スポーツ
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スポーツ 2015年04月09日 13時00分
USA発 新聞、テレビではわからないMLB「侍メジャーリーガーの逆襲」 ダルビッシュ有のトミー・ジョン手術 スポーツ紙が報じない七つの真実
キャンプイン早々、レンジャーズのエース・ダルビッシュ有がヒジを痛め、3月17日にトミージョン手術(ヒジの側副靭帯再建手術)を受けた。 手術が米国を代表するスポーツ整形外科医ジェイムズ・アンドリュース博士の執刀で行われたこと、手術はフロリダ州にある同博士のクリニックで行われたこと、トミージョン手術に踏み切るにあたっては3人の高名なスポーツ整形外科医の診察を受けたことなどは、スポーツ紙等で報じられているので、この項では報じられていない部分に焦点を当ててみたい。1:今季の年俸12億円は? 全額支払われる。ダルビッシュのような契約規模が100億円を超える長期契約選手に関しては球団が保険に入っているので、ダルの年俸の8〜9割をそれでカバーできる。レンジャーズが負う経済的なダメージは、実はそう大きくない。2:手術費用は? 30年前は先端医療だったトミージョン手術だが、いまは高校生がよく受ける一般的な手術になった。それでも医療費がバカ高い米国では平均250万円かかる。米国の医療は定価がないので全米で最も高名なスポーツ整形外科医、アンドリュース博士のクリニックなら、この1.5〜2倍ほどの金額になると思われる。 日本でもトミージョン手術は広く行われているが費用は30〜40万円程度。健康保険が適用されるケースが多いので、実質的な支払は10万円程度で済むケースが多い。3:ダルが受けたトミージョン手術の特徴は? トミージョン手術は通常、痛めたヒジの腱を切除し、反対側の腕(ダルの場合は左腕)の手首の腱や太腿の腱を移植することが多いが、今回の手術では左腕ではなく同じ右腕の手首の腱が右ヒジに移植された。4:なぜダルビッシュは日本でトミージョン手術を受けなかったのか? チームドクターの権限が大きいからだ。大リーグ球団はチームドクターになっているスポーツ整形外科医に高額の報酬を支払っていると思っている人が多いが、実際は逆。チームドクターの所属する大病院や地元のスポーツ整形外科医のグループが年間50〜150万ドル(6千万〜1億8千万円)を球団に支払ってチームドクターのポジションを得ている。人気選手の主治医になると大きな宣伝になるからだ。 選手の手術をコントロールする権利はチームドクター側にあるため、チームドクターがヒジの手術の専門家であればその医師が手術を受け持つケースが多い。ただレンジャーズの場合は、チーフ・チームドクターのマイスター博士が肩とヒザの専門家であるため、ヒジの第一人者であるアンドリュース博士に委ねられた。 トミージョン手術に関しては日本にも得意にしている医師がけっこういる。日本とアメリカ両国でヒジの手術(ヒジの遊離物の除去手術)を経験した投手の話では、手先の器用な日本の医師の方が手術痕のひきつれが少なく仕上がりが上手だという。トミージョン手術に関しても日本で受けた方がいいという声が少なくない。5:手術が失敗し再起不能になる確率は? 10%前後ある。日本人大リーガーの投手では過去に5人(大塚、田澤、松坂、和田、藤川)がトミージョン手術を受けているが、大塚晶文は2度トミージョン手術を受けたがどちらも失敗に終わり再起できなかった。大塚はヒジを痛めた'07年当時レンジャーズに在籍していたため、マイスター博士の助言でトミージョン手術のメッカであるロサンジェルス・センチネル病院のヨーカム博士の執刀で手術を受けたが失敗。2年後、再び同博士の執刀で2度目の手術を受けたが、この手術も成功しなかった。6:トミージョン手術で球速が増すのは本当か? 球速が増すのは1〜2割程度。広範囲な調査では平均3キロ、スピードが落ちるという結果が出ている。手術を受けた5人の日本人投手の中で球速がアップしたのは田澤純一のみ。 田澤は'10年4月(当時24歳)にダルと同じアンドリュース博士の執刀で手術を受け、復帰後、速球の平均スピードが144.4キロ('09年)から151.2キロ('14年)にアップした。