スポーツ
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スポーツ 2019年08月23日 17時30分
広島を激震させた「プロ野球・ドーピング検査」の内幕
バティスタの離脱は、ペナントレース終了後にも影響しそうだ。 去る8月17日、広島球団は、サビエル・バティスタ外野手(27)が、日本野球機構(以下=NPB)によるドーピング検査で陽性反応が出たことを発表した。記者団は確認を含めていくつか質問をしたが、「現時点で差し控える」と、球団は言葉を濁した。一軍試合登録も抹消した。バティスタには反論の機会が与えられ、証言を裏付けるための調査も行われるが、疑惑が晴れるまでは公式戦に出場することはできない。“潔白”だとしても、今季中の復帰は難しいだろう。「首位・巨人とのゲーム差がなかなか縮まりません。口ではまだ優勝を諦めていませんが、悪くとも3位に滑り込めば、クライマックスシリーズで巨人を倒せると見ています。現に、広島は今年も巨人戦で大きく勝ち越していますから(12勝7敗1分け/同時点)」(球界関係者) 緒方構想を狂わせたNPBのドーピング検査とは、どんなものなのか――。 各メディアも伝えていたが、バティスタに陽性反応が出た検査実施日は6月上旬だという。約2カ月も経過してから通達された理由を調べてみると、その検査の実態が見えてきた。 「全員が検査を受けるわけではありません。くじ引きをやって、各球団から2名ずつ、被験者が決められています」(関係者) 検査日は選手には通達されない。球団スタッフには知らされているようだが、セ・パ6試合と二軍戦が行われている全球場に、NPBの調査チームが一斉に向かう。すると、選手控室に「検査実施」の張り紙が出され、試合終了後、その全てが終了するまで、全選手が帰宅できないルールになっているそうだ。 「たとえば、巨人対広島戦の試合が行われている球場なら、両球団のフロント代表1名ずつがまず呼ばれます。誰が被験者になるのかは、調査チームの見ている前で、巨人が広島選手の背番号が書かれたくじを引き、広島が巨人選手の背番号が書かれたくじを引きます」(在京球団スタッフ) 調査チームの見ている前で被験者となった選手は排尿し、それを専門の調査機関に持っていく。「見られている状態」で用を足すのだが、被験者は心理的な理由で「検査が可能となる量」を出せないそうだ。規定の量が出なかった場合、いったん集めた尿は捨てられ、やり直し。この一定量の尿を出すのにけっこうな時間がかかるとされ、その間、他の選手たちは控室から出てはいけないことになっているそうだ。 「だいたい、2カ月に1度のペースで検査が課されています。くじ引きだから、1回も被験者にならずに現役を終えた選手もいれば、くじ運の悪い選手もいます」(前出・同) オリンピック選手の検査は、もっと厳しいという。6月上旬に行われた検査の結果が8月になって通達されたのは、専門機関がきちんと調べているからなのだ。 かつてメジャーリーグでは選手が禁止薬物の力を使って、本塁打記録を塗り替えたこともあった。その後、自浄努力で社会的信頼を取り戻すまでに、それ相応の時間を要している。「2カ月に1度」「被験者はくじ引き」と聞かされると生ぬるい感がしないでもないが、人気選手の疑惑はファンを失望させ、球場広告に出資した企業の撤退にもつながりかねない。広島の本拠地・マツダスタジアムに集まったファンは、潔白を信じているが…。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2019年08月23日 11時30分
母校の初優勝に履正社OBオリックス岸田護&T-岡田、ロッテ安田尚憲が祝福のコメント!
