スポーツ
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スポーツ 2016年06月21日 14時00分
金本阪神「超変革第2弾」血の入れ替えリスト(1)
交流戦突入と同時に大失速−−。 4勝8敗と大きく負け越し(6月13日時点)、観客席を味方に付けているはずのホームゲームでも負けが込んでいる。金本知憲監督(48)は「これが実力」、「恥ずかしくないのか!?」と爆発寸前である。よって、チーム再建の『超変革』も第2弾に突入するという。 「去年までなら、負けが込んでくると、選手は下を向き、ベンチも静まり返っていました。それが今季は、選手全員がベンチから乗り出して試合を見ているし、声も出している。何かきっかけが掴めれば…」(在阪記者) 阪神には『裏・格言』なるものがある。 「チャンスはピンチ、ピンチは大ピンチ」 チャンスになれば、代打が送られる。その代打は大歓声を背に受けたことで萎縮して打てず、再び二軍落ち。ピンチに関しては言うまでもないだろう。この裏格言は90年代から言い伝えられていた。 「この裏格言が、金本監督になってから消えつつあります。選手たちは試されているんです。金本監督は必死に頑張っている選手にはチャンスを与えています。チャンスを与えられた選手は活躍した。でも、今は『壁』にぶつかってもがいているところ。ここを乗り切れば、ホンモノでしょう」(球界関係者) しかし、チャンスを与えるだけでは、本当の意味で強いチームにはなれない。金本監督には“棚上げ”されたままの責務が残されているのだ。 「昨秋の就任会見後、金本監督はフロントから、ある選手名簿を見せられています」(同) その選手名簿とは、“解雇候補者のリスト”である。「どの選手がいらないのか?」と問われ、金本監督はひと通り目を通しただけで、「まだ分からない」と言って突き返した。 「選手をクビにするのも、監督の仕事ですからね。阪神に限った話ではありません」(同) 結果、人員整理はフロントが代行することになった。 選手の側にしても、そうだ。一般論として、『戦力外通告』を受ける選手は、自分の立場、状況を薄々感じているもの。しかし、金本監督の「分からない」という発言は、そういう窮地にあった選手たちに「ラストチャンスをもらった」と解釈された。 「たとえば今年、プロ12年目で初の開幕マスクを勝ち取った岡崎太一がそうではないか、と。でも、岡崎は二軍でくすぶっているときも自発的にブルペンに入って味方投手の練習相手をするなど、チームに尽くしてきた選手です。チームに尽くした後に自分の練習をし、そういう努力が実った結果です」(チーム関係者) 今年、育成契約選手から這い上がってきた捕手の原口文仁も同様だ。 「近年、阪神に対し、『使わないのなら出してくれ』とトレードの申し込みが殺到していたのも岡崎らです」(他球団スタッフ)
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スポーツ 2016年06月20日 16時00分
プロレス解体新書 ROUND6 〈新生UWFの旗揚げ〉 最強を目指す闘いへの過渡期
1988年5月12日、後楽園ホール。新日本プロレスを追放された前田日明が旗揚げした新生UWFは、大いなる熱狂で歓迎されるとともに、その後のプロレス、格闘技界に一石を投じることになった。 「選ばれし者の恍惚と不安、二つ我にあり」 新生UWF旗揚げ戦『スターティング・オーバー』の試合前になされた前田のあいさつは、今もプロレス界の名言の一つとして語り継がれている。もともとはフランスの詩人ポール・ヴェルレーヌによるもので、太宰治の小説などにも引用されている(原典では『選ばれてあることの恍惚と不安と二つ我にあり』)。 続けて前田は「選ばれた者としての自負とこのままでやっていけるのかという不安」と、言葉の意味を説明している。 このフレーズにより多くのUWFファンは、「U戦士はプロレス界から選び抜かれた精鋭」と認識し、また、それを応援する自身のことも「ほかのプロレスファンとは違って真贋を見極める目を持つ者」と、自負することになった。 カール・ゴッチやシーザー武志、藤原喜明(U参加は翌年)らがオブザーバーとしてリングサイドで見守る中、この日に組まれたのはわずか3試合。 