スポーツ
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スポーツ 2018年03月25日 18時00分
プロレスラー世界遺産 伝説のチャンピオンから未知なる強豪まで── 「上田馬之助」日本プロレス界の発展に尽くした“金狼”
日本人では初の本格ヒール(日系レスラーを除く)として新日本、全日本、国際プロレスの各団体で暴れ回った上田馬之助。悪逆の限りを尽くしながら、日本マット界への思い入れは人一倍であったという。 「悪役の方が、実は裏ではいい人」というのは、プロレス界においてよく言われることだが、確かにそうした傾向はあるようだ。 誰もがスターを目指す中にあって、ベビーフェイス(善玉)を盛り立てる憎まれ役をあえて引き受けるのだから、お人好しとすら言えようか(もちろん例外はあるのだが…)。だいたい根っからの悪人が凶器攻撃などの反則を犯した日には、どんな大事故が起きるか分かったものではない。 そんな“悪役=善人”をまさに地で行ったのが、上田馬之助であった。 「生前の上田は『悪役のイメージが崩れるから』と公表を拒んでいたが、障害者施設への慰問などボランティアに熱心だったことは、関係者の間ではよく知られた話でした」(スポーツ紙記者) インディー団体IWAジャパンの巡業中、自動車事故に遭った際には、自身が全身麻痺の重傷を負ったにもかかわらず、運転していた営業部員が亡くなったと聞くと「なんで若い者が死ななきゃいけないんだ。俺が死ねばよかった」と、人目もはばからず号泣している。 日本プロレス時代に“裏切り者”の汚名を着せられた件も、そうした人の好さに起因している。アントニオ猪木が腐敗した会社幹部の一掃を画策した際、当初は賛同していた上田が密告し、それが猪木追放につながったという事件である。 しかし、のちの関係者の証言によれば、猪木の“日プロ乗っ取り”を幹部に伝えたのは、上田を詰問してその計画を吐かせたジャイアント馬場だったという。これについて上田は「(馬場をエースに担いでいた)当時の社内状況ではとてもそのことを言える状態ではなく、自分が罪をかぶらざるを得なかった」と、後年に語っている。 日プロ幹部にしてみれば、「上田を悪者にして事態を収束し、これからも馬場と猪木で稼いでいこう」との気持ちがあったのだろう。 しかし、当事者である猪木だけでなく馬場までもが退団していく中で、冷遇された上田は、日プロ崩壊のそのときまでリングを守り続けた。裏切者とのそしりを受けようが、尊敬する力道山が創設した団体を離れることができなかったのだ。 その後、いったんは馬場率いる全日本プロレスの所属となるが、これを離脱して1974年頃からアメリカへと主戦場を移す。東洋人としては珍しく、長身で見栄えのする上田は、アメリカマットで悪役人気を高めることになるが、そうなると放っておかないのが日本のプロレス界である。 当時としては、まず本格的な日本人ヒールというのが珍しく、日プロ仕込みの技術があって仕事はバッチリ。外国人と違って交渉もしやすく、何よりファイトマネーが安くつく。 「安いというのはあくまでも日本の団体の都合で、本来ならフリー参戦の上田には、外国人並みの処遇をするのが当然。しかし実際のところは、団体所属の日本人選手と同等の扱いだったようです」(同) 新日本プロレス参戦時には、主にタイガー・ジェット・シンのパートナーを務めた上田だが、これはまだ粗削りだったシンを手助けする“お守り”の意味も大きかった。それでいてファイトマネーは、シンよりも格段に安かったという。 ならばアメリカで、トップヒールを目指した方がビッグマネーをつかむチャンスはあっただろう。'74年の渡米時には骨を埋める覚悟で、家族も連れていっている。しかしながら、上田は日本での闘いを選んだ。 「その理由は一つではないかもしれないが、上田にとっては“日本のプロレス界のため”という意識が大きなウエートを占めていたことは確かでしょう」(同) 言うなれば、メジャーの契約を蹴って広島カープへ戻った、黒田博樹のプロレス版といったところだろうか。師と仰ぐ力道山がつくった日本のプロレス界、これに対する上田の愛情は深く、日プロ時代に交付されたプロレスラーのライセンス証を終生にわたって肌身離さず持ち続けた。 インディー団体に参戦するようになってからも「力道山先生の頃の本格的なプロレスを復活させたい」と、事あるごとに口にしてきた。 自動車事故で車椅子の生活となった後、自身のリングネームを九州の小さな地域団体の選手に譲って2代目を名乗ることを許したのも、「自分はリングに上がれなくても何か役に立ちたい」との気持ちがあってのことではなかったか。 「力道山の頃とは時代が違う」との声もありそうだが、自身の損得よりも日本プロレス界の発展を願った上田の遺志は、決して軽んじられるべきではない。上田馬之助1940年6月20日〜2011年12月21日。愛知県出身。身長190㎝、体重118㎏。得意技/竹刀攻撃、クロスチョップ。文・脇本深八(元スポーツ紙記者)
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スポーツ 2018年03月24日 06時14分
大不振のロサリオに「開幕4番」を通達 金本監督が企てるシーズン途中のトレード劇
