スポーツ
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スポーツ 2015年10月04日 16時00分
俺たちの熱狂バトルTheヒストリー〈輪島功一の世界王座奪取〉
プロボクシングにおいて、避けては通れないのが減量。余分な脂肪を落とすことで、自身の動きにキレが増すというだけでなく、階級を下げれば対戦相手が弱くなる…むしろこちらを主目的として過酷な減量に取り組むケースがほとんどだろう。筋肉量や体重の少ない相手であれば、それに伴いパンチ力も減ぜられるのだから、勝利の確率が高まるというのは当然の理屈だ。だが、そんなボクシング界の常識に背を向けて、世界王座にまで上り詰めた日本人ボクサーがいた。 輪島功一。25歳にしてプロデビューという超出遅れのスタートながら、連戦連勝で日本スーパーウエルター級王座を獲得。いよいよ世界挑戦が見えてきたとき、所属ジムは2階級下の世界王者とノンタイトル戦を組んだ。階級を下げなければ、輪島の世界王座獲得は無理との判断だったが、試金石となるはずだった一戦で輪島は初回KO負けを喫してしまう。 「普通ならそこでおしまいですが、輪島は違った。『減量なんて男らしくない』と、元の階級での世界挑戦を目指したのです」(ボクシングライター) だが、スーパーウエルター級の旧称はジュニアミドル級。身長170センチの輪島に対して、180センチ台の強豪がゴロゴロいて、リーチもゆうに10センチは違う。日本では中量級の層が薄く王者になれたが、世界となると話は別だった。 「輪島の世界戦は“引退へ向けての思い出づくり”と、周囲の誰もが思っていました」(同) そうして迎えた1971年(昭和46年)10月31日、対するはWBA・WBC世界スーパーウエルター級統一王者のカルメロ・ボッシ(イタリア)。アマ時代には'60年のローマ五輪で、銀メダルを獲得したテクニシャンである。ボクシング経験は雲泥の差だった。 万に一つも勝機はないとの前評判の中、輪島本人も決して自信があったわけではなかった。だが、諦めてもいなかった。この日のために輪島が用意した秘策が、後々まで伝説として伝わることになる“カエル跳び”である。相手の視界から消えるほど深くしゃがみ込んで、そこから跳び上がって右フックを放つ。まさに捨て身の攻撃だった。 「決してクリーンヒットには見えなかったが、それでもボッシが動揺したのは、以後のリズムの乱れからも明らかでした」(同) カエル跳び戦法に対しては「こんなのはボクシングじゃない」と、評論家たちからの批判もあった。テレビの実況から生まれたそのネーミングはどこかユーモラスで、ファンからは“ネタ”として受け取られもしたが、輪島からすれば懸命の一手だった。 「相手の技術は超一流で、背丈で劣り、リーチも短い。まともに正面から行けば必敗で、どうしても目先を変える必要があった」(同) しかも、試合中盤になってしゃがみ込むことは、足腰への負担が大きく、もしそれでスタミナ切れとなれば、最大の敗因として非難を受けたはずだ。 この試合では、もう一つの輪島伝説“あっち向いてホイ”も披露している。一瞬、相手から目線を切るフェイントは他でも見られるが、世界戦の舞台で完全によそ見をしたのは、後にも先にも輪島だけだろう。自分がよそ見をするのに釣られ、相手が顔を横に向けた隙にパンチを打ち込む戦法である。 しかし、相手が奇策に動じず、逆にパンチを食らえば一撃KO負けは必至。それでも輪島は、世界王者を相手に実行してみせた。 「パンチ力やスタミナでは劣るかもしれないけれど、ボクシング頭脳では誰にも負けない」 のちに輪島はうそぶいてみせたが、決してそれだけではない。戦後、ソ連が侵攻してきた樺太から逃れ、職を転じながらしぶとく生き延びてきた輪島は、この試合に全人生を懸けていた。その結果として、世界王座奪取(15R判定)の奇跡が生まれたのだ。
