山口敏太郎
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ミステリー 2019年07月07日 23時00分
“邪馬台国四国説”…卑弥呼を連想させる徳島県の特徴、後継者とも関連が?
前回、日本史の謎の一つである邪馬台国の位置について、実は阿波にあった?という衝撃的な説を書かせて頂いた。 今回は幾つか残る『阿波風土記』の断片のうち、興味深いものを紹介しよう。その内容は、空から大きな山が阿波国に落ちてきた。その山が砕け散り大和国に落ちて、天香久山になったとされているのだ。これは何の比喩なのか。阿波で成立した国家が奈良に移動したととれないだろうか。 不気味なことはまだある。阿波出身の国学者である池辺真榛は、延喜式の研究を行い、自分の故郷である阿波国が日本のルーツだと確信した。その後、池辺は阿波藩政を非議したという罪を被せられ、文久3年(1863)に身柄を拘束され、阿波藩邸に監禁され、不審な死を遂げている。 また、日本神話において、一番最初に生まれたのが淡路島であり、その次に四国である。この四国は四つの顔を持って生まれたと言われた。讃岐と土佐は男の顔で、阿波と伊予は女の顔であった。つまり、徳島は卑弥呼を連想させる女の顔の国であったのだ。さらに、同じ女の顔とされた地域、伊予が卑弥呼の後継者「いよ(壹與)」と同じ発音なのも気になる。 徳島県阿南市椿町に位置する蒲生田岬には「因幡の白兎」伝説があり、出雲大社の元となった社も、伊勢神宮の元となったとされる社も徳島には存在する。日本神話のルーツは阿波なのであろうか。となると、悪神に殺されたヤマトタケルの御霊が讃岐まで飛んできた上、白鳥になったということは祖霊の地である四国に死後に帰還したという暗示ではないのだろうか。つまり、神武東征とは、邪馬台国が四国から畿内に攻め込み、その後、畿内に定着し大和朝廷となった事実を意味しているのではないだろうか。 それから、邪馬台国の条件の一つに、“柑橘類のある土地であった”というものがある。特別に記述したということは、ただ単に柑橘類が採れたという程度ではないだろう。かなり、柑橘類が豊富な土地であったという意味にとれる。この条件は様々な種類の蜜柑が育つ柑橘王国である徳島は申し分ない。 さらに、魏志倭人伝の記述によると、邪馬台国の山には丹があるとされている。この丹とは水銀のことを指しており、徳島は水銀の産地である。つまり、邪馬台国の候補地には水銀丹(朱)の出る山がないといけないのだ。水銀産出跡地に関しては、徳島以外でも三重や和歌山でも確認できる。だが、どれも小規模なものであり、鉱山と呼ぶには程遠い。だが、我が徳島には、邪馬台国時代から続く水銀鉱山と呼ぶべき大きめの遺跡が阿南市にある。それが若杉山遺跡である。これこそが証拠の一つではないだろうか。 しかも、不気味なことに、この遺跡の周辺には、ヒルコ神社が二十数箇所鎮座しているのだ。ヒルコ(蛭子)という異形の神が守護するこの遺跡には、何か深い意味があるように思えてならない。このように蜜柑、水銀など、状況証拠は十分にある。 そして、邪馬台国の時代から続く「阿波忌部一族」も徳島の特殊性を裏付けている。1800年続くこの一族は、一時期中断してきたが、古代から現在まで天皇家が大嘗祭で着用する麻の衣服を献上してきた。阿波こそが天皇家のルーツ。邪馬台国である証拠ではないだろうか。(山口敏太郎)
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社会 2019年07月07日 22時30分