第1試合 高田延彦vs宮戸成夫(優光) 第2試合 中野龍雄(巽耀)vs安生洋二 第3試合 前田日明vs山崎一夫 所属6選手による対戦カードは、高田戦が手合い違いからエキシビション扱いになるなど、勝敗についての興味はさほど持てるものではなかった。それにも関わらず、チケットは発売開始からわずか15分で完売。後楽園ホールが入るビルの非常階段には、開場を待ちきれないファンが列をなした。 「チケットが“発売数分で完売”とか“行列ができた”などはバブル期によく見られたマーケティング手法で、発表をそのまま鵜呑みにはできないが、前田の復帰を待ち望む声が大きかったのは確かです」(プロレスライター) 旗揚げの前年、試合中に長州力の顔面を背後から蹴り上げ、重大な故障をさせたとして、前田は新日との契約を打ち切られた。アントニオ猪木が前田とともに滝に打たれるなど、和解ムードを漂わせながらも、結局、新日復帰とはならなかった。 「次世代のエースとしてファンからの信奉を集めていた前田。弾圧を受けるほど信者の信仰心が高まる新興教団のごとく、新日からの理不尽な扱いを受けたことで、より人気が沸騰しました」(同) 新生UWFがどんなファイトを見せるかは、多くのプロレスファン共通の関心事でもあった。 かつて「ごちゃごちゃ言わんと誰が一番強いか決めたらええんや」と言い放った前田が、新日という既成団体の枠から外れたときに、いったい何をやらかすのか。 つまりは“ガチンコ”かどうか、それこそが興味の中心であり、ファンの期待をあおるように専門媒体もはやし立てた。中でも〈プロレスという言葉が嫌いな人、この指とまれ〉と表紙に打って、UWFの記事を掲載した『格闘技通信』はその顕著な例であろう。 では、実際の試合はどうだったか。 「相手を壊そうが何をしようが、勝利が最優先される闘いを真剣勝負と言うならば、UWFは否です。あくまでも興行を意識したプロレスでした。わずかな所属人数で仲間を潰したのでは、興行が成り立たない。UWFの人気=前田人気である以上は、前田がその看板を背負わなければファンもついてこない。旗揚げ当初、すでにその道の専門家からは『UWFは格闘風プロレス』と喝破する声もありました。ただその一方で、試合形式はどうであれリング上の選手たちが真剣であったことには間違いありません」(同) 近年になってはUWFを「格闘技をかたったプロレス」と批判する声もあるが、しかしその意見は早計だ。総合格闘技という概念がなかった時代のこと(佐山聡の主宰した修斗が初のプロ興行を行ったのは新生UWF旗揚げの翌年)、真の最強を目指す戦いへの過渡期であり、試行錯誤の段階であったと理解すべきだろう。 この日のメーンイベント、前田vs山崎の一戦は、新日参戦時にはさほど目立った活躍のなかった山崎の予想外の奮闘によって、大いに盛り上がることとなる。山崎のしなるようなハイキックで前田がダウンすること5回。後のUWFルールであれば、この時点で山崎の勝利である。 しかし、前田はふらふらになりながらも、ファンの声援を背にここから巻き返す。キャプチュード、ニールキックで山崎を追い込むと、最後は片羽締めで25分に迫る激闘を制した。 「これからのUWFは自分たちの信じた道を進んでほしい。そして最後まで仲間割れしなかったら最高」 これは大会直後のシーザー武志のコメントである。
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スポーツ 2016年06月19日 16時00分
今だから書けるモハメド・アリvsアントニオ猪木 「格闘技世界一決定戦」の真実 〜新間寿(新日本プロレス元専務)〜(2)
試合は、猪木が寝転がった状態からアリの足に蹴りを仕掛け、アリのパンチが届かず攻めあぐねるという展開。結局、両者決め手に欠け、15ラウンド引き分けに終わった。 翌日のスポーツ新聞では「世界中に笑われたドロー アリ・猪木」「“スーパー茶番劇”なにが最強対決」と酷評され、詐欺、ペテン師呼ばわり。一般紙も「猪木・アリ“真昼の決闘”寝たきり猪木にアリ舞えず」と皮肉った。 これは、ルール説明が不徹底だったのが原因だ。 アリ側から押し付けられたのは、「アリの頭への攻撃は禁止」「空手チョップ、頭突き、喉への攻撃禁止」「立った状態のキックは禁止」「肘と膝を使った攻撃は禁止」「ロープへ触れた相手への攻撃禁止」という厳しいルール上の制約。猪木には極めて不利なルール。