第101回全国高等学校野球選手権大会で優勝をした履正社高校について、プロの世界で活躍しているOBから祝福のコメントが相次いだ。履正社出身でプロで活躍している選手は多いが、甲子園の全国制覇は春夏を通じて今回が初めて。偉業を成し遂げられなかった先輩たちがプロで大活躍しているだけに、優勝メンバーの将来にも期待したい。 1年生の時に甲子園出場を果たすも、登板する機会はなかったオリックスの岸田護投手は「当時、僕が1年生の時に初めて甲子園に出場したころから考えると、まさか甲子園で優勝して全国1位になるとは思っていなかったので、感慨深いものがありますし、本当にうれしいですね。今や野球の名門高校だと思いますし、岡田(龍生)先生の指導力が日本一だったんだということを後輩たちが証明してくれたんだと思います。大阪大会の時に『頑張ってください』と連絡して以来、岡田先生に連絡できていないので、落ち着いたころに連絡したいと思います」と感慨深げ。 また、甲子園出場こそないものの、高校時代は“浪速のゴジラ”として、桁外れのパワーを誇っていたオリックスのT-岡田外野手は「初優勝おめでとうございます。令和になって初めてという歴史的な大会で母校が初優勝という快挙を達成してくれて、本当に嬉しく思います。僕らの時はなんとか甲子園に出ることが目標でしたが、今では全国区になっていますし、甲子園で優勝することが目標に変わってきているなということを感じます。高校の監督とはたまに連絡を取っていましたが、甲子園に来てからは連絡できていなかったので、まずはラインで『優勝おめでとうございます』と連絡しました」と恩師に祝福のメッセージを送ったことを明かした。 現在の3年生と1年間ともに過ごし、甲子園には夏と春の2回出場し、インパクトを残したロッテの安田尚憲内野手は「本日は練習日で14時には寮に戻っていたので、自室のテレビで試合を見ました。凄く興奮しました。自分が3年生の時の1年生の後輩たちが3年生となって活躍をしている姿を見て、とても嬉しかったですし、何か不思議な感じがしました。岡田監督の嬉しそうな顔を見て自分も嬉しくなりました。監督を中心に日夜、厳しい練習を繰り返してきた成果だと思います。監督は『春のリベンジをしたい』とずっとおっしゃっていました。今回の試合に並々ならぬ決意で挑んでいたと思うので、勝てて本当に嬉しいです。今回の後輩たちの頑張りにボクも強い刺激を受けました。もっともっと努力をして、自分について報道されるのが、この後輩たちへの『おめでとう』コメントだけで終わることがないように精一杯頑張ります(笑)!」と最後は自虐ネタを盛り混ぜながらも、実際に一緒にやっていた選手がいるチームの初優勝はかなり嬉しい様子で、自身も刺激を受けたようだ。 果たして、優勝メンバーの中から何人のプロ選手が登場するのか?先輩たちはプロの世界で再会を果たす日を楽しみにしている。(どら増田 / 写真・垪和さえ)
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スポーツ 2019年08月23日 11時00分
「星稜高校を褒めてあげて」甲子園優勝インタビューに批判 質問アナが特定され炎上状態に?
22日に夏の甲子園大会決勝が行われ、履正社(大阪)が星稜(石川)を破り、初優勝に輝いた。しかし、履正社の井上広大外野手に対するインタビューが物議を醸している。 試合終了後、優勝選手インタビューが行われ、この日逆転3ランホームランなどを打ち、同校の優勝に貢献した井上選手が登場したのだが、インタビュアーは試合の内容にはほぼ触れず、井上選手に「奥川(恭伸)投手はすごいピッチャーでしたか?」と星稜のピッチャーについて質問。これに井上選手が「素晴らしかったです」と話すと、さらにインタビュアーは続けて、「相手も素晴らしい決勝戦を戦ってくれました、星稜高校もぜひ褒めてあげて下さい」と相手校を褒めるように勧めていた。 井上選手はこれに困惑しつつも「お互いに全力を出し切った結果が、自分たちが勝っただけなんで、まあ、嬉しいです」と答えていたが、このインタビューを視聴していたネットユーザーからは、「いや、ホームランの感想聞きなよ…」「せっかく優勝したのに何で相手校褒めることを強要されなきゃいけないの?」「優勝インタビューで聞く質問じゃない。失礼すぎる」といった批判の声が集まっている。 「質問したインタビュアーについては、ネット上ではABCテレビの中邨雄二アナウンサーではないかと言われており、中邨アナがパーソナリティ−を務めるラジオ番組『【公式】サクサク土曜日 中邨雄二です』(ABCラジオ)の公式ツイッターアカウントには、『両校を馬鹿にしてる』『選手と不快にさせた甲子園ファンに謝罪してください』などの声が寄せられていますが、公式アカウントは中邨アナに肯定的なツイートだけをリツイート。それがまたネットユーザーを刺激しているようで、公式ツイッターは炎上状態となっています」(芸能ライター) 甲子園優勝を勝ち取った立役者に対する質問としては、あまりに不適切だったようだ――。
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スポーツ 2019年08月23日 06時30分
ザ・デストロイヤーさんの名の下に…令和初のプロレスオールスター戦開催!
