スポーツ
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スポーツ 2016年08月02日 16時00分
金本阪神が暗黒時代へ突入! 「アニキ監督」限界のベンチ裏
後半戦、最初のカードである巨人3連戦に全敗。本拠地での巨人戦6連敗は1990年以来となる屈辱に見舞われた金本阪神。これは万年最下位候補だった『暗黒時代』と同じ。続く広島戦では黒田博樹の日米通算200勝達成に貢献した翌24日、667試合連続フルイニング出場を続けていた鳥谷敬を外す“ショック療法”でようやく連敗を食い止めた。 「球宴明けは巨人、広島との大事な3連戦が続きました。ここで両チームを叩けば、一気に士気も上がり、再浮上のきっかけにもなったんですが…」(在阪記者) 金本知憲監督(48)はドロ沼に足を突っ込んでしまっている。 '90年代の阪神には『裏・格言』があった。「チャンスはピンチ、ピンチは大ピンチ」なるもの。一打同点、もしくは逆転の場面で打席がまわってくる。あるいは代打がコールされる。だが、甲子園の大声援で金縛りにあい、打てない。その結果、二軍降格−−。 今はそこまでひどくないが、こんな証言も聞かれた。 「金本監督が怖いんですよ。マスコミのいないところでは厳しく叱責していますから。金本監督の現役時代を知る中堅以上の選手たちは、若手選手たちから『(監督は)どんな人?』と聞かれていました。自分に厳しく、かつ結果が出ないときは声も掛けられないくらいピリピリしたオーラを放っていて…。前半戦、凡ミスで負けた日は、物凄い目線で睨みつけていましたし」(ベテラン記者) 金本監督が怖くてバットが振れない。これが本当の“金縛り”かもしれない。 「金本監督は主砲のゴメスに代打を出し、スタメン落ちも7度ありました(7月23日時点)。確かに不振ですが、ゴメスにもプライドがあります。不振でも我慢して使うべき選手もいます。鳥谷の不振は開幕を下位の6番でスタートしたことで、精神的動揺があったともっぱらです」(前出・在阪記者) 指揮官は今のチームをどう発展させるか、迷っているようにも感じられる。ゴメスをスタメンから外した20日の巨人戦、金本監督は原口文仁を『一塁』で起用。ゴメスと入れ換えたわけだが、その前日は捕手で途中出場させている。球宴も捕手として選ばれていた。 「原口を主砲として育てるのか、『打てる捕手』として攻守ともに鍛えていくのか、方針が固まらないようですね。体格が大きく、どんな場面でもしっかりフルスイングできる原口に対し、『城島(健司)の若い頃に似ている』との声も多く聞かれました。捕手としては配球面と守備力での勉強不足が指摘されています。でも、怪我で育成枠に甘んじていた期間もあり、捕手として育てるのなら多少のミスに対して我慢すべきなんです」(同) それだけではない。20日、打撃好調の西岡剛を右足アキレス腱断絶で失った。後半戦を迎える前、金本監督は西岡を呼び、「オマエがチームを引っ張るつもりで!」と訴えている。これと同じようなセリフをシーズン前に伝えられたのが、鳥谷だった。西岡を失い、ベテラン鳥谷の存在が再度チーム内外で取り上げられたが、金本監督が西岡の『1番二塁』を託したのは、大和だった。つまり、西岡と大和を入れ換えただけ。鳥谷はモチベーションを上げる機会を与えられないまま、連続出場の記録を途絶えさせてしまったわけだ。 「状態のいい者を使うのが金本監督の方針です。理解できますが、ゴメスとメッセンジャーは今季で契約が満了します。ゴメスが再契約をごねる可能性も出てきました」(同) ゴメスは変化球の多い日本人投手に適応できる。早くも他球団の渉外担当がゴメスの周辺調査を始めたとの情報も飛び交っており、「有事」の場合、金本監督は“自軍の元4番”を敵に回すことにもなりかねない。 「藤浪晋太郎が復調すれば、今の悪い流れを断ち切ることができるはず。その藤浪が不振で、金本監督は懲罰的な意味合いも含めて、161球を投げさせる試合もありました(7月8日=8回8失点)。藤浪の長い野球人生で見れば大事な試練でしたが、以後、藤浪が投げる試合は、守っている野手の雰囲気が変わりました。今までは『エースが投げるのだから落とせない』というムードでしたが、『大丈夫か?』という思いになった」(前出・ベテラン記者) 今季の藤浪は梅野隆太郎、岡崎太一、原口とバッテリーを組んでいる。昨季前半戦も不振だったが、それを克服させたのはベテラン捕手の鶴岡一成だった。ストレート中心の攻撃的な配球で、バランスを失っていた投球フォームを改善させた。競争主義の金本監督により、正捕手の座は“日替わり”状態。藤浪不振の根源を探れば、金本監督にも責任があるように思えてくる。 「若手を育てるのなら、失敗しても使い続けるべき。伝統球団でもあり、勝ちにこだわらなければならない宿命もある。むしろ、金本監督の胸中を察しますよ」(球界関係者) チャンスを活かせなければ、スタメン落ち−−。鳥谷でさえ例外ではない“金縛り采配”をなんとかしなければ、金本監督は本当に『第2の暗黒時代』の扉を開けてしまう。
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スポーツ 2016年08月01日 14時00分
2017年3月・WBC選手選考スタート イチローの侍ジャパン招集は本当か?
