山口敏太郎
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社会 2018年05月20日 22時00分
【放送都市伝説】今ならタブーな生放送内容で、犯人逮捕に協力した伝説の番組
1970年代から80年代にかけて日本テレビで放送された人気情報バラエティ番組『テレビ三面記事 ウィークエンダー』。 この番組が放送されていた1977年、同番組の取材をきっかけに指名手配犯の男が無事に逮捕されるという出来事があった。 1977年2月14日の読売新聞の夕刊は「ウィークエンダー犯人逮捕」という見出しで、この“大捕物”を報じている。 記事によると、2月12日放送の『ウィークエンダー』が、1976年12月に大阪市内で発生した婦女暴行事件を「変態強盗暴行魔」というタイトルで放送。番組によると大阪府北区に住むA子さんの自宅に暴行魔が侵入。A子さんが激しく抵抗したため男は暴行を諦め逃亡したのだが、男は逃げる際に、自分の顔写真が入った小物入れを落としていた。男は婦女暴行の容疑で全国指名手配されたが、事件から2ヶ月経過しても有力な情報が手に入らなかった。 この事件に目をつけたのが同番組のスタッフ陣。スタッフはすぐに現地調査を行い、人気レポーターであった桂朝丸(現:桂ざこば)も現場に急行。生放送中に暴行魔が落とした顔写真入りの小物入れをモザイクなしで放送した。 すると、放送してからすぐ、視聴者から「よく似た男が博多市のスナックで働いている」との情報が福岡県博多署へ寄せられ、博多署が男の行方を調査したところひとりの男が捕まった。捕まったのは福岡県在住の二十代の男。男は日常的に女性に暴行を働いており、この日も自身が住む福岡から離れた大阪へ女性を暴行する目的で旅行していたという。 同番組の担当者は読売新聞の取材に応え、「事件自体は大阪の夕刊に載っていて知った。写真を落としていたとはいえ、こんなに早く犯人が捕まるとは思ってもみなかった」と話している。 現在はコンプライアンスや報道規制の問題から、容疑者の顔写真が生放送中に登場することはほぼないが、規制なしに悪人をただひたすらに追い詰める『ウィークエンダー』および昭和のテレビ局の姿勢はなんともパワフルである。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2018年05月19日 23時00分
【TVでおなじみ山口敏太郎の“実話怪談”】〜亡者が帰ってくる〜
これは某県で聞いた話である。 某県下のとある村では、毎年お盆になると海難者のために陰膳というものをするという。海で亡くなった亡者が帰ってくるのだから、ゆっくりご飯が食べれるようにと、離れとか、仏間に、食事を置いておくのだ。時々、そのご飯が少しだけ無くなっているとか、誰かが食べている影が見えたとか、奇妙な話があるらしいが、大概は、猫の仕業か、誰かのいたずらであろう。僕の友人W君の家でも、亡くなったおじいちゃんの為に、お膳を仏間に、毎年置いてあったそうだ。(おじいちゃん、還ってくるといいな、また僕に海の話、聞かせてくれれば良いのにさ)おじいちゃんっ子だったW君は、亡くなったおじいさんに一目会いたいと思っていたそうだ。ある年の夜、仏間で奇妙な音がした。まるで何かを奥歯ですりつぶすような音である。「くちゃくちゃくちゃ」目覚ましたW君は音のする仏間に向かった。「おじいちゃん、還ってきてくれたんだね」興奮気味に顔を赤らめたW君は、仏間の障子を開けた。そこには大きくて猫背気味の黒い影がしきりにご飯を食べていた。しかも、ご丁寧な事に、チロチロと赤くて長い舌でお椀をくちゃくちゃとなめまわしているのだ。「おまえ、誰だよ。それは、おじいちゃんのご飯だぞ」怖くなったW君は大声で叫んだ。その影が、ゆっくりと振り向いた。「……」その化け物の顔は生きているはずの父であった。「どうして、どうしてなんだよ」恐怖と驚いたので気が遠くなった友人は朝まで失神してしまった。翌朝目がさめてみると誰もいない上、仏間のご飯もそのままであった。何より驚いたのは、彼の父親も普通どおりであった点である。(あれは、真夏の悪夢だったんだな)W君は安心して、学校に行った。そして、夕方彼が学校から帰ってくるやいなや、突然彼の父が職場で亡くなったという悲報が入った。このW君は全てがわかったような気がした。つまり、あれは死神が見せてくれた予言であったのではないだろうか。(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2018年05月13日 23時30分
