山口敏太郎
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ミステリー 2019年05月11日 23時00分
三代将軍・徳川家光の父は徳川家康で母は春日局だった?
参勤交代の制を整えるなど、江戸幕府の基礎を築いた三代将軍・徳川家光の父は徳川家康、母は春日局だったいう奇説があるという。 徳川家光は二代目将軍である徳川秀忠の嫡子であったが、幼い頃から病弱で無口な子供だったという。そのため、周囲も弟である忠長の方が将軍に向いていると考えており、家光は母親であるお江の方にも疎まれており、思いあまって自殺を図るほどであった。 これを重く見たのが乳母の春日局であった。江戸城大奥の礎を築いたとも言える彼女は、稲葉正成の妻で慶長九(1604)年に家光の乳母となるために江戸へ赴いた。なお、大奥入りの前に夫とは離別している。江戸城で彼女は家光に対し、乳母として愛情を注いでいたが、家光の置かれた現状に憤慨して、伊勢参りを口実に江戸城を出ると、当時駿府にいた大御所である徳川家康に現状を直訴しに行ったのである。その結果、家康からの言もあり、家光は三代将軍になることが決定したのである。 しかし、一介の乳母に過ぎない春日局に、大御所である家康を動かす事ができたのだろうか? 家康が旧来の「家督は長子が継ぐもの」という考えを揺るぎなく持っていたという事も考えられるが、前述のように家光が実は自分と春日局の子だったから、という説が存在しているのだ。確かに、そう考えると実の母に邪険にされたり、乳母の春日局がまるで生母のように家光を溺愛した理由も解らなくもない。 また、この説の証拠となる文献が存在するという。江戸城に存在した紅葉山文庫の蔵書『松のさかへ(栄え)』の記述だ。『史籍雑纂』第2巻にも収録されており、内容は徳川家内々の話をまとめたものとなっている。巻一は「東照宮様御文」、つまり家康から送られた言葉となっており、そこには息子である秀忠の正室、お江の方へ子供の教育方法を述べている内容が書かれている。ちなみに信長の命によって切腹することになった長子、信康に対する自分の教育の失敗を述べている内容もあり、 家康本人の子育てに対する苦悩が窺える文章となっている。 そして、この箇所の文末に下記の記述が存在する。 「秀忠公御嫡男 竹千代君 御腹 春日局、三世将軍家光公也/同御二男 國松君 御腹 御臺所 駿河大納言忠長公也」 つまり、家光を産んだのは春日局であると書かれているわけだ。また、日光山輪王寺には、家光が生涯持っていた「御守袋=細い和紙」には、「二世権現、二世将軍」と書いているのだ。つまり、初代権現の家康の次の権現というわけだ。実際は二代目将軍は父親である徳川秀忠が務めているが、秀忠を差し置いて「二世権現」と言えるのは、彼が家康の子である証拠に他ならないというのだ。果たして、これは真実なのだろうか。(山口敏太郎)
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レジャー 2019年05月11日 21時30分
放映したVTRに本物の犯罪行為が!「ビデオテープ押収事件」【放送事故伝説】
平成元年(1989年)〜平成4年(1992年)にかけて放送されたTBSのバラエティ番組『ギミア・ぶれいく』。 大橋巨泉を筆頭に関口宏、石坂浩二、ビートたけし、竹下景子、藤子不二雄Aなどの人気芸能人、文化人が集結した「大人向け」のバラエティ番組を目指した本作は、当時の30代〜40代のサラリーマン世代の視聴者に受け入れられ、平成初期を代表する番組のひとつとなった。 さて、そんな『ギミア・ぶれいく』だが、放送中の1990年。己のジャーナリズムに徹しすぎたためか、全国放送に相応しくない衝撃的な映像を全国に向けて放送してしまったことがある。それが俗に語られる「TBSビデオテープ押収事件」である。 1990年(平成2年)3月20日、『ギミア・ぶれいく』は「テレビ初公開!ヤクザ組長襲名披露!過激取り立て現場に密着侵入取材!」なるタイトルのVTRを放送。 