スポーツ
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スポーツ 2015年04月12日 15時00分
ハリルジャパンを脅かす中国サッカー大改革の本気度
白星スタートを切った新生サッカー日本代表、ハリルホジッチ監督(62)に難敵が登場!? 日本批判を繰り返す中国政府当局が『サッカー改革全体案』を発表し、欧州強豪各国や南米も警戒を強めているという。 「中国は過去度々、サッカー強化に乗り出していますが、今回の政府の本気度は今までとは違うともっぱらです。ものすごい選手が輩出され、次回ロシアW杯で台風の目になるかもしれません」(海外特派記者) 習近平国家主席はかねてからサッカー好きで知られていた。「3つの夢がある」と公言しており、それはW杯「出場、優勝、そして開催すること」だそうだ。 「短・中・長期に分けた50項目の目標と強化計画が立てられていました。完全に日本を意識した中身もあります」(同) サッカー強化策を進める管理機関は民間になるという。中期目標として、青少年サッカー人口の大幅増加、プロリーグ組織をアジアのナンバー1水準に上げ、国内の小中学校サッカー部を現在の4倍にあたる2万校まで増やす。また、「より地域に根ざしたクラブへの改革」と明記されており、チーム名から企業名を外す方向だという。そう、これはJリーグが創設されたときの日本のスタイルだ。 「中国国内のサッカー人気は、確実に高まってきています。前回ブラジルW杯が行われたとき、自国が出ていないのにパブリックビューイングの前には大勢の国民が集まって盛り上がっていました」(専門誌記者) 中国は日本のJリーグを研究しており、近年、定期的に日本サッカー協会を訪れ、レクチャーを受けてきた。友好関係ならともかく、日本の関係者は中国を格下と見くびっていたらしく、クラブチームの経営ノウハウまで教えてしまった。 「国家政策となれば、それ相応の代表監督を招集できるはず。次回ロシアW杯に向け、あっと驚くような大物を据えるのでは」(同) サッカーは“創造性のスポーツ”といわれる。自由奔放とは縁遠い国が、国家の力で果たしてどれほど上に行くことができるのか−−。けだし見物である。
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スポーツ 2015年04月12日 13時00分
阪神・鳥谷が1番打者転向以外にもイメチェン その陰で不振にあえぐ選手が
トラのクールガイ、鳥谷敬内野手(33)がテレビCMに出演し、あまりのイメチェンぶりにファンが驚いている。 「球団側が『明るい内容にして欲しい』とお願いしたようですね。でも、鳥谷本人が引き受けてくれるとは制作スタッフも驚いていました」(TV制作プロ関係者) 鳥谷が登場したテレビCMとは、衛星放送スカイAのプロ野球中継番組の宣伝。お茶の間でプロ野球中継を見ていたら、鳥谷がテレビ画面から出てきて、カメラ目線で決めポーズをするというもの。カメラ目線を送るときの鳥谷は目を大きく見開いており、「こんな一面があったんだ…」と、意外さで視聴者を喜ばせている。クールガイのイメージは崩れたかもしれないが好評のようだ。 「阪神の選手グッズでいちばんの売上を記録しているのは鳥谷です。藤浪のルーキーイヤーだった年も、鳥谷の方が、売上が上でした」(在阪記者) 鳥谷が宣伝したプロ野球中継日は3月29日の中日戦。中日はレギュラー選手の高齢化が進み、若手選手がポジション奪い取れていない。新しいスター選手が出てこないせいか、どの放送局も「中日戦は視聴率が取りにくい」とこぼしており、主催の阪神球団としても何かしらの手を打たなければならないと思ったのだろう。 しかし、鳥谷が覆したのはクールガイのイメージだけではなかった。 「和田(豊=52)監督の構想で、鳥谷の打順を変更しました。『1番鳥谷、3番西岡』の打順が理想だというのです。鳥谷は出塁率も高く、走れる選手ではありますが、鳥谷が1番打者で活躍すればするほど、生え抜きの中堅が活かされない…」(前出記者) 1番打者鳥谷の和田構想で犠牲者になったのは、二塁の定位置を奪った上本博紀(28)だ。開幕から、鳥谷と西岡を繋ぐ2番打者で起用されているが、精彩を欠いている。4月3日の巨人戦ではチームが快勝しても、上本だけは5打数無安打。