小久保裕紀監督(44)が侍ジャパンに日本人メジャーリーガーの招集を示唆したのは、7月17日に逆上る。今年11月、第4回WBC大会の前哨戦ともなる国際試合(対メキシコ、オランダ)の日程発表の会見でイチロー(42)と直談判する“決意”も語っていたが、日本人メジャーリーガーの代表チーム合流は実現するのだろうか。 「(WBCの)本番に向けてメジャーリーガーを招集しようという考えはある。今の時点で、メジャーにいる選手には全員会う」 同会見で出た小久保監督の言葉だ。 ダルビッシュ、前田らの投手に関してはシーズン中の疲労を配慮し、11月の国際試合は招集しないという。まずはイチロー、青木らの野手を呼び、来年3月の本番で日本人メジャーリーガーを揃える意向を明かした。 「実現の可能性は低いと思いますよ」 そんな声が日本のプロ野球内部からも聞かれた。WBCの過去3大会を振り返っても、メジャーリーグの各オーナーはトップ選手の派遣に消極的だった。大会を主催する側でありながら、だ。また、日本人メジャーリーガーの意向を汲み、手痛い思いをした米球団もある。レッドソックス時代の松坂大輔だ。松坂は第2回大会で好投し、2大会連続で最優秀選手にも選ばれた。しかし、開幕早々、故障者リスト入りしてしまった。前年18勝を上げたのに対し、その年はわずか4勝。以後、「投手としての輝き」も喪失してしまった。 「第1回大会でアメリカ代表チームのエースだったドントレル・ウィリスが、WBCを境に大スランプに陥り、当時所属していたマーリンズ首脳陣は頭を抱えていました。前年22勝を上げた大投手だったのに」(米国人ライター) 小久保監督もメジャー各球団が非協力的な理由を知らないはずがない。 「世界一奪回のため、日本人メジャーリーガーを揃え、ドリームチームで戦うとなれば、日本中の野球ファンが注目します。常設された侍ジャパンは観客動員数、テレビ視聴率で苦戦しており、話題作りで日本人メジャーリーガーのことを話したのでは? 野球報道はイチローの安打記録で盛り上がっていましたし…」(関係者) “話題作り”に反論する声もないわけではない。全員を揃えることは無理かもしれないが、何人かの合流は実現可能だという。 「第1回大会、第2回大会は日本人メジャーリーガーも代表入りしています。こんな言い方をすると何ですが、レギュラー選手ではない日本人選手の派遣なら、米球団オーナーも強く反対しないでしょう」(前出・米国人ライター) 過去、代表入りした日本人メジャーリーガーのイチロー、松坂はともかく、大塚晶文、福留孝介、岩村明憲はチームの主軸ではなかった。現日本人メジャーリーガーの野手陣だが、イチローも4番手の外野手扱いである。ダルビッシュ有、前田健太、田中将大、岩隈久志はローテーション投手なので所属球団が渋るだろうが、イチロー、青木宣親、川崎宗則らの合流は十分にあり得るという見解もある。8月、小久保監督は彼らを米国で直撃する予定だが、パフォーマンスで終わらなければいいのだが…。
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スポーツ 2016年08月01日 14時00分
仏の木村沙織VS鬼の竹下佳江 女子バレー全日本の熾烈な“覇権争い”
バレーボールの元女子日本代表前主将の竹下佳江(38)が、リオ五輪に備えるサオリンこと木村沙織(29)を震え上がらせた。これは女子バレー全日本の“覇権争い”なのかもしれない。 「竹下が新設チームの監督に就任したのは今年6月。7月の天皇杯・皇后杯は惨敗でしたが、これからのチームなので結果は仕方ないでしょう。ただ、竹下が監督を務めるということで注目度は高い」(取材記者) 竹下が監督になった『ヴィクトリーナ姫路』は今年3月に結成した新興チーム。Vリーグのトップから数えて、三部に当たるリーグで来年から戦うことになる。運営母体企業が約2年掛けて口説き落としたそうだが、竹下を知る者にとって“都落ち”の感は否めない。 「ロンドン五輪を戦った竹下は、その翌年に現役引退を発表しましたが、当時は『指導者には興味がない』と話していました。都落ち? とんでもない。今後、竹下が全日本を指揮する可能性だって出てきましたよ」(専門誌記者) まず、「姫路」に拠点を置くチームというのが大きい。全日本女子・眞鍋政義監督は姫路市の出身で、その関係から近年の代表チームは同市で合宿や紅白試合を行ってきた。今後、竹下のチームが練習相手として絡んでいく可能性は高い。 「竹下は昨年5月に長男を出産したばかり。夫の江草仁貴投手は広島カープ所属で、当面は広島・姫路の二重生活となり、ベビーシッターをお願いしながらの指導となります」(同) 東京五輪は「ママさん選手」のサポートも課題に挙げている。海外では試合会場に子どもを連れてきて、ベビーシッターに預けて試合に臨むといった光景も見られ、日本はこの分野での遅れを解消したいとしている。竹下がチームを軌道に乗せた場合、主婦、母親、そして働く女性の好例となり、東京五輪にも強い発言力を持つことになる。となれば、指導者としての全日本帰還論も加速していく。 「現全日本主将の木村は、前任の竹下とは真逆な方法でチームをまとめました。自分に厳しい竹下は、よくも悪くも近寄りがたい雰囲気がありましたが、木村は後輩たちに話し掛け、上下関係を超えた協調性のあるチームを作りました」(TV局スタッフ) 竹下の下にいた木村はその息苦しさに反発し、後輩たちに自ら歩み寄っていったという。仏の木村VS鬼の竹下の今後や如何に。
