スポーツ
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スポーツ 2017年01月25日 16時00分
浅田真央哀話 “最後の一席”獲りに氷上のどさ回り
日本スケート連盟は1月17日、都内で理事会を開き、浅田真央(26)=中京大=を国際B級大会のバヴァリアン・OP(2月、ドイツ)、クープ・ド・プランタン杯(3月、ルクセンブルク)の派遣メンバーに入れないことを決めた。事前のアンケートで、本人が出場の意思を示さなかったという。 この状況の中、浅田が来年の平昌冬季五輪(韓国)に出るため、最後の手段を取る。それは、地方予選にあたる中部選手権、西日本選手権に出場し、今年12月の日本選手権で優勝して“最後の一席”を掴み取るというものだ。 「浅田の今年のスケジュールは白紙です。日本選手権で敗退したため、シーズンを締めくくる世界選手権に出られないからです。五輪に出るには、今年12月の日本選手権で優勝するしかありません」(体協詰め記者) 昨年12月の日本選手権で、浅田は自己ワーストの12位に沈んだ。上位選手たちによる夜のエキシビションを見ることなく、昼間のうちに大会会場を後にした。 「会見には笑顔で応じたものの、後輩たちの演技を見るのが辛かったのでしょう」(同) 平昌五輪の出場枠だが、シングルは男女各30人。うち24枠は、浅田が出場権を逃した今年3月の世界選手権の結果で、各国に振り分けられる。各国の上位2選手の順位を合計して13位以内なら最大の3枠、14位から28位なら2枠、29位以下なら1枠となる。 日本が最大の3枠を得るには、その世界選手権に出場する宮原知子、樋口新葉、三原舞依に頑張ってもらわなければならないが、今回は2枠との見方が圧倒的。 現時点で平昌五輪の日本代表は、世界ランクの順位と今年12月の日本選手権の優勝者から選ばれる。浅田は去年12月の同大会で下位に沈んだため、シード権がない。つまり、国内外の大会を勝ち続けなければ、最終選考の日本選手権に進めないのだ。 「中部大会に出たら、中学1年以来です」(関係者) 地方には寂れた会場もある。連戦も覚悟しなければならない。もっとも、そこから這い上がってきたとなれば、日本中が感動するだろうが、これまでスポットライトがまぶしい表舞台で活躍を続けてきただけに、過酷な地方予選を勝ち抜けるのか心配だ。故障した左ヒザがいつ爆発するかも分からず、地方予選が花道にならないことを祈りたい。 どさ回りは演歌の世界の話ばかりではなかった。“浅田真央哀話”、未だかつて経験のない氷上のどさ回りが始まる。
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スポーツ 2017年01月23日 16時00分
プロレス解体新書 ROUND35 〈天龍式“輪島育成計画”〉 特別待遇の元横綱を公開リンチ
全日本プロレスに鳴り物入りで入門した輪島大士は、1986年11月1日、タイガー・ジェット・シン戦で国内プロレスデビューを果たした。 大相撲時代は天才と称され、一時代を築いた名横綱だけに、プロレス界も破格の待遇で迎えた。早々にリック・フレアーのNWA王座に挑戦させ、スタン・ハンセンと場外ながら引き分けるなど、黄金の出世街道を用意していたのだが…。 力道山から始まった日本のプロレス界だが、元力士で“頂点に立った”と言えそうなのは、力道山以外だと天龍源一郎ぐらい。 「力道山没後の日プロを担った豊登や三冠王者となった田上明、同じくIWGP王者の安田忠夫、GHC王者の力皇猛らも成功例でしょうが、人気面などで同時代の選手に見劣りしていた。トップを張ったと言うには微妙なところです」(スポーツ紙記者) ほかでは上田馬之助やラッシャー木村、米国で活躍したキング・ハクやビッグ・ジョン・テンタも元力士ではあるが、いずれも関取にまでは昇進しておらず、角界に在籍していた期間も短い。大相撲出身というよりも、相撲経験者という方が妥当だろう。 そして、これら選手に共通しているのが、動きが硬く柔軟性に欠けるということだ。 「足の裏以外を土に着けたら負けになる相撲では、動きが前後左右に限られ、体を上下させる動きが少ない。そのため多彩な動きを要求されるプロレスでは、どうしても動きがぎこちなく映ってしまう」(同) 力道山や天龍にしても、華麗な体さばきやテクニックで勝負するタイプではなく、むしろその“硬さ”を自身の持ち味としたことが成功につながっている。