スポーツ
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スポーツ 2015年10月31日 16時00分
俺たちの熱狂バトルTheヒストリー〈世界戦連敗を止めた偉業〉
日本人の現役ボクシング世界王者は現在9人(今年10月時点。女子の7人を含めれば計16人)。よほどのマニアでなければ、その全員の名を挙げることはできないだろう。そんな近年の“王者ラッシュ”の一翼を担うのが、元WBC、WBA世界ミニマム級王者の大橋秀行(大橋ボクシングジム会長)だ。 大橋は現役引退後、自身のジムで川嶋勝重、八重樫東、現WBOスーパーフライ級の井上尚弥、10月22日に防衛戦を控えるWBA女子ミニマム級の宮尾綾香と、4人の世界王者を育てた名伯楽。同時に近年では、日本プロボクシング協会会長と同コミッション理事を務め、プロアマ協力体制での業界発展を主導してきた。 大橋がジム会長として、選手の育成だけでなく、世界王座獲りに至るまでのノウハウを確立できたのは、自身の経験に寄るところも大きいようだ。高校2年時のインターハイでモスキート級制覇。強打と絶妙のカウンター技術から、プロデビュー時には具志堅用高の“100年に1人”を越える“150年に1人の天才”のキャッチフレーズが冠せられた。 そんな周囲の期待に違わず、順調にプロとしてのキャリアを積んでいった大橋は、1986年、7戦目にしてWBC世界ライトフライ級王座に挑戦した。相手は最強とうたわれた“韓国の英雄”チャン・ジョング。だが、このときの試合場は敵地の韓国で、4万人の観客が王者に熱狂的な声援を送るアウェイの洗礼を受け、大橋はなすすべもなく5回TKOで敗れた。 '88年に今度は後楽園ホールで、同じチャンに挑むも計7度のダウンを奪われて8回TKO負け。それでも途中、ドンピシャのタイミングでカウンターの右を放ち、王者を大きくぐらつかせる場面もあって、次戦への期待を抱かせる内容ではあった。 そこで大橋は1階級下げる決断をする。 中学の頃から世界王者を目指し、軽量級で闘うために1日1食の生活を続け、健康に不安を抱く学校側から指導が入っても、「自分の夢のためにやっていることだ、邪魔するな」と、これを貫いてきた。 「そうやってギリギリでやってきた大橋が、さらにライトフライ級からミニマム級に下げるとなると、わずか1〜2キロのこととはいえ、もはや一般人には想像が及ばない領域です」(ボクシング記者) しかし、世界奪取は大橋自身の夢であると同時に、当時の日本ボクシング界、そしてファンの要請でもあった。 '88年に井岡弘樹が王座陥落してから1年以上、日本人世界王者の不在が続き、日本人による世界挑戦の失敗は、このとき連続21回にまで達していた。そんな中にあって、大橋は“最後の切り札”とまで期待を集めるまでになっていた。 自身だけでなく日本国民のためにも、どんなかたちであれ世界を獲る。その信念があったからこそ、過酷な減量に耐えられたという側面はあっただろう。 '90年2月7日、後楽園ホールに集まったファンは、主催者発表で3300人! 席数1403、収容最大人数2005人の会場に、消防法無視の大観衆が立錐の余地もないほど集結した。すべては世界王者誕生の瞬間に立ち会うためである。 対するWBC世界ミニマム級王者のチェ・ジュンファン(韓国)は、すでに37歳のベテランではあったが、井岡を倒したナパ・キャット・ワンチャイから王座を奪取しており、決して容易な相手ではない。 試合開始から8Rまでは両者互角の攻防が続く。だが9R、大橋の放った左ボディーブローが王者を捉えてダウンを奪う。辛うじて立ち上がった王者を、ボディーの追撃で再度キャンパスを這わせると、そのまま10カウントが数えられた。 「勝利の決まった瞬間から会場はバンザイの大合唱。隣同士で抱き合って泣いているファンもいたほどでした」(同) この勝利はもちろん、翌日の一般朝刊紙でも大々的に取り上げられた。そのため、いつも通り東横線に乗った大橋を乗客が幾重にも取り囲み、パニック状態となって電車がストップする騒ぎまで起きた。 大橋の劇的な勝利は、ラグビーW杯の日本代表にも似た歓喜のフィーバーを、国民全体にもたらしたのだった。
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スポーツ 2015年10月30日 16時00分
USA発 新聞、テレビではわからないMLB「侍メジャーリーガーの逆襲」 衰えが顕著な元安打製造機に“あり得ない契約”を提示 イチローを厚遇するマーリンズの思惑
