新日本
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スポーツ 2018年08月26日 21時15分
ファンだけじゃない!マスコミも迷子に!新日本プロレス15年振りの日本武道館大会
新日本プロレス単独では15年ぶり、全日本プロレス、プロレスリング・ノアと共催した『ALL TOGETHER』からは7年ぶり、プロレスとしては2012年にDDTプロレスが使用して以来、6年ぶりの進出となった日本武道館大会。 この間、ファンもかなり入れ替わっていることから、今回の武道館3連戦で武道館デビューを飾ったファンも多いのではないだろうか。新日本でも新規のファンに対して、武道館へのアクセスを公式ホームページでていねいに説明していた。このような対応は、2014年の西武ドーム(現メットライフドーム)初進出の際にも見られたことだが、とても好感が持てた。 「武道館ってこんな感じだったっけ?」 3連戦初日の10日は、久々の武道館に戸惑う報道陣も多く、こんな声がよく聞かれた。ベテラン記者によると、以前の武道館大会とはプレスルームの場所も変わっていたようで、プレスルームにたどり着いた記者やカメラマンは一様に苦笑いを浮かべていた。 昔は毎月のように武道館に通っていた私だが、当然のことながら武道館のバックステージに入るのは初めて。だいたい、私は2階席での観戦が大半だったので、外階段を上り直接2階席に向かうことが多かった。だから、1階の正面玄関から入ることにあまり慣れてない。しかし不思議なもので、中に入ると何となく体が覚えているのか、比較的スムーズに地下(アリーナエリア)までは行くことができた。 問題はここからだった。何度か警備員に止められてはルートを聞きまくり、何とかプレスルームへ向かった。荷物を置いてアリーナ席への扉を開けると、武道館にはプロレスだけではなくライブでも頻繁に来ていただけに、青春時代が一気によみがえってきた。 武道館は筒状の作りになっているので、空席が目立った初日も歓声や拍手、手拍子が会場中に響き渡った。札止めだった残り2日間は、武道館のテッペンにある“大きな玉ねぎ”にまで響きそうな大きな声援が、選手を後押しした。試合後、インタビューブースに現れた選手から「武道館」というワードが頻繁に出ていたことからも分かるように、武道館は選手にとってもやりやすい会場なのだと思う。 現在は衆議院議員の馳浩はかつて「武道館の一番後ろの席の上にいる立ち見のお客さんにまで届くプロレスを心がけている」と言っていたが、新日本プロレスの日本武道館大会を観戦したことがきっかけで「新日本プロレスのプロレスラーになる」と決意した内藤哲也は、現在メインイベンターとなった。武道館には東京ドームとはまた違った意味で夢がある。 音楽関係者の話によると、来年から武道館は2020年の東京オリンピックに向けて改修工事に入るとのこと。残念ながら来年は、この時期に武道館3連戦が行われることはなさそうだ。ただ、今回久々に武道館大会を開催し「武道館はとても見やすくて感動した」と離すファンは多かった。改修後は、かつての全日本ほど…とは言わないが両国国技館とともに、毎年定期開催してもらいたい。 それが可能なのは新日本プロレスしかない。【どら増田のプロレス・格闘技aID vol.21】
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スポーツ 2018年08月26日 17時46分
プロレスラー世界遺産 伝説のチャンピオンから未知なる強豪まで── 「タイガーマスク」空前絶後の四次元プロレス
1980年代初頭、新日本プロレス黄金時代の立役者となったタイガーマスク(佐山聡)。新日流のストロングスタイルをベースにして、ルチャ・リブレやキックボクシングの要素を加えたその試合スタイルは、今も“プロレス史上最高”と讃えられる。 実は最初にタイガーマスクの名前でリングに上がったのは、日本プロレス時代の轡田友継(サムソン・クツワダ)であり、'71年に大木金太郎がプロデュースした韓国遠征でのことだった。 日本文化の流入が制限されていた当時の韓国において、タイガーマスクの知名度がどれほどだったかは分からないが、とにかく大層な人気を博したという。 70年代の韓国マットには、他にもサンダー杉山や高千穂明久(ザ・グレート・カブキ)らがタイガーマスクとして参戦している。 とはいえ、プロレスファンにとってタイガーマスクといえば、やはり'81年4月の蔵前国技館大会に、彗星のごとく登場した佐山タイガーに尽きるだろう。 デビュー戦の相手は、のちにライバルとして好勝負を繰り広げることになるダイナマイト・キッド。ジュニアヘビー級時代の藤波辰爾のライバルとして、その実力をファンから認められていたキッドだが、タイガーはこれと互角どころか凌駕するほどの動きを披露し、最後はきれいなブリッジを描くジャーマン・スープレックス・ホールドで勝利を収めている。 「この日のメインイベントはアントニオ猪木vsスタン・ハンセン。IWGP創設に向けてNWFのベルトを封印するという歴史的一戦で、マスコミやファンの関心はそこに注がれていました。なので、タイガーについては、前座の余興ぐらいにしか思っていなかった人は多かったはずです」(スポーツ紙記者) もともとの関心の薄さに加えて、急造コスチュームのチープさに失笑が漏れるという悪条件の下、タイガーはテレビの前の視聴者も含めて一発でハートを鷲づかみにした。 「試合開始からフィニッシュの瞬間まで、どれもがそれまで見たことのない動きで、あのキッドを相手に完勝したことも含めて度肝を抜かれました」(同) 初登場から新日を退団するまでの約2年4カ月の間、タイガーはシングルマッチで155勝1敗9分の成績を残している(唯一の敗戦はキッド戦でのフェンスアウトによる反則負け)。 「勝率の高さはもちろんですが、それ以上に注目すべきは、これだけ勝ちっぱなしでいながらずっと高い人気を保ち続けたこと。どんなスター選手でも普通は飽きられますよ」(スポーツライター) 興行スポーツとしてのプロレスにおいて、勝ったり負けたりしながらライバルストーリーを紡いでいくことは常套手段ともいえる。 