タイトルからわかる通り、この映像は実在する暴力団グループに番組が完全密着したもので、放送時間は10分程度だったものの、暴力団の組員が無抵抗の人間を事務所へ連れて行き、「ぶっ殺すぞ」「命がほしかったら金持って来い!」と脅迫する様子などが放送された。 この映像はTBSから委託を受けた『ギミア・ぶれいく』の制作会社が手掛けたもので、不審に思った警視庁が調査を行い、これら脅迫の映像が本物であることを確信。組長を逮捕し、5月16日にはこれら映像が収められたビデオテープ29巻を証拠品として差し押さえたほか、被害者から「事務所にビデオカメラを持った男がいた」なる証言が得られ、「TBSの番組が暴力団と協力し収録を行った」ことが明らかとなった。 TBS側はビデオテープの差し押さえ取消を求め、東京地裁に準抗告を申し立てたが棄却。その後も最高裁に特別抗告を行ったが、こちらも棄却されてしまい、テープは警視庁に没収されている。 この事件は、当時の新聞社会面でも大々的に報じられ、TBSは「視聴者の信頼を取り戻せるようにしたい」と謝罪した。ところが、この事件から6年後の1996年。TBSスタッフがオウム真理教関係者に取材テープを渡し、その結果3人の命を失う「TBSビデオ問題」が発覚。TBSは再度、「報道の在り方」を見直すこととなった。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2019年04月28日 23時00分
坂本龍馬も挑んだ?「蝦夷の埋蔵金伝説」
土佐・高知が生んだ英雄・坂本龍馬の墓は京都の霊山護国神社にあり、直系の子孫の墓は北海道の浦臼町に存在する。龍馬の故郷に系譜は残っていないことになるが、この事実には、日本史の超A級タブーとされている2つのミステリーが隠されている。 その1つが「蝦夷の埋蔵金伝説」だ。 龍馬は生涯に2度、脱藩浪士を用いて蝦夷地(現在の北海道)に移住し、開発する計画を口にしている。そのどちらも、かなり唐突だった印象がある。時期から言えば、京都にあふれる浪士たちへの弾圧が始まる直前というところが共通する。 1度目は神戸海軍学校で塾頭を務めていた時。実際に部下2名を現地視察に送り出した。2度目は幕府の長州征伐が薩長の密約で失敗に終わろうとしていた頃で、徳川慶喜が15代将軍に内定したころでもある。それは、龍馬暗殺の1年前でもあった。 龍馬の計画は本気で、薩摩藩の五代才助を担ぎ薩摩藩の保証でロシア商人から船まで購入している。 当時、江戸幕府の隠し財産や、戦国武将の埋蔵金のうわさが各地にあった。各藩のトップ官僚たちは、どんな小さなうわさでも真剣に耳を傾けていた。 「幕府が隠し財産を使えば、情勢はすぐにひっくり返る」「倒幕派が埋蔵金を奪えば維新回天に大きく貢献するだろう」 埋蔵金の行方は、「幕府につくか、倒幕派に入るか」と悩んでいた諸藩にとって、大きな判断材料になっていたのだ。そうした埋蔵金、お宝伝説にたびたび登場するのが未開の大地・蝦夷。当時からミステリアスゾーンとして話題に事欠かない人気スポットでもあった。 蝦夷を直轄する松前藩では砂金が採取されたことから、カリフォルニアドリームならぬ「蝦夷地ドリーム」に拍車がかかり、手つかずの金脈、金鉱が多数眠っていると信じられた。当時の蝦夷地には、武田信玄がアイヌから巻き上げた国家予算級の埋蔵金が眠っているという「お宝伝説」が江戸初期から伝えられた。財宝が眠るとうわさされた場所の近くには、お宝を守っているかのようなモニュメントがあり、伝説のモンスター化に拍車をかけていた。 地理的に遠く離れた九州の人々が抱く蝦夷地の印象は、宇宙人をイメージするのに似ていた。薩摩で語られる蝦夷地に関する情報は「冬は寒い」以外、伝聞に過ぎなかったはずだ。伝聞だけなら、ほら話に終わっただろう。しかし、情報通で知られる大物浪人の坂本龍馬が、持ち前の会話術でお宝伝説を繰り広げたことで、信じる人も出てきてしまったのかもしれない。(山口敏太郎)
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ミステリー 2019年04月27日 23時00分
司馬遼太郎と大村益次郎に関する不思議な話