マーリンズが公式戦終了直後の10月6日にイチローと年俸200万ドルで再契約した。メジャー球団の契約更改は通常11月から始まるので異例の厚遇である。 日本では、大選手が引退まで大事にされるのは当たり前という感覚があるが、メジャーにはそれがない。同じ実力なら、若手の方が出場機会を与えられるため、将来、殿堂入りの可能性があるような大選手でも野手の場合は30代後半で姿を消すことが多い。 それなのにマーリンズはなぜ、真っ先にイチローと契約したのだろう? 大きな戦力となると見ているわけではなさそうだ。 今のイチローはかつての安打製造機ではない。今季の成績は打率が2割2分9厘でメジャー平均より2分5厘も低い。守備と盗塁に関しては依然平均以上の能力を保持しているものの、選手の貢献度を示すWARはマイナス1.2で、査定は480万ドル(5.8億円)のマイナスになっている。これは平均よりかなり低いレベルの貢献しかできなくなっていることを意味する。 それでもマーリンズがイチローとの契約を最優先にしたのは次の2点を評価したからである。1:ロールモデル効果 ロールモデルというのは「お手本になる人間」という意味である。イチローが持つ(1)誰よりも体を入念に手入れする、(2)誰よりも真摯な態度で練習に取り組む、(3)誰よりも打撃理論に精通している、(4)誰よりも用具に関心を払い大切に扱っているといった姿勢は、若い選手が多いチームにあって生きた手本であり、球団首脳がぜひとも見習わせたいと思っている点である。 チーム内ではすでにその効果が出ていて、今季はシーズンを通してイチローに助言を求めに来る選手が後を絶たなかった。特にイチローの一番弟子のようになっていた一番打者のディー・ゴードンは有益なアドバイスを受け続けた結果、安打製造機に変身。打率3割3分3厘をマークしてナ・リーグの首位打者に輝いた。これは「イチロー効果」の大きさを改めて知らしめることになった。 球団がもう一つ高く評価したのは、今季チーム内で41歳のイチローだけが故障欠場やマイナー落ちがないままフルシーズン無傷でプレーを続けたことだ。今季マーリンズが地区優勝候補と目されながら71勝91敗と大きく負け越したのは、ケガや故障でDL入りする者が続出したからだ。故障しない選手も2、3人いたが、それらもスランプに見舞われてマイナー落ちしたため、終わってみるとフルシーズン稼働した選手はイチローだけ。球団は来季、何が何でも稼働率をアップさせたいので、その意味でもイチローが必要なのだ。2:観客の満足度アップ マーリンズがイチローを残留させた2つ目の要因は、観客離れを防ぐ手段の一つになりうるという読みもあるからだ。 マ軍はメジャーきっての不人気球団で、今季も1試合あたりの観客動員が2万1633人とナ・リーグの最下位だった。しかし、この数字も以前の1万4000〜1万8000人台に比べればかなりアップしているのだ。1〜3割観客動員が増えたのは主砲スタントンの一発を楽しみに来場するファンが多くなったから。 マーリンズはこの客を呼べる主砲を今オフ、他球団にトレードで放出する方針だ。昨年11月に交わした総額3億2500万ドル(390億円)の13年契約がチーム財政を圧迫しているため、高値が付くうちに放出してしまおうという魂胆なのだ。もし、これが成就すると、観客をつなぎとめておけるのは地元出身の若きエース、ホセ・ヘルナンデスの奪三振ショーくらいしかない。それだけでは不十分なのでイチローのメジャー3000本安打を大いに活用しようという算段なのだ。 イチローは今季終盤スイングが鈍くなり、9月は72打数10安打と不振を極めたため、シーズン91安打に終わったが、それでも通算安打数は日米通算で4213になりピート・ローズの世界最多安打記録4256まであと43に迫っている。メジャー3000本安打までは65だ。 この二つのうち日本で大騒ぎになるのは日米通算4256本の方だが、米国では大リーグ3000本安打の方がビッグニュースになる。この記録はあと65本で達成できるが、4人目の外野手として「通常の使われ方」をするだけでは達成できない可能性が出てきた。 4人目の外野手の平均打数は250打数程度なので、打率2割6分をマークしないと65本にならないからだ。しかしマーリンズはチーム方針で3000本達成を後押ししようとしているように見える。来季、チームが熾烈な地区優勝争いを繰り広げるようになれば、そんな数字にこだわっていられなくなるが、いつものように早い段階で地区優勝争いから脱落すれば、イチローの打率が2割2分程度まで落ちても3000本に届くような使い方をしてくれる可能性が高い。 それを考えるとイチローは実にいい球団に入ったと言える。スポーツジャーナリスト・友成那智ともなり・なち 今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流。アメリカ野球に造詣が深く、現在は各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。'04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」(廣済堂出版)は日本人大リーガーにも愛読者が多い。