オープン戦の打率は1割5分4厘。「不動の4番候補」として獲得した阪神のウィリン・ロサリオ(29)が不振に喘いでいる。金本知憲監督(49)は「開幕4番」を本人に告げたそうだが、不振が長引けば“アノ話”が再燃してきそうだ。 「金本監督は確信があって、ロサリオに4番を申し渡したわけではありません。打ってもらわなければ困るという喝ですよ」(在阪記者) 推定年俸3億4000万円。近年、阪神は助っ人に対し、「いきなり、3億円」といった大型契約を結んでこなかった。大型契約でなければ来日してくれない一流選手を避けてきたせいもあるが、「活躍できなかったときのリスク」を恐れ、メジャーとマイナーを行き来している選手のなかから日本向きのタイプを見つけてきた。リスクを冒してまでロサリオの獲得を決めたのは、金本監督が強く大砲タイプの補強を訴えたからである。 ライバル球団の関係者がこう言う。 「ボールを遠くに飛ばす力は、たしかに一級品です。詳しくは言えないが、打てるコースと打てないコースがはっきりしています。まあ、2月の練習試合の段階から各球団はデータを取るため、試験的にいろいろなコースを投げていきました」 こういう話を聞かされると、不振脱出には時間が掛かりそうだ。4番を予定していた選手が打てないとなれば、金本監督は苦しい展開を強いられる。 「フロントも『今年こそ優勝』の機運が高まっています。ロサリオが本当にダメなら、シーズン途中でもそれに変わりうる選手を補強してくるでしょう」(プロ野球解説者) とはいえ、金本監督のお眼鏡に適う選手は残っていないだろう。 「国内トレードですよ。阪神のフロント幹部はキャンプが始まったばかりのころ、『もう補強はしない』と言い切っていました。オフの補強に成功したと自負していたためですが、先発投手に不安が残ると見るなり、西武から岡本を獲得するトレードをまとめました。今年の阪神は迅速な補強を仕掛けてきます。その迅速さに他球団も警戒しています」(球界関係者) ロサリオの代役は外国人選手ではなく、国内トレードということになりそうだ。長距離タイプ、相手球団が手放す可能性のある選手…。思い当たる選手は日本ハムの中田翔(28)だけだ。 「日ハムの栗山(英樹=56)監督は中田に主将役を託すなどし、発奮材料を与えています。でも、中田自身、清宮中心のチームを作ろうとしている流れは察しています。一軍戦力の交換要員を挙げられれば、日ハムも前向きに動いてくるでしょう」(前出・同) 日ハムはフロント主導のチームでもある。戦力を「主力、控え、若手、余剰」の4つに分け、高額年俸となったベテランは厳しい立場に置かれる。FA権を取得したチーム功労者が権利行使しても引き止めないできたのはそのためで、また、「メジャーリーグ、他球団が欲しがる選手を育てていく」の方針だ。 「金本監督は昨季20本塁打を放った成長株の中谷(将大=25)を二軍に降格させました。再調整が目的ですが、ロサリオ不振のときに大砲タイプの若手を一軍から外したということは『次の策』があるからでは?」(前出・プロ野球解説者) ロサリオに懸けてみる。不振脱出の兆しがなければ、阪神フロントは“迅速な補強”を仕掛けてくるだろう。 チーム危機は巨人も同じ。そこでシーズン途中でも獲得できる大砲ということで中田が再浮上してきた。 GT争奪戦となるか、それとも、阪神が緊急措置で踏み切るか、日ハムはいずれにしてもウエルカムだ。
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スポーツ 2018年03月23日 17時42分
WWE中邑真輔が語るプロレス界世界最大の祭典『レッスルマニア』の楽しみ方
先週からスタートした週末の新連載『どら増田のプロレス・格闘技aID』。普段取材しているプロレス、格闘技の記事と並行して執筆している。取材を通して感じたことや取材秘話はもちろん、プロレス観戦歴36年目の私がこれまで見て感じてきたこと、そして最新情報まで紹介する。団体や歴史の枠にとらわれることなく、プロレスの面白さを少しでも伝えることができたらと思う。 2回目は、先週公開した中邑真輔のインタビューの後編だ。2016年に新日本プロレスから世界最大のプロレス団体WWEに移籍し、主力ブランド、スマックダウンに所属する“ロック・スター”の中邑。レッスルマニアでのAJスタイルズ戦に向け、先日、電話で日本のマスコミ向けに伝えたロングインタビューの後半をたっぷりとお伝えする。−−最近、肉体がシェープになりましたが? こっちだと自分で運転して、自分で宿泊先を探して…とスケジュール管理が非常に厳しくなっている。タイムスケジュールを管理し予定を立てているので、体に関しては(厳しい管理を)やってますね。−−ホテルのジムでトレーニングしているんですか? どうしても年間200試合(をこなし)、かつ飛行機移動、自分でドライブもしている。自分でジムを探してトレーニングしています。自分の好きなトレーニング方法を入れるとしたら、インターナショナルツアー以外の週3日しかないんですよ。それで体を回復させるのか、それともスパーリングやボクシング、キックボクシングとかのトレーニングをするのか。どうしてもジムワークが多くなってくるので、そこを工夫しながらやってますね。あとは食事が大きいです。−−食事は外食が中心ですか? 日本はどの街に行ってもおいしいものがあふれてる。アメリカは(食事に)そこまで期待できないので、ダイエットに対する誘惑が少なくて済むんですよ。ちゃんとした日本食は超難易度が高いですから。あとはアメリカにはヘルシーフードの流行りがあって、ジムに通ってトレーニングする人が日本より圧倒的に多い。自己管理する環境に接しやすいというのはありますね。