前節のヤクルト戦ではバント失敗に加え、2失策と、いいところが全くなかった。 「昨季は1番打者でチームに貢献しました。右方向にも打てるバッターなので、2番打者の適性もあると思いますが、鳥谷が出塁すると、バントやエンドラン、カウントごとにサインがめまぐるしく変わるので、戸惑いを感じているようです」(同) 上本自身も、「自由度が違う」と、1番打者時代との違いをこぼしていた。 和田監督は現役時代、2番打者で二塁手を任されていた。上本に期待し、自身と同じポジションを踏襲させたのだろうが、逆効果となってしまった。1番鳥谷が出塁する度に、上本は悩んだ表情に変わる…。 「鳥谷は昨オフに5年20億円とも言われる契約で阪神に残留し、事実上の生涯トラ宣言をしたようなもの。その後、鳥谷をCMで起用したいという企業も現れ、詳細を詰めている段階です。1社あたりのギャラが5千万円とも7千万円とも言われています」(球界関係者) 今回のスカイAのCMでのイメチェンはその一環であり、CMタレントとしてブラウン管に登場し、お茶の間を楽しませる機会はさらに増えそうだ。しかし、本職でのイメチェン、1番打者鳥谷は上本からしたら見たくないだろう。
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スポーツ 2015年04月12日 10時00分
小塚桃子ゴルフ連載(30)第六部・世界のゴルフ場「日本・お花見ゴルフ編」
4月も中旬になり、スギ花粉の飛散もようやく落ち着きました。花粉症の方々にとって、いよいよ本格的なゴルフシーズン到来です。 今回は海外のゴルフ場の「面白話」を3回綴ります。日本では考えられないエピソードがてんこ盛り。海外旅行に行かれた際は是非、お役立て下さい。とはいえ、1回目の今回は日本編。私が先日、プレーした「お花見ゴルフ」について、ご紹介しますね。 4月3日、埼玉のゴルフ場でプレーしました。目的は何と「お花見」。桜満開の時期は、ゴルフ場でお花見する事をオススメします。 プレーする方はご存じかもしれませんが、ゴルフ場にはかなりの数で桜の木があります。お花見シーズンは18ホールくまなく咲いている桜を見ながら、のんびりゴルフを楽しむプレーヤーが年々、増えてきています。私もこの時ばかりはスコアよりもエンジョイ。今回は友達が缶チューハイ片手にラウンドしていました。こんなゴルフの楽しみ方は日本だけ。公園でのお花見も楽しいですが、趣味のゴルフをしながら満開の桜を楽しむ−−これもオツです。 因みにこの日は花冷えで極寒。ヒートテックと防寒ジャケットを着込んでプレー開始。時刻は8時半でした。ところが、プレーで身体が温まったのか5ホール目には汗が大量に出てきました。気温は低いのですが、ヒートテック効果はハンパでは無い。6ホール目にはついに半袖になりました。 こうなると、お花見をしながらエンジョイプレー。私は基本、プレー中は呑まないのでハーフまではスコアの崩れがありません。この日は前半43で回りました。 スタートが8時半なので、ハーフタイムは10時半頃から。そこで、かなり早い昼食をクラブハウスで摂りましたが、そこからも満開の桜を見る事が出来ました。気分は最高。その為か、高揚した私はビールとハイボールをゴクリ。完全にお花見モード。最も、パーティーを組んだ友達3人も完全に酒三昧。後半がある事を感じさせない酒盛りでした。 そんなこんなで後半を迎えたのですが、お分かりの通り、私のスコアはズタズタ。やはり酔っているとパターにボロが出ます。僅か30センチの距離であっても見事に外しました。 で、後半のスコアは51。前半が43だったので順当にいけば80台が出たところですが、それが叶わず94…お酒のラウンドなので、それもそれでありでしょう。 だが、しかし…。皆がワイワイやっている中、一人、淡々とお酒を飲みながら、黙々とプレーしていたパートナーがいたのです。恐らく、多少は酔っているのでしょうが、彼女は真剣勝負。何と72。普段から70台なので、お酒のある無しに関わらず安定していますね。 私は「仕方がない。酔っているから」と妥協している傍で彼女は「自分に負けない」ゴルフをしていたのです。勿論、この時期のゴルフは私が主流。彼女の様なストイックなプレーヤーは珍しい。私たちの前組は80代の方でしたが、本当に楽しそう。お花見がてら…は勿論ありますが、真剣の中に相手を立てる、という気配りがありました。私たちも会話をさせて頂きましたが、気配りの術はさすが。勉強になりました。 今回はここまで。(ゴルフの)コースに出ると何キロ位歩くと思いますか? 全てカートを使わず歩いた場合、何と、1万5000歩。距離にして7〜8キロにも及びます。「これをダイエットに生かさず、何に生かすのか」−−。こちらは、この部が終わり次第、綴りますね。小塚桃子オフィシャルブログ「季節はずれのももリンダ」http://ameblo.jp/koduka-momoko/
