外敵王者が爆弾投下だ。
13日の新日プロ東京・両国国技館大会で中邑を返り討ちにし、V4に成功。ベルトをリングに残したまま立ち去り、挑戦者を募ったが現れることはなかった。
この日行われた新日プロの会見でも、状況は変わらない。菅林直樹社長は「次のタイトル戦はドームかなと考えております」と来年の1・4東京ドーム大会で奪還の意向を示したものの、挑戦者については「誰を次の挑戦者に送り込むべきかということも、まだ考えられない状態です。IWGPに関しては、認めたくないんですけども、正直白旗をあげているような状況です」と嘆いた。
まさに非常事態に陥った新日プロだが、一方の王者・武藤にしてみればそんな事はお構いなし。
「マジで早く組んでくれないと、こっち(全日本)だってスケジュール組んでいかないといけない部分があるんだ。新日本から早くチャレンジャーと場所を用意してTPOをそろえてほしいね。もう、ここ2、3日中だよ」とピシャリ。さらに「ウチは(1月)2日、3日(の興行)は恒例ですから。4日も興行を入れちまおうかな。絶対来られないような北海道あたりで。ドームのビジョンで試合を流すとか」と追い討ちをかけた。
武藤の野望はこれだけにとどまらない。「日本の異常気象のせいか、(武藤とムタが)両方一緒に出ちゃってる。もしかしたら、次のチャレンジャーとして、真っ先に手を挙げてるのはムタかもしれない。なんだったら1人でやってみようかな」。
なんと武藤と、その悪の化身でもあるムタを同時に対峙させるというのだ。「バーチャルなんか使わないで1人でやる。これからなんか企画しようかな」と真剣な表情で画策している。
もちろんこれが実現すれば、IWGPタイトルマッチ史上初はもちろんのこと、プロレス界でも例をみない出来事だ。
これまで史上初の6冠王者、武藤&ムタによる3冠、IWGPの変則2冠制覇と幾多の伝説を残してきた。果たして異次元マッチは実現するのだろうか。