−−プロモーションの時間が増えていますが、しゃべりについて自己採点すると何点ですか? 100点でないことは確かです。例えば発音の悪さなんてものは、いいようにとらえれば、それもフックになると思ってます。コミュニケーションは普通に取れているので、気にはしてないですけど、どこで印象を残せるかですよね。いい印象にしろ、悪い印象にしろ。−−コスチュームへのこだわりは? レッスルマニアのコスチュームはかなりの時間とお金をかけました。日本で今まで作ってもらってた方が辞めてしまって、しばらくはアメリカでやってたんですけど、どうしてもクオリティーの差が…。日本で作ってもらえる方を探して、アメリカまで来てもらってます。レッスルマニアのコスチュームは自分のテーマに沿ったものになると思います。−−全体的な注目度が高まる中、他の試合とどんな違いを見せたいですか? すでに全く(他の試合と)違いますからね。それを狙ってAJスタイルズを指名したわけですけど、他のWWEの選手の組み合わせではできない試合をしようと思います。−−勝ったらどんな姿を見せたいですか? うーん。どうも形容しがたい。試合に勝ちたいというよりも、内容も含めてレッスルマニアに出場するすべての選手に勝ちたいな。−−大観衆からの声援については? 客が乗れば乗るほど、自分も気持ち良く試合ができますから。パフォーマンスは上がりますね。楽しみです。特にレッスルマニアですから。意思を持って(観に)来ている人たちなんで。『たまたまレッスルマニアに来ました』っていう人はまずいないじゃないですか。−−ロイヤルランブルに優勝したことで、注目度が高まりましたが? こっち(アメリカで)は普段からけっこうカジュアルに声をかけてくるので…。そこまで効果があった印象はないですね。アメリカ人は「ヘイ、シンスケ!」って感じで声をかけてくれるので、友だちだったっけ?みたいな(笑)。−−インスタグラムにサーフィンの写真を載せていますが、週に何回行ってますか? 行ければ毎週ですね。毎日は行けないので。インスタグラムには趣味を載せて、気が向けば宣伝。サーフィンに関してはただ単に記録の写真です。もうちょっと上手くなりたいというのもありますし、どこかサーフィン系のスポンサーが付いてくれないかなというのもあります(笑)。−−日本のファンへ、レッスルマニアの楽しみ方を教えてください。 僕も生で観て3回目。もっと長く観ている人もいる。いちばんの醍醐味はどデカイ会場で、世界中の人たちと楽しむということ。ライブ配信も含めて、世界が一体になるという部分はありますね。−−WWEの環境には100%慣れましたか? 100%ではないですね。アメリカで生活している以上、文化の違いもあるし。大阪の人が東京に来ると慣れないとかあるじゃないですか。だいぶ心地良くやってますけど、それにおごらずって感じで、日々やっています。−−移動中の車中では何をしてるんですか? 英語の教材を聴いたり、YouTubeで落語を聴いたり。他のレスラーといるときはダラダラしゃべったりします。運転が長い時は次の街まで5時間(かかる)とかあるんですよ。3時間ぐらいでストップして宿泊みたいな。雪が降ってたら、泊まる予定だった宿泊先をキャンセルして、ちょっとだけ行ったところの宿泊先にしてとか(日程変更する)。けっこう車中でできることってないんですよね。−−昔から落語は聴いていた? 聴いてないですね。何かないかなと思ってて。たまたまYouTubeのオススメに出てきたのは立川志の輔さんだったんですけど。音声だけで楽しめるっていうのはよくありますね。音楽も聴きますけど、それだけじゃ飽きるので。−−バレンタインデーはインスタグラムに赤福の写真をアップしていましたが? コスチュームをデザインする方をアメリカに呼んだときに、ダメもとで賞味期限が切れるのを承知の上で、赤福をお願いしたんですよ。赤福は日本にいるときも自己責任のもと1週間ぐらいかけて食べていたので。あれは1日でサラッとは食えないでしょ(笑)。−−中邑さんのマネをする中邑珍輔は知っていますか? その方だけじゃなく、世界中のいろんな方がコスプレのネタにしてくれる。パフォーマンスしてる方としては、いいことなんじゃないかなって。−−最後に日本のファンにレッスルマニアや夏の日本公演に向けたメッセージをお願いします。 レッスルマニアには最高の形で出場できるので、結果を手にし、最高の形で日本公演に出場できればと思ってますね。−−ありがとうございました。 新日本時代もインタビューは“長め”だった中邑だが、先週、今週とお届けしたロングインタビューは、予定をはるかに超えるものだった。レッスルマニアで勝利を収めるようなことがあれば「プロレス版メジャーリーガー」として、チャンピオンリングならぬチャンピオンベルトが舞い込んで来る。世界最大のプロレス団体であるWWE最高峰のベルトを、英語圏、スペイン語圏以外、なおかつ世界的に見ても割合が少ない日本語圏の選手が巻くのは不可能と言われていたこともあった。それだけに、歴史的快挙に期待が高まる。 次週は中邑と同じく、アメリカで活躍するレスラーをインタビューした。レッスルマニアで“リビングレジェンド”リック・フレアーの実娘、シャーロット・フレアーが持つスマックダウン女子王座に挑戦する日本人スーパースター、アスカのロングインタビューをお届けする。お楽しみに。【どら増田のプロレス・格闘技aID vol.2】文・どら増田写真提供・©2018 WWE, Inc. All Rights Reserved.