【TVでおなじみ山口敏太郎の実録“怪”事件簿】水死の霊視
今から30年近く前の話と聞いている。 東京の下町に一組の夫婦がいた。夫は粋な人形職人で、伝統人形の工房で腕を振るっていた。また、妻は質素ながらも、しゃれた着こなしができる良い女であった。 二人の住む家はお世辞にも綺麗とは言えなかったが、妻の祖母の代から使われている日本家屋であった。時代がかった住まいに、ばりばりの江戸っ子夫婦は妙にマッチし、地元で評判のオシドリ夫婦であったという。 だが、世の中そうそう、うまくはいかないもの。夫婦仲は良かったのだが、不思議に二人の間に赤子が生まれてこなかった。 「子供がほしいもんだねえ、お前さん」 「まったくだ、何でおいらのとこには赤ん坊が来ないんだ」 いつしか、子供がいないことを嘆くのが、夫婦の口癖になっていた。 ある時、日本橋の水天宮にお参りすることになった。二人はいつものように子供が授かるように必死に祈りを捧げた。すると、不思議な事に10カ月後、二人には玉のような男の子が誕生した。 「さすが、水天宮さまだ、御利益があるぜい」 「本当ですね。退院したら、お礼参りに行かないと…」 夫婦の幸せはいつまでも続くかに思えた。 が、初七日の神社にお参りに行った帰り、街角に座る老人の占い師から不吉な予言をされた。 「かわいそうにのう、この子は7才までに水の難に遭い、死ぬだろう」 その話を聞いた両親は顔色を変えて、聞いた。 「どうっ、どうしたら、この子は助かるのでしょうか」 「そうさな〜。水の難で死ぬんだから、私が親なら水、つまり、海やプールには連れて行かないよ。それしか方法はないね」 この死の予言を恐れた両親は子供を海、川はおろか、プールや釣りに行くのも禁止した。また、池がある公園で遊ぶ時には、母親が常に見張る徹底ぶりであったという。 「どうして、僕はいつもそうなのさ」 「これも全ておまえのためなんだよ」 不満を述べる息子に両親は、ただただ頭を垂れるばかりであった。 しかし、ここまで厳重に注意したにもかかわらず、息子は7才になろうとする頃、水死してしまった。 現場は、あの愛すべき自宅であった。しかも、自宅の風呂や庭の池ではない。何と家庭の洗面所で死んでしまったのだ。 ある朝、息子が顔を洗おうと、洗面所に張った水に顔をつけたところ、男の子の顔がすっぽりと、はまってしまった。 ちょうど、蛇口と洗面所の水受けの間にロックされる形で頭を固定され、わずか数リットルの水で水死してしまったのだ。(監修:山口敏太郎)
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ミステリー 2018年05月12日 23時30分
【TVでおなじみ山口敏太郎の実話怪談】〜身代わり人形〜
これはAさんから聞いた話である。 「東北のある霊能者の方が、作ってくれるありがたいヒトガタ(人形)に、身代わり人形というものがあるんですよ。それも誰にでもくれるもんじゃないんです。一部の選ばれた方にしかあげないんです」 Aさんは、興奮気味にお茶を飲み干すと、鼻の穴をひくひくさせながら話を続けた。 「私もいくつか持ってるんですがねえ。でも普通の人形なんですよ。和紙でできているもので、特別な素材じゃないし」 「なるほど、それでどんな効果のある人形なんですか」 私の冷静なツッコミに、Aさんは神妙な顔で答えた。 「命が危ない時に、身代わりになってくれるんですよ」 話はそれから、Aさんの祖母の話に移っていった。 もともと、Aさんの祖母がその霊能者の熱心な信者だったそうだ。 その祖母が孫のために3体の身代わり人形をもらってきてくれたのが、奇妙な事件の始まりであったという。祖母は震える手で人形をつかむと、こう言った。 「この人形はな、おまえたちの命が危ない時に身代わりになってくれるんじゃ」 「まさか、そんなことが」 「信じないというのか、この罰当たりめが」 「婆ちゃん、そんなこと、迷信だよ。