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スポーツ 2015年04月11日 15時00分
収支改善でもモンゴル勢頼みの大相撲
孝行息子もやっぱりモンゴル勢−−。日本相撲協会は春場所終了後の3月23日、両国国技館内で評議員会を開き、公益財団法人に移行して初めてとなる平成26年度の収支決算を承認した。 それによると、昨年は年6場所の大入りが計58日間と77日間だった平成9年以来の多さになり、本場所の入場券売り上げが7億円も増えた。大相撲人気の復活が数字の上でもハッキリと証明されたことになる。 地方巡業などを含めた事業収入も7億8000万円の増。ただし、両国国技館の土地や建物など、金融資産の評価額のマイナス分や、人件費の増加などを差し引くと2年ぶりに7400万円の赤字になった。 「とはいえ、協会首脳の表情は2年前とまったく違います。2年前は3年連続の赤字で、相撲人気にも復活の気配がまったく見えなかった。しかし今年は取り巻く状況が大きく違い、来年は大幅黒字が必至。北の湖理事長も、『お客さまのおかげで手応えを感じる』と、まるで黒字会社の社長のような顔をしていました」(担当記者) そういえば、横綱白鵬の2度目の6連覇達成で幕を閉じた春場所も、初場所に引き続いて15日間オール満員。これは14年ぶりのことだが、問題はこの沸騰する相撲人気の中身だ。 「相撲人気が急激に上がってきたのは去年の秋場所あたりから。この場所は新入幕の逸ノ城が怪物旋風を巻き起こした場所です。今度の春場所も、人気者の遠藤がケガで途中休場したが、照ノ富士の大奮闘で影響が出なかった。つまり、協会の屋台骨を本当に支えているのはモンゴル勢。とても日本の国技と胸を張れる状態ではありません」(協会関係者) せっかくのブーム到来も手放しでは喜べない。
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スポーツ 2015年04月11日 13時00分
巨人の試合をノムさんが生解説 原監督に与える影響力も増幅か
巨人が主催試合で販売している『レジェンズシート』という席種とサービスがある。これは、観戦席付近で巨人OBが試合を生解説し、それに対して質問もできるというもの。東京ドームの三塁側内野席前方に配置された席で楽しむことができる。 基本的には巨人の元選手が解説者として招かれ、今季は対戦チームの大物OBを同時に招くダブル解説を行っている。その対戦球団OBに今回、野村克也氏(77)の登場が決まった。野村氏は4月11日の対東京ヤクルト戦に招かれる予定だ。一部報道では、野村氏は体調が芳しくないとも伝えられていたが、果たして。 「野村氏のプロ野球解説はテレビ視聴者のウケも良く、『野球中継よりも、ノムさんの解説をもっと聞きたい』との声も寄せられるほどです。レジェンズシートに座れば、OBに直接質問することも可能です。大きな話題になっています」(ベテラン記者) しかし、この生解説は起用される相手球団OBも巨人の系列である日本テレビで専属解説をしていた元選手が多く、いわば特権のある仕事だった。地上波でプロ野球放送が激減したいま、試合解説の仕事も激減している。そんな中で東京ドームでの生解説は貴重な収入源ともいえる。同日は巨人OBとのダブル解説になるが、野村氏と一緒に解説するとなると、相当な勉強をしなければならない。 「これまで生解説を務めた巨人OBのなかには、失礼ながら、勉強不足の人もいました。でも、同席に観戦に来る客は巨人ファンが大半なので、巨人贔屓の内容を喋れば何とかなるみたいな空気もあって…。そんな中で、解説者としても人気がある野村氏は、体調が万全なら、今後も起用がはかなり増えると思われます」(同) 野村氏と一緒に解説する巨人OBは、知性派の鹿取義隆氏に決まった。