作家というのはその作品と、奇妙なシンクロ関係に陥る場合がある。 時代小説の大家・司馬遼太郎の記念館が大阪府東大阪市にある。現在、同館の天井には奇妙な形のシミが浮き出ている。どうもこの形が写真によく出てくる、坂本龍馬の頭部に似ていると指摘されており、司馬遼太郎の代表作「竜馬がゆく」の主人公が記念館で姿を現す形になったのか、とファンの間で噂になった。 また、司馬は国立大阪病院(現在の大阪医療センター)で死亡しているが、この場所は、司馬の代表作のひとつ「花神」の主人公・大村益次郎が死んだ病院であった。 このように、著作に関係の深い歴史上の人物と、著者の共通点が発覚するケースや、明らかに創作上の出来事であったのに、現実に同じようなことが起きてしまうケースは多々報告されている。 実は筆者・山口敏太郎にも、同様の経験がある。 筆者の率いる会社は「山口敏太郎タートルカンパニー」である。このタートルカンパニーという名前は、よくトータルカンパニーと間違えられるのだが、亀山社中にちなんだものだ。株式会社化する前は海猿隊(かいえんたい)と名乗っていたのだが、社長が「龍馬が暗殺されてしまうので縁起が悪い」として亀山社中を選んだ。 そんな軽い気持ちで付けた社名だったのだが、奇妙な偶然が起きている。 社員を募集すると、とある姓を持つ、土佐にルーツを持つ人が入ってきた。一般人なので名前は伏せるが、亀山社中にも土佐藩出身の同名の人物が存在している。 後日、現存する亀山社中を訪れる機会があったのだが、その前に筆者はある日本家屋を訪れる夢を見ている。そして、亀山社中の屋敷の構図や間取りが、全て夢に見た日本家屋と一致していたというデジャブのような経験もしている。 作家や漫画家は、神の見えざる手によって操られることがあるのだろうか。(山口敏太郎)
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芸能ネタ 2019年04月27日 21時20分
「小学6年生の5人に1人は喫煙者」大クレームとなったお笑い芸人の過激ネタ【放送事故伝説】
テレビ朝日の人気バラエティ番組『アメトーーク!』が、事実と異なる内容を放送したとして4月19日、謝罪した。 問題視されたのは2月14日に放送された「高校中退芸人」。出演者のひとりが大阪府の西成区について「行かないほうがいい地域」「(生徒が投げないよう、学校の)椅子が机とつながっている」「9クラスあった学年は卒業時に、5クラスに減っていた」など、西成区内の高校のイメージを著しく低下させる発言をした。『アメトーーク!』は4月19日放送分で謝罪文を流している。 この問題は、西成区・大阪府立西成高校の出演者が「本当にあった話」として誤った情報を拡散し、笑い話にしたことで、迷惑を被る西成高校関係者がいたとして騒動になった。 さて、かつてお笑い芸人・はなわが佐賀県ネタで一世を風靡したように、特定の地域をターゲットにするのは必ず笑いが取れる鉄板ネタなのだが、昭和時代にはもっと過激な地域ネタが存在し、大クレームへとつながる事件があった。 「やんなっちゃった」の名フレーズで知られるウクレレ漫談の牧伸二(1934〜2013年)。とぼけた味わいのある芸人として人気を博した一方、地上波では放送できないような鋭い社会問題を盛り込む「時事ネタ芸人」としての顔を持つ芸人だった。 そんな彼のネタが問題視されたのが1987年2月。とある生放送の演芸番組に出演した牧は当時、公害問題で社会を騒がせていた神奈川県川崎市をネタにし、以下のような歌を歌ってしまった。 「川崎市の小学6年生は、5人に1人はたばこを吸っている。だから空気が汚れてる。あーあ、やんなっちゃった」。 むろん、川崎市には「5人に1人が喫煙者」というデータはない。「川崎公害」でこうむった「公害都市」というイメージからの脱却を図ろうと努力していた川崎市は大激怒。市教委はテレビ局に抗議文を提出し新聞記事にもなった。 テレビ局はすぐに謝罪し、牧本人にも厳重注意して事なきを得たが、しばらく牧は川崎市内から出入り禁止になったと伝えられている。末期といえど、やはり昭和時代の芸人は破天荒であった。 なお、余談だが、牧伸二は2013年に、東京都大田区と自身がトラブルを起こした神奈川県川崎市をつなぐ多摩川丸子橋付近で投身自殺。78歳の生涯を終えている。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2019年04月21日 23時00分
