中心となって対戦校のデータ集めを行っていた。しかし、近年では「部員による撮影禁止」の場内アナウンスもされている。ビデオ撮影に関する規則はない。おそらく、都道府県の高野連は各校のデータ解析が度を越していると判断し、自粛を促したのだろう。野球部員が撮影できないため、父母会が代わりを務めていたようだ。高校野球にデータ収集と解析は必要だろうか−−。 今春、21世紀枠でセンバツ大会に出場した松山東(愛媛)は愛媛県下ではもっとも硬式野球部の歴史が古く、昭和25年、夏の甲子園大会(第32回大会)で優勝も勝ち取った伝統校である(商業科を併設したため、出場、優勝回数の記録は松山商と共有)。現在は、国公立大学に現役合格者を毎年何人も出す進学校としても有名だが、センバツ主催者の毎日新聞は「82年ぶり2回目の出場」と、大会史上最長のブランクであることも伝えていた。 その進学校が大会初戦で、東東京の強豪、二松学舎大付校に勝利した。インテリ集団の松山東ナインがどんな野球をやったのか、それは『データ解析』だった。対戦相手のスコアや学校の新聞記事などを集め、それを控え選手4人が中心となって徹底解析したという。相手投手の投球、球種によるフォームの違いを映像と重ね合わせ、レギュラー選手がひと目で分かるレポートを作り上げたそうだ。<データ班は(3月)26日夜から27日午前3時半ごろまで、大阪府吹田市内の宿舎にこもり、東海大四を分析。一回戦の映像を繰り返し再生して投手の配球や打者の特徴などを探した。データ班の野尻匠君(2年)は「次戦まで時間がなく深夜まで続いた。東高生は集中力があるのが長所。良い作業ができたと胸を張った>(2015年3月28日/産経ニュース) その3月26日とは、松山東ナインが二松学舎大付校に勝った翌日。大会中であり、どの学校が勝ちあがってくるのか分からず、こうした徹夜作業になることは覚悟していたとは思うが、その初戦の相手だった二松学舎大付校、2回戦の東海大四(北海道)の過去の新聞記事は、愛媛県ではなかなか入手できない。それを全国各地に散った卒業生たちが協力して集めたとも伝えられている。 全国の精鋭を集め、ハイレベルなチームを作るだけが高校野球の姿ではない。こういうデータ解析で戦う学校もあるのだ。 卒業生が協力するという点で、こんな話も聞けた。「センバツ出場を控えた北海道、東北、北信越などの高校は冬場の練習施設を確保するのに苦労させられています。室内練習を持つ強豪校はともかく、初出場、それも野球以外も評価対象となる21世紀枠で選ばれた学校は、とくに苦労しています。その際、郷里を離れ、都内の大手企業に務める卒業生が社会人チームのグラウンドを代わりに確保するなどして、サポートしています」(東北圏の私立高校指導者) 高校野球で地元、郷里を離れた卒業生もひとつになれる。 100年目の夏、出身地の代表校の勝敗が気になる。縁もゆかりもない高校でもその奮闘に心が打たれる高校野球ファンも少なくないはずだ。出場選手がバッターボックスに入るとき、テレビ画面で出身中学などの簡単なプロフィールを紹介される。「なんだ、他県から来た球児なのか」と冷めてしまうファンもいれば、郷里を離れてから今に至る自身のことを重ね、「頑張れよ」と思うファンもいる。高校野球はグラウンド外でもさまざまな影響を持つようだ。(了/スポーツライター・美山和也)
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スポーツ 2015年08月09日 12時00分
解任なら菅野はポスティングでメジャー挑戦! 東海大相模のドラフト目玉も交渉材料!? 東海大派閥を「人質」に生き残りを図る原監督の“イスラム国戦略”(1)