いままでに巨人OBとして起用された面々を見たら、鹿取氏か堀内恒夫氏でなければ、野村氏に話を合わせられるOBは見あたらない。 野村氏が解説として招かれたことで、こんな声も聞かれた。「野村氏が原采配に何かしらの影響を与えているのではないか」と。 「野村氏はTBS系のスポーツ番組で阿部(慎之助)の一塁手転向に異議を唱えていました。『捕手がしっかりしていれば、絶対に最下位にはならない』とし、阿部を捕手に戻すべきだとの持論も繰り広げていました」(球界関係者) 4月3日に原辰徳監督は阿部を4番捕手で起用した。前日までの中日3連戦で3連敗を喫し、さらには捕手を務めていた相川亮二が試合中に肉離れを起こすアクシデントに見舞われた。とはいえ、原監督は阿部が捕手に戻ることは「99%ない」とし、阿部を一塁も固定する考えを口にしてきた。原監督は、この阿部捕手再転向を「一時的な措置」と説明したが、突然の方向転換に巨人選手は動揺していた。野村監督の反対論が以前からあったため、意志がグラついたのではないか? との見方も広まっている。 「原監督は他球団のOBとも親しく付き合っており、日本ハムの指揮官である栗山英樹監督とは兄弟のような仲です。もちろん野村氏とも親交はあるはず。野村氏のアンチ巨人の姿勢がパフォーマンスであることは世間一般にも知れ渡っている。原監督も実は裏で野村氏からいろいろと助言をもらっているのでは」(同) 現場指揮官にアドバイスをするのもOBの仕事だ。野村氏は特定球団のOBというより、球界全体のOBと言っていい存在。巨人OBは野村氏の発言力に負けてしまっているのではないか。
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スポーツ 2015年04月10日 13時00分
俺たちの熱狂バトルTheヒストリー〈辰吉丈一郎vsグレグ・リチャードソン〉
辰吉丈一郎の次男、寿以輝(じゅいき)のプロデビュー戦が来たる4月16日、大阪・ボディメーカーコロシアムで行われる。 本格的にプロを目指す前には80キロ以上もあった身体を、短期間で20キロも絞ってみせた精神力の強さはまさに父譲り。プロテストではフック一発で相手をロープまで吹き飛ばす破壊力を披露し、“辰吉2世”の将来を期待する声は大きい。 デビュー戦を控えてのインタビューでは奔放な発言も目立ち、ビッグマウスも父譲りのようだが、そんな寿以輝が唯一言わないセリフがある。 「オヤジを超える」 2世の常套句でありながら、これに限っては「オヤジと俺は別」と口を濁す。 「幼少時から父の映像を見てきた寿以輝は誰よりもその天才ぶりを知っている。だからこそ、それを超えるなどとは言えないのでしょう」(ボクシングライター) 薬師寺保栄との試合前の舌戦や、リング上で腕をグルグル回すパフォーマンスの印象が強烈なだけに、今となっては“ショーマン”の印象を持つ向きがあるかもしれないが、それはとんでもない誤りである。辰吉丈一郎は国内、いや世界レベルで見てもトップクラスの天才ボクサーだったのだ。 まだデビュー前の16歳のとき、六車卓也との世界王座決定戦のため来日したアサエル・モランのスパーリングパートナーに抜擢された辰吉は、これをめった打ち。「大阪帝拳ジムにドえらい天才がいる」との評判は、関係者や熱心なファンの間で瞬く間に広まった。 「ソウル五輪日本代表の有力候補」「メダルも狙える」とアマチュア関係者からも絶大な期待を寄せられたが、選考試合では体調不良もあって予選敗退。このショックから1年余りホームレス同然の放浪生活を送るが、ここからの復活とともに辰吉の快進撃が始まる。 デビュー戦ではその前評判から国内に対戦相手が見つからず、韓国のランカーを招聘して2回KO勝利。4戦目には早くも日本王座を獲得。当時の王者を一方的に攻め立て、4回KOに下す完勝だった。 その後、世界ランカーとの3試合を経て迎えた1991年9月19日、WBC世界バンタム級王座戦。 対するチャンピオンのグレグ・リチャードソン(米国)はアマ275戦、プロ33戦と経験豊富なベテランテクニシャン。「フレア(=ノミ)」のニックネームはどこか貧弱にも聞こえるが、素早い動きや的確なジャブには定評があり、プロ入りから間もない辰吉が挑む相手としてはあまりに分が悪いというのが戦前の評。「功を焦った時期尚早の世界戦」と、これに批判的な声も決して少なくはなかった。 