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スポーツ 2015年10月04日 10時00分
小塚桃子ゴルフ連載(47) 本格シーズンに備えて・4
前回は、クラブや道具を上手に活用するトレーニングをご紹介しました。今回は、もっと手軽に出来る練習方法と私の課題などについて綴っていきたいと思います。 手軽に出来る練習方法とは以前、少しご紹介しましたが、アイアンのヘッドを持って素振りする、というもの。敢えてグリップを先端にヘッドを手元にする素振りは、スイングスピードの強化に持ってこいなのです。 手打ちの場合はスイング中、風を切る「ビュン!」という音が出ない。腰を入れて上手に回転させながらスイングすると「ビュン!」というキレイな音が出ます。野球の素振りと同じですね。この音を確認すると現在の状況が分かる。調子の良し悪しが分かるのです。 9月から本格的にゴルフシーズンに入りました。月に2回はコースに出る事を心掛け、当面の目標は100切り。やはり、実践から遠ざかっているので、まずは目標を大きく持たず、必ず達成出来る身近なところに照準を絞ります。これは結構、良いと思います。プレーの度に達成感を得られますからね。 9〜10月は、ドライバーを200ヤードしっかり飛ばす。本来でしたら220〜230ヤードは飛ばせますが、ここで力むと手打ちになる。しっかり練習と実践を積んで徐々にベストに持っていく方法を選びます。 この時期は本調子でないため、スライスしやすい。ドローボールを打つ様、意識しています。高く打ち上げるよりもシーズンインは、ドローボールの方が距離は出ます。 尚、プロはワンラウンドの平均パター数は29〜32。私の平均は37〜38。これを35に抑えると80台前半が見えてきます。最終的には、これが私の目標です。
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スポーツ 2015年10月03日 16時00分
そんな大会は知らないよ MLBは『プレミア12』に我関せず
侍ジャパンが9月10日に国際野球大会『プレミア12』(11月8日開幕)の出場候補選手を45人まで絞り込んだことを発表した。7月16日に発表された65人の候補選手から20選手が外された。侍ジャパンの事業会社であるNPBエンタープライズは、今後も選手を少しずつ絞り込んで行き、ファンの関心を煽ろうとしているのだろう。しかし、この大会は盛り上がりそうもない。オリンピック同様、大リーグ機構にはまるで他人事のようだ。 「プレミア12が開催される件は、全く報じられていません。アメリカの野球ファンは知らない人のほうが多いのでは」(米特派記者) プレミア12の主催は『世界野球ソフトボール連盟』(WBSC)だ。そもそも、プレミア12が創設された背景には、オリンピックの野球・ソフトボールの『実施競技除外』が影響している。 北京五輪を最後に野球競技がオリンピックから消滅することが決定し、野球の国際的統括団体だった『国際野球連盟』(IBAF)は、国際オリンピック委員会(IOC)からの補助金を受けられなくなった。そのため、IBAFは一気に財政難に陥り、国際大会の継続はおろか、組織の存亡危機にまで危ぶまれたのだ。そのとき、IBAFがSOSを出した先が、大リーグ機構だった。 大リーグ機構は財政支援をする見返りとして“ある条件”を突き付けてきた。それは、「自分たちが主催するWBCを、IBAFの世界選手権として公認すること」と、「IBAFが公認(主催)する野球ワールドカップ大会を廃止すること」だった。 