スポーツ
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スポーツ 2016年07月12日 18時11分
錦織圭 リオ五輪、堂々金メダル奪取宣言
プロテニスプレーヤーの錦織圭が12日、東京・江東区亀戸のトップインドアステージ亀戸で「LIXIL がんばれ!ニッポン!日本代表選手団 応援イベント」に出席した。 ウインブルドンでは左脇腹痛のため惜しくも途中棄権となった錦織だが「日に日に良くなってきてます。まだテニスは始めてませんが、元気になって次のトロント(ロジャーズ・カップ)から頑張ります」と語った。 直前に迫るリオ2016オリンピック大会については「オリンピックというのは大きな大会で4年に1度という重みがあるので良い結果を残せるように頑張ります。スケジュール的には大きな大会が続き、その後にはUSオープンがあるので体調管理をしっかり心がけて全部の大会でベストを出せるように頑張ります」と意気込みを語った。 現地のコートは錦織の得意なハードコートだという。「自分の一番好きなコートです。メダルを取れる可能性は十分にあります」とコメント。 最後にリオでの目標を聞かれると「メダルを取ることです。なるべく輝いている色を目指したいですね。ジョコ(ビッチ)、マレー、ナダル、フェデラーとタフな大会となりますが彼らに勝ってきている過去もあるのでそこに向かいたいです」と話し、報道陣から「金ということですね」と念を押されると、錦織は「金です」と力強く金メダル奪取宣言をした。
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スポーツ 2016年07月12日 16時00分
「白鵬」は力士を破壊する“破孔砲(はくほう)”か? 名古屋場所通算1000勝達成に危ぶむ声
民進党の野田佳彦前首相は6月4日、参院選の応援演説で横綱白鵬の相撲を例に挙げて安倍政権を非難した。「白鵬の取り口に似ている。左手で張り手、右からひじ打ちを顔面に入れる。白鵬は覇道、邪道の相撲になっている。安倍政権も覇道、邪道、外道の政治だ」と言い放ったのだ。後に党関係者を介して白鵬に謝罪文を出したが…。 そんな声をよそに悠然と構える横綱白鵬(31)。あと「13」で魁皇、千代の富士に次いで史上3人目の通算勝利数1000勝の大台に到達する。 「名古屋場所(7月10日初日)で1000勝を見せることができれば、自然と天皇賜杯も手に入る。気合いは入ります」 そう話しているが、稽古ぶりは実にマイペース。 「6月29日から名古屋での稽古を開始したんですが、わんぱく相撲の少年に胸を貸すなど、余裕たっぷり。先場所、稀勢の里を破って優勝した際、『(オレを倒すには)相撲だけ努力してもダメ、子供たちに相撲のアドバイスをするとか、そういう細かいことも大事にしないと』と話していましたが、まるでそれを地でいくような稽古ぶりです」(担当記者) とはいえ、胸を張ってばかりはいられない。年々、土俵上での態度が悪くなり、たびたび指摘を受けているのを関係者もファンも忘れてはいない。春場所、勝負がついたあと、嘉風を土俵下に投げ落とし、下敷きになった井筒審判長(元関脇逆鉾)が左足の骨を折る重傷を負って審判部から厳重注意を受けたばかりだが、先場所も懲りずにダメ押しを連発。6日目の朝、部屋に稽古へ行く前に友綱審判部副部長(元関脇魁輝)のもとを訪れて、 「(これからは)意識してやっていかないといけないですね」 と謝罪した。しかし、春場所で井筒副部長が負傷したとき、審判部内からは、 「白鵬は確信犯。出場停止処分にすべきだ」 という厳しい声も上がっていただけに、もし今度やったら、とても頭を下げるだけではすまないだろう。 「土俵際でバーンとやるのは反対しない。もっと派手にやればいい」 6月28日、名古屋市役所を表敬訪問したとき、河村たかし市長に、こう悪魔の誘惑を受けた白鵬。 「もうダメ押しはやらないと言いましたから」と苦笑いするばかりだったが、果たして大横綱らしからぬ悪癖は修正されるのか。 ダメ押しだけではない。先場所は豪栄道に悪名高いカチあげで顎の骨を骨折させている。白鵬にとって今度の場所は、勝ち星だけでなく、相撲内容も厳しくチェックされる場所になる。 白鵬は力士を破壊する破孔砲か?