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スポーツ 2015年10月29日 16時00分
古閑美保と同棲中の彼が飛躍 結婚へ向け視界良好
男子ゴルフ『日本オープンゴルフ選手権』で、小平智選手(26)が優勝を果たした。優勝賞金の4千万円を獲得し、インタビューで「優勝はまず自分のためですが、一彼女として、家族やチームと同じように喜びを伝えられるのは嬉しい」と、喜びを表していた。ここで出てくる彼女とは、元プロゴルファーで女子の賞金王にも輝いたことがある、古閑美保(33)のことだ。この日、古閑は仕事で会場には来ていなかったが、小平は誰よりも先に報告したに違いない。 その後も小平は「彼女は、自分からゴルフの話はしない。上を極めた人だから。しかも、彼女は僕が教えてもらうようなことを知らないで実践していたんだから凄い」と話し、そして優勝インタビューの最後には「なんだ、最後は美保の話で終わりですか?」と、苦笑いして会場を沸かせた。 だが、大きなタイトルを獲得した彼の顔には、5年のシード権と来夏の全英オープンの出場権を得た喜び、そしてなんといっても同棲中の古閑との関係に、一歩先の報告が出来る幸せにも溢れていた。 古閑は、酒が入ると「私大好きなの」と話し始め、「彼ね、ショットはいいの。でもね…」と、パットに悩む小平のことを心配し続けていたという。この日は、そんな古閑の杞憂が証明できた日でもあった。 二人の出会いは昨年8月。小平が優勝した『ダンロップ・スリクソン福島オープン』で、大会アンバサダーを務めていたのが古閑だった。そこで意気投合し、今年6月には生活を共にするようになった。そして、小平はプロ10年目で日本一の称号を得た。これで、二人のプロゴルファーとしての実績に差がなくなったことになる。 「古閑はプロだったときの獲得賞金5億円以上を貯金していると公言している。その彼女に追いついたのは大きい。これで晴れて結婚という事になりそうだ。小平は海外進出を狙っていて、伴侶として古閑が付いていくことになるのだろう。彼女は豪快に見えるけど、女性らしいところもたくさんあるから、いい姉さん女房になる」(スポーツ紙記者) また、古閑も結婚願望が強いのだという。 「古閑さんには何度も番組に出演していただいていて、よく話をしますが、結婚願望が強い人です。子供も欲しがっている。年齢も33歳だから、突然結婚発表があるかもしれないです。古閑さんは『小平さんは優しくて、真剣に交際を考えてくれている』と言ってましたから」(バラエティ番組プロデューサー) 古閑が国内賞金ランク3位(10月21日現在)の小平の妻になる日が見えてきた。
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スポーツ 2015年10月28日 16時00分
人気を取るかレベルアップを取るか 協会が悩む清宮パパ監督起用
ラグビーW杯で快進撃を見せた日本代表が10月13日に帰国。一次リーグ敗退ながら、4試合3勝の快挙は世界中が認めている。次回'19年大会の開催国は日本。当然、母国で悲願の“一次リーグ突破”を狙うが、それがかなうか否かは新監督次第だろう。 「今回の快進撃は、エディー・ジョーンズHCのおかげです。大会前からW杯終了後に南アフリカのプロチーム監督に就任することが決まっており、日本のラグビー協会は『'19年大会を成功させるには選りすぐりの次期監督を』と考えていました」(スポーツ紙記者) ラグビー協会は「白紙」とコメントしているが、すでに海外メディアは現フィジー代表監督のジョン・マッキー氏が最有力と報じている。また、日本国内リーグで指揮を執るパナソニックのロビー・ディーンズ監督、元ニュージーランド代表HCで欧州プロリーグの最優秀コーチ賞も受賞した現NTTコム監督のロブ・ペニー氏の名前も挙がっている。しかし、協会の“本命”は、やや異なるようだ。 「ヤマハの清宮監督を推す声も多いんです。