これは角界最高峰である横綱であっても同様だ。元横綱からプロレスに転向したのは、東富士、輪島大士、北尾光司、曙の4人。 「この中だと総合格闘技やK-1で苦労した曙が、意外とプロレスでは順応しているものの、ほかの選手は残念ながら成功したとは言えません」(プロレスライター) プロレスというジャンルは力道山の当時から今になっても、なお世間から“八百長”や“インチキ”とそしりを受けている。最近でも萩生田光一内閣官房副長官が、野党を揶揄して“田舎のプロレス”呼ばわりしたことがあった。 一方の大相撲はというと、毀誉褒貶がありながらも国技としての地位を堅持し続けている。 「当時のプロレスファンとしては、そんな大相撲に対するやっかみから、輪島に対して“いくら横綱とはいえこっちでは新弟子だぞ”と逆に見下すところがあった。そのためプロレス慣れしていないが故のぎこちなさを、直情的に『ヘタくそ』となじることになる。力道山が自分の地位を守るため飼い殺しにしたともいわれる東富士や、格闘技での失態が“みそぎ”となった曙はともかく、北尾や輪島はそんなファンの不当に低い評価により、大成を阻まれたという部分が確実にありました」(同) とはいえ同じ横綱からの転向組でも、自身の賞賛欲求を満たすため最初からスター気取りだった北尾と、借金などで苦しんだ末にプロレスの道を選んだ輪島では、事情が異なっている。 「どちらも団体側は、元横綱のネームバリューを活かすため促成デビューとなり、それを多くのファンは“えこひいき”と捉えましたが、少なくとも輪島は真剣に取り組んでいた。ただ、残念なことに入門時すでに38歳という年齢もあって、体がついていかなかった」(前出・スポーツ紙記者) 練習には熱心に取り組み、また周囲に対しても敬語を使い、関係者たちに食事をおごるなどの気遣いも欠かさなかったという。ちなみに、自分より年下で角界でも格下だった天龍に対し、輪島は今でも「天龍さん」とさん付けで呼んでいる。 また、天龍もそんな輪島の成功を願い、助力を心掛けており、天龍式の輪島育成計画は“激しい攻め”というかたちで実行された。輪島を容赦なく殴り飛ばし、顔面を蹴り上げることで“大相撲の横綱ってのはこんな攻めにも負けない強い存在なのだ”と、ファンにアピールしたのだ。 両者初のシングル対決となったのは、輪島の国内デビュー戦から約1年後となる'87年11月7日、後楽園ホール。この試合で天龍は輪島の脚に攻撃を集中し、ふくらはぎ、膝裏、内ももを蹴りまくった。輪島が最後、場外で立てなくなったとき、その太ももはどす黒く腫れ上がっていた。 16分18秒、なすすべなくリングアウト負けとなった輪島だが、激しい蹴りを受けながらも立ち上がり続けた姿は、これまでの優遇された立場での試合とは一味も二味も異なっていた。 団体がお膳立てした“身の丈に合わない好勝負”に愛想を尽かしていたファンにとって、この一戦は輪島を見直すきっかけともなった。惜しむらくはこの後、度重なる故障によって体が言うことを聞かなくなり、引退を余儀なくされたことだ。 それがなければもしかすると、日本プロレス界のトップの一角に、輪島の名前が刻まれていたかもしれない。
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スポーツ 2017年01月22日 16時00分
大谷翔平が今オフのメジャー移籍を決意したMBL英国公式戦開催
球界の話題は、今年も“二刀流”大谷翔平(22)の去就に尽きるだろう。 大谷が所属する日本ハムは、昨秋の契約更改の席で「'17年オフのメジャー移籍」を容認。これで大手を振って渡米できる運びとなるはずだったが、暗雲が漂いだしたのは昨年12月。メジャーリーグが「25歳未満の選手の契約金は総額1000万ドル(約11億6000万円)」に制限したからだ。しかも、マイナー契約に限定され、実質的に支払われる金額は475万ドル〜575万ドル。上限の1000万ドルまで上積みするにはトレードをフル活用する必要があるという。 「大谷は当初、ポスティングシステム(入札制度)を利用しての移籍を画策してきましたが、その場合、総額2億ドル(約234億円)が予想されていました。それが、いきなり20分の1に激減。制限から外れる'19年オフまで待つ道を選ぶのではないかと言われています」(日本ハム担当記者) このように、今オフの移籍には総じて懐疑的な見方がされ始めているのだ。