スポーツ
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スポーツ 2016年07月31日 14時00分
友成那智 メジャーリーグ侍「007」 快進撃の条件が出揃った「岩隈久志」勝負の後半戦
マリナーズ岩隈久志は今シーズン、開幕から失点が多く、シーズン前半を終えた時点(7月10日)の防御率は4.25という冴えない数字だった。それでもチーム最多の9勝をマークしているのは好投しなくても味方打線が大量得点してくれるからで、RS(9イニング当たりの得点援護)6.28はア・リーグの先発投手で3番目に高い数字だ。 防御率4点台という不調が続く最大の要因は、相性が抜群にいい捕手ヘスース・スークレが今年1月のウインターリーグで脚を骨折。長期欠場することになったため、新加入の正捕手アイアネッタと、同じく新加入の第2捕手クレベンジャーを相手に投げることになったからだ。 岩隈は、左打者には速球とスプリッターを高低に投げ分けて打者の目線を狂わせ、凡フライや三振に仕留めるパターンが基本線だ。しかし、新しい女房役は高低を効果的に使ったリードができず、スプリッターを痛打されるケースが続出。 一方で、右打者にはスライダーとシンカー(シュート軌道の速球)を両サイドに投げ分けてゴロを引っかけさせるピッチングが、ある程度機能していた。しかし、日によってインサイドを効果的に使えないときがあり、その時は、攻めあぐねて甘く入ったシンカーやスライダーを長打にされるケースがよくあった。 それでも正捕手のアイアネッタは経験が豊富なので、大量失点するケースは少なかったが、第2捕手のクレベンジャーを相手に投げた7試合は「バッテリー防御率5.57」が示すように大量失点することが多かった。 そうなった最大の要因は、クレベンジャーが弱肩で盗塁阻止力が低いため、岩隈が一塁走者のけん制にエネルギーを割かれ、打者に集中できなかったからだ。 岩隈はメジャーで最も盗塁を許さない投手の1人と評価されている。一昨年はア・リーグの先発投手で唯一許した盗塁がゼロだった。それによってクイックのうまさは他球団に広く認識され、昨シーズン、岩隈が投げる試合で盗塁を試みるチームはほとんどなかった。 しかし、今シーズンはクレベンジャーの弱肩が岩隈のクイック能力を無力化する結果になったため、相手チームが積極的に盗塁を敢行するようになったのだ。 このように岩隈は、女房役の能力不足で、本来のピッチングができないまま投げ続けていた。そのため個々のボールの切れは悪くないのに、失点と被本塁打がかさみ、防御率が4点台に張り付いたまま一向に改善される気配がなかった。 光明が見えてきたのは6月下旬のことだ。 「全治6カ月」と発表されていたスークレが早い回復を見せ、6月20日に3Aでプレーを再開したのだ。 しかも、時を同じくして第2捕手のクレベンジャーが守備中に打者のファウルチップを右手に受け、骨折するアクシデントに見舞われ、DL入りを余儀なくされたのである。 当初、その代役として3Aから呼ばれたのは、昨年まで正捕手だったズニーノだった。しかし、ズニーノは岩隈をうまくリードできない。そのため、7月6日に岩隈専用捕手としてスークレが3Aから引き上げられ、7月8日のゲームで今年初めてバッテリーを組むことになった。スークレは、相変わらずバッティングがお粗末で、3Aでは打率が1割5分7厘。しかし、岩隈との相性のよさを評価され異例の昇格となったのだ。 岩隈・スークレのバッテリーが対戦したのは、昨年のワールドシリーズ覇者ロイヤルズ。打線にパワーと走力を兼ね備えた好打者を揃えるチームだが、岩隈はスークレの好リードで初回、先頭打者と次打者を連続して3球三振に仕留める上々の滑り出しを見せた。その後も岩隈は緩急とインサイドを効果的に使う投球でロイヤルズ打線を翻弄。7回3分の2を1失点に抑えた。失った1点は三塁手シーガーの判断ミスによる失点だったので、本来なら無失点で降板できたゲームだった。 注目されるのは、マリナーズが今後もスークレをメジャーに残し、岩隈専用捕手として使い続けるかだ。 スークレはリードにすぐれ、強肩で、ボールブロックもうまい。しかし、バッティングはかなりひどい(メジャー4年間の通算打率は1割8分0厘)。チームとしては一発のあるズニーノを第2捕手として使いたいのが本音だ。しかし、岩隈の好投を引き出す能力も無視できず、8月末まではズニーノとスークレを交互にメジャーに引き上げて、なるべく多く岩隈がスークレとバッテリーを組めるようにするだろう。