今年2月に『ジャイアント馬場没20周年追善興行〜王者の魂〜』(両国国技館)を成功に導いた株式会社H.J.T.Productionは、ザ・デストロイヤーさんの追悼興行『ザ・デストロイヤー メモリアル・ナイト〜白覆面の魔王よ永遠に〜』を11月15日、大田区総合体育館で開催する。 今年3月に亡くなったデストロイヤーさんは、馬場さんの追善興行にビデオメッセージを送っていた。2月の両国大会は平成最後のプロレスオールスター戦と言われたが、今回も縁が深かった全日本プロレスをはじめ、業界最大手の新日本プロレスら多くの団体が協力する令和初のプロレスオールスター戦になりそうだ。 大会プロデューサーは全日本の和田京平名誉レフェリーと木原文人リングアナウンサーが務め、ドリー・ファンク・ジュニアPWF会長、スタン・ハンセン氏、徳光和夫氏がゲストとして来場することが発表されている。デストロイヤーさんと対戦経験はないが、日本プロレス時代に一緒だった藤波辰爾も大会に協力することになった。藤波は「デストロイヤーさんとは一度、対戦したかったですが、今回の追悼興行に自分が名を連ねられるのは光栄です。精いっぱい協力したい」と今大会への意気込みを語っている。 和田京平プロデューサーは「多くのレスラーを呼びたい。いろんな人に来てほしい。7〜8試合と考えていますけれど、内容の濃い、来てよかったなと思ってもらえるようにしたい。カードを期待してください。みなさんを驚かせるものになると思う」と、2月の両国大会と同じくバラエティーに富んだ華やかな大会にすると示唆していた。 その言葉通り、豪華なカードが発表された。武藤敬司&宮原健斗&獣神サンダー・ライガー対SANADA&KAI&BUSHI。これは武藤の師弟対決に、現三冠ヘビー級王者の宮原、来年1月に引退するライガーが絡む興味深いカードである。新日本はライガー、SANADA、BUSHIを派遣。SANADAとKAIは、全日本、W-1で出世争いを演じていたライバルだ。 デストロイヤーさんと関わりがあった現役選手は減ってきているが、マスクマンのパイオニアをしのぶべく、ライガーら現役のマスクマンが出場するのは大会の名にふさわしい。若手時代、デストロイヤーさんに連日足4の字固めの洗礼を受けていた井上雅央ら、全日本系の選手にも出場してもらいたい。第1弾カードを見ただけで、今回和田氏を支える木原プロデューサーの手腕が発揮されているのは間違いない。今後もドリームマッチの発表を楽しみに待ちたい。(どら増田 / 写真©︎H.J.T.Production)
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スポーツ 2019年08月22日 22時30分
「試合で“魅せたい」“キューティー・ストライカー”ぱんちゃん璃奈の秘めたる決意!
プロデビュー4戦4勝の女子キックボクサー、“キューティー・ストライカー”ぱんちゃん璃奈(りな / STRUGGLE)の次戦のカードが決定した。既に、KNOCK OUT『K.O CLIMAX 2019 SUMMER KICK FEVER』8.18東京・大田区総合体育館大会で、KNOCK OUT主催『K.O × REBELS』10.4東京・後楽園ホール大会への“連続参戦”が発表されていたが、カードに関して山口元気プロデューサーは「もう決まっていますので、近々発表します」と語っていた。次戦の対戦相手は、J-NETWORK、J-GIRLSピン級王者のMIREY(HIDE GYM)に決定した。ぱんちゃんにとっては、デビュー5戦目にして初のタイトルホルダーとの対戦。MIREYは今年4月に、8.18大田区大会でぱんちゃんが僅差の判定勝ちを収めた祥子に勝利を収めタイトルを獲得しているだけに、ストーリーとしても繋がっていく。 「有難い存在ですよね」 8.18大田区大会の試合後、過去3会見に応じたKNOCK OUTを運営するブシロードグループ傘下キックスロードの木谷高明オーナーは、ぱんちゃんについて、開口一番こんな言葉を使って評価した。木谷オーナーは「今、アメリカでも女子格闘技が流行っている中、カワイくて強い選手はいそうでいないんですよ。こういう選手が出てくるのは有難い」と続けると、「女子に関してはもっと取り上げていきたい」と語り、普段キックを見ない層にも届くような女子キックボクサーとしての活躍に期待を寄せていた。 今回はノンタイトルマッチだが、8.18大田区の試合は「今まででいちばんダメな試合だった」と反省しきりだったが、ビジュアルだけじゃなく“試合で”魅せていきたい本人の志は高く、「トップを目指しているので、練習だけじゃなく、試合で出せるように頑張ります」と最後は前を向いていた。今回のカードについては「4月に祥子選手にもしっかり勝利してる相手なので、MIREY選手に勝つことで自分の悔しさも吹っ飛ばそうと思ってます」と、8月大会のうっ憤を晴らしたい強い気持ちを持って準備していくという。 