それかその霊能者にだまされてるんじゃないの?」 当時、Aさんは一切霊など信じない主義で、この人形も笑って押し入れにしまい込んでしまった。 半年ぐらいたったころだろうか。 深夜、仕事で疲労困憊のAさんは、帰宅後シャワーも浴びず、ベッドに倒れ込んでしまった。深い眠りに落ちていく中で、Aさんはかすかな音を感じた。 「ワサワサ ワサワサ」 まるで紙がゆらぐような音が聞こえてくる。これはいったい何だ。 すさまじい眠気の中でうっすらと目を開けたAさんの視界に、あるものが飛び込んできた。押し入れが音もなく 「すーっ」 と開くと、その隙間から 「ひらひら ひらひら」 と、あの紙人形が空中をふんわりと漂いながら、Aさんの寝ているベッドの方に飛んでくるのだ。 (ややっ、、これは幻覚だろう。いやそうだ、絶対幻覚に決まってる) Aさんは何度も自分に言い聞かせた。 そのうち、3体の紙人形はAさんの枕元にすくっと立ち、歌い始めた。 「@*%#&=♪」 何やら奇妙な歌で意味が分からない。 リズムも変で、普通の歌ではないようだ。 だが、不思議になんとなく意味は伝わってくる。 (明日、会社は休まないといけない) Aさんはそういう意味に思えて仕方ならなかった。 そしてそのまま、深い眠りに落ちていったのである。 翌朝Aさんは風邪を理由に会社を欠勤した。すると会社では仕事がらみの刃傷(にんじょう)沙汰が起こった。乱入してきた刃物男に事務所にいた社員2人が刺されるという大事件であった。幸い2人とも傷は浅かったが、「もしあの場に自分がいたら」と思うとAさんは震えが止まらなかったそうである。 こんな事が3〜5年に1回ぐらい続いている。Aさんはもう3度も人形たちに命を助けてもらったそうだ。(山口敏太郎事務所)
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芸能ネタ 2018年05月12日 22時30分
【放送都市伝説】田中角栄のソックリさんがダンゴ泥棒で逮捕!この人物の意外な経歴
先日、5月4日は第64・65代の内閣総理大臣田中角栄の生誕100周年にあたる記念日であった。 田中角栄の出身地である新潟県柏崎市で開かれた式典には、長女の田中真紀子らが出席し、セレモニーは盛大に行われた。 さて、そんな田中角栄は生前、顔や声が特徴的だったことから、モノマネされやすい人物として有名な存在だったのだが、田中角栄のモノマネに関してちょっとした笑い話が残っている。 1981年8月8日、東京都荒川区で41歳の中年男が捕まった。この男は8日午前、西日暮里駅の構内で近くに座っていた会社員の持っていたダンゴ(1500円相当)を盗んだ罪で現行犯逮捕されたのだが、警察官はこの男の顔を見たとき思わず「ギョッ!」と驚いたという。なんとこの男、顔が田中角栄に瓜二つであったのだ。 田中角栄は当時は、ロッキード事件関与の疑惑が持たれていた時期であったものの、流石にダンゴ泥棒をするほど落ちぶれてはおらず、もちろん別人ではあったのだが、見れば見るほど田中角栄にそっくりな顔をしていたという。 見た目だけは元総理大臣によく似た男。この男は都内にあるキャバレーの元支配人で、業務の傍ら田中角栄のモノマネをしてお客さんを楽しませていた「名物支配人」だった。東京に来る前は北海道の旅館やクラブ、観光地を転々とし、あらゆる職場でも田中角栄のモノマネをしてお客さんを楽しませていたという。 「田中角栄のモノマネをする従業員が北海道にいる」 そんな噂を耳にした大阪のテレビ局が取材に来たことがあったほか、1977年には、とあるモノマネ番組で優勝したこともあるなど、素人ながら大阪ではそこそこ有名な人物であった。 なお、男がダンゴを盗んだ理由はお金に困っていた、というわけではなく、ダンゴが愛媛県松山市で作られたもので、男は以前、四国に住んでいたこともあり、「懐かしくてつい盗んでしまった」と動機を語っていた、という。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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社会 2018年05月06日 23時30分
