山口敏太郎
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社会 2019年08月15日 19時00分
女子中学生をクスリ漬け!2年に渡り同棲生活を送った鬼畜老人【昭和の残酷事件】
1986年10月、なんとも卑劣な事件が全国に報じられた。なんと、63歳の老人が親戚でもない女子中学生を自宅に監禁。覚せい剤を打ち、同棲生活を2年に渡り続けていたのである。本事件を掲載した当時の新聞を参照すると、その恐ろしい狂気の内容が垣間見えてくる。 監禁された少女は、東京都江戸川区出身のA子(発見当時17歳)で、彼女は中学2年生だった15歳時に行方をくらました。彼女は中学生の頃から不良とつるむようになり、ほとんど家に帰らず、両親も彼女の教育をあきらめ放置していたようだ。 そんなA子は家に帰らず、何をしていたのかというと、上野や浅草に出ては暴力団員と交際し、覚せい剤を分けてもらい注射していたという。ところが、しばらくしてA子に覚せい剤を分け与えていた暴力団員が逮捕された。クスリが手に入らなくなり困り果てたA子は他の団員に頼み込み、クスリを仲介する他の団員を紹介して貰ったのだが、それが当時61歳のSであった。 SはA子に対し、「俺のところに来れば、シャブ(覚せい剤)はいつでも打ってやる」と誘い出し、それから2年渡る老人と少女の長い同棲生活が始まった。 Sは暴力団の一員であるが、体が不自由で生活保護を受けていた。彼女を、溺愛する孫もしくはペットのように扱い、小遣いを与え、洋服も買ってあげていた一方、体の自由がきかないため、A子に身の回りのことを任せていたという。A子も何度かSからの脱出を企てたが、既にA子の体は覚せい剤に冒されており、Sの支配から抜け出すことは困難であった。 「このまま一生、Sの奴隷になるしかないのか」 同棲生活が2年余り続いた1986年10月、Sが目を離した隙にA子はついにSの家から脱出。A子は長い間、留守にしていた実家へ命からがら逃げ帰り、助けを求めた。A子は2年以上に及ぶ覚せい剤の中毒の影響で、既に衰弱しており、ほとんど言葉も話せない状態であったが、Sとの生活をポツリポツリと話すようになり、数日後、女子中学生の青春を奪った鬼畜老人・Sはようやく逮捕された。 この当時、東京では不良化する生徒が社会問題になっており、このA子の事件以外にも、クスリ漬けにし、暴力団の事務所で働かせる事件が発生するなど、不良生徒は暴力団から格好のターゲットにされていたのである。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2019年08月11日 23時00分
マンモスは今も生き残っている!? 復活プロジェクトと生きているマンモスの映像
現在、東京の日本科学未来館では、企画展として「マンモス展」が開催されている。(11月4日まで・休館日あり) 過去に愛・地球博で展示されたユカギルマンモスが再来日するほか、日本初公開の標本も多数展示されている。 マンモスは約500〜400万年前から氷河期の地球を闊歩していたゾウの一種である。なお、よく普通のゾウより巨大化して描かれることが多いが、サイズは普通のゾウと同じぐらいだ。恐らく、体に比べて不釣り合いに大きく立派な牙を持っていることから、普通のゾウに比べて体も大きいと連想されてしまうのかもしれない。 現在、凍土から発見された氷漬けのマンモスの死骸から抽出したDNAを用い、クローン技術によってマンモスを復活させられないかとする研究プロジェクトが行われており、日本でも近畿大学が最先端の生命科学研究を用いてマンモスの生態に迫ろうとしている。