「女子高生コンクリ事件」の裏で…交際相手をセメント詰めにして殺した悪女【背筋も凍る!女の事件簿】
1989年(平成元年)3月、日本列島に衝撃を与えた「女子高生コンクリート詰め殺人事件」が発生した。17歳の女子高生が4人の少年グループに監禁・暴行されコンクリート詰めにされ殺害されたこの事件は、令和の時代になっても、未だ謎を多く残している怪事件のひとつであるが、実は「女子高生コンクリ事件」が報じられた1989年、埼玉県の某市で、ある一人の女性が交際相手の男性をコンクリート詰めにして殺害する事件が発生していたことは、あまり知られていない。 1989年9月30日、埼玉県のとある住宅の床下に男性の白骨死体が放置してあるのが発見された。死体の発見者はこの住宅の持ち主の実兄(55歳)で、2週間前から家主である妹が突然行方不明になり、「何か手がかりはないか」と家を訪れていたところ、押し入れの中から鼻をつく異臭がし、発生源である床下を開けてみた際、巨大なコンクリートの塊が出てきた。 「なんだこれは…?」 そして、兄が手に持っていたライトでコンクリートを照らしてみると、このコンクリート塊には人間の骨らしき白い物体が飛び出しており、悪臭はこのコンクリートから放たれていることがわかった。 「うわ!人間の死体だ!」 兄はすぐに警察を呼び、遺体を確認したところ、死体は10年前から行方不明になっていたM(行方不明当時34歳)とわかり、警察は家の持ち主で2週間前から同じく行方不明になっているO(44歳)を重要参考人として捜査することにした。 そして、遺体発見から5日後、重要参考人で家主であるOが捕まり、取り調べが始まった。Oは最初、容疑を否認していたが、近所住民の取り調べにより、Oが10年前から玄関前にゴミを溜めていたこと、Oの自宅からセメントの付いたスコップなどが発見され、Mを殺害したのはOと判明した。 Oは10年前の1979年、最初の夫と離婚し、酒場で知り合った男性・Mと数年に渡り、同棲生活を送っていた。当初OはMと結婚を視野に交際していたが、別れた夫から「再婚しよう」とOに復縁の話があり、同棲相手のMが邪魔になったため、M殺しを決意。Oは鈍器でMの頭を殴って殺した後、床下に死体を隠し、買ってきたセメントを流し込んだ。 一見、死体の隠ぺいに成功したと思われたが、所詮は素人の突貫工事。死体を隠しきれず、次第に悪臭が部屋に立ち込めるようになってしまった。 「このままではバレる!」 焦ったOは、悪臭をごまかすため、生ゴミを入れた袋を玄関前に置くことで臭いを隠すことにしたのだ。 そして9年余りの間、死体を隠すことに成功したものの、近所の住民から「いい加減ゴミをなんとかしてほしい」と生ゴミに対するクレームが相次ぎ、近く業者がゴミ処理をする予定が立てられ、死体の発見を怖がったOはその日の晩に荷物をまとめ、行方をくらましたのである。 なお、当時の新聞によると、Oは逮捕された時、比較的穏やかな表情をしており、浦和地検に身柄を送られた際は「前の夜まではよく眠れなかったが、今はスッキリしている」と語っていたという。 10年間に渡り、死体を隠し続けたO。その正体は残虐非道な殺人鬼ではなく、愛に不器用すぎた、どこにでもいる善良な中年女性だったのかもしれない。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2019年07月06日 23時00分
急浮上、幻の古文書『阿波風土記』が裏付ける“邪馬台国四国説”、邪馬台国は阿波だった!?