しかし試合開始のゴングと同時に、そんなネガティブな声は一掃される。 “左を制する者は世界を制す” そんな格言の通りに、辰吉は序盤から左ジャブ一本で王者を圧倒していく。 ムチのようにしならせて出足を止め、またストレートのように伸ばし顔面を打ち抜く。王者の返しのパンチも時折ヒットはするが、辰吉はこれに全く動じる様子もなく、柔らかなウィービングで前に前にと出て、決して主導権を渡さない。 しなやかな上下の動きは野生の獣さながらで、王者のパンチもこれを捉えきることができない。試合前には「プロの厳しさを知ることになる」と辰吉をたしなめた王者であったが、その右まぶたは、みるみるうちに腫れ上がっていった。 8ラウンドにはきれいなワンツーで王者をぐらつかせ、迎えた10ラウンド、左ジャブからの返しの右フックがその顔面を捉えると、辰吉はここが勝機とばかりに一気呵成のラッシュを見せる。 サンドバッグ状態となった王者はラウンド終了のゴングに救われ、ダウンこそは免れたものの、次の11ラウンド、もはやコーナーから立ち上がることはできなかった。 TKO勝利−−。スピードとテクニックを誇る王者に対し、その両方で上回ってみせた完全勝利であった。 リングに突っ伏して喜びをかみしめる辰吉。具志堅用高の9戦目よりも1試合早い8戦目の世界王座戴冠は、当時の国内最短記録となった。今現在では井上尚弥(デビュー6戦目)に抜かれはしたが、その鮮烈さは今もなお決して色褪せるものではない。
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スポーツ 2015年04月09日 13時00分
USA発 新聞、テレビではわからないMLB「侍メジャーリーガーの逆襲」 ダルビッシュ有のトミー・ジョン手術 スポーツ紙が報じない七つの真実
キャンプイン早々、レンジャーズのエース・ダルビッシュ有がヒジを痛め、3月17日にトミージョン手術(ヒジの側副靭帯再建手術)を受けた。 手術が米国を代表するスポーツ整形外科医ジェイムズ・アンドリュース博士の執刀で行われたこと、手術はフロリダ州にある同博士のクリニックで行われたこと、トミージョン手術に踏み切るにあたっては3人の高名なスポーツ整形外科医の診察を受けたことなどは、スポーツ紙等で報じられているので、この項では報じられていない部分に焦点を当ててみたい。1:今季の年俸12億円は? 全額支払われる。ダルビッシュのような契約規模が100億円を超える長期契約選手に関しては球団が保険に入っているので、ダルの年俸の8〜9割をそれでカバーできる。レンジャーズが負う経済的なダメージは、実はそう大きくない。2:手術費用は? 30年前は先端医療だったトミージョン手術だが、いまは高校生がよく受ける一般的な手術になった。それでも医療費がバカ高い米国では平均250万円かかる。米国の医療は定価がないので全米で最も高名なスポーツ整形外科医、アンドリュース博士のクリニックなら、この1.5〜2倍ほどの金額になると思われる。 日本でもトミージョン手術は広く行われているが費用は30〜40万円程度。健康保険が適用されるケースが多いので、実質的な支払は10万円程度で済むケースが多い。3:ダルが受けたトミージョン手術の特徴は? トミージョン手術は通常、痛めたヒジの腱を切除し、反対側の腕(ダルの場合は左腕)の手首の腱や太腿の腱を移植することが多いが、今回の手術では左腕ではなく同じ右腕の手首の腱が右ヒジに移植された。4:なぜダルビッシュは日本でトミージョン手術を受けなかったのか? チームドクターの権限が大きいからだ。大リーグ球団はチームドクターになっているスポーツ整形外科医に高額の報酬を支払っていると思っている人が多いが、実際は逆。チームドクターの所属する大病院や地元のスポーツ整形外科医のグループが年間50〜150万ドル(6千万〜1億8千万円)を球団に支払ってチームドクターのポジションを得ている。人気選手の主治医になると大きな宣伝になるからだ。 選手の手術をコントロールする権利はチームドクター側にあるため、チームドクターがヒジの手術の専門家であればその医師が手術を受け持つケースが多い。ただレンジャーズの場合は、チーフ・チームドクターのマイスター博士が肩とヒザの専門家であるため、ヒジの第一人者であるアンドリュース博士に委ねられた。 トミージョン手術に関しては日本にも得意にしている医師がけっこういる。