スポーツ
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スポーツ 2017年01月20日 21時00分
WBCに愛されたオトコ! 侍ジャパンが松坂大輔を復活させる
松坂大輔(36)が自ら志願し、プエルトリコで行われたウィンターリーグに参加したのは既報通りだが、復活に『追い風』が吹いてきた。 日本人メジャーリーグ投手の侍ジャパン合流が不可能となった。これと前後してスポーツメディアが「追加招集」の有力選手名を報じたが、福岡ソフトバンクホークスの工藤公康監督は開幕ローテーションの再編を迫られている。1月19日時点でソフトバンクから第4回WBCに参加する投手は、オランダ代表としてノミネートされたバンデンハーク1人。しかし、昨年12月の一次発表時点から千賀滉大と武田翔太は「有力」と位置づけられてきた。とくに、重量感のあるストレートと落差の大きいフォークボールを持つ千賀は、メジャーリーグ投手の辞退を受けて以降、追加招集の“筆頭候補”のように報じられている。 「工藤監督は先発ローテーションを5人でまわす指揮官ですが、常にバックアップ要員も編成しています。用心深い監督で、バンデンハークに続いて武田と千賀の両方を招集されても困らないよう、オフの間から開幕ローテーションのバックアップ要員のことを考えてきました」(プロ野球解説者) ローテーション入りした昨季の主な先発投手は攝津正、バンデンハーク、武田、和田毅、千賀。WBCの優勝決定戦は3月22日(米現地時間)。3大会中優勝2回の日本はもちろんだが、前回大会4位のオランダも上位進出の可能性が高いため、3月31日のペナントレース開幕戦に招集されたソフトバンク投手の調整にも影響してくるのは必至で、工藤監督はバックアップ要員をいきなり開幕ローテーションで登板させなければならない。 「WBC公式球とNPB公認球は触った感覚が異なります。肉体的・精神的疲労度も高いだろうから、ローテーション1回、ないしは2回外してやらないと…」(前出・同) その“変則ローテーション”入りすると目されるのが、新人の田中正義。そして、2人目の候補として、急浮上してきたのが松坂大輔である。 松坂は昨季最終戦に登板し、釣瓶打ちにされた。「平成の怪物も故障と年齢には勝てないのか」とファンを大きく失望させたが、16〜17年オフの間、自ら志願してプエルトリコで開催されたウィンターリーグに参加。4試合に登板し、勝ち星こそ付かなかったが、防御率2.70、最終登板では7回を投げ、被安打3安打、失点1と好投している。同リーグの成績表によれば、トータルで20イニング登板、自責点6、奪三振11、与四球数11とも書かれていた。 松坂がノーワインドアップの新投球フォームをテストしていたのは、既報通り。「ウィンターリーグでの成績」を見る限り、完全復活の太鼓判は押せないが、本人は手応えを掴みつつあるという。 同リーグ戦を現地取材した米国人ライターがこう言う。「ツーシーム、チェンジアップを多投していました。ツーシームも今まで投げてきましたが、その割合が大きくなったというか…。あと、軌道の大きいカーブを『見せ球』に使っていましたよ」 一般論として、ツーシーム、チェンジアップは打ち損じを誘うボールとされている。20イニングを投げ、奪三振数が11と少なかったのは、松坂自身が「ゴロアウト」を狙っていたからだろう。 「かつて決め球とされていたスライダーを打たれており、ストレートの球速は戻っていません。でも、ツーシーム、チェンジアップにタイミングを狂わされたバッターは本当に多かったですね」(前出・同) 第1回大会の06年、09年で最優秀選手賞に選ばれたからだろうか。松坂がバックアップ要員で結果を残せば、通常ローテーション入りも可能だ。侍ジャパンのソフトバンク投手招集が松坂を復活させてくれそうだ。
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スポーツ 2017年01月20日 06時00分
再検証 センバツ出場校決定前に囁かれる「阪神のドラフトは間違っていなかった」の声