いつの時代も人の心を捉えて離さないのが邪馬台国論争である。主な仮説には九州説や畿内説があり、変わった比定地では愛知説、沖縄説、台湾説などがある。近年、邪馬台国ファンの間で熱く語られているのが、邪馬台国四国説である。かつて筆者の子供時代、『邪馬台国は阿波だった』という本が発売されて話題となったが、最近また、インターネットで邪馬台国四国説が注目を集めている。本稿ではその可能性を探ってみよう。 方角的には九州説が有力だが、時間や距離があまりにも合わない。畿内説ならば距離的には申し分ないが、方角が全く違う。長らく九州説と畿内説が対立してきた理由はそこにある。それが畿内に近い四国東部に設定すると、方角と距離の矛盾が一気に解消されてしまうのだ。まず、末廬国などほぼ確定している地域は良しとして、九州北部から出航してみよう。九州と四国の間の洋上を南下したあと四国の南の沖合に回りこむ。さらに、四国の南の地域(室戸あたりか)に上陸、そのまま徳島まで陸路で行ったとしたら、畿内説や九州北部説より、方角と距離にまだ説得力はないだろうか。 四国の阿波に何か古代の秘密があるというのは、徳川光圀も気が付いていたようで、江戸に修史局を開き大日本史の編纂に乗り出した後、元禄10年(1697)、突然、徳島藩や老中土屋相模守政直を呼びつけている。そして、阿波及び淡路両国にある古代天皇の墳墓の調査を命じた。つまり、水戸黄門は古代の天皇の墓は淡路と徳島にあると睨んでいたのだ。 学者たちもきな臭い動きをしている。阿波出身の国学者・小杉榲邨は、邪馬台国阿波説においてキーとなる騒動を起こしている。明治5年、小杉が『阿波古風土記考証』を出版した時、何故か回収騒動に発展している。しかも、当時蜂須賀家と徳川家にあったはずの『阿波風土記』の原本さえも所在が不明になってしまったのだ。 この回収騒動の理由は不明である。一説には天皇家のルーツに関わる記述があったため、明治政府が問題視して回収に踏み切ったとも言われている。もちろん、『阿波風土記』の存在は妄想ではない。幕末の頃までは様々な文書に部分的に引用されているのだ。 ちなみに、幾つか残る『阿波風土記』の断片のうち、興味深いものを紹介しよう。だが、ここから先は次回に譲ろう。(山口敏太郎)
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芸能ネタ 2019年07月06日 21時30分
【放送事故伝説】出演者が突然活動休止!昭和の人気番組の「切り抜け方」は?
2019年6月に発覚した、お笑いタレントの反社会組織への「闇営業」問題。関わった多くの芸人は、所属事務所より謹慎処分が下され、レギュラーを務めるテレビ番組の出演見合わせや、収録済みシーンのカットなどが続いている。 さて、テレビ番組における、出演者が逮捕もしくは謹慎となった事例において、放送60年の歴史において、最も世間を騒がせたとされる事件が、1981年2月の「ザ・ドリフターズ ノミ行為事件」である。 これは、ワタナベプロダクション所属のユニット「ザ・ドリフターズ」のメンバーである志村けん、仲本工事の二人が競馬のノミ行為(馬券を他人に買わせて配当金の一部を譲渡する行為。反社会的勢力が切り盛りしていた)が発覚。書類送検の上、略式起訴され、約1か月の謹慎となった。 当時、ドリフターズがレギュラー出演していた生放送番組『8時だョ!全員集合』は高い視聴率を記録しており、その視聴率は平均して30%から40%と驚異的な人気を誇っていた。 5人組であるドリフターズのメンバー2名が謹慎。特に志村はドリフの屋台骨を支える人気メンバーだったため、番組は大ピンチに陥った。 一時は番組そのものの中止も検討されたが、視聴率40%を超えるような人気番組が出演者側の都合で休むわけにもいかず(この当時、全員集合は放送局であるTBSを代表する番組であり、多額のスポンサー料を企業に請求していた)残された3人のメンバー(いかりや長介、加藤茶、高木ブー)は腹を括り、休まずに放送を続けることにした。 志村・仲本の2名不在で行われた『全員集合』は、かなりバタバタな状態で行われ、当初は「あわやドリフもこれまでか」という雰囲気であったが、生放送を長年続けてきた3人はこのピンチを切り抜け、加藤を中心にしたコントを急ごしらえで作り、番組を存続させたという。 しかし、リーダーであるいかりやの苦労は絶えなかったようで、いかりやは自著で「3人ドリフはグループ史上最大のピンチだった」と振り返っている。 また、当時の子供たちは「志村と仲本がいなくなった」という事実に、ショックを受け、(「ノミ行為」が理解できなかった事情もあるが)「二人は人を殺して牢獄に入った」という誤った噂が独り歩きしたこともあったという。 闇営業問題により、多くの番組が収録制限を受けている今、芸能界が「3人ドリフ」に学ぶことは多いかもしれない。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2019年06月30日 23時00分