そして、ベンチ入りの枠が25人から40人に増える9月1日以降は、スークレを岩隈のパーソナルキャッチャーとして活用することになると思われる。 岩隈は味方の得点援護によく恵まれて前半戦9勝した。7月15日から再開したシーズン後半は先発する試合が14試合あると予想されるが、10回以上スークレとバッテリーを組むことができれば17勝以上も夢ではない。ともなり・なち 今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流。アメリカ野球に造詣が深く、現在は大リーグ関連の記事を各媒体に寄稿。日本人大リーガーにも愛読者が多い「メジャーリーグ選手名鑑2016」(廣済堂出版)が発売中。
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スポーツ 2016年07月31日 12時00分
棚橋弘至がまさかの3連敗で連覇に赤信号!新日本G1波乱の幕開け
新日本プロレス真夏の最強決定戦「G1クライマックス26」が18日、札幌・北海きたえーるで開幕した。A、B両ブロックの開幕から3試合を振り返ってみたい。 開幕戦ではAブロック公式戦が行われ、棚橋弘至が初出場のSANADAに、IWGPヘビー級王者オカダ・カズチカがノアから参戦した丸藤正道に敗れるという波乱の展開に。開幕戦の最後をノアの選手が締めるという新日本勢にとっては屈辱的な出来事があった。 Bブロック公式戦の初戦となった22日の後楽園ホール大会では、YOSHI-HASHIが前IWGPインターコンチネンタル王者ケニー・オメガを新技カルマで破る大金星を挙げる。YOSHI-HASHIは「試合前に俺が勝つと思った人は少なかったはず。でもこれでコイツちょっとやるんじゃないか? って思ったヤツが増えたでしょ。その繰り返しが積み重なることで、ものごとは一瞬で変わる」とケニーの一瞬のスキを逃さずに畳み込んで勝てた喜びを語った。この日はさらに、永田裕志が“本命”内藤哲也に完勝。EVILはIWGPインターコンチネンタル王者マイケル・エルガンに力負けすることなく圧勝。メインでは本間朋晃がNEVER無差別王者の柴田勝頼に勝利を収めるなど、怒涛の金星ラッシュに会場は最後まで興奮の坩堝だった。 この結果により、IWGPヘビー、インターコンチ、NEVERの新日本三大王者が揃って初戦を落としたことになる。43年ぶりに開催された23日の東京・町田大会。ここでも波乱は止まらない。バッドラック・ファレが丸藤を圧殺。丸藤はノアにはいないタイプであるファレのパワーファイトに終始押されていた。オカダはSANADAを返り討ちにして初日を出したが、メインでは地元から近い真壁刀義が大奮闘。棚橋を相手に必殺フルコースで勝利した。 24日は再び東京・後楽園でBブロック公式戦が行われ、注目の柴田vs中嶋勝彦は柴田が勝ち、メインでは内藤がエルガンに勝利。最後はマイクで内藤節を炸裂させ大会を締めた。 25日の福島大会は、開幕から2連勝と小島聡から譲り受けた“最後のG1”で、好調なスタートを見せている天山が、丸藤と対戦。この試合が手に汗を握る大熱戦となり、最後は丸藤が不知火で勝利したものの、最後まで怯まずに向かっていった天山に対して大きな拍手が送られ、丸藤も敬意を払って一礼した。前日の後楽園大会では「明日から行きます」と仕切り直しを誓っていた棚橋だが、タマ・トンガが盟友カール・アンダーソンの必殺技ガンスタンを見事に決めて棚橋から大金星を挙げる。棚橋はまさかの3連敗でいよいよ後がなくなった。メインではオカダがCHAOSの仲間になってから初めてとなる後藤洋央紀との対決を制して2勝目。オカダはペースを取り戻したように見える。 27日の長野大会。永田がYOSHI-HASHIを破り無傷の3連勝とすると、メインではNEVER王者の柴田とインターコンチ王者のエルガンによるチャンピオン対決が実現。開幕2連敗中のエルガンが奮起し、柴田をパワーで圧倒。うれしい公式戦初勝利を挙げ、マイクで大会も締めた。 3試合を終えた両ブロックの成績は次のとおり。(※勝ち2点、引き分け1点、負け0点)<Aブロック>真壁刀義 6点天山広吉 4点オカダ・カズチカ 4点後藤洋央紀 4点丸藤正道 4点石井智宏 2点SANADA 2点バッドラック・ファレ 2点タマ・トンガ 2点棚橋弘至 0点<Bブロック>永田裕志 6点本間朋晃 4点内藤哲也 4点中嶋勝彦 4点ケニー・オメガ 4点柴田勝頼 2点マイケル・エルガン 2点YOSHI-HASHI 2点EVIL 2点矢野通 0点 序盤3試合では両ブロックともに得点配分が同じ結果となった。