97試合目で首位奪還。これで、巨人は原辰徳監督(57)を“改めて評価”しなければならなくなった。 「阿部慎之助、村田修一、長野久義の不振に加え、アンダーソンなど故障者も続出。これで勝ち続ける要因を探せば、原監督の手腕としか言いようがない」(ベテラン記者) 原監督の契約は今季終了と同時に満了となる。'02年からの第一期政権に加え、指揮官として12年目のシーズンを戦い、通算1000勝も挙げている。 過去11年で「Bクラス1回」の好成績でもあるが、松井秀喜氏の現役引退後('12年)は、「適当な次期監督が見つからないので残留」といった雰囲気にもなっている。 しかし、ゴジラ松井が色良い返事をしない以上、来季の巨人指揮官の最有力候補は、やはり原監督なのかもしれない。 「巨人選手も、原監督以外の指揮官を知らない状態。原監督も現選手たちに愛情もあるでしょうし、『続けたい』というのがホンネでは」(前出・ベテラン記者) その一方で、「引き際を意識している」との見方もある。いずれにせよ、原監督の退任後、巨人は大きく変貌しそうだが…。 「菅野智之の今後が気になる」というのは球界関係者。菅野は一浪してまで巨人にこだわった投手で、いまやチームのエースである。 「7月30日、自身に勝ち星は付きませんでしたが、8回被安打4、無失点の投球はさすが。7月は4戦2勝。負けゼロの菅野の好投がチームを浮上させたといっても過言ではない」(スポーツ紙記者) 菅野の成長に目を細めているのは巨人首脳陣だけではない。メジャーリーグのスカウトは今季、マエケンこと広島・前田健太と菅野を重点チェックしている。 「前田は100球を超えても150キロ近い球速が出る。菅野は140キロ台後半。そういう意味で前田を評価するスカウトもいるが、投手としての総合力で『欲しいのは菅野の方』という声も少なくありません。菅野にはウイニングショットとなる変化球が二つあるのに対し、前田には一つしかない」(中部地区スカウト) 菅野は走者を背負うと、投球パターンを変えてくる。この修正力がメジャースカウトを唸らせているようだ。 「メジャースカウトの評価は菅野の耳にも届いているはず。原監督が退団すれば、彼の巨人に対する義理がなくなる。昨年、巨人入りの仕掛け人でもあった祖父の原貢氏も亡くなり、菅野も“自分の意見”を言えるようになるのではないか、と」(前出・球界関係者) 菅野はメジャー施設で自主トレを行う。練習の合間に現地の情報も仕入れているとすれば、これは近年、入札制度を使って米球界に挑戦したダルビッシュ有や田中将大のやり方を踏襲することになる。 そんな菅野に対し、原監督は興味深いアドバイスも送っている。去る7月26日、マエケンと投げ合った試合後のことだ。 原監督は“菅野称賛”の言葉を聞き出そうとした記者の誘導質問を見透かし、「マエケンは真っ直ぐが速い。菅野は昔、150キロ以上出ていたんだけど、最近は変化球でまとめようとしている」と苦言を呈している。 先のメジャースカウトの評価と重ねれば、米球界で成功するには「昔みたいにもっと速いボールを投げろ」と言っているようにも聞こえる。 菅野が「米球界に挑戦したい」と申し出れば、伯父・原監督退団後の巨人は引き止める言葉を失う。 原監督退団による“混乱”は、これだけではない。 「原監督の母校である東海大相模に、2人のドラフト1位指名候補がいます。左腕の小笠原慎之介、右の吉田凌はともに好投手。原監督が巨人に残るならば、抱え込むことも可能でしょう」(前出・スポーツ紙記者)
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スポーツ 2015年08月08日 12時00分
今年の「甲子園」の見どころズバリ! 注目の超高校級球児と“黒い監督”
100回目の夏−−どの時代にも熱戦譜があり、ヒーローが生まれた。この節目の大会で、超高校級右腕・高橋純平(県岐阜商)は地区予選で散り、1年生スラッガー清宮幸太郎(早実/西東京)がベールを脱ぐが、夏の主役候補は他にもいた。 高校野球の著書を多く持つスポーツライター・手束仁氏は、中京大中京(愛知)に注目していると言う。 「甲子園最多優勝数、最多勝利数を誇る中京大中京が、100周年の記念大会に出てきたことを嬉しく思っています。投手は左で2年生の長谷部銀次、3年生・上野翔太郎の二枚がいて、レベルの高いチームに仕上がっています。伊藤はプロ注目の打てる捕手。関東一(東東京)のオコエ瑠偉は強肩俊足の外野手で期待できます」 オコエはナイジェリア人の父を持つハーフ。日本人のコンパクトスイングと高い身体能力を持つ注目の打者だ。 「東海大相模(神奈川)の小笠原慎之介はナンバー1左腕かも。昨秋より球速が増し、低めへの制球力も評価できる。去年は“右腕・吉田凌の方が上かな?”と思ったんですが、オフに相当走り込んだんでしょう。