新日の絶対的エースだった当時の猪木にしても、いつもフォール勝ちということではなく、勝つにしても反則やリングアウトなどの不透明決着を織り交ぜるのが常であった。そうして観客の中に溜まった鬱憤を完全勝利で晴らすというのが、古今東西を問わず一つの様式美になっている。 海外のファンも試合内容で魅了 ところがタイガーの場合、遺恨決着と呼べるものは、ブラック・タイガー相手に何度か両者リングアウトで終わった試合と、小林邦明の覆面剥ぎによる反則勝ちがあったぐらい。 タッグマッチでのフォール負けすらなく、とにかくクリーンに勝ち続けることでファンを熱狂させた。 「つまりストーリー性など関係なく、タイガーの試合そのものが素晴らしかったという証拠です」(同) 新技の開発やマスクのリニューアル、赤いロングタイツへのコスチューム変更やキック主体のスタイルなどのマイナーチェンジはあったが、試合内容でファンを魅了したことに違いはない。 だからこそ日本以外の海外マットでも、大いに人気を博することとなった。 「中でも'82年11月から約1カ月間にわたるメキシコ、アメリカへの遠征は、連日の大盛況。元ネタの劇画やアニメのことは知らなくとも、タイガーの一挙手一投足に会場全体が歓声に包まれるような状態で、新日退団時にはアメリカへの本格参戦が噂されたほどです」(同) なお、このときの遠征では、ジュニアだけでなくヘビー級の選手たちとも対戦しており、有名どころではマサ斎藤にも回転エビ固めによる勝利を収めている。 まだ当時の日本では、ジュニアとヘビーの間には明確な壁があったが、そういう感覚のない国では、ヘビー級の選手相手にタイガーが勝利することへの違和感は薄かったようだ。 同様に日本においても、全盛時のタイガーがヘビー級の選手たちと闘っていたならば、いったいどんな試合になっただろうか。そう考えたとき、まだ第一線に猪木が君臨し、藤波や長州力もいた当時の状況は、ある意味で残念だったと言えようか。 もし、新日の選手大量離脱時にタイガーがデビューしていたならば、日本のプロレス史はまた違ったものになっていたかもしれない。タイガーマスク***************************************PROFILE 1957年11月27日、山口県下関市出身。身長173㎝、体重90㎏。得意技/タイガー・スープレックス、ローリング・ソバット。文・脇本深八(元スポーツ紙記者)
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スポーツ 2018年08月23日 21時15分
新日本プロレスが今年3度目のアメリカ大会開催!9.30LAでジュース対CodyのUS戦!
新日本プロレスが、3.25ロサンゼルス、7.7サンフランシスコに続く今年3度目のアメリカ大会を米国時間の9月30日、WALTER PYRAMID(ロサンゼルスのロングビーチ、3.25と同会場)で『FIGHTING SPIRIT UNLEASHED』を開催する。 新日本は来年の4月6日、『レッスルマニア』ウィークに、WWEのお膝元であるニューヨークのMSG(マジソン・スクエア・ガーデン)で、アメリカのROHと合同興行を開くと発表している。現地では「1万人の動員は確実」と言われるほど、既に大きな話題になっているという。新日本プロレスのメイ社長は「日本からもツアーを組む予定」だそうだが、MSGに『ザ・スコアー』が流れるのを想像しただけでも鳥肌モノだ。 ただ、こうした新日本による“アメリカ侵攻”の動きがWWEを刺激しなければいいが…。 今大会もいつものように、第1弾カードは外国人絡みのカードのみ発表している。 まず、Codyの参戦が決まっている。Codyは『G1クライマックス28』最終戦があった8.12日本武道館大会に参戦。IWGP USヘビー級王者ジュース・ロビンソンがG1で結果を出せてないことに言及し、挑戦アピールに発展した。ジュースは「G1に出てないお前に挑戦権はない」とコメントしていたが、結果的にCodyの主張が通り、ロサンゼルス大会でタイトルマッチが組まれた。 今年の1.4東京ドーム大会ではケニー・オメガがこのベルトを懸けて、クリス・ジェリコと対戦し、勝利を収めてベルトの価値は上がった。しかしその後チャンピオンとなったジェイ・ホワイト、ジュースに物足りなさがあるのは確か。ケニーと和解したことで、好感度を上げているワールドワイドなスーパースター、Codyが挑戦することで、再びこのベルトの価値を高めてもらいたい。 また新日本のアメリカ大会には欠かせないヤングバックスの出場も決まっている。ヤングバックスは、バレットクラブOGのタマ・トンガ&タンガ・ロアを相手にIWGPタッグ選手権試合を行う。8.12武道館大会では、NEVER無差別級6人タッグ王座を奪われており、本職のタッグのベルトまで獲られるわけにはいかない。タマ&タンガも同王座を3度も戴冠しているだけに、「自分たちのベルト」という意識が強い。不気味なのはバレットクラブ内紛の黒幕という噂もあるトンガ兄弟の父、キング・ハクの存在か? 発表された残り1試合は、高橋ヒロムがベルトを返上したIWGPジュニアヘビー級の王座決定トーナメント1回戦、ウィル・オスプレイ対マーティ・スカル。この試合は、世界中の誰が見ても楽しめるだろう。 今大会もチケットの売れ行きは好調。配信サイト「新日本プロレスワールド」を通じて世界中に生配信される予定だ。 内藤哲也の人気はアメリカの会場でもすごいものがあるし、鈴木みのるの入場時には『風になれ!』の大合唱も起こる。棚橋弘至は新日本の象徴として見られ、獣神サンダー・ライガーにはレジェンドとしてリスペクトの眼差しが送られる。純粋なアメリカのファンの心をわしづかみにして、来春のMSGにつないでほしい。取材・文・写真 / どら増田、萩原孝弘
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スポーツ 2018年08月22日 21時45分
「親分が帰って来るのを待ちましょう」“レジェンド”藤波&ライガーが武藤にラブコール!
