スポーツ
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スポーツ 2010年11月27日 15時00分
何で2回目だけ? 尾花監督が突然のトライアウト視察
11月24日、2度目の12球団合同トライアウトが行われた(福岡ヤフードーム)。1回目のトライアウトでは33人の選手が受験したが、この日は17人まで激減した。もっとも、前横浜・野口寿浩捕手が「(2回目のトライアウトまでに)オファーがなかったら、きっぱり諦める!」と言ったように、2度目のトライアウトで他球団の目にとまるケースは極めて少ない。2回目で受験者が減るのも決して珍しいことではないのだが、会場には尾花雄・横浜監督(53)の姿も見られた。 受験選手の多い1回目は観戦していなかっただけに、会場には「ナゼ?」の声も飛び交っていた。 「尾花監督はホークスの投手コーチとして名を馳せた人ですし、今、横浜球団がぐらついていますからね…。王(貞治)会長に今後のことでいろいろ相談したかったのでは」(メディア関係者) 尾花監督はトライアウト視察の目的を質問されたが、「(監督が直接視察することは)珍しいことでも何でもない」と返しただけ。繰り返しになるが、受験者の多い1回目を見送って、2回目だけを視察するのは得策ではない。球団職員が同監督の脇を固めていたため、それ以上の質問は遮られてしまったが、この不可解なトライアウト視察と前後して、横浜は補強を巡る『迷走』も露呈させている。 去る11月22日、楽天新監督の星野仙一氏(63)が大阪のラジオ番組で松井稼頭央内野手(35=前ロッキーズ3A)の獲得を表明した。その際、「巨人、横浜、オリックスとのせめぎ合い」とも語っていたが、横浜の加地隆雄・球団社長はこれを完全否定。しかし、米特派員、米メディアは「横浜もカズオを調査していた」と言い切る。この“食い違い”について、球界関係者がこう言う。 「社長の知らないところで動いていたのではないだろうか。本当に知らないとしたら、それはそれで問題だろうけど…」 同社長は09年11月のドラフト会議直前、地元・横浜高校の雄、筒香嘉智内野手(19)を「欲しい!」と公言し、横浜のスカウティング戦略を一変させている。その是非はともかく、『鶴の一声』で1位指名選手を変更させたということは、それなりの影響力を持った球団社長だと思われてきたが、「知らないところで松井稼獲得を動いていた」説が本当なら、横浜フロントは「ゴタゴタ続き」と言わざるを得ない。 「横浜は森本(稀哲=29)のFA獲得を目指しています。加地社長は森本に気を遣って、カズオの件は知らないと言ったのかな? でも、星野監督の発言をマスコミから聞かされたとき、物凄い怒りようでした」(取材陣の1人) 一般論として、球団売却の話が報じられる場合、「あとはオーナー会議での承認を待つだけ」といったふうに、最終段階のツメに入っている。従って、今回の横浜は異例中の異例であり、「買い手の付かない」とのレッテルも貼られた球団を再建するのは並大抵ではないだろう。 「横浜の補強はかなり遅れています。他球団も(経営再建に)協力するつもりはあるものの、横浜とのトレードを避けているような節も見受けられます。村田修一、ベテランの金城龍彦は残留しましたが、内川聖一の移籍は確実で、チームの精神的支柱だった佐伯貴弘が解雇され、すぐに中日に拾われた一件も、横浜ナインに暗い影を落としています」(前出・同) 尾花監督も球団売却騒動の際、買収側が“解雇リスト”に挙げられた1人。そのため、積極的に来季のチーム編成に携われなかったせいもあるだろうが、2回目のトライアウト会場で自軍職員とナイショ話をする姿は、痛々しくも見えた。内川喪失に備え、ソフトバンクの王会長に「人的補償を求める旨」をいち早く伝えているため、福岡入りしたのかもしれない…。
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スポーツ 2010年11月27日 11時00分
元大麻力士が“横綱”で早くも聖地・両国国技館に凱旋!? プロレス界に倫理はないのか?
09年1月に大麻取締法違反(所持)で逮捕され、同年2月に日本相撲協会から解雇された日本人力士を覚えているだろうか? その人物とは元幕内(最高位=前頭9枚目)の若麒麟こと鈴川真一(27)。彼は相撲協会から解雇された後、退職金に当たる力士養老金の受け取りを辞退。同年4月には、横浜地裁から、懲役10カ月、執行猶予3年の判決を受け、表舞台から姿を消した。 その後、一般の仕事をしていたという鈴川は、今年2月にアントニオ猪木に弟子入り志願。これが認められ、猪木が会長を務めるプロレス団体・IGFに入門した。 猪木は元々、相撲取り嫌いといわれていた。ただ、鈴川に関しては、まだ20代と年齢も若く、化ける可能性があると判断しての入門許可であったのだ。 その鈴川はマジメに修行を積んで、9・25東京・JCBホール大会でデビュー。アマレスの元バルセロナ五輪米国代表で総合格闘技界の実力者、マーク・コールマンと対戦し、TKO勝ちを収める大金星を挙げた。 そして、2戦目が12・3両国国技館大会に決まった。対戦相手は身長2mを超える“ブラジルの大巨人”モンターニャ・シウバ。ここで、なんと鈴川は“結びの一番”となるメーンイベントに起用されることになったのだ。プロレス界では異例の大抜擢に鈴川は、「両国に戻るということで、ケジメをつけたい。メーンイベンターは相撲でいえば、横綱。それにふさわしい試合をしたい」と意欲を見せた。 鈴川が日本相撲協会を解雇されてから、わずか1年10カ月。相撲界に泥を塗った男が、早々に聖地・両国のメーンを務めるとあって、協会側も態度を硬化させているという。 だが、「協会にとって、国技館の会場使用料は重要な収入源。この不景気で国技館を借りる団体が減りましたので、借りてくれるIGFは“お客様”。協会側としては文句も付けづらいのです。とはいっても、猪木の非常識な抜擢には、問題もあります。まだ、執行猶予も終わっていませんから」(某ベテラン記者)。 プロレス界に世の常識は通用しないというが、日本相撲協会を逆なでするような猪木の判断には、さすがに業界からも批判が噴出しているようだ。