スピードがアップするのは20代前半の投手が多い。これは若い投手の場合、リハビリで体幹が鍛えられるからだと言われている。逆に松坂大輔や藤川球児のように30代前半でトミージョン手術を受けた投手は、球速が平均して3〜4キロ落ちている。 ダルビッシュはもう28歳で若手と言える年齢ではないので過大な期待は禁物だ。7:復帰はいつか? いちばん可能性が高いのは来年6月だ。5月途中からマイナーで投げ始めて順調なら2〜3週間でメジャー復帰になるだろう。 3月にオープン戦で投げ始めて来季開幕からメジャー復帰と予測する向きもあるが、アジア系の投手は復帰を急ぐとことごとく悪い結果になっている。松坂大輔は11カ月半でメジャーに復帰したが球速、制球とも7割程度の出来でメッタ打ちに遭うケースが度々あった。藤川球児は術後10カ月で紅白戦に登板し、腕を痛めている。 ダルの契約は'17年まであるので、レンジャーズは復帰を急がせない可能性が高い。スポーツジャーナリスト・友成那智ともなり・なち 今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流。アメリカ野球に造詣が深く、現在は各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。'04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」(廣済堂出版)は日本人大リーガーにも愛読者が多い。
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スポーツ 2015年04月08日 16時00分
大方の評論家が最下位予想した中日が快進撃で首位 その原動力は?
プロ野球セ・リーグは各チームが10試合を消化した時点(4月7日現在)で、中日が7勝3敗で首位をガッチリキープ。2位はDeNA(6勝4敗)で、3位に巨人、阪神、ヤクルトの3チームが5勝5敗の5割で並び、優勝も予想された広島が2勝8敗でドロ沼の最下位に沈んでいる。 中日は昨季4位、DeNAは同5位、ヤクルトは同最下位で、現状では昨季Bクラスのチームが好スタートを切り、Aクラスのチームが苦しむ状況となっている。 開幕前、上積み要素があったDeNA、ヤクルトは台風の目と目されていたが、大方の評論家は中日の最下位を予想していた。その理由は大きな補強がなく、戦力アップが見込めなかったためだ。 中日は開幕カードの阪神戦こそ、2試合連続サヨナラ負けを含む悪夢の3連敗でスタートしたものの、本拠ナゴヤドームに戻ると勢いが出て、昨季上位の巨人、広島相手に6連勝し単独首位に立った。 7日のヤクルト戦(神宮)では、左のエース・大野雄大投手が1点を守り切って、1−0の完封勝利。5季ぶりの7連勝で、首位を守った。 この勢いは当分続きそうな気配で、DeNA次第では、10日からの中日対DeNA戦(ナゴヤドーム)が首位攻防戦になりそうな様相だ。 中日好調の要因は投手陣の踏ん張りに尽きる。チーム防御率は2.40(リーグ2位)で、先発投手がしっかりゲームをつくっている点が大きい。現状、中日のローテーション投手は山井大介投手、ラウル・バルデス投手(前ブルージェイズ傘下3A)、八木智哉投手(オリックスから戦力外)、大野、伊藤準規投手の5人。故障上がりの吉見一起投手は大事を取って、1日の登板後は出場選手登録を抹消され、間隔を空けて様子を見るもよう。その代わり、新戦力のバルデスが中4日でフル回転している。 一方、昨季まで貧打が目立った打撃陣も、チーム打率.286(リーグ1位)、得点43(リーグ2位)と好調。投打がうまくかみ合っているのが、7連勝の原動力になっている。 また、ほとんどノーマークに近かった9年目の長距離砲・福田永将内野手、ソフトバンクの育成選手から自由契約となった亀澤恭平内野手のブレイクもチームの大きな力になっている。 まだ、10試合を終えたばかりで、あと133試合もあるとはいえ、多くの評論家が最下位を予想した中日が、このまま快進撃を続けるようなら、中日を酷評した評論家たちは立つ瀬がなさそうだ。(落合一郎)
