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2017年3月・WBC選手選考スタート 小久保監督と侍ジャパンの行方

 2017年3月、第4回WBCで野球・日本代表の侍ジャパンを指揮する小久保裕紀監督(44)。その小久保監督の任期は「第4回WBCまで」となっている。同大会の結果次第だが、小久保監督の続投も十分に考えられる。しかし、17年3月以降の代表監督は『東京五輪』も戦うことになる。追加種目として、野球・ソフトボールの復活が濃厚となったことで(16年7月時点)、代表監督人事は慎重に判断しなければならない。
 「小久保を代表監督に推したのは、コミッショナー特別顧問の王貞治さんだとされています。王氏は東京五輪のエンブレムを選び直す会合でも尽力されているので、東京五輪を戦う監督は誰が相応しいのかという話し合いになれば、やはり相談することになると思います」(球界関係者)
 小久保代表監督が誕生したのは、現役を引退した翌年の13年10月。ホークス、巨人両球団で主将を務めた人望、92年バルセロナ五輪を選手として戦った“国際経験”が買われたという。
 このまま、野球・ソフトが追加種目としてオリンピックに復活した場合、小久保監督の任期を考えると、17年3月以降の代表指揮官も『4年』を託されるのではないだろうか。だとすれば、2020年東京五輪、2021年第5回WBCの両大会を指揮することになり、その責任は重大だ。

 小久保監督の采配について、こんな声も聞かれた。
 「昨年、プレミア12の準決勝で韓国に逆転負けを喫しました。小久保監督は自ら『継投ミス』と話し、以後、代表チームに大ベテランの権藤博氏が投手コーチとして加わったのはその影響とされています」(前出・同)
 その小久保発言について、色々な意見がある。シンプルに指揮官の継投ミスとする声、そして、逆転の当事者となった投手を庇おうとした親心。さらに、投手を代表チームに派遣した各球団から“登板制限”があり、思い通りの継投ができなかったとするもの。追加点を上げるチャンスのあった7、8回で淡白な攻撃をし、「油断していた」と指摘する声も聞かれた。

 「侍ジャパンが常設された目的は、国際試合による新たな収益源を確保するためです。現時点で侍ジャパンの試合は超満員になっていませんし、テレビ視聴率もさほど高くありません。そういう状況を考えると、ネームバリューのあるOBを起用する可能性も捨てきれません」(ベテラン記者)
 あくまでもウワサだが、NPB内では前広島監督の野村謙二郎氏が推されているという。ソフトバンク指揮官を退任した秋山幸二氏、“WBC監督の経験”がある原辰徳氏もまだ老け込む年齢ではない。第4回WBCでは王座奪回が必須だ。野球・ソフトは追加種目に選ばれたとしても、それがゴールではない。オリンピックの公式種目に復帰する目標があり、そのためには東京五輪での金メダル獲得はWBCでの王座奪回以上に重要となる。
 「小久保監督はいずれホークスの監督になるという、ファンの待望論もある。長く代表監督を務めることはないと思うが…」(前出・同)

 小久保監督の続投を含め、第4回WBCは野球界にとって重要課題を克服するための第一歩となりそうだ。すでに水面下ではその代表選手選考も始まっているという。

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