しかし、序盤の結果がそのまま最後まで反映されたのは第1回大会で全敗し、第6回大会では逆に全勝優勝を収めた長州力ぐらいで、G1は中盤から終盤にかけてもつれていく傾向が強い。出場選手が増えてきた近年は特にそういうイメージがあるが、中盤以降に連敗すると優勝争いから脱落してしまうだけに、どの選手もまだまだ予断を許さない状況にあるが、棚橋が序盤で3連敗したのは痛い。優勝ラインが3敗までと想定すると、このあと6連勝する以外道はなく、昨年優勝の棚橋連覇への道は極めて厳しいと言わざるを得ない。はたして棚橋弘至にミラクルは起きるのだろうか?(どら増田)<新日Times VOL.28>
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スポーツ 2016年07月31日 12時00分
2017年3月・WBC選手選考スタート 小久保監督と侍ジャパンの行方
2017年3月、第4回WBCで野球・日本代表の侍ジャパンを指揮する小久保裕紀監督(44)。その小久保監督の任期は「第4回WBCまで」となっている。同大会の結果次第だが、小久保監督の続投も十分に考えられる。しかし、17年3月以降の代表監督は『東京五輪』も戦うことになる。追加種目として、野球・ソフトボールの復活が濃厚となったことで(16年7月時点)、代表監督人事は慎重に判断しなければならない。 「小久保を代表監督に推したのは、コミッショナー特別顧問の王貞治さんだとされています。王氏は東京五輪のエンブレムを選び直す会合でも尽力されているので、東京五輪を戦う監督は誰が相応しいのかという話し合いになれば、やはり相談することになると思います」(球界関係者) 小久保代表監督が誕生したのは、現役を引退した翌年の13年10月。ホークス、巨人両球団で主将を務めた人望、92年バルセロナ五輪を選手として戦った“国際経験”が買われたという。 このまま、野球・ソフトが追加種目としてオリンピックに復活した場合、小久保監督の任期を考えると、17年3月以降の代表指揮官も『4年』を託されるのではないだろうか。だとすれば、2020年東京五輪、2021年第5回WBCの両大会を指揮することになり、その責任は重大だ。 小久保監督の采配について、こんな声も聞かれた。 「昨年、プレミア12の準決勝で韓国に逆転負けを喫しました。小久保監督は自ら『継投ミス』と話し、以後、代表チームに大ベテランの権藤博氏が投手コーチとして加わったのはその影響とされています」(前出・同) その小久保発言について、色々な意見がある。シンプルに指揮官の継投ミスとする声、そして、逆転の当事者となった投手を庇おうとした親心。さらに、投手を代表チームに派遣した各球団から“登板制限”があり、思い通りの継投ができなかったとするもの。追加点を上げるチャンスのあった7、8回で淡白な攻撃をし、「油断していた」と指摘する声も聞かれた。 「侍ジャパンが常設された目的は、国際試合による新たな収益源を確保するためです。現時点で侍ジャパンの試合は超満員になっていませんし、テレビ視聴率もさほど高くありません。そういう状況を考えると、ネームバリューのあるOBを起用する可能性も捨てきれません」(ベテラン記者) あくまでもウワサだが、NPB内では前広島監督の野村謙二郎氏が推されているという。ソフトバンク指揮官を退任した秋山幸二氏、“WBC監督の経験”がある原辰徳氏もまだ老け込む年齢ではない。第4回WBCでは王座奪回が必須だ。野球・ソフトは追加種目に選ばれたとしても、それがゴールではない。オリンピックの公式種目に復帰する目標があり、そのためには東京五輪での金メダル獲得はWBCでの王座奪回以上に重要となる。 「小久保監督はいずれホークスの監督になるという、ファンの待望論もある。長く代表監督を務めることはないと思うが…」(前出・同) 小久保監督の続投を含め、第4回WBCは野球界にとって重要課題を克服するための第一歩となりそうだ。すでに水面下ではその代表選手選考も始まっているという。
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スポーツ 2016年07月30日 17時05分