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スポーツ 2010年11月27日 10時30分
関東定着を目指し…信州の「LINKS」、関東第二弾大会も盛況
11月23日、総合格闘技色の強いスタイルを見せるアマチュアプロレス団体「LINKS」の第二回関東大会が蕨市の市民体育館で開催された。6月の第一回関東大会からちょうど半年。団体としては堅実な歩みを見せている。 ルールは総合のそれを用いながらも、頭部への打撃を禁じるなど、アマチュアらしく安全面への配慮が見られる。 入場は前回に引き続き無料で、観客もまずまずの入りである。 第1試合は、RAW所属のSAGATと秋葉原所属の山本国鉄の対決。スキンヘッドに空手着の山本が打撃で攻め、SAGATが寝技で攻める。SAGATの裏投げでKOされかかった山本だったが、起死回生の前蹴りでレフェリーストップ勝ちをおさめた。 第2試合は、LINKS長野の前田明日vsW.I.Nのウメタロウ。バチバチの打撃戦から、グラウンドではRINGSっぽい足関節の取り合いと、前田の目指す方向性がわかりやすく見える展開だ。互角の戦いが続いたが、キャプチュードからのフェイスロックで前田がギブアップを奪った。 第3試合は、LINKS埼玉のマッチョ・マイケルズvsRAWのケンタDX。前回前田を倒して暴言を吐いたケンタに、マッチョは雪辱しておきたいところ。打撃でガンガン、ケンタを押し込んでいくマッチョ。しかしケンタもパワーで強引に投げる。結局投げの連続の前にマッチョがダウンし、LINKSの雪辱は成らなかった。 第4試合はRAWのユウキ・ロバート・カワグチ対nkwのドクロ狂死郎。この試合に限り3カウントが採用され、三角締め等下から極めようとするとカウントを取られる、というシーンが続出した。試合はイケメンをいいことに暴言を吐きまくる狂死郎が腕十字で勝利した。この世には神も仏もないものか。 メインイベントはめ組のドラゴンソルジャーLAW(王者)とピンクタイガーモンスター軍のJOMの、LINKS認定無差別級王座戦。途中JOMの蹴りに追いつめられながらも、王者のDSLが胴締めスリーパーで勝利。しかし試合内容に納得がいかなかったのか、DSLは王座の返上を宣言。これを受けてLINKS無差別級王座は当分空位となることになった。 試合終了後、マッチョ選手にインタビューしたところ、大会の進行のミスをしきりに気にしていたが、記者は気にならなかったし、前回の関東大会より、試合内容もレベルアップしていたように思う。今後も年二回関東、年二回長野での興行を構想しているそうだ。 リアルライブ読者へのメッセージを求めると、 「我々はアマチュアとして入場無料でやっておりますので、お近くの方はご気軽にいらしてください。誰が一番最高かを決める熱い戦いをリングで続けていきますので、よろしくお願いします」 とのことであった。(「新宿のフォレストガンプ」杉田透 山口敏太郎事務所)参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」http://blog.goo.ne.jp/youkaiou/
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スポーツ 2010年11月26日 10時30分
熾烈なる優勝戦線争い、混沌の中抜け出すのは誰か!? E-1クライマックス第二戦では予想も付かない出来事が!!
STYLE-E10月大会から始まった「STYLE-E最強を決めるリーグ戦」であるE-1クライマックス。11月20日西調布格闘技アリーナにて119人の観客を集めて第二戦が繰り広げられた。 念のためにおさらいをしておくと、このリーグ戦は2ブロックにより行われ、勝者には勝ち点1が与えられる。敗者及び時間切れ等あらゆる引き分けには点数が加算されない。よって、あらゆる手を使っても勝利を収めなければならない。しかもリーグ公式戦は全て20分1本勝負と、かなり過酷なものとなっている。 各ブロックの出場選手は、Aブロック→竹田誠志(現STYLE-E無差別級王者)・藤田MI太郎(西調布妖怪組合)・趙雲“骨”子龍(獅子一色)・末吉利啓(プロレスリング・アライヴ)、Bブロック→田村和宏(STYLE-E)・柴田正人(STYLE-E)・冨宅飛駆(パンクラスMISSION)・ダイスケ(ガッツワールド)の総勢8名。10月大会ではAブロック、冨宅が柴田に、田村がダイスケに勝利してそれぞれ勝ち点1、Bブロックでは藤田が竹田に、趙雲が末吉に勝利してそれぞれ勝ち点1をマークしている。 第2試合で行われたAブロック公式戦、まずは末吉と藤田が対戦する。「今日はクリーンファイトで行く」と妖怪組合の砂かけCHANGOとアミゴの親父を下がらせた藤田。いまいち信用できないという表情をしている末吉。