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スポーツ 2016年07月11日 16時00分
プロレス解体新書 ROUND9 〈節目を飾った円熟の攻防〉 ジャイアント馬場vsバーン・ガニア
プロレスデビューから約20年、42歳にして日米通算3000試合連続出場を果たしたジャイアント馬場。これを記念した特別試合第1弾、“AWAの帝王”バーン・ガニアとのタイトル戦は、互いのキャリアを証明するかのような好勝負となった。 「ジャイアント馬場は本当に強いのか?」 馬場の現役時代から現在に至るまで、そうした疑問の声は数多く聞かれる。肋骨の浮き出た胸板にか細い腕、スローな動き…。そんな馬場のビジュアルイメージは、確かに一般的な“強さ”にそぐわない。 「ただ、腕が細いというけれど、体幅との比較でそう見えるだけ。近くで見ると相当太いですよ。だけどそれより注目すべきは下半身です」(プロレス記者) 例えば大相撲においては、巨漢力士が足腰の弱さを指摘されることがよくある。立派な上体に比べて脚が貧弱に映り、また、実際に腰高で不安定なことが多いのだが、馬場にその印象はない。もともとはプロ野球の投手であり、その当時の練習においては走り込みが最重要視されていた。 さらに、プロレス入門後も“足下に汗の水たまりができた”といわれる伝説のスクワットで鍛え上げたのだから、その足腰が弱いわけがない。 「代名詞である16文キックにしても、ほかの巨漢レスラーのいわゆる『ビッグフット』はロープにもたれて脚を上げるだけなのに、馬場はしっかり踏み込んで放っていた。片足立ちでもバランスを保てたのは、やはり強靭な下半身があってこそです」(同) 32文ロケット砲は言うに及ばず、ランニング・ネックブリーカー・ドロップや河津掛け落としなど、ダイナミックな技を軽々とこなす2メートル超の巨漢レスラーは、古今東西を見渡してもそうはいない。 若き日の馬場が米国遠征時に人気を博したのも、単にデカい東洋人というだけではなく、人並み外れた脚力に支えられた“動ける巨人”として、高度なパフォーマンスがあったからこそだった。 NWA、WWWF、WWAの世界三大王座への連続挑戦という、団体の垣根を越えた当時としては異例の抜擢を受けたのも、それにふさわしい能力があったからだ。格闘技的な意味での強弱はともかく、馬場が世界基準でトップクラスであったことは間違いない。 馬場の下半身の強さは、長きにわたる現役生活の支えにもなった。大型選手に付きものである膝や足首などの大きな故障がなく、このことが、3000試合連続出場、国内通算5758試合出場という偉業につながった。 「特にデビューから欠場なしの3000試合連続出場は、今後おそらく誰も成し得ない大記録でしょう。年間200興行以上も行われていた昔に比べて試合数が半分以下となった今でも、故障なくリングに立ち続けるレスラーがいったいどれほどいるか。巨体ゆえに危険な技を仕掛けられにくく、アクシデントの危険が少なかったとはいえ、馬場の頑強さは別格です」(同) もちろん馬場にも多少のケガはついて回ったに違いないが、欠場に至ったのはキャリア中でわずか2回しかない。1回目は'84年、スタン・ハンセン&ブルーザー・ブロディのハイジャック・パイルドライバーで首を痛めたもので、これにより連続出場が途切れている。 2回目は'90年世界最強タッグでのドリー・ファンク・ジュニアとの絡みで、場外転落して大腿骨亀裂骨折を負ったとき。52歳という年齢から引退もささやかれたが、半年後に復帰を果たしている。 さて、3000試合達成は'80年4月、高知で行われた“アラビアの怪人”ザ・シークとのシングル戦だった。もっとも、このとき馬場は記録のことを知らず、「分かっていたら、まともな相手を選んだ」と述懐している。 そうして、あらためて翌年に記念試合が組まれ、1月にAWA王者のバーン・ガニア戦、2月にNWA王者のハーリー・レイス戦と、連続タイトル戦が行われることになった(いずれも会場は後楽園ホール)。中でもガニア戦は、お互いの長いキャリアの中で初顔合わせだったこともあり、大きな注目を集めた。 3本勝負の1本目は10分近いグラウンドの攻防から、ガニアがスリーパーホールドを馬場の背後に飛びつきながら極めて奪取。しかし、すかさず馬場も“伝家の宝刀”16文キックで2本目を奪い返す。 そうして迎えた3本目は、馬場がその場から跳び上がっての32文ロケット砲を放つなど攻勢を見せたが、ガニアのスリーパーからもつれて場外に転落し、両者リングアウトとなった。 決着こそつかなかったが、それぞれ見せ場たっぷりの好勝負に、観客席からは惜しみない声援が送られたのだった。 「先日、幼稚園の父兄参観に行って驚いたのは、お遊戯の手遊びで先生が『ババチョップ』と言ってるんですね。きっと先生も馬場の現役時代は知らないはずなのに、それでもそうやって名前が残っているのだから、やっぱり馬場さんは偉大ですよ」(プロレスライター)