エディーHCの退任が決定した直後から『次は清宮サン』といわれていました」(同) 清宮克幸監督(48)は、今夏の甲子園を沸かせた早実の怪物1年生・幸太郎のパパだ。克幸氏の輝かしい経歴を知るラグビーファンからすれば、「幸太郎のパパ」なる言い方は許せないだろうが、ラグビー協会は'19年の開催大会に向け、大きな課題をまだ解消していない。「どれだけ日本国内で観客を集められるのか」が未知数なのだ。 ラグビーW杯の主催国収益は、観戦チケット収益を主とするシステムなので、“幸太郎人気”にも便乗したいというのがホンネ。だが、代表メンバーは今大会で世界のレベルを知り、新しい技術に飢えている。 協会は清宮フィーバーにあやかり、大会運営費を確実にゲットしたいところ。克幸氏も意欲的だというが、一方で代表の1人、田中史朗は「できれば外国人監督がいい」と発言。“カネ”か“指導力”か、果たして協会はどちらを選ぶのか。
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スポーツ 2015年10月27日 16時00分
プレミア12は代表辞退続出か MLBは控え選手とマイナーリーガーばかり
世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が、10月19日に国際大会『WBCSプレミア12』の開催日程等に関する会見を行った。 侍ジャパンの小久保裕紀監督(44)は「優勝できるように最高のメンバーを編成したい」と意気込みを語ったが、“世界の修羅場”を知る黒田博樹(40=広島)が早々に代表辞退を表明。四番打者起用が予定されていた中村剛也(32=西武)も痛めた背中の治療を優先させる旨を明かしている。 「ベネズエラ代表にエントリーされていた西武のメヒアも『辞退する』と明言しています」(スポーツ紙記者) 同大会は4年に1度の開催で、世界ランキングの上位12カ国が参加。第1回の今大会は日本と台湾の共催となり、11月8日に開幕する。日本では開幕戦と準決勝、決勝が行われるが、出場辞退の話ばかりでは盛り上がりそうにない。 「米国はマイナー選手か、控え選手しか出さないでしょう。米国内ではプレミア12のことは、コアな野球ファンしか知りません」(現地特派記者) 野球の国際的統括団体だったIBAFは、野球が五輪競技から消えたことで国際オリンピック委員会(IOC)からの補助金を受けられなくなった。IBAFは深刻な財政難に陥り、国際大会の継続はおろか、組織の存亡危機にまで陥った。それを助けたのが大リーグ機構なのだが、見返りに求めたのは「WBCを正式な世界選手権として公認すること」と、「野球ワールドカップ大会の廃止」だった。その後、IBAFは国際ソフトボール連盟(ISB)と協力し、五輪競技復活を目指している。その一環が『プレミア12』の開催なのだ。 「大リーグ機構にすれば『WBCがある』ということで、プレミア12は関係ないと捉えています」(同) また、ここに来て、侍ジャパンの単独国際試合についても、疑問の声が上がり始めた。 「小久保監督は若手中心の選手招集を重ねてきました。プレミア12本番では『ベストメンバーを組む』と言っていますが、12球団の間では『国際試合は若手の経験値を高めるもの』との解釈ができてしまい、11月までコンディションを整えようとしません。シーズン中、代表候補に上がった選手のなかには別の予定を入れていた者も…」(球界関係者) 代表に選ばれることに名誉や達成感が足らないから、他人事のような選手も出たのだろう。代表選手の重みは今後の課題だ。 侍ジャパンは開幕戦でアジアの難敵である韓国とぶつかる。「黒田、中村に追随する出場辞退者が出る」(ベテラン記者)らしく、このままだと韓国に敗退すると見る声も少なくない。 「WBSCが開幕戦、準決勝、決勝を日本でやると決めた目的はジャパンマネーですよ。本来ならば、WBSCが大リーグ機構に掛け合ってでもトップ選手の出場を要請すべきなのに、そういった動きはほとんどありませんでした」(前出関係者) これでは、金目当てと言われても仕方ない。もちろん、NPB内には国際試合を戦う自負、意気込みの強い選手もいる。しかし、日本が決勝ラウンドに進めなかった場合、球場で閑古鳥の鳴くのは必至。小久保監督は選手選考を再考するべきなのだが…。
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スポーツ 2015年10月26日 16時00分
マイナーリーグで最多勝を獲得した元巨人ドラ1 解雇通告で帰国か? メジャー挑戦継続か?
