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金欠ヤクルトに襲い来る球団消滅危機! 球団戦力も解体寸前!?

 2014年のプロ野球が開幕して1カ月余、ペナントレースはまもなく交流戦に突入するが、東京ヤクルトスワローズには消化試合のような諦めムードが漂っている。そんな状況にも関わらず、本社経営陣の頭は『株主総会』のことで球団の戦力の緊急補強まで頭がまわらないようだ。
 「復活が期待されていたエース・館山昌平が再び右ひじを故障し、昨季、最多勝と新人王の二冠に輝いた小川泰弘まで怪我で欠いてしまいました。頼りになるリリーフ投手も見当たらず、投手陣は危機的状況です」(ベテラン記者)

 苦しいのは、ヤクルト本社も同じだ。13年3月期第2四半期(13年4〜9月)のヤクルト・医薬品部門の業績は前年同期比12.3%減の156億円で、営業利益も13.6%減と報告されている。それに加えて最大の問題は仏・ダノン社との関係だ。ヤクルトは13年4月、ダノン社との事業提携契約を解消している。
 「2000年、ダノン社が突然ヤクルト株の5%を保有し、大株主になりました。さらに買い増しは止まらず、ヤクルトは事業提携を契約し、ダノン社から役員を迎える代わりに、28%以上は保有しない約束を取り付けました。ヤクルト側はその後も必至に抵抗し、株所所有率を抑えてきましたが、13年4月の契約解消により、今後はダノン社が大規模な買い増しに動く危険性もあって…」(経済部記者)

 アジア市場の拡大を狙うダノン社のヤクルト株保有率は約20%。筆頭株主である。13年4月の会見ではダノン社との友好関係を伝えていたが、現在の両者は株の買い増しのタイミングを探り合う緊迫した状況が続いている。仮にヤクルトがダノン社に飲み込まれた場合、野球協約第28条に「外資は49%を超えてはならない」とあり、スワローズ球団はその時点で日本球界から“退場”となる。
 「スワローズは開幕直後にトレードを成立させましたが、大竹、中田賢、片岡など逸材の多かったFA市場にも参戦できませんでした。補強はドラフトとマイナーの外国人選手の獲得だけ」(前出・ベテラン記者)

 本社の危機的状況が補強費にも影響を影響したというのが、周囲の一致した見方だ。
 特に、リーグワーストの失点(172/14年5月6日時点)を記録した投手陣のテコ入れは急務で、水面下で国内トレードを模索しているという。
 「計算の立つ投手を獲るとなれば、多少の出血も覚悟しなければなりません。交換要員の犠牲になるのは野手陣でしょう」(同)

 ペナントレースで低迷したままでは観客収益にも影響が出る。本社がダノン社との駆け引きに勝ったとしても、スワローズには約20億円の赤字があるとされ、このままでは経営改革で球団存続の是非も問われかねない。広島、阪神、巨人の上位チームに一矢を報いるには投手の緊急補強しかない。その際、トレードの駒にされそうな好調の野手陣は「何で、オレたちが!?」の心境だろう。八方塞がりのこの状況は打開できるのか?

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