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スポーツ 2015年04月08日 12時00分
【甦るリング】第2回・限りなく受けが強かった三沢光晴さんが…
プロレスリング・ノアの社長兼エースだった三沢光晴さんが亡くなって、早6年が経とうとしている。 三沢さんは09年6月13日、広島県立総合体育館グリーンアリーナで行われたGHCタッグ選手権で、潮崎豪(現・全日本プロレス)と組み、王者組の斎藤彰俊&バイソン・スミスに挑戦。試合中、斎藤のバックドロップを受けた後に意識不明、心肺停止状態になり、リング禍に倒れた。享年46歳の若さだった。広島県警広島中央署による検視の結果、死因は頸髄離断と発表された。 国内のプロレス界で、試合中の死亡事故は数例あるが、“受け身の天才”といわれた三沢さんが技を受けた後に亡くなったという事実は、あまりにもショッキングだった。 主に90年代〜00年代にかけて、スーパースターとして、プロレス界をけん引した三沢さんは、とにかく受けが強かった。プロレスは相手の技を受けることで成立する格闘技である。そのため、攻めだけに優れていてもトップレスラーにはなれない。攻めと受けの両方において、一流でなければならないのだ。 闘った経験がある選手によると、三沢さんは「ゾンビ」と呼ばれるように、底知れぬタフネスぶりだったという。「いくら攻めても、効いてるのかどうか分からない」「ダメージを受けてるはずなのに、ゾンビのように復活してくる」といったところが対戦相手の感想。これは相手の技を受けても、ダメージを最小限に抑える受けのうまさ、攻撃に耐え得る肉体の強さに起因するのだろう。そして、30分、40分の長い試合になっても、衰えぬ無尽蔵のスタミナをもっていたようだ。 三沢さんの強さのバックボーンになったのは、アマチュアレスリングだった。中学時代は器械体操をやっていたが、すでにプロレスラーになる夢を志しており、その手段として、元五輪日本代表の谷津嘉章らを輩出したアマレスの強豪校・足利工業大学附属高校(栃木県)に進学。3年の時には国体のフリースタイル87キロ級を制覇した猛者だった。しかし、大学進学には目もくれず、初志貫徹して、高校卒業後の81年3月、全日本に入門した。 天才的な素質を発揮した三沢さんは、入門からわずか5か月後の同年8月にデビューした。当時の全日本では最速デビュー記録だった。 84年3月には、メキシコ武者修業のチャンスを与えられたが、4か月で日本に呼び戻され、2代目タイガーマスクに変身した。初代タイガーマスク(佐山聡)の正体は神秘のベールに包まれていたが、2代目はデビュー前に出された写真のマスクの奥に潜む風貌から、ファンの間では「正体は三沢だろう」と推測されていたのは、今では笑える話だ。 ターニングポイントとなったのは、90年5月14日、東京体育館大会。同年春、当時、ジャンボ鶴田(故人)のライバルだった天龍源一郎が離脱し、メガネスーパーが設立した新団体SWS入り。騒動の渦中で意を決した2代目タイガーは川田利明と組み、谷津&サムソン冬木(故人)と対戦したが、試合中に自らマスクを脱いで、以後、素顔で闘うことを選択する。 結果的に、この行動は吉と出た。鶴田が肝臓疾患のため、長期欠場を余儀なくされ、後に第一線を退いたこともあったが、92年8月にはスタン・ハンセンを破り、初めて3冠ヘビー級王座を奪取し、以後、名実ともに全日本のエースに君臨。 99年1月、全日本の創設者であり社長であったジャイアント馬場が死去してから、社長を任されたが、全日本の枠組みでは理想のプロレスを貫くことはできず、00年5月に社長を退任し、同年6月に退団した。 そして、新団体ノアを設立し、社長兼エースとして、獅子奮迅の活躍をするも、09年3月をもって、日本テレビが地上波放送を打ち切ると、ノアは運営に窮することになり、三沢は首に爆弾を抱えたまま、強行出場を続けていたが、不慮の事故に遭ってしまった。 私はライター生活のなかで、忘れられない三沢さんの試合がある。それは、01年4月、ZERO-ONEが開催した日本武道館大会で、“暴走王”小川直也とタッグながら初対決した試合(小川&村上一成=現・和成=対三沢&力皇猛)だ。この一戦で、三沢さんは小川をグラウンドで圧倒してみせたのだ。 この試合自体、ZERO-ONE側のゴリ押しで実現したカードで、夢の対決であったが、小川を軽くあしらったところに、三沢さんの奥深さ、ふだんはなかなか見せないシュートでの強さが垣間見えたのだ。 後にも先にも三沢さんと小川が交わったのは、この一戦だけだったが、三沢さんのプロレスラーとしての引き出しの多さを感じるには十分な試合だったのだ。(ミカエル・コバタ=毎週水曜日に掲載)