藤田の誠意は試合開始直後の握手で表された。しかしCHANGOが去る時、藤田はしっかりと砂袋を自分のコーナーに置いていた瞬間を見逃さなかった。左ひじへの集中攻撃から徐々に本性を現す藤田、レフェリーのてっしー手島に末吉を突進させて隙を作り砂攻撃! 一発目は命中せず、逆に末吉のファイナル・エルボーを食らってピンチに立たされるが、二発目は末吉の頭が白くなってしまう程見事に命中。すかさずサスケだましセグウェイに繋いだ藤田が負け無しの2点目をマーク。対する末吉は優勝戦線から脱落。IWA世界ジュニア王者としては悔しいリーグ戦となった。 第3試合ではAブロック、前回藤田に敗れて後が無い無差別級王者・竹田と「獅子一色を背負って立つ」趙雲。趙雲は入場してくる竹田の背後に襲い掛かり試合はスタート。竹田の出鼻をくじいた趙雲は丸め込み技を連発して精神的ダメージを負わせる。ロープワークの最中、竹田を場外に放り出してトップロープからのカンフーキック! 趙雲のクロスボディーをキャッチしてパワースラム気味に叩き付けた所から竹田の反撃が始まる。軽量の趙雲をポンポンと投げていく竹田のパワーから、精神的ダメージが回復している事が見られる。ところが趙雲の方が一枚上手だった。竹田のジャーマンを防ぐため手島レフェリーを掴んで急所攻撃…これは竹田がかわして逆にスピアで吹っ飛ばされる。それならと、前回末吉を破った回鍋肉を狙うが、竹田が持ち上げて叩き付ける。これは全て罠だったのか、自分の体重を上手く乗せて再び竹田を丸め込むと、レフェリーがカウント3を叩いた! 新技「棒々鶏」の初披露にセコンドの高梨岩兵衛も歓喜のマイク。Aブロックは藤田と趙雲による、妖怪組合と獅子一色の勝者が優勝戦に駒を進める形となる。逆に現無差別級王者でありながら優勝戦線に残れなかった竹田…予想も付かない結果となってしまう。 セミファイナル、Bブロック公式戦で冨宅とダイスケが初対決。試合前の握手を拒否し、先制のドロップキックで冨宅を吹っ飛ばすダイスケ。串刺し式のバックハンド・エルボーをキャッチした冨宅は何と、コーナー最上段に登ってダイスケの左腕を極めるワキ固めを披露! その後も冨宅はダイスケの左腕を執拗に攻める。 ダイスケは得意のエルボーで反撃。変則ロープワークで冨宅を困惑させた所にジャンピング・エルボーパッド。フィッシャーマンズ・バスターからフロッグ・スプラッシュで冨宅を追い込んでいく。ローリング・エルボーからのフォールはカウント2で返されるが、ここで肘サポーターを外して必殺のスライディングD…しかし冷静にこれをキャッチした冨宅は一気にチキンウイング・フェースロックの体勢に。キャメルクラッチ状にダイスケの上体を反らして締め上げると、たまらずダイスケはギブアップ! 寡黙なベテランが若いダイスケを沈めて負け無しの2点をマークする。 メインイベントになったBブロック公式戦、田村和宏と柴田正人によるSTYLE-E同門対決。過去両者は2度シングルで対戦し、田村が2試合共に勝利を収めている。最近では無差別級王者・竹田に先輩の意地を見せ付ける勝利を飾る等、突如として訪れる「柴田スーパーラッシュ」は脅威の的となっている。体格ではさすがに柴田が有利。不要意にヘッドロックを仕掛けた田村を軽々とバックドロップで投げ捨てる。田村は機動力で勝負。柴田のパワーを封じるために左足への集中攻撃を極めていく。 串刺し攻撃を狙った田村を場外に放り投げた柴田。再度コーナーに上る田村を叩き落し、場外で田村を担ぎ上げると驚愕の「リング内への投げ捨てアッサム・ボム」を炸裂させた! これで柴田のペースになるかと思われたが、田村も伊達にSTYLE-Eを牽引してきた訳ではない。柴田のベイダーハンマー、ベリィ・トゥ・バックを食らいながらロープの反動を利用してのアックスボンバー! 両者ダウン。 柴田がコーナーに登ってのエンジェル・プレスを狙うが、左足へのキックで逃れた田村。体重差60キロはある柴田をそのまま担ぎ上げ、膝から落とす変形のニークラッシャーからバズソーキック! カウント2で返した柴田に対し、更に左足を絞り上げる田村。得意のコーナーに駆け上がってのウルトラタイガードロップを狙うが、バックを取った柴田がベリィ・トゥ・バックで投げ捨てる!! ここから始まった「柴田スーパーラッシュ」。柴ちゃんこボンバーを正調・スライディング式と連続で決めると投げっ放しフルネルソン・スープレックス! 意地でカウント3を入れさせなかった田村に対しとどめのビッグクランチ(投げっ放しパワーボム)!! 体固めの体勢に入ると田村は肩を上げる事ができなかった。 田村戦初勝利、そしてBブロックの優勝戦線に踏みとどまった柴田は試合後「優勝したら『俺が優勝する』と予想してくれた人全員と焼肉食べに行くぞー!!」とぶち上げる。一方田村はビッグクランチのダメージが大きく、玲央に担がれて控室に去っていった…。 各ブロックをトップで通過したのが他団体、そして敵対するユニットの選手となりピンチに立たされてしまったSTYLE-E勢。特にAブロック、竹田の予選敗退は誰もが予想出来なかったことであろう。「毎週第三土曜日は晴天」という都市伝説(?)にも陰りが出た当日の天候は、今にも降り出してきそうな天気。「逆境に強い」STYLE-Eではあるが、12月18日の決勝戦に駒を進めるのは果たして田村か、柴田か。 ただでさえ興行がひしめく師走、5日と18日という一か月2大会を開催する事となったSTYLE-Eだが、優勝戦線に所属選手が出場してない事により客足が遠のいてしまう結果になってしまう可能性も出てくる。