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スポーツ 2018年03月23日 06時45分
「TAKAは手相を見て優勝を予告した」ザックがイギリス人初のIWGPヘビー戴冠宣言【新日本】
『ニュージャパンカップ』決勝で棚橋弘至を破り、初出場にして初優勝を果たしたザック・セイバーJr.が激闘から一夜明け、都内の新日本プロレス本社で会見を開いた。新日本は先日、本社を中野坂上からフロアの広い目黒のビルに移したばかり。新本社で行われた初の一夜明け会見に姿を現したザックの表情は自信にあふれていた。4.1両国国技館大会ではオカダ・カズチカが保持するIWGPヘビー級王座への挑戦が決定したザックが、どんなことを話したのか。なかなか興味深い会見だったので、最後まで読んでいただきたい。 まず優勝から一夜明けての心境について「まだ一夜しか経っていない。たが、あと2週間でIWGPヘビー級という大切なベルトに挑戦することとなった。自分は史上初のイギリス人IWGPヘビー級チャンピオンとなる」といきなり戴冠宣言。さらに「海外のプロレスファンは、誰もこの勝利に驚いていない。なぜならイギリス、アメリカ、アイスランド、北極、北極クマだろうと、サンタクロースだろうと、北半球にいるみんな、自分の強さを知っているからだ」と語ると「サンタクロースのところは必ず書いてくれよ(笑)」と笑顔で報道陣に注文した。 続けて報道陣から、オカダのように体格差がある選手に対して関節技は通用するのか?という質問が飛ぶと「『いえ。サブミッションで勝てるとは思えません』と答えるんだったら、実家に帰った方がいいんじゃないかと思う。自分はオカダを倒すだけでなく、サブミッション、ピンフォール、何でもいい。自分がフィニッシュをして、オカダをIWGPヘビー級王座から陥落させる。それもギブアップでな。そして、イギリス人として初めてのIWGPヘビー級チャンピオンというのが記憶に残るはずだ。新日本プロレスはもともとサブミッションをベースとしているプロレスラーが多かったのに、どうしたんだ?」と元来、新日本のベースだったはずのストロングスタイルについても言及。「ストロングスタイルはボクのことだよ。ボクは新弟子として新日本プロレスの道場でトレーニングをしていたわけではないが、このスリムでブリットなボクの方がストロングスタイルとは何かを理解しているんじゃないかと思っている。誰がそんなボクに挑戦できるのかな?オカダ?メキシカンサブミッションスタイル?俺こそがストロングスタイルなんだ」とまで言い切った。 また『ニュージャパンカップ』からザックのマネージャーとしてサポートしているTAKAみちのくの存在について質問すると「TAKAは自分にとって、先見の明のある占い師のような人だ。で、手相を見てくれたんだけど『ザックが優勝するよ』と言ってくれた。自分の後押しをしてくれる人だ。彼も90年代、ジュニアヘビー級の選手として1人で海外に出て行って、成功を収めたという観点からしても、自分のことを一番理解してくれている人である。いま、TAKAはハンサムで若いブリットボーイをボニー&クライドのようにサポートしてくれている。TAKAとは初めて一緒にこのツアーに参戦したが、初めての『NJC』でトロフィーを獲得することができた。これだけ大きなことを成し遂げたのならば、次はどんなことが起こるのだろうと楽しみになるよね。次はもしかしたら、IWGPヘビー級チャンピオンシップなんじゃないのかなと思うよ。なぜならば、『NJC』が始まる前、自分は“ダークホース”だった。いや、ダークホースとも言われないぐらい、誰にも期待されていない選手だった。でも、TAKAは自分を信じて、自分が勝てるということを知っていてくれた。そして、勝つことができた」と感謝の気持ちを口にしていた。 「英国もサブミッションレスリングというものが根底に広がっている。それを自分は戻したいと思っている。アメリカのいま流行しているカッコつけただけのカメラ目線をキメて、Tシャツを売るだけのプロレスではなく、自分を見てほしい。こんなスキニージーンズをはいたオシャレ男子が、日本と英国の歴史あるプロレスのスタイルというものを持ち帰りたいと思う。そして、ブライアン・イーノを知ってるか? アンビエント・ミュージックを創り上げた人だけど、自分は彼のように古き良きものから新しいものを創り上げる。そういう人になりたい」 ザックがここまで自身のことについて話をしたのは、プロレスリング・ノアに留学していた時も含めて初めてではないだろうか。カール・ゴッチ、ローラン・ボック、ダイナマイト・キッド、初代ブラックタイガー、スティーブ・ライト、ピート・ロバーツ、トニー・セント・クレア、デーブ・フィンレー、スティーブン・リーガルら、グラウンドを得意とするヨーロッパの選手は過去何人も“ストロングスタイル”を求めて新日本のマットに上がり、アントニオ猪木や坂口征二、藤波辰爾、長州力、闘魂三銃士といった日本勢を苦しめてきた。ザックの快進撃を見ていると歴史は繰り返すと思わざるを得ない。 会見の最後には「ベルトを英国に持ち帰る」と改めて王座奪取を宣言。「欧州で初めてのIWGPヘビー級王座の防衛戦をやりたい。IWGPの“I”というのはインターナショナルの意味だが、このベルトは常に日本にあるもの。新日本プロレスは世界最高の団体だと思っている。でも自分は世界中を転戦している。もし、このベルトと団体をこれ以上に拡大したいのなら、それをやるのは自分しかいない」とインターナショナルな防衛ロードプランも明らかにした。 チャンピオンのオカダは現在10回連続防衛中で、棚橋が保持している防衛記録11回に王手をかけている“絶対”王者。ザックはそんな“絶対”王者からタップアウトもしくは、関節絡みでオカダの動きを止めてレフェリーストップ勝ちを収めることができるのか?4.1両国大会もザックから目が離せない。取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2018年03月23日 06時30分
