スポーツ
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スポーツ 2017年01月19日 16時00分
鳥谷はどう思う? トラの公認カレンダー事件
このカレンダーの人選は「精神的負担」にならないだろうか。 阪神タイガースが販売する公認カレンダーは優良商品である。壁掛け、卓上タイプ、人気選手個人のものなどがあり、関係者によれば、壁掛けタイプは発行部数約16万部の売上げトップ商品だそうだ。 「どの球団もそうですが、1月は監督。3月と4月に起用される選手は『チームの顔』です」(球界関係者) 主力選手をどの「月」に配置するか、一人で撮影するか、それとも、複数になるかは、フロントが決めるという。前年度の成績、チームの意向、個人グッズの売上げなどが検討材料となるのだが、2017年度版の3月と4月に起用されたのは、鳥谷敬(35)と藤浪晋太郎(22)だ。球団HPでもサンプルが開示されているが、両選手とも16年は成績を落としている。とくに鳥谷は打率2割3分6厘まで沈み、連続フルイニング出場の記録が途切れるなど“最悪のシーズン”だったはず。関西圏で活動しているプロ野球解説者がこう言う。 「トリ(鳥谷)の成績が落ちるにしたがって、チームの雰囲気も悪くなった」 鳥谷を非難しているのではない。金本知憲監督(48)がチーム改革の筆頭キーマンに挙げたように、鳥谷は大きな影響力を持った選手なのだ。報道陣に見せる限りの性格は口数が少なく、仲間たちを誘ってどこかに出歩くようなタイプでもない。遊撃手、中核打者としての役目をそつなくこなし、その堅実さでチームから一目置かれていた。 「球場入りの早さでは、鳥谷はチームで1、2を争っています。マシン相手に黙々と打撃練習をこなし、そのルーティンは不振に陥ったときも、また、スタメンを外されてからもその姿勢は変わらなかった」(前出・プロ野球解説者) 金本監督から「もっと声を出せ」「チームを引っ張って」と叱咤され、鳥谷もその期待に応えようとしていた。キャンプ中から別人のように声を張り上げてきた。しかし、自身の成績が悪いと、声を出しにくくなる。悩むこともあった。その重苦しい空気がチーム全体に伝染して行った。 「今季からキャプテンは福留(孝介=39)に代わります。福留は『トリの負担を少なくしたい』と言っていました。鳥谷が復活すれば、阪神は自ずと強くなるという意味」(前出・同) 責任感の強い男でもある。チーム改革の筆頭キーマンとしての重圧が、鳥谷を不振に落とし込んだのではないだろうか。球団が公認カレンダーの“主役”に選んだのはこれまでの功績ではなく、「復活を信じている」というメッセージではないだろうか。 鳥谷自身も公認カレンダーの配置については分かっているはずだ。そのフロントからの檄を発奮材料にできるか、それとも、新たな精神的重圧となってしまうのか…。 金本阪神の命運はベテラン鳥谷のバットに掛かっている。
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スポーツ 2017年01月19日 11時36分
大型補強でラストチャンスとなる巨人のスター候補
ラストチャンスというわけか…。 スポーツメディアでは、大型補強を行った巨人の新守備陣営が予想されていた。今さらだが、その予想布陣を見て「補強の弊害」を再認識させられた。たとえば、正三塁手候補は村田修一(36)になっていたが、その対抗には元楽天のケーシー・マギーの名前があり、一塁手候補にも挙げられていた。楽天が日本一になった2013年の5番打者、得点好機に強いあの打撃力を「控え」に回すとは思えない。昨季復活し、ベストナインにも選ばれた村田と正三塁手の座を競わせるとしたら、あまりにも残酷だ。どちらかを一塁手で起用する場合、阿部慎之助が使えない。外野との併用となるがギャレットもいる。村田、阿部、マギー、ギャレット…。チーム内競争が激化するのは芳しいことだが、ポジションの重複によって攻撃力は逆にダウンしてしまうのではないだろうか。 「スタメンで試合に出て、4打席立って、長所が発揮される選手もいます。長くレギュラーを張っていた選手はそのタイプで、ベテランになって代打役に適応できない選手もいます」(プロ野球解説者) ベテランが試合出場を保証されないのだから、若手の出場機会はさらに少なくなる。