1月27日にセンバツ出場校が発表される。注目は高校通算78本塁打をすでに放っている清宮幸太郎(新3年)だ。早実高は昨秋、都大会優勝、神宮大会準優勝をおさめており、「怪物スラッガー」の聖地・甲子園帰還は確実で、12球団は複数制でのスカウト・チェックを行うことを決めている。 「出場が確実視されている履正社の安田(尚憲)と比較しながら調査する球団も少なくないはず」(在京球団職員) 在阪球団スカウトによれば、今秋のドラフト会議は「高校生野手」と「社会人投手」がキーポイントになるという。現時点で12球団の指名リストには100人前後の候補者が記載されているが、「上位指名の評価に値する大学生投手は少ない」とのこと。したがって、高校生中心の指名になる球団も多くなりそうで、各スカウトは超高校級と評される清宮、安田たちがどう成長したかをセンバツで確認するつもりでいるようだ。 「清宮がプロ志望届を出すとすれば、1位指名入札が集中するのは必至。安田は三塁手だから、この時点で清宮以上に注目している球団もないわけではない」(前出・同) 外野手なら、横浜高校の増田珠がいる。有望な高校生野手の当たり年でもあるようだが、どの球団スカウトもふた言目に口にするのは、「即戦力投手も欲しい」だ。社会人投手の見極めも、『清宮チェック』同様、スカウトたちの重要な任務となる。こうしたドラフト事情を受けて、阪神の新人自主トレで他球団から“羨望の眼差し”を向けられている投手がいた。ドラフト8位指名、藤谷洸介投手(20=パナソニック)だ。 この右腕は17年ドラフトの上位指名候補と位置づけられていた。どの球団もそうだが、スカウト部門には「次年度」「次々年度」の指名候補リストがある。100人強の有望アマチュア選手名が記載されており、新たに名前を書き加えるときもあるが、ほとんどは調査を続けながら削ぎ落としていくのだという。藤谷は周防大島高(山口県)時代も「離島のダルビッシュ」と称された好投手だった。しかし、三年生夏、県大会初戦中に右肘を疲労骨折してしまった。社会人1年目の14年はほとんどをリハビリにあてており、15年も目立った成績はおさめていない。3年目の昨季に再注目されたが、スカウトの立場からすれば、「1年で結論を出すのは怖い。もう1年見てから」ということになる。そのなかで阪神だけが“先行投資”の指名に踏み切ったのだ。 もっとも、1位で即戦力投手ではなく、大山悠輔内野手を指名し、思うような投手補強ができなかったから先行投資せざるを得なかったとも言えなくもない。しかし、昨秋ドラフト会議の2日後の全日本選手権で藤谷は強豪・JFE西日本を完封してみせた。新人自主トレでも、首脳陣は「スカウトの報告以上」の手応えを感じているという。 昨秋のドラフトで、阪神はスポーツメディアから酷評されていた。「大山は2位以下でも指名できた、即戦力投手を1位で」というのがその根拠だが、金本知憲監督は大山にこだわった。そのため、17年ドラフト会議が「高校生野手と社会人投手中心になる」流れを踏まえ、先行投資の投手指名に切り換えたのだ。 藤谷の契約金は300万円、年俸は700万円。大山は契約金1億円+出来高5000万円、年俸は1500万円。2位の小野泰己(22=富士大/投手)は契約金7000万円で、年俸は1200万円。藤谷が活躍すれば、阪神は“お買い得”ということにもなる。蛇足だが、パナソニックの監督は元阪神選手の梶原康司氏だ。虎のスカウト陣が藤谷に関する詳細な情報を得ていたとすれば、昨秋のドラフト戦略に対する低評価は改めなければならない。(契約金、年俸は推定/一部敬称略)
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スポーツ 2017年01月19日 17時10分
白鵬時代終焉? 横綱・大関含め角界“丸ごと”新旧交代の時代到来
1月8日から東京・両国国技館で始まった初場所だが、11日目に横綱鶴竜が休場、日馬富士に続きなんとも寂しい初場所となった。2横綱不在となるのは2015年秋場所以来8場所だ。ただ1人、無敗で中日勝ち越しと波に乗る大関稀勢の里(30)と、追う横綱白鵬(31)との一騎打ちに、超満員のファンの視線が注がれた。 その一方で、この2人を除く横綱、大関陣の低迷には目を覆う。「“新旧交代”の時代到来だ」と両国雀の声が大きくなってくる。 琴奨菊、照ノ富士らの不甲斐なさは今に始まったことではないが、先場所の覇者で、自身初の連覇を狙っていた鶴竜や日馬富士まで序盤で枕を並べて討ち死に。両横綱が休場するという無残な場所になった。 