「キックに転向したのは天心の影響が大きい」元プロボクサー篠塚辰樹19歳の決断【RISE】
2月4日、後楽園ホールで行われた『RISE122』で山川賢誠を76秒でKOし、衝撃的なデビューを飾った元プロボクサーの篠塚辰樹。同い年の那須川天心が所属するTEPPEN GYMからキックボクサーとして新たな道を歩み出した“キック界の超新星”は、試合後に次の目標として「年内のベルト奪取」を目標に掲げた。TEPPEN GYMの那須川弘幸会長も「すぐにベルト獲りますよ」と太鼓判を押している。RISEは第3代RISEフェザー級王座決定トーナメントの開催を発表。篠塚も4選手の中に名を連ねた。プロボクサーとしての経験があるとはいえ、デビュー2戦目ということを考えれば、これは大抜擢である。 大一番を前に、篠塚がキックデビュー戦を振り返り、プロボクサーからキックに転向したきっかけ、そして今トーナメントの展望まで語り尽くしてくれた。■篠塚辰樹インタビュー−−前回は見事なKO勝利でした。試合を振り返っていかがでしたか?もし点数をつけるとしたら? KOできたのは良かったけれど、蹴りを出せなかったので。そこは良くなかったかな。まぁ、倒せたので6、70点ぐらいですかね。−−それでも秒殺KOでしたよね? 飛び膝で倒したかった(笑)。−−本当ですか!?全く狙っているようには見えませんでしたが!? 始まったら殴ってるだけでしたね(笑)。−−もう少し蹴りたかった? そうですね、出したい蹴りがあったんで。−−逆に今回初めて防具なしで蹴ったと思いますが、蹴られる方は特に問題なかった? 特に痛くなかったんで大丈夫でした。想像通りくらい。−−良かったところと悪かったところは? 良かったところはすぐ倒し、インパクトを残せたこと。悪かったのは蹴れてなかったことですね。−−ボクシングの時に上がった後楽園のリングと、RISEで上がった後楽園のリングに違いはありましたか? 雰囲気はめちゃめちゃ良かったです。照明とか。−−倒した時の快感も違った? いや、そこまでなかったです。膝で倒したかったんで。−−今回、デビュー2戦目で王座決定トーナメントに選ばれましたね。 めちゃめちゃいいチャンスなんで、(タイトルを)獲りたいなと思ってます。−−タイトルを獲る自信は? 普通にやれば獲れるかな。−−怖い物はない? 特にないです。−−今回対戦する工藤政英選手のイメージは? ローとボディが強いらしいけど、そのへんは大丈夫なんで。自分もボディを効かせて勝ちたいです。あとは蹴りの調子がいいんで、今回こそ蹴りで倒そうかと思ってます。−−工藤選手との対戦が決まってどう思いましたか? いや、特に。前のRISEで終わった後に話しました。もしかしたらやるかもね?みたいな感じで。−−工藤選手は篠塚選手の印象を『パリピ感がすごい』と評していましたが? パリピではないです(笑)。−−インタビューさせていただいた限り、全然パリピではないですね。 パリピじゃないです。勝手な思い込みです。−−ただ、見た目がかなり派手です。何かに影響を受けたりしたんですか? 中学3年の時、アメリカに行った時にだいぶ影響されました。親戚がアメリカに住んでて。いろんな音楽を聞いたり、スケボーショップに行ったりして。音楽が好きなんです。クリス・ブラウンの影響です。−−格闘技で篠塚選手が憧れている選手は? ボクシングだったらエイドリアン・ブローナーが好きです。ボクシング以外でも、私生活も楽しそう。ボクシングで稼いで遊びまくってるんで。−−工藤選手が「どうすればモテるか教えてください」とおっしゃっていました。 工藤さんには無理じゃないですかね(笑)。ルックス良くないし、キャラがあんまし面白くないですよね(笑)。−−トーナメントの反対側にいる森本“狂犬”義久選手と宮崎就斗選手、どちらに上がってきてほしいですか? 狂犬選手に上がってきてほしいですね。一番やりたい選手なので。一番キャラが濃いしカッコイイし、倒したいです。−−狂犬選手の印象は? ブンブン振り回しちゃう系男子なんで、噛み合うと思います。−−狂犬選手に勝つ自信は? 100%ありますね!−−工藤選手や狂犬選手のパンチのレベルはいかがですか? 上手ではないです。だいぶレベルが低いです。パンチは全く怖くない。−−蹴りは怖くないですか? 怖くなくはないですけど、あのトーナメントの4人なら大丈夫ですね。−−工藤選手はキックボクシングで30戦近く経験していますが、そのへんは問題ない? 1ラウンドで終わると思うんで大丈夫です!−−今回も1ラウンドで倒す? 1ラウンドぐらいですね。あんまり早く倒しすぎないように。−−ボクシングからキックボクシングに転向したのは、那須川天心選手の影響が大きい? めちゃめちゃデカイです。キックボクサーと絡むことがなかったんですけど、試合を見に行ってからですね。−−転向する前に那須川選手に相談したんですか? 相談しました。ボクシングからキックボクシングに行ったらどうかな?って。最初は「早く来い」って言ってたんですけど、プロになってからは「ちゃんと考えな」って。−−転向を決断するきっかけは? ちょうどボクシングでなかなか試合が決まらないのがかぶったことですね。−−キックボクサーになってからの日々は充実してますか? 充実してますね。毎日練習できてるんで。環境がいいんで最高です。−−今、篠塚選手の最大の目標は? ベルトを獲ることです。−−今回、どういう技で倒したいですか? 蹴り技の練習をしてるんで、蹴りで倒す。ハイとか最近ローの調子もいいんで、蹴り技全般です。−−工藤選手は「キックボクシングの厳しさを教えよう」と意気込んでいますが、篠塚選手の意気込みは? 練習がてらにキックで倒せたらいいな。以上です! 篠塚が勝利を収めれば、決勝の6.17幕張メッセ大会(『RISE 125』)に駒を進めることになる。RISEは幕張大会を初の観衆8,000人を収容するビッグマッチに位置づけている。