日本とアメリカ両国でヒジの手術(ヒジの遊離物の除去手術)を経験した投手の話では、手先の器用な日本の医師の方が手術痕のひきつれが少なく仕上がりが上手だという。トミージョン手術に関しても日本で受けた方がいいという声が少なくない。5:手術が失敗し再起不能になる確率は? 10%前後ある。日本人大リーガーの投手では過去に5人(大塚、田澤、松坂、和田、藤川)がトミージョン手術を受けているが、大塚晶文は2度トミージョン手術を受けたがどちらも失敗に終わり再起できなかった。大塚はヒジを痛めた'07年当時レンジャーズに在籍していたため、マイスター博士の助言でトミージョン手術のメッカであるロサンジェルス・センチネル病院のヨーカム博士の執刀で手術を受けたが失敗。2年後、再び同博士の執刀で2度目の手術を受けたが、この手術も成功しなかった。6:トミージョン手術で球速が増すのは本当か? 球速が増すのは1〜2割程度。広範囲な調査では平均3キロ、スピードが落ちるという結果が出ている。手術を受けた5人の日本人投手の中で球速がアップしたのは田澤純一のみ。 田澤は'10年4月(当時24歳)にダルと同じアンドリュース博士の執刀で手術を受け、復帰後、速球の平均スピードが144.4キロ('09年)から151.2キロ('14年)にアップした。スピードがアップするのは20代前半の投手が多い。これは若い投手の場合、リハビリで体幹が鍛えられるからだと言われている。逆に松坂大輔や藤川球児のように30代前半でトミージョン手術を受けた投手は、球速が平均して3〜4キロ落ちている。 ダルビッシュはもう28歳で若手と言える年齢ではないので過大な期待は禁物だ。7:復帰はいつか? いちばん可能性が高いのは来年6月だ。5月途中からマイナーで投げ始めて順調なら2〜3週間でメジャー復帰になるだろう。 3月にオープン戦で投げ始めて来季開幕からメジャー復帰と予測する向きもあるが、アジア系の投手は復帰を急ぐとことごとく悪い結果になっている。松坂大輔は11カ月半でメジャーに復帰したが球速、制球とも7割程度の出来でメッタ打ちに遭うケースが度々あった。藤川球児は術後10カ月で紅白戦に登板し、腕を痛めている。 ダルの契約は'17年まであるので、レンジャーズは復帰を急がせない可能性が高い。スポーツジャーナリスト・友成那智ともなり・なち 今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流。アメリカ野球に造詣が深く、現在は各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。'04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」(廣済堂出版)は日本人大リーガーにも愛読者が多い。
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スポーツ 2015年04月08日 16時00分
大方の評論家が最下位予想した中日が快進撃で首位 その原動力は?
プロ野球セ・リーグは各チームが10試合を消化した時点(4月7日現在)で、中日が7勝3敗で首位をガッチリキープ。2位はDeNA(6勝4敗)で、3位に巨人、阪神、ヤクルトの3チームが5勝5敗の5割で並び、優勝も予想された広島が2勝8敗でドロ沼の最下位に沈んでいる。 中日は昨季4位、DeNAは同5位、ヤクルトは同最下位で、現状では昨季Bクラスのチームが好スタートを切り、Aクラスのチームが苦しむ状況となっている。 開幕前、上積み要素があったDeNA、ヤクルトは台風の目と目されていたが、大方の評論家は中日の最下位を予想していた。その理由は大きな補強がなく、戦力アップが見込めなかったためだ。 中日は開幕カードの阪神戦こそ、2試合連続サヨナラ負けを含む悪夢の3連敗でスタートしたものの、本拠ナゴヤドームに戻ると勢いが出て、昨季上位の巨人、広島相手に6連勝し単独首位に立った。 7日のヤクルト戦(神宮)では、左のエース・大野雄大投手が1点を守り切って、1−0の完封勝利。5季ぶりの7連勝で、首位を守った。 この勢いは当分続きそうな気配で、DeNA次第では、10日からの中日対DeNA戦(ナゴヤドーム)が首位攻防戦になりそうな様相だ。 中日好調の要因は投手陣の踏ん張りに尽きる。