「野球のワールドカップは認知度が低かったとはいえ、1938年から始まった歴史があります(2011年終了)。それでも、IBAFが大リーグ機構の条件を受け入れたということは、よほどの財政難に陥っていたのでしょう」(スポーツライター・飯山満氏) その後、IBAFが五輪競技復活を目指し、国際ソフトボール連盟(IFS)と統合してWBSCを結成。復活アピールと競技人口の拡大を目指し、新たな国際大会を創設しなければいけないというところで誕生したのが、今回のプレミア12だった。大リーグ機構にすれば、「WBCを公認しただろ、何それ!?」といった心境だろう。したがって、メジャーリーグのトップ選手を派遣する気など、最初から持っていなかったのである。 「WBCは主催の大リーグ機構しか儲からないシステムになっています。前回大会前、日本が改善を申し出たものの、他国はそれに追随する動きさえ見せませんでした。また、WBCにしても、メジャー30球団のオーナーが主力選手を出し渋り、米国内の盛り上がりもイマイチです」(飯山氏) ライバルとなる韓国、台湾もプレミア12にさほどの関心を示していないため、日本だけがトップレベルの選手を派遣し、アジアのライバル関係をクローズアップできなくなる可能性も高い。7月の第一次候補選手発表のときは、中田翔が中村剛也(西武)や柳田悠岐(ソフトバンク)らとの4番争いについて聞かれると、「くだらない質問するなよ」と、キレ気味に返答していた。メジャーリーグの非協力的な態度を聞かされていたからか、NPBの選手からも「出たい、世界にアピールしてやる」の意気込みは聞かれない。
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スポーツ 2015年10月02日 16時00分
フジテレビが起死回生を狙う『K-1』復活の切り札
視聴率不振にあえぐフジテレビがついにパンドラの箱に手を出すという。 高視聴率が狙えるコンテンツとして、かつて大晦日に放送していたスーパー格闘技『K-1』中継を、再び始めるというのだ。K-1は、空手家の石井和義館長(62)が中心となって立ち上げた打撃系立ち技を中心とする格闘技。1993年に第1回大会が始まり、アンディ・フグ、アーネスト・ホースト、ミルコ・クロコップ、ボブ・サップらスター選手が輩出された。 「'96年にはフジ系のゴールデン&プライム帯で中継するようになり、翌年に行われた東京ドーム決勝戦は平均視聴率20%超えを記録しています。1試合のファイトマネーは数千万円単位で、放映権料も1試合1億円と言われていた」(フジ関係者) ところが“K-1”ブームも時代ともに廃れていく。視聴者が格闘スタイルに飽き始めたのだ。ついには、闇の勢力との接触疑惑が表面化する。 「開催時にいたK-1の主な関係者が、だんだん距離を置くようになったんです。さらに興行権を巡って、警察の指導が入ったこともあった。最終的に局関係者は離れていきました」(夕刊紙記者) そんな背景があったにもかかわらず、なぜフジは今、“K-1”の中継を決断したのか。 「一番は制作費が安いこと。現在の“K-1”は健全化し、闇の勢力との関係性もありません。世界中からいまだ名前の知られていない格闘家を招聘して闘わせれば、ファイトマネーも低く抑えられる」(放送作家) そんな中、フジがスターとして売り出しを目論んでいるのがK-1 WGP-55キロチャンピオンの武尊(チームドラゴン)だ。 「プロデュースもフジが担当する。最近も、BSで彼のドキュメンタリー番組を放送したばかりです」(テレビ関係者) K-1は大晦日に放送予定。果たしてどんな結果を出すか?