何故、怪談や妖怪は学校で生まれるのか? その地位を脅かす場所も…
日本は世界でも稀に見る伝説・昔話や妖怪の王国である。日本人ならば、昔話を10話ぐらい挙げることは容易であり、いずれもストーリーのおおよその流れが頭に入っている。 また、妖怪名も20、30個ぐらいは容易に列挙できる。 これに関しては、水木しげる、手塚治虫、永井豪など錚々たるメンバーが、妖怪漫画で啓蒙を行った功績によるところが大きいのだが、我々日本人ほど妖怪好きな国民はいない特性も手伝っているだろう。これほど、妖怪に対して理解があるのは、世界を見渡してもわが国ぐらいであろう。 そんな妖怪だが、21世紀の現在、大部分がインターネット上の情報交換によって生まれている。怖い話や妖怪情報を交換するBBS(電子掲示板)やサイト上において、名前も知らない者同士が交流し、新たな妖怪伝説が生まれているのだ。「てけてけ」「ニンゲン」「ヤマノケ」「八尺さま」「ひさる」などネット上から生まれた妖怪は様々だ。その内容は、必ずしも現代的なものではなく、土着的な民話や妖怪像の系譜を引いているのが面白い。我々が怖いと思うモチーフやファクターは意外と古臭く泥臭いものなのだ。 基本的に妖怪や伝説(現代では都市伝説であるが)は、人々がコミュニケーションすることによって生まれる。ゆえに人間の生々しい交流が無くなった現代では、せいぜいネット上の交流ぐらいしか、妖怪を生み出すことはできないのだ。人間同士の交流を阻害したり、少なくすると批判されたネットが、妖怪を生み出す媒体になったとは裏腹である。 このネット以外に、妖怪を生み出す媒体がある。それが“学校という共同体”である。かつては血縁的、地縁的な結びつきをベースにした“村や町という共同体”が、人間のコミュニケーションの場となり、多くの伝説や妖怪を創り出してきた。 その“村や町という共同体”が崩壊した後、出てきたのが“学校という共同体”であった。この共同体は、都会や田舎に関係なく存在し、過疎などで崩壊することはない。勿論、私立学校ならば倒産することもありうるのだが、大部分の学校が卒業生を送り出し、新入生を迎え入れることで世代交代を繰り返しながら、存続していく。 つまり、新入が誕生であり、卒業が死なのだ。このように世代交代が可能ならば、伝説のストーリーが上級生から下級生に伝聞されることにより洗練され、より面白い“学校の怪談”や“学校の妖怪”が生まれうるのだ。 平成以降は、この学校怪談が主流となっていたが、最近は新しい共同体が生まれつつある。それが“会社の怪談”である。「こどもおとな」が増加した企業では、職場で多くの怪談や妖怪が生み出されているのだ。共同体がある限り、人と人とのコミュニケーションがある限り、妖怪や伝説が生まれていく。まったく、妖怪や伝説が生まれない日が来たら、それこそ人類は危ない状況なのかもしれない。(監修:山口敏太郎)
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社会 2019年06月30日 22時30分
冷凍庫から半分に折れた死体が…北国で発生した猟奇事件【背筋も凍る!女の事件簿】
北海道にも徐々に暑さが訪れてきた2002年6月初頭、身の毛もよだつような猟奇殺人事件が全国に伝えられた。 同年6月5日、北海道某市のアパートで、死体が入った冷凍庫が放置されているのが発見された。死体は男性のもので、体は半分に折れ曲がっており、死体の上には毛布がかけられていたという。体は既に腐敗しており、40〜50歳程度の中年男性ということがかろうじて分かる程度。この死体はすぐに警察に引き渡された。 検死の結果、この死体は5年前に当たる1997年に行方不明となり、以来5年間、家族から捜索依頼が出されていた男性ということが分かった。 