「五輪競技は、競技者人口の多いものと、観戦者人口の多いもので大きく二つに分けられます。世界的に見てビーチバレーは後者なのですが、日本の場合は状況が違うのです」(TV局員)
日本は主催国なので当然、出場権がある。世界ランキングでは、女子は5位、男子は14位(FIVB発表)で弱くはない。特に女子はメダルを狙える位置にあるが、これまで日本のビーチバレー会場を埋め尽くしてきたのは“カメラ小僧”たち。一方で、純粋な競技ファンは極めて少なく、強さが観客増に直結していないという。
「今さらですが、浅尾美和(30)の存在は大きかった。彼女のおかげでビーチバレーは市民権を得て、会場へもお客さんを集めてくれましたからね」(体協詰め記者)
その浅尾が現役を退き、20歳の坂口佳穂など“ポスト浅尾”と呼ばれるアイドル候補も出てはいるが、まだ集客には結びついていない。そうなると、大きく造り過ぎたビーチバレーの会場をどう埋めるか、が新たな課題となるのだ。
「海外からの観戦者はある程度見込めるでしょうが、逆に自国の試合に空席が出る可能性がある。浅尾の現役復帰は無理としても、たとえば指導者で呼び戻すのも手でしょう。バレーボールからも人気選手、例えば、東京五輪の時には引退している可能性が高い木村沙織を引っ張り出すなどの対策も、検討しなければならない」(同)
今から日本ビーチバレーのレベルの高さを訴えたとしても手遅れだろう。“サオリン&アサノ”を呼んでの「爆乳バレー」「Vゾーンバレー」なら、是非とも行ってみたい。