2日目、御嶽海に強引な投げを打って墓穴を掘りあっさり寄り切られると、翌日も松鳳山にもろ差しを許して何もできずに土俵を割り、勢いあまって土俵下まで転落。いずれも金星になり、これで金星配給数は史上8位の31個に。金星を獲得した力士には場所ごとに、1個につき4万円ずつが支払われるので、日馬富士は毎場所、相撲協会に124万円もの余分な出費を強いていることになる。さらに5日目の隠岐の海戦で右の太もも裏を痛めてしまい、とうとう7日目から休場してしまった。これには、横綱審議委員会の面々も渋い顔を隠さない。 「もう引退かな…。(場所前の)稽古総見のときもダメだったし。いや、まだ早いか」 守屋秀繁委員長は3日目に連敗したあと、こう冷ややかに苦言を呈していた。横綱の引退の平均年齢は32歳。もしかすると、日馬富士が重大な決断をしなければいけない日は近いかもしれない。 こんな上位陣を突き上げ、苦しめているのは正代、御嶽海、高安らの若手力士たちだ。その中でも、はつらつとした相撲をみせているのが日馬富士、鶴竜から二つもの金星をあげた御嶽海だ。初土俵から12場所目の相次ぐ金星ゲットは史上8位のスピード。 「めちゃめちゃ嬉しいです」 分厚い懸賞の束を手に、破顔大笑していたのが印象的だった。 「横綱、大関陣は、照ノ富士を除いていずれも30代。対照的に若手の成長は急ピッチで、この1、2年で上位の顔ぶれがガラリと変わるのは必至な状況です」(大相撲関係者) “白鵬時代”も終わりそうな気配が漂う。横綱・大関陣も一気呵成に様変わりしても不思議ではない。角界“丸ごと”新旧交代の時代到来か。
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スポーツ 2017年01月19日 16時00分
鳥谷はどう思う? トラの公認カレンダー事件
このカレンダーの人選は「精神的負担」にならないだろうか。 阪神タイガースが販売する公認カレンダーは優良商品である。壁掛け、卓上タイプ、人気選手個人のものなどがあり、関係者によれば、壁掛けタイプは発行部数約16万部の売上げトップ商品だそうだ。 「どの球団もそうですが、1月は監督。3月と4月に起用される選手は『チームの顔』です」(球界関係者) 主力選手をどの「月」に配置するか、一人で撮影するか、それとも、複数になるかは、フロントが決めるという。前年度の成績、チームの意向、個人グッズの売上げなどが検討材料となるのだが、2017年度版の3月と4月に起用されたのは、鳥谷敬(35)と藤浪晋太郎(22)だ。球団HPでもサンプルが開示されているが、両選手とも16年は成績を落としている。とくに鳥谷は打率2割3分6厘まで沈み、連続フルイニング出場の記録が途切れるなど“最悪のシーズン”だったはず。関西圏で活動しているプロ野球解説者がこう言う。 「トリ(鳥谷)の成績が落ちるにしたがって、チームの雰囲気も悪くなった」 鳥谷を非難しているのではない。金本知憲監督(48)がチーム改革の筆頭キーマンに挙げたように、鳥谷は大きな影響力を持った選手なのだ。報道陣に見せる限りの性格は口数が少なく、仲間たちを誘ってどこかに出歩くようなタイプでもない。遊撃手、中核打者としての役目をそつなくこなし、その堅実さでチームから一目置かれていた。 「球場入りの早さでは、鳥谷はチームで1、2を争っています。マシン相手に黙々と打撃練習をこなし、そのルーティンは不振に陥ったときも、また、スタメンを外されてからもその姿勢は変わらなかった」(前出・プロ野球解説者) 金本監督から「もっと声を出せ」「チームを引っ張って」と叱咤され、鳥谷もその期待に応えようとしていた。キャンプ中から別人のように声を張り上げてきた。しかし、自身の成績が悪いと、声を出しにくくなる。悩むこともあった。その重苦しい空気がチーム全体に伝染して行った。 「今季からキャプテンは福留(孝介=39)に代わります。福留は『トリの負担を少なくしたい』と言っていました。鳥谷が復活すれば、阪神は自ずと強くなるという意味」(前出・同) 責任感の強い男でもある。チーム改革の筆頭キーマンとしての重圧が、鳥谷を不振に落とし込んだのではないだろうか。球団が公認カレンダーの“主役”に選んだのはこれまでの功績ではなく、「復活を信じている」というメッセージではないだろうか。 鳥谷自身も公認カレンダーの配置については分かっているはずだ。そのフロントからの檄を発奮材料にできるか、それとも、新たな精神的重圧となってしまうのか…。 金本阪神の命運はベテラン鳥谷のバットに掛かっている。
