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金本阪神が暗黒時代へ突入! 「アニキ監督」限界のベンチ裏

 後半戦、最初のカードである巨人3連戦に全敗。本拠地での巨人戦6連敗は1990年以来となる屈辱に見舞われた金本阪神。これは万年最下位候補だった『暗黒時代』と同じ。続く広島戦では黒田博樹の日米通算200勝達成に貢献した翌24日、667試合連続フルイニング出場を続けていた鳥谷敬を外す“ショック療法”でようやく連敗を食い止めた。
 「球宴明けは巨人、広島との大事な3連戦が続きました。ここで両チームを叩けば、一気に士気も上がり、再浮上のきっかけにもなったんですが…」(在阪記者)

 金本知憲監督(48)はドロ沼に足を突っ込んでしまっている。
 '90年代の阪神には『裏・格言』があった。「チャンスはピンチ、ピンチは大ピンチ」なるもの。一打同点、もしくは逆転の場面で打席がまわってくる。あるいは代打がコールされる。だが、甲子園の大声援で金縛りにあい、打てない。その結果、二軍降格−−。
 今はそこまでひどくないが、こんな証言も聞かれた。
 「金本監督が怖いんですよ。マスコミのいないところでは厳しく叱責していますから。金本監督の現役時代を知る中堅以上の選手たちは、若手選手たちから『(監督は)どんな人?』と聞かれていました。自分に厳しく、かつ結果が出ないときは声も掛けられないくらいピリピリしたオーラを放っていて…。前半戦、凡ミスで負けた日は、物凄い目線で睨みつけていましたし」(ベテラン記者)

 金本監督が怖くてバットが振れない。これが本当の“金縛り”かもしれない。 
 「金本監督は主砲のゴメスに代打を出し、スタメン落ちも7度ありました(7月23日時点)。確かに不振ですが、ゴメスにもプライドがあります。不振でも我慢して使うべき選手もいます。鳥谷の不振は開幕を下位の6番でスタートしたことで、精神的動揺があったともっぱらです」(前出・在阪記者)

 指揮官は今のチームをどう発展させるか、迷っているようにも感じられる。ゴメスをスタメンから外した20日の巨人戦、金本監督は原口文仁を『一塁』で起用。ゴメスと入れ換えたわけだが、その前日は捕手で途中出場させている。球宴も捕手として選ばれていた。
 「原口を主砲として育てるのか、『打てる捕手』として攻守ともに鍛えていくのか、方針が固まらないようですね。体格が大きく、どんな場面でもしっかりフルスイングできる原口に対し、『城島(健司)の若い頃に似ている』との声も多く聞かれました。捕手としては配球面と守備力での勉強不足が指摘されています。でも、怪我で育成枠に甘んじていた期間もあり、捕手として育てるのなら多少のミスに対して我慢すべきなんです」(同)

 それだけではない。20日、打撃好調の西岡剛を右足アキレス腱断絶で失った。後半戦を迎える前、金本監督は西岡を呼び、「オマエがチームを引っ張るつもりで!」と訴えている。これと同じようなセリフをシーズン前に伝えられたのが、鳥谷だった。西岡を失い、ベテラン鳥谷の存在が再度チーム内外で取り上げられたが、金本監督が西岡の『1番二塁』を託したのは、大和だった。つまり、西岡と大和を入れ換えただけ。鳥谷はモチベーションを上げる機会を与えられないまま、連続出場の記録を途絶えさせてしまったわけだ。
 「状態のいい者を使うのが金本監督の方針です。理解できますが、ゴメスとメッセンジャーは今季で契約が満了します。ゴメスが再契約をごねる可能性も出てきました」(同)

 ゴメスは変化球の多い日本人投手に適応できる。早くも他球団の渉外担当がゴメスの周辺調査を始めたとの情報も飛び交っており、「有事」の場合、金本監督は“自軍の元4番”を敵に回すことにもなりかねない。
 「藤浪晋太郎が復調すれば、今の悪い流れを断ち切ることができるはず。その藤浪が不振で、金本監督は懲罰的な意味合いも含めて、161球を投げさせる試合もありました(7月8日=8回8失点)。藤浪の長い野球人生で見れば大事な試練でしたが、以後、藤浪が投げる試合は、守っている野手の雰囲気が変わりました。今までは『エースが投げるのだから落とせない』というムードでしたが、『大丈夫か?』という思いになった」(前出・ベテラン記者)

 今季の藤浪は梅野隆太郎、岡崎太一、原口とバッテリーを組んでいる。昨季前半戦も不振だったが、それを克服させたのはベテラン捕手の鶴岡一成だった。ストレート中心の攻撃的な配球で、バランスを失っていた投球フォームを改善させた。競争主義の金本監督により、正捕手の座は“日替わり”状態。藤浪不振の根源を探れば、金本監督にも責任があるように思えてくる。
 「若手を育てるのなら、失敗しても使い続けるべき。伝統球団でもあり、勝ちにこだわらなければならない宿命もある。むしろ、金本監督の胸中を察しますよ」(球界関係者)

 チャンスを活かせなければ、スタメン落ち−−。鳥谷でさえ例外ではない“金縛り采配”をなんとかしなければ、金本監督は本当に『第2の暗黒時代』の扉を開けてしまう。

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