中堅、若手にとって、「少ないチャンスをどう生かすか」が、のちのプロ野球人生を決めるといっても過言ではない。 そんな厳しい状況に立たされた若手の一人が、将来の主砲候補・岡本和真(20)だ。 「岡本は外野の練習もさせます。打撃センスは本当に素晴らしいものを持っていますが、あの守備力では使えない」(球界関係者) 「岡本を育てる」の指令も、当然、高橋由伸監督(41)に届いている。「育てる」とは、試合で使うこと。使ってもらうには、岡本自身がもっとアピールしなければならないわけだが、ベテラン村田と争った昨季も苦戦させられたのに、今年はそこにマギーも加わる。だが、彼らが年齢的に衰えるのをこれ以上待つわけにはいかないのだ。 「松井秀喜氏、坂本勇人は2年目にレギュラーポジションを獲りました。岡本は2年目の昨季にレギュラーポジションが獲れませんでした」(前出・同) 松井氏や坂本が新人だったころとチーム事情は異なる。しかし、プロ野球界で名を馳せた選手の圧倒的多数は“早熟”だった。「高卒野手は大変」(前出・プロ野球解説者)と“差し引いて見る”傾向もなくはない。だが、やはり、スター選手になるには3年目、4年目も「一軍と二軍を行ったり来たり」ではダメなのだ。3年目を迎える岡本は、今季がラストチャンスのつもりで臨まなければならない。 先のプロ野球解説者がこう言う。「鳥谷が新人だった時代、岡田彰布監督は戦力ダウンを覚悟して鳥谷を起用した部分もあり、野村克也監督も田中将大の将来を考えて一軍で洗礼を浴びさせました」 このコメントを聞く限り、補強の弊害ということになるが、そうではないらしい。「我慢して使う」なる言葉も球界にはあるが、鳥谷や田中、あるいは松井秀喜氏に対する長嶋茂雄監督もそうだったと思うが、彼らには指揮官に我慢して使わなければと思わせるもの、我慢しようと思わせる何かを持っていたのだ。 昨季開幕戦だった。高橋監督はスタメンレフトをオープン戦でアピールした新人の重信慎之介と34歳を迎える亀井善行を天秤に掛け、亀井を選んだ。色々な理由があったとは思うが、高橋采配はリスクを嫌う傾向が強い。岡本も高橋監督を我慢させる何かを掴まなければ、出場機会は減る一方だ。
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スポーツ 2017年01月17日 16時00分
ACミラン残留でも中国リーグ拒否で本田圭佑の足に絡まる“引退”の二文字
「今月中にミランを去る準備が進んでいる」と、イタリア最大のスポーツ紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』に報じられた本田圭佑(30)だったが、ミランのアドリアーノ・ガリアーニCEOは去就に関し、これまでの放出要員から一転、事実上の残留を明言した。しかし、所属するACミランが本田への評価を変えたわけではない。 「ACミラン専門の情報サイトでは、『本田が売りに出されるのは確実だが、買い手が付かない』というものでした。去就に関する予想はメディアによって異なりますが、さらに厳しい状況になるとの意見では一致しています」(専門誌記者) 本田は今季もリーグ戦17試合終了時点で出場は5試合と、相変わらずベンチ要員のまま。その影響で、日本代表戦でも「試合勘の鈍り」が指摘されていた。W杯アジア最終予選は3月に再開するため、日本サッカー協会もこの現状を心配している。 「本田の年俸は推定500万ユーロ(約6億円)。欧州リーグは8月開幕なので、Jリーグでは高額過ぎて、どのクラブも手が出せない。しかし彼のスピードでは、欧州トップリーグで生き残るのは難しい。放出要員にされても他クラブが手を出さないのはそのため。中国のチームが興味を示すものの、本人が嫌がっているようなのです」(関係者) 中国といえば、昨年11月に同国内の大手企業がACミランの株式を大量購入している。正式譲渡は今年3月に延期されたが、「中国に流れる株式を少しでも減らしたい」というのがACミラン側の本音。そのためには選手総年俸を減らす必要があり、事実上、戦力外の本田が矢面に立たされているわけだ。 「買い手が付かなければ、本田や何人かの選手は契約解除になるとの見方がもっぱら。本田は『フリー』(所属チームなし)で日本代表戦を戦うことになりそう」(前出・専門誌記者) 副業の方はカンボジアのクラブ経営にまで手を伸ばすほど順調なようだが、試合に出たいのなら中国などへ行くしかない。 ACミラン残留でも、プライドの高い本田の頭をよぎっているのは(中国リーグ拒否で)“引退”の二文字だ。