プロレスリング・マスターズ『PRO-WRESTLING MASTERS』▽21日 後楽園ホール 観衆 1,382人(満員) プロレス黄金時代だった90年代前後の闘いが蘇る武藤敬司プロデュース、プロレスリング・マスターズの第4回大会が21日、東京・後楽園ホールで開催された。隣の東京ドームではほぼ同じ時間帯に、NPBの千葉ロッテマリーンズが埼玉西武ライオンズ相手に球団創設50周年記念試合を開催しており、水道橋には昭和を感じるレトロな風が吹いていた。 後楽園は客席の8割程度が埋まった状態で、第1試合がスタート。いきなり組長こと藤原喜明と維新力のシングル対決が実現した。相変わらずコンディションが良い組長は、序盤から維新力を関節地獄に誘い出すが、維新力は場外にエスケープ。それを組長が追っていき乱闘に発展すると、組長必殺の一本足ヘッドバットが炸裂。組長は己の頭の硬さを誇示するかのように、コーナーの金具をむき出しにするとそこにヘッドバットを連発するが、これで流血してしまう。しかし、これが逆に火をつけたのか、最後は維新力が反撃しようとした隙を突き、腹固めでギブアップ勝ち。メガネスーパー対決は組長に軍配が上がった。 第2試合では昔よりふっくらとしたケンドーが、ザ・グレート・サスケ&SATOとみちのくプロレス初期を思い出させるトリオを結成。NOSAWA論外&MAZADA&FUJITAの東京愚連隊とルチャルールで対戦した。“元祖”欽ちゃんジャンプをはじめ、ケンドーは“お約束”のポーズを必要以上に披露。その脇をサスケとSATOがガッチリと固めていたのが印象的だった。試合はSATOがダイビングセントーンで勝利。試合後、ケンドーは試合前に示唆していた引退を撤回し、また日本のリングに帰ってくることを約束した。 第3試合では、日本プロレス、全日本プロレスで同じ時代を過ごしたグレート小鹿とキム・ドクがタッグを結成し、カリー&コリーの海賊ガスパーズと対戦。6月に行われたスーパー・ストロング・マシン引退記念興行で、健在ぶりをアピールしていた将軍KYワカマツがガスパーズのマネージャーとして帯同した。この試合だけ、団体も時代も全てがシャッフルされた異質な試合となった。最初に登場したのはワカマツ。マイクを握ると「俺様が将軍KYワカマツだ!アントニオ猪木と闘ったストロング・マシンを育てたんだ!よく聞けよ!俺様が海賊ガスパーズを世界に通用する海賊に育て上げる!」などと演説してからガスパーズを呼び込み、小鹿組が登場すると「武藤を出せ!」と挑発するが、レフェリーは試合開始のゴングを要請した。 身長の高いガスパーズ相手に苦戦必至と見られた超ベテランタッグだが、この2人もデカイ。逆にガスパーズが手を焼く場面が多かった。特にドクは足腰が頑丈で、倒すだけでも大変そうだった。最後はワカマツの凶器攻撃がコリーに誤爆したところをドクが大きなコリーを担ぎ上げパイルドライバーで3カウント。昭和の底力を感じた瞬間だった。試合後、ガスパーズはワカマツを急襲。小鹿組が救出し、3人は握手をかわしてリングを後にした。 セミファイナルでは、藤波辰爾が獣神サンダー・ライガー、佐野巧真と新日本新旧ジュニア王者トリオを結成。藤波は懐かしのピンクのジャンパータイプのコスチュームを着用して入場した。約30年ぶりの来日となるワイルド・サモアン&大矢剛功&ブラックタイガーVと対戦した。サモアンはかなり巨大化していたが、後ろ蹴りを見せるなどかつての面影を見せた。ただ、ファンの期待に応えることはできなかったようだ。試合はライガーとブラックが絡み、90年代新日本ジュニアを彷彿とさせる展開となった。最後は佐野のソバット、ライガーの串刺しラリアット、そして棚橋弘至に伝承されている藤波の“左の”張り手から、佐野がノーザンライトボムでブラックから3カウント。藤波組が勝利を収めた。 試合後、インタビューブースでライガーは「ボクがプロレスに入るきっかけを作っていただいたのは藤波さんで、ボクの先輩が佐野さん。この3人なら負ける気しない。(大会ポスターを見て)武藤、馳、ケアの3人が来たってオレらは負けない。話題作りはなんぼだけど、平成維震軍とかやっても意味がない。実力なんだよ。レジェンドの中でもそういう競争があっていいと思う」と語った。「(大矢とは久々の対戦だったが?)そういうここのリングでしか試合ができない選手と闘って競っていきたいね」と持論を展開した。サモアンとは「もうちょっと肌を合わせたかった」と物足りなさそうだった藤波も、ポスターを見ると感慨深げ。「懐かしい顔がいっぱいいるね。親分(武藤)が帰って来るのを待ちましょう」とライガーの考えに同調していた。 果たして藤波&ライガーのラブコールは、プロデューサー武藤に届くのか?取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2018年08月22日 21時15分
「文科省を立て直したい」プロレスで完勝の馳浩、次期政権で文科相再登板に意欲!