2017年3月・WBC選手選考スタート 小久保監督がキーマンに挙げる意外な選手
2017年3月、第4回WBCが開催される。野球・日本代表の侍ジャパンを指揮する小久保裕紀監督(44)がこれまで代表選手を招集する度に繰り返してきた言葉が「若手中心の…」だ。将来を見据え、国際試合の経験を積ませる。そのビジョンに反対する者はいないが、こうも言われてきた。 「若手中心とはベストメンバーではないということか?」 これまで、若手中心のチーム編成を重ねてきたのは、第4回WBCを勝つためである。これまで招集されなかった30代の選手がメンバーに加わることはないだろう。しかし、代表未経験の若手の招集は「ある」という。目下、小久保監督のお気に入りは阪神・原口文仁捕手(24)だ。 「一部メディアに明かしたように、小久保監督が求めているのは『打てる捕手』です。原口は体格も大きく、小久保監督は城島健司氏を重ねて見ています」(球界関係者) 同じく阪神の左腕で今季に頭角を現した岩貞祐太投手(25)にも興味を示している。攻撃的なピッチングを買っており、新人の高山俊外野手(23)、内外野どこでも守れる大和選手(28)にも注目しているという。こうした情報を聞かされると、阪神の若手が多く招集されそうだ。当然、ソフトバンクからも大量に選手が選出されるだろう。また、トリプルスリーを達成し、今季も打撃好調な東京ヤクルト・山田哲人(24)や広島の田中広輔(27)、菊池涼介(26)、丸佳浩(27)らの若手にも熱い視線を送っているそうだ。おそらく、第4回WBCを戦う侍ジャパンは「虎、鷹、鯉、燕」から大量選出されることになるだろう。 「巨人からは坂本(勇人=27)の招集は間違いないが、あとは菅野(智之=26)、澤村(拓一=28)だけになるかも。長野(久義=31)、小林(誠司=27)は当確ラインギリギリにいったところ」(前出・同) 小久保監督は投手の中心は大谷翔平(22=北海道日本ハム)で考えているそうだ。4番はDeNAの筒香嘉智(24)で考えており、北海道日本ハムの中田翔(27)は今季不振だが、終盤戦までに本来の当たりを取り戻せば招集するという。 「4番バッターらしい4番タイプが少ない。外国人選手に4番を託すチームも多くなり、日本人の4番タイプが育ちにくい状況です。中村剛也(32=埼玉西武)は近年故障が多いので心配しています。安打製造機の秋山翔吾(28)よりも、一発のある森友哉(20)の調子を心配している感もあります」(前出・同) 4番タイプ、長打の期待できるバッター。原口を高く評価するのもこうした状況が影響してのことだろう。「虎、鷹、鯉、燕」から大量選出の情報もそうだが、侍ジャパンのチーム編成に関する情報を聞かされると、球団が生え抜きのクリーンアップを育てることがいかに重要かが再認識させられる。先走った話になるが、来春、侍ジャパンが苦戦するようなことになれば、それは安易に外部補強に逃げた一部球団も責任を問われるべきではないだろうか。
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スポーツ 2016年07月30日 14時00分
金本・阪神「自力優勝消滅」で早くも始まった戦犯探しトラ劇場
坂井信也・阪神球団オーナーが、7月11日のオーナー会議で漏らした「タイガースは消滅した」という発言が、物議を醸している。自力優勝が消滅し、最下位を争うチーム状況を表現したのだろうが、コーチ経験すらない金本憲知監督(48)を誕生させた判断に誤りがあったことを言外に認めたともとれるからだ。 開幕当初こそ順調だった金本阪神は、交流戦から次第に失速。前半戦87試合を37勝47敗3分、首位広島に14.5ゲーム差の5位でターン。金本監督は「ここまで打てないとは想像していなかった。鳥谷敬、ゴメスのここまでの不振は想定外。考えられないミスが多かった」と振り返った。 これに「待ってました」とばかり、阪神のOB連中が食いつき、お家芸ともいえる足の引っ張り合いが始まった。「コーチ経験のない人に監督は無理」「超変革を唱えながら起用しているのはベテランばかり」という声が上がっているのだ。 「それぞれのOBが、契約するスポーツ紙などで金本批判を繰り返しています。新人監督の1年目としては異例の早さです」(スポーツ紙デスク) 批判はこれまでもあったが、金本監督の後見役である星野仙一氏によって抑えられてきた。しかし、球団副会長を務める東北楽天が借金11、首位ソフトバンクに20.5ゲーム差の4位に低迷し、金本監督を擁護する余裕などない。 