「イルミナティ関連の陰謀を研究している」と言うその人物は、イルミナティやメーソンなどの秘密結社が提唱したとされている愚民化政策“3S”を挙げ、彼らが“Sex”、“Screen”、“Sports”の3要素でもって戦後の日本を堕落させようとしていたとの説を挙げ、音楽でもって人を堕落させるミュージック・イルミナティの一人として選ばれたのが、実力のある歌唱グループでありながらコメディアンでもあったドリフターズだったというのだ。
ドリフターズは芸能界に入る前はGHQのキャンプで演奏を行っており、その際にイルミナティに勧誘されたそうなのだ。代表曲の『いい湯だな(ビバノン・ロック)』は「いいユダヤ」とかけているし、他にもドリフターズの曲は基本的に欲望に忠実で聞く人を堕落させるような内容が主だ。さらにリーダーのいかりや長介がアフリカに頻繁に行っていたのも、アフリカにイルミナティ幹部の人間がいたからだと言う。何より、ドリフターズ『漂流者』という名前自体、バビロンから逃げ出したユダヤの失われし十氏族を体現しているではないか! …と、その人物は電話越しに熱く解説してくれた。
長年オカルト関係の仕事をやっているとこういう電話も掛かってくるのだが、さすがに今回の陰謀論にはスタッフ一同苦笑せざるを得なかった。そして、芸能関係の噂や都市伝説はこのようにして広まっていくものなのか、と改めて確認させられた事象であった。
(山口敏太郎事務所)