冷凍庫詰めの男性死体が発見されたアパートは、この男性が生前契約していた物件。残された母子の家族が住んでいたのだが、数日前から別の男が住むアパートに越していた。 警察は残された家族を重要参考人として捜索。死体発見から約10時間後、妻である当時40歳のA子を殺人の容疑で逮捕した。 供述によると、A子は1997年に当時50歳の夫を殺害した後、なんと5年近くの間、冷凍庫詰めの死体と生活を続けていたというのだ。なぜA子は夫を殺害し、長い間、冷凍庫に入れていたのであろうか。 A子は1980年に男性と結婚。年の差カップルで、最初は仲睦まじかった夫婦仲も次第にすれ違いがみられるようになり、男性は酒に酔い、次第にA子に暴力を振るうようになっていた。 そして、耐え切れなくなったA子は結婚17年目の1997年、朝食の味噌汁に睡眠薬を入れて夫を眠らせ、首を絞めて殺害したのだ。 しかし、殺したはいいものの死体の処理に困ったA子は「腐らせてしまうと、ばれる」と感じ、家にあった冷蔵庫に死体を詰め込み、夫が行方不明だと警察に捜索願を出したのだ。 そして死体との生活を続け数年がたったある日、A子に新しい恋人ができた。A子は新しい恋人との生活を望み彼のアパートへ引っ越すことに。 夫の死体が入った冷凍庫はどうやっても外に持ち出すわけにはいかず、せっぱ詰まったA子は冷凍庫をアパートに置いていくことを決意。そして引っ越しと同時に電気が止まり、大家と不動産屋が立ち入った際に、腐乱した状態で死体が発見されたのである。 この状況では、借り主で妻でもあるA子に疑いがかかるのは火を見るより明らか。しかし、元夫の氷詰め死体と生活するのは限界だった。自分のことを分かってくれる新恋人の元に早く行こうと、「逮捕」という現実に怯えながらも早々にアパートを越したのかもしれない。 なお、このニュースは「北国で発生した冷凍猟奇事件」として全国で報じられた。事件発覚から1年後の2003年にはこの事件をモデルにしたビデオ映画『実録・事件 北海道“夫殺し”冷凍怪奇事件』も制作。女優・細川ふみえが主演し話題となった。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2019年06月29日 23時00分
ミサイル!?葉巻型UFO!?謎めいた小惑星「オウアムア」
現在、はるかかなたの宇宙から我々の太陽系を目がけて奇妙な物体が接近し、遠ざかっているという。その物体がこちら。長く先細ったこの物体は、まるでミサイルのようだ。しかも、この物体は内部が高温であり、全体的に赤く光って見えるという。 2017年10月19日に発見されたこの物体は、その速度と軌道から小惑星であるとみられている。 ハワイ・ホノルルの天文学研究所のカレン・ミーチ(Karen Meech)博士らは、チリの超大型望遠鏡の観測結果から、この物体が大きさ約400mで、常に回転しており明るさが大きく変動するなどの特徴があると発表した。 観測内容から判断して、この物体は岩石や金属からなり密度が高く、水や氷はないという。また、長時間にわたる宇宙線の照射の影響で表面が赤くなっていると考えられるという。 これらの観測結果から、この小惑星は別の星の周りで形成された後に何百万年もの間、宇宙空間をさまよい、太陽系まで接近してきた可能性があると考えられている。 ワシントンDCにあるNASAの科学ミッションディレクター、トーマス・ツルーチェン(Thomas Zurbuchen)氏は、今回の小惑星の発見を「我々の太陽系の成り立ちや、他の天体の形成を研究するための新しい手がかりになり得る」と述べている。 この小惑星は現地のハワイ語で「遠くからの来訪者」を意味する「オウアムア(オウムアムア)」と名付けられた。 そんなオウアムアの追跡調査は現在も続けられており、中には衝撃的なことが判明したケースもあった。 例えば太陽系内を移動中だったオウアムアは猛烈に加速しており、これは太陽系内の惑星の重力以外の力がオウアムアに作用している可能性が高いというのだ。これは「オウアムアの表面から放出された気体物質の噴流」によって引き起こされた可能性が高く、彗星に近い挙動とのことだ。 そんな点から、オウアムアが小惑星ではなく彗星である可能性や、さらには葉巻型の故障したエイリアンの宇宙船ではないかと考える研究者が出てきたのだ。 