崖っぷちに立たされたと言ってもいいSTYLE-E、7年目の年末に嵐の予感がする…。(Office S.A.D. 征木大智(まさき・だいち))◆STYLE-E11月大会『E-1クライマックス第二戦〜生き残れ! E-1戦士!』2010年11月20日(土) 東京・調布『西調布格闘技アリーナ』(観客119人)<メインイベント E-1クライマックスBブロック公式戦 20分1本勝負>○柴田正人〔1勝1敗=1点〕(17分01秒 体固め)●田村和宏〔1勝1敗=1点〕 ※ビッグクランチ<セミファイナル E-1クライマックスBブロック公式戦 20分1本勝負>○冨宅飛駈〔2勝=2点〕【パンクラスMISSION】(4分37秒 キャメルクラッチ式チキンウイング・フェースロック)●ダイスケ〔2敗=0点〕【ガッツワールド】<第4試合 新妖怪登場!? 新妖怪査定試合 タッグマッチ 30分1本勝負>砂かけCHANGO&○アミゴの親父【西調布妖怪組合】(6分23秒 呪縛)ヒデ久保田&●ヤス久保田【スポルティーバ・エンターテイメント】<第3試合 E-1クライマックスAブロック公式戦 20分1本勝負>○趙雲“骨”子龍〔2勝=2点〕【獅子一色】(6分20秒 棒々鶏)●竹田誠志〔2敗=0点〕<第2試合 E-1クライマックスAブロック公式戦 20分1本勝負>○藤田MI太郎〔2勝=2点〕【西調布妖怪組合】(12分27秒 体固め)●末吉利啓〔2敗=0点〕【プロレスリング・アライヴ】 ※サスケだましセグウェイ<第1試合 STYLE-Eフレッシュ・ファイト 6人タッグマッチ 30分1本勝負>○吉野達彦【ガッツワールド】&塚本拓海【大日本プロレス】&那須晃太郎(9分05秒 アスリートジャーマン)山田太郎【666】&橋本和樹【大日本プロレス】&●玲央
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スポーツ 2010年11月26日 09時00分
岩隈が直面した『マネー・ボール』の傷痕
岩隈久志投手(29=東北楽天ゴールデンイーグルス)のメジャー移籍交渉が暗礁に乗り上げた。その経緯は既報通りだが、米メディアは日本の野球ファンとは違う見方をしていた。岩隈がアスレチックスとの交渉を再開させるのかどうか、それは「ボストンを探れば見えてくる!」というのだ。 「ア軍のビリー・ビーンGMは、絶対にリップサービスをしてくれません。交渉過程すら教えようとしないGMが、唯一、接触を認めているのがボストンレッドソックスのエンドリアン・ベルトレ三塁手なんです」(米国人ライター) ビリー・ビーン氏は、メジャーきっての敏腕ゼネラルマネージャーと言ってもいい。名著『マネー・ボール』に象徴されるように、独自の目線と手法で「お金を掛けずにチームを強くする」策士でもある。 また、今オフの米FA市場は大物選手が少ない。ベルトレはその数少ない大物の1人である。 「ア軍はア・リーグ1位のチーム防御率を誇っています。打撃陣が不振で、今オフの補強ポイントは強打者でした。松井秀喜に興味を示しているチームの1つとして、ア軍が出てくるのはそのためです」(前出・同) ベルトレの今季の成績は、打率3割2分1厘、28本塁打、102打点。レッドソックスは1000万ドルを提示したが、ベルトレはFA選手として、所属先を探すことにした。 「ベルトレ? 典型的な右のプルヒッターですね。09年までマリナーズに在籍していたので、日本人メディアもよく知っていますよ。レフト方向に引っ張る打撃しかできず、かといって、(マ軍の本拠地の)セーフコフィールドのスタンドまで打球は届きません。レ軍の本拠地であるフェンウェイ・パークは左翼が前に出ているので、今季、本塁打を量産できたのはそのおかげです。ア軍の本拠地は広域球場なので、レ軍に残留した方がいいように思いますが…」(日本人メディアの1人) イチローの取材でマリナーズに張りついた日本人メディアは、ベルトレを高く評価していないようである。独自の眼力を持つビーンGMが「ベルトレはオークランドでも活躍できる」と判断したのかどうかはともかく、ア軍の補強候補選手のなかで、もっともお金の掛かる選手は、岩隈である。入札金1910万ドル(約16億円)、年俸4年総額1525万ドル(約12億7000万円/金額はともにUSAトゥデー・電子板22日付参考)。つまり、前出・米ライターや米国の野球取材陣は、岩隈との交渉をいったん打ち切ったのを受けて、「補強予算を岩隈で使い切る前に、ベルトレを獲ろうとしている」と判断したのだ。まして、岩隈はポスティング対象選手である。12月7日(現地時間)まで、他29球団は交渉のテーブルに着くことさえできない。岩隈の交渉を完全に断ち切ったのではなく、「今オフの最優先課題である打撃陣の強化を優先させた」と見ているのだ。 日本のメジャー中継関係者がこう続ける。 「近く、松井秀喜がホワイトソックスとの交渉を開始するとの情報も流れています(23日時点)。アスレチックスも松井に興味を示しているので、岩隈と松井がチームメイトになる可能性もあります」 ビーンGMは口が堅いことでも有名だ。これまで、日本人メディアに何度も「松井獲得の可能性」を質問されてきたが、「交渉過程はコメントしない」の一点張りだった。しかし、 「08年3月、レッドソックスとアスレチックスが日本で開幕戦を行いました。ビーンGMはこの開幕戦以降、日本市場に進出したいとし、マリナーズや、巨人と業務提携を交わしているヤンキースのことも研究しています。ビーンGMは愛想が良くないけど、わざわざ立ち止まってノーコメントを伝える誠実な一面もある。