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スポーツ 2016年07月31日 16時00分
プロレス解体新書 ROUND12 〈想定外だったファン離れ〉 テリー・ファンク最初の引退試合
日本のプロレス界において鬼門ともいえるのが、引退からの現役復帰アングルであろう。一つやり方を間違えれば、いかに人気のアイドルレスラーとて、ファンからの強い反発を受けることになる。 スポーツ選手における引退からの現役復帰は、決して悪いイメージばかりではない。アメリカならバスケットボールのマイケル・ジョーダンにボクシングのジョージ・フォアマン。日本でもテニスのクルム伊達公子などは、全盛時のパフォーマンスには及ばずとも、いずれも“レジェンド復活”と好意的に捉える声は多かった。 だが、日本のプロレス界においては多少事情が異なってくる。 「引退から復帰のイメージを決定的に悪くしたのは、間違いなくFMW時代の大仁田厚で、これは『週刊プロレス』でも全否定されていた。1年にわたって引退ツアーをしておきながら2年も待たずに復帰とは、ファンに対する詐欺にも等しいという理屈です」(プロレス記者) いささか感情に走った批判ではあったが、しかし、多くのファンもこれに同調した。 「特に日本のファンは『プロレスはインチキ、八百長だ』との世間の声に常にさらされてきたからか、選手や関係者の嘘やごまかしには極めてナイーブで、『面白ければいい』と開き直って楽しめないところがある。もともと好き嫌いの分かれる大仁田だから批判されたわけでもなく、それ以前には絶対的なアイドルレスラーだったテリー・ファンクですら、引退からの復帰で著しく人気を落とすことがありました」(同) テリーが最初に引退を口にしたのは1980年のことだった。 「私のヒザは皆が思っている以上に状態が悪い。まだ動けるうちに身を引きたいので、3年後の誕生日に引退する」 このときテリーは36歳。唐突な発言にファンもマスコミ関係者も驚かされた。とはいえテリーは、その後も一線級で活躍。'82年には世界最強タッグリーグで3年ぶりに優勝するなど、引退宣言もうやむやになりそうなムードだったが、前言通り'83年6月には『テリー・ファンクさよならシリーズ』が開催された。 全日のレスラーグッズなどを扱うジャイアントサービスからは、引退記念の自伝書『さよなら日本の友達! オレは…アマリロの熱き風になる』も刊行されるなど、周到に準備された引退ロードであった。 当初、引退の日に指定された6月30日のバースデーから遅れること2カ月、8月31日の日本武道館大会において正式な引退試合が開催される。兄ドリーとの最後の兄弟タッグで、対するはテキサス・ファンク一家出身のスタン・ハンセン&テリー・ゴディ。 試合前のセレモニーで、長年の全日への功績をたたえて感謝状と盾が贈られると、テリーは社長のジャイアント馬場とガッチリ握手し、笑顔でファンの声援に応えた。 そうして迎えたメーンイベント、おなじみ『スピニング・トーホールド』のテーマ曲に合わせて応援団が黄色のポンポンを振るう中、テリー&ドリーのザ・ファンクスが入場する。 もちろん館内はテリーコール一色。しかし、ハンセン組が「テキサスの化石になれ!」と、いつもながらのブルファイトに出ると、兄弟分断で孤立したテリーは早々に額から出血。が、テキサス・ブロンコは死せず。 右ジャブから反撃に転じると、伝家の宝刀スピニング・トーホールドこそカットされるが、ゴディのボディープレスを自爆させると、コーナー最上段から飛び掛かるようにしての回転エビ固めで3カウントを奪取した。 自ら有終の美を飾ったテリーは、ファンに向けて涙ながらに「さよなら、フォーエバー」を連呼したのだった。 だが、そんな感動のラストマッチからわずか1年後に、テリーは復帰することになる。ハンセン&ブロディの超獣コンビを相手取り孤軍奮闘するドリーの姿に、たまらずリングインという筋立てではあったのだが…。 「ファンの反応は驚くほどに薄かった。引退の前からすでに『もうファンクスはオールドタイマーで、超獣コンビに叶わない』と見られていたこともあり、テリー参戦への期待感そのものが薄かったし、やはりそれ以上に早過ぎる引退撤回への違和感が強かったようです」(全日関係者) 結局、テリーはかつての人気を取り戻すことなく、'85年に米国WWEと契約したのを機に、全日のリングを離れることになった。 「最初の引退発表時にテリーが満身創痍であったことには違いなく、また、シルベスター・スタローン主演の映画『パラダイス・アレイ』に出演したことから、映画俳優への色気もあったようです。ただ、それを利用して引退アングルを組み、商売にしたのは全日側の意向。しかし、テリーの人気なら復帰もスムーズに受け入れられるとの読みは、完全にハズレてしまいました」(同) 以後のテリーは引退と復帰を繰り返し、齢70を過ぎた現時点でも、正式な引退は表明されていない…。