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スポーツ 2015年04月07日 17時00分
中畑DeNAのベンチ裏 「ベテランに冷たすぎるのでは?」の声
混戦セ・リーグの仕掛け人は中畑DeNAと言っていいだろう。開幕カードの巨人戦は負け越したが、次節の緒方カープに対しては3連勝。「優勝候補の筆頭」と目されていた広島はこれで勢いを失い、「2ゲーム差以内に5チームがひしめく混戦状況となった。 「DeNA打線が好調です。筒香、梶谷、桑原、バルディリス、石川が好投手相手でもしっかりと自分の仕事をしている。近年の課題だった先発投手の人材難も解消されつつある」(プロ野球解説者) 開幕ローテーション入りしたDeNAベイスターズの投手は、久保康友(34)、山口俊(27)、三嶋一輝(24)、井納翔一(28)、モスコーソ(31)、高崎健太郎(29)の6人。中畑清監督(61)は昨季チーム最多勝の久保を早々に開幕投手に指名し、キャンプ、オープン戦の調整具合を見て、残りの5人を選択した。就任4年目にして、「戦う戦力が揃った」とも言えるが、現先発ローテーションメンバーを見て、気になる点もないわけではない。 ベイスターズの精神的支柱、三浦大輔(41)の名前がない…。 「三浦は『兼任コーチ』でもありますが、ローテーション入りはおろか、開幕は二軍スタートとなりました」(同) 三浦はキャンプ、オープン戦で怪我は負っていない。昨夏5勝するなど、復活も印象づけている。しかし、開幕ローテーションは久保、山口、井納が早々に当確となり、モスコーソ、高崎に続き、最後の6人目に指名されたのが三嶋だった。三嶋はオープン戦で出遅れ、3月16日の対楽天戦でなんとか滑り込んだ。 「三浦が指揮官の印象を悪くしたとすれば、15日の阪神戦で5回4失点と結果を出せなかったことでしょう」(他球団スコアラー) だが、ベテランは調子が悪ければ悪いなりに配球を組み立ててくる。まして、三嶋は昨季開幕投手に指名され、2回9失点と大炎上している。それに対し、三浦は今季公式戦で『1勝』した時点で、プロ野球史上3人目となる23シーズン連続勝利の快挙を達成する。そのため、最後の6人目に選ばれるのは「三嶋よりも三浦」と、他球団も見ていた。 「中畑監督は『ベテラン』を容赦なく切り捨てる一面もあります。12年オフに清水直行、13年オフにラミレス、森本稀哲、昨オフは中村ノリを…」(前出・プロ野球解説者) 三浦は将来の監督候補とも目されている。三浦を慕う中堅、若手は多く、このまま二軍で調整させるようなことになれば、チームの士気にも影響しかねない。中畑監督が“後継者・三浦”をいつ一軍登板させるのか、そのタイミングを見誤れば、求心力を失いかねないが…。
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スポーツ 2015年04月06日 16時00分
中日ドラゴンズの観客動員に異変! ドル箱の巨人戦でも閑古鳥鳴いたのに“黒田効果”で大入り
“男気”を貫き、メジャーからの20億円超のオファーを蹴って、8年ぶりに古巣・広島東洋カープに復帰した黒田博樹投手が大きな経済効果をもたらしそうだ。 復帰登板となった3月29日の本拠・マツダスタジアムでは3万1540人の大観衆を動員。2戦目はビジター(中日ドラゴンズ戦)で4月4日、ナゴヤドームでの登板だったが、球場内は敵地でありながら、カープのイメージカラーである“赤”で染まる異常事態で、3万6240人を動員した。中日球団にとっては、まさに、黒田様々の展開。 13年、14年と2年連続Bクラスに沈み、チームが低迷するなか、中日は観客動員でも苦労している。13年にはナゴヤドーム開場(97年)以来、初の200万人割れ(199万8188人)を喫した。