このような絶滅してしまった生物の研究については、先端医療や地球環境問題などの分野に活用できる可能性が考えられている半面、絶滅種を復活させることについては、倫理面の問題や生態系への影響などが問題視されてもいる。 さて、生物学上は氷河期末期の気候変動により衰退、絶滅への道をたどったマンモスだが、実は今もロシアに広がるシベリアの台地で生き残っているという伝説が、まことしやかに囁かれているのだ。 古くは1580年に毛の長いゾウの目撃証言が、1889年にはアラスカで体長9メートルものゾウが撃ち殺されたという話が残っている。そして、1943年にソ連軍の捕虜になっていたドイツ軍カメラマンがシベリアへ移送中に撮影したものとされる動画が近年インターネットに公開され、話題となった。さらに、2012年にはシベリアのチュクチ自治区で撮影されたものという、マンモスのカラー映像がネットにアップされ、話題を呼んだ。しかし、こちらの動画については、何者かがネットにアップされていた登山家のトレッキング時の動画に手を加えたフェイクであるとの結論が下っている。 果たして、シベリアの台地にマンモスは生き残っているのだろうか。多くの人々が「生きているマンモス」の調査にも、興味・関心を寄せている。(山口敏太郎)
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社会 2019年08月11日 22時30分
上司に叱られ逆恨み…コーヒーに青酸カリを混入した34歳の女、驚きの余罪も【背筋も凍る!女の事件簿】
1977年、東京・大阪で、青酸カリ入りのコーラを飲み、3名もの人間が死亡した「青酸コーラ無差別殺人事件」が発生した。何の罪もない人間が道端に放置してあったコーラを飲み死亡した本事件は、世間に衝撃を与えた。 さて、この青酸コーラ事件から8年が経過した1985年、青酸コーラならぬ「青酸コーヒー事件」が東京都内で発生している。あまり有名ではない事件だが、犯人の動機があまりに「身勝手すぎる」として、当時の新聞紙上を賑わせた事件であるので、ご紹介したい。 1985年10月、東京都港区の古美術商店で34歳の女性会社員を逮捕した。この女性はこの古美術商店に勤めるOLだったが、なんと自分の上司である社長および店長に、青酸カリを入れたアイスコーヒーを飲ませて毒殺しようとしたのだ。いったい何故彼女は、二人を毒殺しようと考えたのだろうか。 逮捕された34歳のOL、A子は同店に長年勤める真面目な社員だったが、ある日、交通事故に遭いむち打ち症になってしまった。幸い命に別状はなかったのだが、むち打ちの後遺症は彼女を苦しめた。そんな中、辛そうにしているA子を店長は体調のすぐれない彼女を気遣うわけでもなく、「さっきの客の対応はなんだ!」と叱責した。 ショックを受けたA子は、店長および店舗を訪れては口うるさく叱責を続ける社長に対し、いつしか強い殺意を抱くようになった。そして、A子は某ファーストフード店でアイスコーヒーを2つ購入。青酸カリを入れて店長と社長に飲ませようとしたのだ。A子の目論見は見事にあたり、社長と店長はアイスコーヒーを「ゴクリ」と飲み込んだ。 「うわ!なんだこれは!」青酸カリは非常に苦い薬物であり、コーヒーに異物が入っていることを即座に気づき吐き出した。そのため、二人の命に別状はなかったが、体の痺れが止まらないため病院へ。そこで買ってきたコーヒーに青酸カリを混入していたことがわかり、A子が青酸カリを入れた犯人だという事がわかった。 