それが判明してからは「名勝負」と評価されることが多くなった。 実は、ここからが私のアリとの戦いだった。一方的かつ度重なるルール変更に抗議すべく、後払い分の120万ドル(3億6000万円)をペンディングしていると、これが裁判に発展したのだ。それも未払いの120万ドルに、ペナルティー分の3000万ドル(90億円)を加えた総額3120万ドルを支払えという容赦ないものだった。 これが私の責任にされ、新日本プロレスの営業本部長から平社員に降格され、給料も減額。この債務処理にどれだけ苦しめられたことか…。弁護士同士の話し合いは1年半続いたが、決着することはなかった。 この危機を救ってくれたのがアリだった。私が弁護士を外してハーバード・モハメド(アリファミリーのボスでプロモーター)と膝を詰めて話し合い、あの試合がいかにフェアな戦いで、いまあの試合のためにアントニオ猪木がどれだけの債務を背負っているか、苦しみを乗り越えながら毎日試合を続けて借金返済に努力しているか…。そういった事情でこの裁判を終わらせてもらいたいと心を込めて説明すると、その場でアリに電話をしてくれた。 アリは「私はイノキさんをリスペクトしている」と言ってすべてをチャラにしてくれた。 あの試合の6ラウンドで猪木はアリをつかまえて倒し、上になった。そのときに反則負け覚悟で肘を一発入れていれば終わっていた。しかし、猪木はそれをしなかった。判定の点数表で猪木が勝っていたこと。そしてドローこそ、唯一最大の幕引きだったことをも知っていた。そしてなにより、猪木が最後までルールを守り、自分も正々堂々と戦ったことを誇りに思っていた。それが借金チャラの真実だ。 今回の「世界格闘技の日」制定は、40年前の猪木VSアリ戦が「現在へ続く全世界レベルでの総合格闘技の礎になった試合」という偉業を称えるものである。 実際、この試合が、ミュンヘン五輪の柔道金メダリスト、ウィリアム・ルスカとの異種格闘技戦につながり、現在のアルティメットやK-1、格闘技人気の先駆けとなった。(文中敬称略)
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スポーツ 2016年06月19日 12時00分
新日本プロレス「ライオンズカフェ」が原宿に! 選手コラボメニューも登場!
新日本プロレスは17日、原宿のエンタテインメント・コラボレーション・カフェ「AREA-Q」において「新日本プロレス ライオンズカフェ〜44周年YEAR 原宿夏祭り!!〜」(以降、ライオンズカフェ)を7月10日(日)までの期間限定でオープンさせた。新日本では団体ロゴの獅子になぞらえ、創立44周年を迎える今年を“獅子(44)”の年・ライオンズイヤーとして様々な企画を考えており、今回のライオンズカフェもライオンズイヤー上半期最大のファン感謝祭と位置づけされた目玉企画だ。 ライオンズカフェはコアファンからビギナー、話題のプ女子や家族連れまで幅広い層に新日本プロレスの魅力に触れ、語り合い、飲み食らってもらいたいというテーマのもと、店内にはチャンピオンベルトのレプリカやトロフィーなども展示されているほか、カフェ限定オリジナル映像の上映や新日本の歴史を振り返る展示物も掲示されている。また、ライオンズカフェの注目は選手とのコラボメニューだ。主なメニューは次のとおり。■真壁刀義:マカベミアチョコレートケーキ真壁公認のライオンズカフェオリジナルスイーツ。キャラメルグラサージュの上にチェーンと炎をイメージしたチョコレートと、カラメルマカダミアナッツ。滑らかな口どけのチョコレートムースの中にはバニラを贅沢に使用したバニラムース、カリカリとした食感のマカダミアナッツでアクセントをつけた。生地の底にはアーモンドを使用した厚めのチョコレートのフィナンシェで身も心もとろける美味しさとのこと。※各回、数量限定での販売■真壁刀義:キングコングスムージー【黒蜜きなこバナナスムージー】※ソフトドリンクバナナスムージーをベースに黒蜜きなこをトッピングした。■棚橋弘至:スリングブレンド(アイス/ホット)【豆乳ラテ】※ソフトドリンク女性に人気の豆乳を使用したラテ。■オカダ・カズチカ:RAIN MAKER【ラズベリージンジャー】※ソフトドリンクイメージカラーに合わせ、ラズベリーシロップとジンジャーエールを使用。■内藤哲也:DESTINO【ロイロジャース】※ソフトドリンクコーラとグレナデンを使用したドリンク。