新日本
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スポーツ 2018年12月04日 22時00分
プロレスラー世界遺産 伝説のチャンピオンから未知なる強豪まで── 「小島聡」“天山脱水事件”四冠王者誕生の舞台裏
日本のプロレス史上で唯一、IWGPと三冠ベルトを同時に戴冠したのは誰かと言えば、全日本プロレス所属時代の小島聡(他では武藤敬司=IWGP、ザ・グレート・ムタ=三冠の変則的な四冠があるのみ)。 そんな歴史的偉業は、なんともいわくつきの試合によって成し遂げられた。 ※ ※ ※ テレビや雑誌で見るのとは違って、生観戦だからこそ気付くものがある。「例えば、選手それぞれのプロレスのうまさもライブで見るとよく分かる。タッグマッチで場外に落とされたとき、たまにボーッと座り込んでいるだけの選手がいて、どうするのかと見ていると、味方がピンチになってようやく動き出してリングに戻るんです」(プロレスライター) そして、そういう場面はテレビカメラも映しはしない。 パートナーのピンチを救うのはタッグマッチの見せ場の一つだが、その演出のため単にじっとしている。体力を回復しているのかもしれないが、それにしてもただその時を待っているというのは、いかにも芸がない。「プロレス勘のいい選手だと、時間をつなぐときにも何かしら意味のありそうな行動をとるもので、そこでボサッとしている選手はやはり一流にはなれません」(同) また、生観戦では“時間”についての気付きもある。「前半戦がサクサク進んで20時前にメインイベントが始まれば、“最後の試合は長い”と分かる。“終わりは21時ぐらいだからフルタイム戦になりそうだ”といった具合です」(同) 2005年2月20日、新日本プロレス両国国技館大会でのメイン、天山広吉vs小島聡もそうした状況でゴングを迎えた。 IWGPと三冠ヘビー級、新日本と全日本それぞれの看板タイトルが懸けられたこの試合は、争う両者がもともとタッグを組んでいた盟友だったこともあり、事前からファンの間では“両者ノックアウトもしくは時間切れ引き分け”との観測が多く聞かれた。 そして試合当日、セミファイナルは新日正規軍vsBNJ(ブラックニュージャパン)のシングル5対5勝ち抜き戦という変則な試合であったが、そこで短時間の決着が続いたことにより、メインの展開は予想通りになるだろうという空気が館内に流れていた。★アクシデントか“予定の結果”か 案の定というべきか試合は長期戦となったのだが、そこで異変が起こる。 50分すぎにこの日2発目となるムーンサルトプレスを放った天山だが、体がうまく回り切らず、そこから動きが怪しくなってくる。55分すぎにはまったく起き上がれなくなり、小島はダウンカウントを制して攻撃を加えることで、なんとか試合を続けようとするが、これに天山は一切の反応ができなくなった。 さすがに、これでは最後まで試合を続けることができない。結局、サブレフェリーの田山正雄の指示もあって、メインレフェリーの和田京平によりTKOによる小島の勝利が宣された。 試合時間は59分45秒。時間切れまでわずか15秒のことだった。「俺が全日本の小島だ!」と勝ち名乗りを上げた史上初の四冠王者は、IWGPのベルトを投げ捨ててリングを下り、これに怒った新日勢が控室まで追いかける乱闘騒ぎとなって、注目の一戦は幕を閉じた。 なお、天山は病院へ直行してそのまま入院、極度の脱水症状であったとの発表がなされた。 さて、この試合は本当にアクシデントだったのか、それとも予定されていた結末だったのか。「他の選手や関係者はアクシデントと断じていて、実際に天山はそれ以前にも、ロングランの試合で同様の症状を起こしたことがありました」(スポーツ紙記者) とはいえ、事実がどうであれ、関係者が“予定の結果”や“天山の演技”などと言うわけもない。「あくまでも状況証拠ですが、本来は引き分けの予定だったものを新日側が仕組んで、あえて天山を負けさせたと思える節もあるんです」(同) まず、最終判断をした田山レフェリーが新日所属だったこと。そして勝った後の小島の態度だ。「小島は絵に描いたようなナイスガイで、だからこそ一度、自ら新日を退団したにもかかわらず、後年に再入団が認められた。そんな選手がベルトを投げるなどは、よほどのことがあったからに違いない」(同) では、いったい何が問題だったのか?「残り15秒での結着というところでしょう。会場で実際に試合時間を測ってみれば分かることですが、結構いい加減なもので、某団体では30分フルタイムドローの発表でいながら、本当の試合時間は25分程度なんてことが何度もありました。だから、本当にアクシデントが起きたなら、天山の動きがおかしくなり始めたところから時間を巻いて、早めに切り上げればよかっただけなんです」(同) そんなことは百も承知の小島があえて試合を引っ張って、盟友対決に作為をほどこしたことへの怒りを爆発させたというわけである。***************************************PROFILE●1970年9月14日生まれ。東京都江東区出身。身長183㎝、体重108㎏。得意技/継承ウエスタン・ラリアット(スタン・ハンセンが直接指導)、コジコジカッター文・脇本深八(元スポーツ紙記者)
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スポーツ 2018年12月04日 09時40分
フジテレビの大晦日は今年もRIZIN!那須川天心対フロイド・メイウェザーの放送は?