【テレビ史に残る事件】今じゃ考えられない? 小学生が自ら死を選んだ驚きの理由
今年、2018年は東京タワーが正式オープンし、日本のテレビ局が次々と放送を開始してからちょうど60周年となる。この前後から日本のテレビ番組の数は急激に増え、同時にテレビにまつわる社会問題なども生まれた。 1962年2月19日、現代人の我々が見たら思わず「ギョッ」とするような記事が朝日新聞に掲載されている。 「テレビを見すぎると叱られ…小学生首をつり死ぬ」 1962年2月18日19時頃、静岡県浜松市に住むSさんの三男・太郎くん(9歳)が首をつり死んでいるところが発見された。 学校関係者の話では、太郎くんは学校では成績はとりわけ優秀というわけではなかったが、活発で明るい生徒で、とても自殺するようには見えなかったようだ。学校関係者も首をかしげていたという。 ところが、一点変わっていたことがあった。この日、太郎くんはテレビの西部劇に釘付けの状態で、妙に興奮した状態にあったという。太郎くんはアメリカの西部劇が大好きな少年だったのだ。 太郎くんはテストが近く、本来なら勉強しなければならなかった。テレビに見入る太郎くんを見た家族は、「テレビばかり見てないで、勉強しなさい!」と軽く叱ったところ、数時間後に首をつったところが見つかったという。 新聞報道では「テレビを見すぎたのを親に叱られての自殺」という形で報道されたが、本事件の真実は違うのかもしれない。現場の状況から見て、西部劇の常套的な処刑手段である「首吊り」を真似した可能性が高いとも言及されているが、真相はよく分かっていないようだ。 しかしながら、昭和30年代の時点で早くもテレビが与える影響が指摘されているのは興味深い事実ではある。痛ましい事件ではあるが、昭和のテレビ史を紐解くにあたり非常に貴重な資料のひとつとなるのではないかと思われる。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2018年05月05日 23時30分
【TVでおなじみ山口敏太郎が語る“都市伝説”】呪われた村〜後編〜
※前編からの続き Hが大学3年の夏休みの時、某県の廃村で一人、野営した夜のこと。奇妙な野獣のような声がテントの外から聞こえたため、彼はその声のした方向に探索に行くことにした。 (おかしいな、ちょうど昼間にうろついていた村の家屋群のあたりから声が聞こえている。あそこに何か獣が入りこんだのか) Hは懐中電灯を持ち、その場所までたどり着いた。 その時。ふと目の前を見ると、人影のようなものが動いているのだ。 (なんだ、廃村と思っていたけど、人間がいるじゃないか。あの人も声を聞いて駆けつけたんだな) そう思うとH君は急に強気になった。そして前方の人影に駆け寄り、声をかけた。 「こんばんわ、あのー」 Hの声に反応し、その人が振り返った。 するとその人の顔は、どろどろに溶けている。半ば腐っているようだ。 さらに、その化け物は 「ああーっ ああーっ」 と何やら、うめきながらHにつかみかかろうとした。 「やっやめろ、放せ〜」 その右手がH君の腕をつかんだ瞬間、いやな臭いが鼻をついた。物が腐敗した匂いである。Hは強引にその男の手を振りほどいた。すると、その腕は「ばさっ」ともげてしまったのだ。 (こいつら、死人なのか。亡霊なのか) もげた腕は地面に落ちて、ぴくぴくと動いている。 (ヤバい、早く逃げないと) いつの間にか周囲には数人の化け物が集まってきていた。 この死人は一体だけではなかったのだ。いや、それどころか数十匹の化け物が廃村のあちこちから姿を現した。 Hは、恐怖のあまりパニック状態となり、発狂しそうになった。 Hは脱兎(だっと)のごとく走り出した。化け物達は、臭い息を吐きながら、よたよたと追っかけてくる。 (捕まったら、殺される) Hは、ラグビーで鍛えた脚力で、村中を走り抜けた。しかし、逃げる途中の物陰や廃屋から新手の化け物が飛び出てくる。Hは、果敢なタックルとフットワークで死人をかわしながら、無我夢中で走り山中まで逃げ込んだ。 そして、物陰に潜み、ようやく恐怖の一晩を過ごし、朝を迎えた。 