ノートルダム大聖堂を守っていた?奇妙な怪物の彫刻「ガーゴイル」
4月15日(現地時間4月14日)、パリのノートルダム大聖堂から出火。9時間にわたって燃え続け、屋根や尖塔などが焼失した。火災で部分的にもろくなっている箇所もあり、修復作業は今後数年かかるとみられている。 出火原因は現時点では不明だが、現在ノートルダム大聖堂は改修作業中。火元は屋根裏だったこともあり作業の際の失火ではないかとみられている。幸いにして、改修作業のため美術品が持ち出され、貴重な芸術品や聖遺物も現場から素早く運び出され無傷であったという。 ノートルダム大聖堂を飾る彫刻の中で、有名なものの一つにガーゴイルというものがある。テラスや屋根に設置された恐ろしげな怪物の像で、頭に角が生え、背中に翼を生やしているものが多い。何らかの怪物をかたどったものと思われがちだが、実は雨樋(あまどい)だ。 13世紀、ゴシック建築で建てられた大聖堂は構造上、屋根から流れ落ちる水が壁面を濡らして漆喰(しっくい)を侵食してしまう。そこで、外壁から離れた場所に水を落とす吐水口が必要だった。怪物のデザインを施した結果、現在ガーゴイルと呼ばれる彫刻になったのだという。「ガーゴイル」という名前も、うがいなどでなどを鳴らす音からついた名前である。 なお、現在のノートルダム大聖堂を飾るガーゴイルの多くは19世紀の修復の際に加えられたものだという。外壁を飾っていた彫刻の大半はフランス革命時に破壊されてしまったそうだ。 そんなノートルダム大聖堂を飾っていたガーゴイルたちは、修復作業のために大聖堂から取り外されていた。ガーゴイルは雨樋としての用途があるため、一種の火災よけの意味があるという解釈も存在する。火災が発生したのはガーゴイルが移動された4日後に発生しているため、火災と何らかの関係があるとみる人もいるようだ。 なお、フランスのマクロン大統領は5年以内に大聖堂を再建すると宣言したが、数十年はかかるのではないかとする見方もある。 いずれにせよ、フランス・パリを代表する歴史的建築物なだけに、再建を願ってやまないものである。(山口敏太郎)
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ミステリー 2019年04月20日 23時00分
タイムマシンの原理はブラックホールにあり!?未来人ジョン・タイター
ここ最近、海外を中心に「未来人」を自称する人物が登場し、ネットでインタビュー動画を公開するなど、精力的に活動していて注目を集めている。 そんな未来人ブームの先駆者が、アメリカに登場した未来人ジョン・タイターという人物だ。 1998年4月27日、ジョン・タイターは自分の両親のもとに姿を現す。当然のことだが、両親は驚いた。何故なら、その時点でまだ2歳の我が息子が未来から36歳の成人男性となって訪ねてきたのだから、当然であった。ジョンは2001年3月まで滞在し、数々の予言を公開、未来へと帰還したという。 その予言の幾つかを紹介すると、「2008年北京オリンピックの中止」「2015年第三次世界大戦勃発」「2015年中国による日本、台湾、朝鮮の強制合併」「中国に核兵器で攻撃されるオーストラリア」「ロシアの暴走と中国軍の世界侵攻」「中東での大量破壊兵器の使用」「2020年タイムトラベル反対派の抹殺」などが主な予言だ。中国の世界侵攻やロシアの暴走は的中しているが、北京オリンピックの中止などは外している。 そんな彼がどうやって現代に戻ってきたのか。彼は自分が利用したタイムマシンの原理と仕組みを図解も含めて公開している。彼のタイムマシンは、今注目されているブラックホールを利用したものだという。人工的にカー・ブラックホール(回転するブラックホール)を作り出す。 