篠塚の盟友、那須川天心がRISE世界バンタム級王座決定戦に出場する他、天心の実妹、那須川梨々のプロデビュー戦なども開催する予定だ。キック転向3戦目にしてキックボクシング最大規模の幕張大会に出場するためにも、実力的に申し分ない工藤から勝利をつかみたいところ。しかし、百戦錬磨の工藤に勢いだけでは勝てない。インタビューでは強気を貫いた篠塚。どんな対策を練ってこの試合に臨むのか注目したい。『RISE 123』<日時>2018年3月24日(土)開場17時/本戦開始18時 ※17時20分よりオープニングファイト開始<会場>後楽園ホール▼第7試合 第3代RISEフェザー級(-57.5kg)王座決定トーナメント準決勝 3分3R延長1R工藤政英(新宿レフティージム/同級2位) 対 篠塚辰樹(TEAM TEPPEN/同級5位)▼セミファイナル 第3代RISEフェザー級(-57.5kg)王座決定トーナメント準決勝 3分3R延長1R森本“狂犬”義久(BRING IT ONパラエストラAKK/同級1位) 対 宮崎就斗(TARGET/同級6位)文・写真 / どら増田
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スポーツ 2018年03月23日 06時10分
「現役中に地上波ゴールデンタイム生中継を復活させる」武尊が抱くK-1への思い【K-1】
『K'FESTA.1』K-1 WORLD GP 2018 JAPAN▽21日 さいたまスーパーアリーナ・メインアリーナ 観衆 15,000人(超満員札止め)▼第4代スーパーフェザー級王座決定トーナメント決勝戦(3分3R/延長1R)○武尊(3R 2分2秒 KO)小宮山工介●※武尊が第4代王者に決定▼第4代スーパーフェザー級王座決定トーナメント準決勝(3分3R/延長1R)○武尊(1R 2分24秒 KO)郷州征宜●▼第4代スーパーフェザー級王座決定トーナメント1回戦(3分3R/延長1R)○武尊(3-0 判定)スタウロス・エグザコスティディス● 「僕はK-1を見て育って勇気をもらったのに、1度なくなって、またやってても『まだK-1やってるの?』って言われてすごく悔しかった。でも満員でさいたまに帰って来ました。でもまだまだです。これからは“新生”はいらないと思うので。“K-1”でお願いします」 “新生”K-1初のさいたまスーパーアリーナ・メインアリーナ決戦は、チケットは全席完売 (15,000人、超満員札止め)。パンパンに埋まった客席を見渡し「生で観てくれてすごくうれしかった」と感慨にふけった武尊は、感動の涙をこらえながらこう叫んだ。その姿を見て実況席から拍手を送っていたかつてのエース魔裟斗は試合後「よく言った」と武尊に声をかけていた。 「トーナメントの決勝でKO勝ちしたことがない」という武尊だが、1回戦、準決勝とギアを上げていった。決勝は小宮山工介との距離を強引に詰め、試合を優位に進める。最終ラウンドでは怒涛の攻撃を見せて圧勝した。 これでスーパーバンタム級、フェザー級に続いて3階級制覇。「今回は毎日吐き気がするぐらい(だった)。食べて、食べるトレーニングだった」と増量に苦しんだようだ。しかし、かつては外国人選手が活躍したヘビー級や、魔娑斗が活躍した中量級が“K-1ブーム”を牽引したが、現在のK-1のエースは軽量級の武尊が担っているのだ。 「『K-1を地上波のゴールデンタイムに』…。現役中に絶対(ゴールデンに)持っていきたい。僕と対戦したいって思ってる選手はいると思うんですけど、立ち技の世界最強はK-1なんで。やりたいんだったら、K-1に上がってきてください。逃げも隠れもしないので。(リングに)上がってきてください。K-1、最高!」 この発言は、かねてから対戦がウワサされている“あの選手”を意識したのは言うまでもない。そしてこの模様をAbemaTVで視聴していたと思われる“あの選手”はツイッターで「滾(たぎ)るぜ」と即座に反応した。もちろん武尊の首を狙っているのは“あの選手”だけではない。準決勝で小宮山に敗れた皇治は、地元開催となる12.8エディオンアリーナ大阪大会で「メインイベントで武尊とやりたい」と闘志をむき出しにしていた。 コメントブースに現れた武尊は、トーナメント3試合を振り返った後、改めて地上波ゴールデンタイムの件に言及。「本当は今回実現したかったんですけど、近いうちに成し遂げたい。たくさんの方に応援してもらいたい」と実現に向けて協力を呼びかけた。また「K-1選手が外を歩いたら、全員に人だかりができるような。スーパースターと言われる人が何人もいるK-1にしていきたいし、その中で1番のスーパースターに僕がなりたい」と世間のウケを意識する発言もあった。 世間に覚えてもらえるよう、芸能活動にも引き続き取り組む意向だが「芸能活動したらその分、練習もする」と気を引き締めているのが、武尊の素晴らしいところ。世間を意識するのは「もっとキックを広めたい」“あの選手”も同じ。K-1が再び地上波のゴールデンタイムに復活を果たすとき、武尊の対角線上に立つ選手は誰になるのか?それは時が解決してくれると信じるしかない。 何はともあれ、武尊のK-1に対する熱い思いが十分に伝わった大会だった。取材・文 / どら増田写真 / 萩原孝弘
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スポーツ 2018年03月22日 21時50分
ザックの勢い棚橋も止められずタップアウト!ザックがNJC初優勝【新日本】