■永田裕志:ブルージャスピス【ブルーカルピス】※ソフトドリンク永田のイメージカラーである青をポイントにしたブルーカルピス。■獣神サンダー・ライガー:怒りのシャンディガフ【シャンディガフ】※アルコールライガーの華麗なイメージをゴールドのシャンディガフで表現している。■KUSHIDA:ベスト オブ ザ スーパー ハイボール(BOSH)【ブラックハイボール】※アルコールヘルシーなハイボール好きを公言しているKUSHIDAをイメージした。■本間朋晃:KoKeShi【グレープフルーツカルピスソーダ】※ソフトドリンク本間の黄色をイメージし、グレープフルーツの酸味とカルピスの甘さが調和した一杯。■天山広吉:バッファローフロート【コーラフロート】※ソフトドリンク天山選手のバッファローのイメージをコーラフロートにチョコスティクでツノを表現している。■小島聡:コジコジオレンジ【カシスオレンジ】※ソフトドリンク小島のコスチュームをイメージしたオレンジ色のドリンク。■後藤洋央紀:荒武者【レッドアイ】※アルコール男らしいイメージをビールで、イメージカラーの赤をトマトジュースで表現した。■矢野通:矢野の一杯【鬼殺し+クランベリー】※アルコール矢野の得意技と同じ名前のお酒・鬼殺しを使用したドリンク。イメージカラーの赤を強調するため、クランベリージュースを加えることで飲みやすくなっている。 さらにオリジナルレシピによる「新日本プロレスちゃんこ」もメニューに加わった。プロ野球の球場ではこのような選手とのコラボメニューを多く見ることができるが、プロレス界では斬新で、大きな話題を呼びそうだ。 また、選手の来店も決定した。6/21(火)獣神サンダー・ライガー6/22(水)永田裕志6/23(木)本間朋晃6/28(火)中西学、小島聡(1&2)※「中西ランド」の収録予定(各回とも)7/5(火)オカダ・カズチカ【完売】7/6(水)棚橋弘至 【完売】※6/28以外の各選手の来店は2&3のみ※その他選手も来場日程が決定次第ホームページ等で告知する 上記のように発売と同時に完売になった日もあるなど、現在の新日本の勢いを感じる今回のライオンズカフェだが、ファンが友達や家族を気軽にプロレスに触れてもらいやすい場所を提供した新日本の姿勢は評価できる。 真夏の最強決定戦「G1 CLIMAX26」が今年も7月18日に開幕するが、ライオンズカフェはファンにとっての前夜祭会場のようなオアシスになるだろう。■「新日本プロレス ライオンズカフェ〜44周年YEAR 原宿夏祭り!!〜」開催期間:2016年6月17日(金)〜7月10日(日)<平日>1.OPEN 12:00 / START 12:30〜14:002.OPEN 15:00 / START 15:30〜17:003.OPEN 19:00 / START 19:30〜21:00※金曜日のみ3回目がOPEN 19:30 / START 20:00〜21:30<土日祝>1.OPEN 10:00 / START 10:30〜12:002.OPEN 13:00 / START 13:30〜15:003.OPEN 16:00 / START 16:30〜18:004.OPEN 19:00 / START 19:30〜21:00※各回完全入替制■会場:AREA-Q 東京都渋谷区神宮前6-28-6キュープラザ原宿7階(アクセス)東京メトロ千代田線・副都心線「明治神宮前」駅7番出口 徒歩1分/JR山手線「原宿」駅徒歩約6分(増田晋侍)<新日Times VOL.22>
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スポーツ 2016年06月18日 16時00分
今だから書けるモハメド・アリvsアントニオ猪木 「格闘技世界一決定戦」の真実 〜新間寿(新日本プロレス元専務)〜(1)