今後も“全力プロモーション”で、KNOCK OUTを盛り上げていく気持ちは変わらないが、そろそろKOする姿を見たいという声も内外から聞かれており、それは本人がいちばん感じていることである。その期待を今年中に達成するようなことがあれば、その先には光り輝く腰に巻かれるべき勲章が見えてくるのではないだろうか。 ぱんちゃん璃奈からは、かつてFMWで活躍した女子プロレスラー、工藤めぐみさんと似た雰囲気を感じる。工藤さんも写真集を発売するなど綺麗で強い選手だった。工藤さんと違う点があるとするなら、ぱんちゃんは同性からも好かれる要素を持っていることだ。女子中高生に「ぱんちゃんみたいになりたい」と思われるような存在になって、女子のキック人口を広げる役割も担ってもらいたい。 そのためにも、今回はスカッと勝つ必要があるだろう。ツイッターのフォロワーは7000人まであと僅か。インスタではさらに登録者が増えている。新生KNOCK OUTの象徴的存在としてまだまだ負けるわけにはいかないのだ。(どら増田 / 写真©︎キックスロード)
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スポーツ 2019年08月22日 17時30分
巨人「優勝カウントダウン」で中継ぎ投手の評価基準が一新する?
そのとき、原辰徳監督(61)は誰の名前を挙げるのか。 巨人が“マジックナンバーの点灯ウィーク”に入る。2位DeNAの勝敗に左右されるが、近く、カウントダウンが始まるのは確実。5年ぶりのリーグ優勝に向け、チームの雰囲気も良好である。 「巨人の優勝を前提に『MVP』が誰になるのか、予想する向きも出てきました。やはり、坂本(勇人=30)ですかね」(ベテラン記者) シーズン中に最も活躍した選手に贈られる賞が、MVPだ。同賞は記者投票によって決められる。昨季は優勝チーム・広島から、現巨人の丸佳浩(30)が選ばれた。優勝チームの監督の気持ちを忖度するということは絶対にないが、マジックナンバーが点灯した後、記者団はフリートークの際、貢献度の高い選手の名前を聞き出そうとする。丸や坂本のようなレギュラー選手以外の名前が出ることも少なくないという。 「近年、中継ぎ投手の名前を挙げる監督も多いんです。『50試合以上投げてくれたから』とか、『シーズンを通してフル回転してくれた』と言って」(前出・同) もっとも、巨人は「強い救援投手」を持たずにシーズンを迎えた。結果的に中川皓太をクローザーとし、勝ちパターンが作れたが、その中川もマジックナンバーの点灯を目前に“体調不良”を訴え、現在は途中加入のデラロサがそれを務めている。 こうした投手事情を見ると、特定のリリーバーの名前が原監督から出ることは考えにくいが、こんな声も聞かれた。 「原監督の第二次政権を支えたのは、昨年で引退した中継ぎの山口鉄也氏(現・ジャイアンツアカデミーコーチ)ですよ。9年連続60試合登板、プロ野球史上初となる200ホールドの達成…。こんなふうに献身的にチームのために連投してくれ、しっかりと試合終盤のピンチの場面を抑えてくれるピッチャーがいるのといないのとでは、大違い」 コーチ経験を持つプロ野球解説者がそう言う。 優勝監督が“MVPに推薦する”中継ぎ投手に対し、「もっと高く評価されてもいいのでは?」という動きも出始めたのだ。そのきっかけは、やはり、巨人の投手だった。シーズン序盤、上原浩治氏が引退を表明したのがきっかけだったという。 「上原氏は日米通算132勝、128セーブ、104ホールド。救援投手としても長く現役を続けたので、『100勝100セーブ100ホールド』なんて記録が達成されたんです。でも、名球会入りの規定には届いていませんよね?」(前出・プロ野球解説者) 今さらだが、名球会とはプロ野球のスター選手が「規定」をクリアし、入会が認められる組織だ。投手なら、「通算200勝、同250セーブ」、打者は「通算2000本安打」がその規定となっている。しかし、中継ぎ投手のチーム貢献度を表すホールドに関しては、入会規定には入っていない。中継ぎ投手の好不調がペナントレースの勝敗を大きく左右する現状からも、「ホールド」をもっと高く評価すべきではないか、と…。 名球会入りがプロ野球選手の栄誉の全てではないが、球界全体として、中継ぎ投手の苦労が報われるようにしていかなければならないはずだ。原監督が、中川、澤村、デラロサ、鍵谷、先発からリリーフに転向した田口、大竹らの苦労を口にしたとき、大きな進展が見られるかもしれない。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2019年08月22日 11時00分
巨人 松井秀喜ヘッド誕生の切り札で星稜・奥川1位指名