しかし、この年末年始に家族や知人と相談し、熟考を重ねた大谷は「お金ではなく、1年でも早く夢を実現させたい」と渡米を決意。再び、今オフにメジャー移籍する可能性が強くなった。 とはいえ、これですべての問題が解決したわけではない。ファンの存在だ。大谷はこれまで「二刀流の進化を見届けたい」という声援に後ろ髪をひかれていたというが、これを解決する方法が見つかったことで一気に暗雲が晴れたのだ。それがメジャーリーグ(MLB)の“日本公式戦開催”だ。 国際的な市場拡大を目指すMLBは、'18年からロンドン五輪のメーンスタジアムとして使用されたロンドン・スタジアムで「ヤンキース対レッドソックス」の公式戦を開催する。欧州での開催は初めてで、その延長線上にあるのが日本での公式戦開催だというのだ。 正規の大リーグ開幕戦を前倒しして、オープン戦を絡めた「日本開幕戦」という公式戦はあったが、シーズン真っただ中の公式戦は行われていない。日米間の移動に長時間を要するため、1カードのスポット公式戦開催は難しいとされてきた。しかし、日本に加えて韓国、台湾でもカードを組み複数チームが同時に来れば、多くの公式戦開催が可能となる。韓国、台湾とは距離的にも近い福岡を日本開催の舞台とすれば移動は容易だ。 そこで大谷が二刀流を披露できれば…これは何よりのファンへの恩返しとなる。 「最終目的は日・韓・台を足掛かりに中国市場を取り込むこと。欧米の大物ミュージシャンがアジア各国を回って荒稼ぎするごとく、野球人気が高い東アジアでの巨額利益を目論んでいます。背景に見えるのが孫正義氏とトランプ大統領の蜜月。最強ビジネスマン同士、その掌で大谷を転がそうとしているのかもしれません」(全国紙の経済部記者) そうなると見えてくるのが、大谷の移籍先。打席に立つ機会のあるドジャースやパドレスなどのナ・リーグ球団が濃厚だ。MLBのアジア戦略、恐るべし!
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スポーツ 2017年01月22日 12時00分
「新日本の主役は俺だ」から3年…内藤哲也プロレス界の主役に!
「2016年度プロレス大賞」(東京スポーツ新聞社制定)の授賞式が19日、都内のホテルで行われた。初のMVPを受賞した新日本プロレス内藤哲也が、受賞のスピーチをするためステージに上がった。 「2016年プロレス界で最も“神ってた男”ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン(L・I・J)、内藤哲也です。この度は、東京スポーツ新聞社制定、プロレス大賞MVPに選んでいただき、誠にありがとうございます。誰がどう考えても、2016年のプロレス大賞MVPは、内藤哲也だったわけで、当然のことが起こっただけ。まさに、デスティーノ・運命だったと思います。今まで、このプロレス大賞にまったく縁がなかったんですが、いよいよプロレス大賞、そして東京スポーツさんも、内藤哲也への『掌返しが始まったのかな』と、嬉しくもあり、少し寂しい気持ちもありますが、2017年も、様々な話題を提供し、そしてプロレスを応援してくださる皆様へ、楽しい時間を、楽しく考える時間を、我々が提供したいと思ってます。2017年、我々、L・I・Jが、どのような動きを見せるか、どのようなプランがあるのか。その答えは、もちろん、トランキーロ! あっせんなよ」 このように内藤はいつもの内藤節でスピーチを終えると、なんとトロフィーを置き去りにしてステージを去るという、プロレス大賞授賞式史上前代未聞の行為に、会場内からどよめきが起こった。タイトルマッチの試合後にチャンピオンベルトを投げてリングに置き去りにするスタイルを授賞式でも貫いた形となったが、その後、報道陣に囲まれ、笑顔で取材に応じた内藤は「自分には縁がないものだと思っていたから、凄くうれしい」と素直な気持ちを述べながらも「選考委員21人中18人が、内藤に票を入れたと。残り3票は、一体どこにいってしまったのか? 誰が他の候補者に票を入れたのか? そこは非常に気になる」と選考委員に対してチクリ。さらに「G1のケニー・オメガ戦(8・13両国)は負けた試合だったけど、周りの評判が良かったから、ベストバウトも獲れると思ってたので悔しい。来年はMVPと勝った試合でベストバウトを獲る」と宣言した。 今から1年前、新日本プロレスは中邑真輔や主力外国人選手数名が退団し、アメリカWWEに移籍するという衝撃に見舞われた。