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スポーツ 2017年01月16日 18時00分
プロレス解体新書 ROUND34 〈東京ドームが揺れた!〉 伝説の10・9メインを締めた激闘
1995年10月9日、超満員札止めの東京ドーム。新日本プロレスとUWFインターナショナルによる世紀の団体対抗戦。大将戦となった武藤敬司vs高田延彦は、旧来プロレスと格闘プロレスの激突と見られたが、その裏側にはさまざまな思惑が渦巻いていた。 日本のプロレス界においては、アマチュア競技で実績を残した選手ほど、格闘技的な意味での言わゆる“ガチンコ”を嫌う傾向がある。最終的にエンタメ路線の『ハッスル』を主舞台とした、小川直也がその典型だろう。 「真剣勝負はアマで散々やり尽くした。それをなぜプロになってまで、しかも五輪のような名誉も格式もない舞台で、やらなきゃいけないのか?」というわけだ。 レスリング五輪代表のマサ斎藤やジャンボ鶴田、長州力、同じくレスリングで高校時代に国体優勝経験のある三沢光晴にも、同様の傾向が見られた。 「藤田和之(レスリング全日本選手権優勝)のような例外もあるが、藤田の場合は不器用過ぎて、プロレス向きではなかったですから」(プロレス記者) 逆に言えば、アマ実績がない者ほど“強さ”にこだわりがある。初期UWF勢はほとんどにアマ実績がなく、そもそもU系の源流であるアントニオ猪木も、プロ入り前には砲丸投げしか経験していない。 「彼らにとっては強さの基準がプロレスしかなかった。だから猪木は“キング・オブ・スポーツ”をうたって、他競技の選手と異種格闘技戦を行ったし、UWF勢は道場での稽古をよりどころとした」(同) UWFに対しては、後年になって「ガチンコではなかった」との批判もあるが、もともとがプロレス流の稽古を突き詰めたものだから、試合スタイルや使う技術がプロレスの枠内に収まるのは当然のことなのだ。 そうして見たときには、新日vsUインター対抗戦における武藤vs高田は、当時のファンの評価であるアメリカンプロレスの武藤と真剣勝負の高田…とは異なった色合いを帯びてくる。 武藤は派手なパフォーマンスで知られるが、実は柔道で全日本強化選手にも選ばれたスポーツエリート。新日入団後もすでに高いレベルにあった寝技の技術をプロレス用にアジャストさせ、当初からスパーリングでの力量はズバ抜けていた。 「日本の柔道は競技者数からしても格別で、そのトップクラスにいた武藤は身体能力でもズバ抜けていた。新弟子時代の船木誠勝や鈴木みのるなども、武藤から一本関節を取れれば大喜びでしたよ」(新日関係者) 第一次UWFが新日に復帰参戦していた頃、飲み会の席で武藤が前田日明に向かい「あんたらのプロレスはつまらねぇ」と言い放ち、それがきっかけで大乱闘になった逸話があるが、これも技術面での圧倒的な自信があったからこそだろう。では、実際の武藤vs高田はどうだったか。 「高田が北尾光司戦のように“仕掛けてくる”危惧もあり(筋書き破り)、序盤の武藤は慎重でした。タックルはしっかり切り、グラウンドでも終始上になって高田をコントロールしていた」(同) そんな中でもフラッシングエルボーやムーンサルトプレスを織り交ぜたのは、武藤のプロ意識だけではなく、高田の様子を見定めた上で「やっても大丈夫」との感触を得た部分もあっただろう。 対する高田は、武藤との体格差もあってグラウンドで苦戦。腕や脚を狙っても極めきれない。そこで活路を見い出したのが蹴り技で、キックボクサーから本格的に学んだキックを前にしては、さすがの武藤も防御すらままならない。かつてUWF参戦時の対戦経験はあったとはいえ、これを常日頃から練習している高田とは経験値で大きく劣る。高田のローをカットすることもなく、好き放題に膝裏や内ももへと食らっていた。 「相手の不得手な部分を攻めるという意味では、猪木vsアリ戦におけるアリキックにも通じます」(同) もし、これが初顔合わせであったならば、蹴り技は決定的なストロングポイントとなっただろう。だが、高田の蹴りは武藤も想定内のこと。強引なタックルでコーナーに押し込み一呼吸置くと、再度ミドルを放つ高田の蹴り脚を取って、見事なまでのドラゴンスクリューを決めた。 