日本市場進出を目指している人が岩隈をコケにするような交渉はしないはず」(前出・米国人ライター) 名著『マネー・ボール』で知られるア軍は、補強にお金を掛けないと言われてきた。だが、ベルトレに『5年6400万ドル』(約51億円)を提示したとされ、08年11月には、強打者のマット・ホリデー(年俸15億円強)をトレード獲得し、リードオフマンのラファエル・ファーカルもドジャースから強奪しようともした。必要とあれば、補強に大金を投じると思わせておきながら、翌09年7月のことだった。チームの地区優勝の可能性がほぼなくなると、ホリデーをカージナルスに放出し、中堅、若手選手と交換してしまった。 「同じア・リーグ西地区のマリナーズが岩隈獲得を目指していたため、それを妨害する目的で岩隈の入札に参加したのではないか? あるいは、ベルトレの獲得に失敗した場合、岩隈を獲得し、岩隈を含めた自軍投手の1人をトレード要員にして打線強化をはかるのではないだろうか」 ドライな補強を見てきたからか、米国メディア陣はそんな“邪推”もしていた。『マネー・ボール』では生え抜きのFA取得選手も交換要員とし、若手や中堅をトレード獲得する利点も書かれていた。そのチーム編成論も間違っていない。しかし、日本での市場拡大を本気で目指すのであれば、岩隈が今、どんな気持ちでいるのかも理解すべきだろう。
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スポーツ 2010年11月25日 14時00分
田中正直のウェブランニングクリニック 「第62回 大田原マラソン」
11月は、マラソン大会が非常に多い時期です。 11月23日(火)も栃木県大田原市で大田原マラソン大会が開催されました。伝統もあり、市民ランナーのトップ選手も参加されることでも有名な大会です。 フルマラソンの部は制限時間4時間で、楽しんで走るというよりも記録を狙う雰囲気の大会です。この大会にも多くのエアランメンバーがご参加されました。私も、朝5時30分に東京を出発し、応援に行って参りました。 朝から大粒の雨が降り、風も強い悪条件のレースが予想されました。出場予定の選手は大会に慣れているので、雨の天候でも最善を尽くせる準備をして来ていました。雨が染込んでこないように、ビニール袋を被ったり、長袖、グローブ、水を弾くようにワセリン、寒さ対策のホットクリームなど参加者が個々の工夫を凝らしていました。 今回取り上げる男性メンバーは、この日のために今シーズン計画的にしっかりとトレーニングしてきました。中距離が得意でスピードを持っていますがスタミナが課題でした。30代前半で仕事も忙しいと思いますが、夏場もしっかりと時間を作り、距離を走りスタミナを養っていました。エアラン東京の練習会にも積極的に参加して頂き、世界陸上代表の平塚コーチも期待を寄せるメンバーの1人でした。マラソンは年に何本も走れるものではありませんので、悪条件だからといっても簡単に引き下がるわけにはいかないのが本音です。 10時を過ぎると、雨も弱まり始めましたが、逆に風は増してきました。フルマラソンのスタート10時40分には、雨はあがりました。多くのランナーの願いがきっと届いたのでしょう。彼が狙うのは、2時間50分切りです。 1kmを4分ペースで走るのが目標です。号砲が鳴り、一斉にスタートです。公道を走りますので、水のたまりやすい端ではなく真ん中を走ることをアドバイスしました。 スタートを見送った私は、車で移動し10km地点でタイムチェックをします。彼は、38分12秒で通過していきます。少し速くは感じましたが、無理ないフォームと非常に落ち着いた表情をしていたので調子の良さを感じました。 ただ田園地帯ですので風を遮るものがなく、横風が強いので風を考えるようにとアドバイスをします。しっかりと頷き、私の前をあっという間に通り過ぎました。次は30km地点に移動です。 見れてはいないのですが、10km〜20kmは、39分18秒で通過し順調に進んでいたようです。私のいた30km地点を通過したのは、1時間58分32秒(10kmラップ40分42秒)。まだまだ余裕のある表情です。 しかし、彼の課題はここからです。そして、ここから更に強い向かい風です。結果的には、弱点であったスタミナを強化してきていたので誰もがペースダウンしやすい30km〜40kmの10kmで彼は、ペースアップしました。この間の10kmは39分58秒。 そのままの勢いで、見事2時間47分15秒でゴール! しっかりと自分自身を分析し、計画的にトレーニングしてきた結果がタイムに表れたのです。悪条件でなければ、もう少しタイムが良かったはずです。普段は寡黙な彼も喜んでいました、私も本当に嬉しい想いでした。 努力した分だけ結果が出やすい競技がマラソンです。これからも、大会が続きますのでエアランメンバーはじめ、しっかりとトレーニングしてきた方のご活躍が楽しみです。【Air Run TOKYO】ランニングクラブの練習会を体験してみたい方は、リアルライブ見たで無料体験できます。参加希望の方は、(airrun@pss1.jp)にメール下さい。 詳細は、【Air Run TOKYO】公式サイト(http://airruntokyo.syncl.jp/)をご覧下さい。
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スポーツ 2010年11月25日 13時00分
不動の王座、遂に動く! 11月7日頑固プロレス西調布大会には元JWP女子代表・山本雅俊氏の姿も!