本来なら一気に政権交代へと動いてもよさそうだが、金本監督は今季から3年契約を結んだばかり。しかも球団は「2年間最下位になってもいいからチーム改革を」と三顧の礼を尽くして就任要請した経緯があるため、面と向かった退陣要求はしづらい。 そこで出てきたのが、自主的な給与カット、一部返上の要求だという。舛添要一前都知事は例外だが、政財界の首脳は結果を残せなかったりした場合、自主的に給与の一部返上を申し出ることが多い。 「金本監督の年俸は推定1億2000万円と、12球団の最高クラス。これを自主的に返上させ、嫌気の差した金本監督に早期退陣させるというシナリオです。経費節減に繋がるとあって球団もOB連合の論調に好意的。いかにも浪花の商人らしい発想ですが…」(阪神OBの野球解説者) 自力Vが消えた以上、球団はチームが最下位になることを願っているフシがある。OB連合が「もらい過ぎだ」とファンを煽り、監督が年俸の一部自主返上を申し出る。そうなれば、選手の年俸も一気に下げられ、代わりに反骨心が生まれる。実は、これこそが金本監督が考える「超変革」という。 冒頭に記した坂井オーナーの“阪神は終わった”発言は、金本監督と意を通じた出来レースという見方もある。案の定、罠にはまったOB連がここぞとばかり、あら探しに躍起になっているからだ。 頭の中も筋肉の塊のように映る金本監督だが、実は結構な寝業師。阪神OBを見事に手玉にとっている。これもまた、「トラ劇場」。
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スポーツ 2016年07月29日 14時00分
25年ぶりのリーグ優勝を目指す 広島カープ圧倒的黒字経営の秘密
広島市の人口は約118万人、県全体でも285万人にすぎない。にもかかわらず、広島カープは昨年、211万人もの観客を動員し、今年はさらにそれを上回る勢い。それも当然、チームが20年ぶりの前半戦首位ターンを決めたからだ。 このまま好調を維持し、1991年以来四半世紀ぶりのセ・リーグ優勝を果たした上、クライマックスシリーズのファイナルを勝ち抜いて日本選手権に進出すると仮定すれば、県内だけで「経済効果は300億円!」との試算も出ている。何より24年間も優勝から遠のく中で40年にもわたって黒字経営が続き“超優良企業”でいられるのはなぜか−−。 今年は2位以下に10ゲーム差をつけ、8月中のマジックナンバー点灯を確実視されたこともあり、親会社を持たない「広島東洋カープ」の経営手法が今、あらためて見直されている。 ドームとの一体経営で黒字を計上しているソフトバンクと、大都市に本拠地を構え伝統に裏打ちされた人気を誇る巨人と阪神を除けば、他の球団は年間20億から30億の赤字が続く。その分を親会社から宣伝費の名目で穴埋めしてもらっているのがプロ野球球団経営の実情だ。そんな中で1975年(昭和50年)以降、ずっと黒字を続けているのが、地方球団で弱小球団の代名詞ともなっていた広島。そこには節約術と斬新なアイデアがもたらす黒字追求の方針が見て取れる。 カープの経営は株式会社広島東洋カープが行っている。筆頭株主はマツダ(自動車メーカー)の創業家でカープのオーナーを務める松田元氏の42.7%。マツダ本社も34.2%保有するが、経営にはタッチしておらず、独立で経営している。これが市民球団と言われるゆえんである。 今季開幕時点での支配下登録された選手の年俸総額は18億9791万円。これは12球団中9番目で、1位ソフトバンク(41億7577万円)、2位巨人(32億9800万円)よりかなり低い。 もっともこれには、メジャー復帰の黒田博樹投手の6億円年俸も含まれており、実質的には球界最低水準にある。 「それでいて打率トップ10に3人の野手(鈴木誠也、新井貴浩、菊池涼介)、防御率トップ10に3人の投手(ジョンソン、野村祐輔、黒田博樹)を抱えながら選手の総年俸を低く抑えることができるのは、独自の選手獲得法を実施しているからです」と解説するのはカープOBの野球解説者。 毎年、新人選手は即戦力の投手を除けば、将来有望な高卒野手や甲子園未経験の高卒投手に絞って獲る。要は大学や社会人で名が売れた後では、契約金や年俸が高額になるが、その前に獲得することで格安に入団させることができるのだ。 「大学で野球素人の監督やコーチに指導してもらうより、環境が整い、練習量も豊富なプロ野球で“プロの指導者”が教えた方がはるかに選手は伸びる。