モハメド・アリとアントニオ猪木(73)による「格闘技世界一決定戦」から40年。今年、同試合のあった6月26日が「世界格闘技の日」と認定された。残念ながらそのメモリアルデーを待たずして、20世紀を代表するスーパースターが米アリゾナ州の病院で6月3日亡くなった。74歳だった。 当時、アリの人気は凄まじかった。「ボクシングこそ史上最強の格闘技だ」。カシアス・クレイからモハメド・アリと改名し、世界王者に就いたこの男の言葉を疑う者はいなかった。 他方、当時は力道山時代と違い、プロレスの強さを心から信じる日本人は少なくなっていた。どんなに人気があっても大新聞はプロレスの話題を取り上げず、スポーツ新聞でさえ、プロレスの記事を扱わなくなっていた。 「自分たちは世間から蔑まれているのか…」 そのような時代背景の中で動き出したのが、あの異種格闘技、頂上対決だった。 「ボクシングとの試合であれば大新聞が記事にする。アリと対戦したい」 猪木の突拍子のない申し出に反対する人が多かったが、当時、新日本プロレスの営業本部長だった私はすぐに賛同した。ずっと同じ思いを持ち続けていたし、猪木のプロレスラーとしての実力、強さを知る私には、実現させる策も、成功させる自信もあったからだ。 試合前年の1975年6月、マレーシアで防衛戦を行うアリはトランジットで東京に立ち寄り、ボクシングの記者会見をした。その席でアリに「挑戦状」を突き付けたのだ。 実は、その3カ月前、アリは日本レスリング協会の八田一朗会長に「誰か東洋人で俺に挑戦するヤツはいないか?」とリップサービスをしていた。そこで「相手をお探しなら応じますよ」と申し出たわけだ。これにアリが「イノキなんてレスラーは名前も知らないが、いつでも相手になってやる」と毒づいた。これにメディアが「猪木VSアリ戦、実現へ」と一斉に飛びつき、猪木ですら驚いた対決の流れができた。 ここからが大変だ。アリとのファイトマネーは600万ドル(約18億円=当時)。半分は全米21カ所のクローズドサーキット(有料生中継)で賄うとして、残り300万ドル、当時のお金で9億円…。不可能と思いながらも、猪木、倍賞美津子(元猪木夫人)、坂口征二ら、みんなで必死になってかき集めた。 試合は土曜日の昼間に行われ、米国へも衛星中継された。日本ではその夜にも再放送され、昼は平均視聴率38.8%、夜は29.9%。まさに、日本中が注目する一戦となった。
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スポーツ 2016年06月18日 11時45分
オリンピックに『野球・ソフト』が復活するには(後編)
世界野球ソフトボール連盟(WBSC)のリカルド・フラッカリ会長は、今年3月のIOCプログラム委員会でメジャーリーグ(アメリカ)の参加の可能性について問われた。 「前向きに交渉を継続している」 そう答えた後、さらにこう訴えた。 「準決勝と決勝の限定参加などの代案を提示している。(野球の復活は)各国共通の課題」 それから2か月ほどが経過したが、大リーグ機構(MLB)から「限定参加」に関するコメントは聞かれない。メジャーリーグが非協力的な理由は、夏季の書き入れ時に主力選手を派遣したくないからだ。また、アメリカには「オリンピックは欧州の大会」との意識もある。 国際野球連盟(IBAF)と国際ソフトボール連盟(ISF)が統合組織・WBSCになる前のことだ。野球・ソフトボールがオリンピックの公式種目として最後の大会となったのは、2008年の北京五輪だった。その後、復活を目指す委員会も両連盟内で結成されたが、IBAFは11年1月にIOCからの補助金を失い、『IBAFワールドカップ』などの国際大会の継続さえ厳しくなってしまった。窮地に立たされたIBAFは大リーグ機構にSOSを送ったのである。そのとき、MLBが援助する交換条件として提示してきたのが、自分たちとMLB選手会が立ち上げた『ワールドベースボールクラシック=WBC』を「世界一を決める選手権として正式に認めること」だった。 IBAFワールドカップを廃止したIBAFは、新たに『プレミア12』を立ち上げた。昨秋の第一回大会だが、アメリカは参加こそしたものの、トップ選手を招集していない。 こうした過去の経緯を考えると、MLBがフラッカリ会長の言う「限定参加案」に協力するかどうかも疑問だ。もっとも、MLBは30球団の経営陣の意見をまとめられず、WBCでも“ドリームチーム”を結成したことはないが…。 また、森会長を始めとする組織委員会要人の発言だが、こうも解釈できる。野球・ソフト側との間に出来た『亀裂』を修復したいのではないか、と…。NPB、大学、高校、社会人などの国内野球組織は、2020年のオリンピックイヤーに神宮球場が使えなくなった一件について、カチンと来ている。