14年は200万912人で辛うじて200万人を突破したものの、一時の勢いはない。 とはいえ、巨人戦は特別だ。ありがたいことに、今季の本拠開幕カードはドル箱の巨人戦だったのだが、観客動員は初戦(3月30日)こそ、3万83人で3万人を超えたものの、第2戦(同31日)は2万5634人、第3戦(4月1日)は2万4589人と閑古鳥が鳴いてしまったのだ。 いくら平日とはいえ、本拠開幕カード、かつ巨人戦だ。昨年の巨人戦ではいい時で3万7000〜3万8000人を動員していただけに、球団が受けたショックは大きかった。 ところが、土曜日という好条件も手伝ってか、黒田が投げた4月4日の広島戦では巨人戦を大きく上回る観客を動員できたのだから、ウハウハだ。 次の黒田の登板は再びビジターで、10日からの甲子園での阪神戦とみられる。当分、“黒田フィーバー”は続きそうで、本拠であるマツダスタジアムだけではなく、敵地での観客動員にも大いに貢献してくれそうだ。観客動員に苦しむセ・リーグの他球団にとって、営業的には黒田の登板を願うばかりだろう。(落合一郎)
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スポーツ 2015年04月06日 13時00分
プロ野球ハイジャック! 広島・黒田が巻き起こす256億円赤ヘル旋風
今年の開幕戦で各チームの勝敗とともに話題を集めたのが、プロ野球と他競技との人気の対決。日本テレビが巨人-DeNA戦を地上波でナイター中継したのに対し、TBSはハリルジャパン初戦となるサッカー日本代表のチュニジア戦。フジテレビもソチ五輪金メダルの羽生結弦が出場する世界フィギュア選手権の男子ショートプログラムを、それぞれ自信を持って生放送したからだ。 下馬評ではライバル局の挟み撃ちに「巨人戦の開幕戦視聴率は史上初の1ケタ必至」とされ、巨人ファンにとどまらず、球界関係者が神経を尖らせていた。 結果は高橋由、井端の“アラフォーコンビ”の活躍で3-2で勝利した巨人戦が10.7%、岡崎、本田のゴールでハリルジャパンの初陣を勝利で飾ったサッカーが13.6%、男子ショートプログラムで羽生が首位に立ったフィギュアが15.7%。何とか2ケタ視聴率は獲得したものの、面目躍如とはならなかった。 「巨人戦の商品価値が値崩れしているのは確かですが、サッカー日本代表や他のスポーツにコンテンツ的に劣っていると考えるのは早計。球界の人気勢力地図で巨人が急激に衰えていることの方が大きい。Jリーグの発足以来、スポーツ全般で本拠地制度が確立し、どの競技も各地に根を下ろした。プロ野球もしかりで九州はソフトバンク、北海道は日本ハム、東北は楽天が人気を支配しており、大阪、名古屋、広島はとっくの昔に阪神、中日、広島が牙城を築いている。巨人もようやくそのことに気付き、東京ローカルに徹する戦術にスイッチした。ユニホームの胸に『TOKYO』の文字を入れたのはそのためです。しかし、同じローカル路線なら地道にファンを育て上げてきた実績を持つ広島カープには勝てない。日本ハムも楽天もお手本はカープです。広島の人気が爆発的に上がり、巨人人気が衰退するのは自然の流れなのです」(大手広告代理店) オープン戦を3勝7敗3分の最下位で終えた広島だが、球団に営業的な不安は微塵もなかった。3勝全てを米大リーグから8年ぶりにカープに復帰した黒田博樹投手が挙げたからである。ファンは十二分に満足し、あらためて球団に感謝の意を表した。 その黒田は開幕3戦目の3月29日、対ヤクルト戦に先発。7回96球、5安打5三振1四球、無失点に抑え、2740日ぶりとなる日本での白星を挙げた。スタンドには3万1500人を超えるファン。これで日米通算183勝となり、200勝へのカウントダウンもスタートした。過去、日米200勝投手は野茂英雄氏(201勝)しかおらず、カープファンは今季中の野茂超えを願って黒田フィーバーはバージョンアップしている。 中国電力(広島市)のシンクタンク『エネルギア総合研究所』が先に公表した経済効果は256億円。8300席が用意(9万8700円〜36万7500円)された年間指定席は完売。黒田効果で今季の主催試合の総入場者は、昨年を36万人も上回る226万人と試算している。