しかし、2015年の秋頃から少しずつ支持を集めてきた内藤の人気が「ニュージャパンカップ2016」優勝で一気に爆発。4・10両国大会では、オカダ・カズチカから悲願だったIWGPヘビー級王座の奪取に成功。リターンマッチではオカダに敗れ王座から陥落してしまったが、内藤の人気は落ちるどころか、さらに上昇していった。現在、新日本の会場でファンから入場テーマに合わせて名前がコールされるのは、内藤だけである。 今年の1・4東京ドーム大会で棚橋弘至に引導を渡した内藤の次なる敵は、翌1・5後楽園大会でタッグマッチながら完璧なスリーカウントを許してしまったマイケル・エルガンだ。昨年9・25神戸大会でエルガンからIWGPインターコンチネンタル王座を奪取したが、11・5大阪大会でのリターンマッチは、エルガンの負傷欠場により中止になっている。仕切り直しの舞台は2・11大阪大会。会場も同じエディオンアリーナ大阪で組まれた。 これに対して内藤は「彼はズル休みをして、試合をせずに、コンディションを整えてるわけで、今までに見たことないぐらいのコンディションのマイケル・エルガンで、日本に来てくれるんだろうなと。毎日毎日オクパードで、試合続きでカンサード、疲れてる俺が相手ですからね。エルガン有利でしょ? しかも、シングルマッチでエルガンは、今俺に3連敗中ですからね。4連敗したら、もう居場所ないよと。それぐらい切羽詰った状況なわけで、今までとは違うマイケル・エルガンを期待してますよ」 1・4ドーム大会の試合後と同じく、エルガンの負傷という名の“ズル休み”疑惑を引き合いに出して、エルガンを挑発し奮起を促した。これはL・I・JのメンバーであるSANADAも示唆していたが、内藤のコメントを聞いていても、L・I・Jは何らかのプランを考えていると思っていいだろう。棚橋に続いてエルガンも退けることになれば、新日本本隊を事実上制圧することになり、再びオカダのIWGPヘビー級のベルト獲りに行くのか? はたまた2年振りに新日本マット復帰を果たした鈴木軍との刺激的な遭遇があるのか? それとも海外に目を向けるのか? トランキーロと言われればそれまでの話だが、今年も内藤率いるL・I・J旋風が新日本マットの中心で、吹き荒れるのは間違いない。 「新日本プロレスの主役は俺だ」 これは2013年に内藤が自分に言い聞かせるかのように発していた言葉だが、あれから3年が経ち、プロレス界の主役となった内藤に拍手を送りたい。(どら増田)写真:イーデス・ハンセン【新日Times Vol.52】
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スポーツ 2017年01月21日 17時00分
センバツ出場校発表前 12球団スカウトが両面作戦を検討
センバツ(第89回選抜高等学校野球大会)の出場校は、1月27日に発表される。注目は清宮幸太郎(新3年=早実)で、どのプロ野球チームスカウトも重点チェックの態勢で臨むが、「関東地区担当のスカウトは両面作戦になる」の声も出始めた。 「スター性も秘めた清宮クンが欲しいのは本当だが、プロ志望届を出してくれるのかどうか、まだ分からない。あらゆる事態に備えておかないと…」(在京球団スカウト) 目下、センバツ大会に選ばれるかどうかの当落線上にいると位置づけられている関東地区の有力高校は、慶應、山梨学院、中央学院、そして、横浜。その横浜高校が選ばれなかった場合、関東地区のスカウトを「センバツ担当」と「横浜密着」に二分するという。 横浜高校にも1位指名候補がいる。増田珠(新3年=右投右打)、強肩強打の外野手でリトルシニア時代(中学硬式野球)は投手兼任だった。 「右打者では高校ナンバー1だと思っている」 そう言い切るスカウトもいた。 昨秋はチーム事情で「投手兼任」に復帰したが、U−15侍ジャパンで4番も経験している。同校の前任監督・渡辺元智氏も「スケールが違う」と、広角に打ち分ける打撃センスを絶賛していた。しかも、右打者でありながら、一塁到達まで4秒を切るかどうかの俊足。「本塁打を量産するタイプではないが、バットを振り切ったときの力が全てボールに伝わる感じで、飛距離も出る」(在阪スカウト) また、別のスカウトは「もっと(本塁打を)打てる」と長距離タイプとして評価していたが…。地元・DeNA、昨秋、同校の藤平を1位指名した楽天、ソフトバンク、ヤクルトがとくに熱心とされるが、清宮が早々に進学を表明した場合、他球団もプロ志望の強い増田に切り換えてくるだろう。今年は有望な高校生スラッガーも多いが、右投左打が目立つ。走攻守の三拍子揃っていて、かつ右打者の増田はタイプが異なるだけにスカウトの注目度も上がりそうだ。 センバツを逃した学校は春季大会に備え、強豪校との練習試合を行う。そこに張り付いた“留守番”組のスカウトたちの報告次第では、たとえ清宮がプロ志望届を出したとしても、1位指名変更を決断する球団も出てくるだろう。(一部敬称略)
