スポーツ
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スポーツ 2015年01月30日 15時00分
俺たちの熱狂バトルTheヒストリー〈大場政夫 非業の死〉
「歴代最高の日本人ボクサーは誰か」との問いに対してはファンの中でも議論百出となろうが、団塊の世代あたりに絞って同じ質問をしたときには、きっと1人の選手への支持が集中するに違いない。 “逆転の貴公子”そして“永遠のチャンピオン”…。第25代WBA世界フライ級王者・大場政夫だ。 まだ根性論が一般的にも通じていた'70年代初頭、大場はまさにその“根性”を武器にして戦い、世界王者であり続けた。 決してハードパンチャーでもなければスピードがずば抜けているわけでもない。教科書通りのきれいなワンツーをひたすらに繰り返す、いわば“愚直”なボクサーであったが、それを試合終了の瞬間まで続けるスタミナと精神力は、とても余人に真似できるものではない。 打たれ強いということもなく、試合序盤にダウンを喫する場面もしばしばであったが、それでもとにかく、心折れることなくワンツーを放ち続ける。そうするうちに、試合も中盤に差し掛かったころには徐々にパンチが相手を捉え始め、チャンスと見るや、そこから一転してラッシュを仕掛け、仕留める。 自身のダウンというピンチから始まった試合を根性で盛り返し、最後は見事勝利を収める。そんな漫画のような試合をリング上でまさに実現してきた。 「ただ大場は、世界王者になるまでは決して打ち合うタイプのファイターではなく、高い身長とリーチの長さを生かしたアウトボクサーだったんです」 こう話すのは古参のスポーツ紙記者。 確かにその戦績を見ると、王座奪取となった1970年10月のベルクレック・チャルバンチャイ戦以降はノンタイトル戦も含めた10戦のうち六つのKO勝ち。それ以前のプロ28戦中でのKO勝利は10度で、王者としてより強い相手と戦うようになってからの方がKO率は上がっている。 「当初は虚弱にも映るほど細かった身体が、王座に就いたころからしっかりしてきたというのもあるでしょう。ただ、あえてファイトスタイルを変えた部分もあったのではないか。あれは2度目の防衛戦だったか、アウトボクシングに徹して判定勝ちした大場は『他の日本人王者の負けが続いていたので、連敗を止めるために今日は安全運転した』との旨のコメントを残しています。単に勝つことだけが目的だったなら打ち合わない試合もできたというわけです」(同・記者) 内面から湧き出る闘争心ゆえか、あるいはプロとして魅せることに徹したのか。いずれにしても、そんな大場の試合ぶりは当時のボクシングファンたちのハートをガッチリとつかんだ。 その集大成ともいえるのが、1973年1月2日、日大講堂で行われたチャチャイ・チオノイ戦。5度目の防衛戦であり、そして、これが大場のラストファイトとなった。 初回、いきなり相手のパンチを食らった大場はダウン。しかも倒れた際にはバランスを崩して、足首を捻るアクシデントにまで見舞われる。観客からも脚を引きずる様子が見て取れるほどで、インターバルには氷水で足首を冷やしながらの試合となった。 だが、それでもひるむことなく大場がパンチを繰り出し続けると、徐々に形勢は傾き始める。 そうして迎えた第12ラウンド、ようやく最初のダウンを奪った大場は、そこから息をもつかせぬ怒涛のラッシュで一気に3ダウン。逆転のKO勝利だった。 だが、日本中を歓喜に沸かせた試合からひと月もたたない1月25日。大場は天に召されることになる。 少年時代の貧乏暮らしから「母に家をプレゼントする」との一心でボクサーとなった。そして、念願かなってファイトマネーで一軒家を建てた−−。そんな大場が、ようやく自分の趣味のために購入したスポーツカー、シボレー・コルベット・スティングレー…。 首都高速5号線のカーブを曲がり切れず中央分離帯を乗り越え、大型トラックと正面衝突。車体はひしゃげ、折れ曲がっていた。 肋骨が11本折れ、脳脊髄液が飛び散るほどの大惨事であったにもかかわらず、その顔だけはなぜか無傷で、眠ったように見えたという。 愛車と同じ、純白のスーツ姿だった。