プロレスリング・マスターズ『PRO-WRESTLING MASTERS』▽21日 後楽園ホール 観衆 1,382人(満員) 馳浩衆院議員が、プロレス引退宣言後、初めて1ヶ月2試合限定で復活した。昨年7月に武藤敬司プロデュースのプロレスリング・マスターズのリングで、盟友である武藤のラブコールに応え11年振りの“一夜復活”を果たした馳。今月5日に自らが実行委員長を務めた地元、金沢で行われた全日本プロレスの大会で、長州力、秋山準と専修大学レスリング部トリオを結成。KAZUMA SAKAMOTOにノーザンライトスープレックスを決めて3カウントを奪取し、昨年と変わらずブランクを感じさせない動きを見せファンや関係者を驚かせていた。 今大会は大会プロデューサーで、マスターズの主力選手でもある武藤が、膝を手術した関係で試合には出場できない状況。武藤は戦前から「馳先生が頑張ってくれるでしょう」と馳に丸投げしていた感はある。今回のテーマは後に馳が“黒幕”だとされ、武藤が新日本プロレスから全日本プロレスへ移籍する布石となった団体超党派ユニットBATTの復活だ。BATT復活の報を聞いて当時の主力メンバーだった新崎人生、太陽ケア、そして初期に行動をともにしていた大谷晋二郎が今大会に集結した。対戦相手はマスターズで存在感を発揮し始めてきた越中詩郎率いる平成維震軍。BATTのセコンドに武藤が付くと発表されると、維震軍はザ・グレート・カブキがフルコスチュームでセコンドに付くと発表。舞台は整った。 セミファイナル終了後、休憩が終わると場内には『ザ・スコアー』が流れ、リングサイドには田中ケロ・リングアナウンサーが待機。90年代新日本プロレスの世界が後楽園ホールに戻ってきた。 BATTは田中リングアナの呼び込みで1人ずつ入場。馳はTシャツを2枚着込んで、客席に投げた。これも90年代の新日本の会場では毎回見られた光景。最後に入場した武藤のテーマ曲は『アウトブレイク』。時代に合わせた選曲もパーフェクトだった。BATTの後に入場した平成維震軍は越中のテーマ曲『SAMURAI』で入ってきたが、この時の大コシナカコールはまさに鳥肌モノだった。武藤がマスターズを立ち上げた理由のひとつに「あの頃の熱を取り戻したい」というものがあったが、これこそが「あの頃の熱」である。 試合は、越中がとにかく元気な動きを見せた。あの頃とまったく動きが変わらないのはお見事。個人的には右足のケガが原因で引退した青柳政司館長が心配だったが、館長も蹴りこそキレはないものの、試合中に違和感を感じる動きはほとんどなかった。AKIRAと齋藤彰俊がガッチリとカバーしていたところに、維震軍の絆の深さを感じた。試合は、カブキが馳に毒霧を噴射したところから一気に動き出し、武藤が「手術後初めてやった」というシャイニングウィザードをAKIRAに決めた。その流れで馳がノーザンライトスープレックスで3カウントを奪取。BATTが勝利を収めた。 試合後、マイクを掴んだ馳は「来年も見たい?武藤!来年試合できるのかよ?」と武藤に問いかけると、武藤は「全然政治家らしくないね?ちゃんと政治家の仕事してる?時間有り余ってるの?来年?…やりましょう!」とジョークを交えながら来年の試合を約束した。 インタビューブースで武藤は「先生(馳)に無茶ぶりされたんで言っちゃったんですけど、きょう主治医が来てたんですよ。復帰時期はちょっと…」と口ごもるのを見た馳が「(復帰すると)言ったよな!」と促した。「来年だから。来年の12月でも来年だから(笑)」と武藤は周囲を笑わせると、続けて「また組みてぇよな。また集まろうぜ」とBATTの再結集を誓い、他のメンバーも同調した。今度は武藤も入ったBATTが見られるはずだ。 馳は教え子である大谷の成長がうれしかったようで「大谷は立派に成長した」と称賛。ケア、人生にも労いの言葉を送っていた。手術をした盟友の力になれればいいと、2月から公務の合間をぬってトレーニングしてきたという馳だが、この肉体を維持し続けるのは現役選手でも至難の業。さすがは元オリンピック日本代表選手である。 公務の方では来月、自民党の総裁選が控えている。総裁選の広報担当部長に就任した馳は「公には誰を応援すると言えない立場」だそうだが、政治部の記者から総裁選後にできる次期政権でやりたいことを質問されると、「あそこまで堕ちてしまった文科省を大臣として、内閣から立て直したい気持ちはある」と答え、問題が山積している文部科学相への再登板に意欲を示した。 最後は代議士の顔に切り替わっていたが、この日、馳がプロレスラーとして私たちが忘れかけていたいろいろなことを思い出させてくれたのは、20年振りに感じた夏の思い出になるに違いない。※文中敬称略取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2018年08月21日 21時45分
新日本、ヒロム長期欠場でIWGPジュニア王座返上!9.23神戸で棚橋対オカダの決着戦!