総合格闘技イベントRIZINは、31日にさいたまスーパーアリーナで開催する『RIZIN.14』をフジテレビ系列の地上波で、18時から23時45分まで、5時間45分に渡って全国中継すると発表した。 今年は那須川天心対フロイド・メイウェザーのスーパーファイトが注目されているが、このカードが発表された際、RIZINの榊原信行実行委員長は「調整中」とコメント。1976年のアントニオ猪木対モハメド・アリの異種格闘技戦は、新日本プロレスを中継しているテレビ朝日が後援に名を連ねていたのに対し、地上波でRIZINを独占放送しているフジテレビは、会見にカメラクルーが入り、ニュース番組や『ノンストップ!』でメイウェザーのインタビューなどを報じていたが、大晦日の放送については明言を避けている。 今回、『RIZIN.14』の大会の中継は発表されたが、天心対メイウェザーが放送されるかはまだ発表できないのが現状のようだ。榊原実行委員長はルールも含め、メイウェザー側と「侃侃諤諤」状態であることを明らかにしており、そこには放映権の問題なども含まれていると思われる。日本よりもアメリカの方が権利ビジネスに関しては厳しく、猪木対アリも再放送やDVD化されるまで35年以上の時間を要した。榊原実行委員長は「アメリカの人にも朝早起きしてもらったり、夜中に起きてもらって見てもらう。我々がオリンピックとかサッカーのワールドカップを見るのと同じですよ。日本でやるわけですから」と、当初は「日本ファースト」「会場ファースト」を強調していたが、年またぎ興行になる可能性も示唆しており、まだ流動的な部分が多いのは確か。 天心対メイウェザーはフジテレビ的にも『打倒!紅白』と久々にアピールできるコンテンツになりそうな気もするが、榊原実行委員長は「朝青龍が出たほうが、お茶の間には響くんじゃない。曙対ボブ・サップ(2003年の大晦日でTBSが放送し、瞬間視聴率でNHK紅白歌合戦を上回った)のようにはならない。メイウェザーはアメリカでは凄い知名度が高いんだけど、日本のお茶の間には届いてないと思う。この試合をメインにするのも違う気がする」と話していた。しかし、その後のメイウェザー発言により、天心対メイウェザーを実現させることが最優先になっている感じは否めない。 先日発表されたその他の11試合は、堀口恭司、浅倉カンナによるRIZIN初のタイトルマッチ、真珠・野沢オークレアの1年ぶりとなる復帰戦、去就が注目されていたRENAの再起戦など、現在のRIZINが持ち得る全てを出し切ったカードの数々は格闘技ファンの間で期待感が高まっている。さらに数試合、カードは追加される模様で、「参戦したい」とアピールする格闘家が絶たないようだ。 この大会の試合開始は15時。さいたまスーパーアリーナ史上最長興行になる可能性も出てきたが、大会の全貌が明らかになるまではもう少し時間がかかりそう。メイウェザー対策の練習のため渡米中の天心の願いは「日本の格闘技を広めること」。世紀の一戦は最高のシチュエーションでお茶の間に届けてもらいたい。取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2018年11月30日 17時40分
新日本Wタッグ、テンコジ天山広吉が覚悟のムーンサルト!チャッキーがまさかの大暴走
新日本プロレス『WORLD TAG LEAGUE 2018』▽29日 東京・後楽園ホール 観衆 1,723人(札止め) 「最後はね、パーフェクトに決まったと思うよ。何年かぶりだけども。あそこはやるしかないと決めましたよ」 IWGPタッグ王座や、NWA世界タッグ王座などで何度となく対戦し、どちらかと言えば分が悪かった鈴木軍のK.E.S(ランス・アーチャー&デイビーボーイ・スミスJr.)との一戦で、天山広吉&小島聡組は勝利を収めた。ここ一番という時にしか出さないムーンサルトプレスを決めて大きな勝利を収めた後、天山は目を輝かせながらこう話した。 小島聡は言った。「こんなに幸福感が詰まったプロレス、こんなに多幸感のあるプロレス、あるか?お客さんがどういうふうになれば一番喜んでくれるか。その全てが恐縮された試合だよ。2018年、俺たちができるっていうことを証明できた」 試合中、天山に声をかけながら自身も鼓舞していた小島は「してやったり」の表情を浮かべる。秋に復帰してから言い続けてきた「俺たちにしかできないこと」が証明できたと胸を張った。 テンコジと言えばかつては新日本プロレスだけではなく、全日本プロレスでもメインを張り続けていた名タッグチーム。K.E.Sとの試合が第3試合に組まれたのは寂しい気もするが、メインイベントがバッドエンドに終わったこともあり、帰路につくファンからは「きょうはテンコジが一番良かったな」「天山のムーンサルトを後楽園で見られて幸せな気分」といった声が聞かれていた。 あきらめなければまたチャンスはやってくる。『G1クライマックス』からは“卒業状態”にある第3世代(天山&小島、永田裕志&中西学)にとって、今年のタッグリーグ戦はアピールのチャンス。14チームによる総当たりというのも彼らにとっては「まだやれる」ことをアピールし、現在の自分自身を確認作業できるメリットがあるだろう。テンコジは今リーグ戦で、IWGPタッグ王者チームのG.O.D(タマ・トンガ&タンガ・ロア)にも勝利を収めている。1.4東京ドーム大会で挑戦権が与えられる可能性も十分にあるだけに、残りの公式戦にも注目したいところだ。 