下半身もひと回り大きくなっています」(スポーツライター・豊島純彦氏) この両エースは「史上初の1校2投手1位指名」も予想される逸材。同校は長打のイメージが強いが、神奈川県大会は犠打を絡めていた。この2人を投入し、僅差で逃げ切る新スタイルも見せてくるかもしれない。 「対抗する投手としては、専大松戸(千葉)原嵩投手が面白い。長身から投げ下ろすボールの角度、スピードは二重丸。スライダーにもキレがあり、藤浪晋太郎似。甲子園でもナンバー1を争う投手です」(スポーツライター・美山和也氏) 滝川二(兵庫)の根来祥汰は左打席から一塁まで3.1秒。イチローやプロの打者も3.4〜3.9秒。異次元の走力にスカウトも注目している。 学校でブキミなのは静岡高校(静岡)、東海大甲府(山梨)、明徳義塾(高知)だ。 「静岡は優秀な球児が他県に流れないよう行政が取り組んでおり、好選手が揃いました」(手束氏) 東海大甲府も日ハムの渡辺諒が3年生だったとき、『レギュラーの大半が1年生になるかも』と言われた世代が3年生になって、上位進出が期待されるチーム。 明徳義塾は昨夏までの投打の主軸・岸潤一郎なしでも甲子園に帰って来た総合力のチームで、名将・馬淵史郎監督は「清宮? 敬遠しないよ」と牽制していた。 また、地区予選で大阪桐蔭を下した大阪偕星の山本セキ監督は“異色の監督”として注目を集める。 「同校は“大阪桐蔭よりも倍の練習をする”と言われる猛練習で強豪を倒してきた新興勢力。ですが、山本監督は2010年に岡山県の私立高校野球部監督だったとき、詐欺容疑で逮捕されたグレーな人物。さらに、実力は折り紙つきながら、素行不良の選手をわざとかき集めたとの噂もあります」(スポーツ紙記者) 節目の大会は、いろいろな意味で“玄人好みする大会”になりそうだ。
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スポーツ 2015年08月07日 13時00分
俺たちの熱狂バトルTheヒストリー〈畑山隆則vs坂本博之〉
「はっきり言って強いチャンピオンではなかった」 現役引退後、畑山隆則は自身の王者時代を振り返ってそう語っている。 確かに世界王者としてはスーパーフェザー、ライトの2階級を合わせても防衛は3度。うち2度がドローの裁定で、歴代日本人王者との比較でも数字的には見劣りする。 しかし、だからと言ってその活躍が色あせることはない。 「脚を使ったアウトボクシングは“姑息”」とまで言い放ち、リングに上がればその言葉通り決して前進を止めることはない。そんな好戦的なファイトスタイルは従来ファンからの支持を受けると同時に、持ち前のイケメンぶりから多くの新規女性ファンも獲得した。 「表紙にすれば雑誌の部数が伸びるほどにアイドル的人気もあり、もちろん試合でも満足させる。ボクシング界のみならず、日本の格闘史においても稀有な存在のスター選手でした」(格闘技雑誌ライター) 1997年、初の世界挑戦はドロー判定で王座戴冠とはならなかったが、そこからの復帰戦として組まれた翌年のコウジ有沢戦が日本タイトル戦としては珍しく全国生中継となったのも、畑山人気があってのことだった。その際のファイトマネーは1000万円。一般的な日本王者のそれが100万円前後のところを、畑山はその10倍の価値を見込まれていたわけである。 同年、2度目の世界戦で王座獲得となった畑山だが、'99年には1度の防衛を経て陥落。いったんは引退を宣言する。だが、周囲からの「坂本博之との試合が見たい」との声を受けて、復帰を決意することになる。 畑山より5つ年上の坂本は、それまで3度世界に挑戦しながらいずれも敗退。それでも日本人離れしたパンチ力への評価は高く、当時日本最強との声は根強かった。 「特にパワーのある左フックが武器で、『和製ロベルト・デュラン』とも呼ばれたほどの実力者。世界を獲るのは間違いないと、ファンはみな思っていました」(同・ライター) そんな坂本との戦いは、引退後もわずかにくすぶっていた畑山の闘争心を再び燃え上がらせた。 茶髪をたなびかせながら相手の懐へ飛び込む華麗さの畑山。一方、教科書通りのしっかりとした構えから強打を繰り出す無骨さの坂本。一見すると両極端のスタイルながらも、その本質はいずれも根っからのファイターであり、両者が合いまみえれば好勝負は必至。 