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新元号「令和」に関連の深い場所と現代も続く「飛び梅」の伝説 太宰府のパワースポット

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画像はイメージです

 4月1日、新しい元号が「令和」に決まった。この元号は万葉集の「梅花の歌三十二首」の序文にある「初春の令月にして気淑く風和ぎ 梅は鏡前の粉を披き 蘭は珮(はい)後の香を薫らす」という一説を引用したもの。序文は当時、太宰府の長官であり歌人でもあった大伴旅人によるものだともされている。

 新元号の発表もあり、現在福岡・太宰府には多くの人が足を運んでいるのだとか。

 特に注目を集めているのは「坂本八幡宮」だ。ここはかつて大伴旅人の邸宅があった場所であり、「梅花の歌三十二首」が詠まれた宴が開かれた場所でもあるのだとか。この宴の様子を再現したジオラマが「太宰府展示館」にも存在しているので、気になる人は見に行ってはいかがだろうか。

 また、太宰府といえば菅原道真の太宰府天満宮を思い出す人も多いだろう。道真も梅に関する有名な和歌を詠んでいる。

 「東風吹かば 匂ひおこせよ 梅の花 主(あるじ)なしとて 春を忘るな」

 901年、菅原道真は政敵たちの讒言(ざんげん)により京の都から、太宰府(現在の太宰府天満宮)へと左遷される。京を去る際、邸宅に植えられていた梅に対して、この句を詠んだと言われている。不思議なことに、その梅は主である菅原道真を慕い、一夜にして太宰府まで飛んだという伝説が残されている。

 太宰府まで飛んできた梅は、通称「飛梅」と呼ばれ、現在でも太宰府天満宮の本殿に向かって右側に、「神木」として鎮座している。あまりの美しさに足を止めてながめる人も多い。現在、太宰府天満宮には数多くの梅が植えられている。その中でも最初に花を咲かせるのは飛梅であると言われている。

 さまざまな歌人たちが歌を残した太宰府。春休みや連休に訪れてみてはいかがだろうか。

(山口敏太郎)

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