1681年ごろに絶滅したと思われた幻の鳥「ドードー」らしき生物が南米コスタリカのジャングルにて動き回っている姿がカメラに収められたのだ。
今から遡ること約350年前、西洋人によって捕食されたり、外来生物によって駆逐され滅びてしまったドードー鳥が21世紀の今、生きていたとしたら生物学の歴史を揺るがす大発見である。
この映像は日本に限らず世界でも話題になり、さまざまなネットニュースでも情報が拡散されたが後日映像は自然保護キャンペーンサイトのインターネット広告でCGを使った合成映像であったことが明らかになった。
幻の鳥ドードー生存の可能性が再び閉ざされ、未確認生物ファンおよび動物ファンは落胆した。
しかしドードー生存は夢物語であったもののとも絶滅動物が再び人間の目の前に現れることはままある。
右の写真は大型のライオン「バーバリライオン」を撮影した1893年ごろの写真である。
バーバリライオンは体長が3メートル以上もある巨大なライオンでかつてローマ帝国で剣闘士の戦いのときに使用されたほか「勝利者の象徴」としてシーザー皇帝は400頭ものバーバリライオンを飼っていたという。
バーバリライオンはほかのライオンのように草原には住まず山間の森林に住んでおり、その戦闘力はネコ科の生物で最強とも噂されていた。
しかし、強大すぎる力を持っていたためにローマ帝国衰退後も危険と判断した人間たちの手により殺されたり「ライオン狩り」といった貴族の遊びのために多くのバーバリライオンが狩られる結果となった。
バーバリライオンは1922年頃に最後の一体が射殺され絶滅したと思われたが、実は密かに生きており、1996年にバーバリライオンに非常によく似た個体を3体発見。2007年には純血種らしき最後の1体を保護するまでに至った。
絶滅したと思われてから約90年、バーバリライオンは21世紀の地球に人知れず生きていたのである。
その後もバーバリライオンは混血種の繁殖が行われ、今は50頭ものバーバリライオンが飼育され数を増やしている。
ドードーは絶滅してから300年以上がたってはいるが、この広い世界に人知れず生きている可能性は捨てきれない。ドードーをはじめとする絶滅動物が我々の目の前に現れる日は明日かもしれない!?
文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)