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スポーツ 2015年01月29日 15時30分
センバツ32校決定! 12球団が「1位候補」と太鼓判を押す投手がベールを脱ぐ
第87回選抜高校野球大会(以下=センバツ/3月21日開幕)の注目は、高橋純平投手(県岐阜商)だろう。 プロ野球12球団は1月に定例のスカウト会議を開き、その年の指名候補リストを作成する。この時点でリスト入りした選手数は各球団にバラツキがあり、200人以上を記載する球団もあれば、巨人などは150人程度に留めている。もちろん、途中追加される場合もいる。 しかし、高橋投手に対する評価は、かなり高い。漏れ伝わってくる情報では、まず、阪神は中村勝広GM自らが高橋投手の視察が予定している。それも、「好投手なのはわかっている。大舞台でどんなピッチングをするのか」という“確認”である。また、1月20日にスカウトを招集した巨人は「複数の高校生投手をAランク評価した」そうだが、高橋投手について、「体があり(182センチ)、ストレートが速く、変化球のキレも、全部いいものを持っている。特Aとは言わないが、いずれそうなるかも」(山下哲治スカウト部長)と“最大級の評価”をつけたようだ。 1月12日にスカウト会議を開いた広島は296人をリストアップした。東京六大学の雄・上原健太投手(明大)が地元・広陵高の出身でもあるため、「密着視察していく」と明かしていたが、ほぼ同等の評価をしているという。昨年末にスカウト会議を開いた日本ハムも「今年(2014年)になって、ボールがさらに速くなった」(関係者)とコメント。 「さらに…」と語ったところに、一年生からマークしていた投手であることを匂わせていた。中日・中田宗男スカウト部長は「地元選手だし、一年生のときからずっと見ている。マー君(田中将大)みたいにズバ抜けた存在。球界の代表選手になる可能性がある」(共同通信参考)と褒めちぎっていた。 一部報道では、巨人・山下スカウト部長はこうも語っていた。「Aクラスは6人くらい。B、Cクラスは例年より30人くらい多い」今年のドラフトは『大豊作』という意味だ。 野茂英雄、佐々木主浩、古田敦也などを輩出した89年ドラフトに匹敵する“アタリ年”になるかもしれない。当時と違うのは、高校生も高く評価されている点ということ。高橋投手を筆頭に、即戦力、もしくはそれに近い評価を受けた高校生投手も多いが、今年は高校生野手も高い評価を受けている。 スカウトはセンバツ大会での視察を重要視しているともいう。それは「基礎体力強化に重きを置く冬の練習を越えて、どこまで成長したか」を確認するためだ。今春はレベルの高い試合が繰り広げられそうだ。(一部敬称略/スポーツライター・美山和也)
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スポーツ 2015年01月29日 15時00分
日ハムが引退した稲葉氏とマネジメント契約 狙うは他球団裏情報の収集
テレビ朝日系『報道ステーション』のスポーツコメンテーターに稲葉篤紀氏(42)が就任した。前任の工藤公康氏(51)が福岡ソフトバンクホークスの監督に就任したことに伴い、関係者の“粘り強い交渉”で実現したという。 「稲葉氏は最初から乗る気でしたが、球団がね…。稲葉氏も日ハムの将来の監督候補ですから」(ベテラン記者) 稲葉氏との契約形態は少し変わっている。北海道日本ハムはテレビ朝日の件より以前に、昨季限りで引退した稲葉氏を『スポーツ・コミュニティ・オフィサー』(SCO)に着任させたことを発表している。球団はかねてから“地域との共生”を掲げており、今後は稲葉氏が球団の行う社会貢献活動をリードしていくことになる。 しかし、それだけではない。日ハムと稲葉氏はタレント契約も締結した。