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スポーツ 2015年10月01日 16時00分
W杯“歴史的快挙”でも脱しきれない日本ラグビー界が抱える不安
「全てのスポーツの歴史上で最大の下剋上!」 9月19日に行われたラグビーW杯の初戦で、日本代表が優勝候補の南アフリカ代表に勝利したことを、世界中のメディアが驚きとともに速報で伝えた。 「波乱が起きにくいといわれる競技だけに、英ブックメーカーでは、日本の優勝オッズは5000倍でした。振り返れば1995年大会の1次リーグで、日本代表はオールブラックス(ニュージーランド代表)と対戦し、17-145という過去7大会の最多失点記録で大敗した。それほど弱かったのです。次回2019年のホスト国として『あの屈辱を払拭することができた』と関係者も大喜びしています」(スポーツ紙記者) アジア初のラグビーW杯開催にこぎ着けた日本は、当初、新国立競技場の“こけら落とし”に開幕戦を予定していた。ところが、建設計画の見直しにより大会に間に合わない可能性が高まり、新競技場の使用を断念。日本ラグビー協会の森喜朗名誉会長が、苦虫をかみつぶしたような表情で会見した姿は、まだ記憶に新しい。 「これでまた、新国立をW杯に間に合わせようと世論が盛り上がるかもしれませんが、不安は拭えません。例えば、かつてあれほど人気のあった大学選手権でさえ、今や凋落の一途をたどっていますからね」(ラグビー専門誌記者) 今年1月、東京・味の素スタジアムで行われた帝京大学対筑波大学の決勝戦。5万人の収容能力に対し、公式発表の入場者数は1万2107人だった。伝統の早明戦や早慶戦でさえ、その傾向は変わらないという。 「サッカーなどと違い、ラグビーの代表チームは国籍を問わない所属協会主義。原則として他国の代表経験がなく、両親か祖父母の1人が日本生まれ、もしくは本人が3年以上続けて日本に在住していれば、日本国籍は必要ありません」(同) この独特なチーム編成がラグビー日本代表に対する支持が広がりにくい一因でもある。“歴史的快挙”を成し遂げたとはいえ、4年後の自国開催まで熱し続けるのは容易ではなさそうだ。
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スポーツ 2015年09月30日 15時30分
地元の雄か、投手王国再建か… オレ流指名が通りそうもない中日のドラフト事情
大学ナンバー1左腕と称される今永昇太(22=駒大)が復活マウンドに上がったのは、9月11日だった(対日大)。延長12回、3番手で登板した左腕は1回被安打1四球2と振るわなかったが、ストレートは自己最速に近い147キロをマーク。これで、各球団スカウトは今秋のドラフト会議の1位入札選手を絞り直さなければならなくなった。 同日の今永を視察した各球団の評価は、以下の通り。 「投げられるだけ(肩が)良くなった(治ったという意味で)。ピッチングはそのうち戻るよ」(阪神・中尾孝義スカウト) 「力は分かっている。状態が良ければ当然、1位に入る」(日本ハム・山田正雄スカウト顧問) 「スピードが戻った。あとは先発でどれだけ投げられるか楽しみ」(オリックス・早川大輔スカウト) 「ドラフト1位候補が投げられたのを見られてよかった」(西武・渡辺久信シニアディレクター) この日、もっとも熱い視線を向けたのは、中日・落合博満GM(61)だろう。 中日はお膝元の超高校生右腕・高橋純平(県岐阜商)を早くからマークしてきた。地元ファンは高橋の1位入札を強く希望しているはずだが、一部報道によれば、落合GMは「高橋よりも今永」という評価をしているという。 「中日はリーグ最下位なので、大学生、社会人の投手が上位指名されると思う」(プロ野球解説者) 昨年のドラフト同様、落合GMが自身の意見を押し切るとの見方が支配的だ。しかし、「今年は落合GMも折れるのではないか」との見方も一方で聞かれた。 「8月14日の巨人戦を地元テレビ局が中継したら、視聴率は1ケタ。