「これで高田が膝を壊しての敗戦というのは、恐らく両者ともに了解済みのフィニッシュでした。対抗戦を続けていく上で一番マズいのは、初戦で高田が完敗すること。トップが潰れたのでは次が続かない。とはいえプロレスファン注目の一戦で、新日側も負けるわけにはいかない。そこで、高田が“慣れない”プロレス技で故障した“事故”での負けと装ったわけです」(同) 足4の字固めを決め技に選んだのも、同様の配慮があった。 「武藤が関節を極めたのでは高田の顔が立たないし、ムーンサルトプレスなども武藤が目立ち過ぎる。だから、高田の故障に乗じて、武藤が“普段やらない技”を使ってまで必死に勝ちにいったことにしたわけですよ」(別の関係者) しかし、あくまでも対高田戦における緊急措置として用意されたはずの、ドラゴンスクリューから4の字固めという流れを、その後の必殺ムーブにまで仕上げたのは武藤の天才性ゆえのこと。こればかりは関係者にとっても、いい意味での誤算だったようだ。
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スポーツ 2017年01月15日 16時00分
日本ハム 斎藤佑「18番」はく奪に清宮獲得シフト
昨シーズンの覇者・北海道日本ハムの2017年は『激動の1年』となる。斎藤佑樹(28)の背番号が「18」から「1」へ変更されると発表されたが、これは優勝による負担を軽減させる配慮と言えるかもしれない。 「斎藤本人から背番号18の返上を申し出ていました。球団はその場では回答せず、時間を置いての発表となりました」(球界関係者) エースナンバー返上が球団に伝えられたのは、11月29日に逆上る。4年連続のダウン提示を受けた斎藤は契約更改の席上で、終始、神妙な面持ちだったという。その斎藤への期待をいまだに変えていないとされるのが栗山英樹監督(55)で、優勝旅行先のハワイから帰国した12月17日にも、意味深なセリフを口にしていた。 「(背番号変更は)球団からのメッセージになる」 昨季は11試合に登板して0勝1敗。プロ6年でわずか14勝しか挙げていない斎藤がチームに貢献できているとは思えない。また、栗山監督は'17年ドラフト戦略についても触れ、超高校級スラッガー清宮幸太郎を1位候補に挙げ、「中田(翔)ともう1人、軸が欲しい」とラブコールを送った。 「大谷翔平とは契約更改の席上でメジャーリーグ挑戦の具体的な話し合いをしたそうです。今オフの入札は規定路線と見るべき」(スポーツ紙記者) 栗山監督の言った「中田、清宮の双璧案」はリップサービスだろう。大谷、中田、清宮のクリーンアップは魅力的だが、順調に行くと中田は今季中に国内FA権を取得する。チームトップの年俸2億8000万円(推定)を勝ち取っている中田だが、「得点圏打率が低い。不調に陥ると脱出まで長い」という冷めた声もあり、日本ハムには「高額年俸のベテランは他球団に行く」という“習慣”もある。25歳前後をピークにさせる独自のチーム構成によるもので、中田自身もこうした空気は感じているはずだ。 '17年の日本ハムは中田と大谷を同時に喪失する可能性もあり、次世代スター候補の「清宮指名宣言」には営業的にも切実な願いが込められているのだ。 「中田を慰留させるとしたら、4億円以上を提示しなければならない。日ハムは選手総年俸を25億円以内に収める方針なので、FA宣言したら見送るだけ。大谷もいなくなったら、腐っても鯛の斎藤は捨てがたくなる」(前出・関係者) 斎藤にエースナンバー18番を背負い続ける力はないが、20、30番代への変更となれば「格下げ」の印象も残る。一般的に野手番号である1番をつけさせたのは、エースナンバー剥奪のイメージをファンに与えないための配慮と見るべきだ。 「斎藤は早実の先輩です。清宮指名に成功すれば、ツーショットに付加価値が生まれます。早実関係者に日ハムに対する好印象を持ってもらうため、斎藤にも配慮したのでしょう」(同) 清宮獲得なら、さほど活躍しなくても、斎藤は現役を続けられる。そういう意味では、やっぱりこのオトコは「持っている」と言うべきかもしれない。
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スポーツ 2017年01月15日 12時00分
「中身は俺が詰め込んで行く」棚橋弘至が復権へ新テーマ曲とともにGO! ACE!
