全6試合がラインナップされた中、長州は永遠のライバル藤波辰爾と、プロレスリング・ノアのマサ北宮とトリオを結成。北宮は、現在タレントとして活躍している佐々木健介氏の弟子だ。北宮は長州がスターダムにのし上がるキッカケを作った故・マサ・サイトーさんの付き人を務め、長州と縁がある選手である。対戦相手はNOSAWA論外、葛西純、清宮海斗。6人タッグマッチで激突する。
都内のホテルで開かれた会見で長州は「今年最後ですね。パワーホール」と切り出すと、「毎回同じことを言うんですけど、頑張ってやります。一生懸命。そのぐらいですかね」と言葉少なめにあいさつ。藤波は急用のため欠席となったが「私にとっても今年最後の試合になります。長州選手とタッグを組めるのも残り少ないと思いますので、コンディションを整えて挑みます。相手の葛西選手との初対決も楽しみです」とコメントを寄せた。
関係者は「この日は藤波さんのお誕生日なんですよね」と藤波のバースデー参戦を期待していただけに、願いがかなった形となった。北宮は「大先輩2人とトリオを組めるということで、全力で務め上げたいと思います」と力強く語っている。
一方、長州と14年ぶりの対戦となる葛西は「相手が長州力であろうが、藤波辰爾であろうが、マサ北宮であろうが、伊橋剛太であろうが、普段通りの葛西純で闘うだけ。試合が終わってみりゃ葛西純が全部おいしいとこ持ってったなと思う試合をする」と淡々。対戦相手に選ばれたことについて「非常にうれしい」と話していた論外や清宮とは違うニュアンスでコメントした。
長州は前回大会の試合後「靴を脱ぎたい」と語ったことについて問われると「まったく変わってないです。まったく!…もう十分ですよ」と来年ファイナルマッチを行う意志に変わりがないことを強調。最後の試合については「最後の区切りのカードはだいたい決まっているみたいで。今までお世話になった2、3団体ぐらいかな。まぁ、なるべく協力して出ようと思います」と述べた。
来年はプロデュース興行を地元の山口県や、長州とゆかりの深い沖縄県の宮古島、そしてファイナルマッチを東京都内で開催することが明らかになっている。そこに長州がスポット参戦する形で「お世話になった」複数の団体の参戦オファーに応えていくようだ。
対戦カードを見ながら長州は「名前を見ても顔と一致しない選手がいる。それだけ変わってきてるんだって。自分なりにここまで一生懸命やってきて、よくやってこれたなと思ってるんですけどね。あとは何事も大きな問題が起こることなく、無事下りたいですね。リングから」と感慨深げ。メインについては「申し訳ないけど顔と名前がなかなか一致しない。顔を見たら前回も上がってくれたなって選手もいますけど…これから彼らがこの業界で頑張っていただければ、何も言うことはないですよね」と続けて、長州独特の言い回しでエールを送っていた。
今大会には藤原喜明をはじめ、越中詩郎、AKIRA、齋藤彰俊、田中稔、大谷晋二郎、ケンドー・カシン、吉江豊、ヨシタツら、新日本プロレスに所属していた選手が登場。また、杉浦貴、中嶋勝彦、佐藤耕平、関本大介、FUJITA、MAZADA、佐藤光留、坂口征夫、伊橋剛太、真霜拳號、野村卓矢、吉田綾斗ら多数の団体の選手が参戦し、長州のファイナルロード第1弾を盛り上げていく。
“革命戦士”長州力のファイナルカウントダウンがこの大会から始まる。
取材・文 / どら増田
写真 / ©︎リデットエンターテインメント