いくらチームが最下位とはいえ、この不人気ぶりは衝撃が大きく、中日グループ全体が『ファン離れ』を懸念している」(球界関係者) 落合GMの後ろ楯でもある白井文吾オーナーも一部メディアに「地元の選手だし、いいねえ」と高橋純平を称賛するコメントを出しており、『最下位=補強の失敗』との敗因分析もある以上、「落合GMも折れるのではないか」というのだ。 「落合GMは駒澤大学の春季キャンプを視察しており、早い時期から見続けてきたのは間違いありません。譲らないのではないか。まして、ベテラン左腕の山本昌の引退が決まり、中日は柱となる大野雄大に並ぶ左の先発投手を補強したいとも考えているので」(地元関係者) 中日にとって、今年は屈辱的な出来事も重なった。地元の三菱重工名古屋から巨人入りした高木勇人が1年間ローテーションを守り、解雇した堂上兄、吉川が巨人で活躍している。「最下位転落よりも、こちらのほうが堪えた」とする声もないわけではない。こうした戦況をどう判断するのか、落合GMが『オレ流補強』を貫こうとするのならば、まずは白井オーナーともじっくり話し合わなければならないだろう。※各スカウトの今永評は共同通信等の報道を参考にしました。
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スポーツ 2015年09月30日 14時00分
ホークス圧勝予想でスポンサーに異変 日本シリーズよりもCSが人気
福岡ソフトバンクホークスが2年連続17度目の優勝を決めた。9月17日時点でのリーグ優勝はパ・リーグ史上最速。投打ともに圧倒的な戦力を誇るだけに、「日本シリーズもホークスの勝ち。混戦のセ・リーグからは、どのチームが出てきても予想は変わらない」との声が支配的だ。 「ヤクルトはともかく、阪神、巨人、広島は打線が弱い。ヤクルトのいまの投手陣ではホークスの強力打線は抑えきれない」(プロ野球解説者) その影響だろう。NPBスタッフは日本シリーズの放送権を売るため、各メディアに“アタリ”を入れているが、その反応は芳しくないという。 「今年に限っては、5戦目以降は『試合がないこと』も念頭に入れなければなりません。5戦目以降の放映権を買うとなれば、その代替え番組を用意しなければなりませんし、バラエティー番組を最初から組んだ方がむしろ視聴率が取れる」(TV局製作スタッフ) NPBには“黒歴史”がある。2010年の千葉ロッテと中日ドラゴンズの日本シリーズで、地上波放送されなかった試合が初めて出た。以後、NPBはこの屈辱を繰り返してはならないとし、懸命の営業努力をして日本シリーズの地上波放送を続けてきた。 「セ、パともにクライマックスシリーズ(CS)が定着し、その反響の多さ、盛り上がりをそのまま日本シリーズに持ち込むことができました。おそらく、日本シリーズよりもCSの関心のほうが高いのかもしれない」(NPB関係者) テレビ局側も「スポンサー企業が日本シリーズに関心を持っているのなら、前向きになれる」と言う。そのスポンサー企業については、こんな声も聞かれた。 「交流戦の冠スポンサーが優勝チームへの賞金額を減らすなど、交流戦の在り方も見直す時期に入りました。交流戦の地上波放送をお願いしていると、『スポンサーはCSに関心を持っている』との回答が聞かれます」(同) CSはこれまでに生命保険会社、某コンビニ、加工食品会社などが冠スポンサーに入っているが、こちらはなかなかの競争率で、実際に関心を持っている企業の元に話が届かなかったケースもあったそうだ。だったら、CSと日本シリーズの一部をセット販売する方法も考えられるが、いまのところそういった動きはない。 「CSの反響が高いのは、『下克上が起こりうるから』ではないでしょうか。ペナントレースでは圧倒的な強さを誇るホークスも、2004年のCSスタート時から調べてみると、昨季までの11年間で9度進出しながら7度も敗退しています。10ゲーム以上引き離されてしまった2位日本ハム、3位争いを繰り広げる西武、ロッテは密かに短期決戦での逆転を狙い、選手をテストしているような節も見受けられます」(前出解説者) ホークスがどんでん返しを食らうことになれば、日本シリーズへの関心も変わってくるかもしれない。それよりも、交流戦を互角に戦うなど、セ・リーグ全体が反省するほうが根本的な問題解消につながると思うのだが…。
