スポーツ
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スポーツ 2014年05月14日 11時45分
トラ打線も困惑 『予告先発』にどんな意義があるのか?(前編)
一夜にして、3位転落…。5月7日、阪神打線が『予告先発』のルールに翻弄され、11奪三振の完封負けを喫した。 中日対阪神第8回戦(ナゴヤドーム)。試合前の練習中、予告先発されていた中日・川上憲伸(38)が腰痛を訴え、急きょ、登板を回避した。セ・リーグのアグリーメントに従い、谷繁元信兼任監督(43)は審判員の立ち会いのもと、阪神・和田豊監督(51)に止むを得ない状況を説明。2年目の左腕・浜田達郎(19)の“代理先発”が了承された。 中日側の説明には、全く不正はない。だが、穿った見方をすれば、浜田は『緊急登板』とは思えないほど落ち着いており、完封勝利という“120点”の結果を出してみせた。 「浜田は4月29日に一軍初登板し、この緊急先発が3試合目でした。阪神打線は浜田に関する情報が皆無に等しく、打席でストレートのキレや変化球を確かめようとしました。その待機策が裏目に出たようです」 ネット裏に陣取っていたライバル球団のスコアラーも、そんな同情を寄せていた。 浜田に翻弄されるまで、阪神打線はリーグトップの打率を誇っていた。浜田の好投はもとより、プロ野球の対戦において、いかに対戦投手のデータが重要か…。それが再認識された試合でもあった。 『予告先発』のハプニングは、ほかにもある。 4月3日のDeNA対巨人戦でも、両ベンチの衝突が起きていた。 DeNAの先発はモスコーソ、巨人はセドンと前日に発表されていた。奇しくも、両予定先発投手ともに、同日に一軍登録する段取りになっていた。巨人は午後3時にセドンを一軍登録したものの、その5分後に『雨天中止』が決定。この時点でDeNAはまだモスコーソを一軍登録していなかったのだ。当然、巨人サイドは怒った。 「序盤戦、巨人の救援陣は不振で、セドンを登録しないで済むならば、リリーフタイプの投手を登録したかったんです」(関係者) DeNAに試合出場登録の期限である3時をすぎていたため、セ・リーグはモスコーソを追加登録することを命じた。 DeNA側にも悪意はなかった。そう頻繁に起こるわけではないが、こうしたトラブルを見ると、なぜ、セ・リーグも『予告先発』にこだわるのか、考えてみなければならない。 日本の予告先発は、1985年、パ・リーグからがファンサービスの一環としてスタートさせた。ファンの関心を高めるため、毎日曜日に限り、先発投手を事前発表した。全試合の先発投手が発表されるようになったのは95年。セ・リーグがそれを真似たのは2012年からだった。 理由は『ファンサービス』である。 12年スタートということで忘れてはならないのが、05年から導入されたセパ交流戦だ。当時はセ・リーグ側の反対で、パ・リーグも交流戦期間中は予告先発をやらなかった。また、野村克也氏や落合博満氏がこのシステムに批判的だったのも有名な話だ。 野村氏は楽天イーグルズの指揮官時代、パ・リーグの監督会議で「ファンに先発を予想してもらうのも…」と予告先発の廃止を提案したが、賛同は得られなかった。また、ヤクルトスワローズの監督に就任した90年、新外国人左腕・バニスターの開幕投手をチラつかせたが、右の内藤尚行を送り、巨人打線を慌てさせている。 80年代のセ・リーグだが、相手チームの先発投手が読みきれず、登板予定のない投手をスタメン表に入れ、初回から代打を使うケースも見られた。右投手か、左投手かで迷うくらいだから、『情報』が勝敗を左右するのは昔も今も変わっていないようだ。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2014年05月14日 11時00分
金欠ヤクルトに襲い来る球団消滅危機! 球団戦力も解体寸前!?