翌朝、Hは考えた。 (村中に死人、亡霊があふれていた。しかも、奴らは全て肉体のようなものを持っていた。あれは自分の夢でなかったのだろうか。あんなことは現実にはありえないし、全ては寂しい山中で出てきた幻覚だ) Hは勇気を持って、もう一度あの廃村に行ってみることにした。 村には特に変わりはなかった。昨日の昼間に見た状況と一緒であった。 自分のテントもそのままであった。 (やはりあれは、悪い夢だったのだ) Hは荷物をまとめ、この場所を去ることにした。 そして村はずれに来た時、昨夜、化け物の「つーん」とした臭いが鼻をついた。 「んんっ!!」 Hが振り返ると、そこは墓地であった。 かつて、この地方で土葬が行われていたその村の墓地であったのだ。 Hが、墓石の隙間や地中の穴からじっと見つめる無数の視線を感じたのは言うまでもない。(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2018年05月04日 23時30分
【TVでおなじみ山口敏太郎が語る“都市伝説”】呪われた村〜前編〜
私の大学時代の友人Hは高校時代、ラグビーでならした猛者であった。と言っても、ラグビー馬鹿というわけでもなく、万能のスポーツマンであり、性格の素直な良き友であった。私とはバイトが同じで、趣味や考え方が違ったにもかかわらず、私とは妙に気が合った。 その好漢Hが震撼した、恐怖の体験がある。非常に興味深い話であり、筆者としてはさらに詳細を聞き出したいのだが、今まで頑(がん)としてその話をしようとしなかった。「しゃべるとまた奴らが来るんだよ。どこまでも、どこまでも追いかけて来るんだよ」「そんな馬鹿な話があるか、俺がついてるよ」「山口、あの場所のヤバさをお前は知らないからだよ。あそこは呪われている」「呪われているだって?」「そうさ、死人(しびと)の村、死人村だよ」そう言って、教えてくれなかったのだ。 数年前、断片的に聞き出した時は、大変な騒ぎであった。酒の勢いで話し始めたのだが、その後が大変であった。何を呼びかけても答えず、半分失神したようになって病院に入院してしまったのだ。病院では急性アルコール中毒という診断ではあったが、あれは明らかに何かに怯えた様子だった。Hは、30代後半となった今でもその時のことを思い出したくないという。思い出すことを、脳が拒否しているのだという。 数年前、聞き出した怪奇談をここで紹介しよう。当時、Hは寝袋と小型テントを片手に日本中を旅するのが大好きだった。ヒッチハイクで移動し、気楽な旅を続けていた。今で言う廃墟探索ブームの「はしり」とでも言えようか。Hは、さびれた山中の廃村などで野営するのを趣味としていた。 そして、Hが大学3年の夏休みの時、例の村に出くわしてしまった。Hは、もうひとつの趣味である高山植物の写真を撮りに、某県の廃村で一人、野営したことがあった。 その夜、事件は起こった。 深夜テントの中で熟睡していたHは、奇妙な声を聞いた。 (まるで、野獣じゃないか。あの声は何だ?) 恐る恐るテントから出たHは、その声のした方向に探索に行った。※後編へ続く(山口敏太郎事務所)
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芸能ネタ 2018年05月04日 22時30分
【放送事故伝説】テレビ東京がNHKに抗議!? ○○の名前が似過ぎて大問題に…
1988年3月、民放局のテレビ東京が公共放送局であるNHKにクレームを入れるという珍しい事件があった。 これはNHKが4月から新番組として放送する予定だったニュース番組が、テレビ東京の既存のニュース番組のタイトルに酷似しており、放送前にクレームを入れたというものだ。 問題となった番組名は「NHKニュースTODAY」。平日21時から22時20分に放送する大型ニュース番組だった。このタイトルが、テレビ東京が平日夕方に放送していた帯番組「メガTONニュースTODAY」に酷似している、ということでテレ東がNHKへ抗議。問題になったのだ。 テレ東の「メガTONニュースTODAY」は1980年開始の当時からしても長寿番組で、テレ東を代表する看板番組だった。テレ東は「似たようなタイトルの番組は視聴者を混乱させる。