この日はその次に行われた第4試合で、事件が発生。主人公はCHAOSのベストフレンズとして、クリーンなファイトを展開していたバレッタ&チャッキーTだった。チャッキーが対戦相手の真壁刀義&トーア・ヘナーレのヘナーレに対して、場外でイスを投げつけると、リング上でもイスでめった打ち。レフェリーの制止も振り切ったため反則負けとなる波乱があった。 チャッキーは止めに入ったバレッタも突き飛ばすと1人で控室へ。バックステージではバレッタに対して「大丈夫だから」と平静を装っていたが、この変貌ぶりは誰かとかぶるものがある。外道はCHAOSにはまだ内通者がいるとほのめかしていたが、まさか…。リーグ戦はまだ6試合残っている。12.6山形・山形ビッグウイング大会ではバレットクラブのG.O.Dと対戦するだけに、ここで何かあるかもしれない。 29日現在リーグ戦は、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンのEVIL&SANADAが6勝1敗の勝ち点12で単独トップ。CHAOSの石井智宏&矢野通、バレットクラブのG.O.D、鈴木軍のザック・セイバーJr.&タイチが5勝2敗の勝ち点10で追う展開となっている。取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2018年11月30日 17時30分
新日本、棚橋弘至「華々しくいきたかった」オカダ・カズチカとの夢タッグはホロ苦発進
新日本プロレス『WORLD TAG LEAGUE 2018』▽29日 東京・後楽園ホール 観衆 1,723人(札止め) 「もっと華々しくいきたかったな」 試合後、ヤングライオン(若手選手)の肩を借りてインタビューブースに現れた棚橋弘至は、いったんノーコメントのまま控室に入ろうとした。先に引き揚げてきたオカダ・カズチカはダメージが深くノーコメントで控室に入っていったが、棚橋は違った。立ち止まり、ひと言だけコメントを残した。 今回の後楽園ホール大会は、棚橋とオカダの歴史的なタッグを見ようと、カード発表直後にチケットが完売。会場はオープニングからものすごい盛り上がりを見せていた。これはゴールデン☆ラヴァーズが再結成した時と似ている。今シリーズは棚橋&オカダに、KUSHIDA、そしてロッキー・ロメロが加わる形での6人タッグ、もしくは8人タッグが組まれている。まだ2人のだけのタッグは予定されていないが、2人が同じコーナーに並び立つことを考えただけでも“夢”を感じる。 この日、2人が握手するキッカケを作ったジェイ・ホワイト率いるバレットクラブは、棚橋&KUSHIDAとオカダが別入場であることに目をつけた。先に入場したオカダをバッドラック・ファレ、石森太二の2人とともに奇襲。棚橋&KUSHIDAが慌ててリングインし、コスチューム姿のままゴング。棚橋とオカダが並び立つ姿を期待していたファンからブーイングが起こった。 バレットクラブは来年1.4東京ドーム大会でジェイと対戦するオカダに照準を絞り、セコンドの外道も巧みに介入して、棚橋&KUSHIDAになかなかタッチさせない。オカダが棚橋にタッチをしたのは、ファレにDDTを放った直後のジャンピングタッチ1回のみ。その際、会場のボルテージは最高潮に達していた。 棚橋はファレにドラゴンスクリューを決めると、オカダもジェイにドラゴンスクリューを見事なタイミングで決めた。場内は大いに盛り上がったが、最後はKUSHIDAがジェイのブレードランナーから、石森のブラディークロスという2人の必殺技を連続で食らい3カウントを奪われた。 1.4東京ドーム大会で石森の挑戦を受けるIWGPジュニアヘビー級王座・KUSHIDAにとっては手痛い敗戦となった。試合が終わっても攻撃をやめないバレットクラブは、ジェイがオカダ、棚橋にブレードランナーを連発。2人がリングに大の字になっている中、マイクをつかむと観客にブーイングを煽るかのように英語で挑発。歴史的な合体によるハッピーエンドを期待していた場内からは「帰れ」コールが発生。この日から顔にペイントを施していたジェイの表情は自信に満ちあふれていた。 今回は惨敗だったが、2人の連携を見る限り、棚橋&オカダが本格的に機能すると相当強く息の合ったタッグになるのは間違いない。ただ今回のようなセコンドの介入も辞さないチームを相手にするとやっかいだ。横綱相撲のようなプロレススタイルを築いてきた2人であるがゆえに、相手の攻撃をお互いに受けすぎると今回のように、タッグチームとしては致命傷になるのかもしれない。だが、IWGPヘビー級王座の防衛記録1位と2位のタッグは誰が見ても夢と魅力がある。2人の行く末がどうなるのか知る由もないが、「華々しい」夢のタッグが続くよう期待したい。取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2018年11月30日 06時00分
GOING-UPが“聖地”新木場帰還!連続興行記録更新のガッツ石島「若手4人の為の大会」