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スポーツ 2016年07月10日 16時00分
東京五輪「ビーチバレー」閑散 客寄せに浅尾美和も木村沙織も“引っ張り出せ”の声
東京五輪で、東京ベイゾーン西側の潮風公園(品川区)が会場となるビーチバレー。同公園は臨海副都心の最大規模を誇り、レインボーブリッジを一望できる。しかし、「会場がデカ過ぎて、お客さんが埋まらないのではないか?」という“悲鳴”が上がっているのだ。 「五輪競技は、競技者人口の多いものと、観戦者人口の多いもので大きく二つに分けられます。世界的に見てビーチバレーは後者なのですが、日本の場合は状況が違うのです」(TV局員) 日本は主催国なので当然、出場権がある。世界ランキングでは、女子は5位、男子は14位(FIVB発表)で弱くはない。特に女子はメダルを狙える位置にあるが、これまで日本のビーチバレー会場を埋め尽くしてきたのは“カメラ小僧”たち。一方で、純粋な競技ファンは極めて少なく、強さが観客増に直結していないという。 「今さらですが、浅尾美和(30)の存在は大きかった。彼女のおかげでビーチバレーは市民権を得て、会場へもお客さんを集めてくれましたからね」(体協詰め記者) その浅尾が現役を退き、20歳の坂口佳穂など“ポスト浅尾”と呼ばれるアイドル候補も出てはいるが、まだ集客には結びついていない。そうなると、大きく造り過ぎたビーチバレーの会場をどう埋めるか、が新たな課題となるのだ。 「海外からの観戦者はある程度見込めるでしょうが、逆に自国の試合に空席が出る可能性がある。浅尾の現役復帰は無理としても、たとえば指導者で呼び戻すのも手でしょう。バレーボールからも人気選手、例えば、東京五輪の時には引退している可能性が高い木村沙織を引っ張り出すなどの対策も、検討しなければならない」(同) 今から日本ビーチバレーのレベルの高さを訴えたとしても手遅れだろう。“サオリン&アサノ”を呼んでの「爆乳バレー」「Vゾーンバレー」なら、是非とも行ってみたい。
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スポーツ 2016年07月10日 12時00分
“盟友”小島が出場枠譲渡で天山が新日本G1電撃参戦!
6・27後楽園大会で発表された「G1 CLIMAX 26」の出場選手の中に自身の名前がなかったことに対して怒りを露わにしていた天山広吉だが、その後もシリーズ中、出場アピールをし続けた。そんな天山に対して一人の男が立ち上がる。シリーズ最終戦の7・3岩手大会でNEVER無差別級6人タッグ王座をリコシェ&マット・サイダルとともに奪取した“盟友”小島聡だ。小島はリング上に天山を呼び込むとこう叫んだ。 「天山が最後の『G1』って言うんだったら、これは俺の出場枠を天山に渡す!」 「ホンマにええんか…」と戸惑う天山に対し大きく頷いた小島はバックステージで「カッコ良く優勝して来い」とエールを送った。小島の意向を受けた新日本プロレスは翌4日にこれを尊重し、小島の公式戦の日程を天山に変更すると発表。『G1』26回の歴史の中でこのような形での出場はもちろんはじめて。天山、小島とは“第3世代”の仲間である永田裕志も、天山が選出されなかったことに対して複雑な心境を抱いていただけに、Twitter上で「何と!!」とツイートするなど、今回の譲渡劇には驚いていた様子が伺える。 天山の「G1 CLIMAX 26」公式戦(Aブロック)の日程は次のとおり。7・18 札幌対 石井智宏 初7・23 町田対 タマ・トンガ 初7・25 郡山対 丸藤正道 初7・28 所沢対 真壁刀義 1年ぶり7・31 岐阜対 オカダ・カズチカ 2年ぶり8・3 鹿児島対 バッドラック・ファレ 1年ぶり8・6 大阪対 後藤洋央紀 2年ぶり8・8 横浜対 棚橋弘至 1年ぶり8・12 両国対 SANADA 初※対戦相手の右はG1での対戦歴 今年で史上最多となる21回目の出場で、3度優勝している天山だが、2006年の優勝を最後に『G1』で目立った成績は残せていない。