「101回目」の夏を迎えた甲子園が、ゴジラ松井にとって巨人帰還の契機になるかもしれない――。 「やっぱり、星稜(石川県)の奥川恭伸がよかった。まだ伸びしろもあるし、『令和の怪物』よりも“オトナ”だということをこの大会でアピールしました。1位指名を変更するチームも少なくないと思いますよ」(在阪球団スカウト) 星稜・奥川の好投に、12球団スカウトは釘付けになっていた。 今大会初の延長・タイブレーク制に持ち込まれた3回戦の智弁和歌山戦。奥川は14回165球を投げ、奪三振数は23。強打の相手打線を「失点1」に抑え込んだ。 「連投したら故障する」と、県予選決勝戦での登板を回避した大船渡高校の佐々木朗希とは対照的なタフネス投球に、12球団スカウトの評価はさらに高まった。 「走者を出した後、ギアを一段階上げる感じ。変化球で抜くところは抜くし、延長戦に入ってもスピンの掛かったストレートの威力は全く衰えませんでした」(同) “佐々木フィーバー”となった岩手県予選中、日本ハムはいち早く、彼の1位指名を明言した。 しかし、甲子園大会が始まるなり、「両方獲れないかなあ…」と、言葉を変えてきた。それくらい、奥川の評価は今大会で急上昇したのだ。「今年は好野手は少ないけど、高校、大学、社会人に好投手が多いんです。12球団の指名が割れる可能性もあるし、初志貫徹で最速163キロの佐々木を指名する球団もあると思います」(スポーツ紙記者) その1位指名だが、原辰徳監督率いる巨人について、こんな情報も聞かれた。「巨人はかなり早い時期から奥川を評価していました。スピンの掛かったストレートについて『江川の再来』とまで言っていました」(球界関係者) 原巨人が奥川の指名に成功すれば、星稜は1992年のゴジラ松井以来の1位指名輩出となる。「松井秀喜氏(45)も奥川の実力は知っているはずです。松井氏は日本の球界事情に物凄く詳しく、’14年にキャンプで巨人の臨時コーチを務めた時も、20代の選手が挨拶に行くと、その選手の活躍した試合のことを切り出し『頑張って』と励ましたりしていたほどです。翌年、横浜DeNAの臨時コーチを務めたときも同様で、衛星放送やネットで日本のプロ野球中継をチェックしているようです」(同) これまで何度も巨人の監督候補に挙げられては、その都度、否定してきた松井氏。しかし、ニューヨークに住んでいる今も、日本のプロ野球界のことは気に掛けていたようだ。 また、星稜の林和成監督は松井氏の1学年後輩。「高校野球もチェックしている」(同)という松井氏が、カワイイ後輩が手塩に掛けて育てた有望株に強い思いを抱いているのは間違いない。 その奥川を指名後、原巨人はゴジラ松井にコーチ入閣のアタックを掛けると目されているのだ。「何度目のアタックかもう分かりませんが、原監督は3度目の今回の指揮官就任において、ヘッドコーチを空席にしました。シーズン中もファームのコーチを『研修』と称して一軍に帯同させることもあり、指導者も同時に育てています」(ベテラン記者) 今年春、松井氏はニューヨークで高橋由伸前監督との会談に臨んだ。松井氏は高橋氏の「監督時代」を労った。「その言葉の端々からは世代交代の時期にあったチームを率いる難しさ、それをあえて引き受けた元同僚への同情のような思いが感じられました。これまでは、巨人監督の話を振られるのも嫌そうだったのに、ここ最近はそうでもないというか…」(同) 松井氏は高橋氏のように「いきなりの監督就任」となるのを警戒しているようだ。空席となっているヘッドコーチを拝命し、原監督の下で学ぶ。そして、投打の担当こそ違うが、奥川の育成も後方支援する。そして、指揮官就任――。そんな青写真も見えてきた。「奥川指名は松井氏に再アタックする大義名分ともなります。エース・菅野智之の不振を受け、今秋のドラフトは投手中心のドラフトになりそうな巨人は、『次世代のエース育成』が最大のテーマです。上原浩治氏が引退し、背番号19も空いている。今の巨人は奇しくも、松井氏、奥川の両方を迎え入れる環境が整っているんです」(同) また、引退後の松井氏は家族との時間を最優先に考えてきた。これから子息は学校に通うわけだが、目が離せないという年齢ではない。日本への単身赴任も可能となってきた。「ヤンキースのフロントは松井氏に絶大な信頼を寄せており、巨人での仕事が終わったら、また戻ってきてくれと前向きに送り出してくれるはず。日本人メジャーリーガーとして、同年代に活躍したイチローもマリナーズのマイナーで指導者になり、井口資仁も千葉ロッテの監督になりました。自分も教える側の年齢になったという自覚を自然に持ち始めたようです」(前出・スポーツ紙記者) 原監督からすれば、松井氏は第一次政権時で退団した離脱者。しかし、そういうわだかまりは両者の間には“ない”という。チーム再建の協力者を「1人でも多く…」の心境だ。「松井氏を帰還させるためにも、奥川1位は決定でしょう」(同) 世代交代の時期を迎え、若手が安定した力を発揮しつつある巨人。ゴジラ松井氏がようやく動き出す。