“中高年に元気を与える”をテーマに今年5月、プロレスリングHEAT-UP(田村和宏社長)が立ち上げたブランド・GOING-UP。ガッツワールド(4月に解散)の代表だったガッツ石島が代表に就任していた。ガッツワールドからは、マスクドミステリー、大谷譲二、室田渓人が合流。翔太はDDTグループのガンバレ☆プロレスに移籍して袂を分かった。 ガッツワールド時代に引き続き、松田慶三&YUJI KITOのIWA熱波軍や、元FMWの黒田哲広ら、90年代インディーの顔がGOING-UPにも参戦。田村社長の「HEAT-UPでガッツワールドをやってもらいたい」というリクエストも後押しして、GOING-UPはガッツワールド時代から変わらぬクオリティの高さを誇っている。また、藤原秀旺率いるアライヴァルの存在感が話題となり、大会は毎月満員を記録。先月の大会で、藤原に団体を乗っ取られたことを受けて18日の大会は『秀ING-UP』として開催したが、大谷譲二の奮闘もあって、GOING-UPの看板を取り戻した。 当初はガッツワールドとの違いが分かりづらかったGOING-UPだが、ガッツ石島代表は「HEAT-UPのユニバーサルチャンピオン・兼平大介と、若手の飯塚優、井土徹也が出ている。彼らと同世代の譲二や室田も含めた若い力が、オレら中高年世代に刺激を与えてくれているのが大きい」と手応えを口にしている。“中高年に元気を与える”というテーマはレスラー間にも浸透しているようだ。 ガッツ勢の合流はHEAT-UP本隊にも大きなメリットをもたらしているようだ。田村社長は「すごく大きいですね。GOING-UPにはもっと上を目指してもらって、最終的には2大ブランドで大きな会場を満員にしたい」と期待している。現在HEAT-UPでは冬の最強戦士決定戦『灼熱王』トーナメントを開催中。GOING-UP勢も参戦して選手層は厚いものに。1回戦では大谷がガッツ時代からの「壁」だった新井健一郎から勝利を収めるなど波乱の展開で盛り上がっている。 先月の大会でガッツ石島は、藤原秀旺のCCWカナディアンヘビー級王座への挑戦をアピールした。藤原が「大きな箱(会場)を用意しろ」と条件を突きつけると、待ってましたとばかりに「オレは2004年の12月にガッツワールドを旗揚げしてから、毎年12月の第1週の新木場(1stRING)を押さえてきた。今年も押さえてある!」と12.1新木場大会の開催を電撃発表した。これにはファンもどよめいた。 新木場1stRINGは2004年にオープン。ガッツは2004年から14年連続で12月の第1週に興行を開いている同会場の常連だ。ガッツワールド解散に伴い「記録」も途絶えるものと思われていたが…。「ガッツワールドで最後に使ったとき(今年2月)に、新木場さんの方から『一応押さえておきますね』と言っていただいて。でもファンの方があれだけ喜んでくださるのはうれしいですね」と石島は裏話を明かしてくれた。 GOING-UP初のビッグマッチのメインでタイトルマッチに挑む石島は「CCWカナディアンヘビー級のベルトは、海外ではWWEやカナダエリアで、日本では新日本プロレスやUWFインターナショナル、東京プロレスで活躍されていたバッドニュース・アレン選手(故人)が巻いていた歴史のあるベルト」と、ベルトの意義を強調。「昔から海外から日本に来たベルトを巻きたいという願望もありましたし、GOING-UPを作ったことで現れた藤原秀旺というライバルがベルトを巻いていることに興味がある。オレが獲って藤原秀旺を黙らせたいですね」と意気込んでいる。自身の試合をPRする一方、今大会は「大谷、飯塚、井土、室田の若手4人のための大会でもあるんです」とも口にした。 今回のカードについては「今回はGOING-UPでやってきた7カ月間の集大成と、少しですがガッツワールドの同窓会的なテイストも入れたいなと思ってて、それを融合してみようかと。考えた結果、室田渓人 対 翔太、井土徹也 対 TORU、そして大谷譲二は兼平くんとのタッグで、忍&竹田光珠の666勢とのカードを組みました」という。「ムロを教えたのは翔太ですから、お互いに感じるものがあると思うし、18歳の徹也は同じヘビー級で、来年は大阪から東京に出てくるTORUを相手に、どこまで通用するのか見せてもらいたい。譲二はかなり成長しているので、今なら忍を相手にしても引かないんじゃないですかね。兼平くんと666勢の絡みはオレ的にも興味深い(笑)」と各選手についても触れてくれた。 石島は続ける。「ヴォルク・ハンが好きで、最近サブミッションマスターの道を歩み出している飯塚優は今が伸び盛りなんで、総合格闘技の経験もあるバトラーツ出身の原学選手とのカードを組みました。こういうカードは早く組んだほうがいい。譲二から下の4人がオレたちを食うつもりでやってくれたら、願ったりかなったりです」。 若手選手の“底上げ”はGOING-UPだけではなく、HEAT-UP本隊にも良い影響が出る。若手4人の奮闘に期待したいところだ。石島は「他にもミステリーがIWA熱波軍と、黒田さんは渡辺宏志塾長とのタッグで、アライヴァル退治に乗り出してくれる。オレの試合のときにアライヴァルの連中が介入しないように、叩き潰してもらいたいですね」と話すと「若いのにはまだ負けないですよ」と息巻いた。 海外から持ち込まれたタイトルマッチ、中高年の意地、若手の挑戦、外敵の侵略、懐かしの光景…12.1GOING-UP新木場1stRING大会は、出場する全選手がそれぞれのテーマを抱きながら臨む大会になりそうだ。取材・文 / どら増田写真 / T-サモハン
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スポーツ 2018年11月29日 21時50分
WWEアスカが久々に日本人女子選手2人目の快挙へチャンスを掴む!中邑はご乱心?!
