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阪神が一二三(東海大相模)強奪で巨人にリベンジ

 直前に大学進学を取り止めた一二三慎太投手(東海大相模高=18)が、阪神タイガースに2位指名された。この『進路変更』には、同校の大先輩・原辰徳巨人監督(52)も複雑な思いを抱いているようだ。

 「新聞報道で一二三クンの進路変更を知った球団もありました。巨人サイドは連休明け(10月9〜11日)にその情報をキャッチしたようですが、指名順位を変更することはありませんでした」(球界関係者)
 阪神が2位で同投手を指名したとき、ドラフト会場近くの報道陣控室もどよめいた。巨人と阪神の2位指名が興味深かったからだ。ウェバー制により、阪神よりも先に指名権のあった巨人は高校生投手・宮国椋丞(18=糸満)を獲得。この時点で、即戦力と称された社会人・大学生投手は多く残っており、「二軍スタートが予想される高校生投手」を指名するとは、誰も思っていなかったからだ。
 「仮に高校生投手の指名があるとしたら、後輩の一二三クンがイの一番に呼ばれると思っていましたから」(メディア陣の1人)

 それ以上に驚いたのは、阪神が一二三を2位指名したこと。即戦力投手を大量補強しなければならないのは阪神も同じで、育成期間が必要な高校生投手を上位指名するとは思えなかった。しかも、その高校生が原監督の後輩だということも衝撃的だった。
 ライバル球団のスカウトがこう言う。
 「一二三クンの野球センスは素晴しい。しかしそれは、投手ではなく、バッターとして。バッターで、2年くらい下(二軍)で鍛えたら、クリーンアップ候補に育つと思いますよ」
 本人には申し訳ないが、「投手・一二三」はさほど評価されていてかったようである。
 「阪神は高卒ルーキーの秋山(拓巳)を1年目から一軍登板させたからね。投手として育てられると判断したのかもしれませんね」(前出・同)

 ドラフト終了後、原監督は「百点満点」とコメントしていた。その言葉通りだとすれば、「指名を予定していた選手全員が獲得できた」という意味であり、一二三はそのリストに入っていなかったことになるが…。
 当の一二三も共同会見に臨み、「阪神ファンだった」と打ち明けているが、センバツ、夏の甲子園大会前はそんなことは微塵も感じさせなかった。立場上、どのプロ野球チームのファンかは名言できないにしても、原監督のファンであることは何度か匂わせてきた。
 また、彼が進学先として考えていた東海大学の属する首都大学リーグ関係者によれば、大学側もバッターとして育てるつもりだったという。
 「連休で実家に帰ったとき、阪神入りを決めたんじゃないかな。投手を続けたい。でも、巨人はバッターとして見ている、大学、他のプロ野球チームも投手を続けることに難色を示している。阪神だけはピッチャーとして頑張る時間をくれた…。投手を続けるには、阪神に行くしかない、と。そういう気持ちの整理を付けるため、実家に帰ったんだと思います」(前出・首都大学リーグ関係者)

 次に一二三が原監督と対峙するとき、強敵となっていれば、“最高の恩返し”になるだろう。先の「百点満点」コメントとは矛盾するが、「巨人は一二三の3位以下での指名を予定していた」との情報も交錯していた。阪神が一二三に急接近していることは巨人側も認識しており、「(阪神4位指名の)岩本輝投手(18=南陽工)が2〜3位で消え、その後で一二三を指名する」と読んでいたという。その通りだとすれば、巨人側の完全な読み違いである。阪神はクライマックスシリーズ・ファーストステージでのリベンジを果たした、ということか…。投手・一二三の健闘にも期待したい。

【訂正】東海大学の属する東都リーグとなっていましたが、正しくは首都大学リーグです、大変失礼致しました、訂正してお詫び致します。

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