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スポーツ 2019年08月22日 11時00分
何故かタイガースに勝てないラミ・ベイスターズ…払拭出来ない“虎アレルギー”
お盆時期に痛い5連敗を喫してしまったベイスターズ。しかし、ラミレス監督が「9月での5連敗はキツイが、この時期ならまだ取り返せる」と、17日のカープ戦の前に宣言した後の連戦は、まず土曜日に、筒香嘉智のメモリアル200号で連敗を止め、続く日曜日は、エース今永昇太の完封で連勝。熾烈な2位争いを繰り広げているカープに勝ち越し、2位の座のキープに成功した。 いいムードの中で乗り込んだ京セラドームでのタイガース戦。しかも、タイガースは前カードのジャイアンツに3連敗しており、勢いはベイスターズにあると思われた。だが初戦は、甲子園で2戦2勝、防御率0.56と圧倒的なピッチングを見せている濱口遥大を送り込んだが、5回に突然崩れ4点を奪われKO。打線も振るわず0-8の完敗。翌日も、8月に入って苦しんでいるルーキーの上茶谷大河が久々の好投を見せるも、前日同様打線に元気がなく1-3で痛すぎる連敗。2位争い中のカープは順当にスワローズに連勝したため、ベイスターズは3位転落となった。 ラミレス政権になってからのタイガース戦は、2016年9勝15敗1分、2017年は10勝14敗1分、2018年は8勝17敗、2019年は7勝12敗1分。トータル34勝58敗3分で勝率.370と大の苦手としている。ラミレス監督もそこは百も承知で、今年も開幕前から「阪神に勝たないと優勝はできない」と宣言するなどの意気込みもあり、天敵ランディ・メッセンジャーを打ち崩し、ラミレス政権で初の本拠地・横浜スタジアムでカード勝ち越しをマーク。7月は4勝1敗1分と、苦手意識を払拭出来たかと思われていただけに、この連敗は響く。しかしこの先、明日も含めタイガース戦は5試合残しているため、全ての試合で勝利すれば、今季は対戦成績5割に手が届く。 残り試合は28試合。ジャイアンツ戦を9試合残しているベイスターズは、ギリギリながら自力優勝が消えていない。カープとの2位争いに勝ち抜き、首位を走るジャイアンツに少しでも近づくためにも、虎アレルギーの払拭をなんとか果たしてもらいたい。取材・文 ・ 写真/ 萩原孝弘
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スポーツ 2019年08月22日 06時30分
高校野球、転売問題は高野連にも責任?ファンの批判が飛び火しているワケ
大阪・履正社と石川・星稜が、22日に雌雄を決する今年の甲子園決勝。その一戦を観戦するための前売りチケットが、ネット上で多数転売されている。 今大会の前売りチケット(一般)は、「中央特別指定席」が2800円、「1・3塁特別自由席」が2000円という値段設定がされている。しかし、オークションサイトやフリマサイトを見ると、前売り・当日に関係なくほとんどの席種が定価の数倍以上で出品されており、中には10倍以上の値段で取引されているものも見受けられた。 履正社、星稜の両校にとって集大成となる大一番が、金儲けのダシに使われているという現状。ネット上の高校野球ファンからは、「本当に観戦したいファンの気持ちを考えろ」、「こいつらのせいでチケット買えなかったと考えると本当に腹が立つ」、「転売する奴はもちろん、それを買う奴も同罪」といった批判が殺到している。 一方、中には大会を主催する日本高校野球連盟(高野連)に向けた「十分な対策とらない高野連にも腹が立つ」、「チケットに注意文追加するぐらいできないのか」といった怒りのコメントも。責任の一端が、高野連にもあると考えているファンも一定数存在することが浮き彫りとなっている。 チケット転売問題に関しては、昨年12月に「特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律」(チケット不正転売禁止法)が成立し、今年6月14日から施行。これにより、転売禁止の旨や購入者の氏名といった情報が記載されているチケット(特定興行入場券)であれば、転売行為を法律で取り締まることが可能となっている。 法律の成立・施行を受け、具体的な対策に乗り出したスポーツ団体もある。例えば、プロ野球・DeNAは今年2月に「チケットの不正転売および、転売目的購入の禁止について」というタイトルの文章を公式サイトに掲載し、本人確認や2次流通マーケットの設置といった対策を強化することを表明。 その後の報道によると、現地では開幕後から係員が身分証・チケットの照合を抜き打ちで行っており、この結果不正が認められた場合は該当者にファンクラブ退会や以後のチケット購入禁止といったペナルティを下す。さらに、これと並行してネット上における転売品の出品状況にも目を光らせているという。 