駐車場と思わしき薄暗い建物に数人の男性が太鼓を抱えて踊っている。赤い服装から見て演目は沖縄の伝統芸能「エイサー」と思われる。
さて、この写真の右上部分に注目していただきたい。なんと黄色い巨大な物体がにょっきりと空に向かって伸びているのだ。
黄色い物体は一直線上にかなりのスピードを持って伸びているようにも見え、黄色い色はまるで人間の首か腕を彷彿とさせる。
人間の体が伸びる妖怪といえばご存知「ろくろ首」を彷彿させるが、漫画『ワンピース』に出てくる「ゴムゴムの実の能力者」の必殺技のようにも見える。
この写真が撮影された経緯について説明しよう。これは今から10年以上前に某所で行われたイベントで撮影されたものである。
持ち主によるとこの写真が撮影されたときは持ち主の親戚が病気で入院しており、お見舞いのあととこの地で行われたお祭りに参加していたときに撮影されたものだという。
最初は光が写りこんだものと思っていたが、写真からただならぬ気配を感じ、山口敏太郎のもとへ譲ったとされている。
さて、この巨大な物体の正体であるが、やはり霊道のような霊の通り道だった可能性が高い。エイサーはもともとお盆に先祖の供養として踊られる伝統芸能で、先祖の霊を導く役割も持っている。そのため、この巨大な物体は先祖の霊が現世に戻ってくるための通り道であるという仮説が立てられる。
考えてみれば我々はお盆時にどのような形で先祖の霊がやってくるかわからない。
もしかすると先祖の霊は「ろくろ首」のように首だけ伸びたり、『ワンピース』のように腕だけ伸びたりして自宅に戻ってくるのかもしれない。
文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)