2017年11月に『The Astrophysical Journal』で発表された研究では、オウアムアがエイリアンの高度な技術から生み出された高速艇か、あるいは太陽系を調査に来たエイリアンの探査艇のどちらかの可能性があるという論文が出されており、地球外の知的生命体を調査するSETIの科学者たちは「オウムアムアがエイリアンの宇宙船である」という可能性を探ろうと、何らかのシグナルが出されていないか検証も行っている。 だが、「オウアムア=UFO説」は否定されている。2017年12月の『Nature Astronomy』によれば、炭素を豊富に含んだ厚さ30センチ以上の黒い皮膜がオウアムア全体を覆っており、彗星である可能性が高いようだ。 オウアムアは現在も太陽系から遠ざかる形で、猛スピードで宇宙を飛んでいる。(山口敏太郎)
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芸能ネタ 2019年06月29日 19時00分
【放送事故伝説】生放送はつらいよ……隠しきれなかった芸能人「ポロリ」伝説
6月26日に放送された「テレ東音楽祭2019」(テレビ東京系)で、近年のテレビでは珍しい放送事故が発生したと話題になった。 同番組では、先日、自殺未遂騒動も話題になった韓国ガールズグループ「KARA」の元メンバーで歌手のHARAが単独出演することに注目が集まった。 HARAは以前と変わらぬキレのダンスを見せ、持ち歌の「ミスター」を披露。ところが、この「ミスター」の歌唱中、HARAの身にとんでもないハプニングが起こっていた。 なんと、HARAが身に着けていた白い衣装がズルズルと落ちてしまい、一瞬ではあるが、ヌーブラを露出した姿が流れてしまったのだ。 HARAはダンス中、異変に気が付いたのか途中、カメラに背を向けた瞬間に衣装を直し事なきを得たのだが、ネットでは「HARA」「放送事故」のワードがTwitterのトレンドにるなど、復帰早々大きな話題になってしまった。 さて、本ハプニングは近年では珍しい、というよりも死語になりつつある「ポロリ事故」のひとつなのだが、平成時代に発生していなかったわけではない。 毎年恒例の夏の大型生放送特番といえば『24時間テレビ』(日本テレビ系)と『FNS27時間テレビ』(フジテレビ系)。本番組は長時間の生放送ということもあり、スタッフの緊張も途切れ気味になってしまうのか、放送事故が発生してしまうことがままある。 特に有名なのだが、2013年に放送された『FNS27時間テレビ』での事故だ。この年は「乙女の笑顔が明日をつくる!」というテーマで女性タレントや女性芸人を主役にした構成だったのだが、放送1日目(8月3日)の深夜のコーナー『さんま・中居の今夜も眠れない』で、ナインティナインの岡村隆史がフジテレビ社内に作られた女子風呂に潜入した。 そこには森三中、ハリセンボン、椿鬼奴ら当時、ブレイクしていた女性芸人が多数入浴していた。しかし途中何を思ったのか森三中の大島美幸がジャンプした際、体に巻いていたバスタオルが落ち、乳房が映り込んでしまったのだ。 異変に気が付いたカメラマンが、すぐに明石家さんまと中居正広のいるスタジオに中継を切り替えたものの後の祭り。中居が「ちょっとカサブタが見えましたね……」とコメントし、ハプニングをなかったことにしようとしたが、いくら中居でも無理だった。夏の終わりごろまで、ネットで大島の「ポロリ事件」の動画が拡散され続けたという。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2019年06月23日 23時00分
海老蔵はこの運命を越えられるか…市川團十郎の呪いと悲劇の歴史
来年2020年の5月に、現・市川海老蔵が十三代目市川團十郎白猿を襲名する。 團十郎家には数々の因縁がある。以前筆者が別の記事で説明したが、名跡そのものに呪いの連鎖があることを再度説明しておこう。なぜか團十郎という名跡を継ぐと、不幸になってしまうのだ。 まず、初代團十郎は役者仲間に舞台上で刺殺されている。人気役者が舞台上で演技中に刺殺されるなど考えられないことだ。 二代目團十郎は、日本初の千両役者となったが、絵島生島事件に巻き込まれ、事態の収拾に奔走する日々を送った。三代目の團十郎は、寛保元(1741)年に大坂で上演中、病に倒れ、翌年(1742年)に死去している。 四代目團十郎は67年の人生を送った。五代目團十郎も名人と評され、文化3(1806)年、66歳の天寿を全うした。