それに伴いグッズの売れ行きや飲食店のにぎわい、他府県から訪れる観戦者の宿泊費、交通料金など、何やかやで広島県内での前年比経済効果は39億円増加するとはじき出した。 「カープの経営手腕は球界一です。メジャーの20億円オファーを蹴飛ばさせて推定年俸4億円プラス出来高で呼び戻し、これで15億円超の含み益。その黒田で年俸の何倍も稼がせ、ファンからも地元経済界からも感謝される。戦力も増し、人気も上がった。あの大塚家具の父娘に会社経営の処方箋をプレゼントしたいほどです」(スポーツ紙デスク) アベノミクスならぬ“クロダミクス”を当て込む広島の商魂は凄まじい限りだ。マツダスタジアムの巨人戦では、オレンジに染まる東京ドームをまねして外野スタンドを赤タオル一色にする作戦。同じくヤクルト戦では、赤いビニール傘でスタンドを埋めようと関連グッズを販売。あの手この手の黒田便乗商売は花盛りだ。 「黒田効果は全国にも波及している。中でも恩恵にあずかっているのが入場者が激減しているナゴヤドーム。今季は巨人戦、阪神戦を上回る人気になっており、今や救世主です。カープ女子の来襲でそっち目当ての“カープ男子”が急激に増えている。ナゴヤドームで出会ったカップルが夜の街に繰り出し消費する。まさしくカープさまさまです」(ドラゴンズ球団関係者) 東京ドームと甲子園では別の現象も起きている。巨人、阪神戦はチケットの入手が困難なこともあり、カープ女子がCSで広島戦をテレビ中継する居酒屋に集結。生ビールと枝豆でテレビ観戦するスタイルは、まさに昭和のオヤジそのままで、そんなカープ女子会も各地で大人気。目ざとい店は「カープが勝った日はドリンク半額」。これが業界の今年のトレンドだという。 ついには貸し切り新幹線まで登場した。広島は5月16日の対横浜DeNA戦に合わせ、球団が東京駅から広島までの片道1便を貸し切り(2200万円)、東京、横浜などから1300人のカープファンを乗せるという太っ腹企画も用意した。参加費の5000円は必要だが、これで試合観戦料(球団グッズのお土産付き)と広島までの片道新幹線料金は無料となる。超プラチナチケットだ。 スタンドから始まった赤ヘル旋風が、他球団のグラウンドをも席巻。まさに球界ハイジャックである。
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スポーツ 2015年04月05日 13時00分
阪神の救援投手陣に新星登場 巨人の山口鉄也のような存在になれるか?
阪神タイガースのブルペンに救世主が誕生か? 昨秋、育成選手から支配下登録された島本浩也(22=左投左打)が開幕一軍の切符をもぎ取った。春季キャンプでも臨時コーチを務めた江夏豊氏も一目置いていた選手だ。貴重な左のセットアッパーであり、育成出身ながら阪神の救世主になってくれる可能性がある。 「阪神の救援陣を支えてきたのは、今季38歳になる安藤優也と、39歳になる福原忍です。今季もこの2人は構想から外せませんが、年齢的に見て、シーズンを通して働ける保証はない。島本と榎田大樹の2人が今季のキーマンになる」(在阪記者) 昨年の秋季キャンプで臨時コーチを務めた大野豊氏も一軍での活躍を示唆していた。 島本は身長176センチで体重67kgと華奢な体型。そのため、他球団は指名を見送った。強豪校の福知山成美高(京都府)の出身だが、あまり名前は知られていなかった。 「島本は高校3年時、学校の不祥事で対外試合に出られませんでした」(球界関係者) 阪神も体が細いため育成での指名にも難色を示したという。しかし、チーム内からこんな意見も出たそうだ。 「対外試合に出られなかったということは、肩、肘がすり減っていない。投球フォームもキレイだし、むしろ指名すべき逸材ではないか」 対外試合禁止という高野連の重い処分が島本の評価を好転させたようだ。 「感情を表に出すのではなく、内に秘めるタイプです。二軍の遠征メンバーに選ばれず、鳴尾浜球場での居残り練習をしているときなどは、黙々と走り続けていた。そういう闘志がいまに繋がった」(同) 育成選手制度が始まって以来、その後支配下登録され、シーズンを通して活躍した阪神の選手はまだいない。