報道機関として道義的な問題があるのではないか」とNHKに抗議した。 もちろん番組名そのものに著作権はない。NHK側も既に「NHKニュースTODAY」の準備を開始していた。NHKはテレ東の要求を受け入れることはなく「頭にNHKと付いているので違いは分かるはず」と回答。番組タイトルは「NHK・ニュースTODAY」ではなく「NHKニュース・TODAY」だと説明。あくまでも番組タイトルは「TODAY」であると説明した。 結局、NHKは番組名を変えず「NHKニュースTODAY」の放送を開始。テレ東側は内心面白くなかったというが、このトラブルから1年後の1989年にはテレ東の「メガTONニュースTODAY」の放送が終わってしまい騒動は収束。また、その翌年の1990年には「NHKニュースTODAY」が終了。わずか2年でその番組生命を絶たれた。これ以降、トラブルはテレビ業界の人間から完全に忘れ去れられている。 しかしながら、テレビ東京がNHKへ抗議したのは事実だ。このトラブルは当時、複数の新聞で紹介されている。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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芸能ニュース 2018年04月30日 22時00分
【放送事故伝説】「○○が逃げた!」東京都民が大パニックになったラジオの真相
放送業界で有名な都市伝説に「火星人襲撃騒動」という事件がある。 これは1938年にアメリカで「火星人が地球を襲撃してきた!」という内容のラジオドラマを放送したところ、番組を信じてしまった聴取者が続出。火星人からの攻撃を避けるため山に逃げ込む人や、火星人の毒ガス攻撃を防ぐために防毒マスクを探し求める人が現れ、大パニックになってしまった…という事件だ。 この騒動はのちに『アメリカを震撼させた夜』というタイトルで映画化(1975年)もされ、世界的に有名な事件となったが、実はこの「火星人襲撃騒動」と似たような事件が終戦直後の日本で発生している。 1952(昭和27)年8月29日の午後0時半頃、ラジオ放送局「文化放送」から「臨時ニュース」として、次のようなニュースが放送された。 「両国国技館で開催中のサーカスでゴリラが逃げ出し、東京都内を逃走中!四谷方面に向かった模様で、見つけた人はすぐに連絡を!」 このニュースを読んだのは文化放送の本物のアナウンサー・佐藤利彦氏で、チャイムも緊急速報で文化放送がよく使う音だった。 この放送を聞いた東京都民は大パニックになり、文化放送のほかNHKなどのラジオ会社や新聞社の電話がじゃんじゃん鳴った。ゴリラを倒す方法を聞くために上野公園へ問い合わせする人も続出し、都内は一時騒然となった。 しかし、この放送はもちろんウソ。この日、文化放送が放送していたのは演芸番組であった。この日、放送されたのは落語家の鶯春亭梅橋(おうしゅんてい・ばいきょう)の『あゝ世は夢かマボロシか』という新作落語だった。文化放送はこの演目を「立体落語」(鳴り物や役者を使って表現するお芝居風の落語)として放送していた。 「ゴリラが逃げた!」というニュースを読んだ佐藤アナはこの立体落語の出演者のひとりだったが、本職のアナウンサーを起用したために信じる人が続出。シャレにならない事態となってしまった。 笑えるのは、架空の「ニュース」を流した文化放送の記者もニュースを本気で信じてしまったこと。「おい! ゴリラが逃げているらしいぞ!」と報道部へ駆け込んだというエピソードもある。 この騒動を受け、文化放送は午後4時、5時、6時の3回に分けてお詫びと訂正のスポットを流し、ようやく事態は収束したが、プロデューサーは大目玉を食らい始末書を書かされたという。 なお、実在する臨時チャイムをドラマなどで使うのは、この当時から放送コード違反だった。この事件以降、さらに強固な取り決めがなされたそうだ。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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