新日本プロレス1・4東京ドーム大会のセミファイナル。内藤哲也が持つIWGPインターコンチネンタル王座に“背水の陣”で挑んだ棚橋弘至だが、25分25秒、内藤の必殺技デスティーノを喰らってしまい万事休す。試合後、リング中央で大の字になった棚橋の胸に、内藤は拳を当てると一礼。世代交代とともに棚橋がトドメを刺されたことを印象づけるシーンだった。 「これでひとつの時代が完全に終わったのかな? 寂しいけどね。これもディスティーノ、運命だよ。かつて彼が俺にこう言ったよ。2006年の7月だったかな? 早く俺のところまで来いよって。でもさ、今この場で俺は彼にメッセージを送るよ。棚橋、早く俺のところまで戻ってこいよ。まあ、戻ってこようとするのは自由だから楽しみに待っとくぜ。カブロン」 試合前の予告通り、棚橋にトドメを刺した内藤だったが、コメントブースでは棚橋に奮起を促すようにも取れるコメントを残している。棚橋はノーコメントだった。 翌5日の後楽園ホール大会。全対戦カードが当日発表だったのだが、メインイベントでNEVER無差別級6人タッグ選手権試合、前日に王座を奪還したばかりのSANADA&EVIL&BUSHIに、棚橋&中西学&田口隆祐が挑戦することが発表されると、超満員のファンからは大きなどよめきと拍手が送られた。棚橋&中西&田口は普段もあまり組むことがない急造タッグだが、個々の人気が高いためファンの支持を得たようだ。 乱入や波乱な結末などがあり、少し荒れた大会になった1・5後楽園大会。しかしメインで棚橋組が棚橋の新テーマ曲に合わせて入場して来ると、一気に会場の空気が明るくなった。前日に初公開されたばかりの棚橋の新テーマ曲だが、ファンの浸透力が高く、曲中に盛り込まれている「GO!ACE!」という掛け声に合わせて叫んでいるファンが多く見られた。 試合は、ファンの圧倒的とも言える支持率をバックにベテランの中西が大奮闘。これを棚橋と田口が見事にアシストし、最後は中西が説得力十分のヘラクレスカッターでBUSHIを葬り王座を奪還。第10代王者に輝いた。1・4ドーム大会では、所属している日本人選手全員がタイトルホルダーとなったロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン(L・I・J)だが、逆にすべてのタイトルをCHAOSとL・I・Jに流出させてしまった新日本本隊にとっては、一夜にして一矢報いた形となった。 試合後、ファンと喜びを分かち合った棚橋は遅れてコメントブースに現れると「ありがとうございました」と笑顔で中西と握手。田口には「これこそワンチャンだな」と声をかけた。前日にコメントを出さなかったこともあり「やっぱりベルトっていいもんですね」と言うと、中西&田口が去ったあとも一人残ったので、こんな質問をぶつけてみた。 ――今日は入場時、ファンから「GO!ACE!」という掛け声もありました。すぐに浸透しそうな良い曲ですがいかがですか? 「これはどんな良い曲であっても、実績、試合内容が乗っていかないと、空っぽのままなんで。この良いメロディー。今、まだ空っぽの曲ですけど、中身は俺が詰め込んでいきますから。うん。いい話だな」 棚橋は自分自身に言い聞かせるかのように答えてくれた。さらに内藤戦の敗戦を「僕が感じている以上に、ファンの方、関係者、レスラー仲間が、凄く重く受け止めている結果」と分析すると、「少し落ち込もうかなって思ったんですけど、リングで試合して、ファンの声援を聞いたら『プロレスってそうじゃねぇな』って思って(落ち込むのを)やめました」と話した。内藤にトドメを刺されてドン底に堕ちた翌日にチャンピオンになってしまうあたり、まだトドメを刺されていないのかもしれない。「メインイベントも遠いし、IWGPも遠いし、インターコンチも遠い。ただ、その、発信源は俺なんで。その意味を1番理解しているのも、俺」と言い切った棚橋の表情からは「必ずまた中心に戻ってみせる」といった自信も垣間見れた。棚橋の良いところは“開きなおり”と“切り替え”そして決断の早さである。新日本プロレスが厳しいときも棚橋の素早い決断力で乗り越えてきた。ドーム大会の盛り上がりについては「年々盛り上がっていくけど、棚橋はどんどん下がっていくっていう状況が、やっぱり悔しい」と話していたが、この悔しさがある限り、そしてまだ空っぽのテーマ曲に「詰め込む」作業が終わるまで棚橋弘至は終わらない。 「大丈夫です。棚橋は、元気です」 2017年、棚橋弘至が復権に向かって発進した。「GO!ACE!」のテーマ曲とともに。(どら増田)写真:イーデス・ハンセン【新日Times Vol.51】