新日本プロレスは20日、都内の事務所で記者会見を行った。会見の冒頭に流れたVTRでインタビュアーが「長期欠場中の高橋ヒロムから手紙が届いた」と明かし、その内容を話し始めた。 「みなさん、ヤッホーお久しぶり!ポニポニビーム発射5秒前!4.3.2.1.ポニーーーーーーーー!」と切り出したヒロムは「みんなに俺の試合を見せられなくてとても悔しい。そして何よりIWGP Jr.チャンピオンとして情けないです、ごめんなさい」と謝罪。「俺はまだ試合できないんだ!だから復帰するその時まで、この顔面そしてこのボデェーも見せたくないんだ!だから今日はベルトさんに喋ってもらおうと思って、、それじゃベルトさん!よろしく!ヒロムより」と締めた。 その後、インタビュアーとIWGPジュニアヘビー級王座のベルトが会話をしていると、菅林直樹会長が登場。菅林会長はベルトに「高橋ヒロム選手にベルトを返上してもらうことになりました」と告げると、ベルトは驚いた。菅林会長は「今よりさらにジュニアの闘いを活性化させるためにも、ここは返上してもらいます。そしてヒロム選手は、100%の回復では足りません。1000%の回復をして、このベルトを奪いに来て下さい」と説明した。これにはベルトも「そうだよね、僕もジュニアのためにそうしたほうがいいと思う!次のチャンピオンは誰かな? 楽しみ」と納得した様子だった。 このVTRはヒロムが考案したことがエンディングのクレジットでも明らかになっているが、7月のアメリカ・サンフランシスコ大会で首を負傷したヒロムは完治までにかなりの時間を要するのではないかと心配されていた。ヒロムのIWGPジュニア王座への思いも強かっただけに、返上というのは苦渋の結果。「防衛期限の半年以内には復帰できない」という菅林会長の判断に従って、ここは治療に専念してもらいたい。 菅林会長は王座決定トーナメントのメンバーに「直近のチャンピオンを選びました」と説明。9.23神戸ワールド記念ホール大会でKUSHIDA対BUSHI、9.30アメリカ・ロサンゼルス大会でウィル・オスプレイ対マーティ・スカルがそれぞれ対戦し、勝者が10.8両国国技館大会で王座決定戦を行う。 また『G1クライマックス28』で優勝し、来年1.4東京ドーム大会メインイベントでIWGPヘビー級王座への挑戦権利証を保有している棚橋弘至は、最後の公式戦で引き分けたオカダ・カズチカを権利証の防衛戦の相手として逆指名していた。オカダとは9.23神戸大会で対戦することが決定した。「オカダを倒さなければドームのメインには行けない」という棚橋と、そんな棚橋が優勝して逆指名されることまで予想していたかのように「G1の決勝は棚橋推し」と話していたオカダ。ドームのメインの座をめぐり、どちらも負けられない闘いになる。 なお、ケニー・オメガ対石井智宏のIWGPヘビー級選手権試合は9.15広島サンプラザ大会で、後藤洋央紀対タイチのNEVER無差別級選手権試合、日本武道館大会で因縁が再燃した内藤哲也対鈴木みのるは9.17別府ビーコンプラザ大会でそれぞれ戦うことも発表されている。 G1が終わり、新日本の闘いは後半戦に突入。ここからは1.4ドーム大会に向けた闘いだ。9月からも目が離せない大会が続きそうだ。取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2018年08月19日 21時15分
新日本、木谷高明オーナー「勝敗をわけたのはG1に対する思いの歴史の差」と棚橋を称賛
新日本プロレス真夏の最強戦士決定戦『G1クライマックス28』は優勝決定戦で棚橋弘至が飯伏幸太を破り、3年ぶり3度目の優勝で幕を閉じた。 まず、今年のG1の観客動員数を見てもらいたい。【G1クライマックス28観客動員数】7月14日 東京・大田区総合体育館 3,907人(札止め)7月15日 東京・大田区総合体育館 3,826人(満員)7月16日 北海道・北海道立総合体育センター北海きたえーる 6,489人(札止め)7月19日 東京・後楽園ホール 1,730人(札止め)7月20日 東京・後楽園ホール 1,683人(札止め)7月21日 東京・後楽園ホール 1,734人(札止め)7月22日 東京・エスフォルタアリーナ八王子 4,399人(満員)7月26日 新潟・アオーレ長岡 3,106人(満員)7月27日 静岡・アクトシティ浜松 2,800人7月28日 愛知・愛知県体育館(ドルフィンズアリーナ) 5,735人(札止め)7月30日 香川・高松市総合体育館・第1競技場 2,555人8月1日 鹿児島・鹿児島アリーナ 3,490人(満員)8月2日 福岡・福岡市民体育館 3,580人(満員)8月4日 大阪・大阪府立体育会館(エディオンアリーナ大阪) 5,500人(札止め)8月5日 大阪・大阪府立体育会館(エディオンアリーナ大阪) 5,480人(札止め)8月8日 神奈川・横浜文化体育館 4,952人(札止め)8月10日 東京・日本武道館 6,180人8月11日 東京・日本武道館 12,023人(札止め)8月12日 東京・日本武道館 12,112人(札止め) 全19大会中、チケットが完売し札止めマークが付いたのは11大会。満員マークは5大会に付いた。浜松、高松、武道館の初日に満員マークが付かなかったことは来年に向けた課題になるが、19大会で計91,281人の動員に成功した。後楽園ホール大会は“G1価格”で開催。武道館大会も最終日のみ価格を高めに設定することで28年の歴史を誇るG1のブランド力とプレミアム感を高めた。 