しかし、和田監督も左の救援投手を欲しており、島本にはチャンスが与えられる可能性が高い。 「島本が結果を残せば、ドラフトの基準が少し変わるかもしれません。対外試合禁止の処分を受けた高校の選手は、指名が見送られるのが慣例。ですが、肩、肘の消耗を防いでいるという考え方が定着するかも」(同) 当然ながら対外試合禁止は褒められた話ではない。しかし、団体責任で巻き添えを食った側の球児に「試合がなくても、頑張ればきっといいことがある」と希望を見せられる。 阪神はオフの補強に失敗し、若手の選手を上手くやりくりして成長させながら使わなければならない。島本の指名にこぎつけた阪神のスカウトは、一軍で通用するまでに5年は掛かると考えていた。今年がその5年目。巡り合わせの運は持っていそうだ。
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スポーツ 2015年04月05日 10時00分
小塚桃子ゴルフ連載(29)第五部・ゴルフシーズン突入「ゴルフスタイル編」
今回で第5部は終了。次回から第6部に入ります。 そこで、今回は私のゴルフスタイルについて綴っていこうと思います。このところ、「好きなコース」が続きましたが、今回も“それ(好きなコース)”を踏まえつつ、私なりのこだわりを披露。少しでも皆様のお役になれば−−と思います。 今年最初のラウンドは成田。3月始めに行ってきました。このコース、平坦で難しくはありませんが、如何せん距離が長い。いわゆる、レディースティーがないのです。それと私たちには「苦」だった事はカートがなかったところ。オール歩きでした。とにかく寒く、辛かった! 話は変わりますが、スギ花粉の飛散がおさまる4月から5月にかけての週末…土曜日、日曜日は物凄く込みます。混雑する日はパス。私は今の時期、土曜日、日曜日はコースに出ません。 土曜日、日曜日の混雑がひと段落する夏は敢えて、週末にゴルフをします。主に長野が主戦場ですね。長野といえども暑くなるのでスタートは朝6時! 超早朝です。そうすると10時には終了。完全に「朝練」ですね。お陰で一日を有効に使えます。 夏場のゴルフに限った事ではありませんが、ゴルフとダイエットは一体。体重の増減が激しい私にとって、ゴルフはダイエット目的であったりします。 「ダイエットゴルフ」で一番注意する事は集中力。空腹の中、プレーするので血糖値が下がり集中力が途切れがちになります。そういう時は飴が一番。「ヤバいな」と思った時は必ず、飴を舐める様にしています。 「ヤバいな」の兆候はパターで分かります。自分では慎重に打っているつもりも煩雑になってしまい、簡単なパットも入らなくなる。ここで飴の出番です。 私のこだわりとは「春期の週末はゴルフをしない」「夏場は長野で早朝ゴルフ」「ダイエット中の必需品は飴」です。 「何だ、大した事ないな!」と思うなかれ。こう言った、些細なこだわりが実は一番大事なのです。小塚桃子オフィシャルブログ「季節はずれのももリンダ」http://ameblo.jp/koduka-momoko/
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スポーツ 2015年04月04日 16時00分
大挙して高校野球視察に訪れたメジャースカウト団の本当の目的
第87回センバツ高校野球大会は、ネット裏も盛り上がっていた。プロ野球全12球団のスカウトが追い掛けたのが今大会の目玉、県立岐阜商業の高橋純平投手。中には複数態勢でチェックしていた球団もあったが、「やはり」というべきか、メジャーリーグ・スカウトも熱い視線を送っていた。 「タカハシは本当に良いピッチャーですね。米国の高校生の中に入っても、上位にランキングされると思います。日本の高校生はいきなり米球界に挑戦することにまだ抵抗があるようなので、今回の視察は先行投資のようなものです」 米中部地区チームのスカウトがそう語っていた。 しかし、“視察以外の目的”で球場入りした米スカウトも見られた。 「うがった見方ですが、スカウトした後の自身の言い訳作りで高校野球を見ている者もいるようなのです」(球界関係者) 今さらではあるが、米球界関係者とアメリカのメディアは「日本の高校生投手は投げ過ぎだ」と思っている。