昨年は3勝6敗でAブロックの最下位だった。しかし、柴田勝頼と内藤哲也から白星を挙げており、14年も後藤から、途中欠場となった13年は優勝した内藤と鈴木みのるから白星を挙げることで、リーグ内に混戦を招く役割を果たしている。今回は『最後のG1』という強い意志と、それに応えてくれた小島の気持ちも背負ったことで、優勝が義務付けられる闘いになるが、Aブロックのメンバーは強敵揃いで、例年よりも苦戦が予想される。 同じタイプの石井、真壁、後藤を相手にどこまでやれるのかがポイントとなるだろう。4・10両国大会でのNEVER無差別級王座戦では柴田をあと一歩まで追い詰めてはいるが、一発勝負のタイトルマッチと連戦の『G1』では闘い方も、調整法も変わってくるので、ベテランならではのテクニックで対峙してもらいたい。 個人的な注目は7・31岐阜大会のIWGPヘビー級王者オカダとの2年ぶりのシングル対決。2年前は2戦目となる弘前で対戦し、オカダが勝利を収めたが、弘前のファンから終始大声援を受けた天山も期待に応える動きを見せ、オカダを苦しめている。今年は天山絡みのカードでは一番後ろのセミファイナルとして組まれているので、天山の健在ぶりをアピールするには格好の舞台になるはずだ。強敵揃いのAブロックを制して11年ぶりに決勝の舞台に立つことはもちろん夢があり浪漫を感じるが、今、第一線で闘っている選手から一つでも白星を挙げてファンに勇気や希望を与えるのが、これまで『G1』で色んな世代や、他団体や世界のエース級の選手と闘ってきた天山の務めだと思う。 21回目となる天山の夏。天山と一緒に一度でも多くのうれし涙を流したい。(どら増田)<新日Times VOL.25>
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スポーツ 2016年07月09日 16時00分
ゴルフ 石川航は兄・遼以上の天才! 東京五輪は兄弟で挑戦
東京五輪へ向け、天才プロゴルファー石川遼・航兄弟が2人そろって出場する可能性がでてきた。石川遼(24=CASIO)と、その弟・航(わたる・16)である。 昨年11月のカシオワールドオープンでは兄のキャディーを務めて話題になったが、今度は6月14、15日に埼玉・武蔵CC(豊岡)で行われた埼玉県で優勝、ゴルファーとしての実力を見せつけた。国体の埼玉県最終予選会を兼ねた選手権で、プロを目指すトップアマが集結する中、第1日に67で飛び出し、通算4アンダーでの優勝だった。 「優勝はフロックではない。前月に群馬・サンコー72CCで開催されたスプリングジュニアゴルフ選手権の15〜18歳の部を制し、男子ツアーのRIZAP・KBCオーガスタ(8月25日開幕、福岡・芥屋GC)の出場権も獲得している。未完成な部分が多いだけに、兄以上の声もある。プロデビューが楽しみです」(スポーツ紙記者) 特筆すべきは、航が現在、全国屈指の進学校、埼玉県立浦和高校の2年生であること。今年も22人の東大合格者を輩出したエリート校で、航は文芸部に所属し、小説を書くのが趣味というインテリ高校生。ゴルフ名門校の杉並学院高校に進学し、実力を培った兄とは、対極的な道を進んでいる。 「ゴルフ部のない超進学校を選んだのは、本人のIQの高さもあるが、遼をトッププロに育てた父の勝美氏が、今度は最後まで自身の手で最高のゴルファーを作り出したいと考えたからです。女子プロゴルフの宮里藍を育てた父・優氏は2人の兄(聖志、優作)を“実験材料”に、最終的に藍を作り上げた。勝美氏も遼を育てたノウハウを生かし、第2の矢を放ったのです」(同) 勝美氏は周囲に「ゴルフの腕は遼ほどではないが、勉強も得意でゴルファーでも勉学の道でも将来が楽しみ」と話しており、東大に入学させ、“現役東大生プロゴルファー”として東京五輪に送り出すことを期待しているという。東京五輪のゴルフコースは石川家と同じ埼玉県の霞ヶ関CC(川越市)。この辺もしっかり計算している。 「石川遼と松山英樹が米ツアーに参戦し、国内の男子ツアーはタレント不足。男子大会からスポンサーが逃げ出し、プロキャディーも女子ツアーに移動しつつある。そんな落ち目の男子ツアーを盛り返すには、スター選手が必要で、石川家に期待が高まっているのです」(大手広告代理店社員) '13年から米ツアーを主戦場とする遼は、腰痛のため2月上旬からツアーを離脱中。新妻とともに治療に専念する一方で、航にプロで通用する技術を伝授しているという。2020年東京五輪が楽しみだ。