木谷高明オーナーはリアルライブの独占取材に対して次のように述べている。 「過去最高の動員、過去最高の内容の大会。棚橋選手が優勝しましたが、勝敗を分けたのはG1に対する思いの歴史の差だったと思います。この勝敗というのは選手だけではなく、スタッフも含まれるんですけど、スタッフもG1への思い、歴史があるわけです。じゃないと武道館3連戦で2日も札止めにはできないですよ」 現在の木谷オーナーは、新日本の実務をCEO兼任のメイ新社長に任せて、自身は「節目には出ていくぐらいじゃないですか」と以前よりも一線を引いたスタンスを貫いている。「新日本はもう軌道に乗ってますから、大丈夫でしょう」とも言う。新日本の好調ぶりがオーナーの大きな信頼を勝ち得ているのは言うまでもない。またブシロード体制になってからもエースとして全力プロモーションを続けている棚橋が優勝したのは「G1に対する思い、歴史の差」と分析。ボロボロになりながらも、G1の思いや歴史を背負って闘った棚橋を称賛した。 今回、初日こそ集客に苦戦したものの、黄金時代ですら2連戦以上行ったことがない武道館3連戦を成功させたことで、大阪城ホールなどアリーナクラスでの連戦は増える可能性が高い。木谷オーナーは「見やすい会場があるんだから必要以上にドームやスタジアムで開催する必要はない」という考えなだけに、ファンから要望が多い京セラドーム大阪大会の実現可能性は低そう。しかし、東京五輪が近づくにつれ首都圏では箱不足に悩まされるだろう。首都圏にとらわれることなく、今年の武道館3連戦に負けないインパクトのある会場へ積極的に進出し、全国のプロレス人口を再び増やしてもらいたい。それが日本でできるのは新日本プロレスだけ。武道館3連戦はグッズ収入も含めると、1.4東京ドーム大会に匹敵する売り上げを記録したという。 「G1の参加選手は多すぎる」という声はファンだけではなく、内藤哲也らレスラーからも出ているが、将来的にはWWEの『レッスルマニア』のように各都市でG1の誘致合戦が行われ、G1が開催される街全体が盛り上がるようなシリーズになるのが理想ではないだろうか。 2年後のオリンピックイヤーには30回の節目を迎えるだけに、さらなるスケールアップに期待したい。【どら増田のプロレス・格闘技aID vol.20】
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スポーツ 2018年08月17日 21時15分
聞き取りやすくなった?復帰の本間朋晃が武道館に登場!“同級生”棚橋の存在が刺激に!
新日本プロレスマットで“こけし”の愛称で親しまれ、多くのファンから愛されている本間朋晃は、昨年3月に試合中のアクシデントにより負傷。中心性頸髄損傷と診断され、一時は四肢麻痺状態になるも、千恵夫人の支えやトレーナーの厳しいリハビリ指導に耐えながら、今年6月23日に地元山形で復帰した。山形では相方の真壁刀義、同級生の棚橋弘至、田口隆祐、トーア・ヘナーレとのタッグで、本間と因縁深い内藤哲也率いるロス・インゴ勢と10人タッグで対戦。試合は本間の小こけしから、真壁のキングコングニードロップでBUSHIから3カウント勝ち。復帰戦を勝利という最高の形で終わらせると、本間はリング上で号泣。千恵夫人をリングに上げると感謝の気持ちを伝えて、最後はファンと一緒に「こけし is HAPPY!」と叫んで大会を締めていた。 復帰2戦目はいつになるのか注目されていたが、11日の日本武道館大会で行われたアンダーカードで、棚橋、真壁とのトリオで登場。今度はオカダ・カズチカ率いるCHAOSと6人タッグマッチに臨んだ。棚橋の粋な計らいで棚橋の入場テーマではなく、本間の入場テーマで3人が入場すると、12,000人を超えるファンは“大こけしコール”で本間の首都圏復帰試合を出迎えた。気になる動きだが、山形大会よりも格段に良くなっていた。体が不自由だったにもかかわらず、復帰までにあれだけの肉体を作ってきたのは、さすがプロレスラーである。この日も真壁とのチームワークの良さを発揮して、小こけしから真壁のキングコングニードロップで快勝した。 試合後、インタビューブースに現れた本間朋晃は、パートナーの真壁から「覚悟しとけよ」とエールを送られると、棚橋も「俺たち、まだまだピチピチの41歳だから。本間選手の先を走ってるから、追いついてきて!」とメッセージを送った。本間も「絶対に追いつきます」と棚橋の気持ちを受け止めた。 本間は「世界中を探しても俺ほど幸せなプロレスラーいないと思います。まさか、復帰2戦目、いや、デビュー2戦目でまたリング上で泣くとは、泣かされるとは思ってなかったんですけども、本当にうれしいです!」と喜びを爆発させた。今後は真壁とのタッグで年末に開催される予定の『ワールドタッグリーグ』にエントリーすると明かした。リーグ優勝や来年の『G1クライマックス』への出場を目標に掲げていたが、焦る必要はない。まずは全国を行脚し、ファンに復帰のあいさつをするといいだろう。 ちなみにテレビのバラエティ番組で「何を話しているのか分からない」ことが注目され、真壁とともに知名度も高くなった本間だが、会見終了後、報道陣からは「聞き取れた!」という声が上がった。長期欠場したことで喉もケアできたようだ。取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2018年08月16日 06時15分
新日本G1、「1.4ドームのメインに戻る」“平成最後の”真夏の最強戦士は棚橋弘至!
