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最下位に沈む中日の責任は誰がとる? 落合GMが批判されない理由とは

 混戦セ・リーグのなかから、中日ドラゴンズが脱落しつつある。
 首位争いが勝率5割ラインをちょっと越えたところで行われているのは変わらないが、中日は5位DeNAに4ゲーム差も引き離されての最下位(8月4日時点)に甘んじている。7月29日には自力優勝も消滅している。

 中日は7月5日に行われた巨人戦に、遠藤一星(26=前東京ガス)、友永翔太(24=前日本通運)という新人一、二番打者コンビで臨んだものの、無得点で完封負けを喫した。
 「落合GMは社会人選手に集中したドラフトを行いましたが、このオレ流補強は機能していません。しかし、白井オーナーはドラフト終了後、『大成功だ』と連呼しています。このオーナー発言が今日の事態になったときの予防線になったのでしょう」(球界関係者)

 7月5日の敗戦で、中日は借金が2ケタに到達した。落合GMが獲得した新人が機能しなかったことも印象に残る試合だった。それにも関わらず、チーム低迷の責任の所在は明確にされていないという。
 「チーム再建として、白井文吾オーナーにGM制があると提案したのが落合博満GMです。その落合GMがチーム編成を総括している以上、何かしらの責任を問われるはずですが、中日内部には一切そういう話は出ていない。騒いでいるのは周り(マスコミ)だけ」(同)

 一昨年は4位に終わり、昨年就任した谷繁監督も4位。今年もBクラスで終われば、3年連続となり、球団史上ワーストタイに並ぶ。
 8月に入ってからは、中日に関するニュースは、球界最年長投手で50歳の山本昌が「いつ登板するか」に切り替わった。50歳の勝利投手はメジャーリーグにも前例がなく、昨年オフ時点でも米メディアは山本昌を紹介していた。しかし、シーズン途中でチーム成績ではなく個人記録がチームのメインニュースになるのは、優勝の可能性が亡くなってきたことを意味する。

 これでも、中日内部から落合GMに対する批判が出ないのには理由がある。
 「落合GMはチーム総年俸の大幅ダウンに成功しており、この時点で経営陣を納得させてしまったとの見方もあります。白井オーナーの『ドラフトは大成功』の発言があったからですが、フロントのいまの関心は、落合GMがどんな“危機管理能力”を発揮するかに集まっています」(同)

 白井オーナーが落合GMに全幅の信頼を寄せている以上、安易に批判はできないという空気が漂っていることも想像できる。
 穿った見方かもしれないが、白井オーナーの本心は落合GMを監督として復帰させることだった。そもそも、落合GMがゼネラルマネージャー制を進言した席は、白井オーナーが監督復帰を念頭に会っていた。しかし、外様監督に強い抵抗を示す地元ファンからの反感が両者の脳裏をよぎり、最終的に『落合-谷繁体制』になったという。したがって、白井オーナーは落合GMが監督に復帰することを望んでいる。落合GMが最終兵器として温存しているカードは、自身の監督復帰。これが最後の危機管理なのではないか。
 「谷繁兼任監督は現役へのこだわりがまだ強い。落合GMが現場復帰し、チームをAクラスに復帰させ、その後でもう一度、『落合-谷繁体制』に戻すというやり方も…」(ベテラン記者)

 中日フロントが落合GMを批判しないのは、現場復帰のシナリオを知らされているからだろうか。

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