MLBクリーブランドインディアンス傘下の、3Aコロンバスで奮闘していた村田透(30=元巨人)が、日本球界の補強市場の主役になるかもしれない。 村田は2007年の大学生社会人ドラフトで巨人に1位指名されたが、10年には戦力外となり、その後は渡米して孤軍奮闘していた。その努力が実り、今季は3Aで最多勝のタイトルを獲得。6月にはメジャーのマウンドも経験し、村田も「これからが勝負」と意気込んでいたはずだが、解雇が通告されたのだ。 「3Aで投手タイトルを獲得しても、それがメジャー昇格の約束手形にはならないのです。スカウトがメジャーで通用しないと思えば、たとえ最多勝投手でも容赦なく解雇されます。それがメジャーのやり方です」(米国人ライター) 村田は6月28日、ダブルヘッダーの第2試合に先発登板し、メジャーデビューを果たした。ダブルヘッダーには“試合出場の登録人数を1人増やせる”というルールがあり、当時3Aで絶好調だった村田が緊急昇格した。その際には、巨人をクビになった“雑草魂2世”に、元同僚たちもエールを送っていたのだが…。 「30歳という年齢も加味され、そういう決断になったんだと思います」(同) その村田には、すでに巨人が「帰って来い」と連絡を入れたという情報もある。今季の巨人は、菅野と外国人以外の先発投手が機能しなかったと言っていい。米マイナーで鍛え直された村田が帰還すれば、新体制の巨人はさらに活気づくはずだ。だが、案の上というべきか、村田は帰還に二の足を踏んでいるという。 「今年は最多勝を獲得し、また、メジャーマウンドも経験したので、本人は前向きな気持ちだったはず。気持ちの整理ができていなのでは」(同) そもそも、村田は巨人に対していい思い出がないのかもしれない。村田は上原浩治と同じ大阪体育大学の出身で、ドラフト当時は上原の後継者と見られていた。本人も「上原さんに弟子入りしたい」とコメントしていたが、新人自主トレを見た上原が村田に言い放った第一声は、「この世界は実力がなければ、たとえドラフト1位でもすぐにクビになるぞ」という、手厳しいものだった。あくまでも、この時点での評価だが、上原は遠回しに「村田は通用しない」と見ていたという。 「巨人のドラフト1位で単独取材の申し込みがなかったのは村田だけ。1位指名と言っても、3度目の入札でようやく獲得できた投手であり、本当なら、3位以下の評価だった」(当時を知る関係者) ルーキーイヤーは二軍でも勝ち星が挙げられなかった。結局、上原の苦言は現実となる。だが、村田はアメリカでドン底から這い上がってきた。何のツテもなく、マイナーで野球を続ける苦労は経験した者にしか分からない。 「過去、マイナーで最多勝を獲得してもメジャー昇格できずに消えていった投手はたくさんいます。マイナー契約なら、他の米球団からのオファーがあるかもしれないが、『通用しない』と見るインディアンスの判断を覆すのは至難の業。当時の巨人を見返すことを考えたほうがいい」(同) いまなら、NPBで通用するはずだ。夢を追うのか、それとも現実を取るのか、村田は野球人生の岐路に立たされている。
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スポーツ 2015年10月25日 10時00分
小塚桃子ゴルフ連載(48) 最終章・私がゴルフにハマった理由・1
私は中学、高校などでテニスやバドミントン、卓球など様々なスポーツを体験してきました。特にテニスでは表彰された事もあり、運動神経にはちょっと自信があります。 そんな私が、悪戦苦闘した(する)スポーツがゴルフ。なかなか思い通りにならず、負けず嫌いな私が初めてムキになったのです。 ゴルフを始めた直後はクラブを振っても止まっているボールに全く当たらない…「なんで出来ないんだろう? なんで思い通りに行かないんだろう?」−−。家族でラウンドしたのですが、動いている球より止まっている球の方が当らない事に気付き、わずか2ホールでギブアップ。3ホール目からはカートの運転手に徹しました。その時から、「留学しようかな」と思い始めました。今、考えると随分大胆ですが、当時はゴルフを軽く見ていたので、練習すればそれなりに結果を残すだろうと考えていました。 努力している姿を見られるのが嫌だったため、両親と相談して、単身豪州留学に。ゴルフを極めたい一心で飛びました。留学当初は、悔しいやら難しいやらで、ガムシャラにクラブを振っていた思い出があります。