引退した有名アスリートが芸能事務所と専属契約を交わし、テレビ出演や講演などのスケジュール管理を行ってもらうのはよく聞く話。日ハムは稲葉氏の芸能マネジメントも行うというのだ。これは極めて異例である。 「プロ野球OBにコーチや監督の就任を打診した際、所属事務所が年末から春先に掛け、大口の仕事をすでに入れてしまっている場合がある。こういう際には違約金が発生するという理由で、現場復帰を見送るケースが実は少なくないんです。日ハムは稲葉氏の現場復帰のタイミングを狂わせたくないと考えたのでしょう。球団がスケジュールを握る旨みもありますし…」(球界関係者) スケジュールを管理する旨みとは、稲葉氏の球団外での活動にある。 「日ハムは第2捕手の補強が急務となっています」(前出記者) 正捕手には大野奨太(28)がいるが、控えの市川友也(29)は昨年12月にヘルニア手術を受けており、開幕から出遅れる可能性が高い。若手の近藤健介(21)はすでに三塁手にコンバートされ、その他の若手はまだ力不足だ。 そこで、稲葉氏の球団外での活動が生きてくる。稲葉氏は侍ジャパンの内野守備走塁コーチも続けていく予定であり、選手人選のために全球団の情報が入ってくる。さらに、『報道ステーション』の取材名目で他球団には出入り自由だ。そんな稲葉氏が“お買い得な第2捕手候補“を栗山監督に推薦したとしてもおかしくはない状況になったのだ。 「栗山英樹監督(53)は12年シーズン途中、阪神にトレード放出した今成亮太(27)をいまも惜しんでいます。捕手としてだけではなく、代打の切り札でも使えた、と」(同) 一方で、その阪神が先発投手をトレード補強するため、パ・リーグ各球団に探りを入れているという情報もある。阪神側は自分たちから持ち掛けた話である以上、多少の出血は覚悟しているが、トレード相手の球団は“ハズレ選手”を掴まされたくないはず。日ハムはそんなときに稲葉氏の持っている情報が生きてくるというわけだ。 球団スタッフとタレントの兼任。日ハムは色々な二刀流がお好きなようである。
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スポーツ 2015年01月28日 15時30分
センバツ32校決定! 「82年ぶり出場」の影に隠れた強豪地区の屈辱
1月23日、第87回選抜高校野球大会(以下=センバツ/3月21日開幕)の出場校32校が発表された。 話題となったのは、82年ぶりの出場となる松山東(愛媛県)が21世紀枠で選ばれたこと。同校は旧制松山中の流れを汲む伝統校で、1950年夏に松山商と統合。同年夏、松山東の学校名で全国制覇を果たした歴史も持つ。昨秋の愛媛県大会を準優勝で飾り、四国大会にコマを進めた。県内でも屈指の進学校だという。平日は他運動部とグラウンドを共有するため、野球部が自由になるスペースは『内野』だけ。「いかに効率よく練習するか」を考えることで、好投手・亀岡優樹(2年)を盛り立てる雰囲気も育まれていったのだろう。 「最終候補(9校)に残れば、選出の可能性が高い」(関係者/昨12月上旬) 『21世紀枠』だが、昨年12月12日、各地区連盟推薦の高校が9校までに絞り込まれる。松山東がその9校に残った時点で「82年ぶりの出場」を予想する関係者も少なくなかった。 21世紀枠当確の一報が届いた直後、同校の野球部OB会は「82年前と同じユニフォームで部員たちを甲子園に送り出すプランもある。検討中」と、地元メディアに話していた。 同校への期待が高まるなか、『途切れた記録』もある。兵庫県勢のセンバツ出場記録が止まった。1983年、第55回大会から兵庫県の高校は連続して出場していたのだが、33年ぶりに『兵庫県勢ナシ』となった。 甲子園球場のお膝元の高校が1校も、寂しい限りである。 昨年10月26日から始まった秋季近畿大会にコマを進めた兵庫県の高校は、神戸国際大付校(県1位)、報徳学園(同2位)、津名(同3位)の3校。秋季近畿大会は大阪、兵庫、奈良、滋賀、京都、和歌山の府県大会上位2〜3校によって行われる。