そうして育成したのが前田智徳であり、東出輝裕、現在売り出し中の鈴木誠也です。育て上げ、高額年俸になったら放出して総年俸20億円を超えないように努める。コスト面もありますが、新陳代謝を図ることで若手が伸びるからです。年俸が3億円を超えれば黒田であれ、前田健太であれ、引き留めない。FAの申し出があればそれで商売をし、会社の収益を上げる。前田健太のポスティング移籍では2000万ドル(約24億円)を獲得し、過去最高益を記録しました。海外のサッカー界ではごく普通のやり方ですが、広島はプロ野球にそれを取り入れたのです」(同) もう一つは外国人選手獲得の独自ルート。広島は1990年、ドミニカ共和国に日本球界初の「カープアカデミー」を設立し、海外の逸材を安価で輩出するシステムを作り上げた。メジャーリーグでドミニカ出身の選手が活躍していることに目を付け、首都サントドミンゴ郊外にファームを作り、外国人選手の発掘に乗り出したのだ。 「現在ドミニカにはメジャーの30球団中28球団がアカデミーを開校していますが、カープは進出時期が早かったため、今なお最大級の規模を誇っています。これを前田の売却資金で1億円掛けて改修し、さらに充実させた。産地直輸入のため、だから好選手が安定的に、安価で獲得できるのです」(在京スポーツ紙海外担当記者) メガホンを使う、トランペットを吹く、オリジナルの応援歌やジェット風船…実はいずれもカープから生まれた風景だ。最近では「カープ女子」がけん引する女性ファンの獲得もしかり。 ソフトバンクのようにオーナーの一存で大盤振る舞いができない分、市民球団の広島カープは地元に根差した運営を心掛けている。 ファンを育ててグッズ収入や観戦料収入を増やすことに、絶えず知恵を絞っているのだ。
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スポーツ 2016年07月29日 12時24分
良好関係に亀裂? 選手会とNPBを引き裂いたコリジョンルールと日程問題
NPBとプロ野球労組・選手会の今後が懸念されている。しかし、本当の“労使交渉”の焦点は1つではないようだ。 「オールスター戦から『コリジョンルール』の見直しがされました。シーズン途中での見直しに選手会は反発し、NPB側は理解を求める説明にけっこうな時間を要しました」(ベテラン記者) いまさらだが、コリジョンルールは本塁上での衝突事故を防ぐために導入されたもの。守備者は走路を防いではならないとあるが、ペナントレース前半で判定が「セーフ」に覆ったプレーは4件。その“セリーグ第一号”の餌食にされた阪神・金本知憲監督(48)は球団を介して抗議書を送っており、どのチームも同ルールの導入を歓迎しているようには見えなかった。それでも、選手会がゴネた理由は「シーズン途中での変更は現場を混乱させる」とのこと。説明にあたったNPB側は「ルール変更ではなく、運用基準を見直すだけ」と伝えたが、選手会側は納得していない。 「コリジョンルール導入を強く訴えたのも選手会なんです。昨季まで阪神に在籍していたマートンにタックルされ、病院送りにされた選手もいましたかね。1年早く同ルールを導入したメジャーリーグでも最初は混乱していました」(前出・同) 選手会が噛み付いたのは、コリジョンルールのことだけではなかった。 「来季の開幕戦の日程を巡って、NPBは再度選手会を説得することになりました」(球界関係者) 来季の開幕戦はセ、パともに3月31日となる。しかし、その前に重要イベントが控えている。第4回WBC大会だ。選手会側は同大会とペナントレース開幕日が「近すぎる」とし、4月7日開幕を訴えた。 「3月31日開幕」は発表されているので、決定事項なのだが、こんな声も聞かれた。 「WBCの前回大会前、選手会は『出ない』とギリギリまでゴネていました。コリジョンルール、日程の件で選手会は労使交渉2連敗です。このまま引き下がるとはと思えません」(プロ野球解説者) コミッショナーが熊崎勝彦氏に代わって以来、NPBと選手会は良好な関係を築いてきた。NPB側は交渉を押し切ったものの、関係亀裂を懸念している。 「熊崎コミッショナーは評判が良い。過去のコミッショナーと違い、ほぼ毎日事務局に来て、書類に目を通し、担当職員とも打ち合わせをし、球団、選手会、取引先との相談事にも自ら加わっています。その熱心さに当初、氏のコミッショナー就任に反対だったパ・リーグも考えを改め、選手会とも良好な関係を築くことができました。コリジョンルール、日程問題など、話し合いだから、意見衝突があって当然ですが、今の熊崎体制を壊したくないという思いもあるようです」(前出・関係者) コリジョンルールの運用基準については見解の違いをなくすため、再度の話し合いが行われる予定。日程問題でこじれ、第4回WBC大会を戦う侍ジャパンの士気に影響するようなことがなければいいのだが…。