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スポーツ 2017年01月19日 11時36分
大型補強でラストチャンスとなる巨人のスター候補
ラストチャンスというわけか…。 スポーツメディアでは、大型補強を行った巨人の新守備陣営が予想されていた。今さらだが、その予想布陣を見て「補強の弊害」を再認識させられた。たとえば、正三塁手候補は村田修一(36)になっていたが、その対抗には元楽天のケーシー・マギーの名前があり、一塁手候補にも挙げられていた。楽天が日本一になった2013年の5番打者、得点好機に強いあの打撃力を「控え」に回すとは思えない。昨季復活し、ベストナインにも選ばれた村田と正三塁手の座を競わせるとしたら、あまりにも残酷だ。どちらかを一塁手で起用する場合、阿部慎之助が使えない。外野との併用となるがギャレットもいる。村田、阿部、マギー、ギャレット…。チーム内競争が激化するのは芳しいことだが、ポジションの重複によって攻撃力は逆にダウンしてしまうのではないだろうか。 「スタメンで試合に出て、4打席立って、長所が発揮される選手もいます。長くレギュラーを張っていた選手はそのタイプで、ベテランになって代打役に適応できない選手もいます」(プロ野球解説者) ベテランが試合出場を保証されないのだから、若手の出場機会はさらに少なくなる。中堅、若手にとって、「少ないチャンスをどう生かすか」が、のちのプロ野球人生を決めるといっても過言ではない。 そんな厳しい状況に立たされた若手の一人が、将来の主砲候補・岡本和真(20)だ。 「岡本は外野の練習もさせます。打撃センスは本当に素晴らしいものを持っていますが、あの守備力では使えない」(球界関係者) 「岡本を育てる」の指令も、当然、高橋由伸監督(41)に届いている。「育てる」とは、試合で使うこと。使ってもらうには、岡本自身がもっとアピールしなければならないわけだが、ベテラン村田と争った昨季も苦戦させられたのに、今年はそこにマギーも加わる。だが、彼らが年齢的に衰えるのをこれ以上待つわけにはいかないのだ。 「松井秀喜氏、坂本勇人は2年目にレギュラーポジションを獲りました。岡本は2年目の昨季にレギュラーポジションが獲れませんでした」(前出・同) 松井氏や坂本が新人だったころとチーム事情は異なる。しかし、プロ野球界で名を馳せた選手の圧倒的多数は“早熟”だった。「高卒野手は大変」(前出・プロ野球解説者)と“差し引いて見る”傾向もなくはない。だが、やはり、スター選手になるには3年目、4年目も「一軍と二軍を行ったり来たり」ではダメなのだ。3年目を迎える岡本は、今季がラストチャンスのつもりで臨まなければならない。 先のプロ野球解説者がこう言う。「鳥谷が新人だった時代、岡田彰布監督は戦力ダウンを覚悟して鳥谷を起用した部分もあり、野村克也監督も田中将大の将来を考えて一軍で洗礼を浴びさせました」 このコメントを聞く限り、補強の弊害ということになるが、そうではないらしい。「我慢して使う」なる言葉も球界にはあるが、鳥谷や田中、あるいは松井秀喜氏に対する長嶋茂雄監督もそうだったと思うが、彼らには指揮官に我慢して使わなければと思わせるもの、我慢しようと思わせる何かを持っていたのだ。 昨季開幕戦だった。高橋監督はスタメンレフトをオープン戦でアピールした新人の重信慎之介と34歳を迎える亀井善行を天秤に掛け、亀井を選んだ。色々な理由があったとは思うが、高橋采配はリスクを嫌う傾向が強い。岡本も高橋監督を我慢させる何かを掴まなければ、出場機会は減る一方だ。
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スポーツ 2017年01月17日 16時00分
ACミラン残留でも中国リーグ拒否で本田圭佑の足に絡まる“引退”の二文字