一方的に、それも、直接ではなく、神宮球場を介して組織委の長期借用を知らされた経緯には、本当に怒っていた。 「プロ野球12球団も対策を検討しています。野球・ソフトボールが追加種目に当確することを目指していますが、その際は横浜スタジアムか、QVCマリンが会場になる可能性もあります。本拠地球場を神宮球場も含め3つも使えないとなれば、ペナントレースの中断も真剣に考えなければなりません」(球界関係者) プロ野球、各大学リーグ、高校野球の東西の東京都大会の舞台となる神宮球場は稼働率が高く、ザッと計算しただけでも、プロアマ合わせて約300試合ができないことになる。深刻な事態である。野球・ソフトボール側からすれば、「組織委も対応策を一緒に考えてくれ!」というのが、ホンネではないだろうか。 2016年5月時点での情報だが、高校野球の関係者によれば、「夏の甲子園・東京都予選の一部を神奈川、埼玉、千葉に持っていく案もないわけではない」という。そうならないよう、日本高等学校野球連盟(高野連)は大学、社会人、プロ野球にも協力を求め、調整しているのである。この情報が現実となってしまったら、組織委は各大学リーグの舞台を取り上げ、かつ高校球児にまで爪痕を残すことになる。 「東京五輪の組織委はエンブレム問題、新国立競技場のトラブルに直面し、招致活動を巡る疑惑まで海外メディアに報じられました。ここで国内での人気が高い野球・ソフトが落選したとなれば、組織委はさらに強い反発を買うことになるでしょう」(政治担当記者) 森会長はTBS系のニュース番組に出演し、東京五輪の大会経費算定について「計算に無理があった」と答えている。立候補した当初の大会運営費は3000億円だったが、5000億円は必要になるという。 五輪とカネにまつわる野球の話をさらにすれば、一時期、サッカーくじのプロ野球版も検討されていた。政府の一方的な“提案”として…。野球・ソフトが当選すれば、チケットは確実にさばける。一ファンとして、オリンピックで野球・ソフトが見たい。しかし、プロ野球が組織委に振り回されている気がしないでもしない。(了/スポーツライター・美山和也)*写真イメージ
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スポーツ 2016年06月17日 16時00分
“トランプ旋風”リオ五輪にも飛び火 ゴルフ種目スポンサー撤退!?
リオデジャネイロ五輪がアメリカ大統領選挙のトバッチリを受けた。 大会の目玉の一つに、112年ぶりに正式競技に復活するゴルフがある。その会場となるゴルフコースが公開されたのだが、キナ臭い政治的な空気も漂っていた。 「第一印象はフェアウエーが狭いこと。さらに建物や木々など風を遮るものがなく、かなり難しいコースと言えます」(現地特派記者) ギル・ハンス氏なる設計者が荒野だった土地を短期間で緑の五輪競技会場に造り替えたわけだが、キナ臭い空気の源は、氏の周辺にあるようだ。ハンス氏のビジネスパートナーが、アメリカ大統領選で共和党代表の座を勝ち取ったドナルド・トランプ氏なのだ。 「トランプ氏の中南米批判や人種差別発言に反発し、五輪ゴルフのスポンサーに名乗りを上げていた企業が難色を示し出したのです。主催者側は収拾に追われています」(同) そもそも、トランプ氏はゴルフ界との関わりが深い。'17年に開催される全米女子オープン会場の『ナショナルニュージャージー』、全米シニアプロ会場の『ナショナルバーモント』などはトランプ氏所有のゴルフ場。さらに古い話では、人気低迷に喘いでいた'06年の米女子ツアー最終戦で、賞金100万ドルをポンと出したこともあった。 「去年10月、トランプ氏が所有するゴルフ場で行われる予定だった『PGAグランドスラム』が中止に追い込まれました。メキシコ移民に対する差別発言による影響です」(専門誌記者) ゴルフはその競技の性質上、1日で勝敗が決まらない。そのため、指名テレビ局に密着させ、他競技の合間に有名選手、メダル争いの場面を挟む放送形式が予定されている。つまり負担の多いテレビ中継を、日本の放送局が担当させられるようなのだ。おまけにトッププロたちは五輪よりメジャー優先で、不参加を表明する者も後を絶たない。 「次の東京五輪があるので、日本企業はリオのゴルフ中継に出資を頼まれても拒否できないでしょう」(同) トランプ氏のせいで、日本もとんだトバッチリ?