A子の犯行は計画的で、上司に対する恨み以外にも、店の金約300万円の使い込みもわかり、使い込み隠ぺいのため殺害計画でもあったことから、「毒物を使ったあまりに残虐な犯罪。仕事で叱責した2人に憎悪を抱き、さらに使い込みの事実を隠ぺいしようとしたなど、情状酌量の余地はない」として懲役7年の求刑となった。 東京のド真ん中で発生した毒物を使った凶悪事件……その動機はあまりに身勝手なものだった。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2019年08月10日 23時00分
親族死亡で再燃する「ケネディ家の呪い」 多くの親族の不幸な死の謎
8月1日、ロバート・F・ケネディ(Robert F. Kennedy)元司法長官の孫娘であるシアーシャ・ケネディ・ヒル(Saoirse Kennedy Hill)氏が自宅で亡くなったと複数のアメリカメディアが報じた。22歳、死因は薬物の過剰摂取とみられている。 彼女はケネディ大統領の弟に当たるロバート・ケネディとエセル夫人の11人の子供のうちの1人で、全米で行われた銃暴力に抗議するデモ行進に参加したり、メキシコで先住民のための学校を作るボランティア活動に参加するなど、人権活動や女性支援活動に熱心だったと遺族は語っている。また、高校時代には、うつ病などの心の病に苦しんでいると、学生新聞の中で告白したりもしていた。シアーシャ・ケネディ氏の自殺でにわかに囁かれているのが、「ケネディ家の呪い」だ。 ジョン.F.ケネディ大統領は、1963年11月22日にテキサス州ダラスで銃殺されるが、大統領以外にも、彼の多くの親族達が不幸な死を遂げている。 1944年7月に長兄のジョゼフ.Jr.が戦死、1945年8月に妹キャサリンの夫のハーティントン侯爵が戦死し、1948年にはキャサリン自身も事故死、1956年にはケネディ大統領の妻ジャクリーンが娘を死産。1961年にはケネディ大統領の父ジョゼフが脳溢血になり、1963年にはケネディ大統領の息子パトリックは生まれてから2日後に死亡。1964年にはケネディ大統領の末弟のエドワードの乗った飛行機がイギリスで墜落(ここでは本人は助かっているが、パイロットが死亡する大事故だった)。1966年にはロバートの妻の兄(つまり、ロバートの義兄)が飛行機事故で死亡、1968年にはロバート本人も大統領になることを期待されながら、暗殺されてしまうのだ。1969年にはエドワードのスキャンダルが発覚し、大統領への道を絶たれている。 これらの呪いはケネディ大統領のすぐ下の妹、ローズマリーによるものだという噂があるのだ。ローズマリーは成長するに連れて、癇癪を起こして暴れるようになったため、父ジョセフによって脳に外科的な処置を施し、精神疾患を治療するロボトミー手術を受けさせられてしまう。現代では非人道的とされるロボトミー手術だが、当時は最先端かつ人道的なものと考えられていた。そして、手術が行われて以降、ローズマリーは廃人同然になって障碍者用の施設に入れられることになった。これ以降、ケネディ家に不幸が続くようになっていくのである。 2005年01月09日、ローズマリーは兄弟たちに見送られながら亡くなった。これ以降、不幸な死亡者がケネディ家から出て来ていなかったため、呪いは終わったかに思われていたのだが…今も呪いは継続しているのだろうか。(山口敏太郎)
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芸能ネタ 2019年08月10日 21時30分
【放送事故伝説】生放送で思わず「吹き出し」人気女子アナの苦悩とは?