「今月中にミランを去る準備が進んでいる」と、イタリア最大のスポーツ紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』に報じられた本田圭佑(30)だったが、ミランのアドリアーノ・ガリアーニCEOは去就に関し、これまでの放出要員から一転、事実上の残留を明言した。しかし、所属するACミランが本田への評価を変えたわけではない。 「ACミラン専門の情報サイトでは、『本田が売りに出されるのは確実だが、買い手が付かない』というものでした。去就に関する予想はメディアによって異なりますが、さらに厳しい状況になるとの意見では一致しています」(専門誌記者) 本田は今季もリーグ戦17試合終了時点で出場は5試合と、相変わらずベンチ要員のまま。その影響で、日本代表戦でも「試合勘の鈍り」が指摘されていた。W杯アジア最終予選は3月に再開するため、日本サッカー協会もこの現状を心配している。 「本田の年俸は推定500万ユーロ(約6億円)。欧州リーグは8月開幕なので、Jリーグでは高額過ぎて、どのクラブも手が出せない。しかし彼のスピードでは、欧州トップリーグで生き残るのは難しい。放出要員にされても他クラブが手を出さないのはそのため。中国のチームが興味を示すものの、本人が嫌がっているようなのです」(関係者) 中国といえば、昨年11月に同国内の大手企業がACミランの株式を大量購入している。正式譲渡は今年3月に延期されたが、「中国に流れる株式を少しでも減らしたい」というのがACミラン側の本音。そのためには選手総年俸を減らす必要があり、事実上、戦力外の本田が矢面に立たされているわけだ。 「買い手が付かなければ、本田や何人かの選手は契約解除になるとの見方がもっぱら。本田は『フリー』(所属チームなし)で日本代表戦を戦うことになりそう」(前出・専門誌記者) 副業の方はカンボジアのクラブ経営にまで手を伸ばすほど順調なようだが、試合に出たいのなら中国などへ行くしかない。 ACミラン残留でも、プライドの高い本田の頭をよぎっているのは(中国リーグ拒否で)“引退”の二文字だ。
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スポーツ 2017年01月16日 18時00分
プロレス解体新書 ROUND34 〈東京ドームが揺れた!〉 伝説の10・9メインを締めた激闘
1995年10月9日、超満員札止めの東京ドーム。新日本プロレスとUWFインターナショナルによる世紀の団体対抗戦。大将戦となった武藤敬司vs高田延彦は、旧来プロレスと格闘プロレスの激突と見られたが、その裏側にはさまざまな思惑が渦巻いていた。 日本のプロレス界においては、アマチュア競技で実績を残した選手ほど、格闘技的な意味での言わゆる“ガチンコ”を嫌う傾向がある。最終的にエンタメ路線の『ハッスル』を主舞台とした、小川直也がその典型だろう。 「真剣勝負はアマで散々やり尽くした。それをなぜプロになってまで、しかも五輪のような名誉も格式もない舞台で、やらなきゃいけないのか?」というわけだ。 レスリング五輪代表のマサ斎藤やジャンボ鶴田、長州力、同じくレスリングで高校時代に国体優勝経験のある三沢光晴にも、同様の傾向が見られた。 「藤田和之(レスリング全日本選手権優勝)のような例外もあるが、藤田の場合は不器用過ぎて、プロレス向きではなかったですから」(プロレス記者) 逆に言えば、アマ実績がない者ほど“強さ”にこだわりがある。初期UWF勢はほとんどにアマ実績がなく、そもそもU系の源流であるアントニオ猪木も、プロ入り前には砲丸投げしか経験していない。 「彼らにとっては強さの基準がプロレスしかなかった。だから猪木は“キング・オブ・スポーツ”をうたって、他競技の選手と異種格闘技戦を行ったし、UWF勢は道場での稽古をよりどころとした」(同) UWFに対しては、後年になって「ガチンコではなかった」との批判もあるが、もともとがプロレス流の稽古を突き詰めたものだから、試合スタイルや使う技術がプロレスの枠内に収まるのは当然のことなのだ。 そうして見たときには、新日vsUインター対抗戦における武藤vs高田は、当時のファンの評価であるアメリカンプロレスの武藤と真剣勝負の高田…とは異なった色合いを帯びてくる。 武藤は派手なパフォーマンスで知られるが、実は柔道で全日本強化選手にも選ばれたスポーツエリート。新日入団後もすでに高いレベルにあった寝技の技術をプロレス用にアジャストさせ、当初からスパーリングでの力量はズバ抜けていた。 「日本の柔道は競技者数からしても格別で、そのトップクラスにいた武藤は身体能力でもズバ抜けていた。