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スポーツ 2016年07月07日 16時00分
新監督はつらいよ アニキ阪神、ヨシノブ巨人に「短期政権」噴出ベンチ裏(2)
金本・高橋両監督には「共通点」が多い。興味深いのは、現役時代の恩師というか、自身を鍛えてくれた担当コーチを参謀役に選んでいることだ。高橋監督の若手時代、打撃指導を受けたのが先の内田コーチであり、金本監督も高代延博コーチを一軍ヘッドコーチに昇格させた。 「両監督にとって2人は、唯一、甘えられるというか、ホンネで語れる存在です。金本監督は高代コーチから『監督』と呼ばれると、『2人きりのときは(監督と呼ぶのを)やめてくださいよ』と話していました」(球界関係者) チームが低迷したままなら、この両参謀の立場は危うくなる。 「伝統球団はよほどのことがない限り、1年で監督を解任しません。メンツがありますから」(同) 打線低迷の引責で内田コーチを失うことになれば、高橋監督は相談相手を失う。金本監督が高代コーチを失えば、超変革は成就できなくなる。 「高橋監督は若いので、ブレーンとなる後輩がまだ現役なんです。村田真一ヘッドが試合中、真横について采配の助言を送っていますが、内田コーチを失えば、また尾花高夫一軍投手コーチが幅を利かせてくるかもしれない。かつて、尾花コーチは原前監督と衝突した経緯もある。金本監督にしても、矢野燿大一軍作戦兼バッテリーコーチだけではとてもフォローできないでしょう」(同) 金本監督に対する不満はないものの、阪神内部には「内閣改造プラン」があるという。一連の打撃不振から出たらしい。「一軍に抜てきした若手の勢いが長続きしないのなら、掛布二軍監督を一軍コーチに昇格させては?」というものだ。 近年、阪神は一軍首脳陣と二軍スタッフのコミュニケーションがうまくいっていなかった。金本、掛布が監督になってそれが解消されたと言われていたが、二軍監督を決め直すとなれば、金本監督の腹心を出向させなければならない。それが腹心、矢野コーチだ。 「いま、二軍野手をトータル的に見ているのが、今岡誠打撃兼野手総合コーチです。片岡篤史一軍打撃コーチは一度指導者として失敗しているので、今岡コーチを代わりに一軍に上げるようです」(同) また、フロントが抱く超変革の最終形は、金本監督の周りを'03年の優勝メンバーで固めること。藤川球児は将来のコーチ就任の含みを持って帰還したとされ、現阪神投手陣の信頼がもっとも厚い福原忍もいる。福原がまだ現役でやれるのならば、「兼任コーチ」昇格となるという。 「藤浪晋太郎を早くエースとして一本立ちさせたいと願っています。阪神だけではなく、日本のエースに育てたいとしており、その藤浪が昨季以上の成績を残せるのであれば、金本監督のコーチ人事の要望も聞き入れられるのではないか」(前出・ベテラン記者) また、巨人フロントも高橋監督の脇を固める人材の今後を見極めている。阿部慎之助だ。 「今の成績では長く現役を続けられないでしょう。かといって、功労者ですし、本人が『辞める』と言うまではサポートすることになるはず。兼任コーチの打診があるかもしれない」(前出・球界関係者) 兼任コーチの打診、つまり高橋監督の現役最終年となった昨季と同じ道を辿ることになりそうだ。 フロントには高橋監督の強い味方もいる。大学の先輩にも当たる堤辰佳GMだ。巨人にはシーズン途中の獲得を含め、13人もの助っ人がいる。この堤GMが集めた“余剰人員”が、阿部などのベテランを欠いても、Aクラスに踏みとどまらせている要因という。 「巨人は阪神や広島とはファン層が違います。阪神は負けても応援してもらえますが、巨人は勝たなければファンが離れてしまう。勝つことを宿命付けらされたチームなのです」(同) 今後も巨人は補強を続けていくだろう。高橋監督に求められるものは「どんな野球がしたいか」ではない。 「ヨシノブを好意的に見るファンは多いので、そのファンの気持ちが離れないうちに優勝しないと」(前出・ベテラン記者) 「ファンの気持ちが離れないうちに」と懸念するのは阪神も同じ。高橋、金本両指揮官から「監督とは、自分のやりたい野球ができるとは限らない」との嘆きの声が聞こえそうだ。
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スポーツ 2016年07月06日 16時00分