新日本プロレス『G1クライマックス28』優勝決定戦▽12日 日本武道館 観衆12,112人(札止め) 新日本プロレス真夏の最強戦士決定戦『G1クライマックス28』の優勝決定戦が12日、日本武道館で行われた。 チケットは指定席の最低価格が9,000円という高値だったにもかかわらず、発売日当日にほぼ完売状態になった。追加で販売された5,000円の立見指定もすぐ売れたという。当日券の販売はなし。グッズ売り場は相当な混雑が予想されたため、武道館前のテントではなく、隣の科学技術館の1階フロアを3日間借りて対応したが、チケットがなく「せめてグッズだけでも」というファンも殺到した。入場規制が敷かれ、科学技術館前には長蛇の列ができていた。これは90年代の武道館大会では見られなかった光景である。 武道館3連戦最終戦の全対戦カードが発表されたのは開催当日だった。アンダーカードでは、この日のみの参戦だったCodyがジュース・ロビンソンのIWGP USヘビー級王座に、タイチが後藤洋央紀のNEVER無差別級王座に、石井智宏がケニー・オメガのIWGPヘビー級王座にそれぞれ挑戦表明した。後藤とケニーはこれを受諾している。また石森太二を正式なメンバーとして加えたバレットクラブOGのタマ・トンガ&タンガ・ロアが、ヤングバックス&マーティ・スカルのNEVER無差別級6人タッグ王座に挑戦し、奪取に成功。ベルトを場外に投げ捨て、前日に武道館から強制退去させられたメイ社長を挑発するなど、G1以降を見据えた展開がいくつか見られた。 セミファイナルではオカダ・カズチカがYOH&SHOとのトリオで、特別参戦のレイ・ミステリオJr.&KUSHIDA&プロレスラー戦国炎舞と対決。オカダとミステリオがそれぞれ先発を買って出たため、いきなりドリームマッチが実現した。最後はYOHが捕まり、ミステリオの619からスワンダイブ式ダイビングボディプレスで敗れてしまったが、お互いに再戦を誓っていた。 またオカダは今後は外道をマネージャーに従えずに闘っていくと宣言。外道も「もうレインメーカーに俺は必要ない」と独り立ちすることに感慨深げな表情を浮かべた。オカダは「同じCHAOSであることには変わりないので、今後も試合でタッグを組むことはある」とも話していた。ただ、CHAOSではジェイ・ホワイトが不穏な動きをしているだけに、今回のオカダの決断が正しかったか分かるまでには時間がかかるかもしれない。 そして全19大会、約1ヶ月にわたり全国で開催された『G1クライマックス28』の大トリを飾るのは優勝決定戦。Aブロックの棚橋弘至とBブロックの飯伏幸太の対戦となった。飯伏のセコンドにはケニーが、棚橋のセコンドにはなんと柴田勝頼がついた。柴田の姿が場内のビジョンに映し出されると大きなどよめきが起こった。 前日に「セコンドにつこうか?」と言ってきたという柴田は、試合前、棚橋に「新日本を見せろ」と進言したという。その言葉に発奮したのか、棚橋は飯伏の打撃を食らいながらも前に進み、逆に飯伏をコーナーに追い詰めた。その姿から、棚橋弘至のプロレス、Aブロックのプロレス、そして新日本のプロレスを感じた。 飯伏は前日のケニー戦よりも、打撃を中心にすえて棚橋を攻め立てていくが、棚橋は歯をくいしばりながら、耐えに耐えて飯伏の膝を攻めていく。飯伏はスワンダイブ式ジャーマン、ボマィエ、シットダウン式ラストライドなど、カミゴェへの布石を見せていったが、最後はドラゴンスープレックスから背面へのハイフライフロー、ハイフライアタック、さらにトドメの正調ハイフライフローで棚橋が激戦を制した。棚橋は3年振り3度目、そして平成最後のG1を優勝という最高の形で終えた。 インタビューブースに現れた飯伏は「本当に36年でいちばん頑張った1ヶ月だったような気がしますね。それでもまだ獲れませんか。まだダメですか」と肩を落としながらも「絶対に諦めないって決めて、またプロレスをやり始めたんで、何がなんでも獲ってみます。諦めないです」と気持ちを次へ切り替えていた。 久々のエアギターを武道館で披露してから、インタビューブースに現れた棚橋は「この試合を通じて、俺という人間の一部分でも出ればいいと思ったんです。だから最後まで諦めませんでした」と飯伏との張り合いを振り返った。今後描いているビジョンについては「東京ドームのメインに戻ること。すなわちIWGPのチャンピオンにもう一回、なります!」と東京ドームのメインイベントでのIWGPヘビー級王座獲りを宣言した。また戦前に語っていたBブロックとの「違い」に関しては「もちろん続けていきます。今日やって明日変わるものじゃなくて、半年やって1年続けて、チャンピオンになって作られるものなので。プロレス団体とはいわばチャンピオンそのものなんですよ。チャンピオンに団体が似てくるんですよ」と持論を展開した。 「例年通りであるならば、東京ドームに行けるでしょう。なんて言ったってよーく知ってますから。あとは棚橋次第。ここから下がるか、それともここから上がるか。それだけです」 平成最後のG1を制し、次なる狙いは1.4東京ドーム大会のメインイベント出場だ。ドームではすんなりとケニー対棚橋が実現するのか?それとも違うカードになるのか?どちらにせよ今年の後半の新日本マットは棚橋を中心に回ることになるだろう。取材・文・写真 / どら増田、萩原孝弘
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スポーツ 2018年08月15日 21時45分
新日本G1、「どうやって勝ったのか…」Bブロックはケニー撃破の飯伏幸太が決勝へ!