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スポーツ 2016年07月28日 14時00分
マリーンズ身売り!? 創業者の長女逮捕でロッテ財閥解体危機
日本では「お口の恋人」として子供の頃から親しみがあり、お隣の韓国では5位の巨大財閥であるロッテが、創業以来最大の危機に瀕している。 「創業者の重光武雄(韓国名・辛格浩)氏の長男・重光宏之(韓国名・辛東主)氏が日本法人、次男の重光昭夫(韓国名・辛東彬)氏が韓国法人の経営を任され、お互い不可侵を守ってきた。しかし、昨年末に長男の宏之氏がグループ3社の取締役を解任され、今年1月にはグループ持ち株会社ロッテHDの副会長の座からも外されたことをきっかけに、父親をも巻き込んでの兄弟ゲンカへと発展したのです」(経済ライター) そして今回、その“内輪もめ”さえ吹っ飛ぶ事件が勃発。武雄氏の長女(兄弟2人の異母姉)で、ロッテ奨学財団理事長の辛英子容疑者(73)が、背任収財や横領の疑いで韓国検察に逮捕されたのである。ロッテ免税店への出店の便宜を図る見返りに、日本円で約3億円の裏金を受け取ったという容疑だ。 日韓のロッテグループ売上高('13年度)の比率は、日本が4000億円で、韓国は4兆9000億円と差は大きいが、日本のロッテグループの利益率は高い。実はその中で目立っているのがプロ野球球団、千葉ロッテマリーンズの赤字だ。 「創業者の武雄氏は野球好きで知られ、日本では千葉ロッテ、韓国ではロッテジャイアンツと二つのプロチームを所有している。ところが、マリーンズの累積赤字は27億円ともいわれ、'10年に西村徳文監督が率いてリーグ3位からCSを勝ち上がって日本一になった“下剋上優勝”のときでさえ、20億円近い赤字だったといいます。実際、これまで何度も身売りが取り沙汰されてきましたが、武雄氏が首を縦に振りませんでした。だが、今回の騒動でマリーンズをこよなく愛する武雄氏が完全に経営から外れることになった。韓国検察はロッテ財閥の解体を狙っているとされ、そうでなくても球団が身売りされる可能性が現実味を帯びてきました」(同) かつて「ジプシー・ロッテ」と揶揄された不遇時代に逆戻りしてしまうのか…。ファンの心配は尽きない。
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スポーツ 2016年07月27日 14時00分
広島・黒田200勝達成で加速する「8月V」へ緒方マジック(2)
一般論として、球宴の監督推薦枠は、前年優勝チームの指揮官が独断で決めるものではない。相手球団の指揮官とも相談し、球団、選手の負担にならないよう、事前に意見交換するのだ。緒方監督はセ・リーグを指揮するヤクルト・真中満監督に「球宴2日前の7月13日が黒田の登板日である旨」を伝え、候補メンバーから外させたという。 「黒田を見たいと思うファンも多かった。でも、昨年の球宴登板が黒田の肉体的負担になったことも事実です。『監督推薦から外してくれ』とは言わず、登板予定日を伝えることで、そう仕向けたんです」(同) 指揮官2年目で、緒方監督もしたたかになっていた。 「黒田は自分が主役になるのはイヤみたいです。あくまでもチームに尽くす考えで、早く200勝を達成し、マスコミの喧騒を終わらせたいと思っています」(前出・スポーツ紙記者) 前半戦好調の要因は、『打線爆発』と『黒田効果』。黒田の速球に往年のスピードはないが、駆け引きでは凄味を増している。内外角に変化球を投げ分ける投球術が、広島が苦手とした交流戦の戦い方も変えた。 「セ・リーグの打者は変化球を捉える傾向が強く、パ・リーグの打者は外角球を踏み込んでフルスイングするイメージです。内角に変化球を投げ込む黒田の投球術に捕手の石原慶幸が覚醒し、若手投手にもどんどん内角球を要求していました。これが交流戦を勝ち越し、独走の足場固めに繋がりました」(スポーツライター・飯山満氏) 緒方監督は打線に“つなぐ意識”も徹底させた。 