新監督はつらいよ アニキ阪神、ヨシノブ巨人に「短期政権」噴出ベンチ裏(1)
伝統球団の新任監督に「采配ミス」は許されない。特に、巨人、阪神は抜てきした若手が活躍したとしても、他球団なら大いに称賛されるようなことも、「勝利」という結果が伴わなければ、チーム内外から批判の的にされる。 高橋由伸(41)、金本知憲(48)両監督は“苦渋の選択”を迫られつつある。 「金本監督の采配に『迷い』が感じられます。チームが再浮上のきっかけを掴めないからでしょうが、開幕当初、あれだけ若手を使ってきたのに、その若手を我慢して使い続けようとしない。今のチーム状況を見る限り、どういうチームを作りたいのか、分からなくなってしまいました。そして、巨人の打線低迷も重症ですね。両球団の低迷が、緒方カープを独走させることになるのでしょう」(スポーツライター・飯山満氏) 阪神というチームを抜本的に変えようという意識の表れであるスローガン『超変革』の申し子とされたドラフト1位ルーキー高山俊が、スタメンから消えて久しい。開幕当初はこの高山と横田慎太郎の若い1、2番コンビに躍動感を感じたファンも多かったが、最近は1番・鳥谷敬、2番・西岡剛に逆戻りしてしまった。球団OBは「若手は我慢して使っていけば」と助言を送ったが、金本監督の胸には響かなかった。 「金本監督も若手の勢いが長続きしないことは分かっていたはず。若手が調子を落としてきたときに中堅、ベテランがカバーすればいいと考えていましたが、そのベテランが『数字以上の働き』をしないというか、試合で打っても、チームが活気づかないんです。かといって、若手に完全に切り換えるリスクはあまりにも大き過ぎて…」(在阪記者) 金本批判も出始めた。若手は二軍で必死に頑張れば、掛布雅之二軍監督がそれを上に報告する。一時的ではあるが、一軍の試合で使ってもらえる。 しかし、中堅クラスはそうではない。チャンスに飢えた中堅たちは「ガマンの限界!」と嘆き、悶々としている。金本采配は「若手に偏重している」との批判も出始めている。 「阪神本社の株主総会ですが、今年は無事に切り抜けられたので、金本批判を経営陣が取り上げることはないでしょう。タイガース批判が株主総会の名物になった今、経営陣は、金本監督になって、負けても好意的に捉えてくれる現状に満足していますから」(同) 一方、打線低迷ならヨシノブ巨人のほうが重症だ。 数字では巨人が「チーム打率2割4分9厘」で、阪神の「2割4分2厘」をやや上回っているが(6月27日現在)、そもそも、高橋監督の就任と同時に課せられたテーマは打線強化だった。昨季のチーム打率は2割4分3厘。12球団ワーストは免れたものの、下には最下位・楽天だけ。 「高橋監督がコーチ人事で唯一、お願いしたのが内田順三コーチの一軍昇格でした。昨秋キャンプから、内田コーチが打撃担当として主力陣を徹底指導していました」(ベテラン記者)
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スポーツ 2016年07月05日 16時00分
友成那智 メジャーリーグ侍「007」 今季不調の原因を徹底検証「青木宣親」
青木宣親は出塁率の高さを買われて、今季マリナーズのトップバッターに迎えられた。しかし、序盤から打率が低迷。6月中旬になっても打率が2割5分を超えないためトップバッターを外され、8番ないし9番打者で起用されることが多くなった。 不調の要因は三つある。 一つは、速球系の投球に差し込まれて、逆方向(ショート、サード方向)への緩いゴロや内野フライに倒れるケースが多くなったことだ。そのため昨年は速球系の投球(ストレート、ツーシーム)を3割2分6厘という高率で打っていたのに、今季は2割7分2厘に低下。それが打率低迷の最大の要因になっている。 不調のもう一つの要因は、左投手を苦にするようになったことだ。メジャー入りしてから昨季までの4年間、青木は対右投手打率が2割7分2厘であるのに対し、対左投手打率は3割2分1厘で、「メジャーでもっとも左投手に強い左打者」と見なされてきた。ところが今季は、左投手に対して体が速く開くため、緩急をつけて攻められると対応できないことが多くなり、右投手には2割7分9厘と比較的いい数字をマークしているのに、左投手には1割7分7厘という結果しか残せていない。それにより、最近は相手の先発が左投手の場合、スタメン落ちすることが多くなった。 不調の3番目の要因は、足のスピードがやや落ちていることだ。