練習しても、練習しても思い通りにはならず、自問自答の日々でしたね。ようやくコツを掴み始めたのが、ゴルフ開始から半年経過した頃でした。が、ここでも問題発生。100を切れる様にはなったのですが、今度はここから進まない…「壁」に当たったのです。この時はさすがにヘコたれて「ゴルフなんて辞めてやる」と感情を表に出しました。勢い余って留学先のゴルフ場に持っていたゴルフボールなど全てをコース上にある池の中へ放り込みました。 その後、さすがに我に返り拾いましたが、ここまで私を揺さぶったスポーツはゴルフ以外ありません。以来、本気でハマりました。ただ、思い通りにいかない事だけがゴルフの魅力ではありません。思い通りのプレーができた時の爽快感は「ゴルフをやっていて良かった」としみじみする瞬間ですね。分かりやすく言えば、ロングパットのラインを読み切り1回でカップインした時は格別。それがバーディーだったらシビレます。 上手くいく事より、失敗する事の方が多いゴルフ。私は悲喜こもごもあるこのスポーツに魅了されています。
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スポーツ 2015年10月24日 14時00分
俺たちの熱狂バトルTheヒストリー〈団体存亡を懸けた全面戦争〉
第2次UWFの分裂後、Uの発展継承を目指す前田日明のリングスや、リアルファイトを志向した船木誠勝らのパンクラスに比べて、田延彦がトップを張るUWFインターナショナルが打ち出した“プロレスの原点回帰”なる理念は、ファンの目にはどこか不明瞭に映っていた。 「今となっては過度なショーアップを排し、真の意味でのプロフェッショナル・レスリングを目指していたと理解できるし、ルー・テーズを最高顧問に招くなどその方針は一貫していた。しかし、UWFルールのままタッグマッチ形式のダブルバウトを採用したことなどは、辛口のファンから『単に従来のプロレスに戻っただけだろう』と、批判を受けることもありました」(プロレス記者) UWFの存在を“進化したプロレス”と信じたファンは、原点回帰=退化と思った訳である。 北尾光司やスーパー・ベイダーなど、田が折々に話題性十分の好勝負を繰り広げていながら、Uインターに対してどこか冷ややかな視線が付いて回った理由は、それだけではない。 「下交渉もなされないままに、蝶野正洋が持つNWA王座への挑戦や各団体のトップ選手を招く1億円トーナメントの開催を発表し、結果、実現には至らなかった。これらはただの挑発行為と見なされ、他団体の関係者のみならず、ファンからも反感を買うことになりました」(同) ヒクソン道場に乗り込んだ安生洋二が、無残なまでに返り討ちに遭ったり、テレビキャスターや参院選出馬など、田がリング外の活動を精力的に行ったことも、ファンの信頼を損ねる一因となった。 そんな“プロレス業界の鬼っ子”Uインターと、新日本プロレスが、突如として全面対抗戦の開催を発表したのは、1995年8月のこと。Uインターを離れて新日参戦を決めた山崎一夫の処遇をめぐり、長州と田の電話会談が行われていた中で、激高した長州が10・9東京ドームでの大会開催をぶち上げたのだ。 後日談で両団体ともに合意済みだったことが明かされているが、この当時としては“犬猿の仲”と目されていた新日とUインターだけに、全面対抗戦がファンや関係者にもたらしたインパクトは絶大だった。 平日の開催にもかかわらず、チケットは販売と同時に即完売。当時の観客動員記録を一瞬にして塗り替えた。また、Uインター側では、次期エース筆頭の田村潔司や参謀として名をはせた宮戸優光が、この対抗戦に参戦拒否したことも、逆に抗争の生々しさを演出することになった。 試合当日。ドーム周辺には入りきれなかった大勢のファンが、漏れ聞こえる試合経過に一喜一憂していた。新鋭の垣原賢人が実力者の佐々木健介を破る波乱もあって、新日側の4勝3敗で迎えたメーンイベント。両団体の大将は、武藤敬司と田だった。 両者は同学年ながら、田が新日入門時期では4年先輩で、Uインターの一枚看板としての実績は文句なし。片や武藤も、この年の5月にIWGP王座を奪取。さらには夏のG1でも優勝を果たし、闘魂三銃士の横並びから一歩抜け出す存在感を示していた。 ベルトを高々と掲げ、会場を見渡しながら花道を進む武藤は、王者の風格に満ち、ここでも田に遜色はない。