歴代團十郎の中で平穏な人生を送ったのはこの2人ぐらいだ。 六代目團十郎は襲名後、風邪をこじらせて急死。22歳であった。さらに七代目團十郎は、暫(しばらく)、外郎売(ういろううり)などの歌舞伎十八番などを選定したが、天保13(1842)年、天保の改革により、江戸から追放されている。八代目團十郎は、『切られ与三』の与三郎役で人気を博した二枚目だが、嘉永7(1854)年、江戸から追放された父親(七代目團十郎)に会うために大阪に行くが、旅館で自殺してしまう。動機は分かっていない。 九代目團十郎は、八代目團十郎の弟。養子に出された先で、強盗の被害に遭っている。本人は九死に一生を得るが、養父は刺し殺された。また、五代目・市川新蔵を養子として、十代目にすべく育成するが、新蔵は病で片目を失明、その後急死した。十代目團十郎は、死後にその名を追贈された九代目の娘婿であり、生前に團十郎と名乗ったことはない。28歳で銀行員から転職した異色の歌舞伎役者だったが、役者としては恵まれなかった。 十一代團十郎は、他家から十代目市川團十郎の養子に。昭和37(1962)年4月『一億円の襲名』と呼ばれた襲名劇により、歌舞伎人気を復活させる。だが、襲名から3年半後の昭和40(1965)年11月10日、胃癌で死去。悲劇の名優とされた。そして、十二代目の市川團十郎は、白血病を発症しながら名優への道を進んでいたが、2013年に惜しまれながら死去した。 このように、この團十郎という名跡そのものが大変な因縁と宿命のある名前なのだ。(山口敏太郎)
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社会 2019年06月23日 22時30分
元美人女優が愛する男に浮気され、カミソリで股間を切断…「阿部定事件」とは異なる結末【背筋も凍る!女の事件簿】
1936年(昭和11年)5月18日、東京の下町で一人の娼婦が愛する男性を殺害し、局部を持ち帰るという「阿部定事件」が発生した。 「阿部定事件」があまりに有名であるため、他の局部切断事件はどうしても影が薄くなってしまうものの、「阿部定事件」以降でも、女性による局部切断事件は発生している。 1953年(昭和28年)7月9日、東京都文京区で38歳になる女性が逮捕された。この女性は年齢こそ重ねているものの、切れ長の目で落ち着いた雰囲気を持つ美女で、街を歩けば誰しもが見返すような美貌の持ち主であった。それもそのはず、この女性は10年ほど前まで映画に出演していた元女優だったのだ。 この女性、芸名を「宮古世里江」といい、16歳の時にチャンバラスターの大河内伝次郎に弟子入り。以来、大河内主演の日活映画『女人曼陀羅』などに端役として出演。しかし、女優としては大成せず、俳優仲間だった男性と結婚。以来、夫婦で移動劇団を作り生活していた。もっとも旅生活はいつまでも続かず、宮古は岩手県釜石市の旅館に落ち着き、女中として働き始めた。ところが、女中として働いている時、宮古は8歳年下の配管工の男性Aと関係を持つに至り、夫とは離婚し、Aと一緒に東京へ引っ越すことになった。 ところが、宮古の東京での生活も長くは続かなかった。Aは東京へ出てきてすぐ、宮古とは違う別の女性と関係を結んでしまい、なかなか帰ってこなくなってしまった。 「結婚しようと言っていたのに……」 Aのことは諦め、早く別の男性を見つけようと思った矢先、酒に酔ったAが突然、宮古の住むアパートへ戻ってきた。Aと宮古は久々の再会後、以前のように情痴の限りを尽くし、一杯のビールを飲むと、Aはその場で寝てしまった。宮古はスヤスヤと眠るAの寝顔を見ていると、「自分が捨てられた」という事実に改めて悲観し、西洋カミソリを手に取り、Aのペニスを「スパッ」と切断してしまったのだ。そして、宮古は切断したペニスを握りしめ、近くのマンホールの中へ捨ててしまったのだ。 ところが、麻酔もなしにペニスを切ったものなので、Aはあまりの痛さにこの世のものとは思えないうめき声を上げ、苦しんでしまった。宮古は「怒りのあまりとんでもないことしてしまった」とAを介抱。しばらくして、うめき声を聞いたアパートの管理人が病院に電話し、この度の「チン切り事件」が判明したのだ。 宮古は警察の取り調べに対し、「殺すつもりはなかった」と供述し、また、ペニスを切られたAも「彼女も可哀想な女だった」と語っており、最終的に宮古は起訴猶予処分となり、二人は仲良く帰って行ったという。 なお、切り取られマンホールに捨てられたAのペニスだが、その後、見つかったかどうかは定かではない。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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今話題の預言書「をのこ草子」! 徹底分析している資料が存在した?