その結果、以前のように内野安打をハイペースで稼げなくなっている。盗塁成功率も昨年の71%から36%に激減。トップバッターから外される一つの要因になった。 青木は6月22日現在、打率2割4分7厘で貢献ポイントであるWARはマイナス0.2(FANGRAPHSの数字)である。これは青木がチームにプラスの貢献ができず、80万ドル分チームの足を引っ張ったことを意味する。7月に入っても、このレベルの成績が続くようだと、青木はシーズン中にトレードされる可能性が高くなる。 マリナーズは今季序盤好調で、5月末時点では、30勝21敗でア・リーグ西地区の首位だった。しかし6月に入って失点が多くなり、4連敗が3度もあったため優勝争いから脱落。このままいくと7月には勝率5割を大きく割り込んで「再建モード」に入ると思われるからだ。 「再建モード」に入ったチームが真っ先にやるのが、7月末のトレード期限に行う大掛かりなトレードだ。このトレードでは再建モードに入ったチームが優勝を争うチームに即戦力になる高年俸のベテランを放出、マイナーの有望株との交換が次々に行われる。任天堂から経営を引き継いだマリナーズの新首脳陣は再建に意欲的で、ディポートGMは7月末のトレードを積極的に行う方針を固めている。 その場合、球団が真っ先に放出したいのは青木だ。なぜなら球団は青木と「今季480打席を超えた場合、本人が希望すれば、来季は年俸600万ドルでマリナーズに残留できる」という取り決め(オプション契約)を交わしている。もし、青木をそのまま球団に置いておくと、8月上旬ないし中旬に480打席に達するので、球団は来季も青木と年俸600万ドルで契約しないといけなくなる。再建モードに入るということは若手中心のチームに作り替えるということなので、球団は来季35歳の青木を置いておくようなことは何が何でも避けたいのだ。 青木獲得に興味を示す球団があれば、マリナーズは300万〜500万ドルのキャッシュを付けて放出することになるだろう。「今季480打席を超えたら来季は年俸600万ドルで契約」という約束は青木を獲得した球団に引き継がれることになるからだ。 青木が昨季までのように打率2割8分、出塁率3割5分、20盗塁を高い確率で見込める打者であったなら、マリナーズは何も負担する必要はない。しかし、青木は今季の不調で商品価値が大きく下がっているので、トレードを成立させるには来季の年俸の5割から7割くらいを負担する必要が生じるのだ。 最悪のシナリオは「今季480打席を超えた場合、来季600万ドルで契約」という条項を引き継ぐのを嫌って、青木を獲得したいという球団が現れないケースだ。 その場合は、解雇される可能性もある。再建モードに入ったチームは、8月以降、来季に備えてマイナーの有望株をメジャーに引き上げて、どの程度使えるか実戦で試すことになる。その枠を空けるには、ベテランを1人か2人ほど解雇する必要があるからだ。 マリナーズの外野陣は今季、レフト青木、センターがマーティーン、ライトがセス・スミスとグティエレスのプラトゥーンという布陣だが、青木以外はみんな好調だ。年齢的にも青木が一番上なので、メンバーの入れ替えが行われる場合は青木が真っ先に切られる可能性が高い。 メジャーでは30代半ばになった選手は、居場所を確保することが困難になるが、青木も試練の時期を迎えることになるだろう。ともなり・なち 今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流。アメリカ野球に造詣が深く、現在は大リーグ関連の記事を各媒体に寄稿。日本人大リーガーにも愛読者が多い「メジャーリーグ選手名鑑2016」(廣済堂出版)が発売中。
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スポーツ 2016年07月04日 16時00分
プロレス解体新書 ROUND8 〈北尾光司“笑撃”デビュー〉 話題性のみを求めたが故の結末