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スポーツ 2017年01月21日 16時00分
広島カープ25年ぶり優勝で消えた「黒田マネー」の行方
広島東洋カープの選手総年俸が安すぎはしないか? 25年ぶりのリーグ優勝を果たした広島の契約更改の大トリを飾ったのは、菊池涼介(26)だった。6000万円増の1億4500万円とほぼ倍増し、球団の日本人最高年俸となった。 「'17年はチームリーダーとして勝利に貢献できるように」と語っていたが、これを12球団全体で見ると、「問題アリ」と言わざるを得ない。広島はリーグ優勝チームでありながら、NPB日本人選手の年俸ランキング40位内に1人も入っていない。安すぎるのだ。 広島一の高給取りとなった菊池は、ソフトバンクの今宮健太と並ぶ41位(今宮はチーム内10位)。チーム2位の丸佳浩(1億4000万円)は45位。MVPの新井貴浩は“拾われた過去”があるとはいえ、1億1000万円で57位。今季34セーブを挙げたクローザーの中﨑翔太は8500万円に倍増したが、澤村拓一(巨人)の半分ほど(1億5000万円)。いかに活躍しはじめて2〜3年目の選手とはいえ、あんまりな金額ではないか。 「広島は育成、生え抜きのチームです。FA移籍した選手は高額年俸が約束されますが、獲得した側のチームは、生え抜きの主力選手のメンツも同時に考え、途中加入の選手よりも安くならないように配慮します。その差が出たんでしょう」(あるベテラン選手) 今でこそカープ女子の黄色い声援が飛び交うものの、広島には“ビンボー球団”のイメージがつきまとう。連結財務諸表に関する会計基準で支配的企業(親会社)を持たないためで、球団創成期の資金難を乗り切るため、「たる募金」を行った歴史もあるからだろう。 「初代監督の故石本秀一氏が“迷言”を残しています。『監督の仕事とは何か、カネを集めることだ』と言ったとか」(球界関係者) しかし、実際は違う。かなり貯め込んでいたようだ。 株式会社広島東洋カープは初優勝の'75年から数えて42年連続黒字なのだ。'15年12月期決算の貸借対照表によれば、総資産約83億円、負債総額約33億円、純資金50億円。通常、自己資本比率が50%を超えれば「優良企業」だが、カープは60%超え。「超」の付く優良企業と言っていいだろう。 「親会社を持つ他球団は赤字補填の資金援助があります。カープは会計基準上、マツダの関連会社だから、親会社の補填を受けられません。だから、黒字であり続けなければならなかったとも言えます。とはいえ、黒字額は1億円程度だった年もありました」(同) '93年オフのFA導入以降は、川口和久、江藤智、金本知憲、大竹寛らの主力選手を流出させ、肝心のペナントレースでも長く低迷した苦しい時代もあった。 「プロ野球球団の主な支出項目はチーム総年俸、スタッフの人件費、球場使用料、遠征などの交通宿泊費、飲食物とグッズの仕入れ・製造原価など。広島は年間売上金の16〜20%を翌年のチーム総年俸に充ててきました」(同) その「売上金16〜20%=翌年のチーム総年俸」(日本人選手)が健全経営の秘訣のようだが、今オフはそうではないらしい。 広島は'15年の入場者収入が約54億円。グッズ収入は35億円。最終損益で見ると、約7億円の儲けが出た。'16年度分は明らかになっていないが、主催試合の入場者数は'15年の211万266人から、215万7331人と球団記録を更新しており、「グッズの売上も50億円を超えた」との声がもっぱらだ。最終損益で「'15年の約7億円を大きく上回る」ことが確実視されている。 しかし、日本人選手の総年俸には反映されていない。'15年は20億円8780万円で、'16年は18億円9791万円。'17年はさらにダウンして、16億7190万円。優勝したチームなのに、だ。 「年俸6億円の黒田が引退したからです」(担当記者) とはいえ、広島は優勝チーム。チーム総年俸が前年度売上金の16〜20%ならば、'15年は約150億円だったので'16年は最大30億円まで出せた計算になる。