2015年05月23日 18時00分
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「宇宙人写真」はここから始まった? イタリア・モングッチ氏の「宇宙人写真」
2015年05月19日 15時30分
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鬼の珍しい宝? 巨大で立派な「鬼の珍宝」レポート
2015年05月16日 18時00分
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石化した宇宙人か? 謎のミイラが発見される!
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未確認生物発見への第一歩! 残された足跡のから導き出されるものとは?
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タコが人間界を支配する日は来るのか?
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元国王も目撃? 「ジャージー・デビル」は悪魔なのか? 生物なのか?
2015年04月28日 15時30分
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「京都の世界遺産」に小型UFO襲来? 緑に輝く謎の光が!
2015年04月25日 18時00分
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スタジオが凍りついたオカルト作家・山口敏太郎の小籔批判
2015年04月23日 12時00分
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「アンパンマン」に似た宇宙人? フランスに現れた怪人物の正体は?
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日本のUFO・宇宙人事件簿! 徳川家康は宇宙人と接触していた?
2015年04月18日 18時00分
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ドードー鳥発見ならず! 人知れず生きている「絶滅動物」たち
2015年04月16日 17時20分
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神奈川県川崎市に謎の3点UFO出現? 川崎の空に何かが起こっている?
2015年04月11日 15時00分
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ミステリー
「不老不死」は夢じゃない? 256歳まで生きた人間が中国にいた?
2015年04月07日 15時30分
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ミステリー
アフリカに現れた謎の鳥型生物! 正体は翼竜の生き残りか?
2015年04月04日 18時00分
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「鬼のミイラ」ついに発見? その正体は如何に?
2015年03月31日 15時30分
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ミステリー
正体は「エネルギー体」? 「霊魂」? 京都・奈良の県境に現れたUFO
2015年03月28日 18時00分
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ミステリー
人間に友好的な「宇宙人たち」 パプワニューギアのUFO事件
2015年03月24日 15時30分