チーム防御率は2.40(リーグ2位)で、先発投手がしっかりゲームをつくっている点が大きい。現状、中日のローテーション投手は山井大介投手、ラウル・バルデス投手(前ブルージェイズ傘下3A)、八木智哉投手(オリックスから戦力外)、大野、伊藤準規投手の5人。故障上がりの吉見一起投手は大事を取って、1日の登板後は出場選手登録を抹消され、間隔を空けて様子を見るもよう。その代わり、新戦力のバルデスが中4日でフル回転している。 一方、昨季まで貧打が目立った打撃陣も、チーム打率.286(リーグ1位)、得点43(リーグ2位)と好調。投打がうまくかみ合っているのが、7連勝の原動力になっている。 また、ほとんどノーマークに近かった9年目の長距離砲・福田永将内野手、ソフトバンクの育成選手から自由契約となった亀澤恭平内野手のブレイクもチームの大きな力になっている。 まだ、10試合を終えたばかりで、あと133試合もあるとはいえ、多くの評論家が最下位を予想した中日が、このまま快進撃を続けるようなら、中日を酷評した評論家たちは立つ瀬がなさそうだ。(落合一郎)
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スポーツ 2015年04月08日 12時00分
【甦るリング】第2回・限りなく受けが強かった三沢光晴さんが…
プロレスリング・ノアの社長兼エースだった三沢光晴さんが亡くなって、早6年が経とうとしている。 三沢さんは09年6月13日、広島県立総合体育館グリーンアリーナで行われたGHCタッグ選手権で、潮崎豪(現・全日本プロレス)と組み、王者組の斎藤彰俊&バイソン・スミスに挑戦。試合中、斎藤のバックドロップを受けた後に意識不明、心肺停止状態になり、リング禍に倒れた。享年46歳の若さだった。広島県警広島中央署による検視の結果、死因は頸髄離断と発表された。 国内のプロレス界で、試合中の死亡事故は数例あるが、“受け身の天才”といわれた三沢さんが技を受けた後に亡くなったという事実は、あまりにもショッキングだった。 主に90年代〜00年代にかけて、スーパースターとして、プロレス界をけん引した三沢さんは、とにかく受けが強かった。プロレスは相手の技を受けることで成立する格闘技である。そのため、攻めだけに優れていてもトップレスラーにはなれない。攻めと受けの両方において、一流でなければならないのだ。 闘った経験がある選手によると、三沢さんは「ゾンビ」と呼ばれるように、底知れぬタフネスぶりだったという。「いくら攻めても、効いてるのかどうか分からない」「ダメージを受けてるはずなのに、ゾンビのように復活してくる」といったところが対戦相手の感想。これは相手の技を受けても、ダメージを最小限に抑える受けのうまさ、攻撃に耐え得る肉体の強さに起因するのだろう。そして、30分、40分の長い試合になっても、衰えぬ無尽蔵のスタミナをもっていたようだ。 三沢さんの強さのバックボーンになったのは、アマチュアレスリングだった。中学時代は器械体操をやっていたが、すでにプロレスラーになる夢を志しており、その手段として、元五輪日本代表の谷津嘉章らを輩出したアマレスの強豪校・足利工業大学附属高校(栃木県)に進学。3年の時には国体のフリースタイル87キロ級を制覇した猛者だった。しかし、大学進学には目もくれず、初志貫徹して、高校卒業後の81年3月、全日本に入門した。 天才的な素質を発揮した三沢さんは、入門からわずか5か月後の同年8月にデビューした。当時の全日本では最速デビュー記録だった。 84年3月には、メキシコ武者修業のチャンスを与えられたが、4か月で日本に呼び戻され、2代目タイガーマスクに変身した。初代タイガーマスク(佐山聡)の正体は神秘のベールに包まれていたが、2代目はデビュー前に出された写真のマスクの奥に潜む風貌から、ファンの間では「正体は三沢だろう」と推測されていたのは、今では笑える話だ。 ターニングポイントとなったのは、90年5月14日、東京体育館大会。同年春、当時、ジャンボ鶴田(故人)のライバルだった天龍源一郎が離脱し、メガネスーパーが設立した新団体SWS入り。騒動の渦中で意を決した2代目タイガーは川田利明と組み、谷津&サムソン冬木(故人)と対戦したが、試合中に自らマスクを脱いで、以後、素顔で闘うことを選択する。 結果的に、この行動は吉と出た。