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スポーツ 2015年09月30日 10時47分
公式発表前に既成事実化! 和田監督の退陣報道で始まるトラのフロント改革
関西系スポーツ新聞が『金本一本化!』なる見出しを立てた(9月28日)。和田豊監督(53)の後任は金本知憲氏(47)が最有力だという。リーグ優勝が厳しくなった時点で、関西系メディアは『和田解任』を報じるようになったが、阪神フロントが監督以上に頭を悩ませているのが新GM人事である。 「亡くなった中村勝広GMは14〜15年オフの補強に失敗しましたが、本社役員ともきちんと話のできる紳士でした。補強をすれば、当然お金が掛かる。その大金を投じる意義、チーム事情、チームが勝つことによるグループ企業の相乗効果もきちんと説明し、チーム戦力を見極めようと懸命に努力されていた」(球界関係者) 故・中村氏は南信男球団社長(60)の要請でゼネラルマネージャー職に着任した。日本のプロ野球チームもゼネラルマネージャー制がようやく定着し、GM職を設けない球団も『編成本部長』『シニアディレクター』などの肩書でその職種に当たらせている。どちらかといえば、阪神はメジャーリーグ式のこうした組織作りでは、遅れていたほうだった。 和田監督の退陣が本当ならば、ファンにとってもっとも関心が高いのは次期監督人事だ。しかし、誰が監督になっても、それを支えるフロントトップの責任は重大だ。当面は編成部長の高野栄一氏に託されるようだが、「中村サンの後任を決めなければ」の声もチーム内部から聞こえてくる。 「これからドラフト会議があるので、高野部長はたいへんだと思います。阪神はGMと編成部長の両方がおり、端から見れば、『最終的判断はどちらがするんだ?』という疑問も生じます。でも、その体制で上手くいってたんですよね、阪神の場合は。現場出身(元選手)と背広組(本社より異動など)の両トップが話し合うスタイルなんでしょう」(前出・同) 高野本部長の“ワントップ体制”は「ドラフト会議まで」だという。その後、トレードなどオフシーズンの補強が始まる前に新GMが選出されるとの見方が支配的だ。 「故・中村氏のように本社役員と話ができるタイプを探すとなれば、新GMの選出は難航するでしょう。チームを客観的に見ることができ、それに適した補強ができる人となれば、たとえば岡田彰布氏、平田ヘッドの異動なども考えられるが…」(プロ野球解説者) 12年までGM補佐を務めた木戸克彦氏、真弓明信前監督もいる。 「優勝の可能性が消えた途端、関西系メディアの和田監督に対する扱いが冷たくなりました。まだシーズンが終わっていないし、CSによる日本シリーズ進出の可能性が消えていないのに、チーム再建の特集を始めたメディアもあります。球団もそれを黙認しているということは何かウラがあるのでは? たとえば、和田監督のフロント入りを約束しているとか…」(前出・関係者) 和田監督も新GM候補の1人と見たほうが良いだろう。現時点では憶測の域を出ていないが、東京ヤクルトは小川淳司・前監督をそのままフロント入りさせ、シニアディレクターとして『チームの補強、再建』に当たらせた。前監督がチームの戦況をもっとも把握しているからだ。チームの本当の力量を把握することが、トラのフロント改革ともなる。誰が新GMになるのか、オフは阪神の人事情報から目が離せそうにない。
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スポーツ 2015年09月29日 14時00分
USA発 新聞、テレビではわからないMLB「侍メジャーリーガーの逆襲」 ポストシーズンの中心は、この男しかいない! “ビッグゲーム・ピッチャー”田中将大がヤンキースを救う