世界最大のプロレス団体WWEは日本時間28日、ミネソタ州ミネアポリスのターゲット・センターで『スマックダウン』を開催した。 オープニングでは、スマックダウン女子王者ベッキー・リンチと“女王”シャーロット・フレアーが登場。19日のPPV『サバイバーシリーズ』で行われたスマックダウン対ロウとの対抗戦で、ベッキーの代役で出場したシャーロットが反則負けを喫したロンダ・ラウジーに関して舌戦を展開した。 シャーロットは「私は生まれた時から戦う準備ができている。今、やってもいいのよ」とベッキーを挑発。これに対してペイジGMは、年内最後のPPV『TLC』(テーブル・ラダー・チェアーを使った試合形式の大会、日本時間12月17日)でタイトルマッチを開くと決定した。だが、そこにアスカ、ナオミら、女子スーパースター9人が現れて猛アピール。ペイジGMは急きょ9人によるバトルロイヤルを行い、タイトルマッチにその勝者を加えた3人でタイトルマッチを開くことにした。 せっかくのチャンスを逃したくない9人によるバトルロイヤルが始まった。試合はアスカがアイコニックス2人をヒップアタック、カーメラを蹴り一撃で失格させる。すると、共闘したナオミも失格に。アスカとソーニャ・デビルの2人が残り、一騎打ち状態となった。マンディ・ローズが介入してソーニャに加担しピンチを招いたアスカだったが、最後は豪快なヒザを叩き込み挑戦権を獲得した。アスカにとっては初のTLCルールになるが、4月のPPV『レッスルマニア』以来となるWWE女子タイトル奪取のチャンスがめぐってきた。もしタイトル奪取となれば日本人女子選手としてはブル中野氏以来2人目の快挙。チャンピオンとして年を越したいところだろう。 US王者の中邑真輔はこの日ルセフとの対戦が決まっていたが、リングにルセフが登場すると、中邑はゴング前に突然背後から必殺のキンシャサを叩き込んで襲撃。想定外の襲撃に崩れ落ちたルセフに対し、さらに攻撃を続けた中邑はストンピングから2発目のキンシャサで場外に吹き飛ばした。最後はレフェリーの制止を振り切り、トドメとなる3発目のキンシャサをブチ込んでルセフは完全KO。場内が大ブーイングに包まれる中、試合をぶち壊した中邑はニタニタと不敵に笑いながら、倒れたルセフにベルトを見せつけて花道を後にした。これは中邑流のルセフへのメッセージなのだろうか。ご乱心の中邑が『TLC』に向けてどう動いていくのか注目される。 『サバイバーシリーズ』ではIC王者のセス・ロリンズに敗れた中邑だが評価は高く、中邑はスター街道を着実に走っているのは間違いない。古巣の新日本プロレスでは、“生涯のライバル”棚橋弘至が来年1月4日の東京ドーム大会のメインイベントに臨む。中邑にとっても大きな刺激になっているはずだ。文 / どら増田写真 / ©2018 WWE, Inc. All Rights Reserved.
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スポーツ 2018年11月28日 21時30分
「ケジメはつける」長州力ファイナルロードの初戦はライバル藤波辰爾とタッグ結成!
12月28日に東京・後楽園ホールで『POWER HALL 2018 イヤーエンドスペシャル』をプロデュースするプロレスラーの長州力が27日、対戦カードを発表した。来年の夏ごろをめどに「靴(リングシューズ)を脱ぐ」と決断した長州にとって、今大会はファイナルロードの第1弾となる。 全6試合がラインナップされた中、長州は永遠のライバル藤波辰爾と、プロレスリング・ノアのマサ北宮とトリオを結成。北宮は、現在タレントとして活躍している佐々木健介氏の弟子だ。北宮は長州がスターダムにのし上がるキッカケを作った故・マサ・サイトーさんの付き人を務め、長州と縁がある選手である。対戦相手はNOSAWA論外、葛西純、清宮海斗。6人タッグマッチで激突する。 都内のホテルで開かれた会見で長州は「今年最後ですね。パワーホール」と切り出すと、「毎回同じことを言うんですけど、頑張ってやります。一生懸命。そのぐらいですかね」と言葉少なめにあいさつ。藤波は急用のため欠席となったが「私にとっても今年最後の試合になります。長州選手とタッグを組めるのも残り少ないと思いますので、コンディションを整えて挑みます。相手の葛西選手との初対決も楽しみです」とコメントを寄せた。 関係者は「この日は藤波さんのお誕生日なんですよね」と藤波のバースデー参戦を期待していただけに、願いがかなった形となった。北宮は「大先輩2人とトリオを組めるということで、全力で務め上げたいと思います」と力強く語っている。 一方、長州と14年ぶりの対戦となる葛西は「相手が長州力であろうが、藤波辰爾であろうが、マサ北宮であろうが、伊橋剛太であろうが、普段通りの葛西純で闘うだけ。試合が終わってみりゃ葛西純が全部おいしいとこ持ってったなと思う試合をする」と淡々。対戦相手に選ばれたことについて「非常にうれしい」と話していた論外や清宮とは違うニュアンスでコメントした。 長州は前回大会の試合後「靴を脱ぎたい」と語ったことについて問われると「まったく変わってないです。まったく!…もう十分ですよ」と来年ファイナルマッチを行う意志に変わりがないことを強調。最後の試合については「最後の区切りのカードはだいたい決まっているみたいで。今までお世話になった2、3団体ぐらいかな。まぁ、なるべく協力して出ようと思います」と述べた。 来年はプロデュース興行を地元の山口県や、長州とゆかりの深い沖縄県の宮古島、そしてファイナルマッチを東京都内で開催することが明らかになっている。そこに長州がスポット参戦する形で「お世話になった」複数の団体の参戦オファーに応えていくようだ。 対戦カードを見ながら長州は「名前を見ても顔と一致しない選手がいる。