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スポーツ 2016年06月17日 13時08分
4257本の記録更新だからこそ! イチローに寄せられた日本球界のラブコール
イチロー外野手(42=マイアミマーリンズ)が『伝説の安打製造機』、ピート・ローズの持つ通算安打記録4256本を抜き去った(6月15日現地時間)。新記録となる4257本目は、ライトポール際に糸を引くような鋭いライナーだった。この第5打席は“幸運”でまわってきた。前打者は一死一塁の場面で送られた代打で、三塁ゴロに倒れたが、併殺をなんとか免れて、同日、「1番ライト」で出場していたイチローの名がコールされたのだ。 「スタンドのファンも4257本目を期待していました。試合はワンサイドで対戦チームのパドレスが勝っていました。いちばん盛り上がったんじゃないかな」(米国人ライター) 日本中が興奮し、この記録更新にエールをおくっていた。しかし、イチローは相変わらずというか、試合後の会見ではクールにこう答えていた。 「ここに(この記録に)ゴールを設定したことがないので、実はそんなに大きなことという感じは全くしていないんですけど−略−僕としては、日米合わせた数字ということで、どうしたってケチが付くことは分かっているし…」 “ケチ”が付くかどうか、先の米国人ライターに確認してみたが、同日、米国メディアに配られた資料には「参考記録」の“但し書き”があったそうだ。 日米通算4257本目の安打は、メジャー通算2979本目でもある。「あと21本」で、日本選手初、メジャーリーグでも過去29人しか達成していない『3000本安打』となる。この調子で行けば、今シーズン中の達成は可能だ。このとき、イチローは2か国にまたがった記録の解釈、日本球界のレベルや重みについても語ってくれるのではないだろうか。また、NPB内部からはこんな声も聞かれた。「ますます、難しくなった」−−。 それは、イチローの引き際が読めなくなったという意味だ。 「古巣のオリックスはたいへんな時期ですからね。福良(良一=55)監督は負けが込み、非常に苦しんでいます。オリックスフロントには『将来はイチローに監督を』という待望論もあります」(球界関係者) それだけではない。日本代表の小久保裕紀監督(44)の任期も「2017年第4回WBCまで」となっている。同大会の結果次第では『続投』も十分に考えられる。 「第4回WBCの次は、東京五輪です。野球・ソフトボールが追加種目で当選する可能性が高まり、国内はWBC以上に盛り上がるでしょう。なのに、世界的なビッグネームが一人もいないとなると…」(前出・同) 2020年の東京五輪で野球・ソフトが当選した場合、年齢的に考えれば、二刀流の大谷翔平が投打の中核選手に成長しているだろう。しかし、日本ハムは先に本拠地・札幌ドームの使用料で十分な経営資金がないことが露呈。改めて、主力選手を放出してきた理由も説明されたようだが、「大谷はすでにメジャーリーグに挑戦している」との見方が支配的だ。ダルビッシュや田中将大など日本人メジャーリーガーの日本代表チームへの帰還も、まずあり得ないと見たほうが良さそうだ。 「東京五輪の代表監督をイチローにお願いしたらの声もあります。野球競技を盛り上げるためにも」(関係者) 現時点では“希望”でしかないが…。イチローが東京五輪に関わるとなれば、オリンピック参加に難色を示すメジャーリーグも一目を置くだろう。 記録更新により、イチローの存在感はNPBでもさらに高まった。42歳とは思えない肉体を見ていると、メジャー通算3000本安打を達成した後もまだまだできそうだが、メジャーリーグで名を馳せた今、「イチローのこれから」にも注目が集まりそうだ。*写真はピート・ローズ氏
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スポーツ 2016年06月17日 12時00分
オリンピックに『野球・ソフト』が復活するには(中編)
東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会の会長でもある森喜朗元首相は「もっと必死になって…」「むしろ、心配している。危機感が全くない」ともらしているという。追加種目の当選を目指す野球・ソフトボールの関係者に対しての発言だ。同組織委員会で事務総長を務める武藤敏郎氏も、「世間をもっと盛り上げてほしい」と、野球関係者に訴えていた。 「今年3月ごろだったと思います。野球・ソフトの当選はかなり厳しいとの情報が組織委員会にも伝わってきました。組織委員会側がなんとか押し戻したと聞いていますが」(体協詰め記者の1人) 国際オリンピック委員会(IOC)には、開催都市の人気スポーツを追加することで大会を盛り上げ、収益も増やそうとの考え方もある。しかし、世界的に見て競技人口のバラつきがある野球は、6か国でメダルを争うことになった。「2分の1」の確率でメダルが獲得できる計算で、国際的には「金メダルの価値観が落ちる」と懸念する声も多い。 追加種目を争う“ライバル”に、空手がある。