殺伐とした対抗戦ムードの中、固い握手で試合開始となった。 序盤、グラウンドの攻防では、柔道で日本代表クラスだった武藤の寝技が光り、引けを取らないどころかむしろ上。静かな展開の中でも、隙を見てフラッシング・エルボーや頭突きの連打を繰り出すセンスの良さで、観客を沸かせる。 もちろん、田も打撃や関節技では一日の長があり、ミドルやヒザ蹴りで反撃。しかし、その何度目かの蹴り脚を武藤がつかんだところで、まさかのドラゴン・スクリューが炸裂する。 それまでは単なるつなぎだった技が、武藤によって必殺技として新たな命を吹き込まれた。田の膝が、妙な方向にグニャリと曲がる。それを機に武藤が足4の字固めに入ると、「これで決めろ!」と新日ファンの大歓声が巻き起こった。 一度はロープに逃れ、二度目は蹴り脚を取られたところを延髄斬りでかわした田だったが、再三のドラゴン・スクリューから再び4の字を極められると、もうこれを返す力は残っていなかった…。
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スポーツ 2015年10月23日 14時00分
USA発 新聞、テレビではわからないMLB「侍メジャーリーガーの逆襲」 ヤンキース田中将大の2015年シーズンを総括
ヤンキース・ファンの期待を一身に背負って、田中将大が一発勝負のワイルドカード・ゲームに先発したが、勢いに乗るアストロズ打線にソロホームランを2本浴びて轟沈した。 とはいえ、5回を2失点に抑えたのだから、そう悪いピッチングだったわけではない。レンジャーズ、ないしエンジェルスが対戦相手だったら勝ち投手になっていた可能性もあるが、今回は相手が悪かった。 筆者は先々週号のこの連載でワイルドカードの対戦相手がアストロズになった場合、投げ合うのが今季サイヤング賞を有力視されている左腕ダラス・カイクルになるので苦戦が予想されると書いたが、その通りになってしまったのだ。 この敗戦で田中の2015年シーズンは終了したので、今回は日本のスポーツメディアとは異なる視点で総括を行ってみたい。 Q1:年俸に見合った働きができたか? A:5割程度の働き。今季田中はWAR(貢献ポイント)が3.1である。これは1240万ドルの働きをしたという意味なので、年俸2200万ドル(26.4億円)中、56%の働きしかできなかったことになる。昨季もひじの故障でシーズン後半欠場したため1320万ドルの働きしかできなかった。2年間のトータルでは4400万ドルのサラリーに対し2560万ドルの働きで、サラリーの58%しか働いていない。来季もこの程度の働きしかできなければ、口うるさいニューヨークのメディアから「ヤンキースは高い買い物をした」と叩かれるようになるだろう。 Q2:防御率が大幅に低下したのはなぜ? A:一発病。昨季、田中の防御率はベストレベルの2・77だったが、今季は中の上レベルの3.51に低下。最大の要因は被本塁打が15から25に増えたからだ。 Q3:登板間隔は? A:8割は中5日以上の登板。今季はヒジの故障の再発を防ぐため通常の中4日で起用されたのは5試合だけで、19試合は中5日か中6日の登板だった。 Q4:もっとも評価の高い球種は? A:スライダー。野球データサイト『FANGRAPHS』が出している球種別の評価点(ピッチバリュー)を見ると、今季の田中はスライダーの評価点が10.2でア・リーグ3位、スプリッターは8.9でア・リーグ4位と、看板ピッチと思われているスプリッターよりスライダーが高い評価を受けている。カッターも評価が高く、4.5という評価点は「中の上」レベルでも「上」に近い数字だ。 Q5:もっとも評価の低い球種は? A:速球−田中の速球は2種類ある。通常のフォーシームとシュートする軌道を描くツーシームだが、どちらもメジャーでは急速も威力も平均以下。球筋も素直なので、甘く入ると長打を食らうことが多く、『FANGRAPHS』のピッチバリューではマイナス17.5という低い評価点がついている。これは、今季ア・リーグで120イニング以上投げた58人の先発投手のうち56番目に低い数字だ。そのため相手打者から狙い撃ちされることが多い。 特にイニング最初の投球は、たいてい速球を投げ込んでくるので、先週行われたアストロズとのワイルドカード・ゲームでは、イニングの先頭打者が速球に山を張って初球から振ってきた。