それだけ変わってきてるんだって。自分なりにここまで一生懸命やってきて、よくやってこれたなと思ってるんですけどね。あとは何事も大きな問題が起こることなく、無事下りたいですね。リングから」と感慨深げ。メインについては「申し訳ないけど顔と名前がなかなか一致しない。顔を見たら前回も上がってくれたなって選手もいますけど…これから彼らがこの業界で頑張っていただければ、何も言うことはないですよね」と続けて、長州独特の言い回しでエールを送っていた。 今大会には藤原喜明をはじめ、越中詩郎、AKIRA、齋藤彰俊、田中稔、大谷晋二郎、ケンドー・カシン、吉江豊、ヨシタツら、新日本プロレスに所属していた選手が登場。また、杉浦貴、中嶋勝彦、佐藤耕平、関本大介、FUJITA、MAZADA、佐藤光留、坂口征夫、伊橋剛太、真霜拳號、野村卓矢、吉田綾斗ら多数の団体の選手が参戦し、長州のファイナルロード第1弾を盛り上げていく。 “革命戦士”長州力のファイナルカウントダウンがこの大会から始まる。取材・文 / どら増田写真 / ©︎リデットエンターテインメント
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スポーツ 2018年11月22日 06時10分
ノックアウト12.9両国の試合順が決定!メインは石井対大崎、S-cup覇者 海人参戦
ブシロードグループのキックスロードは、12月9日に両国国技館で開催されるキックボクシングの『KING OF KNOCK OUT 2018 両国国技館』の試合順を発表した。 KING OF KNOCK OUTフライ級トーナメント決勝戦、ライト級アジアトーナメント一回戦など豪華カードが目白押しとなっている今大会は、KNOCK OUT史上最多の9試合。KNOCK OUTの木谷高明オーナーは「手売りをしている限りはプロとは言えない」というポリシーを持つ。格闘技業界では珍しく選手によるチケットの手売りを禁止しており、試合数は多くても7試合程度に収めてきた。しかし、今大会は2018年の総決算の意味合いがあり、自然と試合数も増えてしまったというのが実情のようだ。旗揚げから尽力をしてきた小野寺力プロデューサーにとっては嬉しい悲鳴と言ったところだろう。▼第1試合 (61.5kg契約 3分5R)“Mr.KNOCK OUT”森井洋介 対 “やんばる将軍”マサ佐藤 初代ライト級王者でKNOCK OUTの顔とも言える森井洋介が、なんと第1試合に登場する。現在ライト級アジアトーナメントに出場中の森井は「小林(聡会長)さんに行けと言われれば両国も出ます」と話していた。結局、ゴーサインが出た。年内最後の試合は昨年ベルトを獲得した両国のリングで行う。相手はパワフルな攻撃型の実力者・マサ佐藤。第1試合から激しい打ち合いで会場がヒートアップするのは間違いないだろう。▼第2試合 (48kg契約 2分5R)“渋谷小町”小林愛三 対 “ムエタイ才女”伊藤紗弥 KNOCK OUTの女子エース小林愛三(まなぞう)が、ジュニアタイトル4階級制覇を成し遂げた伊藤紗弥と対戦。愛三にとっては年内最後の試合をKOで飾りたいところ。ボーイッシュで親しみやすい愛三はメディア露出を強化すれば人気が出るのは間違いない。バレーボール出身でふくらはぎが自慢の“ふくらはぎ系女子”ブームを巻き起こしてもらいたい。熱望しているRENAとの対戦の行方も気になるところだ。▼第3試合 KING OF KNOCK OUTライト級アジアトーナメント一回戦(61.5kg契約 3分5R)“神撃キッカー”重森陽太 対 “SBの遊牧民族”ボルドバートル・アルタンドルグーン 一撃必殺の蹴りを持つ重森陽太が登場。過去に日本で大活躍したアマラ忍が推薦するボルドバートルとアジアトーナメント一回戦で激突。森井、ヨードレックペットの本命2人が順当に準決勝に進出しただけに、重森も期待に応えたい。▼第4試合 KING OF KNOCK OUTライト級アジアトーナメント一回戦(61.5kg契約 3分5R)“コリアンデビル”チャンヒョン・リー 対 “居合いパンチャー”町田光 RISEスーパーフェザー級王者のチャンヒョン・リーがKNOCK OUTに初登場する。KNOCK OUTにレギュラー参戦中の町田光は再戦を制して準決勝進出となるのか?相手を失神させる恐怖のハードパンチャーのリーは、RISEでも狙われる立場にあるが、見るたびに強さが増している。町田は新日本プロレスの永田裕志と取り組んだ特訓の成果が出せるか注目である。▼第5試合 (58.5kg契約 3分5R)“鉄腕燃焼中”駿太 対 “逆境スピリット”村田裕俊 ベテランながら、常にトップ戦線を張る正真正銘の鉄人・駿太。昨年2月に森井洋介相手に一歩も引かず、大応援団の声援をバックに引き分けた村田裕俊との一戦はどんな結末を迎えるのか?▼第6試合 (55.5kg契約 3分5R)“SPEED ACTOR”小笠原瑛作 対 “凶暴三兄弟・次男”髙橋亮 旗揚げ大会からレギュラー参戦し一躍、軽量級の代表選手となった小笠原瑛作が、半年ぶりにKNOCK OUTのリングに復帰。華があるのだから、来年はもっとKNOCK OUTにも参戦してほしいところ。1年前には、同じく両国で髙橋亮と対戦している。瑛作が勝てば悲願の那須川天心戦実現へ大きく前進した試合だったが、髙橋は後半に盛り返しなんとか引き分けている。ここは両選手による激闘に期待したい。▼第7試合 (65kg契約 3分5R)“ボルケーノ”水落洋祐 対 “シュートボクシングの若きエース”海人 18日に両国で行われたシュートボクシングの大会で、S-cupトーナメントを制し優勝した海人が、KNOCK OUT初参戦!小野寺プロデューサーが「ベストな選手を考えている」と話していた対戦相手には、名勝負製造機・水落洋祐が選ばれた。