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スポーツ 2016年07月31日 14時00分
友成那智 メジャーリーグ侍「007」 快進撃の条件が出揃った「岩隈久志」勝負の後半戦
マリナーズ岩隈久志は今シーズン、開幕から失点が多く、シーズン前半を終えた時点(7月10日)の防御率は4.25という冴えない数字だった。それでもチーム最多の9勝をマークしているのは好投しなくても味方打線が大量得点してくれるからで、RS(9イニング当たりの得点援護)6.28はア・リーグの先発投手で3番目に高い数字だ。 防御率4点台という不調が続く最大の要因は、相性が抜群にいい捕手ヘスース・スークレが今年1月のウインターリーグで脚を骨折。長期欠場することになったため、新加入の正捕手アイアネッタと、同じく新加入の第2捕手クレベンジャーを相手に投げることになったからだ。 岩隈は、左打者には速球とスプリッターを高低に投げ分けて打者の目線を狂わせ、凡フライや三振に仕留めるパターンが基本線だ。しかし、新しい女房役は高低を効果的に使ったリードができず、スプリッターを痛打されるケースが続出。 一方で、右打者にはスライダーとシンカー(シュート軌道の速球)を両サイドに投げ分けてゴロを引っかけさせるピッチングが、ある程度機能していた。しかし、日によってインサイドを効果的に使えないときがあり、その時は、攻めあぐねて甘く入ったシンカーやスライダーを長打にされるケースがよくあった。 それでも正捕手のアイアネッタは経験が豊富なので、大量失点するケースは少なかったが、第2捕手のクレベンジャーを相手に投げた7試合は「バッテリー防御率5.57」が示すように大量失点することが多かった。 そうなった最大の要因は、クレベンジャーが弱肩で盗塁阻止力が低いため、岩隈が一塁走者のけん制にエネルギーを割かれ、打者に集中できなかったからだ。 岩隈はメジャーで最も盗塁を許さない投手の1人と評価されている。一昨年はア・リーグの先発投手で唯一許した盗塁がゼロだった。それによってクイックのうまさは他球団に広く認識され、昨シーズン、岩隈が投げる試合で盗塁を試みるチームはほとんどなかった。 しかし、今シーズンはクレベンジャーの弱肩が岩隈のクイック能力を無力化する結果になったため、相手チームが積極的に盗塁を敢行するようになったのだ。 このように岩隈は、女房役の能力不足で、本来のピッチングができないまま投げ続けていた。そのため個々のボールの切れは悪くないのに、失点と被本塁打がかさみ、防御率が4点台に張り付いたまま一向に改善される気配がなかった。 光明が見えてきたのは6月下旬のことだ。 「全治6カ月」と発表されていたスークレが早い回復を見せ、6月20日に3Aでプレーを再開したのだ。 しかも、時を同じくして第2捕手のクレベンジャーが守備中に打者のファウルチップを右手に受け、骨折するアクシデントに見舞われ、DL入りを余儀なくされたのである。 当初、その代役として3Aから呼ばれたのは、昨年まで正捕手だったズニーノだった。しかし、ズニーノは岩隈をうまくリードできない。そのため、7月6日に岩隈専用捕手としてスークレが3Aから引き上げられ、7月8日のゲームで今年初めてバッテリーを組むことになった。スークレは、相変わらずバッティングがお粗末で、3Aでは打率が1割5分7厘。しかし、岩隈との相性のよさを評価され異例の昇格となったのだ。 岩隈・スークレのバッテリーが対戦したのは、昨年のワールドシリーズ覇者ロイヤルズ。打線にパワーと走力を兼ね備えた好打者を揃えるチームだが、岩隈はスークレの好リードで初回、先頭打者と次打者を連続して3球三振に仕留める上々の滑り出しを見せた。その後も岩隈は緩急とインサイドを効果的に使う投球でロイヤルズ打線を翻弄。7回3分の2を1失点に抑えた。失った1点は三塁手シーガーの判断ミスによる失点だったので、本来なら無失点で降板できたゲームだった。 注目されるのは、マリナーズが今後もスークレをメジャーに残し、岩隈専用捕手として使い続けるかだ。 スークレはリードにすぐれ、強肩で、ボールブロックもうまい。しかし、バッティングはかなりひどい(メジャー4年間の通算打率は1割8分0厘)。チームとしては一発のあるズニーノを第2捕手として使いたいのが本音だ。