その結果、2本スタンドに運ばれ負けられない試合で黒星が付いてしまった。 Q6:相性のいい捕手は? A:マーフィー。メジャーファンなら田中の女房役と聞けば正捕手のブライアン・マッキャンを思い浮かべる。しかし、バッテリー防御率はマッキャンと組んだ試合が3.71であるのに対し若い第2捕手ジョン・マーフィーと組んだ時は2.83で、ずっといい数字が出ている。今季はゲームでもマッキャンと組んだ時はサインに3度以上首を振るシーンが何度もあり、バッテリー間の意思の疎通がイマイチであることを伺わせた。今季田中が先発した試合ではマッキャンが19試合、マーフィーが5試合女房役を務めたが、来季はマーフィーと組む試合が大幅に増える可能性がある。 Q7:最大の長所は? A:出塁させない能力はリーグNo.1。メジャーではチーム間の得点力に大きな開きがあるため、勝利数より防御率、WHIP(1イニング当たりの「被安打+与死球」)、QS(6回以上を自責点3以内に抑えた回数)の3つが重視される。田中は今季、WHIP(0.99)はア・リーグの先発投手(120イニング以上)でもっともいい数字だった。WHIPは出塁させない能力を見る指標(=安定感)なので、それに関しては田中がア・リーグでNo.1ということになる。 そのほか四球を出さない能力、盗塁を許さない能力も屈指のレベルである。それでいながら防御率が3点台中頃の数字になってしまったのは、ひとえに一発を食い過ぎたからだ。スポーツジャーナリスト・友成那智ともなり・なち 今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流。アメリカ野球に造詣が深く、現在は各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。'04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」(廣済堂出版)は日本人大リーガーにも愛読者が多い。
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スポーツ 2015年10月22日 14時00分
日テレがほくそ笑む ラグビー放映権獲得の銭勘定
日本テレビが、お宝コンテンツに沸いている。現在、“ポスト巨人”と局内で言われているのが、ラグビーの日本代表チームだ。イングランドで開催されているラグビーW杯で、当初、敗退濃厚と予想されていた対南アフリカ戦(9月20日)を、見事、34-32で勝ってしまったのだ。 「'87年に第1回W杯が開催されてから、日本代表は連続出場をしています。だが、試合結果となれば、阿鼻叫喚の生き地獄だった。1勝21敗2分という通算戦績のみならず、'95年のニュージーランド戦では145失点。W杯大会史上、最低記録として語り草になっているほど日本チームは弱かったのです。しかし、20日の南アフリカ戦(録画)は、昼間にもかかわらず視聴率は4.9%。勝ったことで、この数字に繋がったのです」(テレビ関係者) が然、盛り上がりを見せたのが9月23日に行われたW杯第2戦。王者・スコットランドとぶつかった試合だ。10-45と大敗したものの、日テレ関係者はまさかの“大金星”に歓喜した。 「連休最終日という幸運も重なり、視聴率15%、瞬間最高視聴率20.3%を記録したんです」(同) この勢いのまま、さらなる注目を集めたのが、10月3日夜に放送された対サモア戦だ。 「26-5と大差で圧勝し、W杯で初となる1大会2勝を挙げた。驚くのは平均視聴率です。関東地区で19.3%、関西地区は18.4%。瞬間最高視聴率も関東地区が25.2%、関西地区は22.7%も獲得したんです。しかも五郎丸歩(29)というスター選手も生まれた」(日テレ関係者) 巨人に愛想を尽かしつつある日テレが、ラグビーに対し先行投資を始めたのが'04年のこと。 「他のキー局がソッポを向く中、W杯招致運動を始め、'07年から3年連続でW杯の放映権を獲得した。今大会で日テレが協会に支払った金額はわずか2億円。サッカーW杯の100分の1以下の金額です。'19年には悲願だったこの日本を舞台にW杯が開催されます。実績から、日テレが放映権を獲得する公算です」(テレビ事情通) ラグビーが野球を超える日は近そうだ。
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