8月1日、CBCテレビ(愛知県)の情報番組『チャント!』で、珍しい放送事故があったとネットで話題になった。 この日の『チャント!』では、7月27日〜8月4日に愛知県で開催された「世界コスプレサミット2019」を特集。本イベントに出席した大村秀章愛知県知事と河村たかし名古屋市長は、人気漫画『ONE PIECE』のロロノア・ゾロ、サンジのコスプレをして登場。ところが、その姿があまりに滑稽すぎたのか、原稿を読むはずのアナウンサーが吹き出してしまい、全くニュースを伝えられないという事態に発展。番組の最後に謝罪するという出来事があった。 ネットでは、大村知事と河村市長のコスプレを見た上で、「このクオリティなら仕方がない」「よく耐えた」「ドンマイ」と絶賛の言葉が相次いだという。 さて、この手のアナウンサーが吹き出してしまうトラブルだが、過去にもいくつか発生している。 もっとも有名なのが、2006年6月に東京都内で逮捕された「人面マスク事件」であろう。これは、東京都内で接骨院を営む男性が、患者のクレジットカードを盗み出し現金を引き出した事件で、男は身元がバレないよう仮装用の人面マスクを被り、ATMから計50万円を引き出したのだという。 非常に悪質な事件だが、このニュースを紹介した「JNNイブニング・ニュース」の小倉弘子TBSアナウンサーは、どうもこの人面マスクが笑いのツボに入ったらしく、笑いを堪えている様子が視聴者に丸わかりだった。 もっとも、このVTRは、紹介したレポーターに同じマスクを被らせて再現させたほか、改造した部分をアップにされた上、わざわざマスクに容疑者の名前を表示する、「自分で(マスクに)ヒゲを書き込んだ」という原稿を読ませるなど、妙に悪意のある編集だったため、スタッフ側もある程度は確信犯で作っていた可能性が高い。 現在、この放送事故はTBS局内でも伝説となっており、小倉アナにとっても苦い思い出なのだという。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2019年08月04日 23時00分
全ての文明の起源は日本? 偉大な神主か、とんでもない山師か…竹内文書と竹内巨麿
古代の日本には、錆びない金属「ヒヒロカネ」があったとか、世界各地にある文明は日本に起源があり、エジプトやメキシコにあるピラミッドのルーツは日本にあるとか、世界には「五色人」と呼ばれる黄人、赤人、青人、黒人、白人の5種類の人間が存在し、日本人はそのすべてに君臨する「黄金人」であると記述しているのが、謎の古文書『竹内文書』である。 こんな”とんでも話”を信じる者は、今や誰もいないだろうが、戦前の日本人を驚愕させた『竹内文書』では、このようなマジカルな神話が喜々として語られている。 この『竹内文書』を突如公開したのが、怪人・竹内巨麿である。文書の内容は神代文字で記されており、解読が難しいはずなのだが、巨麿はあっさり読み解けたという。このあたりいかにも怪しい。この文書は、武烈天皇の勅命を受け、武内宿禰の孫である平群真鳥が記した写本群と、鉄剣などの宝物から成り立っている。 竹内巨麿は武内宿禰の子孫と称し、富山にあった皇祖皇太神宮から大量の宝物と文書を運び出し、茨城県北茨城市磯原に移転した。日本が世界の中心であったと説く彼の仮説は、当時の軍人や南朝支持者から好意的に迎えられ、竹内巨麿は一躍時代の寵児となった。 しかし、巨麿が武内宿禰の系譜であるという証拠はなく、虚言の可能性が指摘されている。よくよく調べてみると、この男は富山県の樵の家に生まれており、地元の旧家・竹内家の養子となっており、血縁は途絶えているようだ。 だが、数々の不思議な逸話のある人物であった。「竹内巨麿伝」によると、空中に神代文字を書くほどの霊能者であったという。当然の流れだが、戦後この竹内巨麿を取り調べたGHQは「誇大妄想の人物である」と断定している。 もちろん、常識的に考えて『竹内文書』が「偽書」「偽史」であるのは明白だが、戦前の神道的な思想を探る上で、『竹内文書』は、貴重であったと言えよう。「偽書」「偽史」には、庶民の深層心理が含有されているのは言うまでもない。 残念ながら『竹内文書』は、東京大空襲の業火に焼かれ、焼失してしまった。現在、『竹内文書』についての資料は、竹内巨麿や研究家たちによって写されたメモや写真に頼るしかない。 希代の山師・竹内巨麿は、政治的に世界で孤立し、経済・軍事両面で欧米に太刀打ちできない、戦前の日本人のジレンマが生み出した幻想だったのかもしれない。だが、妄想や虚偽ではなく、本当に世界に誇れる日本を創るためには、現実を冷静に見据える強い心が必要なのだ。(山口敏太郎)