Vチームとして迎える今季は16億7190万円まで下がっており、黒田博樹がいなくなったとは言え、もっと出せたはず。前年度売上金に充てる「16〜20%」の割合が、ガクンと落ちたと見るべきであろう。 「広島で年俸に不満を述べた選手は1人もいません。レギュラーの大半は生え抜きの叩き上げ。支配下選手の最低年俸(440万円)に近い額でスタートした選手ばかりなので、昇給は優勝の恩恵だと思っているようです。黒田のように他球団に出て活躍した選手は、特例と見るべきでしょう。他球団のような昇給幅に変えるには、黒田に帰還してもらうか、この先、広島がFA補強をするしかなさそうです」(前出・ベテラン記者) 広島選手が「名を捨てて実を取る」となった場合、黒田の指導者帰還のラブコールが起きる。 選手育成の巧さも、広島という球団の魅力ではある。球団は応援してもらったお礼とし、広島市に5億円を寄付した。その心意気はともかく、選手にもっと儲け分を還元してもいいのでは? 他球団に、付け入る隙とならなければいいが…。(年俸はすべて推定)
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スポーツ 2017年01月21日 14時51分
日ハム大谷翔平、WBCへ向け漢字一文字で「奪」 投手にはこだわらず
「第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」に選抜されている日本ハムファイターズの大谷翔平選手が20日、都内で行われた「J SPORTS 開局20周年記者発表会」に同じくWBC選抜選手の西武ライオンズ・秋山翔吾選手と出席した。大谷はWBCの意気込みを漢字一文字で「奪」と表現すると、「わくわくしています。まだ実感はないです。テレビで見ていた憧れの大会。とにかく勝ちたい。選んでもらってすごく嬉しい」と笑顔を見せた。 「前回の大会を見て、4年後、自分が入って勝ちたいと思っていた。そのチャンスが巡ってきた」と声を弾ませた大谷。この日もブルペンに入って汗を流したというが、「思ったよりも内容はよかった。久々に傾斜も使って投げたんですけど、まずまずよかったんじゃないかって。強く投げた時はしっくり来なかったところもありましたけど、後一か月しっかり調整したい」と意気込み。メジャーリーガーのダルビッシュ有とトレーニングを行ったことについても「基本はウェイトトレーニーングを中心に。あと栄養学も一緒に」と笑顔。 WBCでは打者として、投手として、どちらで貢献するのかも注目だが、「使ってもらえるなら(投手でなくても)どこでも。いつでもどこでも行けと言われたら行ける準備はしていようと思います」とコメント。同席した秋山はそんな大谷に「今まで存在しない野球選手。打つ方も投げる方も本当に力がある」とエール。「小学校の時いたピッチャーで4番というタイプがそのまま野球選手になった感じ」と大谷の印象にも触れていた。(取材・文:名鹿祥史)
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スポーツ 2017年01月20日 21時00分
WBCに愛されたオトコ! 侍ジャパンが松坂大輔を復活させる
松坂大輔(36)が自ら志願し、プエルトリコで行われたウィンターリーグに参加したのは既報通りだが、復活に『追い風』が吹いてきた。 日本人メジャーリーグ投手の侍ジャパン合流が不可能となった。これと前後してスポーツメディアが「追加招集」の有力選手名を報じたが、福岡ソフトバンクホークスの工藤公康監督は開幕ローテーションの再編を迫られている。1月19日時点でソフトバンクから第4回WBCに参加する投手は、オランダ代表としてノミネートされたバンデンハーク1人。しかし、昨年12月の一次発表時点から千賀滉大と武田翔太は「有力」と位置づけられてきた。とくに、重量感のあるストレートと落差の大きいフォークボールを持つ千賀は、メジャーリーグ投手の辞退を受けて以降、追加招集の“筆頭候補”のように報じられている。 「工藤監督は先発ローテーションを5人でまわす指揮官ですが、常にバックアップ要員も編成しています。用心深い監督で、バンデンハークに続いて武田と千賀の両方を招集されても困らないよう、オフの間から開幕ローテーションのバックアップ要員のことを考えてきました」(プロ野球解説者) ローテーション入りした昨季の主な先発投手は攝津正、バンデンハーク、武田、和田毅、千賀。