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スポーツ 2017年01月14日 16時00分
お年ごろ高梨沙羅が気になり始めた着地姿勢と化粧のノリ
女子スキージャンプの高梨沙羅(20)が、元旦休み返上となってしまった。年明け早々に始まるワールドカップ、2月には世界選手権が控えているせいもあるが、理由はそれだけではない。高梨は、追われる者の辛さと“化粧のノリ”について考え込んでいるという。 「12月18日から強化合宿が行われ、高梨は踏み切りと着地の課題克服に取り組んでいました。合宿地の北海道名寄市は、ジュニア時代から慣れ親しんだ土地。K点超えを連発していたにもかかわらず、終始表情が冴えなかったのです。今季、ワールドカップでは4戦3勝、通算優勝回数でも男女通じて歴代2位となる47勝を挙げましたが、国内で行われた吉田杯では2位と惜敗していますからね」(体協詰め記者) 同大会では天候に恵まれなかったのが敗因の一つだが、そこで高梨は弱点を露呈している。テレマーク姿勢だ。スキージャンプは着地を綺麗に決めると加点されるが、高梨は着地の際のテレマークが苦手なのだ。 「悪天候で視界が不十分。着地点がデコボコという条件の悪さに対応しきれなかったのです」(大会関係者) 一方で高梨は、最近になって「キレイになった」「化粧が上手」とも伝えられている。“女子力アップ”につながったのは、「二重まぶたにするメイクを覚えたから」(周辺関係者)とのことで、今では大会中もしっかり鏡を見てチェックしてから会場入りしているという。 「しかし、ジャンプ競技は雪が降る中でも行われ、強風も吹く。その環境下では、せっかくの二重メイクも台無し。そんな中、高梨が国内大会でイマイチなのは“ゴーグルを取った後の表彰式を意識し過ぎて着地姿勢に集中できないから”といった雑音も聞こえてきます。本人はお笑い芸人のイモトアヤコ似と言われたのをかなり気にしているようで、お年頃になったのは確か。マジメな性格だけに、色々と気にせずジャンプに集中して欲しいものです」(前出・体協詰め記者) 平昌大会の前哨戦となる世界選手権までに、課題を克服することができるか。
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スポーツ 2017年01月12日 15時00分
白鵬「引退はない!」歴代最多勝利記録更新に“がっぷり四つ” 発進
大相撲初場所、松鳳山が初日に照ノ富士に完勝し、2日目には鶴竜に軍配差し違えで敗れたが、日馬富士を撃破して国技館を大いに沸かしている。4日目にして2横綱を破った御嶽海も面白い。反りに反って土俵を割らなかった「宇良劇場」も初場所を盛り上げている。 果たして、今年最初の初笑いを浮かべるのは、どの力士か。彼らにとっては、まさに盆も正月もないといった感じだが、年末年始のすごし方は実にバラエティー豊かだった。 たとえば西前頭6枚目の琴勇輝(25)は、元旦に元保育士の姉さん女房と婚姻届けを提出。新妻の父親が師匠・佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)を現役時代から応援していたのが縁で知り合ったという。それで一目惚れし猛アタックしたという琴勇輝は、「支えてくれる人がいると気合いが入る」と、いつも以上に年明けの稽古に熱を入れていた。 横綱白鵬(31)は、ここ数年、恒例になっている海外でノンビリと年末年始をすごした。今回の行き先はグアム。2日に帰国し、翌3日から稽古場へ。 「順調ですよ」と、巷間言われている“引退”の不安を払拭している。 去年は右足のケガなどで秋場所を全休していたが、余裕の笑みを浮かべ、「今年は、年6場所、土俵に上がれる体を作り、謙虚に(横綱の)責任を果たしていきたい」と、歴代最多勝利記録「1047」の更新に力を込めた。