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社会 2019年08月04日 22時30分
高級ホテルで宿泊客を滅多刺し! 異常な動機と犯人の女の正体とは【背筋も凍る!女の事件簿】
昭和時代も終わりに差しかかった1980年代中盤、東京のオフィス街にある某高級ホテルで、世にも恐ろしい陰惨な事件が発生した。 1984年(昭和59年)10月4日18時ごろ、某高級ホテルの廊下で宿泊客から「女性客同士が大喧嘩している」との通報があり、駆け付けたホテルマンが現場に着くと、廊下には血まみれの女性が倒れており、その近くには包丁を持った女性が立っていた。従業員は包丁を持っている女性を捕まえようとしたところ、左腕を刺されてしまったが、なんとか取り押さえて警察へ引き渡した。一方、刺された女性は背中や腹など約十か所に深い傷を負っており、手の施しようがなく、ほぼ即死状態だったという。 いったい何故、ホテルの廊下で女性同士の陰惨な殺人事件は発生したのか――。 捕まった女性は、住所不定無職のAという38歳の女性で、この日の14時ごろからホテルにチェックインしていた。彼女が住所不定無職なのは、れっきとした理由があった。なんとこのA、前日まで都内で起こした放火と覚せい剤事件によって栃木刑務所に服役していた元受刑者だったのだ。彼女は刑期満了で出所しており、行くところがなくこのホテルに泊まっていたという。 さらに、刺された女性とAは以前から面識があった訳ではなく、殺害の理由は「人を殺せば、気持ちがスッキリすると思ったから」という、とても信じられないものだった。 Aは栃木刑務所を出た後、家には帰らずホテルへ行き、日米野球の中継を観戦していた。しかし、出所後も、彼女の世間に対するムシャクシャした気持ちは晴れることなく、「この手で人を殺してみたい」と思った。そこで、Aは近くのデパートで刃渡り約十六センチの文化包丁を購入。包丁を片手に、部屋のドアを半開きにして、人が廊下を通るのをじっくり待ち構えていたのだという。 彼女は覚せい剤使用の前科はあるが、この日は覚せい剤を使った痕跡はなく、動機は前述の通り、「人を殺してスッキリしたい」という至極身勝手なもので、決して許される犯行ではないものの、言動や行動に覚せい剤使用による後遺症などの影響も見られたことから、東京地裁は「残虐冷酷な犯行である」としつつも一部減刑となり、懲役9年の実刑を言い渡した。 殺人事件が発生したこのホテルは現在も営業中だが、既に35年が経過しているため、事件の事を覚えている関係者はほぼいなくなっているという。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2019年08月03日 23時00分
繰り下げられ続ける石器時代!日本最古の石器は12万年前だった?
石器の出現から農耕が始まるまでの時代は、旧石器時代(および中石器時代)と呼ばれている。特に、打製石器が使われ始めた石器時代初期〜前期にかけてが、狭義の旧石器時代にあたる。旧石器時代は、一昔前は、現代より1〜3万年前頃とされていたが、今や7〜8万年前どころか、12万年前と発見の度に遡りつつあるのだ。 ちなみに、縄文時代は約16,500年〜約3,000年前(紀元前1万4500年〜紀元前1000年)、弥生時代は紀元前1000〜3世紀中頃と、やはり発見の度に時代が新しくなっている。 現在、日本最古の遺跡とされているものが、島根県出雲市の砂原遺跡である。松藤和人同志社大教授を団長とする学術発掘調査団の研究発表によれば、この遺跡からは、約12万年前の尖頭器など人間の手が入った石器が多数発掘されたという。石器の見つかった地層は、約11万年前にできた火山灰層の下にある地層で、約12万5000年前後に形成されたと言われている。 砂原遺跡から発見された石器は、予備調査で加工の証拠となる剥片など5点、本調査でもヘラに似た石器である削器(スクレイパー)2点、打製石器の一種である礫器(チョッピング・トゥール)1点など、最終的には30点もの石器が発見された。礫器は石の周囲ないしは一部を打ち欠いて刃としたもので、通常我々が思い浮かべる原始的な石器の形を思い浮かべて頂ければいい。また、砂原遺跡からは他にも、石器の加工や果実などを押しつぶすのに使った敲石(ハンマー・ストーン)なども発見されている。石器を加工するための石器も同地から発見されたということで、よりこの地に人類が生活していたことが明らかになった形だ。