『ニュージャパンカップ2018』新日本プロレス▽21日 新潟・アオーレ長岡 観衆3,996人(札止め)▼ニュージャパンカップ2018決勝戦(時間無制限1本勝負)●棚橋弘至(34分02秒 オリエンテーリング・ウィズ・ナパーム・デス)ザック・セイバーJr.○※ザックが『ニュージャパンカップ』初優勝“JUST TAP OUT” 3.6大田区大会で鈴木軍のTAKAみちのくが、内藤哲也を挑発した時にこの言葉を使ってからわずか15日。『ニュージャパンカップ』(NJC)に初出場したザック・セイバーJr.はこの言葉を実践するかのように、1回戦で内藤をオリエンテーリング・ウィズ・ナパーム・デスでタップアウトを奪うと、2回戦は飯伏幸太をジム・ブレイクス・アームバーで締め上げてレフェリーストップ勝ち。準決勝ではSANADAから変形アームバーでタップアウトを奪ってみせた。 ザックは85キロと、本来であればジュニアヘビーの体重。いくら現在のヘビー級戦線の平均体重が落ちたとはいえ、ザックの体の線は他のヘビー級選手と比べると細く見えるのは事実だ。しかし、ヒトの生態を知り尽くしているとしか思えないザックの関節技の数々は、ウエイトの差をカバーするには十分。内藤も飯伏も試合後、ザックの実力に脱帽していた。 ここに、飯伏が「邪魔」とまで言い切ったTAKAみちのくがマネージャーとしてセコンドにつき、ザックを精神的にアシスト。ザックは鈴木軍お得意のメンバーの試合介入なしで、決勝まで上り詰めたのだ。そのスタンスは決勝の棚橋戦でも貫かれた。 昨年2度対戦している棚橋とザックだが、棚橋がIWGPインターコンチネンタル王座防衛に成功した昨年9月の試合では、序盤の約10分間、棚橋とザックがレスリングの攻防を楽しむ場面があった。棚橋は「ヤングライオン時代を思い出した」と語っていたが、今回の対戦ではザックの勢いを警戒したのだろう。レスリングに「付き合った」のは序盤の数分だけで、どちらかといえば力で圧倒するファイトスタイルで勝負していたように思う。テキサスクローバーホールドなども見られたが、ストンピングで蹴り上げる場面がいつにも増して多かった。 ザックは力技で来る棚橋の隙を見逃さなかった。病み上がりの棚橋にとっては、ザックの粘りが次第に関節の痛みへとつながり、終盤は苦悶の表情に変化。気がつけば試合はザックのペースになっていた。ザックのしつこさや、つかみどころがないところに棚橋は苦手意識を持つ。ドラゴンスープレックスまで繰り出した棚橋だが、最後は不用意に後方回転エビ固めに行ったところを切り返され、オリエンテーリング・ウィズ・ナパーム・デスを完璧に決められて万事休す。棚橋には“TAP OUT”する選択肢しか残っていなかった。 ザックは、NJC初出場にして初優勝を飾った。優勝者にはIWGPヘビー級、IWGPインターコンチネンタル、NEVER無差別級のいずれかの王座に4.1両国国技館大会で挑戦する権利が与えられるが、ザックは迷わず「オカダ(・カズチカ)のIWGPヘビー」を選択した。 試合後ザックは、TAKAに呼び込まれて外道とともに現れたオカダと“視察戦”を繰り広げた。TAKAと外道の舌戦の後、退場したオカダに対してTAKAは「チャンピオン、ひとつだけ忠告しておくよ。ザック・セイバーJr.のサブミッションホールドの前では、ユー!ジャスト!タップ!アウト!ギブアップのみなんだよ」と忠告。確かにNJCでザックが勝つ時はギブアップ、もしくは相手が逃げられずにレフェリーストップという結末が待っていた。 オカダのギブアップ負けと言えば、腕ひしぎ逆十字固めで敗れた2015年8月の中邑真輔戦ぐらいだ。自身をレインメーカーと称して2012年に凱旋帰国してからは数えるほどしかない。今年の春男ザックを止めるのはオカダか?それともザックがオカダのV11を止めるのか?もしザックがオカダに勝つようなことがあれば、新日本マット内で鈴木軍の影響力がさらに強くなりそうだが…。文・どら増田写真・萩原孝弘
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スポーツ 2018年03月22日 21時45分
中邑がAJへキンシャサ葬を予告!ヒデオがメタリックと遺恨勃発【WWE】
世界最大のプロレス団体WWEは日本時間21日、テキサス州ダラスで主力ブランド、スマックダウンを開催。日本人スーパースターで『レッスルマニア34』(日本時間4月9日 ニューオリンズ、メルデセス・ベンツ・スーパードーム)にてWWE王座への挑戦が決まっている中邑真輔がルセフに快勝した。 リングサイドでWWE王者AJスタイルズが見守る中、中邑真輔がルセフとのシングル戦に挑んだ。「カモーン」とルセフを挑発した中邑は、ターンバックのルセフにヒザを叩き込んでキンシャサを狙うと、逆にルセフのハイキックを食らってしまう。ダメージが残る中邑だったが、襲い掛かるルセフをかわしてそのまま飛び付き腕十字固めを決めると、これをルセフが持前のパワーで返したが、さらに中邑が巧みにルセフを丸め込んで3カウント。中邑が技量を見せつけてルセフからピンフォールを奪って勝利した。 しかし、試合が終わってルセフとセコンドのエイデン・イングリッシュが2人がかりで中邑に襲い掛かると、リングサイドのAJが立ち上がって助けようとするが、中邑はハイキック、スピンキックで2人を蹴散らすと“助けはいらない”と言わんばかりにAJに余裕の笑みを浮かべた。バックステージで中邑はAJに「助けは必要なかったよ。レッスルマニアではお前の顔面にヒザを叩き込んで倒す」と大一番でのキンシャサ勝利を宣言した。 また、WWEの軽量級ブランド205 Liveで、日本人スーパースター、ヒデオ・イタミがリンセ・ドラドとのシングル戦に挑んだ。先週のタッグ戦後に因縁が発生した両者にとって負けられない一戦となったが、ドラドがプランチャ・スイシーダを決めれば、ヒデオがカウンターのクローズラインを決めて互角の攻防を展開。しかし、ヒデオが場外に落ちるとセコンドのグラン・メタリックがヒデオを挑発。ヒデオが「黙れ」とメタリックを弾くと乱闘に発展してしまう。セコンドの戸澤陽がなだめるも、感情が抑えられないヒデオは挑発を繰り返してリングを後にした。タッグでは戸澤とのオリエンタルタッグが始動したヒデオだが、そろそろシングルでも何がしかの成果を上げておきたいところ。メタリックとの抗争がそのキッカケになれば良いのだが…。文・どら増田写真提供・©2018 WWE, Inc. All Rights Reserved.
