search
とじる
トップ > スポーツ > 開幕延期で千葉ロッテ荻野に2年目のジンクスが!

開幕延期で千葉ロッテ荻野に2年目のジンクスが!

 開幕延期が『吉』と出るか、『凶』と出るか…。被災地の皆さんの状況を思えば、こんな言い方は不謹慎かもしれないが、この日程変更に大きな影響を受けそうなのが、千葉ロッテ・荻野貴司内野手(25)である。

 荻野は昨年5月に右ヒザ半月板を損傷。そこからシーズンを棒に振ったが、機動力ではすでにファンに認知される。今季は『ポスト西岡』としてショートのレギュラーを狙うが、スローイングの難があり、二塁手・井口資仁とのコンビネーションもまだまだレベルアップしなければならないところにある。しかし、打撃は完全回復…、いや、ルーキーイヤーの昨季以上に期待できそうだ。オープン戦の打率は4割7厘(12球団2位)。三塁打も2本マークしており、「守備に少々不安があっても使うべき」という声も高まっている。
 「盗塁にも定評があるし、荻野は『1番・遊撃』で決まりでしょう」(プロ野球解説者の1人)

 専門家の見解にケチを付けるつもりはないが、今の荻野にとって、最大の負担は『守備』ではない。『盗塁』ではないだろうか。実は、荻野は初盗塁を決めたのは、3度目の挑戦だった。2度失敗しており、二塁盗塁で見せたスタートダッシュの速さはまだ蘇っていない。本人も「(盗塁のスタートダッシュは)実戦で感覚を取り戻したい」と、メディアに質問される度にそう応えていた。球界関係者がこう続ける。
 「右ヒザの再発を恐れているんですよ。守備に関しては無我夢中だから感じていませんが、盗塁に関しては故障前のカンを取り戻していません」
 荻野から恐怖心が払拭されるまで、『1番』は岡田幸文、清田育宏、新人の伊志嶺翔太あたりに譲ってもいいのではないだろうか。
 「新人の伊志嶺も『実戦のなかで育てていくべき』との声が出ています。伊志嶺も高い機動力を持った選手です。西村(徳文)監督の性格を考えると、荻野を我慢して使い続けることも、伊志嶺を育てることも両方考えられます」(前出・関係者)
 
 おそらく、2週間強延期された開幕戦まで、荻野は「単独スチールのスタートダッシュ」に最重点を起いて調整していくだろう。チーム全体練習では、井口との併殺プレーの呼吸合わせにも時間を割かれるはず。そうなると、問題は『打撃』だ。「守備の不安があっても使うべき」と推された要因は打撃面での成長にあった。しかし、「打撃は水物」と称されるように、ちょっとした感覚のズレや、実戦からほんの少し遠ざかるだけで一気に調子を落としてしまう。荻野にとって、開幕延期は長短の両方があるようだ。
 「パ5球団は荻野の足に一目置いています。対戦チームはペナント本番まで『対荻野』のクイックモーションを隠しているとの情報も交錯しています」(同)
 相手球団の研究を乗り換えなければ、さらに上のステージには進めない。新人選手が2年目に躓くのはそのためだ。開幕延期をプラスに転じてもらいたい。

関連記事


スポーツ→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

スポーツ→

もっと見る→

注目タグ