全くもって意外な結末になった当日のメインイベント。頑固プロレスGMである大久保一樹がよもやの敗退で至宝・頑固ヘビー級のベルトを手放してしまう結果となった。挑戦者であるグラップリングマシンは幾度に渡り大久保との対戦を経験してきているのであるが、正攻法での勝利を飾るとは誰が考えたであろうか。 9月大会にて大御所・鶴見五郎との対戦を経験した大久保は、執拗に迫るグラップリングマシンとの決着をつける為に、自身の保持する頑固ヘビー級のベルトを賭けての対戦に望んだ。さすがに卑怯な手は使いたくないのか、グラップリングマシンは単身リングに上がる。試合前の記念撮影にも応え、神妙な面持ちの両者。 試合開始、素早いグラウンドの攻防に観客は息を飲む。お互いに得意としているキックやサブミッションを繰り出すがまだ序盤戦、じっくりと自分の流れを掴もうとする両者。まずマシンは大久保の腕を、逆に大久保はローキックからマシンの下半身を中心に攻めて行く。 試合の流れが傾き始めたのはマシンのフロントキックから大久保が場外に転げ落ちた瞬間から。場外戦はマシンがペースを握り、場外を疾走してのフロントキック一発で大きく吹っ飛ぶ大久保。リング内に大久保を連れ込むとギロチンドロップ、コーナーに詰めてボディーへのパンチ連打。大久保はワキ固めで反撃の糸口を作り、膝を付いた状態のマシンにキックを見舞うが、それをキャッチしたマシンが裏アキレス腱固め。スタンドに戻ってからもソバットやジャンピング・キックで大久保の動きを止めにかかる。負けじと大久保も前蹴りからミドルキックを連発するが、再度キャッチされて膝十字固めに持ち込まれる。大久保は場外戦でのダメージが尾を引いたのか、なかなか自分の流れに持ち込むことが出来ない。 マシンの攻勢は続く。スタンドの状態で腕を極め、そのままローリングしてチキンウイング・アームロックを極める。ロープに逃れた大久保に追い討ちのワキ固め、バックの取り合いから後方に回転して膝十字固め。しかしこの膝十字を大久保がアキレス腱固めに切り返すと立場は逆転。序盤でマシンの下半身に攻撃を集中していた大久保、ここにきて効果が現れたのだろう。膝をついたマシンの右大腿部目掛けてローキック、リング中央で膝十字固めに入る大久保にとって最大のチャンスが訪れた。体勢を反転させられると逆片エビ固め、マシンがアキレス腱固めを仕掛けてくるとクロス・ヒールホールドで切り返す。スタンドに戻り、マシンもハイキックを放つが今度は大久保がこれをキャッチ、先程のお返しとばかりに裏アキレス腱固めからSTFへ。更にチキンウイング・フェースロックも加えてマシンからギブアップを奪おうとするが、執念でロープに手を伸ばすマシン。 四つんばいの状態になると、何と大久保はそのままの姿勢でマシンに頭突きを連発する。これまでには見られなかった攻撃の前にさすがのマシンも面食らったか。ミドルキックの連打、キャプチュードとマシンを追い込んでいく大久保、だがマシンもしぶとい。腕ひしぎ逆十字固めはギブアップ寸前までマシンを追い込んだのであるが、どうしてもギブアップの意思を出さないマシン。それならと10月大会、マシンとの一騎打ちでフィニッシュに使ったゴロースープレックスで決めようとした大久保だったが、この瞬間を狙っていたのかマシンは体を反転させて自爆に終わらせる。すかさずロープに走ってジャンピング・ニーパットを叩き込み、とっておきの秘策である魔神風車固めで大久保を叩きつけると遂に3カウントが入った! ベルト奪取以来「不動の王座」とも思われていた頑固ヘビー級王座がこの瞬間、グラップリングマシンに移動したのであった。 喜びを爆発させるマシン、対して大久保はがっくりとうなだれたまま控室へと消えていった。大久保にしてみればすぐにリベンジを果たしたいところであろうが…。 セミファイナルに組まれたキャプチャーインターナショナル王者・ジョータと「流浪のルチャドール」ドラゴン・ユウキ戦は最初カードを見た時「噛み合わない可能性がある」と思われたのだが、この試合がピタリとハマる好勝負となった。ユウキの武器は体重、こう言うとあまり良く聞こえないかも知れないが、体重差のある相手にグラウンドの状態で上からのしかかられると呼吸が詰まってしまうのだ。実際、序盤でのグラウンドで必死に下になるまいと動くジョータの姿からこの恐怖がわかってくる。寝ている状態からの張り手一発でユウキからダウンを奪ったジョータ、だが打たれても打たれても前に出てくるユウキはジョータにとってやっかいなものとなった。フロント・ネックロックに行ったジョータの体を持ち上げてコーナーに突進、エルボーを連発で叩き込んだユウキはジョータを叩きつけるとムーンサルト・プレス! 想像を絶するダメージを負ったジョータはたまらずダウン。ユーキの恐ろしさが観客に伝わった瞬間であった。 スタンドの状態に戻っても前に出てくる事を恐れないユウキ。それならばとジョータは一瞬の隙を突き、飛びつき逆十字固めを極めた。ロープに近い位置ではあったが、完全に腕が伸びきった状態となりユウキがギブアップ。最後は互いに健闘を称えあう場面も見られた。好勝負は意外な所に埋もれているのかも知れない。 当日は元JWP女子プロレス代表・山本雅俊氏も会場に姿を現し、メインイベントのタイトルマッチを高く評価していた。「全盛期のUWFスタイルを彷彿させる、いやそれ以上の肉弾戦」とまで述べている。この大久保一樹対グラップリングマシンというカードは今日まで何度となく同じカードが組まれているのだが、驚いたことに観客からのアンケートに「もう飽きたからやめてほしい」という意見が全く無いのである。戦う毎に進化を続ける大久保とマシンの戦いはどのような結末を観客に魅せてくれるのだろうか。 前半の「やや胡散臭い」プロレス+後半の「格闘技路線が強いがしっかりした内容で魅せる」プロレスの融合が、頑固プロレスには存在している。10月大会に比べて観客数も増え、年末に向けて良い感触を得ていると思われる。難点としてはこの勢いが続きそうで続かない所があるのだ。