現役横綱からのプロレス転向となった北尾光司。大相撲時代には小錦をひねり潰すほどのパワーを誇り、まだ20代と若いこともあって将来を嘱望する声も多かった。しかし、その船出はプロレス史に残る惨憺たるものだった。 1990年2月、『笑っていいとも』にゲスト出演した長与千種は、とあるポーズを何度も繰り返した。左の手のひらを前方やや上に突き出し、拳をつくった右腕はガッツポーズのように折り曲げる。 司会のタモリはまったくピンときていないようだったが、プロレスファンなら一目でそれと分かった。前日にプロレスデビューを果たした北尾光司を真似たのだ、と。 「もちろん、北尾をリスペクトしてのものではない。終始、半笑いだった長与の様子から、北尾を小馬鹿にしていたのは明らかです」(プロレスライター) この頃、多くのプロレスファンの女子プロレスに対する認識は、闘いではなく芸能に近かった。 「これは業界内でも同様で、プロレス専門誌が女子プロを扱うことに、拒否反応を示すファンや関係者も多かった」(同) そんな女子プロレスラーの長与が、鳴り物入りで新日本プロレスのマット、しかも東京ドーム大会でデビューを果たした北尾を揶揄すれば、反感を買いそうなものだが現実は違った。 「むしろ『長与、よくやった』との声が大きかった。これはファンに限らず関係者も同じで、それほどまでに北尾は嫌われていたのです」(同) 大相撲の横綱だった双羽黒が所属する立浪部屋を脱走し、廃業となったのは'87年のこと。以後は本名の北尾光司として、スポーツ冒険家の肩書で活動を試みるもパッとしなかった。 〈師匠のおかみさんに暴行を加えた〉などと報道されたことで、北尾の評判は最悪。実際は部屋側にも問題があったようだが、横綱在位中でありながら「相撲界に未練はない」と言い放った北尾が、問題児であったことに違いはない。 また、廃業後すぐにプロレス入りが取り沙汰された際、『そんな安易な考えはない』と斬って捨てたことも、プロレスファンから不評をかこつ一因となった。 さて、北尾のデビュー戦は『'90スーパーファイトin闘強導夢』で行われた。全日本プロレス勢の参戦により大きな注目を集めたこの大会で、ビッグバン・ベイダーとスタン・ハンセンによるド迫力の外国人頂上決戦が繰り広げられた後、北尾はセミファイナルのリングに上がった。 なお、この大会のメーンイベントは橋本真也の「時は来た! それだけだ」と、アントニオ猪木の「出る前に負けることを考えるバカがいるかよ」の名言で知られる、猪木&坂口征二vs橋本&蝶野正洋の世代闘争タッグマッチだった。 新日vs全日の対抗戦よりも後に、北尾の試合が組まれたのは、放映権の都合で全日勢の試合がテレビ中継できないという事情があってのこと。世間一般にとって、元横綱のプロレスデビューは話題性抜群であったが、プロレスファンからすれば話は別だった。新日vs全日の歴史的邂逅と比べれば、いかに元横綱であろうともかすんでしまう。北尾が真剣に取り組む姿勢を見せたなら、それでも支持は得られたのだろうが…。 デーモン小暮作『超闘王のテーマ』にのせて、カクテルライトの飛び交う中を悠然と登場した北尾は、金メッシュの角刈り頭にサングラス。鋲だらけの革ジャンを脱ぎ捨てると、下には黄色いタンクトップを着込んでいた。 そうして、これを怪力一番に引き裂く、当時のハルク・ホーガンそのままのパフォーマンスを見せた。だが、よく言えばナチュラルな、言い換えれば締まりのないその肉体では、ビルドアップされた“超人”ホーガンと似ても似つかず、早くも観客席のあちこちから失笑が起こった。 いざ試合が始まっても、一つ攻撃を加えるたびに長与が真似た例のポーズを差し挟むから、どうにもこうにも間が悪い。 対するクラッシャー・バンバン・ビガロは、頭部にまでタトゥーを施した怪異な容貌とは裏腹に“ホウキが相手でもプロレスができる”と評される試合巧者。新日ではサルマン・ハシミコフやトニー・ホーム、WWFでも元NFLスーパースターのローレンス・テイラーら、いわゆる“プロレス初心者”のデビュー戦で相手を務めている。 「それらの試合と比べてもこの試合の出来は悪く、それほどまでに北尾のプロレス勘が鈍かったということでしょう」(プロレス記者) フィニッシュもやはりホーガンを真似たギロチンドロップであったが、これも最初に走る方向を間違える始末では、観客から嘲笑が起こっても仕方あるまい。 しかし、北尾ばかりを責めるわけにもいかない。 「北尾は、プロレス転向にあたって新日に入団したわけではなく、契約上はフリーランスとしての参戦だった。つまり、のちのハッスルに参戦したインリンやレイザーラモンHGのようなもので、現場監督の長州力が新日の稽古に参加しないことで非難したのも、北尾からすれば筋違いの話。結局、両者が決裂となったのも仕方がない。問題はそんな契約をした新日側にもあったのでは…」(同) 北尾と新日、両者ともに話題性だけを求めたが故の、不幸な結末と言えようか。
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