2000年10月11日、試合会場の横浜アリーナは1万6000人の大観衆で埋め尽くされた。 「“守り”はダセーからやめた」 復帰後、坂本戦を見据えての畑山のセリフである。その言葉通り、ゴングと同時に両者ともに激しい打ち合いが始まった。 前傾姿勢で隙をうかがいながらリードブローなしに飛び込んで左右を放つ畑山。1R早々からまぶたを切られながらもまったく怯むことなく、かつ冷静にずっしりとしたボディーを返していく坂本。 互いにクリーンヒットを放ちながら、いずれも決め手とはならず、休む間もないパンチの応酬が続く。 7R、ようやくボディーが効いてきたか、畑山の手数が減ると坂本はさらにボディーで追撃。しかしラウンド終盤、このうち一発がローブローとなったことでストップがかかり、ひと呼吸置けたのが畑山にとって幸いとなったか。 続く8R、再度気合いを入れ直した畑山のアッパーが連発で決まると、ここまで無尽蔵とも思えるスタミナと耐久力を見せてきた坂本の動きがついに鈍る。 それでもパンチを返す坂本だったが、9Rの1分過ぎ、畑山の右ストレートが決まると、それまで身体にみなぎっていた力がスッと抜けていった。 そうして10R。開始と同時にコーナーを飛び出した畑山の放つ左右の連打が坂本の顔面を捉えると、坂本はまるでスローモーションのようにゆっくりと、背中からマットに落ちていった。 セコンドからタオルが投げ込まれる。10R0分18秒、TKO。 勝利者インタビューで「次の夢は」と問われた畑山は「ありませんね」と即答した。自ら望んだ坂本戦で渾身の勝利を果たした畑山は『あしたのジョー』のごとく、真っ白に燃え尽きていた。
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スポーツ 2015年08月06日 16時00分
3億円もキャッシュ払い Jリーグを脅かす中国の選手“爆買い”
中国の日本に対する“侵略”は、領土問題だけではなかったようだ。 7月15日、サッカーのJ1川崎フロンターレ所属のブラジル人FW・レナト(26)が、中国1部リーグ・広州富力に引き抜かれた。年俸約1億円、川崎への違約金は3億円強と契約上では双方合意だが、実際は中国人お得意の“爆買い”だった。 「中国側からレナトが欲しいとの話が来たのは2日前。川崎側に中心選手のレナトを手放す気はなく、『どうせ違約金が払えないだろうから』とタカを括って、3億円を吹っ掛けたんです。通常、違約金は交渉を重ねて値切られていくものですが、いきなりのキャッシュ払いで移籍が決まってしまったんです」(専門誌記者) サッカーの世界で、主力選手の移籍は日常茶飯事。とはいえ、わずか2日で違約金を満額で払うなど、中国のやり方は尋常ではない。そこで思い当たるのが、今年3月、中国政府が発表した『サッカー改革発展全体案』だ。 「習近平国家主席は大のサッカー好き。『ワールド杯の出場、優勝、開催』を目指すと意気込んでいます。教育体制にもサッカーを加え、東京五輪の2020年には、サッカーに特化した小中学校を2万校、'25年までに5万校に増やすとしています」(海外特派記者) 前回W杯ブラジル大会でも、夜間や早朝に街頭テレビでの中継を見るため、大勢の人だかりができていた。自国が出場していないのに、グッズの売り上げも高く、スポーツウェアを含めた中国のスポーツ用品市場は急激な伸び率を見せている。 「中国のサッカークラブは、オーナー企業型から地域クラブ型に変わりつつあり、サッカー中継も国営放送一本の時代から広告収入の見込める民営放送へと拡大されました。かつて、Jリーグの外国人選手がオイルマネーを持つ中東のクラブチームに引き抜かれたのと同じく、民間放送による広告収入で戦力補強ができるようになったんです」(同) 大金にモノを言わせ、世界上位への進出を図る。こうした中国の脅威に最も驚いたのは日本だ。これまでは、Jリーグを「視察」名目で勉強しにきていた中国人スタッフを援助するなど“甘く見ていた”が、今回の引き抜きで青ざめているのである。 W杯アジア予選で中国に枠を奪われる日も、そう遠くないのかもしれない…。
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