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スポーツ 2018年03月22日 21時40分
新日本ロス大会メインは飯伏&ケニー対ヤングバックス!ミステリオ負傷欠場【新日本】
新日本プロレスは会見を開き、米国現地時間25日に開催するロサンゼルス大会『STRONG STYLE EVOLVED』の全対戦カードを発表した。日本の大会でもビデオメッセージで参戦を予告し、獣神サンダーライガーとの日墨レジェンド対決が決定していた元WWEスーパースター、レイ・ミステリオJr.は左上腕二頭筋損傷により、残念ながら欠場となってしまった。 同大会の目玉だったミステリオの代役としてIWGPジュニアヘビー級王者ウィル・オスプレイがライガーと対戦する。関係者の話によると「ミステリオが当日来場するかどうかは未定」とのこと。ミステリオは親日家として知られているだけに、ケガが完治したら新日本のマットでライガーと対戦してもらいたい。 メインイベントではタッグ世界一の座を懸けて、飯伏幸太&ケニー・オメガのゴールデンラヴァーズが、ヤングバックスと対戦する。日本で実現すれば両国国技館クラスの会場を札止めにするのが確実な黄金カードだが、世界的な“引き”があるこのカードをアメリカ大会のメインに持って来るところがニクい。セミファイナルでは昨年アメリカ大会のために創設したIWGP USヘビー級選手権試合を行う。チャンピオンのジェイ・ホワイトにハングマン・ペイジが挑戦するタイトルマッチをラインナップした。 IWGPヘビー級王者のオカダ・カズチカは石井智宏とのタッグで、4.1両国大会でタイトルマッチが決定したザック・セイバーJr.と、同じくオカダの首を狙うIWGPインターコンチネンタル王者、鈴木みのるとタッグ対決。棚橋弘至はKUSHIDA、ドラゴン・リー、田口隆祐からなる“タグチジャパン”をアメリカで結成。内藤哲也、SANADA、BUSHI、高橋ヒロムの“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン”との8人タッグに臨む。 前半戦の注目としては、タマ・トンガ&タンガ・ロアのゲリラ・オブ・デスティニーが、Cody&マーティー・スカルとバレットクラブ対決を行うこと。バッドラック・ファレも含めたバレットクラブのオリジナルメンバーと言ってもいいサモア勢は、ケニーとCodyによるバレットクラブの“内紛”に「我関せず」の姿勢を貫いていた。しかし『ニュージャパンカップ』でタンガ・ロアは、高橋裕二郎、チェーズ・オーエンズ、飯伏幸太とタッグを組み、試合をしっかり成立させている。サモア勢はケニー派なのか?この試合はメインとは違う意味でバレットクラブの今後を占う戦いになるだろう。 その他、オープニングマッチではロッポンギ3Kが3人揃い踏みで、クリストファー・ダニエルズ率いるROHトリオと対戦。NEVER無差別級王者の後藤洋央紀は、外道とのタッグでジュース・ロビンソン&デビッド・フィンレーと戦う。矢野通はチャッキーTとのタッグで、K.E.Sと激突。世界中の誰が見ても、分かりやすく楽しめるカードが組まれた。 ほぼフルメンバーかつ、昨年より良いカードをラインナップしたのは、LA道場や現地法人の設立まで視野に入れている新日本プロレス世界戦略の本気度の表れ。もちろん2週間後にニューオリンズで開催されるWWEの『レッスルマニア』も意識しているはずだ。同大会は新日本プロレスワールドで全世界に生配信される。取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2018年03月22日 21時30分
中邑真輔も大歓迎!ダニエル・ブライアン復帰へ“Yes”【WWE】
世界最大のプロレス団体WWEは日本時間21日、テキサス州ダラスで主力ブランド、スマックダウンを開催。ダニエル・ブライアンGMがリング復帰を電撃発表すると、さらに、コミッショナーに暴行を加えたケビン・オーエンズとサミ・ゼインに解雇を告げる波乱が起きた。 スマックダウンGMのダニエル・ブライアンがWWEリング復帰を電撃発表した。オープニングに現れたブライアンは「2年前の引退は自分の人生で一番辛い出来事だった。リングに復帰したいのにできなくて落ち込んだ時期に私の妻が“諦めるな。夢のために戦え”と励ましくれた。復帰は不可能に思えたが、ついに許可を出してくれる医者に出会うことができた。サポートしてくれた妻ブリー・ベラ、医師、WWE、そして、ファンに感謝を伝えたい」とWWEのリングに復帰できることを報告した。さらに、復帰時期が決まっていないことを伝えると、復帰を歓迎するファンからは会場の看板を指差して大“レッスルマニア”チャントが発生。「レッスルマニアでの復帰はいいアイデアだと思うかい?どうなるかわからないけど、俺はWWEのリングに復帰するぞ!」とブライアンが力強く復帰宣言すると、ファンはYesチャントで声援を送った。 WWEのスーパースターの中でも高い人気を誇るブライアンは、2016年2月に自身のツイッター、及び番組で、医療上の理由により引退することを発表。同年7月にはスマックダウンGMに就任しながらも復帰を目指していた。WWEでブライアンとの対戦を望んでいた中邑真輔も「素晴らしいニュースだ。もう誰も願う必要はない。自分たち自身の目で見ることができる」と #NakamuravsBryan のハッシュタグを付け、Twitterで英語でコメント。さらなる夢の対決を予感させた。今回のブライアンの復帰でWWEに再び“Yesムーブメント”が巻き起こるのは間違いないだろう。 そんなブライアンにいきなり因縁が勃発した。先週コミッショナーのシェイン・マクマホンに暴行を加えたケビン・オーエンズとサミ・ゼインがブライアンGMの呼び込みでリングに現れた。ブライアンのリング復帰をお祝いする2人だったが、真剣な表情を崩さないブライアンGMが暴行映像を見せると「笑いごとじゃない。これは事件だ。シェインはお前たちのためにレッスルマニアの試合を組んでくれたのに」と事の重大さを伝えると、続けて「こんなことはしたくないけど、2人はクビだ」と突然の解雇通告をした。 呆然とする2人だったが、怒りがこみ上げてくるとブライアンGMを襲撃。一時は串刺しドロップキックの連打で反撃するブライアンGMだったが、2人に捕まると、ゼインのヘルヴァキック、さらに、オーエンズが場外からエプロンへポップアップ・パワーボムを決め、シェーン・コミッショナーに続き、ブライアンGMにも暴行を加えた。この抗争はプロレス界世界最大のビッグイベント『レッスルマニア34』(日本時間4月9日 ニューオリンズ、メルデセス・ベンツ・スーパードーム)まで続くのだろうか?ブライアンの復帰により、レッスルマニア以降の展開も楽しみになってきた。文・どら増田写真提供・©2018 WWE, Inc. All Rights Reserved.
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