WBCの優勝決定戦は3月22日(米現地時間)。3大会中優勝2回の日本はもちろんだが、前回大会4位のオランダも上位進出の可能性が高いため、3月31日のペナントレース開幕戦に招集されたソフトバンク投手の調整にも影響してくるのは必至で、工藤監督はバックアップ要員をいきなり開幕ローテーションで登板させなければならない。 「WBC公式球とNPB公認球は触った感覚が異なります。肉体的・精神的疲労度も高いだろうから、ローテーション1回、ないしは2回外してやらないと…」(前出・同) その“変則ローテーション”入りすると目されるのが、新人の田中正義。そして、2人目の候補として、急浮上してきたのが松坂大輔である。 松坂は昨季最終戦に登板し、釣瓶打ちにされた。「平成の怪物も故障と年齢には勝てないのか」とファンを大きく失望させたが、16〜17年オフの間、自ら志願してプエルトリコで開催されたウィンターリーグに参加。4試合に登板し、勝ち星こそ付かなかったが、防御率2.70、最終登板では7回を投げ、被安打3安打、失点1と好投している。同リーグの成績表によれば、トータルで20イニング登板、自責点6、奪三振11、与四球数11とも書かれていた。 松坂がノーワインドアップの新投球フォームをテストしていたのは、既報通り。「ウィンターリーグでの成績」を見る限り、完全復活の太鼓判は押せないが、本人は手応えを掴みつつあるという。 同リーグ戦を現地取材した米国人ライターがこう言う。「ツーシーム、チェンジアップを多投していました。ツーシームも今まで投げてきましたが、その割合が大きくなったというか…。あと、軌道の大きいカーブを『見せ球』に使っていましたよ」 一般論として、ツーシーム、チェンジアップは打ち損じを誘うボールとされている。20イニングを投げ、奪三振数が11と少なかったのは、松坂自身が「ゴロアウト」を狙っていたからだろう。 「かつて決め球とされていたスライダーを打たれており、ストレートの球速は戻っていません。でも、ツーシーム、チェンジアップにタイミングを狂わされたバッターは本当に多かったですね」(前出・同) 第1回大会の06年、09年で最優秀選手賞に選ばれたからだろうか。松坂がバックアップ要員で結果を残せば、通常ローテーション入りも可能だ。侍ジャパンのソフトバンク投手招集が松坂を復活させてくれそうだ。
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スポーツ 2017年01月20日 06時00分
再検証 センバツ出場校決定前に囁かれる「阪神のドラフトは間違っていなかった」の声
1月27日にセンバツ出場校が発表される。注目は高校通算78本塁打をすでに放っている清宮幸太郎(新3年)だ。早実高は昨秋、都大会優勝、神宮大会準優勝をおさめており、「怪物スラッガー」の聖地・甲子園帰還は確実で、12球団は複数制でのスカウト・チェックを行うことを決めている。 「出場が確実視されている履正社の安田(尚憲)と比較しながら調査する球団も少なくないはず」(在京球団職員) 在阪球団スカウトによれば、今秋のドラフト会議は「高校生野手」と「社会人投手」がキーポイントになるという。現時点で12球団の指名リストには100人前後の候補者が記載されているが、「上位指名の評価に値する大学生投手は少ない」とのこと。したがって、高校生中心の指名になる球団も多くなりそうで、各スカウトは超高校級と評される清宮、安田たちがどう成長したかをセンバツで確認するつもりでいるようだ。 「清宮がプロ志望届を出すとすれば、1位指名入札が集中するのは必至。安田は三塁手だから、この時点で清宮以上に注目している球団もないわけではない」(前出・同) 外野手なら、横浜高校の増田珠がいる。有望な高校生野手の当たり年でもあるようだが、どの球団スカウトもふた言目に口にするのは、「即戦力投手も欲しい」だ。社会人投手の見極めも、『清宮チェック』同様、スカウトたちの重要な任務となる。こうしたドラフト事情を受けて、阪神の新人自主トレで他球団から“羨望の眼差し”を向けられている投手がいた。ドラフト8位指名、藤谷洸介投手(20=パナソニック)だ。 この右腕は17年ドラフトの上位指名候補と位置づけられていた。どの球団もそうだが、スカウト部門には「次年度」「次々年度」の指名候補リストがある。100人強の有望アマチュア選手名が記載されており、新たに名前を書き加えるときもあるが、ほとんどは調査を続けながら削ぎ落としていくのだという。