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街の裸婦像撤去の動き「見ていて恥ずかしくなる」 SNSでは「なんで裸なのか」「表現規制反対」など賛否両論

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ルノワール「洗濯する女」(するが企画観光局の公式ホームページより)

街なかにある裸婦像をめぐり、公共の場にふさわしくないとして、撤去や移設の動きが広がっている。芸術作品でもある裸婦像は、戦後、軍人像に代わって、平和の象徴として全国各地に建てられきた経緯がある。現在では、「見たくない」「時代にそぐわない」などの指摘も出ている。

静岡県静岡市では、駿府城公園周辺に女性や少女の裸像が7体建てられ、静岡駅前広場にもフランスの巨匠・ルノワールの「勝利のヴィーナス」「洗濯する女」という2体の裸婦像がある。難波喬司市長は「市内には裸婦像が多すぎる」と述べ、「今の時代にそぐわない」とし、移設を検討している。

香川県高松市には、中心部の公園に「女の子二人」という少女像がある。この像について、小学生から「見ていて恥ずかしくなる」との意見が出た。市は「人々の価値観が変化しており、児童の裸像を公共空間で不特定多数が目にするのは望ましくない」として、移設を決定したという。

少女の裸像の作者で、彫刻家の阿部誠一さんは「地域の発展を願った銅像なのに、なぜ移転するのか。そのまま残してほしい」と話している。自治体から移設についての連絡はなかったそうだ。

ネット上では、「なんで裸じゃないといけないのか」「『芸術』でなんでも許される時代は終わった」といった声が上がった一方で、「撤去は過剰反応なのでは」「表現規制反対」といった意見もあるなど賛否両論だった。

時代の変化と共に、センシティブな表現に社会の目が厳しくなる一方で、街になじんでいる作品もある。作者の思いや人々の受け止め方もさまざまだ。移設や撤去にあたっては、その都度、慎重な議論が求められるだろう。

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