今まで日本最古の石器と言えば、岩手県の金取遺跡から発掘された9万〜8万年前の石器であったが、砂原遺跡での発見はそれを塗り替える事になる。 古い時代の遺跡や石器の発見といえば、2000年に発覚した藤村新一氏による「旧石器捏造事件」が記憶に新しい。1980年代頃から、旧石器時代のものとされる石器などが日本各地で相次いで見つかり、日本全国で古代遺跡へのロマンが高まっていった。藤村氏は周囲の研究者の期待に応えるように、推測された場所から石器を発見することで知られており、学会では「神の手」と呼ばれるほどだった。しかし、後に毎日新聞の記者により、捏造の瞬間を捉えられ、彼の発見に基づいた多くの遺跡が、史跡としての登録を抹消される事態になった。なお、彼が捏造に用いていた石器は、別の縄文時代の遺跡から持ち出してきた本物の石器だったという。 この事件もあって、旧石器時代に関する研究に関しては、かなり厳しい視線が注がれる現状となっている。しかし、それでもなお新しい発見がなされ、歴史の定説が覆されていくことに期待したいものである。(山口敏太郎)
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社会 2019年08月03日 21時30分
【放送事故伝説】火山に謎の人影が!?フジテレビに残る伝説の衝撃映像!
1986年(昭和61年)、東京都大島町にある火山、三原山が噴火した際、フジテレビの報道カメラが、「歩く人影」の姿を捉えるというオカルトめいた事件があった。 この年の11月19日、三原山は35年ぶりの大噴火に見舞われ、最終的には島民全員約1万人が船で、伊豆および東京都内に避難を開始する大規模な災害となり、テレビ局を始めとするマスコミは、全員退避となる直前まで大島町に滞在。その様子は日本全国に届けられた。 「問題の映像」が撮影されたのは、11月21日ごろ。炎が噴き出る火口を撮影しようと、フジテレビのクルーが安全な場所でカメラを回していたところ、ある一人のカメラマンが「あっ!」と声を上げた。 カメラマンはマグマを噴き上げる火口付近に、「謎の人影」を発見。その人影はマグマに飲み込まれまいと展望台へ急いでいたのだ。スタッフは救助に向かおうと思ったが、既にマグマは高い位置まで吹き上げており、救助することは不可能であった。なお、フジテレビの撮影スタッフは噴火後、この人物を探すため、焼け焦げた展望台へと向かったのだだが、人間の遺体らしきものは見つからなかった。 数日後、この「この謎の人影」の映像は、フジテレビのニュース番組やワイドショーでたびたび流れることとなり、「無事に避難することができたのだろうか」「幽霊だったのではないか」とのオカルトめいた噂も囁かれるようになった。 なお、この人物の正体だが、現在でもわかってないことも多いのだが、正体は全国の火山を撮影しているアマチュアカメラマンの某という人物だという。 当日はビニール傘を片手に火口付近へ出かけ、命からがら火口から逃げ出し、全島民避難後に、小屋に潜んでいるのを保護されており、命に別状はなかったのだという(その後、島民から大ヒンシュクを買ったのは言うまでもない)。 この映像は、昭和末期から平成初期にかけて度々放送されており、当時大きな話題になったが、なかなかに衝撃的な映像のため、最近ではほとんど放送される機会はなく、「伝説の映像」の一つと化しているようだ。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2019年07月28日 23時00分
正体不明ではなかった? 謎の天才浮世絵師・東洲斎写楽
江戸時代の浮世絵師、東洲斎写楽。この写楽という男だが、登場から200年以上経った今でも、多くの人を魅了してならない。2008年7月にはギリシャのコルフ島にて、扇子に描かれた写楽の肉筆画が発見されている。描き方の癖や題材の選び方からして、本人による肉筆画だと判明した。 では何故、この写楽という絵師に謎が多いのか。それは寛政6年(1794)年5月に現れてから、僅か10か月で140点という膨大な作品を残したまま、忽然として出版界から姿を消した点にある。無論、本名や出身地も明らかにしていない。役者の顔をデフォルメすることから評判も悪く、活動後期には絵柄も変わることから、売れ行きが芳しくなかったことが窺える。 その正体に関しては、今まで多くの研究家や作家が仮説を唱えてきた。