鶴田が肝臓疾患のため、長期欠場を余儀なくされ、後に第一線を退いたこともあったが、92年8月にはスタン・ハンセンを破り、初めて3冠ヘビー級王座を奪取し、以後、名実ともに全日本のエースに君臨。 99年1月、全日本の創設者であり社長であったジャイアント馬場が死去してから、社長を任されたが、全日本の枠組みでは理想のプロレスを貫くことはできず、00年5月に社長を退任し、同年6月に退団した。 そして、新団体ノアを設立し、社長兼エースとして、獅子奮迅の活躍をするも、09年3月をもって、日本テレビが地上波放送を打ち切ると、ノアは運営に窮することになり、三沢は首に爆弾を抱えたまま、強行出場を続けていたが、不慮の事故に遭ってしまった。 私はライター生活のなかで、忘れられない三沢さんの試合がある。それは、01年4月、ZERO-ONEが開催した日本武道館大会で、“暴走王”小川直也とタッグながら初対決した試合(小川&村上一成=現・和成=対三沢&力皇猛)だ。この一戦で、三沢さんは小川をグラウンドで圧倒してみせたのだ。 この試合自体、ZERO-ONE側のゴリ押しで実現したカードで、夢の対決であったが、小川を軽くあしらったところに、三沢さんの奥深さ、ふだんはなかなか見せないシュートでの強さが垣間見えたのだ。 後にも先にも三沢さんと小川が交わったのは、この一戦だけだったが、三沢さんのプロレスラーとしての引き出しの多さを感じるには十分な試合だったのだ。(ミカエル・コバタ=毎週水曜日に掲載)
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スポーツ 2015年04月07日 17時00分
中畑DeNAのベンチ裏 「ベテランに冷たすぎるのでは?」の声
混戦セ・リーグの仕掛け人は中畑DeNAと言っていいだろう。開幕カードの巨人戦は負け越したが、次節の緒方カープに対しては3連勝。「優勝候補の筆頭」と目されていた広島はこれで勢いを失い、「2ゲーム差以内に5チームがひしめく混戦状況となった。 「DeNA打線が好調です。筒香、梶谷、桑原、バルディリス、石川が好投手相手でもしっかりと自分の仕事をしている。近年の課題だった先発投手の人材難も解消されつつある」(プロ野球解説者) 開幕ローテーション入りしたDeNAベイスターズの投手は、久保康友(34)、山口俊(27)、三嶋一輝(24)、井納翔一(28)、モスコーソ(31)、高崎健太郎(29)の6人。中畑清監督(61)は昨季チーム最多勝の久保を早々に開幕投手に指名し、キャンプ、オープン戦の調整具合を見て、残りの5人を選択した。就任4年目にして、「戦う戦力が揃った」とも言えるが、現先発ローテーションメンバーを見て、気になる点もないわけではない。 ベイスターズの精神的支柱、三浦大輔(41)の名前がない…。 「三浦は『兼任コーチ』でもありますが、ローテーション入りはおろか、開幕は二軍スタートとなりました」(同) 三浦はキャンプ、オープン戦で怪我は負っていない。昨夏5勝するなど、復活も印象づけている。しかし、開幕ローテーションは久保、山口、井納が早々に当確となり、モスコーソ、高崎に続き、最後の6人目に指名されたのが三嶋だった。三嶋はオープン戦で出遅れ、3月16日の対楽天戦でなんとか滑り込んだ。 「三浦が指揮官の印象を悪くしたとすれば、15日の阪神戦で5回4失点と結果を出せなかったことでしょう」(他球団スコアラー) だが、ベテランは調子が悪ければ悪いなりに配球を組み立ててくる。まして、三嶋は昨季開幕投手に指名され、2回9失点と大炎上している。それに対し、三浦は今季公式戦で『1勝』した時点で、プロ野球史上3人目となる23シーズン連続勝利の快挙を達成する。そのため、最後の6人目に選ばれるのは「三嶋よりも三浦」と、他球団も見ていた。 「中畑監督は『ベテラン』を容赦なく切り捨てる一面もあります。12年オフに清水直行、13年オフにラミレス、森本稀哲、昨オフは中村ノリを…」(前出・プロ野球解説者) 三浦は将来の監督候補とも目されている。三浦を慕う中堅、若手は多く、このまま二軍で調整させるようなことになれば、チームの士気にも影響しかねない。中畑監督が“後継者・三浦”をいつ一軍登板させるのか、そのタイミングを見誤れば、求心力を失いかねないが…。
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