また、サッカーJ1・川崎フロンターレも転売対策の一環として、今年9月から「シーズンチケット」を電子化。これを皮切りに、来年は通常チケットでも電子化を順次進めていく予定となっている。 一方、高野連は公式サイト上には「営利目的の入場券の転売は、固く禁止しています」という注意文を記載しているものの、肝心のチケットにはその旨を明記していない。そのため、今現在転売されている決勝のチケットは、その全てが法律の保護対象から外れてしまっているというのが現状だ。 始発の電車に乗っても、チケットを入手できないといわれる昨今の甲子園大会。それでも足を運んでくれるファンのために、高野連には迅速な対策が求められているといえそうだ。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2019年08月21日 22時30分
DeNAベンチに異変「2番・サード」で筒香がイジラレ・キャラへ
「サード・筒香」はメジャーリーグのスカウトも驚かせたようだ。 8月9日の中日戦以降、横浜DeNAベイスターズの主砲・筒香嘉智外野手(27)が、2番・三塁で出場している(20日時点)。2番という打順もビックリだが、三塁でのスタメン起用にはファンもド肝を抜かれた。サードを守る宮崎敏郎の故障離脱により、緊急コンバートされたのだが、筒香の三塁守備は2014年5月5日以来、約5年ぶり。「打撃優先」で外野コンバートされた経緯も有名なだけに、「大丈夫かよ!?」と心配する声は尽きない。 「高校時代はサードを守っていましたが、その当時から守備の巧い方ではありませんでした。プロに入って体も大きくなったので、俊敏な動きは見られません」(プロ野球解説者) 試合前のノックで筒香がサードに入るシーンは何度か見られた。「遊び」というヤツで、トリッキーな采配を好むラミレス監督でなければ、この抜てきはなかっただろう。 ア・リーグ中部地区のスカウトが「サード・筒香」をこう評する。 「メジャーでは、筒香の内野の守備力は平均値以下。彼の後撃力は高く評価されていますが」 日本では「打撃優先」で内野から外野にコンバートされたスラッガーは少なくない。同様に、守備難の選手に一塁を守らせることが多い。 しかし、メジャーの内野守備に関する考え方は、日本とは異なる。セカンド、ショートの二遊間に守備の巧い強肩選手を置くのは同じだが、やや守備に難のある内野手には一塁ではなく、三塁を守らせる。つまり、打撃優先の選手が守るポジションが、三塁なのだ。守備に就かない指名打者制ではまた少し考え方も異なるが、「三塁手=強打者」「チームの看板選手」という解釈がされている。 つまり、メジャーリーグへの挑戦志望を持つ筒香にとって、三塁守備はマイナスでしかないのだ。各チームの主軸バッターとレギュラー争いをしなければならず、近鉄、中日、楽天、DeNAなどで活躍した中村紀洋氏もこの競争に敗れている。 また、外野手に関する米球界の考え方でも、日本とは解釈が異なるようだ。 「マイナーリーグの若手ならともかく、打撃優先で内野手を外野にコンバートすることはほとんどありません。でも、そういう日本の考え方は米国でも広まっているので、筒香は守りの巧くない選手とも認識されています」(米国人ライター) 一軍登録されているDeNAの内野手の顔ぶれを見ると、三塁を守れる選手はほかにもいた。それでも、あえてラミレス監督が筒香を選んだのは、チームの雰囲気を変える目的もあったのではないだろうか。 DeNAの控室は明るい。ポップ系のBGMが流れていて、笑い声が聞こえるときもある。対照的にひと言も喋らない球団もあれば、先輩たちが談笑する若手を「コドモ!」と叱るチームもある。どちらが良いかという話ではないが、DeNAの団結力はこの明るさによって育まれ、BGMの導入など雰囲気の一新を図ったのが筒香だった。 その筒香は今季前半、打撃がなかなか上向きにならなかった。その筒香が本来の当たりを取り戻しつつある今、不慣れな三塁守備に入ったことで、彼は“イジラレ・キャラ”にもなった。チームのキャプテンに指名されたのは2015年。それ以前は口数も少なかったが、「チームをまとめなければ」との責任感で人前でも喋るようになった。 今回の三塁守備について、「チームのためなら、どこでもやる」と筒香は語っていた。守備に関するメジャースカウトの評価はイマイチだが、「チームを変える力」は、プラスとして評価されたはずだ。(スポーツライター・飯山満)
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野球マニア集まれ! 「超野球知識人」検定試験開催
2011年03月31日 15時30分
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総合格闘家・石井慧踏んだり蹴ったり! 離婚の次は、米国での試合キャンセル