興行を一つの商品として観客に提供する、この信念を常に忘れず続けて行き、内容で更に観客を満足させる事ができれば西調布の勢いは増してくるはずだ。(Office S.A.D. 征木大智(まさき・だいち))◆頑固プロレス11月大会『ゴミのプロレス』2010年11月7日(日)会場:東京・調布『西調布格闘技アリーナ(U-FILE調布)』(観客60人)<メインイベント 頑固ヘビー級選手権試合 60分1本勝負>○〔挑戦者〕グラップリングマシン(18分50秒 魔神風車固め)●〔王者〕大久保一樹※初代王者大久保が3度目の防衛に失敗、マシンが第2代王者となる。<セミファイナル 頑固コロシアムルール シングルマッチ 15分1本勝負>○ジョータ【キャプチャーインターナショナル】(7分49秒 飛びつき腕ひしぎ逆十字固め)●ドラゴン・ユウキ※両者に3ポイントずつ付与するロストポイント制を採用。結果はジョータ【D1 E0】、ユウキ【D1 E0】<第3試合 マンモスジャパンツアーinアレナ・ニシチョーフ 時間無制限1本勝負>▲澤宗紀【格闘探偵団バトラーツ】(3分52秒 無効試合)▲マンモス半田【スポルティーバ・エンターテイメント】※ドラゴンソルジャーLAW、吉田充宏が乱入し収拾付かず<特別試合 タッグマッチ 時間無制限1本勝負>澤宗紀&○吉田充宏(8分50秒 片エビ固め)マンモス半田&●ドラゴンソルジャーLAW ※ノーザンライトボム<追加特別試合 シングルマッチ 30秒1本勝負>△ドラゴンソルジャーLAW(時間切れ引き分け)△透明人間<第2試合 シングルマッチ 20分1本勝負>○矢野啓太【格闘探偵団バトラーツ】(11分17秒 体固め)●ペドロ高石【カポエラ】※背後からスリーパーホールドをかけられている体勢を潰して<第1試合 タッグマッチ 30分1本勝負>○ヤマダマンポンド【SECRET BASE】&北原スーパースター!?(6分05秒 片エビ固め)松崎和彦&●サイクロン北原※デッドスノウ 北原スーパースター!?の正体はバトラーツ・竹嶋健史、ヤマダと二人で「頑固反逆同盟」を立ち上げる。◆頑固プロレス12月大会『頑固にほえろ!』in西調布2010年12月5日(日)開場:17:30/開始:18:00会場:東京・調布『西調布格闘技アリーナ(U-FILE調布)』◇出場予定選手 グラップリングマシン ジョータ 澤宗紀 矢野啓太 ヤマダマンポンド他 全4試合を予定◇チケット料金 前売り2000円/当日2500円 U-FILE会員&高校生1000円 中学生以下無料詳細は頑固プロレスブログ http://gankopro.blog78.fc2.com/ まで。
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スポーツ 2010年11月24日 16時00分
ソフトバンクに銭闘内乱
7年ぶりにリーグ優勝したものの、クライマックスシリーズでロッテにまさかの敗戦。またもや日本シリーズ出場ならず、長年のポストシーズンゲームの呪縛解放のためにFA選手獲りに躍起のソフトバンク。が、大金投入の補強は、チームリーダーを激怒させ、契約更改新システムに反発する生え抜き主力選手の怒りに拍車をかけることになるのは必至。ソフトバンクの造反劇から目を離せない。 最大のウイークポイントの捕手とあって、西武からFAの細川亨に4年総額5億円という好条件を提示。オリックス、横浜との争奪戦に勝利したソフトバンク。次なるターゲットは、横浜からFAした内川聖一獲得を目指す。残留説得に必死の横浜。いの一番に交渉した、FA選手獲り初参戦の広島。細川同様に内川も争奪戦になっているが、ソフトバンクが本命視されている。 「日本一になるためには、FA選手の2人枠を使う。今年はそういう方針だから」。編成委員会副会長でもある王貞治球団会長がこう明言した通りに、ソフトバンクはFA市場で主役になっている。方針通り順調な展開のFA戦線だが、内部から怒りの声があがっている。 「俺もFAの資格を持っているのに、一言も話がない。いったい、どうなっているんだ」と口火を切ったのは、主将の小久保裕紀だ。あわてた球団フロントは謝罪し、誠意ある対応を約束したが、これだけでは終わらない。 パ・リーグのMVPを獲得した和田毅が、年俸を抑え、来季の成績による出来高払いで補填する球団の新年俸システムに関し、異議を唱えたのだ。「話してみないとわからないけど、今年頑張ったことが全く意味がなくなる。来年頑張れという評価になりますよね」と。確かに、新システムでは今季の7年ぶりのリーグ優勝の評価を軽視されかねない。 和田だけでなく、同じ左腕エースコンビの杉内俊哉らも批判的で、契約更改は大荒れになることは避けられないだろう。ましてFAで入団する細川らの好待遇がある。7年ぶりにリーグ優勝したナインたちの反発に拍車がかかるだろう。年俸を抑え、出来高を重視するのは、FAで大金がかかったからだという感情論まで出てくるのは目に見えている。 FAを巡る内乱劇は巨人が有名だ。落合博満から始まり、川口和久、広澤克己、清原和博、工藤公康、江藤智とFA選手を乱獲、次々と破格の待遇で迎え入れたために、巨人の生え抜き選手が怒り爆発。 「FAで他球団から入ってきた選手ばかりが厚遇されていて、我々生え抜きは冷遇されているのは許せない」と、選手会長を務めていた高橋由伸が球団側に抗議。球団側は手のひらを返して、生え抜き主力選手に対し、長期契約と大盤振る舞いの年俸で反乱を抑え込んでいる。 が、ソフトバンクの場合は、新年俸システムでもわかるように、巨人のように潤沢な資金を持っていない。札束で口封じという芸当は無理な相談だろう。8年ぶりの日本一を目指すためのFA選手獲りが引き金になっての反乱劇は簡単に幕引きできないだろう。
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スポーツ 2010年11月24日 10時00分
ロッテ優勝パレードにアノ人がお忍び来日!