2014年のプロ野球が開幕して1カ月余、ペナントレースはまもなく交流戦に突入するが、東京ヤクルトスワローズには消化試合のような諦めムードが漂っている。そんな状況にも関わらず、本社経営陣の頭は『株主総会』のことで球団の戦力の緊急補強まで頭がまわらないようだ。 「復活が期待されていたエース・館山昌平が再び右ひじを故障し、昨季、最多勝と新人王の二冠に輝いた小川泰弘まで怪我で欠いてしまいました。頼りになるリリーフ投手も見当たらず、投手陣は危機的状況です」(ベテラン記者) 苦しいのは、ヤクルト本社も同じだ。13年3月期第2四半期(13年4〜9月)のヤクルト・医薬品部門の業績は前年同期比12.3%減の156億円で、営業利益も13.6%減と報告されている。それに加えて最大の問題は仏・ダノン社との関係だ。ヤクルトは13年4月、ダノン社との事業提携契約を解消している。 「2000年、ダノン社が突然ヤクルト株の5%を保有し、大株主になりました。さらに買い増しは止まらず、ヤクルトは事業提携を契約し、ダノン社から役員を迎える代わりに、28%以上は保有しない約束を取り付けました。ヤクルト側はその後も必至に抵抗し、株所所有率を抑えてきましたが、13年4月の契約解消により、今後はダノン社が大規模な買い増しに動く危険性もあって…」(経済部記者) アジア市場の拡大を狙うダノン社のヤクルト株保有率は約20%。筆頭株主である。13年4月の会見ではダノン社との友好関係を伝えていたが、現在の両者は株の買い増しのタイミングを探り合う緊迫した状況が続いている。仮にヤクルトがダノン社に飲み込まれた場合、野球協約第28条に「外資は49%を超えてはならない」とあり、スワローズ球団はその時点で日本球界から“退場”となる。 「スワローズは開幕直後にトレードを成立させましたが、大竹、中田賢、片岡など逸材の多かったFA市場にも参戦できませんでした。補強はドラフトとマイナーの外国人選手の獲得だけ」(前出・ベテラン記者) 本社の危機的状況が補強費にも影響を影響したというのが、周囲の一致した見方だ。 特に、リーグワーストの失点(172/14年5月6日時点)を記録した投手陣のテコ入れは急務で、水面下で国内トレードを模索しているという。 「計算の立つ投手を獲るとなれば、多少の出血も覚悟しなければなりません。交換要員の犠牲になるのは野手陣でしょう」(同) ペナントレースで低迷したままでは観客収益にも影響が出る。本社がダノン社との駆け引きに勝ったとしても、スワローズには約20億円の赤字があるとされ、このままでは経営改革で球団存続の是非も問われかねない。広島、阪神、巨人の上位チームに一矢を報いるには投手の緊急補強しかない。その際、トレードの駒にされそうな好調の野手陣は「何で、オレたちが!?」の心境だろう。八方塞がりのこの状況は打開できるのか?
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スポーツ 2014年05月14日 11時00分
俺達のプロレスTHEレジェンド 第21R 千の顔を持つ男−−マスクの下のプライド〈ミル・マスカラス〉
仮面貴族 ミル・マスカラス−−。 「他のレスラーに比べてプライドが高過ぎる」などと言う関係者もいるが、しかしそれは当然のこと。人気も実力も歴代トップクラスなのだから、プライドを持つなという方が難しい。人気については、あらためて言うまでもない。 デビュー間もなく戦場をアメリカに移すと、以後トップに立ち続け、「マスクマンは素顔で戦わなければならない」というマディソン・スクエア・ガーデンの伝統を打ち破り、覆面のままリングに上がったりもした。 「NWAなどの主要タイトルには就いていませんが、そのころまでの歴代王者はほぼ全員が白人で、有色人種はジャイアント馬場やWWFのアイアン・シークぐらい。