水落は「勝ったら自分の名を上げるチャンス」と話している。超絶イケメンで色気もあり人気急上昇中の海人だが、やっかいな選手と当たった。▼第8試合 (65kg契約 3分5R)“ギラギラ系激闘派”不可思 対 “マッドピエロ”山口侑馬 KING OF KNOCK OUT初代スーパーライト級王者・不可思が王座戴冠後初登場。相手は4年前にTKO負けを喫している山口侑馬だ。この4年間で両選手ともに大きく成長している。両選手ともにKNOCK OUT旗揚げ時は前半に出場していた。今回セミファイナルでこのカードが組まれた意味は大きい。不可思にはチャンピオンとして、負けたらベルトを返上するぐらいの覚悟で臨んでもらいたい。▼メインイベント KING OF KNOCK OUTフライ級王座決定トーナメント決勝戦(51kg契約 3分5R)“SUNRISE PRINCE”石井一成 対 “ワンダーボーイ”大﨑一貴 10月の後楽園ホール大会の試合後、「両国のメインは僕に任せてもらいたい」と訴えていた“キック界のプリンス”石井一成。これを聞いた小野寺プロデューサーは「その思いも受け止めた上で考えたい」と話していたが、この一成の願いが通った。今年6月に開幕したKING OF KNOCK OUTフライ級王座決定トーナメントの決勝戦が、両国大会のメインに組まれた。 両者は、過去に2度対戦し引き分けている。お互いに「手の内は分かっている」と話していたが、3度目の対戦に最高の舞台が用意された。フライ級がビッグマッチのメインを飾るのはチャレンジだが、フライ級の素晴らしさを広めるには絶好のチャンス。一成も一貴もスター性がある。このチャンスを活かし、フライ級の黒いベルトを巻いてもらいたい。 現在ブシロードグループでは、山手線を中心としたJRの主要駅に巨大ポスターを掲示している。これは新日本プロレスの『G1クライマックス』『レッスルキングダム in 東京ドーム』と同様のプロモーションだ。RISE、シュートボクシングに続くキック両国3大ビッグマッチの大トリとして、KNOCK OUTにかかる期待は大きい。最後に大会を締めるのは石井一成か?大崎一貴か?格闘技界の注目が高まっている。写真 / cキックスロード【どら増田のプロレス・格闘技aID vol.32】
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スポーツ 2018年11月21日 21時30分
「来年は初代タイガーをWWEに上げたい」“過激な仕掛け人”新間寿会長が明言!
80年代のスーパーアイドル初代タイガーマスクと、当時“過激な仕掛け人”と言われ新日本プロレス営業本部長として活躍した新間寿氏が再びタッグを組む。 初代タイガー、アントニオ猪木、藤波辰巳(現・辰爾)とともに80年代の黄金時代を築いた新間氏は、初代タイガーマスク・佐山サトル認定『原点回帰プロレス』の第5弾を12月6日に東京・後楽園ホールで開催すると発表した。 同大会では世界マスクマン・トーナメント決勝戦を行う。出場するのはブラック・タイガーJr.(UMA)。ドス・カラスJr. 対 イホ・デ・ブラック・タイガーの勝者と対戦する。ブラック・タイガーJrの正体は船木誠勝であることが明らかになっている。 リアルジャパンのスーパー・タイガーは、大谷晋二郎(ZERO1)&岩崎孝樹(ガンバレ☆プロレス)とトリオを結成し、将軍岡本(フリー)&ベン・クロコダイル(国籍不明)&松本崇寿(リバーサルジム立川ALPHA)と対戦。その他、“大鵬三世”納谷幸男も参戦。全6試合を予定している。 先日、メキシコUWAの帝王として長年ヘビー級王者に君臨したエル・カネックが来日し、かつてのライバル藤波と試合をして話題になった。今大会では、ユニバーサルプロレスの代表として、日本でルチャブームを巻き起こした新間寿恒UWA海外国際部長が持つUWAルートを活かし、大物のメキシカンが多数来日する。UWAという団体名は昭和のプロレスファンにはたまらない響き。まさに原点回帰を彷彿とさせる。 新間氏は「メキシコからは前回と一緒でブラソ一家が来ます。前回の評判が高かったので、また同じメンバーを集めました。メインの優勝者には、黄金のマスクが贈られることになっています。チャンピオンベルトではなくて黄金のマスクになりますので、ぜひご注目いただければと思います」と語った。 その上で、新間氏は今後の活動について語る。「来年は、初代タイガーマスクと一緒にイジメ撲滅とか振り込め詐欺防止とか、そういうことにプロレスのリング上を提供して発信していこうじゃないかと。原点回帰というのは、私自身が新日本プロレス、またその前の力道山道場で自分が一生懸命にベンチプレス、力道山先生の教え通りにやって、ボディービルの道に進むということを教えてくれたのが力道山先生でありプロレスであった。そしてWWF(現・WWE)のビンス・マクマホン(シニア)と知り合って、新日本プロレスの隆盛を極めた」と述べた。 その上で「来年は、飛行機に乗れない(初代)タイガー(マスク)を説得してWWEのリングにでも上がってもう一度、昔の(WWE)会長時代を思い出し、WWEのリングへタイガーを連れていこうかなと、そういうような考えを持っております」と明言した。 新間氏は80年代にWWEの会長職を務めており、新日本退社後もマクマホンファミリーとのつながりは強い。初代タイガーも新日本とWWEが提携していた時に、マジソンスクエアガーデンでダイナマイト・キッドとの名勝負数え歌を披露。当時、アメリカでは表情が見えないためマスクマンが人気を得るのは難しいと言われていたが、タイガーはこれを1試合で覆し、ミル・マスカラス以来のマスクマン人気を得ていた。毎年、殿堂入り候補として名前が出るのはそれが理由となっている。 70年生まれの男性の多くは初代タイガーマスクの試合を金曜夜8時にテレビで見て夢を見た。そんなタイガーと新間氏が再び手を取り合った。もう一度夢を見たいと思っているファンは多いだろう。今大会から来年にかけての活動に期待したい。取材・文 / どら増田写真 / ©︎原点回帰プロレス
