発表がニュースで取り上げられると、SNSでは「ついこの前に発した言葉が年間大賞?」「もっと他に良いのなかったのかな」「こんなところまで忖度(そんたく)?」「物議は醸したけど、まったく流行してない」「流行ってませんけど」など、大バッシングを受けている。
「新語・流行語大賞」だが、その年の世相を映す言葉が選ばれるもので、これまでは「タマちゃん」「小泉劇場」など、多くの人がいまでも記憶に残っている言葉が選出されてきた。そういった過去の流行語からすると、高市首相の「働いて働いて働いて働いて働いてまいります」は、はやっているとは言えないのが現実だろう。
「ここ最近では『新語・流行語大賞』に注目する人は、非常に少なくなっています。理由としては、SNSやネットで流行っている言葉は年間大賞になりづらく、若い人が興味を失っているからです。かと思えば、『水曜日のダウンタウン』関連のワード“ひょうろく”を入れるなど、選考委員の質が落ちています。『新語・流行語大賞』が不要だという声もSNSで多く、存在意義が薄れているイベントとなっています」(民放関係者)
世間的に注目度が落ちている「新語・流行語大賞」だが、ノミネートの段階から大きく取り上げているのがテレビと新聞だ。特にテレビはワイドショーや情報番組で特集を組むなど、「新語・流行語大賞」が大好きなメディアとして知られている。今回、「オールドメディア」という、テレビや新聞を小馬鹿にする言葉がノミネートされているが、もっとも「新語・流行語大賞」を取り上げているのが、そのオールドメディアだという皮肉な状況になっている。
「テレビや新聞は、まだ『新語・流行語大賞』に興味があるシニア層をメーンとしたメディアなので、大々的に毎年取り上げています。テレビの場合は、流行語にあわせて過去の映像をつなぎ合わせればいいだけなので、『新語・流行語大賞』はありがたいイベントです。ただ、SNSでは批判も多いし、最近では取り上げる時間を少なくしている番組も多くなっています」(民放関係者)
もはや、多くの人が興味のない「新語・流行語大賞」は、そろそろやめ時なのかもしれない。


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