今シーズン、田中将大は辛辣なことで知られるニューヨークのメディアから批判され続けてきたが、ここにきて急に風向きが変わり、ヒーロー扱いされるようになった。 理由は明確だ。終盤になり若い先発投手たちが軒並み調子を崩しローテが崩壊状態になる中で、それまで不安定だった田中が見事に復調。相手打線に付け入る隙を与えない完璧な投球を見せるようになったからだ。 それを象徴するのが9月13日のブルージェイズ戦だった。 今季前半、ヤンキースはア・リーグ東地区の首位を独走していたが、ブ軍が7月末のトレードで大幅に戦力を増強し、8月に入って猛追を開始。8月下旬には首位に立ったが、その後は抜きつ抜かれつの展開になり、両軍の直接対決4連戦が始まった9月10日時点ではブ軍が首位に立っていた。 ただ1.5ゲーム差しかないのでヤ軍が4連戦を3勝1敗で終えれば、再び首位に立つことができるという状況だった。 しかし、この4連戦は初戦からヤ軍投手陣がブ軍打線にカモにされ11、9、10失点して3連敗。ゲーム差が4.5に拡大しただけでなく、4戦目も大量失点して惨敗すれば、チーム全体が戦意喪失しズルズル負け込む恐れが出ていた。 まさに崖っぷちに追い込まれた第4戦で先発した田中だったが、波に乗る相手打線を多彩な球種を効果的に使った頭脳的なピッチングで翻弄。7回無失点に抑えチームの危機を救った。 メディアはこの快投を、 「タナカ、ヤンキースの出血を止めることに成功!」(NYポスト) 「タナカにガソリンを注入されたヤ軍。連敗を5でストップ」(FOXスポーツ) と、大きな見出し付きで報じた。 また、地元紙『ニューズデイ』は「これでヤンキースはワイルドカード・ゲームを恐れることはなくなった」と書いた。地元紙がこのような書き方をしたのは、田中がブルージェイズ相手の絶対負けられない試合で好投するのを見て、タフな状況ほど力を発揮できるビッグゲーム・ピッチャー(大試合に強い投手)という認識を強くしたからだ。それほどワイルドカード・ゲームで先発する投手はプレッシャーに負けないタフなメンタリティーを要求される。 ワイルドカード・ゲームは地区優勝したチーム以外で、勝率の高い上位2チームがポストシーズン進出をかけて雌雄を決する試合のことである。大きな特徴は1試合の結果だけで勝者と敗者が決まるため、先発投手に大きなプレッシャーが掛かることだ。そのためトップレベルの実力があっても、プレッシャーに弱い投手は実力を十分発揮できないことが多い。 いちばん活躍が期待できるのは、田中のようにプレッシャーに動じないだけでなく、それを力に変えることができる投手だ。ヤ軍が相場よりかなり高い7年1億5500万ドルで田中と契約したのも、ポストシーズンの生きるか死ぬかという状況でフルに実力を発揮できるビッグゲーム・ピッチャーだと評価したからだ。 田中が10月6日に行われるワイルドカード・ゲームで対戦する可能性が高いのはレンジャーズとアストロズ。 レンジャーズなら先発投手の本命は右腕エースのガヤルド。左腕のハメルズが出てくる可能性もある。ガヤルドはヤ軍が苦手。ハメルズは7月末にレ軍に移籍後、深刻な一発病にかかっているので、どちらが先発しても高い確率でヤ軍が勝利するだろう。 問題はアストロズとの対戦になった場合。サイヤング賞が確実な左腕ダラス・カイクルが先発すると思われるからだ。この投手は今季絶好調なうえ、ヤ軍にめっぽう強い。今季ヤ軍戦で2度先発、計16イニングを投げて失点はゼロだ。 田中とカイクルのマッチアップになった場合は、息詰まる投手戦になることが予想され、7回か8回まで両軍ともゼロ行進が続くことになるかもしれない。そのような展開になれば、最後はリリーフ勝負になるので、強力なセットアッパーとクローザーを擁するヤ軍ががぜん有利になる。 ワイルドカード・ゲームに勝った場合、ヤ軍はディビジョンシリーズでおそらくロイヤルズと対戦することになるが、先に3勝してリーグ優勝シリーズに勝ち上がる可能性はひいき目に見ても30%くらいだ。田中を除くとヤ軍の先発陣に計算できる投手がいないからだ。 ただ、ルーキーのセベリーノは怖いもの知らずなので、大舞台で大化けする可能性を秘めている。