トーナメント形式となっており、1位・神戸国際大付校は近畿大会準優勝の立命館宇治(京都2位)、2位・報徳学園は同優勝校・天理(奈良1位)と1回戦でぶつかってしまった。結果、兵庫県3校は全て1回戦敗退となり、55回大会から続いていた記録のストップをある程度、覚悟していたという。 センバツは秋季大会の成績が選考対象となる。近畿・一般選考枠は「6校」。秋季大会終了後、優勝校・天理、準優勝校・立命館宇治、準決勝を戦った龍谷大平安、奈良大付の4校は“当確”とし、「大阪桐蔭、近江、北大津、箕島の同大会ベスト8校から残り2校を」の図式になっていた。 私見になるが、昨夏の甲子園覇者・大阪桐蔭はベスト8のなかでも「頭1つ」抜き出た存在。箕島は一年生中心の若いチームで、公立の北大津は投手力でやや落ちるという印象を持った。近江は小川良憲投手(2年)の前評判が高かったが、本領を発揮できないまま大会を終えてしまった。3校が決め手に欠いていただけに、「昨夏の代表校・神戸国際大付校、注目の一年生・主島大虎投手のいる報徳学園も対象に浮上してくるのではないか」の声もないわけではなかった。 近畿地区には昭和50年代から全国制覇を果たした有名・強豪校が多い。常に甲子園を争う強さを維持する“伝統”には敬意を評するが、「選考で決め手に欠く学校が多かった」ということは、有望中学生が公立校や新興高校に分散した結果でもあるようだ。(スポーツライター・美山和也)
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スポーツ 2015年01月28日 15時00分
ヤクルト真中監督就任もつかの間 進む宮本監督就任&球団身売りへの布石
東京ヤクルトスワローズが相川亮二(38)のFA移籍にともない、獲得球団の巨人に人的補償を行使したのは既報通り。巨人は強化指定選手だった19歳の奥村展征内野手を引き抜かれたショックを引きずっているが、ヤクルトの狙いは野手強化だけではなかった。 「奥村の父親がプリンスホテル時代の宮本慎也氏(44)の同僚ということで、ヤクルトはかなり早い時期から目を付けていました。レギュラークラスの内野手が少ないことに加え、左バッターも雄平が31歳、川端慎吾が27歳と高年齢化しつつある。右投左打の奥村は使い勝手もいいというわけです」(プロ野球解説者) 宮本氏の同僚の息子というのが、大きな決め手になったようだ。 今オフのヤクルトは球団史上最大の補強に踏み切った。FAでロッテのエース成瀬善久(29)と3年総額6億円、日ハムの大引啓次(30)と3年総額3億円の契約を結んだ。さらにMLBのレッズに在籍していたローガン・オンドルセク投手(29)も加わり、総額で10億円を超える大盤振る舞いとなった。これまでのヤクルトといえば補強には消極的で、FA制度で獲得したのは2008年の相川だけだった。 「近年、本社はフランスの乳製品メーカー『ダノン』による株取得に悩まされてきましたが、それもある程度落ち着き、球団に資金をまわせるようになったんです。衣笠剛球団社長も日大の後輩である真中満氏(44)が監督に就任したことで支援体制を決めました」(ベテラン記者) 14〜15年オフで補強に成功したセ・リーグ球団はヤクルトと広島だけだ。優勝チームの巨人は相川と金城龍彦(39)を加えた程度で、2位の阪神は手を出した補強に全敗したと言っても過言ではない。だが、前年上位チームほとんど補強してないからといって、15年ペナントレースでヤクルトが抜け出せる確証はどこにもない。怪我をしている選手がどこまでやれるかという不確定要素が多すぎるからだ。 「故障で長期離脱した館山、小川、由規が復帰できるか。ベテランの石川にこれ以上の上積み(10勝以上)は期待できない」(前出解説者) 弱点だった先発スタッフは成瀬とドラフト1位の竹下真吾(24)を加えたものの、不安視する声のほうが多い。 「技巧派の成瀬は狭い神宮球場では、対戦チームの餌食にされそう。