新弟子時代の船木誠勝や鈴木みのるなども、武藤から一本関節を取れれば大喜びでしたよ」(新日関係者) 第一次UWFが新日に復帰参戦していた頃、飲み会の席で武藤が前田日明に向かい「あんたらのプロレスはつまらねぇ」と言い放ち、それがきっかけで大乱闘になった逸話があるが、これも技術面での圧倒的な自信があったからこそだろう。では、実際の武藤vs高田はどうだったか。 「高田が北尾光司戦のように“仕掛けてくる”危惧もあり(筋書き破り)、序盤の武藤は慎重でした。タックルはしっかり切り、グラウンドでも終始上になって高田をコントロールしていた」(同) そんな中でもフラッシングエルボーやムーンサルトプレスを織り交ぜたのは、武藤のプロ意識だけではなく、高田の様子を見定めた上で「やっても大丈夫」との感触を得た部分もあっただろう。 対する高田は、武藤との体格差もあってグラウンドで苦戦。腕や脚を狙っても極めきれない。そこで活路を見い出したのが蹴り技で、キックボクサーから本格的に学んだキックを前にしては、さすがの武藤も防御すらままならない。かつてUWF参戦時の対戦経験はあったとはいえ、これを常日頃から練習している高田とは経験値で大きく劣る。高田のローをカットすることもなく、好き放題に膝裏や内ももへと食らっていた。 「相手の不得手な部分を攻めるという意味では、猪木vsアリ戦におけるアリキックにも通じます」(同) もし、これが初顔合わせであったならば、蹴り技は決定的なストロングポイントとなっただろう。だが、高田の蹴りは武藤も想定内のこと。強引なタックルでコーナーに押し込み一呼吸置くと、再度ミドルを放つ高田の蹴り脚を取って、見事なまでのドラゴンスクリューを決めた。 「これで高田が膝を壊しての敗戦というのは、恐らく両者ともに了解済みのフィニッシュでした。対抗戦を続けていく上で一番マズいのは、初戦で高田が完敗すること。トップが潰れたのでは次が続かない。とはいえプロレスファン注目の一戦で、新日側も負けるわけにはいかない。そこで、高田が“慣れない”プロレス技で故障した“事故”での負けと装ったわけです」(同) 足4の字固めを決め技に選んだのも、同様の配慮があった。 「武藤が関節を極めたのでは高田の顔が立たないし、ムーンサルトプレスなども武藤が目立ち過ぎる。だから、高田の故障に乗じて、武藤が“普段やらない技”を使ってまで必死に勝ちにいったことにしたわけですよ」(別の関係者) しかし、あくまでも対高田戦における緊急措置として用意されたはずの、ドラゴンスクリューから4の字固めという流れを、その後の必殺ムーブにまで仕上げたのは武藤の天才性ゆえのこと。こればかりは関係者にとっても、いい意味での誤算だったようだ。
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スポーツ 2017年01月15日 16時00分
日本ハム 斎藤佑「18番」はく奪に清宮獲得シフト
昨シーズンの覇者・北海道日本ハムの2017年は『激動の1年』となる。斎藤佑樹(28)の背番号が「18」から「1」へ変更されると発表されたが、これは優勝による負担を軽減させる配慮と言えるかもしれない。 「斎藤本人から背番号18の返上を申し出ていました。球団はその場では回答せず、時間を置いての発表となりました」(球界関係者) エースナンバー返上が球団に伝えられたのは、11月29日に逆上る。4年連続のダウン提示を受けた斎藤は契約更改の席上で、終始、神妙な面持ちだったという。その斎藤への期待をいまだに変えていないとされるのが栗山英樹監督(55)で、優勝旅行先のハワイから帰国した12月17日にも、意味深なセリフを口にしていた。 「(背番号変更は)球団からのメッセージになる」 昨季は11試合に登板して0勝1敗。プロ6年でわずか14勝しか挙げていない斎藤がチームに貢献できているとは思えない。また、栗山監督は'17年ドラフト戦略についても触れ、超高校級スラッガー清宮幸太郎を1位候補に挙げ、「中田(翔)ともう1人、軸が欲しい」とラブコールを送った。 「大谷翔平とは契約更改の席上でメジャーリーグ挑戦の具体的な話し合いをしたそうです。今オフの入札は規定路線と見るべき」(スポーツ紙記者) 栗山監督の言った「中田、清宮の双璧案」はリップサービスだろう。