カー・ブラックホールは、通常のブラックホールとは違いドーナツ状をしており、このドーナツ状の特異点を潜り抜けることで別の世界線に移動できる。この小型のマシンを自動車に積載し、稼動させタイムトラベルを行う。但し、年数を遡るほど歴史線の誤差が生じるので、1回につき数十年単位でしか移動できないそうだ。 彼は2000年11月2日に「約一年後にはCERN(欧州原子核研究機構)でタイムトラベルの基礎研究が始まり、2034年に初の『タイムマシン』の完成により研究は完了する」とジョンは予言したが、2007年よりCERNは、陽子ビームの加速実験を開始することを発表している。 当然だが、この研究の延長線上には、タイムトラベルの可能性が秘められている。更に、2001年2月2日には「IBM5100は、APLやBASICが普及する前に書かれたIBMのプログラミング言語を解読できる能力を持っています」とジョンは断言したが、これはジョンが指摘した当時、一般には普及していない知識であった。 果たして、彼が語っていたのは真実だったのか。ジョン・タイターは今もネット上で発言を繰り返している。(山口敏太郎)
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社会 2019年04月20日 21時30分
【放送事故伝説】人気大河ドラマを襲った「電波ジャック」!東京が大パニックに
近年、あまり聞かれなくなった放送用語に「電波ジャック」がある。 これは、第三者が正規の伝送路を乗っ取り、独自の内容を送信するという行為である。「電波ジャック」はもちろん犯罪であり、行った場合には厳重に処罰(電波法違反)されるのだが、日本国内ではこの電波ジャックが実に巧妙な形で行われたことがある。 1987年(昭和62年)に放送されたNHK大河ドラマ『独眼竜政宗』。渡辺謙を主役に三浦友和、西郷輝彦ら当時の人気俳優が多数出演した本作は、全話平均視聴率39.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)というNHK大河ドラマ史上最高のヒット作として知られる。実は、本作は電波ジャックの被害に遭ったことがある。 当時の新聞記事から紐解いてみよう。 朝日新聞によると、電波ジャックが発生したのは4月5日の夜。この日、『独眼竜政宗』は第14話の「勝ち名乗り」というエピソードを放送していた。ところが、番組が佳境に入った20時20分頃、東京都中野区、杉並区、練馬区などの一部地域で、放送中の画像が突然乱れるなどの放送トラブルが約4分間続いた。 この映像トラブルは上記の地域のみで、杉並区の一部家庭では、放送の乱れとともに人間らしい映像と「清き1票を……」という選挙がらみの内容らしい音声が流れたほか、一部地域では、女性の声で「これから緊急放送をお送りします」のアナウンス、そして車が炎上する画面が映し出され、ある政治家の名を挙げて、「杉並区から追放しましょう」などと呼びかけたという記録がある。 明らかに時代劇ではない放送内容から、NHKには苦情や問い合わせが100件ほどあり、NHKは番組終了後「一部地域で画像が乱れました」という謝罪テロップを放送した。 そして、「大河ドラマ電波ジャック事件」から約10日後の4月16日、高井戸署は、杉並区内で超短波無線送受信機を使って発信していた男性グループ数名を逮捕した。このグループは東京都議会議員補欠選挙に立候補している政治家に個人的な恨みを持っており、世にも恐ろしい「電波ジャック」を思いついたのだという。 以来、日本では大規模な電波ジャック事件は発生していないが、個人でも気軽に映像が配信できる現代、電波ジャックに代わる電波テロはいつか我々の生活に忍び込んでくるかもしれない。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2019年04月13日 23時00分
日本初のマラソン大会「安政遠足」