セ・リーグの打線はチーム打率2割7分9厘のヤクルトばかりが注目されたが、巨人、広島、阪神、DeNAの打撃陣は潜在能力が高い」(同) ここまで大型補強をしたにも関わらず、ペナント奪取を逸した場合、ダノン社による株買収で揺さぶられたヤクルト本社も、球団を持ち続ける意義を真剣に検討してくるだろう。 「万が一の有事の際には、監督が真中よりも宮本氏の方が買収先のウケもいい」(関係者) 奥村獲得は将来の宮本体制に向けての布石とも解釈できる。奥村獲得で次期監督の土壌作り、宮本氏の知名度とクリーンイメージで“有事”に備える。まるで、三段跳びの助走のときのような構えだ。 まだ公式戦で采配を振るってもいないのに、次期指揮官の名前がチラ付く真中監督の胸中は複雑だろう。
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スポーツ 2015年01月27日 15時30分
2014年ペナントレース総括 数字で分かるアノ補強とドラフト指名(埼玉西武編)
投打ともに、課題は『三振と四球』だろう。 2014年の埼玉西武ライオンズは開幕から3連敗を喫し、交流戦途中の5月25日に伊原春樹監督(66)が自ら辞任を申し出た。田辺徳雄・打撃コーチ(48)が監督代行に昇格したものの、チームは5年ぶりのBクラス転落となってしまった。 低迷の原因だが、まず、13年には牧田和久(30)、岸孝之(30)、十亀剣(27)、野上亮磨(27)の4人の先発投手が規定投球回数に達したが、14年は岸、牧田だけ。思い返せば、不安視されていたのは救援陣の方だった。クローザーの適任者が不在だったためだが、こちらは2年目の高橋朋己(26)が現れ、29セーブを稼いだ。もともと、高橋は『奪三振率の高い左腕』であり、大きな期待が寄せられていた。<イニング別年間失点数>6回=86失点 チーム全体の総失点は『600』だから、14%強を“6回”で失った計算になる。とはいえ、致命的な人材難とは言えない。 チームトップのホールドポイントを稼いだウィリアムスは退団したが(26H)、2年目の増田達至(26)が25ホールドポイントを稼いでいる。田辺監督は高橋、増田を軸にして救援陣を再編できると判断したのではないだろうか。 ドラフトでは、高校屈指の好右腕・高橋光成(18=前橋育英)を筆頭に、佐野泰雄(22=平成国際大)、玉村祐典(19=敦賀気比高卒)の3投手を指名したが、全員、先発タイプである。オフの補強を見ても、先発タイプの補充が目立つ。新外国人投手のウエイド・ルブラン(30)、ウェード・レブランク(30)、21U野球ワールドカップ・台湾代表の右腕、郭俊麟(22/カク・シュンリン=前国立台湾体育運動大学)と、前台湾・義大ライノズの右腕、エスメルリング・バスケス(31)がそれだ。また、台湾プロ野球・ラミゴでセーブ王にも輝いたミゲル・メヒア(31)を獲得したのも、「高橋、増田」への期待感が重なっている。メヒアが日本でもクローザーができるのなら、左腕の高橋をセットアッパーに配置換えできる。先発投手に息切れし始める“魔の6回”、走者を得点圏に置いた場面で『奪三振率』の高い高橋を投入すれば、試合主導権を失わずに『増田-メヒア』の継投ができる。 また、西武フロントが今オフの補強でもっとも『自信』を持って獲得し、期待を寄せているのが、左腕・レブランクだ。 西武は左の先発投手が少ない。菊池雄星(23)が23試合に先発したが、5勝11敗と結果を出していない。小石博孝(27)、武隈祥太(25)もチャンスを生かしきれなかった。レブランクは対右打者の被打率は2割6分1厘と低い(メジャー通算)。「2位の左腕・佐野がローテーション入りできなければ現状維持」という状況にしなかったのは大きい。 だが、クローザーに繋ぐセットアッパー、左の先発投手。14年シーズンの『ウイークポイント』を外国人選手で補うのは危険も伴う。外国人選手はどんなに調査を重ねても「ハズレ」がある…。昨季途中、不振の打線を救ったのは、西武渉外担当が緊急補強したエルネスト・メヒア内野手(29)だった。その“眼力”を信じたい。 西武投手陣が対戦チームに全四球数は、12球団ワーストの515個。