昨年の九州場所で通算1008勝とし、歴代1位の魁皇まで残り39勝で、早ければ夏場所での達成が可能だ。 対照的に、ストイックなすごし方をしたのは大関稀勢の里(30)。部屋は30日から元旦まで稽古休みだったが、稀勢の里はこの3日間も体を動かし続けていた。ひと足早い稽古始めとなった2日には弟弟子の小結高安相手に12戦全勝。 「動きは悪くない」 と余裕の表情だった。 ところが、4日に行われた二所ノ関一門の連合稽古では、先場所、わずか5勝しかできなかったかど番の大関琴奨菊(32)に6連敗を含む3勝7敗と惨敗。いつも連合稽古で琴奨菊に圧勝して調子を上げ、場所に臨んでいた稀勢の里。この真逆の結果にはさすがに渋い顔で、無言のまま部屋に引き上げてしまった。 「一門の総帥、二所ノ関親方(元大関若島津)には『足に違和感がある』と漏らしたそうですが、ハイレベルな優勝をすれば、八角理事長が待ち望む“和製横綱誕生”の声が掛かるかもしれないだけに、ちょっと心配です。翌日、『足は大丈夫』と話していましたが、初日前日まで四股やすり足などのみで、ついに稽古はやりませんでした。このままでは、白鵬らのように、『正月休みはノンビリすればよかった』と言われかねません」(担当記者) 横綱に一番近いと言われる稀勢の里、そろそろ和製横綱誕生を見たいものだが、どこまで勝つのか白鵬の最多勝利記録更新にも注目したい。
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スポーツ 2017年01月11日 16時00分
第93回箱根駅伝はスポーツメーカー契約争奪元年! 赤、青、緑…シューズはまるで“戦隊ヒーロー”
正月名物『箱根駅伝』優勝校監督のコメントは「ゆとり世代の人?」とつぶやかれるほど、ユーモラスかつリラックスしたものだった。 『第93回東京箱根間往復大学駅伝競走』(箱根駅伝)の往路、復路を制した優勝校・青山学院大学の原晋監督(49)はテレビのインタビューに、 「今回は“3”連覇に“3”冠、そして就任“9”年目、それらに“感謝する”という意味を込めて『サンキュー大作戦』としました。大成功です」 と、喜びを爆発させた。 これまでの根性とか伝統とか古めかしい言葉は一つとして出てこなかった。『箱根駅伝』の楽しみ方が変わったということだろう。 「同大学の原監督は往路スタートから数分後に判走車へ乗り込んだんですが、路上で応援する一般ファンが握手を求めると、ニッコリ笑って応じていました。その余裕に青学大のV3を確信した関係者は多かった」(取材記者) 近年の箱根駅伝は“見せる”要素が強くなってきた。 同駅伝を中継する日本テレビの往路ゲスト解説席に座ったのは、昨年、青学大の往路5区を激走して『3代目山の神』と称された神野大地(23、コニカミノルタ)だった。 「前日の元旦、神野は実業団駅伝の『第61回全日本実業団対抗駅伝』に出場しており、エース区間とされる4区を走っている。箱根駅伝の解説をするため、神野だけが所属チームとは別行動だった」(大学関係者) 視聴者の興味を引きつけるため、日テレも“見せる”ことに力を入れていたのが分かる。 「近年、日テレはNHKが中継する高校野球の甲子園を意識しており、各選手の出身地や出身校に絡んだエピソードを紹介し、ふるさと対抗の様相も加えています。箱根駅伝は関東学生陸上競技連盟の主催だから、出場校は東京、関東圏の大学に限られますが、出場選手は地方出身者ばかり。エントリー選手に“東京都出身者ゼロ”という大学もあったほど」(同) 正月の風物詩である箱根駅伝が、毎年高視聴率を弾き出す理由はこのあたりにもあるようだ。 また、過熱する駅伝人気にスポーツメーカーも便乗し始めたという。 「青学大にユニホームを提供しているのが、国内のA社。それまでは海外大手が幅を利かせていたんですが、青学大の躍進でA社は大喜びです。各社とも、シューズ提供やジャージなどの売り込みに熱心です。学生相手だからお金は発生しませんが、各大学のエース選手や監督のところにブ厚い契約書を持ってくる企業もあります」(同) レッド、オレンヂ、グリーン、ブルーなどなど、ド派手なシューズを履く選手が激増したのも、その影響という。 