馬場は日本限定のレンタル王座ですから、やはり白人がメーンでないとアメリカでの興行は成り立たなかったのでしょう。またマスクマンということでもミスターM(ビル・ミラー)やドクターX(ザ・デストロイヤー)が短期間AWA王座に就いただけです」(プロレスライター) '70〜'80年代のアメリカは今よりも人種差別的空気が強く、またマスクマン自体が色物視されていた。そんなところに、いくら人気があるとはいえメキシコ出身のマスクマンを王者とするのは、冒険が過ぎるという興行側の判断があったのかもしれない。 またマスカラス側の都合としても、世界各地から高額オファーが届く中で、王者として一つのテリトリーに定着することが難しかったというのもあるだろう。 ではマスカラスの実力はいかほどかというと、これもレスリングで東京五輪メキシコ代表候補になるなど、しっかりとしたベースがあった。 「マスカラスほどの選手となると、その人気をやっかんでリング上でシュートを仕掛ける選手もいたでしょう。それを退ける力量があったからこそ、長年トップを張ることができたのです」(同・ライター) 派手な空中技ばかりが取り沙汰されがちだが、実際の試合を映像で見ると、大半がグラウンドでの展開やストレッチ技に費やされていることがわかる。しかもその動きは流麗かつ多彩だ。 「マスカラスは相手の技を受けない」という他のレスラーの証言もあるが、これも実態は、グラウンドになればすぐにバックを奪って、流れるように技を繰り出すマスカラスのテクニシャンぶりに、相手がついていけなかっただけなのかもしれない。 さらには、ボディービルでメキシコ・ナンバー1ともなった隆々たる筋肉から生み出されるパワーも相当なもので、ブッチャーなどの巨漢レスラーを相手に正面から組んでも、決して引けを取ることはなかった。 「印象的なのは1983年の世界最強タッグ決定リーグ戦、弟のドス・カラスと組んでブルーザー・ブロディ、スタン・ハンセン組と戦った試合です。このときブロディがマスカラス組の技を受けずに険悪な空気が流れたのですが、マスカラスはブロディの身勝手な攻撃を許さないどころか、反対にその腕をカンヌキに極めてしまいました」(プロレス誌記者) また、1977年、プロレス大賞の年間最高試合賞を獲得したジャンボ鶴田とのUN選手権では、自身よりも一回り以上大きい鶴田の身体をリバース・ロメロスペシャルに捕えて揺さぶる場面が見られた。100キロ以上の相手を完全に浮遊させた状態で軽々と操るなどは、相当の筋力がなければできることではない。 それだけの腕力があればパワーファイターとしての活躍も可能だったろうが、それでもメキシコ伝統のエストレージャ(ルチャの英雄)としてのファイトスタイルを崩すことはなかった。 ちなみに、ルチャリブレの伝統的な試合形式は本来、巻き投げや各種ストレッチ技を駆使するものであり、空中戦はその主役ではなかった。そのため、実はマスカラスも母国やアメリカでは、あまり飛び技を使っていない。 中でも場外へのフライング・ボディー・アタック(プランチャ・スイシーダ)は日本限定の技で、先述の鶴田戦や、ハリー・レイスとのNWA王座戦などの計4度披露しただけである。 日本だけでそうした技を披露したマスカラスは、実はプライドの塊などではなく、むしろサービス精神に富んだレスラーだったと言えよう。〈ミル・マスカラス〉 1942年、メキシコ出身。初来日は'71年、日本プロレス。アントニオ猪木とシングルマッチも戦った。'73年からは全日プロに参戦し、ジャンボ鶴田やザ・ファンクスらと好勝負を展開。2012年、WWE殿堂入り。
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スポーツ 2014年05月14日 11時00分
不祥事連発の『統一球問題』の最終決着にONが一役買う!?