また、打線が選んだ年間四球数も、545個で12球団トップ。 黄金時代、西武打線は一発の脅威を秘めたバッターもいたが、犠打や右方向への打撃を駆使し、「1点」を積み上げる攻撃を得意としていた。その時代を知るOBがコーチになっており、投球を見極め、相手投手のスタミナをジリジリと奪っていこうとする意識は、今の選手たちにも浸透している。投手陣にしても、「3ボール・カウント」になっても、際どいコースを狙ってくる。決して間違ってはいないが、14年シーズンは各打者の積極性を奪い、与四球で無駄に走者を置く結果となってしまった。 エルネスト・メヒア、栗山巧(31)、浅村栄斗(24)、秋山翔吾(26)、中村剛也(31)が規定打席数に到達した。そのなかで、三振数が3ケタに到達しなかったのは、秋山だけ。といっても、98個を記録しているが…。「甘い投球」が来ても、ジックリ見極めようとの意識があるため、簡単に2ストライクまで追い込まれてしまうのだろう。もっとも、エルネスト・メヒアは初球から振り回していくタイプだが…。 西武選手を指して、「野球をよく知っている」と評する声も多く聞かれる。外国人選手がまた加わることによって、投打ともに積極性が生まれれば、状況は一変するのではないだろうか。【訂正】牧田和久選手の年齢に誤りがありました、訂正してお詫び致します。
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スポーツ 2015年01月27日 15時00分
アギーレ解任次の手 日本サッカー協会が画策する香川真司ガンバ大阪移籍(2)
“余剰戦力”の香川は売却の可能性が高まっており、そこに目を付けた協会が、先の4クラブに香川獲得の検討を要請したのである。問題は移籍金。世界的プレーヤーの香川の移籍金は11億円程度といわれるが、抜け道があるという。 「レンタル移籍です。籍をドルトムントに残し、期間限定の借り受けなら移籍金が発生しない。香川が現在の年俸(推定3億4000万円)をある程度我慢しさえすれば、そう難しい話ではない。ドルトムントにしても1年程度日本でプレーさせ、調子を取り戻したのを見計らってチームに戻せばいいだけのこと。ましてチームが2部落ちすれば、高額年俸を支払わずに済むメリットがある」(大手広告代理店サッカー担当) 香川自身も一時的な日本復帰には興味を示しているという。現在進行中のアジア杯でもエースナンバーの『10』を付けてはいるが、インサイドハーフという立場でゲームメークに専念、かつてのような輝きはまだない。持ち味のドリブル突破は影を潜め、シュートも精度を欠き、パレスチナ、イラク戦ともノーゴール。これで自己ワーストの代表8試合連続不発となった。 「一番の課題はメンタル面の回復。自信を取り戻させることです。そのためには黒田博樹がメジャー球団の年俸21億円オファーを蹴って4億円で古巣の広島に戻って男を上げたように、香川もまた八百長疑惑に揺れる日本サッカーを救済すべく日本に戻れば、栄光を取り戻し、真のスーパースターになれる。そしてACL制覇の立役者に。これこそ、協会首脳が思い描く復活シナリオなのです」(前出・代理店サッカー担当者) 日本復帰の場合、本来なら古巣のセレッソ大阪への復帰が自然なのだが、セレッソは昨シーズン、2部に降格してしまった。そこで大仁会長はACLに出場する4クラブに平等に声を掛けたのだろう。 最有力視されるのは故郷の神戸にも近いガンバ大阪だ。大仁会長から「金銭的な支援も今までとは違う形で充実させる」の約束を取り付け、野呂輝久社長は「Jリーグばかりでなく、クラブW杯も取りたい」と意欲を見せている。 「浦和や鹿島、柏も候補ですが、疑問符が付く。それなら名古屋市内に3万人規模の新スタジアム建設構想をぶち上げた名古屋や、黒田が戻り、旧市民球場跡地に新スタジアム建設を検討する広島の方が熱意があり、香川のハートを射止める可能性がある」(元Jリーグ監督のサッカー解説者) 今夏6月には2018年ロシアW杯のアジア予選(2次)もスタートする。赤ヘルの黒田ともども、今季は香川から目が離せない。