現在放送中のNHKの大河ドラマ『いだてん』は、日本で初めてオリンピックに参加した金栗四三と、日本にオリンピックを招致した男、田畑政治を軸に物語を展開している。 金栗四三はオリンピックに参加した経験から、日本でのスポーツ振興の必要性を痛感。箱根駅伝などの駅伝大会やマラソン大会を開催し、高地トレーニングを行うなど、日本のマラソン界やスポーツ界の発展のために尽力した。 さまざまな業績から金栗は「日本マラソン界の父」と呼ばれるが、それでは日本で初めてのマラソン大会は何だったのだろうか。それは江戸時代に開催された「安政遠足(あんせいとおあし)」だとする説がある。 「安政遠足」は1855(安政2)年に安中藩主の板倉勝明が開いた、鍛錬のための競走である。板倉は学問を好み、後藤松陰らと交遊した知性派の殿様。西洋軍制の導入や杉の栽培など、近代的な藩政改革に取り組んだ名君であった。 板倉は、迫り来る欧米諸国に対抗するために、藩士の鍛錬を心に誓い、50歳以下の藩士98人(96人という説もある)を数隊に分け、5月中旬から6月初旬にかけて、安中城門から碓氷峠山頂の熊野権現まで7里強(29.17km)を走らせた。これを「安中御城内御諸士御遠足」と呼んだ。 5月18日に藩主の命を受けた代官・窪庭谷五郎は、碓氷峠に熊野権現の神主の組頭だった曾根出羽を呼び出し、藩士たちの遠足を行うので完走の証拠に割札を渡すよう依頼した。数日間、数回に分けて走らせたが、配慮がきく藩士たちは自分の上司を追い抜くことはできなかった。 この時の藩士たちのタイムや着順は、1955(昭和30)年に、碓氷峠の茶屋で発見された『安中御城内御諸士御遠足着帳』に記録されている。見事、ゴールした者には賞品として力餅が与えられたという。この力餅がどのようなものかは想像するしかないが、達成した者だけが味わえる餅だけにさぞやおいしかったことだろう。 この日本初のマラソンは、1956年に『マラソン侍』として映画化された。現在でもこの伝統は受け継がれており、1975(昭和50)年以降は毎年「安政遠足侍マラソン」という、仮装での参加が可能な愉快な大会が5月第2日曜日に開催されている。(山口敏太郎)
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ミステリー 2019年04月07日 23時00分
新元号「令和」に関連の深い場所と現代も続く「飛び梅」の伝説 太宰府のパワースポット
4月1日、新しい元号が「令和」に決まった。この元号は万葉集の「梅花の歌三十二首」の序文にある「初春の令月にして気淑く風和ぎ 梅は鏡前の粉を披き 蘭は珮(はい)後の香を薫らす」という一説を引用したもの。序文は当時、太宰府の長官であり歌人でもあった大伴旅人によるものだともされている。 新元号の発表もあり、現在福岡・太宰府には多くの人が足を運んでいるのだとか。 特に注目を集めているのは「坂本八幡宮」だ。ここはかつて大伴旅人の邸宅があった場所であり、「梅花の歌三十二首」が詠まれた宴が開かれた場所でもあるのだとか。この宴の様子を再現したジオラマが「太宰府展示館」にも存在しているので、気になる人は見に行ってはいかがだろうか。 また、太宰府といえば菅原道真の太宰府天満宮を思い出す人も多いだろう。道真も梅に関する有名な和歌を詠んでいる。 「東風吹かば 匂ひおこせよ 梅の花 主(あるじ)なしとて 春を忘るな」 901年、菅原道真は政敵たちの讒言(ざんげん)により京の都から、太宰府(現在の太宰府天満宮)へと左遷される。京を去る際、邸宅に植えられていた梅に対して、この句を詠んだと言われている。不思議なことに、その梅は主である菅原道真を慕い、一夜にして太宰府まで飛んだという伝説が残されている。 太宰府まで飛んできた梅は、通称「飛梅」と呼ばれ、現在でも太宰府天満宮の本殿に向かって右側に、「神木」として鎮座している。あまりの美しさに足を止めてながめる人も多い。現在、太宰府天満宮には数多くの梅が植えられている。その中でも最初に花を咲かせるのは飛梅であると言われている。 さまざまな歌人たちが歌を残した太宰府。春休みや連休に訪れてみてはいかがだろうか。(山口敏太郎)
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