しかし、岩隈の好投を引き出す能力も無視できず、8月末まではズニーノとスークレを交互にメジャーに引き上げて、なるべく多く岩隈がスークレとバッテリーを組めるようにするだろう。そして、ベンチ入りの枠が25人から40人に増える9月1日以降は、スークレを岩隈のパーソナルキャッチャーとして活用することになると思われる。 岩隈は味方の得点援護によく恵まれて前半戦9勝した。7月15日から再開したシーズン後半は先発する試合が14試合あると予想されるが、10回以上スークレとバッテリーを組むことができれば17勝以上も夢ではない。ともなり・なち 今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流。アメリカ野球に造詣が深く、現在は大リーグ関連の記事を各媒体に寄稿。日本人大リーガーにも愛読者が多い「メジャーリーグ選手名鑑2016」(廣済堂出版)が発売中。
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スポーツ 2016年07月31日 12時00分
棚橋弘至がまさかの3連敗で連覇に赤信号!新日本G1波乱の幕開け
新日本プロレス真夏の最強決定戦「G1クライマックス26」が18日、札幌・北海きたえーるで開幕した。A、B両ブロックの開幕から3試合を振り返ってみたい。 開幕戦ではAブロック公式戦が行われ、棚橋弘至が初出場のSANADAに、IWGPヘビー級王者オカダ・カズチカがノアから参戦した丸藤正道に敗れるという波乱の展開に。開幕戦の最後をノアの選手が締めるという新日本勢にとっては屈辱的な出来事があった。 Bブロック公式戦の初戦となった22日の後楽園ホール大会では、YOSHI-HASHIが前IWGPインターコンチネンタル王者ケニー・オメガを新技カルマで破る大金星を挙げる。YOSHI-HASHIは「試合前に俺が勝つと思った人は少なかったはず。でもこれでコイツちょっとやるんじゃないか? って思ったヤツが増えたでしょ。その繰り返しが積み重なることで、ものごとは一瞬で変わる」とケニーの一瞬のスキを逃さずに畳み込んで勝てた喜びを語った。この日はさらに、永田裕志が“本命”内藤哲也に完勝。EVILはIWGPインターコンチネンタル王者マイケル・エルガンに力負けすることなく圧勝。メインでは本間朋晃がNEVER無差別王者の柴田勝頼に勝利を収めるなど、怒涛の金星ラッシュに会場は最後まで興奮の坩堝だった。 この結果により、IWGPヘビー、インターコンチ、NEVERの新日本三大王者が揃って初戦を落としたことになる。43年ぶりに開催された23日の東京・町田大会。ここでも波乱は止まらない。バッドラック・ファレが丸藤を圧殺。丸藤はノアにはいないタイプであるファレのパワーファイトに終始押されていた。オカダはSANADAを返り討ちにして初日を出したが、メインでは地元から近い真壁刀義が大奮闘。棚橋を相手に必殺フルコースで勝利した。 24日は再び東京・後楽園でBブロック公式戦が行われ、注目の柴田vs中嶋勝彦は柴田が勝ち、メインでは内藤がエルガンに勝利。最後はマイクで内藤節を炸裂させ大会を締めた。 25日の福島大会は、開幕から2連勝と小島聡から譲り受けた“最後のG1”で、好調なスタートを見せている天山が、丸藤と対戦。この試合が手に汗を握る大熱戦となり、最後は丸藤が不知火で勝利したものの、最後まで怯まずに向かっていった天山に対して大きな拍手が送られ、丸藤も敬意を払って一礼した。前日の後楽園大会では「明日から行きます」と仕切り直しを誓っていた棚橋だが、タマ・トンガが盟友カール・アンダーソンの必殺技ガンスタンを見事に決めて棚橋から大金星を挙げる。棚橋はまさかの3連敗でいよいよ後がなくなった。メインではオカダがCHAOSの仲間になってから初めてとなる後藤洋央紀との対決を制して2勝目。オカダはペースを取り戻したように見える。 27日の長野大会。永田がYOSHI-HASHIを破り無傷の3連勝とすると、メインではNEVER王者の柴田とインターコンチ王者のエルガンによるチャンピオン対決が実現。開幕2連敗中のエルガンが奮起し、柴田をパワーで圧倒。うれしい公式戦初勝利を挙げ、マイクで大会も締めた。 3試合を終えた両ブロックの成績は次のとおり。(※勝ち2点、引き分け1点、負け0点)<Aブロック>真壁刀義 6点天山広吉 4点オカダ・カズチカ 4点後藤洋央紀 4点丸藤正道 4点石井智宏 2点SANADA 2点バッドラック・ファレ 2点タマ・トンガ 2点棚橋弘至 0点<Bブロック>永田裕志 6点本間朋晃 4点内藤哲也 4点中嶋勝彦 4点ケニー・オメガ 4点柴田勝頼 2点マイケル・エルガン 2点YOSHI-HASHI 2点EVIL 2点矢野通 0点 序盤3試合では両ブロックともに得点配分が同じ結果となった。しかし、序盤の結果がそのまま最後まで反映されたのは第1回大会で全敗し、第6回大会では逆に全勝優勝を収めた長州力ぐらいで、G1は中盤から終盤にかけてもつれていく傾向が強い。出場選手が増えてきた近年は特にそういうイメージがあるが、中盤以降に連敗すると優勝争いから脱落してしまうだけに、どの選手もまだまだ予断を許さない状況にあるが、棚橋が序盤で3連敗したのは痛い。優勝ラインが3敗までと想定すると、このあと6連勝する以外道はなく、昨年優勝の棚橋連覇への道は極めて厳しいと言わざるを得ない。はたして棚橋弘至にミラクルは起きるのだろうか?(どら増田)<新日Times VOL.28>