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スポーツ 2015年01月27日 15時00分
ポスティング廃止・人的補償改定に乗り出す強欲・巨人の旧態依然
関西系メディアが企画した新春インタビューで、阪神の和田豊監督は「巨人が怖い。大型補強ではなく、ピンポイントで弱点を補ってきたのが不気味」と語っていたが、別の方面でも巨人を警戒する声が他球団から聞こえてくる。 「巨人がプロ野球実行委員会で、ポスティングシステムと国内FAに伴う人的補償に関して“ルール改定”を訴えるという情報があるのです」 とはベテランスポーツ記者。 「今オフの主役・金子千尋(オリックス)が『国内FA行使+ポスティング』を主張しようとしました。野球協約の盲点を突いたもので、これでは国内FAと海外FAが同一になってしまう。選手会も国内と海外で取得年数が違う点について変更を訴えようとしており、話し合いが進むものと思われます」(同) しかし、巨人がポスティングシステムに着目した理由はほかにあった。 メジャースカウトの関心は、'15年オフの海外挑戦が確実視される前田健太に集中してしまうため、同時に彼らの欲しい選手として菅野智之が挙がり始めた。その情報を得た巨人がエース流出を防ぐため、ポスティングシステムの完全廃止を要求しようとしているというのだ。 「巨人の憤りは国内FAにも向けられている。ピンポイントで補強した相川亮二の人的補償でヤクルトに一本釣りされたのは、19歳の奥村展征だった。1年目から二軍戦86試合に出場した“強化指定選手”であり、巨人にすればかなり痛いところを突かれたということ。人的補償のプロテクトリストは28人までですが、これに入団3〜5年の新人は自動的に外すという文言を加えるようと目論んでいるのです」(某球団関係者) 奥村の一本釣りに関しては他球団からも同情の声が聞こえてくる。とはいえ、こうしたリスクを負うのもFA。巨人が怒りのルール改定を訴えれば、旧態依然とした“盟主体質”に反感を呼び、さらに球界全体を敵にまわすことになる。それも眼中なしで事を起こすのか注目だ。
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スポーツ 2015年01月27日 10時38分
松坂大輔は復活できるのか? ファンはシビアな意見
松坂大輔投手(34)が9年ぶりに日本に帰ってきた。 06年オフ、ポスティングシステム(入札制度)を行使して、米国に渡り、レッドソックス入りした松坂。1年目(07年)は15勝(12敗)、2年目(08年)には18勝(3敗)を挙げて、怪物ぶりをいかんなく発揮した。 しかし、メジャーで活躍できたのは、この2年だけだった。09年は右肩などの故障で、4勝しか挙げられず、10年も9勝止まり。 11年は開幕早々、右ヒジの異常を訴え、6月10日に手術を受けた。丸1年後の12年6月9日、メジャー復帰を果たしたが、本来の投球にはほど遠く、1勝しかマークできなかった。シーズン後、6年契約が切れ、FAとなった。 13年はインディアンスとマイナー契約を結んで、メジャー昇格を目指したが、チャンスがもらえず、同年8月に契約解除。メッツに新天地を求め、先発で3勝を挙げた。 14年は若手優先起用の状況下で、リリーフ登板が多く、先発はわずか9試合。残した成績は3勝3敗1セーブ、防御率3.89だった。 あくまでも、先発にこだわる松坂は日本球界復帰を決断。ソフトバンクと3年総額12億円(推定)プラス出来高の破格の契約を結んだ。 右ヒジの手術から復帰後、3シーズン、全く結果は出ず。3年間で7勝(13敗)しかマークしていない松坂は、果たして、9年ぶりの日本球界で復活を遂げられるのか? そこで、「Yahoo!ニュース」では、「ソフトバンク・松坂大輔投手は何勝できると思う?」との意識調査を、1月16日〜26日に実施。11万7186票(男性=87.7%、女性=12.3%)の回答があった。 