空手は日本が発祥地であり、最大のアピールポイントは世界180以上の国と地域が世界空手連盟に加盟していること。競技者人口も約6000万人と発表されている。また、日本武道館などの既存施設で開催できる。野球・ソフトの弱点がIOCの言う「国際的普及度を低さ」ならば、空手はその点を逆に強みとしてアピールしていた。 「2014年6月、空手を応援する議員連盟も発足しています。菅義偉官房長官も駆けつけています」 全日本空手道連盟の会長は、元自民党総務会長の笹川堯氏である。 同年11月、ドイツで世界選手権が行われた際、「空手の追加種目当選を願う署名運動」も見られた。もっとも、空手の弱点を挙げるとすれば、既存競技のテコンドーと“類似”していること。形や組み手などの種目数も多く、個人、団体などもあるため、メダルを量産してしまう。 「野球・ソフトの会場になるとされるのは、横浜スタジアムとQVCマリンです」(野球担当記者) どちらも屋外球場である以上、試合日程が天候に左右される危険性を秘めている。このへんについても、野球・ソフトは『予備日』を設けておかなければならない。東京ヤクルトスワローズの本拠地でもある神宮球場も使えなくなるうえに、同球場は高校野球、各大学リーグ、社会人も利用する。 また、IOCがもっとも嫌う“事件”は、ドーピングである。組織的なドーピング疑惑がロシア陸上界に向けられており、先頃、ドイツ陸上連盟が「事前検査をクリアした場合でも、ロシア、ケニア両選手のリオデジャネイロ五輪出場を認めるべきではない」とする書簡をIOCのトーマス・バッハ会長に送っている。何が言いたいかというと、世界はクスリに対し、強い嫌悪感を持っているのだ。 野球・ソフトが当選した場合、プロ野球12球団から選手が選出される予定だ。ここで気になるのは、野球界のクスリに対する意識と自浄努力である。NPBは日本アンチ・ドーピング機構に加盟していない。相撲、ボクシング、日本ゴルフツアー機構も加盟せず、独自のシステムで検査を行ってきたが、プロ野球界は清原和博元選手の『覚せい剤取締法違反』という、衝撃的な事件に見舞われている。NPBは「検査の甘さ」も指摘された。昨年には賭博事件も発覚し、まだ調査(一部警察捜査)が続いている。政治有力者も応援するライバルの空手に対し、プロ野球界の一連のスキャンダルはIOC選考委員の目にどう映るのだろうか。(スポーツライター・美山和也)
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スポーツ 2016年06月16日 16時00分
巨人から盟主強奪! 阪神が建設する新球場タイガースタウンの全貌(2)
巨大な投資も必要だが、本社がゴーサインを出した背景には『掛布フィーバー』もある。GW中、阪神二軍は異例の甲子園球場で主催ゲームを行った。その3連戦で動員した観客数は3万人強。同試合は前売り券がなかったため、早朝6時から行列が作られ、本社は掛布人気を再認識させられた。 「ファンは28年ぶりに、タテジマを着て聖地(甲子園)に立つ掛布(雅之=61)二軍監督が見たかったわけです」(在阪記者) レジェンドの人気をタイガースタウンに“応用”しない手はない。1985年の優勝、日本一のメンバー、そう、トラには同世代のレジェンドがもう1人いる。 「岡田(彰布=58)氏も関わってくると思います。タイガースタウンでイベントをやる際には協力してもらうとか…」(前出・関係者) 単なるテーマパークで終わらせるつもりはない。室内練習場はホークスのように夜間使用も可能にし、若手を徹底的に鍛え上げる環境にするという。 「ホークスは打撃マシンのゲージが6カ所もあるのに、阪神は2カ所。巨人も三軍制を敷くにあたって設備補充している。『超変革』の主眼は生え抜きの長距離砲を育てることですから」(同) タイガースタウン新球場の収容人数次第では、夏の甲子園大会で本拠地を明け渡す『死のロード』が消滅するかもしれない。 「ちょっと早すぎますが、今季は若手の成長が著しく、大幅昇給が確実な選手もいます。成績不振が続く鳥谷敬の複数年契約はまだ残っていますが、若手は基本的に全員昇給でしょう。正捕手の座を掴みつつある原口文仁は今のままいけば、育成の年俸240万円から20倍強は必至。能見篤史、メッセンジャーなどのベテランもこのまま行けば昇給対象です」(前出・在阪記者) しかも、今季はメッセンジャー、ゴメスの投打の助っ人が契約最終年を迎える。両助っ人の現合計年俸は5億円。慰留には大幅昇給の提示が必要で、球団は超変革が成功すればするほど出費がかさむ状況にある。 「高給取りの藤川球児、福原忍のベテラン投手は将来の指導者候補です。復調しなければ兼任コーチになるので、減給は考えられない」(同) タイガースタウンの実現まで3年以上は掛かるが、その間、アニキが一度も優勝できなければ計画そのものが頓挫してしまう危険性もある。藤浪晋太郎、高山俊たちのさらなる飛躍も必要だ。 アニキは本社の命運まで背負わされてしまった。
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