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スポーツ 2016年07月31日 12時00分
2017年3月・WBC選手選考スタート 小久保監督と侍ジャパンの行方
2017年3月、第4回WBCで野球・日本代表の侍ジャパンを指揮する小久保裕紀監督(44)。その小久保監督の任期は「第4回WBCまで」となっている。同大会の結果次第だが、小久保監督の続投も十分に考えられる。しかし、17年3月以降の代表監督は『東京五輪』も戦うことになる。追加種目として、野球・ソフトボールの復活が濃厚となったことで(16年7月時点)、代表監督人事は慎重に判断しなければならない。 「小久保を代表監督に推したのは、コミッショナー特別顧問の王貞治さんだとされています。王氏は東京五輪のエンブレムを選び直す会合でも尽力されているので、東京五輪を戦う監督は誰が相応しいのかという話し合いになれば、やはり相談することになると思います」(球界関係者) 小久保代表監督が誕生したのは、現役を引退した翌年の13年10月。ホークス、巨人両球団で主将を務めた人望、92年バルセロナ五輪を選手として戦った“国際経験”が買われたという。 このまま、野球・ソフトが追加種目としてオリンピックに復活した場合、小久保監督の任期を考えると、17年3月以降の代表指揮官も『4年』を託されるのではないだろうか。だとすれば、2020年東京五輪、2021年第5回WBCの両大会を指揮することになり、その責任は重大だ。 小久保監督の采配について、こんな声も聞かれた。 「昨年、プレミア12の準決勝で韓国に逆転負けを喫しました。小久保監督は自ら『継投ミス』と話し、以後、代表チームに大ベテランの権藤博氏が投手コーチとして加わったのはその影響とされています」(前出・同) その小久保発言について、色々な意見がある。シンプルに指揮官の継投ミスとする声、そして、逆転の当事者となった投手を庇おうとした親心。さらに、投手を代表チームに派遣した各球団から“登板制限”があり、思い通りの継投ができなかったとするもの。追加点を上げるチャンスのあった7、8回で淡白な攻撃をし、「油断していた」と指摘する声も聞かれた。 「侍ジャパンが常設された目的は、国際試合による新たな収益源を確保するためです。現時点で侍ジャパンの試合は超満員になっていませんし、テレビ視聴率もさほど高くありません。そういう状況を考えると、ネームバリューのあるOBを起用する可能性も捨てきれません」(ベテラン記者) あくまでもウワサだが、NPB内では前広島監督の野村謙二郎氏が推されているという。ソフトバンク指揮官を退任した秋山幸二氏、“WBC監督の経験”がある原辰徳氏もまだ老け込む年齢ではない。第4回WBCでは王座奪回が必須だ。野球・ソフトは追加種目に選ばれたとしても、それがゴールではない。オリンピックの公式種目に復帰する目標があり、そのためには東京五輪での金メダル獲得はWBCでの王座奪回以上に重要となる。 「小久保監督はいずれホークスの監督になるという、ファンの待望論もある。長く代表監督を務めることはないと思うが…」(前出・同) 小久保監督の続投を含め、第4回WBCは野球界にとって重要課題を克服するための第一歩となりそうだ。すでに水面下ではその代表選手選考も始まっているという。
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スポーツ 2016年07月30日 17時05分
2017年3月・WBC選手選考スタート 小久保監督がキーマンに挙げる意外な選手
2017年3月、第4回WBCが開催される。野球・日本代表の侍ジャパンを指揮する小久保裕紀監督(44)がこれまで代表選手を招集する度に繰り返してきた言葉が「若手中心の…」だ。将来を見据え、国際試合の経験を積ませる。そのビジョンに反対する者はいないが、こうも言われてきた。 「若手中心とはベストメンバーではないということか?」 これまで、若手中心のチーム編成を重ねてきたのは、第4回WBCを勝つためである。これまで招集されなかった30代の選手がメンバーに加わることはないだろう。しかし、代表未経験の若手の招集は「ある」という。目下、小久保監督のお気に入りは阪神・原口文仁捕手(24)だ。 「一部メディアに明かしたように、小久保監督が求めているのは『打てる捕手』です。原口は体格も大きく、小久保監督は城島健司氏を重ねて見ています」(球界関係者) 同じく阪神の左腕で今季に頭角を現した岩貞祐太投手(25)にも興味を示している。