千葉ロッテマリーンズの優勝パレードに“VIP”が駆け付けた。同パレードには約20万人のファンが祝福したというが(主催者発表)、その沿道には、ナント、ボビー・バレンタイン前監督(60)の姿も見られた。 「バレンタイン氏がパレードの日程に合わせて来日する旨は球団にも伝えられていました。ファンに正式な告知をしなかったのは、混乱を避けるためと聞いています」(球界関係者) バレンタイン氏は一部メディアに「(ロッテの日本一を聞いて)居ても立ってもいられなくなった」と答えているが、来日の目的はそれだけではないようだ。 「ロッテは球界恒例の『優勝旅行』を中止しました。当初、オーストラリアが候補地に挙がっていました。オーストラリアはバレンタイン時代、キャンプ移転先の候補地にも挙がっており、その当時から現地観光関係者と太いパイプがありました。ロッテとオーストラリア関係者を結びつけたのは、他ならぬバレンタイン氏ですよ」(前出・同) 優勝旅行の中止にクレームを伝えるため、来日したのではない。ポスティングによる米挑戦が決定した西岡剛内野手(26)と、海外FA権を行使する小林宏之投手(32)との“接触”も目的だったようである。氏は米スポーツ専門TV局・ ESPN(電子板)で発表した『西岡評』は、日本でも紹介されている。昨今、「メジャーで遊撃手をやるには肩の強さが足りない」「二塁手で挑戦すべき」「人工芝の球場なら遊撃手でも問題ないが…」と“補足説明”もしていた。 「バレンタイン氏はブルワーズの監督候補にも挙がったように、米球界でも一目置かれています。西岡のポスティングはこれからですが、各メジャー球団がどれくらいの金額を提示してくるか、ロッテ側に情報提供したものと思われます。同様に、小林宏に対しても、アメリカの投手事情を知らせたようです」(前出・同) また、千葉ロッテ側とも友好関係を再確認したかったようである。昨季の退団騒動は球団とバレンタイン氏の双方を傷つける結果ともなったが、和解している。とくにバレンタイン氏の方はロッテ球団との関係を修復したいと思っている。バレンタイン氏は95年に初めて千葉ロッテの監督になったが、広岡達郎GMと衝突し(当時)、1年で帰国した。04年に監督復帰までの間、ロッテは3人の別監督を挿んだが、実は、外国人選手の獲得やコーチ人事の件でオーナーファミリーから常に相談を持ち掛けられていたのである。肩書こそなかったが、バレンタイン氏はロッテ球団の実質的な相談役でもあったのだ。 「昨季の退団後も、オーナーファミリーとは個人的な連絡は取り合っていたようですが、球団(野球)のことで相談はなかったはず」(チーム関係者の1人) 西村徳文監督(50)が順調にチームをまとめ上げたのだから、「相談」がなくて当然である。オーストラリアへの優勝旅行が取り止めになったのも、『脱・バレンタイン』の流れに加速が掛かったからかもしれない。 「小林宏之投手の去就が決まるのは年明けになりそう。バレンタイン氏は協力を惜しまない旨も伝えていました」(関係者) バレンタイン氏の来日目的は、西村ロッテとの溝を埋めるためだったのではないだろうか。
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スポーツ 2010年11月23日 14時30分
長野の新人王で巨人がナゾの勝利宣言
データ化の勝利−−。18日、プロ野球コンベンションが開催され、セ、パ両リーグの新人王も発表された。巨人・長野久義外野手(25)が球団初となる「3年連続」で同タイトルを獲得した。ライバルとなったのはプロ4年目の中日・堂上直倫内野手(22)と、高卒ルーキーの阪神・秋山拓巳投手(19)。『25歳の大人』が勝って当然とも言えるが、巨人は感慨深い表情を浮かべていた。2度の他球団指名を断ってまで、自軍に入団した選手だからではない。スカウティングのデータ・システムが正しかったからだという。 巨人はドラフト候補選手のデータ解析化を急速に進めている。長野はそのデータ解析に則って指名した選手の1人で、彼の新人王獲得によって、「自分たちのデータマニュアルは正しかった!」と確信できたそうだ。 「スカウトに求められるのは『眼力』です。プロで通用するかどうか、成長の伸びしろはあるか、性格的にプロでやっていけるのかどうか…」(ライバル球団職員) スカウトマンの『眼力』とは経験によって養われ、磨かれていくものなのだろう。 どの球団にも『眼力』に長けた年長のスカウトマンがいる。しかし、彼らよりも一世代前の「名物スカウト」とも称された人たちは“引退”している。選手を送り出す側のアマチュア野球指導者(高校野球)の言葉を借りれば、「スカウトが若返りした球団もあるので、部員の保護者なのか、一般見学者なのか見分けが付かないときもある」とのこと。巨人に限っては全スカウトの顔写真入りの会社案内書を配布しているので混乱は起きていないが、「名物スカウト世代」の引退による眼力のダウンも感じていたのではないだろうか。 巨人はドラフト候補生に対し、独自のマニュアルを作成し、それに基づくデータ化と評価システムを確立させたというのだ。その評価システムで「1位指名すべき」と出た長野が新人王に選ばれた。昨年、一昨年の新人王である山口鉄也(27)、松本哲也(26)は育成枠から支配下登録されたタイプ。つまり、巨人は『育成』と『スカウティング』の両方で勝利したと判断したのだろう。 「長野がある程度の成績を残すことは分かっていました。社会人出身で今年12月には26歳になる大人ですし、大学生のとき、08年ドラフトで他球団からも指名された選手ですよ。巨人だけが評価していたわけではありません」(前出・ライバル球団職員) 大学、社会人を経由してプロ入りした長野は「すでに完成していた」と言いたいのか、他球団は巨人のドラフト候補生のデータ化に懐疑的である。また、当然といえばそれまでだが、巨人はその独自システムをトップシークレットとしているので、中身は分からない。 来季、巨人からはドライチの沢村拓一(22=中央大)が、新人王レースを争う。斎藤佑樹(22=日本ハム指名)の世代に好投手が多いのは、大学球界の指導内容が優れているからでもある。巨人の独自システムの真価が問われるのは、無名に近い下位指名選手、もしくは、新人王の資格を失っていない2年目、3年目の選手が飛躍的な活躍を見せたときだろう。こんな指摘も聞かれた。 「スカウトは他球団とつるむ傾向がある。抜け駆けされるのが怖いからですよ。80年代の西武スカウトは他球団と会話するだけでも(上司に)叱られたものです。眼力とか、マニュアルは関係ない。熱意さえあれば…」 元スカウトの言葉である。 当の長野だが、新人王獲得で「退寮・独り暮らし」ができるとはしゃいでいた…。
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