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星野楽天の余波で『ポスト原』も発覚?

 星野仙一監督の就任会見が開かれた『杜の都・仙台』で、ハプニングも起きていた。会見2日前の10月25日、江川卓氏(55=野球評論家)が楽天の本拠地『クリネックススタジアム宮城』(以下=Kスタ)から、飛び出してきたのである。球団取材でたまたま通りすがった一部メディアと鉢合わせとなり、「今日は野球の話ではないですよ。ピッチングコーチとか」と意味シンな言動を残し、立ち去ったという(コメントは日刊スポーツ紙参考)。

 江川氏は星野楽天でコーチ入閣するのだろうか−−。
 「結論から言えば、その可能性は『ない』と思います。しかし…」
 読売関係者の1人がそう言う。
 江川氏は来シーズン、転機を迎える。意味シンなのは立ち去ったときの言動だけではなかったのだ。来年3〜4月の番組改編期、江川氏は現在放送中の日本テレビ系スポーツニュース番組のメインキャスターを降板する。その江川氏降板には氏家斉一郎・日本テレビ会長の『意向』も反映されているという。氏家会長といえば、「後見人」とも称された“江川好き”だったが…。
 「プロ野球の現場で実績を積ませるためです。江川氏は元同僚の原(辰徳)監督以下コーチスタッフに遠慮しているのか、球場取材にはさほど熱心ではありません。このままでは、江川氏の将来のためにも良くないと思い、メインキャスターをいったん降板させ、野球の勉強に専念させることになったんです」(前出・同)
 “直撃取材”を嫌う氏の活動は、今に始まったことではない。「野球の勉強をさせる」という理由も「何故、今になって!?」という気もしないではないが、来春の『キャスター引退』は巨人復帰の布石との見方も強まっている。

 「昨年、ボビー・バレンタイン前ロッテ監督の後任候補として、氏の名前も報じられました。本人は苦笑いしていましたが、指導者復帰できる可能性が極めて低くなった現状を再認識していました」(前出・同)
 巨人関係者によれば、江川氏は「コーチ入閣の正式要請」を過去に受けたことがあるという。それは、恩師・長嶋茂雄氏がアテネ五輪に挑むときだった。
 「長嶋氏がコーチ入閣を打診した教え子は、中畑清氏と江川氏の2人でした。江川氏は『コーチは中間管理職』とたとえ、もし本当に現場復帰するときは『監督しかやらない』と決めていました。長嶋氏はその前にコーチ経験を積んだ方がいいと、『自分の下なら…』と要請したんです」
 コーチ入閣が実現しなかった当時の理由は、「身辺整理が付かない」とのことだが、今日と約10年前とでは状況も大きく変わってきた。原監督も2年連続でV逸となれば、その地位も危うくなるだろう。
 「仮に原監督の後任を本当に検討することになったとしても、江川氏でスンナリ決まるとは思えません。古参の巨人OBのなかには『エガワは阪神OB』と言う人がいるんです。球団の背広組のなかにも、吉村(禎章)コーチがいいとか、堀内(恒夫)氏に汚名返上のチャンスを与えたいとか言う人もいないわけではありません。原政権を長期化すべきとの声も聞かれます」(プロ野球解説者の1人)
 同じ読売グループであっても、日本テレビが巨人監督の人事を左右することはないと言い切る者もいた。

 Kスタ内には球団事務所がある。江川氏は番組関連の取材で現地入りしたらしいが、冗談とはいえ、「(楽天の)ピッチングコーチとかありません」なんて言うのは、人騒がせな限りである。
 「星野監督の会見に備え、メディアはいつも以上に仙台入りしていましたから。江川氏のような有名人がいたら、すぐ分かりますよ」(報道関係者の1人)
 ポスト原・江川氏は、自らの言動の大きさも再認識したのではないだろうか。

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