「レフト方向への安打が多かった菊池涼介ですが、今年は安打の半分以上が右方向です」(飯山氏) ちなみに1番・田中広輔の出塁率は3割8分4厘。2番・菊池の右方向へ打球が飛ぶ割合は、52.3%。3番・丸佳浩の打点はチーム2位の56。一発のあるエルドレッド、安打数の多いルナ、そしてチームトップの打点を稼ぐ新井と続く打線を、緒方監督は構築した(前半戦終了時点)。田中、菊池、丸の3人が活躍できる打線編成は、緒方監督のお手柄と言っていい。 「黒田はエース。主力の姿を、自身の背中で後輩たちに伝えようとしています。200勝達成時は派手なガッツポーズは取らないでしょうが、優勝と同じくらい、チームは盛り上がるはず」(前出・球界関係者) 2位巨人以下の勝率は、5割を切っている。黒田が後半戦の斬り込み隊長となれば、8月中の胴上げも見えてくる。メークドラマのリベンジ、25年ぶりのリーグ優勝('91年)は、男気・黒田の力投によって果たされる。
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スポーツ 2016年07月27日 11時30分
契約満了の優良助っ人の気になる去就
セ・リーグは広島が混戦状態を完全に抜け出し、マジックナンバー点灯も時間の問題となった(7月24日時点)。パ・リーグも北海道日本ハムが追撃しているが、福岡ソフトバンクの牙城は切り崩せそうにない。その影響だろう。水面下で『来季の補強』を検討し始めたチームも出始めた。 「今オフは外国人選手の動きが活発になるかもしれない」(球界関係者) 日本通算6年目、シーズン60本塁打の日本記録を樹立したヤクルト・バレンティンと、阪神の投打の主軸、メッセンジャーとゴメスが今季で契約を満了する。チーム内での評価、置かれた立場等から、「動く=他球団移籍」と見る関係者は少なくない。 「バレンティンに2013年の力はもうないよ」(プロ野球解説者) 60本塁打を放った2013年と比較すれば、衰えは否定できない。近年では速球派投手に差し込まれ、凡フライを上げるシーンも目立つ。しかし、打率2割9分台で、本塁打17はリーグ4位。打点61の数値から「まだまだチャンスには強い」とも評価する者もいた。ヤクルトは日本人野手が順調に成長しており、「バレンティンの残留は執着しない」との見方がされている。 「年俸3億6000万円(推定)。この年俸なら、少なくともフルシーズン出てもらわないと…」(前出・同) 高額年俸がネックとなりそうだ。クリーンアップではなく、その脇を固めるポジショニングでと外国人選手の補強を考えているチームならば、バレンティンは魅力的な選手というわけだ。 メッセンジャー、ゴメスの去就も気になる。 「メッセンジャーは『エース』の自負が強く、開幕投手の座を藤浪と争うなど、チームに対する愛着も強い。但し、残留となれば、現在の3億円(推定)以上を求めてくるでしょう。阪神が3億円以上を出すかどうかが分かれ目になる」(前出・関係者) “他球団移籍”の可能性がもっとも高いのは、ゴメスだろう。ゴメスはスタメン落ちや代打を送られる屈辱を味わった。理由は自身の不振とはいえ、元メジャーリーガーのプライドを考えれば、この先、モチベーションが上がるとは思えない。 「阪神の渉外担当は中南米系の選手獲得がスムーズにいくよう、定期的に現地入りしているそうです。中南米系選手の獲得ルートができたのは、ここ2、3年かな。今年1月からシーズン序盤に球団上層部も現地関係者に会うなどし、関係強化に努めていました」(同) このとき、球団上層部が現地入りしたのは「将来のためのパイプ作り」だろう。だが、ゴメス、メッセンジャーの慰留に失敗した際のことも念頭にあったはずだ。 今季、外国人選手に泣かされたチームがいくつかある。巨人のギャレットは守備難で、DeNAはクリーンアップを予定していたロマックが機能しなかった。 「ゴメスは一塁しか守れないし、バレンティンも守備は決して巧くない。DH制のパ・リーグ球団が獲得に動くかもしれない。2割7分台、本塁打20本台でいいという計算なら、両選手とも確実に計算できます」 近年のプロ野球では、他球団が解雇した外国人選手を獲得する傾向もある。爆発的な活躍はないが、確実に計算できるからだ。来季の補強策として、ゴメス、バレンティンの周辺調査が始まった。
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