2014年にも起きてしまった統一球問題。反発係数が基準値内(0.4034〜0.4234)に収まった“正規の統一球”が改めて12球団に配布されたのは、同年4月29日。「上限値を超えていた」とはいえ、その誤差は“0.005”。「そんなに大騒ぎしなくてもいいのでは?」という微差に思えるが、その“僅差”は試合に大きな影響をもたらせていた。 適合球が使用された同日の巨人対ヤクルト戦(東京ドーム)を観戦したスポーツライター・飯山満氏がこう言う。 「9回裏、巨人のアンダーソンの放った弾丸ライナーを、ヤクルト中堅手の雄平は追い掛けようともしませんでした。サヨナラホームランだと思って、諦めたんです。でも、打球はホームランにはならず、フェンスを直撃しました。僅か『0.005』の違いが試合展開を変えてしまった」 統一球の製造会社であるミズノによれば、上限超えの原因は「中国の製造工場が湿度管理を怠り、ボール中心部のゴムで作られた芯を巻くウール糸が乾燥したため」だという。統一球の失態は13年に続いて2年連続となるが、こんな指摘も聞かれた。 「統一球が導入される2010年までは、ミズノ、久保田、アシックス、ゼットの4社がNPB公式球を製造し、年間2万4000ダースを厳重管理してきました。4社で分散していた管理義務の負担をミズノ1社に負わせたわけですから、同情すべきところもある」(球界関係者) そもそも、統一球なるものが造られた理由は、WBCなどの国際試合で選手が嘆いていた海外使用球との違和感を解消するためだった。製造元の違いによる誤差にも配慮し、『1社独占』となったが、16年シーズン以降の統一球供給メーカーは『オープンコンペティション』によって決められるという。 「前回も入札によってミズノが選ばれましたが、国内メーカーに限定されたものでした。統一球が導入された11年シーズンから2年契約を交わし、契約延長で現在に至っています。ただ、次回の新たな入札には海外メーカーも参入できることが決まりました」(前出・同) 参入が確実視されているのが、米・ローリングス社だ。同社はMLBの公式球やWBC公認球を製造しており、ミズノが不手際を招いた大量生産や厳重管理にも、米球界で実績を持っている。NPB内にもこの“黒船襲来”を既成事実のように捉える向きもあるが、もっとも大切なのは、統一球に対する不信感を払拭することだ。 「統一球の名称も変更するかもしれません。候補になっているのが、『国際球』と『適合球』で、ボール検査の信頼を取り戻すため、ビッグネームにも一肌脱いでもらおう、と」(在京球団職員) 12球団が絶大な信頼を寄せる大物といえば、王貞治・ソフトバンク会長か、長嶋茂雄・巨人終身名誉監督だろう。この2人がボール検査に立ち会うとすれば、『ONボール』のニックネームもつけられるかもしれない。
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スポーツ 2014年05月13日 15時30分
メッツ・松坂大輔に試練続く… 先発チャンス流れ、中継ぎ要員長期化か
先発昇格を目指すメッツ・松坂大輔投手(33)に、まだまだ試練が続きそうだ。 メッツでは先発5番手のヘンリー・メヒア投手(24)が先発から外されることになり、5月14日(日本時間15日)のヤンキースとのサブウエイシリーズ3戦目の先発が“空白”となっていた。 同試合で、ヤンキースは開幕5連勝中の田中将大投手が先発予定。メッツのテリー・コリンズ監督が松坂を先発候補の1人として、名を挙げたことから、田中と松坂の投げ合いが、がぜん期待されていた。 しかし、メッツ首脳陣の判断は若手の起用。3Aラスベガスから、ラファエル・モンテロ投手(23)を昇格させ、14日に先発させることに決め、松坂の今季初先発のチャンスは流れた。 この措置に関し、メッツのサンディ・アルダーソンGMは「ダイスケはリリーフとして、キープしておきたい。彼はブルペンで良い仕事をしてくれている。1度か2度の先発を任せるよりも、ブルペンで使うことの方がチームにとって有益」とコメント。当面、松坂をリリーフで使い続けることを明言した。 今季、松坂はマイナースタートとなったが、3Aで安定した投球を続け、4月16日(同17日)にメジャー昇格。ここまで(5月11日現在)、リリーフ専門で、10試合に登板し、13回2/3を投げ、0勝0敗1セーブ、奪三振は投球回を超える18個で、防御率は2.63の好成績を残している。 11年6月に右ヒジを手術し、復帰後の12、13年シーズンは低調だったが、今季は復調ぶりをみせている。日本でもメジャーでも、ほとんど経験がない慣れないリリーフ起用に応えているのは、あくまでも結果を出して、先発昇格を目指してのもの。しかし、首脳陣の思惑とはずれがあり、先発したい松坂の苦悩は続くことになりそうだ。(落合一郎)