葛飾北斎説、喜多川歌麿説、写楽のライバルであった歌川豊国説、円山応挙説、谷文晁説、なんと作家の十返舎一九説や、版元であった蔦谷重三郎説さえある。役者を生々しく描いたことから、歌舞伎役者の中村此蔵説や、歌舞妓堂艶鏡説など、芸能関係者が正体とされた時期もあった。 だが、結論は早々に出ていた。考証家・斎藤月岑が天保15年(1844年)に著した『増補浮世絵類考』に、「写楽斎」とは「俗称斎藤十郎兵衛、八丁堀に住す。阿州侯の能役者也」という記述がある。月岑は『江戸名所図会』など、今でいうところの旅行ガイドブックの編著者であり、リアルな記述で知られた人物である。ましてや写楽の活動時期から50年後に発売された出版物である。その後もしばらくは写楽が生きていたとしたら、月岑は写楽を直接知る人物から取材ができたはずである。だとしたら、これほど信頼できる記述はあるまい。これでほぼ決まりではないか。何故、他の絵師を当てはめる必要があるのかと徳島出身の筆者は憤慨しながら、そう思っていた。 だが、世の中には、ひねくれ者がいるもので、「斎藤十郎兵衛」が実在した証拠はない、と言い出す人も出る始末で、膠着状態が平成に入っても続いていた。 その後、「写楽の会」の調査により、埼玉県越谷市の浄土真宗本願寺派今日山法光寺が写楽の菩提寺として確認された。同寺の過去帳には「文政3年 (1820年)3月7日に、八丁堀地蔵橋阿州殿御内 斎藤十良(郎)兵衛 58歳で死去」と記述されている。これで阿波藩に仕える斎藤十郎兵衛の実在が確認され、写楽の正体がほぼ確定したのだ。(山口敏太郎)
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恐怖! 小刻みに震える「黄色いゾウ」 正体は子どもの霊魂か?
2015年10月10日 16時23分
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2万5千光年先の宇宙人へ「アレシボ・メッセージ」
2015年10月06日 16時44分
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回収された謎の死体はプレシオサウルスか? イギリスのシーサーペント騒動
2015年10月03日 16時50分
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日本のストーンヘンジ 古代のロマンあふれる「金山巨石群」
2015年09月29日 16時02分
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2015年09月26日 16時13分
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2015年09月22日 16時15分
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恐竜は今も生きている? アルゼンチンのプレシオサウルス捕獲大作戦!
2015年09月19日 17時08分
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宇宙人の頭骨が発見された!? メキシコの「スターチャイルド」
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最後列に写ったのは亡くなった整備兵本人だった!? 集合写真に写り込んだ幽霊
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2015年09月08日 14時55分
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「付喪神(つくもがみ)」は実在する? ピアノのうえに謎の手が!?
2015年09月05日 15時46分
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UFO写真のフェイクとリアル、見極める視点とは?
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これが本物の幽霊? 「茶色の夫人」写真の謎!
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2015年08月22日 17時33分
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