ちなみに、青学大選手の履いていたシューズはミズノ2人、アディダス7人、ナイキ1人だった。 「原監督の出現で関心もさらに高まった。競技の性質上、先頭集団の選手は長くテレビ画面に映る。企業が放っておくはずがない」(スポーツ紙記者) それにしても原監督、今大会「サンキュー大作戦」と命名したが、15年は「ワクワク」、16年は「ハッピー」と3年連続で「大作戦シリーズ」を成功させた。 「負けた場合はソーリー! ソーリー! ソーリー大作戦でした、と頭を下げるつもりだった。私がバカになって敗戦の責任を負えばいい」 とぶっちゃけた。本当にゆとり世代の人みたい(笑)。
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スポーツ 2017年01月11日 14時43分
WBC招集メンバーがここまで出掛かっていて言えない文句
1月4日、藤浪晋太郎(22=阪神)が母校・大阪桐蔭での自主トレを報道陣に公開した。約3時間、手抜きは一切ナシ。「一人で練習できるようになったら、真のプロ」なる先人たちの言葉もあるが、藤浪の野球に取り組む姿勢には22歳とは思えない“大人の貫祿”も漂っていた。そんな藤浪がキャッチボールで使っていたのは、NPB公式球ではなく、WBC公式球だった。第4回WBCを戦うメンバーはまだ19人しか決まっていない(2016年12月末時点)。藤浪はそのなかに入っていなかったが、おそらく、“内々に”確約に近いものを受けているのだろう。 「投手コーチに就任した権藤博氏(78)は、大谷、菅野、藤浪、則本を軸にする考え。先発投手のクローザー起用も念頭に入れており、菅野、藤浪、あと、埼玉西武の牧田にもその旨も伝えてあると」(同時点/プロ野球解説者) その作戦の是非はともかく、藤浪が使っていた『WBC公式球』のことで気になる情報も聞かれた。現時点で候補となった18人に支給された『WBC公式球』は、1人2ダースだけというのだ。 「2ダースで足りるはずがありません。プロである以上、たとえ自主トレであっても、ボールは惜しみなく使わなければ」(球界関係者) 前出のプロ野球解説者によれば、5人ほどで自主トレチームを組んだ場合、1週間で20ダース分のボールを消耗するという。「12個×20ダース=240個」、1人が4ダースも使う計算になるが…。 「キャッチボールのときは必ず新しいボールを下ろすんです。ノックをやれば、そのボールは3日も続けて(守備で)使えません。いや、使えなくなるというのは語弊があるかな。バットで打てばボールの表面が傷つき、イレギュラーも生じやすい。多少だが湿気も吸い、重くなります。だから、一度使ったボールはティー打撃などにまわし、キャッチボールや守備練習ではなるべく新しいボールを使うんです」 投手の場合は、とくにボールの消耗が激しいそうだ。試合で新しいボールを使う。変化球を投げ損なってショートバウンドになれば、球審はその度に新しいボールを渡している。したがって、おろし立てのボールを使い続けなければ、“実戦感覚”は養えないのである。アマチュア、学生、独立リーグの選手が聞いたら「贅沢だ!」と怒るかもしれないが、それがプロの世界なのである。まして、『WBC公式球』はNPBで使用されているボールよりも縫い目が高く、滑りやすいとも伝えられている。 感覚を大切にする投手は、より多くのおろし立てのWBC公式球を使っていかなければ、違和感はなくならないのだ。 「野手陣も送球ミスはしたくないはず。打撃にしても、『WBC公式球は飛ばない』とか言う選手もいたし…。WBC公式球でたくさん打ち込む必要があります」(ベテラン記者) 昨年末、日本ハムの大谷翔平は大幅昇給した年俸の使い道を聞かれ、「WBC公式球を買おうかな」と苦笑いしていた。救援登板もあり得る藤浪はまだ正式に招集されていないため、全て自腹だ。代表に招集されるプロ野球選手は“高額所得者”でもあるが、NPBはWBC公式球くらい、ゴマンとくれてやっても良いのでは?
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