大谷、中田、清宮のクリーンアップは魅力的だが、順調に行くと中田は今季中に国内FA権を取得する。チームトップの年俸2億8000万円(推定)を勝ち取っている中田だが、「得点圏打率が低い。不調に陥ると脱出まで長い」という冷めた声もあり、日本ハムには「高額年俸のベテランは他球団に行く」という“習慣”もある。25歳前後をピークにさせる独自のチーム構成によるもので、中田自身もこうした空気は感じているはずだ。 '17年の日本ハムは中田と大谷を同時に喪失する可能性もあり、次世代スター候補の「清宮指名宣言」には営業的にも切実な願いが込められているのだ。 「中田を慰留させるとしたら、4億円以上を提示しなければならない。日ハムは選手総年俸を25億円以内に収める方針なので、FA宣言したら見送るだけ。大谷もいなくなったら、腐っても鯛の斎藤は捨てがたくなる」(前出・関係者) 斎藤にエースナンバー18番を背負い続ける力はないが、20、30番代への変更となれば「格下げ」の印象も残る。一般的に野手番号である1番をつけさせたのは、エースナンバー剥奪のイメージをファンに与えないための配慮と見るべきだ。 「斎藤は早実の先輩です。清宮指名に成功すれば、ツーショットに付加価値が生まれます。早実関係者に日ハムに対する好印象を持ってもらうため、斎藤にも配慮したのでしょう」(同) 清宮獲得なら、さほど活躍しなくても、斎藤は現役を続けられる。そういう意味では、やっぱりこのオトコは「持っている」と言うべきかもしれない。
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スポーツ 2017年01月15日 12時00分
「中身は俺が詰め込んで行く」棚橋弘至が復権へ新テーマ曲とともにGO! ACE!
新日本プロレス1・4東京ドーム大会のセミファイナル。内藤哲也が持つIWGPインターコンチネンタル王座に“背水の陣”で挑んだ棚橋弘至だが、25分25秒、内藤の必殺技デスティーノを喰らってしまい万事休す。試合後、リング中央で大の字になった棚橋の胸に、内藤は拳を当てると一礼。世代交代とともに棚橋がトドメを刺されたことを印象づけるシーンだった。 「これでひとつの時代が完全に終わったのかな? 寂しいけどね。これもディスティーノ、運命だよ。かつて彼が俺にこう言ったよ。2006年の7月だったかな? 早く俺のところまで来いよって。でもさ、今この場で俺は彼にメッセージを送るよ。棚橋、早く俺のところまで戻ってこいよ。まあ、戻ってこようとするのは自由だから楽しみに待っとくぜ。カブロン」 試合前の予告通り、棚橋にトドメを刺した内藤だったが、コメントブースでは棚橋に奮起を促すようにも取れるコメントを残している。棚橋はノーコメントだった。 翌5日の後楽園ホール大会。全対戦カードが当日発表だったのだが、メインイベントでNEVER無差別級6人タッグ選手権試合、前日に王座を奪還したばかりのSANADA&EVIL&BUSHIに、棚橋&中西学&田口隆祐が挑戦することが発表されると、超満員のファンからは大きなどよめきと拍手が送られた。棚橋&中西&田口は普段もあまり組むことがない急造タッグだが、個々の人気が高いためファンの支持を得たようだ。 乱入や波乱な結末などがあり、少し荒れた大会になった1・5後楽園大会。しかしメインで棚橋組が棚橋の新テーマ曲に合わせて入場して来ると、一気に会場の空気が明るくなった。前日に初公開されたばかりの棚橋の新テーマ曲だが、ファンの浸透力が高く、曲中に盛り込まれている「GO!ACE!」という掛け声に合わせて叫んでいるファンが多く見られた。 試合は、ファンの圧倒的とも言える支持率をバックにベテランの中西が大奮闘。これを棚橋と田口が見事にアシストし、最後は中西が説得力十分のヘラクレスカッターでBUSHIを葬り王座を奪還。第10代王者に輝いた。1・4ドーム大会では、所属している日本人選手全員がタイトルホルダーとなったロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン(L・I・J)だが、逆にすべてのタイトルをCHAOSとL・I・Jに流出させてしまった新日本本隊にとっては、一夜にして一矢報いた形となった。 試合後、ファンと喜びを分かち合った棚橋は遅れてコメントブースに現れると「ありがとうございました」と笑顔で中西と握手。