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スポーツ 2014年05月13日 11時00分
稽古で大恥かいた稀勢の里
5月11日から東京・両国国技館で始まる大相撲夏場所。横綱・大関陣の仕上がり具合をチェックする横審の稽古総見が、4月29日に一般公開で行われた。 早朝7時の開門にもかかわらず、詰めかけたファンは7年ぶりに8000人の大台を記録。協会関係者は大喜びだったが、その満座の中で大恥をかかされたのが、すっかりイケメン力士の遠藤人気に食われた格好の大関・稀勢の里だった。新横綱の鶴竜、日馬富士らとの申し合いでは11番取ってたった2勝しかできなかった上、ぶつかり稽古で白鵬に胸を出されてたっぷりかわいがられたのだ。 「あの手のかわいがりは横綱、大関の上位者が新米や上位に上がって来たばかりの若手にやるのが普通。大関にやるのは非常に珍しい。もっと驚かされたのは、転がされ、ヒザで小突かれ、全身砂まみれで息もたえだえになっている稀勢の里を見て、館内から笑いが起こっていたことです。これが遠藤なら、悲鳴や、がんばれという声援が飛んでいたはず。もうファンの関心は完全に遠藤に移ってしまったのでしょう」(担当記者) まさに踏んだり蹴ったり。稽古後の稀勢の里は口を固く結んで何も答えなかったが、この白鵬のかわいがり、これが初めてではない。4月20日の茨城県笠間市巡業でも、同じようにイヤというほどかわいがっている。 この理由について白鵬は「ご想像におまかせします」と多くを語らなかったが、横綱争いで鶴竜に先を越された直後だけに、しっかりしなきゃダメじゃないか、という叱咤の意味がこめられていたのだろう。 北の湖理事長は横審の内山委員長に、「今の大関陣は横綱になれない」と話したという。果たして稀勢の里はこの見方を覆し、白鵬の“恩”に報いることができるか。夏場所は正念場だ。
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スポーツ 2014年05月12日 15時30分
交流戦ウラ情報 セ主催試合での『DH制』が、あの球団を苦しめる!?
10年目のセパ交流戦が5月20日からスタートする。指名打者制(以下=DH制)をパ・リーグではなく、セ・リーグ主催試合で採用されるのは既報通りだが、この試験的イベントが東京ヤクルト、横浜DeNAを“大ピンチ”に陥れてしまいそうだ。 「ペナントレース開幕から約1カ月、両球団とも最下位争いをしていますが、起死回生のプラス材料が見つからない」(プロ野球解説者の1人) 両球団とも、低迷の原因は『投手陣の崩壊』だろう。 東京ヤクルトが今季、本格的な復帰が期待されていたエース・館山昌平(33)が右肘を再び故障。昨季は2戦目で右肘靱帯を断絶し、再建手術を実施したが、もう1度メスを入れることになってしまった。クローザーを予定していたバーネット(30)も左膝後十字靱帯の部分断裂で長期離脱中、さらに追い打ちをかけたのが、昨季最多勝で新人王の小川泰弘(23)の戦線離脱だ。4月18日の阪神戦、ライナー性の打球が頭部付近を襲い、とっさにかばった右手を直撃した。精密検査の結果、右手有鉤骨鉤(ゆうこうこつこう)骨折と判明…。実績のある左腕・石川、3年目の古野、先発陣の一角として期待されていた新外国人・ナーブソンらも不振で、「先発、救援ともに投手の頭数が足らない状況」だ。 「DeNAの中畑監督も先発ローテーションのやり繰りで困っています。加賀を先発に再転向させました。