松坂には最低限2ケタは勝ってほしいところだが、その調査結果では、「10〜14勝」が2万3038票(19.7%)、「15〜19勝」が2443票(2.1%)、「20勝以上」が1454票(1.2%)と非常にシビアなもの。2ケタ勝利を予想したファンは、全体のわずか23%。 逆に、「5〜9勝」が6万5411票(55.8%)と圧倒的で、「0〜4勝」が2万4840票(21.2%)。実に77%のファンが1ケタ勝利を予想している。 寄せられた意見を見ると、「全盛期に比べると、力の衰えは否めない」「米国でダメなものは、日本でもダメ」「ケガなしで1年間ローテ−ションを守れるとは思えない」といった厳しい声が多かった。 年俸4億円(推定)となると、球団もファンも15勝前後は期待したいところ。ファンの見る目はシビアだが、その予想を覆して、“怪物復活”はなるか?(リアルライブ編集部)
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スポーツ 2015年01月26日 16時00分
優勝決定後の“消化相撲”でも、白鵬に手を抜かせない“懸賞金”の魔力
大相撲初場所(1月11日〜25日=両国国技館)は、横綱・白鵬(宮城野)が自身11度目の全勝優勝で、33度目の優勝を飾り、大鵬がもつ最多優勝記録32回を抜き去った。 初場所は、まさに白鵬の独走だった。11勝4敗で、後に続いた横綱・日馬富士、大関・稀勢の里、徳勝龍に“4差”をつけ、13日目で優勝を決めた。 日馬富士、鶴竜(10勝5敗)の両横綱もさることながら、大関陣も琴奨菊は9勝止まり、カド番の豪栄道は千秋楽で辛うじて勝ち越して(8勝7敗)陥落を阻止するありさまで、相も変わらず、横綱、大関陣のふがいなさが白鵬の独走に拍車を掛けてしまった。 通常、13日目で早々と優勝が決まったら、残り2日は気が緩んでも仕方がないが、全勝で花を添えた白鵬の精神面の強さは大いに評価できるところ。 そのひとつの原動力となったのが、取組に懸けられる“懸賞金”だ。懸賞金は企業が注目の一番に懸けるものだが、初場所の懸賞金総本数は1625本で、過去最多だった昨年秋場所の1381本を大きく上回った。 本来、懸賞金の上限は幕内の制限時間(4分)の関係から一番につき50本とされていた。呼び出しが4分間で懸賞の旗を持って土俵上を歩いて掲示する本数の限界が50本と考えられていたからだ。ところが、白鵬が大鵬の記録を塗り替えたことで懸賞の申し込みが殺到。日本相撲協会では企業の要望を受け入れ、千秋楽結びの一番(白鵬対鶴竜)では、特例的に史上最多61本の懸賞が懸けられたのだ。 懸賞金は1本6万2000円だが、そこから協会の事務経費5300円、納税用の充当金2万6700円が天引きされ、当日の手取りは3万円。つまり、この一番には183万円の臨時収入が懸かっていたのだから、白鵬が死ぬ気で取りに行ったのも納得。 初場所で白鵬が獲得した懸賞金本数は史上最多の545本。1場所で白鵬がゲットした懸賞金総額は優勝賞金(1000万円)をはるかに超える1635万円。こんなにおいしい臨時収入が懸かっているのだから、すでに優勝が決まっていても、手を抜かせない“魔力”が懸賞金にはあるわけだ。 ちなみに、初場所での懸賞金獲得本数上位5傑は2位=鶴竜(169本)、3位=日馬富士(160本)、4位=遠藤(123本)、5位=稀勢の里(115本)で、白鵬と2位以下には大差がついている。 懸賞金は注目の一番、人気力士の取組により多く懸けられるが、勝たなければゲットできない。それを確実にモノにする白鵬の強さは筆舌に尽くしがたいものがある。 なお、初場所は15日間満員御礼となった。これは、東京開催場所では若貴ブーム時代の97年初場所以来、18年ぶりのこと。野球賭博や八百長問題で地に堕ちた相撲人気だが、ここにきて回復。その最大の立役者が、白鵬であることはいうまでもない。(落合一郎)
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