というわけでいつものIWAジャパンである。今回はノア二軍「HONA」対UMA軍団の5対5対抗戦。ジャンプ漫画か昭和の新日のごとき企画である。
試合開始前には、大会特別立会人の山口敏太郎氏らによる登場UMAの解説。皆が十分な知識を得たところで大会が始まった。
第1試合は井上雅央vsゴム人間。的場浩司が目撃したという、新種のUMAである。自在に手を伸ばすゴム人間に、伸ばした手で首を絞められ苦戦する井上だったが、逆に伸ばした手を結んで逆襲。身動きの取れなくなったゴム人間をフォールして仕留めた。
第2試合は橋誠vs河童小僧。キュウリを投げたら飛びつくし、皿叩いたら痛がるし、どこからどう見ても本物の河童である。しかし橋も負けてはいない。天狗の面で登場である。河童対天狗、どちらに軍配が挙がるかと思いきや、橋はあっさり天狗の面を外した。「皿を割れ」というヤジに脅える弱気なところを見せた河童だったが、ムーンサルトプレスを披露するなど、意外に高い運動能力を披露。しかし、皿を攻撃されて弱ったところをツームストンドライバーで仕留められた。
第3試合は佐野巧誠vs雪男。雪男は登場早々フラッシュやライトの光に弱いところを見せ、不安を隠せない。キーロックを披露するなど器用なところも見せた雪男だが、案の定5分を経過すると暑さでダウン。トップロープからのフットスタンプからの連続キックに沈んだ。
さて、5対5の対抗戦なのにストレートでHONAが3勝してしまった。さてどうするのかと思いきや、「実は第4試合までは10ポイント、第5試合が100ポイントのポイント制」だったことが判明、対抗戦は続行された。
セミファイナル前に、映画『ハル・ミヤコ&ビッグフット対デス・キャピトロン』の完成披露があり、スタッフが挨拶した。先行上映会が12月5日、サムライシアター新宿で行われる。
セミファイナル、志賀賢太郎vsビッグフット。レフェリーはもちろん浅野社長である。主演映画も完成し波に乗るカナダのUMA・ビッグフットは、社長のレフェリングに助けられて志賀を追いつめるが、何とか志賀が急所攻撃でしのぐ。社長のレフェリングに怒ったいつもの名物おばちゃん(Iジャババア)がリングに上 がってくるなどの珍事もあったが、志賀が丸め込んで勝利。
メインイベント、杉浦貴vsチュパ。メキシコの吸血獣チュパは犬(のぬいぐるみ)の血を吸いながら登場。試合中も時々血を補給していた。代理人のハル・ミヤコもソンブレロ姿で登場だ。しかし「ハル・ミヤコ」って、世界一楽しい仕事だろうなあ。HONA監督の高山善廣もその巨体を会場に現す。
もちろんこうなれば激突が起きないわけがない。ハル・ミヤコの胸ぐらをつかむ高山を杉浦が制止、高山の逆鱗に触れ、高山対杉浦の戦いが始まってしまった。その隙にハル・ミヤコがバンジョーで高山の頭を一撃だ。KOされた高山はビッグフットと雪男に運ばれていく。
本題の試合の方はというと、杉浦が投げっぱなしジャーマンからニーパッドでチュパをKO、対抗戦は5対0、140ポイント差でHONAの勝利となった。
試合終了後はいつもの社長漫才。IWAのNOAHへの身売りをもくろむ社長だったが、ノア・仲田龍GMに「ハル・ミヤコ以外は要りません」とにべもなく断られた。
映画にも主演し、スターへの道を歩むハル・ミヤコ。彼女の今後の活躍が楽しみである。
(「新宿のフォレストガンプ」杉田透 山口敏太郎事務所)
参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」
http://blog.goo.ne.jp/youkaiou/