23日の巨人戦がそうなんですが、DeNA投手陣が誰かが打たれると、後続の投手にも伝染するというか、(相手打線の猛攻を)誰も止められなくなってしまう…」(前出・同) 両球団には、もう1つの共通点がある。本拠地の球場が狭いこと。『ヒッター・パラダイス』の球場でDH制を使われれば、投手陣が釣瓶打ちにされる危険性がさらに高まるのだ。 5月1日時点、ヤクルトのチーム防御率は5.46。DeNAは5.33。5点台まで落ち込んでいるのは12球団でこの2チームだけだ。しかも、両球団の勝敗表を見てみると、ロードだけではなく、ホームゲームでも負け越している(同時点)。ヤクルト・小川監督が昨年オフ、新たに交わした契約任期は『1年』。2年連続の最下位となれば、人望の厚い指揮官でも、フロントも“考えなければならない”だろう。 「4月29日(中日戦)の試合前、ベイスターズOBの佐々木主浩氏の野球殿堂入りを祝福するセレモニーが行われました」(同) 佐々木氏もDeNAの球界参入時、初代監督候補に挙げられていた。中畑監督は2年続けてのBクラスを恥じ、一時は自ら退く意向も口にしたが、フロントが留意し、今日に至っている。投手陣は危機的状況、本拠地はヒッター・パラダイス。変則でのDH制採用が両球団の失墜をさらに加速させなければいいのだが…。
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スポーツ 2014年05月12日 11時00分
30回目優勝目前の裏で航空会社オーナーも狙う横綱・白鵬の野望
5月11日から始まる大相撲夏場所で29度目の優勝を狙う横綱白鵬。このままいけば、最多優勝記録の大鵬(32回)はおろか、40回という偉業を達成することも夢ではない。しかし一方、相撲界では今、白鵬の驚くべきビジネスマンぶりに注目が集まっている。 「現在彼が目標としているのは、モンゴルに航空会社を作り、そこのオーナーに収まることですよ。朝青龍の一族はASAグループというコングロマリットを運営し、旭鷲山も政治家の傍ら実業家として母国モンゴルで活躍していますが、それとは一線を画したビジネス展開を狙っているんです」(相撲関係者) この関係者によれば、白鵬の父親であるジグジドゥ・ムンフバト氏が、頑として白鵬の日本帰化を認めないのだという。引退後、現役の四股名のままで5年間は相撲界に在籍することはできるものの、それでも帰化しない場合は完全に退かなくてはならない。となれば、モンゴルへ帰り別の道を探らなければならないため、白鵬の思いは真剣そのものだという。 「今は手弁当でチビッ子相撲大会を運営したり、3・11の津波で土俵を流された被災地の高校にポケットマネーで土俵を送ったりと、ボランティア活動を積極的に行っている。そうした“実績”を重ねているのも、将来、公益法人の財団を立ち上げ、税金のかからないカネ稼ぎをしようと考えているからです。その公益法人では日本で企業活動をしたいモンゴル人の窓口となり儲ける。それを元手の一つとして、母国では航空会社を持ち、モンゴルと世界を結ぶ一翼を担いたい考えのようです」(元力士) さすが白鵬というべきか、目標のスケールも大きい。その心中を、ベテラン相撲記者が代弁する。 「相撲界という狭い世界で大男たちが繰り広げているのは、子供じみた派閥争いや確執ばかり。白鵬はいい加減辟易しているみたいですよ。それより、自分にはもっと広い世界があると言うんです。彼にはその才能と行動力もありますしね」 白鵬にとって、優勝回数など小さなことなのかもしれない。
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スポーツ 2014年05月10日 17時59分
首位快走 広島・野村監督がベンチ裏で『鬼の形相』