新日本プロレス『G1クライマックス28』Bブロック公式戦▽11日 日本武道館 観衆12,023人(札止め) 『G1クライマックス28』Bブロックの最終戦が11日、日本武道館で行われた。 IWGPヘビー級王者のケニー・オメガと飯伏幸太のゴールデン☆ラヴァーズ対決が公式戦の最後に組まれた。かつて2人が所属していたDDTプロレスの日本武道館大会以来、実に6年ぶりの対戦だ。これが話題を呼び指定席は早々に完売。当日発売した立見指定もあっという間に売り切れたという。アリーナ席は初日の大会終了後に増席し、セットのギリギリまで椅子が並ぶ90年代の黄金時代仕様となった。 Bブロックで決勝進出の可能性があるのは、6勝2敗で自力のケニー、同じく6勝2敗ながらも直接対決でケニーと飯伏に敗れている内藤哲也、そして5勝3敗で追う飯伏幸太の3選手。ザック・セイバーJr.は直接対決でケニーと飯伏に敗れているため5勝3敗ではあるが、決勝進出の道は閉ざされている。 まず、セミファイナルで内藤がザックと対戦。ザックはマネージャーのTAKAみちのくとともに入場した。TAKAのマイクパフォーマンスを受けて内藤が入場すると、武道館の玉ねぎ(テッペン)まで突き刺さるような大ナイトーコール。内藤にとって、武道館はファン時代に客席から新日本の大会を2階のスタンド席で観戦して「新日本プロレスのレスラーになりたい」と決意した思い入れの深い会場だ。10日に行われた前哨戦の後には「日本武道館で試合ができてうれしい」と素直な気持ちを話していた。 しかし、試合はTAKAのアドバイスが的中したのか、ザックは内藤の立体的な動きを読み、内藤を関節地獄に追い込む。さらにヨーロピアンクラッチなども繰り出し、内藤に隙を与えない。内藤はザックが卍を狙いに来たところをデスティーノで切り返し、さらにデスティーノを狙うが、逆にザックがTAKA直伝のザックドライバーで3カウント。内藤のG1連覇の夢を打ち砕いた。 試合後、インタビューブースに現れた内藤は「ケニー対飯伏の最高のお膳立てをしてしまった」と苦笑い。ザックには今年3月のニュージャパンカップに続けて2連敗を喫したこともあり「しかるべき場所でリベンジする」と明言。最後は「俺の夢はまだ終わってない」と前を向いていた。 内藤敗退により、ケニーは勝つか引き分けで、飯伏は勝てば決勝進出という条件になったメインイベント。当然のことながら、会場は試合前から“でき上がった”状態。前日の前哨戦が、お互い触れることのないままバレットクラブOGの乱入により、ノーコンテストとなったことから、ファンもかなりフラストレーションを抱えていたはずだ。 「待たされた」分、ファンの期待値も相当上がっていたが、ゴングが鳴ると同時に2人は押し込み合いから、技の読み合いなどハイレベルなノンストップバトルを展開した。6年前と違うのはお互いヘビー級に転向し、パワーをつけたこと。それでキレはまったく衰えていない。むしろまだ向上しているのではないだろうか。 ケニーは新日本マットでIWGPヘビー級王者となり、今年の1.4東京ドーム大会ではクリス・ジェリコにも勝利を収めている。飯伏は「もうその段階は終わったので大丈夫です」と心身ともにあの頃より強くなったと口にしている。ケニーとのタッグ復活に伴い本隊から離れて、バレットクラブの助っ人的なポジションになったのも大きいようだ。 飯伏はその場跳びのムーンサルトニードロップや、コーナーにケニーを吊るした状態でトップロープからのダイビングフットスタンプなど、難易度が高い危険な技を惜しげもなく披露。これを返し続けてVトリガーで自分のペースに戻していくケニー。最後は飯伏がトップロープから雪崩式タイガードライバーから、ケニーに両手を取ってカミゴェで3カウント。Bブロックは飯伏がケニーを下し、決勝進出を決めた。最後はゴールデン☆ELITEのメンバーであるヤングバックスもリングに入り、4人で大円団。飯伏の決勝進出を祝った。 インタビューブースにも4人で現れたが、ケニーは日本語で「座りましょうか」と提案し、飯伏と2人で座りながら質疑応答に応じた。ケニーはインタビューブースでは珍しく全て日本語で話していたのが印象的だった。飯伏は「どうやって勝ったのか覚えてない」と試合を振り返ることもできず、「次、誰?」と決勝の相手をケニーに聞くなど明らかに様子がおかしい。最後も「行こう」とケニーのコメントをさえぎってケニーの腕に掴まりながら控室へ続く階段へ向かった。坂口征二相談役がねぎらいの言葉をかけて握手していたが、意識はもうろうとしているようだった。試合のダメージは相当なものだったのだろう。 「明日は神を超える日になる」 そんな状態の中でも飯伏は、「神」と崇める棚橋弘至をG1決勝の舞台で倒すと宣言した。「Bブロックとの違いを見せる」と予告した棚橋だが、決勝では飯伏への思いをぶつけることになる。取材・文・写真 / どら増田
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