田口には「これこそワンチャンだな」と声をかけた。前日にコメントを出さなかったこともあり「やっぱりベルトっていいもんですね」と言うと、中西&田口が去ったあとも一人残ったので、こんな質問をぶつけてみた。 ――今日は入場時、ファンから「GO!ACE!」という掛け声もありました。すぐに浸透しそうな良い曲ですがいかがですか? 「これはどんな良い曲であっても、実績、試合内容が乗っていかないと、空っぽのままなんで。この良いメロディー。今、まだ空っぽの曲ですけど、中身は俺が詰め込んでいきますから。うん。いい話だな」 棚橋は自分自身に言い聞かせるかのように答えてくれた。さらに内藤戦の敗戦を「僕が感じている以上に、ファンの方、関係者、レスラー仲間が、凄く重く受け止めている結果」と分析すると、「少し落ち込もうかなって思ったんですけど、リングで試合して、ファンの声援を聞いたら『プロレスってそうじゃねぇな』って思って(落ち込むのを)やめました」と話した。内藤にトドメを刺されてドン底に堕ちた翌日にチャンピオンになってしまうあたり、まだトドメを刺されていないのかもしれない。「メインイベントも遠いし、IWGPも遠いし、インターコンチも遠い。ただ、その、発信源は俺なんで。その意味を1番理解しているのも、俺」と言い切った棚橋の表情からは「必ずまた中心に戻ってみせる」といった自信も垣間見れた。棚橋の良いところは“開きなおり”と“切り替え”そして決断の早さである。新日本プロレスが厳しいときも棚橋の素早い決断力で乗り越えてきた。ドーム大会の盛り上がりについては「年々盛り上がっていくけど、棚橋はどんどん下がっていくっていう状況が、やっぱり悔しい」と話していたが、この悔しさがある限り、そしてまだ空っぽのテーマ曲に「詰め込む」作業が終わるまで棚橋弘至は終わらない。 「大丈夫です。棚橋は、元気です」 2017年、棚橋弘至が復権に向かって発進した。「GO!ACE!」のテーマ曲とともに。(どら増田)写真:イーデス・ハンセン【新日Times Vol.51】
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スポーツ 2017年01月14日 16時00分
お年ごろ高梨沙羅が気になり始めた着地姿勢と化粧のノリ
女子スキージャンプの高梨沙羅(20)が、元旦休み返上となってしまった。年明け早々に始まるワールドカップ、2月には世界選手権が控えているせいもあるが、理由はそれだけではない。高梨は、追われる者の辛さと“化粧のノリ”について考え込んでいるという。 「12月18日から強化合宿が行われ、高梨は踏み切りと着地の課題克服に取り組んでいました。合宿地の北海道名寄市は、ジュニア時代から慣れ親しんだ土地。K点超えを連発していたにもかかわらず、終始表情が冴えなかったのです。今季、ワールドカップでは4戦3勝、通算優勝回数でも男女通じて歴代2位となる47勝を挙げましたが、国内で行われた吉田杯では2位と惜敗していますからね」(体協詰め記者) 同大会では天候に恵まれなかったのが敗因の一つだが、そこで高梨は弱点を露呈している。テレマーク姿勢だ。スキージャンプは着地を綺麗に決めると加点されるが、高梨は着地の際のテレマークが苦手なのだ。 「悪天候で視界が不十分。着地点がデコボコという条件の悪さに対応しきれなかったのです」(大会関係者) 一方で高梨は、最近になって「キレイになった」「化粧が上手」とも伝えられている。“女子力アップ”につながったのは、「二重まぶたにするメイクを覚えたから」(周辺関係者)とのことで、今では大会中もしっかり鏡を見てチェックしてから会場入りしているという。 「しかし、ジャンプ競技は雪が降る中でも行われ、強風も吹く。その環境下では、せっかくの二重メイクも台無し。そんな中、高梨が国内大会でイマイチなのは“ゴーグルを取った後の表彰式を意識し過ぎて着地姿勢に集中できないから”といった雑音も聞こえてきます。本人はお笑い芸人のイモトアヤコ似と言われたのをかなり気にしているようで、お年頃になったのは確か。マジメな性格だけに、色々と気にせずジャンプに集中して欲しいものです」(前出・体協詰め記者) 平昌大会の前哨戦となる世界選手権までに、課題を克服することができるか。
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