田中はワイルドカード・ゲームで先発するので、ディビジョンシリーズはおそらく第3戦の先発になると思われる。 それまでにセベリーノで1つ勝つことが出きれば、先に3勝するチャンスが見えてくることになる。スポーツジャーナリスト・友成那智ともなり・なち 今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流。アメリカ野球に造詣が深く、現在は各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。'04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」(廣済堂出版)は日本人大リーガーにも愛読者が多い。
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スポーツ 2015年09月28日 14時00分
ドラフト情報 巨人が関東一・オコエ1位指名の陽動作戦
補強には根本的な見直しが必要だ。東京ヤクルトが混戦レースから頭一つ抜け出た。というより、巨人が勝手に後退したと言ったほうが的確かもしれない。 「9月19日の敗戦が象徴的でした。敗戦投手は大竹、試合終盤にダメ押し点を献上したのが宮國と戸根。せめてもの救いは、7番サードでドラフト1位の岡本をスタメンで使い、打点を挙げたことですが、補強(=大竹)とドラフト、育成(=宮國、戸根)の失敗を証明したような試合でした」(スポーツライター・飯山満氏) 今オフの補強ポイントは三塁手と左投手、そして正捕手である。不振の長引く村田修一に代わる三塁手は確かに必要だ。一部では国内FA権を取得しつつもまだ行使していないソフトバンク・松田(=三塁手)、西武・炭谷(=捕手)をけしかけて“強奪する”と伝えられたが、本当はもっとエゲツない。 「松田はソフトバンクが手放さない。狙うは前DeNAのグリエルですよ。DeNAを蹴って即メジャー挑戦かと思ったら、キューバ国内リーグに参加しました。チーム貢献度がゼロに近い同じキューバ出身のセペダを、巨人が来季も残留させるのは、神経質なグリエルのサポートをしてもらうため。岡本が一人前になるまでは『三塁・グリエル』です」(球界関係者) 巨人が金満補強を回避する理由はドラフト会議で指名する選手を変更するためだ。巨人は高校生上位のドラフトに切り換えるという。その上位指名の高校生が一人前になるまでの外部補強なのだ。 「オコエ瑠偉(関東一高)を1位指名するシミュレーションが始まった」(前出・同) これまで巨人の1位は原監督の関係で“親戚同然”の左腕・小笠原慎之介(東海大相模)だと思われていたが…。 「小笠原はプロ志望だが、校内の進学説明会も受けています」(同) 小笠原はプロ入りを決めかねている。9月20日時点で、高野連に『プロ志望届』を提出していない。ここで浮上してきたのがオコエで、彼に関しては「外れ1位でかなりの球団が重複するのでは」との見方が強かった。当然、その場合、「外れの外れ」も用意しておかなければならない。巨人はそこに目を付け、『単独1位』作戦に変えたという。 もっとも、その作戦がハマるのは、本命・小笠原が進学に傾いたときだけ。だが、こんな声も聞かれた。 「U-18W杯の大会中にプロ入りを表明していたのはオコエ、高橋純平(県岐阜商)だけ。世界と戦ってプロ入りに進路を変えつつある高校生も何人かいましたが、早稲田、法政、東海大グループも熱心な勧誘を続けており、進学先を確保した上でプロ入りも検討しているのが真相です。時間が経てば、『世界』の熱も冷めるはず。ドラフトが近づくころ、甲子園を沸かせた高校球児の大半は進学が決まっているでしょう」(前出・在京職員) 巨人は高校生指名に命運を賭けるほど危機的状況に追い込まれているようだ。
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2025年07月14日 17時00分
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2025年04月28日 19時03分