攻撃的なピッチングを買っており、新人の高山俊外野手(23)、内外野どこでも守れる大和選手(28)にも注目しているという。こうした情報を聞かされると、阪神の若手が多く招集されそうだ。当然、ソフトバンクからも大量に選手が選出されるだろう。また、トリプルスリーを達成し、今季も打撃好調な東京ヤクルト・山田哲人(24)や広島の田中広輔(27)、菊池涼介(26)、丸佳浩(27)らの若手にも熱い視線を送っているそうだ。おそらく、第4回WBCを戦う侍ジャパンは「虎、鷹、鯉、燕」から大量選出されることになるだろう。 「巨人からは坂本(勇人=27)の招集は間違いないが、あとは菅野(智之=26)、澤村(拓一=28)だけになるかも。長野(久義=31)、小林(誠司=27)は当確ラインギリギリにいったところ」(前出・同) 小久保監督は投手の中心は大谷翔平(22=北海道日本ハム)で考えているそうだ。4番はDeNAの筒香嘉智(24)で考えており、北海道日本ハムの中田翔(27)は今季不振だが、終盤戦までに本来の当たりを取り戻せば招集するという。 「4番バッターらしい4番タイプが少ない。外国人選手に4番を託すチームも多くなり、日本人の4番タイプが育ちにくい状況です。中村剛也(32=埼玉西武)は近年故障が多いので心配しています。安打製造機の秋山翔吾(28)よりも、一発のある森友哉(20)の調子を心配している感もあります」(前出・同) 4番タイプ、長打の期待できるバッター。原口を高く評価するのもこうした状況が影響してのことだろう。「虎、鷹、鯉、燕」から大量選出の情報もそうだが、侍ジャパンのチーム編成に関する情報を聞かされると、球団が生え抜きのクリーンアップを育てることがいかに重要かが再認識させられる。先走った話になるが、来春、侍ジャパンが苦戦するようなことになれば、それは安易に外部補強に逃げた一部球団も責任を問われるべきではないだろうか。
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スポーツ 2016年07月30日 14時00分
金本・阪神「自力優勝消滅」で早くも始まった戦犯探しトラ劇場
坂井信也・阪神球団オーナーが、7月11日のオーナー会議で漏らした「タイガースは消滅した」という発言が、物議を醸している。自力優勝が消滅し、最下位を争うチーム状況を表現したのだろうが、コーチ経験すらない金本憲知監督(48)を誕生させた判断に誤りがあったことを言外に認めたともとれるからだ。 開幕当初こそ順調だった金本阪神は、交流戦から次第に失速。前半戦87試合を37勝47敗3分、首位広島に14.5ゲーム差の5位でターン。金本監督は「ここまで打てないとは想像していなかった。鳥谷敬、ゴメスのここまでの不振は想定外。考えられないミスが多かった」と振り返った。 これに「待ってました」とばかり、阪神のOB連中が食いつき、お家芸ともいえる足の引っ張り合いが始まった。「コーチ経験のない人に監督は無理」「超変革を唱えながら起用しているのはベテランばかり」という声が上がっているのだ。 「それぞれのOBが、契約するスポーツ紙などで金本批判を繰り返しています。新人監督の1年目としては異例の早さです」(スポーツ紙デスク) 批判はこれまでもあったが、金本監督の後見役である星野仙一氏によって抑えられてきた。しかし、球団副会長を務める東北楽天が借金11、首位ソフトバンクに20.5ゲーム差の4位に低迷し、金本監督を擁護する余裕などない。 本来なら一気に政権交代へと動いてもよさそうだが、金本監督は今季から3年契約を結んだばかり。しかも球団は「2年間最下位になってもいいからチーム改革を」と三顧の礼を尽くして就任要請した経緯があるため、面と向かった退陣要求はしづらい。 そこで出てきたのが、自主的な給与カット、一部返上の要求だという。舛添要一前都知事は例外だが、政財界の首脳は結果を残せなかったりした場合、自主的に給与の一部返上を申し出ることが多い。 「金本監督の年俸は推定1億2000万円と、12球団の最高クラス。これを自主的に返上させ、嫌気の差した金本監督に早期退陣させるというシナリオです。経費節減に繋がるとあって球団もOB連合の論調に好意的。いかにも浪花の商人らしい発想ですが…」(阪神OBの野球解説者) 自力Vが消えた以上、球団はチームが最下位になることを願っているフシがある。OB連合が「もらい過ぎだ」とファンを煽り、監督が年俸の一部自主返上を申し出る。そうなれば、選手の年俸も一気に下げられ、代わりに反骨心が生まれる。実は、これこそが金本監督が考える「超変革」という。 冒頭に記した坂井オーナーの“阪神は終わった”発言は、金本監督と意を通じた出来レースという見方もある。案の定、罠にはまったOB連がここぞとばかり、あら探しに躍起になっているからだ。 頭の中も筋肉の塊のように映る金本監督だが、実は結構な寝業師。阪神OBを見事に手玉にとっている。これもまた、「トラ劇場」。
