メッツでは先発5番手のヘンリー・メヒア投手(24)が先発から外されることになり、5月14日(日本時間15日)のヤンキースとのサブウエイシリーズ3戦目の先発が“空白”となっていた。
同試合で、ヤンキースは開幕5連勝中の田中将大投手が先発予定。メッツのテリー・コリンズ監督が松坂を先発候補の1人として、名を挙げたことから、田中と松坂の投げ合いが、がぜん期待されていた。
しかし、メッツ首脳陣の判断は若手の起用。3Aラスベガスから、ラファエル・モンテロ投手(23)を昇格させ、14日に先発させることに決め、松坂の今季初先発のチャンスは流れた。
この措置に関し、メッツのサンディ・アルダーソンGMは「ダイスケはリリーフとして、キープしておきたい。彼はブルペンで良い仕事をしてくれている。1度か2度の先発を任せるよりも、ブルペンで使うことの方がチームにとって有益」とコメント。当面、松坂をリリーフで使い続けることを明言した。
今季、松坂はマイナースタートとなったが、3Aで安定した投球を続け、4月16日(同17日)にメジャー昇格。ここまで(5月11日現在)、リリーフ専門で、10試合に登板し、13回2/3を投げ、0勝0敗1セーブ、奪三振は投球回を超える18個で、防御率は2.63の好成績を残している。
11年6月に右ヒジを手術し、復帰後の12、13年シーズンは低調だったが、今季は復調ぶりをみせている。日本でもメジャーでも、ほとんど経験がない慣れないリリーフ起用に応えているのは、あくまでも結果を出して、先発昇格を目指してのもの。しかし、首脳陣の思惑とはずれがあり、先発したい松坂の苦悩は続くことになりそうだ。
(落合一郎)