藤谷は周防大島高(山口県)時代も「離島のダルビッシュ」と称された好投手だった。しかし、三年生夏、県大会初戦中に右肘を疲労骨折してしまった。社会人1年目の14年はほとんどをリハビリにあてており、15年も目立った成績はおさめていない。3年目の昨季に再注目されたが、スカウトの立場からすれば、「1年で結論を出すのは怖い。もう1年見てから」ということになる。そのなかで阪神だけが“先行投資”の指名に踏み切ったのだ。 もっとも、1位で即戦力投手ではなく、大山悠輔内野手を指名し、思うような投手補強ができなかったから先行投資せざるを得なかったとも言えなくもない。しかし、昨秋ドラフト会議の2日後の全日本選手権で藤谷は強豪・JFE西日本を完封してみせた。新人自主トレでも、首脳陣は「スカウトの報告以上」の手応えを感じているという。 昨秋のドラフトで、阪神はスポーツメディアから酷評されていた。「大山は2位以下でも指名できた、即戦力投手を1位で」というのがその根拠だが、金本知憲監督は大山にこだわった。そのため、17年ドラフト会議が「高校生野手と社会人投手中心になる」流れを踏まえ、先行投資の投手指名に切り換えたのだ。 藤谷の契約金は300万円、年俸は700万円。大山は契約金1億円+出来高5000万円、年俸は1500万円。2位の小野泰己(22=富士大/投手)は契約金7000万円で、年俸は1200万円。藤谷が活躍すれば、阪神は“お買い得”ということにもなる。蛇足だが、パナソニックの監督は元阪神選手の梶原康司氏だ。虎のスカウト陣が藤谷に関する詳細な情報を得ていたとすれば、昨秋のドラフト戦略に対する低評価は改めなければならない。(契約金、年俸は推定/一部敬称略)
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スポーツ 2017年01月19日 17時10分
白鵬時代終焉? 横綱・大関含め角界“丸ごと”新旧交代の時代到来
1月8日から東京・両国国技館で始まった初場所だが、11日目に横綱鶴竜が休場、日馬富士に続きなんとも寂しい初場所となった。2横綱不在となるのは2015年秋場所以来8場所だ。ただ1人、無敗で中日勝ち越しと波に乗る大関稀勢の里(30)と、追う横綱白鵬(31)との一騎打ちに、超満員のファンの視線が注がれた。 その一方で、この2人を除く横綱、大関陣の低迷には目を覆う。「“新旧交代”の時代到来だ」と両国雀の声が大きくなってくる。 琴奨菊、照ノ富士らの不甲斐なさは今に始まったことではないが、先場所の覇者で、自身初の連覇を狙っていた鶴竜や日馬富士まで序盤で枕を並べて討ち死に。両横綱が休場するという無残な場所になった。 2日目、御嶽海に強引な投げを打って墓穴を掘りあっさり寄り切られると、翌日も松鳳山にもろ差しを許して何もできずに土俵を割り、勢いあまって土俵下まで転落。いずれも金星になり、これで金星配給数は史上8位の31個に。金星を獲得した力士には場所ごとに、1個につき4万円ずつが支払われるので、日馬富士は毎場所、相撲協会に124万円もの余分な出費を強いていることになる。さらに5日目の隠岐の海戦で右の太もも裏を痛めてしまい、とうとう7日目から休場してしまった。これには、横綱審議委員会の面々も渋い顔を隠さない。 「もう引退かな…。(場所前の)稽古総見のときもダメだったし。いや、まだ早いか」 守屋秀繁委員長は3日目に連敗したあと、こう冷ややかに苦言を呈していた。横綱の引退の平均年齢は32歳。もしかすると、日馬富士が重大な決断をしなければいけない日は近いかもしれない。 こんな上位陣を突き上げ、苦しめているのは正代、御嶽海、高安らの若手力士たちだ。その中でも、はつらつとした相撲をみせているのが日馬富士、鶴竜から二つもの金星をあげた御嶽海だ。初土俵から12場所目の相次ぐ金星ゲットは史上8位のスピード。 「めちゃめちゃ嬉しいです」 分厚い懸賞の束を手に、破顔大笑していたのが印象的だった。 「横綱、大関陣は、照ノ富士を除いていずれも30代。対照的に若手の成長は急ピッチで、この1、2年で上位の顔ぶれがガラリと変わるのは必至な状況です」(大相撲関係者) “白鵬時代”も終わりそうな気配が漂う。横綱・大関陣も一気呵成に様変わりしても不思議ではない。角界“丸ごと”新旧交代の時代到来か。
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