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スポーツ 2018年11月20日 22時00分
プロレスラー世界遺産 伝説のチャンピオンから未知なる強豪まで── 「橋本真也」新日の絶対エースになれなかった“破壊王”
力感あふれる豪快なファイトと憎めないヤンチャな人柄で絶大な人気を誇った橋本真也。たびたび見舞われた挫折とそれを乗り越えていく姿に、胸を熱くしたファンは多いだろう。その死から13年がすぎた今もなお、入場曲『爆勝宣言』とともに「はっしもと!」コールが脳裏に響く。 ※ ※ ※「出来の悪い子ほどかわいい」と言っては通算防衛20回の“ミスターIWGP”に対して失礼か。しかしながら、多くのファンが橋本真也に対して抱く感情は、それに近いものがあったに違いない。 1984年に新日本プロレスに入門した橋本は、海外武者修行を経た’88年7月、同期の武藤敬司、蝶野正洋とともに闘魂三銃士として、有明コロシアム大会のメインイベントに登場。藤波辰爾&木村健悟&越中詩郎との6人タッグマッチにおいて、圧倒的な内容で勝利してみせた(藤波の反則負け)。 さらに、橋本単体として注目を集めたのは、翌’89年4月、プロレス界初となる東京ドーム大会でのIWGP王座決定トーナメントだった。 1回戦で長州力(サソリ固めに来るところを丸め込み)、続いてソ連人レスラーのビクトル・ザンギエフ(足4の字固め)を破った橋本は、決勝戦でビッグバン・ベイダーのラリアット2連発に沈んだものの、巨漢の外国人エースと真っ向からぶつかり合う試合ぶりで、次期エース候補の筆頭に躍り出ることとなる。 ちなみに、同じ三銃士の蝶野は、同トーナメント1回戦でベイダーに敗退。武藤はアメリカ遠征中で同大会には不出場だった。 このドーム大会後、アントニオ猪木は参院議員となってリングから距離を置き、また、本来エースであるべき藤波も同年6月に腰の負傷で長期欠場となったことで、橋本へのファンの期待はうなぎ上りとなっていく。「新日のテレビ放送が’88年にゴールデンから土曜夕方4時に変更されたことで、当時の橋本については知らない人も多いでしょうが、とにかく会場での声援はすさまじいものがありました。その勢いのままエースを継承するものと思ったのですが…」(専門誌記者) 橋本のエース路線にまず立ちはだかったのは長州だった。’89年10月の後楽園ホール大会で、暴動寸前のケンカマッチを繰り広げると、翌シリーズ『’89ワールドカップ争奪リーグ戦』(外国人を含むリーグ&決勝トーナメントによるシングル戦の大会)では、その両者が決勝に駒を進める。「ラリアットで倒れたら坊主になって一生、長州の付き人をやる」(橋本)「キックで後ろに倒れたらプロレスをやめてやる」(長州) 互いに意地を張り合った一戦は、長州が稲妻レッグラリアートからのドラゴンスリーパーでフィニッシュ。一旦は三銃士に傾きかけた時計の針を巻き戻して、「まだまだ俺たちの時代だ」と言わんばかりの勝利を収めた。★小川との抗争が新日退団の要因 長州戦後、橋本は下降線をたどる。武藤がザ・グレート・ムタとの二刀流でIWGPを戴冠し、蝶野が夏のG1クライマックス連覇を果たす中、橋本はトニー・ホームとの異種格闘技戦で一敗地にまみれ、天龍源一郎には連敗を喫することになった。「異種格闘技路線で行くか否か、この時期にはフロント側にも迷いがあったようです」(同) しかし、その天龍戦を契機として橋本は復活。’93年9月にムタを破ってIWGP王者に返り咲くと、2度の陥落と奪回を挟んで’97年8月までその座に君臨した。これにより名実ともに新日トップとなったかに見えたが、ここでまたもや長州の影が立ちはだかる。「3度目の王座陥落となった相手は、長州の直弟子である佐々木健介。長州は’98年1・4で引退を宣言して現場監督に就任すると、健介の売り出しにやっきになったのです」(同) ’98年のG1でこそ初優勝を果たした橋本だが、新日マットの主流からは外され、独自のnWo路線で人気を博していた蝶野や武藤にも再び遅れを取ることになる。 そこに現れたのが小川直也であった。’97年の初登場時は1勝1敗と面目を保ったものの、小川が格闘スタイルに変貌した’99年の1・4で一方的に潰されてしまう(結果は無効試合)。 以降、橋本の全敗に終わった小川との抗争については今も言説さまざまだが、結果として、新日退団の大きな要因となったことに異論はあるまい。その後も新団体ZERO−ONEでの活躍などプロレスシーンをにぎわせた橋本だが、そもそもファンからの支持が厚かった新日時代に絶対的エースの座に就いていたならば、のちの運命もまた違っていただろう。 そうならなかったのは単に巡り合わせだけの問題ではないようで、「実は猪木が橋本を嫌っていた」との説も聞かれる。「猪木信者を堂々と宣言する橋本のことはかわいく思っていても、いかんせんアンコ型のレスラーにエースの座はふさわしくないというのが、猪木の信条だったんです」(新日関係者) 橋本の体重があと20キロ少なかったならば、いろいろな意味で日本のプロレス史は変わっていたのかもしれない。橋本真也***************************************PROFILE●1965年7月3日〜2005年7月11日。岐阜県出身。身長180㎝、体重130㎏。得意技/爆殺キック、袈裟斬りチョップ、垂直落下式DDT。文・脇本深八(元スポーツ紙記者)
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