2011年03月31日 15時30分
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2011年センバツ大会特集(5)東北高校の健闘に何を思う…
2011年03月31日 15時30分
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「地下は揺れない」の合言葉のもとに、ふたたび繰り広げられた至高の10分間 3・27地下プロレス『EXIT-65 WANABEE 2』(3)
2011年03月31日 15時30分
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スターダム記者会見「メッキを剥がしてプロレスの厳しさを教えてやる!」
2011年03月31日 11時45分
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スポーツ
“ミスターALAISE”矢野啓太、まさかの王座陥落! WALABEE TV 王座は怨霊の手に 3・27地下プロレス『EXIT-65 WANABEE 2』(2)
2011年03月31日 08時00分
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スポーツ
日本人メジャーリーガーはどうなる? 「カート・スズキ=アスレチックス」(番外編)相撲ファンの日系三世が松井を救う
2011年03月31日 08時00分
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スポーツ
地下日本女子王者決定戦・初戦にて、AIの“おんな人間狂気”ついに覚醒! 3・27地下プロレス『EXIT-65 WANABEE 2』(1)
2011年03月30日 15時30分
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スポーツ
注目カードがズラリ揃った! ミスター雁之助プロデュース興行「鬼神道Returns6」3・31新木場大会開催迫る!
2011年03月30日 15時30分
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スポーツ
日本人メジャーリーガーはどうなる? 「田沢純一=レッドソックス」 復活マウンドは連投役のセットアッパーか…
2011年03月30日 15時30分
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スポーツ
2011年センバツ大会特集(4) 「商・工業校がない!」21世紀枠の意義とは
2011年03月30日 08時00分
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スポーツ
開幕延期で千葉ロッテ荻野に2年目のジンクスが!
2011年03月29日 15時30分
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スポーツ
長島☆自演乙☆雄一郎がプロレスデビュー
2011年03月29日 15時30分
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スポーツ
日本人メジャーリーガーはどうなる? 「川上憲伸=ブレーブス」 「あと1年我慢すれば!?」オフの移籍に向けた実績作り
2011年03月29日 08時00分
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スポーツ
橋本大地が靖国神社で奉納プロレス
2011年03月28日 11時45分
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スポーツ
大相撲八百長問題は見切り処分へ 本場所再開へ前進
2011年03月26日 18時00分
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スポーツ
T-1二見社長、フタミデーの大激白!「さくらえみ、引退する市井舞なんかどうでもいいから、文句があるならオレと戦え!」
2011年03月25日 15時30分
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センバツ中継16時打ち切りで判った!? NHKは大相撲夏場所中継できない
2011年03月25日 15時30分
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スポーツ
横綱白鵬らが錦糸町駅前で募金活動
2011年03月25日 11時45分