田中将大、ダルビッシュ有の2人が続けて右肘靱帯を故障したこともあるだろう。アジア地区担当の米スカウトは、日本人投手の故障をより綿密に調べ始めるようになった。 当たり前だが、大型契約を交わした後に故障すれば、その責任は担当した米スカウトも負わされる。メディカルチェックをした後に契約する段取りになってはいるが、田中やダルビッシュの故障の遠因も、高校野球にあるというのだ。 「要するに、高校時代にこんなに酷使されてきたから、メジャーリーグに来てから故障したんだと言いたいんですよ」(前出・関係者) ダルビッシュもお世話になった肘の靱帯修復のためのトミー・ジョン手術の患者数は、米国人投手が圧倒的に多い。メジャー独自の『中4日』での登板の方が肩肘に悪い影響があり、日本の高校野球を標的にするのは言い掛かりにすぎない。 だが、高橋純平がベスト4進出を逃した際、酷使を回避できて安堵した日本のスカウト陣がいたのも事実。高校野球はプロ野球の品評会ではないのだが…。
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スポーツ 2015年04月04日 13時00分
2015巨人にずっと付きまといそうな次期監督人事の裏側
好調な開幕スタートを切った原巨人だが、今年は悩ましい問題がついて回る一年になりそうだ。その問題の種は原辰徳監督(56)の後任を巡る人事問題のことだ。 「渡辺恒雄(読売新聞グループ本社)会長が、あえて『13年目、14年目』と口にしたのは原続投の空気を作る意味もあったのでしょう」(ベテラン記者) 原監督は今季、指揮官として通算12年目のシーズンを迎えた。2013年オフに交わした再々契約の任期は2年。つまり、今季が2年契約の最終年であり、後任人事の問題も解決しなければならない。 今季、原巨人はV9以来となるセ・リーグ4連覇を目指す。だが、一昨年は日本シリーズで敗れ、昨季もクライマックスシリーズで敗退。チーム打率もVチームとは思えないような低い数字だった。チームの戦力は右肩下がりでありながら、めぼしい補強もしていない。長期政権によるマンネリ感もあってか、チームの士気もさほど高まっていないのが現状だ。 「昨季終盤、大田泰示を四番打者に抜てきし、今季開幕第3戦で新人の高木勇人を先発デビューさせたのは、マンネリ感を打破するため。長期政権による弊害は原監督も自覚しているようです」(同) 原監督自身も長期政権ゆえの弊害は分かっている。進退問題は意識しているはずだ。だが、まがりなりにもセ・リーグ3連覇を果たしたチームの後任監督、ましてや巨人の監督を任せられる人間は少ない。 「プロ野球OBには監督志望者は掃いて捨てるほどいるはず。巨人OBも例外ではありません。でも、いまの巨人ならば二つ返事というわけにはいかないでしょうね」(プロ野球解説者) 後任として常に真っ先に名前の挙がる松井秀喜(40)は時期尚早と考えているのか、答えを煙に巻いたままでいる。 「ゴジラ松井は答えを曖昧にしたまま。兼任コーチとなった高橋由は時期尚早。阿部を兼任監督にする状況でもない。あとは川相ヘッドの昇格、もしくは、OBの桑田真澄氏を呼び戻すくらいしか思い浮かびません」(前出記者) 渡辺会長の「13年、14年発言」が出たのは、開幕直前に催された『燦々会』でのこと。燦々会は財界人による巨人応援組織であり、人事を含めた悲観的な話が出ると、その後の球場広告やテレビ放送時のスポンサー問題に影響しかねない。渡辺会長は「(過去の)11年間で7回優勝して3回日本一になっているんですよね」とも語ったのは、まさに原続投を意識してのことだが、指揮官の実績を語ることで財界要人も抱いている原巨人のマンネリ感を吹き飛ばすためでもあったようだ。 「適当な後任も目の前にはいないわけだから、そういうことになってもしようがないですね。まあ、原君。がんばってくれよ」 そんな渡辺会長の締めの言葉に、当の原監督は苦笑いを浮かべていた。巨人の今季のスローガンは『新成』。読売グループの状況を考えると、『新成』ではなく、『親政』がお似合いだろう。問題をこじらせることにならなければいいが。
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