5月1日対阪神戦、期待の新人・大瀬良大地(22)がプロ初完投で3勝目を挙げた。野村謙二郎監督(47)はそれを出迎えたものの、“鬼の形相”で足早にベンチを後にした。追い掛けるメディアは大瀬良の完投について質問した。 「俺の判断ミス!」 首位を快走する指揮官から、反省の弁が出るとは思わなかった。 「(大瀬良に)あんなに投げさせてしまった。まだ5月なのに。これから一回りも二回りも成長してもらうため、完投はしてほしいんだが…」 大瀬良は9回のマウンドに立った時点で、『初完封』の可能性も秘めていた。阪神・ゴメスにソロアーチを浴び、その後も福留、代打・坂に安打こそ許したが、最小失点に抑えてみせた。5対1で広島が快勝。野村監督が厳しい言い方をした理由は、大瀬良の球数が多すぎたこと。148球を投じており、被弾後の福留、坂の安打も2アウトを取った後に許している。野村監督は「この程度の内容で満足するな!」とも言いたかったのだろう。 しかし、野村監督の厳しさはそれだけではなかった。 この阪神3連戦だが、広島は1勝2敗と負け越している。この日、前日の同カード第2戦の先発マウンドを託された野村祐輔(24)に二軍降格を通告している。 「3回8失点で降板しました。すでに3勝を挙げていますが、防御率は6点台で投球内容も芳しくない」(プロ野球解説者) 野村祐輔はミニキャンプのような調整を送る。指揮官は「(復帰の)期限は設けない」とし、言い換えれば、本来のピッチングができるまで「一軍昇格はない」というわけだ。 さらに驚かされたのが、“伏兵”ライネル・ロサリオ(25)の降格だ。 今季、広島はバリントン、ミコライオ、フィリップス、エルドレッド、キラ、そしてロサリオの『外国人選手6人体制』で臨んでいる。ドミニカ共和国のカープアカデミー出身であることは既報通りで、2月1日に支配下登録を勝ち取っている。キラの被死球により、4月23日に一軍昇格したが、8試合29打席の少ないチャンスで打率3割3分3厘、本塁打2と、“結果”を出している。二軍降格を通告された1日は4打数4安打と大当たりだった。「キラの故障明けによるもの」(球団発表)とはいえ、もったいない限りである。 「第3の外国人投手のフィリップスも二軍戦で、すでに14試合を投げ、6セーブを挙げています。一軍に来れば間違いなく戦力になる」(球界関係者) この6人の外国人選手の年俸を合わせると、約4億6000万円(推定)。阪神の呉昇桓、メッセンジャー、ゴメス、マートンの合算年俸の半分以下だ。コストパフォーマンスの高さも勝因だろう。しかし、勝っても安心させない厳しさがいちばん大きいようだ。※野村謙二郎監督の一部コメントは共同通信社配信記事を参考にいたしました。
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スポーツ 2014年05月10日 11時00分
一件落着も一長一短の統一球
日本野球機構(NPB)は先ごろ、統一球が規定より飛びやすくなっている問題の経緯を臨時オーナー会議で各球団に報告。基準に合ったボールを安定して供給できる体制が整ったと判断し、4月29日の試合から一斉に切り替えた。 「製造元のミズノは釈明会見で自社検査が甘かったと謝罪していましたが、同情すべき点もあります。統一球が導入される前はミズノ、ゼット、アシックス、久保田の4社で製造、管理を分担していました。統一球導入後、NPBはミズノ1社に2万4千ダースの管理を要請しており、無理が生じたわけです」(球界関係者) 統一球製造の契約は2年。そのままズルズルと今日まで契約を延長してきた。NPBは問題発覚前、2016年シーズンからの統一球製造社の公開入札を行う決定も下していた。 「これに敏感に反応したのが、米ローリングス社です。統一球導入時は国内メーカーに限定しての選抜でしたが、今回は海外企業の参加もOKとなりました」(同) そもそも、統一球導入の目的は国際試合で日本選手が嘆いていた“ボールの違和感”をなくすこと。シーズン開幕前に行われるWBCが特に深刻で、NPBは国内メーカーにメジャー使用球と近いボールの製造を要請した。しかし、元をただせば、WBCやメジャーリーグの公式使用球を製造しているのは、米ローリングス社である。同社がNPBにボールを供給すれば、国際試合での違和感は完全に解消されるわけだ。 「確かに同社のボールを使用しているアメリカ、韓国では問題は起きていません。とはいえ、一球一球違うというくらい品質が雑という話も聞きます。一長一短でしょう」(米特派記者) 国内メーカー市場への影響も含め、まだまだスッキリとはいかないようだ。
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