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スポーツ 2016年07月29日 14時00分
25年ぶりのリーグ優勝を目指す 広島カープ圧倒的黒字経営の秘密
広島市の人口は約118万人、県全体でも285万人にすぎない。にもかかわらず、広島カープは昨年、211万人もの観客を動員し、今年はさらにそれを上回る勢い。それも当然、チームが20年ぶりの前半戦首位ターンを決めたからだ。 このまま好調を維持し、1991年以来四半世紀ぶりのセ・リーグ優勝を果たした上、クライマックスシリーズのファイナルを勝ち抜いて日本選手権に進出すると仮定すれば、県内だけで「経済効果は300億円!」との試算も出ている。何より24年間も優勝から遠のく中で40年にもわたって黒字経営が続き“超優良企業”でいられるのはなぜか−−。 今年は2位以下に10ゲーム差をつけ、8月中のマジックナンバー点灯を確実視されたこともあり、親会社を持たない「広島東洋カープ」の経営手法が今、あらためて見直されている。 ドームとの一体経営で黒字を計上しているソフトバンクと、大都市に本拠地を構え伝統に裏打ちされた人気を誇る巨人と阪神を除けば、他の球団は年間20億から30億の赤字が続く。その分を親会社から宣伝費の名目で穴埋めしてもらっているのがプロ野球球団経営の実情だ。そんな中で1975年(昭和50年)以降、ずっと黒字を続けているのが、地方球団で弱小球団の代名詞ともなっていた広島。そこには節約術と斬新なアイデアがもたらす黒字追求の方針が見て取れる。 カープの経営は株式会社広島東洋カープが行っている。筆頭株主はマツダ(自動車メーカー)の創業家でカープのオーナーを務める松田元氏の42.7%。マツダ本社も34.2%保有するが、経営にはタッチしておらず、独立で経営している。これが市民球団と言われるゆえんである。 今季開幕時点での支配下登録された選手の年俸総額は18億9791万円。これは12球団中9番目で、1位ソフトバンク(41億7577万円)、2位巨人(32億9800万円)よりかなり低い。 もっともこれには、メジャー復帰の黒田博樹投手の6億円年俸も含まれており、実質的には球界最低水準にある。 「それでいて打率トップ10に3人の野手(鈴木誠也、新井貴浩、菊池涼介)、防御率トップ10に3人の投手(ジョンソン、野村祐輔、黒田博樹)を抱えながら選手の総年俸を低く抑えることができるのは、独自の選手獲得法を実施しているからです」と解説するのはカープOBの野球解説者。 毎年、新人選手は即戦力の投手を除けば、将来有望な高卒野手や甲子園未経験の高卒投手に絞って獲る。要は大学や社会人で名が売れた後では、契約金や年俸が高額になるが、その前に獲得することで格安に入団させることができるのだ。 「大学で野球素人の監督やコーチに指導してもらうより、環境が整い、練習量も豊富なプロ野球で“プロの指導者”が教えた方がはるかに選手は伸びる。そうして育成したのが前田智徳であり、東出輝裕、現在売り出し中の鈴木誠也です。育て上げ、高額年俸になったら放出して総年俸20億円を超えないように努める。コスト面もありますが、新陳代謝を図ることで若手が伸びるからです。年俸が3億円を超えれば黒田であれ、前田健太であれ、引き留めない。FAの申し出があればそれで商売をし、会社の収益を上げる。前田健太のポスティング移籍では2000万ドル(約24億円)を獲得し、過去最高益を記録しました。海外のサッカー界ではごく普通のやり方ですが、広島はプロ野球にそれを取り入れたのです」(同) もう一つは外国人選手獲得の独自ルート。広島は1990年、ドミニカ共和国に日本球界初の「カープアカデミー」を設立し、海外の逸材を安価で輩出するシステムを作り上げた。メジャーリーグでドミニカ出身の選手が活躍していることに目を付け、首都サントドミンゴ郊外にファームを作り、外国人選手の発掘に乗り出したのだ。 「現在ドミニカにはメジャーの30球団中28球団がアカデミーを開校していますが、カープは進出時期が早かったため、今なお最大級の規模を誇っています。これを前田の売却資金で1億円掛けて改修し、さらに充実させた。産地直輸入のため、だから好選手が安定的に、安価で獲得できるのです」(在京スポーツ紙海外担当記者) メガホンを使う、トランペットを吹く、オリジナルの応援歌やジェット風船…実はいずれもカープから生まれた風景だ。最近では「カープ女子」がけん引する女性ファンの獲得もしかり。 ソフトバンクのようにオーナーの一存で大盤振る舞いができない分、市民球団の広島カープは地元に根差した運営を心掛けている。 ファンを育ててグッズ収入や観戦料収入を増やすことに、絶えず知恵を絞っているのだ。
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