スポーツ
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スポーツ 2019年08月21日 22時30分
DeNAベンチに異変「2番・サード」で筒香がイジラレ・キャラへ
「サード・筒香」はメジャーリーグのスカウトも驚かせたようだ。 8月9日の中日戦以降、横浜DeNAベイスターズの主砲・筒香嘉智外野手(27)が、2番・三塁で出場している(20日時点)。2番という打順もビックリだが、三塁でのスタメン起用にはファンもド肝を抜かれた。サードを守る宮崎敏郎の故障離脱により、緊急コンバートされたのだが、筒香の三塁守備は2014年5月5日以来、約5年ぶり。「打撃優先」で外野コンバートされた経緯も有名なだけに、「大丈夫かよ!?」と心配する声は尽きない。 「高校時代はサードを守っていましたが、その当時から守備の巧い方ではありませんでした。プロに入って体も大きくなったので、俊敏な動きは見られません」(プロ野球解説者) 試合前のノックで筒香がサードに入るシーンは何度か見られた。「遊び」というヤツで、トリッキーな采配を好むラミレス監督でなければ、この抜てきはなかっただろう。 ア・リーグ中部地区のスカウトが「サード・筒香」をこう評する。 「メジャーでは、筒香の内野の守備力は平均値以下。彼の後撃力は高く評価されていますが」 日本では「打撃優先」で内野から外野にコンバートされたスラッガーは少なくない。同様に、守備難の選手に一塁を守らせることが多い。 しかし、メジャーの内野守備に関する考え方は、日本とは異なる。セカンド、ショートの二遊間に守備の巧い強肩選手を置くのは同じだが、やや守備に難のある内野手には一塁ではなく、三塁を守らせる。つまり、打撃優先の選手が守るポジションが、三塁なのだ。守備に就かない指名打者制ではまた少し考え方も異なるが、「三塁手=強打者」「チームの看板選手」という解釈がされている。 つまり、メジャーリーグへの挑戦志望を持つ筒香にとって、三塁守備はマイナスでしかないのだ。各チームの主軸バッターとレギュラー争いをしなければならず、近鉄、中日、楽天、DeNAなどで活躍した中村紀洋氏もこの競争に敗れている。 また、外野手に関する米球界の考え方でも、日本とは解釈が異なるようだ。 「マイナーリーグの若手ならともかく、打撃優先で内野手を外野にコンバートすることはほとんどありません。でも、そういう日本の考え方は米国でも広まっているので、筒香は守りの巧くない選手とも認識されています」(米国人ライター) 一軍登録されているDeNAの内野手の顔ぶれを見ると、三塁を守れる選手はほかにもいた。それでも、あえてラミレス監督が筒香を選んだのは、チームの雰囲気を変える目的もあったのではないだろうか。 DeNAの控室は明るい。ポップ系のBGMが流れていて、笑い声が聞こえるときもある。対照的にひと言も喋らない球団もあれば、先輩たちが談笑する若手を「コドモ!」と叱るチームもある。どちらが良いかという話ではないが、DeNAの団結力はこの明るさによって育まれ、BGMの導入など雰囲気の一新を図ったのが筒香だった。 その筒香は今季前半、打撃がなかなか上向きにならなかった。その筒香が本来の当たりを取り戻しつつある今、不慣れな三塁守備に入ったことで、彼は“イジラレ・キャラ”にもなった。チームのキャプテンに指名されたのは2015年。それ以前は口数も少なかったが、「チームをまとめなければ」との責任感で人前でも喋るようになった。 今回の三塁守備について、「チームのためなら、どこでもやる」と筒香は語っていた。守備に関するメジャースカウトの評価はイマイチだが、「チームを変える力」は、プラスとして評価されたはずだ。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2019年08月21日 17時30分
オリックス、3位と2.5ゲーム差!CS進出に向けて借金「5」と最下位の壁を破れるか?
8月になり、オリックスが10勝6敗と絶好調だ。首位ソフトバンクとは10.5ゲーム差をつけられているが、CS(クライマックスシリーズ)進出圏内である3位の楽天とはわずか2.5ゲーム差、2位の西武とも5ゲーム差と、残り31試合となったものの、一時は1チームだけ上位と突き放されていた最下位のオリックスが、CS進出の射程圏内にまで追いかけてきた。 今年のチームは、大型連勝は交流戦またぎの5連勝だけだが、逆に大型連敗も引き分けを挟んでの5連敗が2回と、低迷が続いている2015年以降では最も勝敗の波が少ない。今月も4連勝から4連敗すると、また4連勝をして“潰し合っていた”上位との差を埋めてみせた。借金も「5」にまで減らしたが、ここから足踏みが続くのも、今年のチームの特徴の一つと言っていいだろう。借金「5」と最下位からの脱出はすんなりと決めておきたい。 「チーム全体が諦めないという気持ちでやっている」 西村徳文監督は、どんなに点差が開いていても「諦めない」気持ちで、時には試合をひっくり返してしまうチームに成長した選手たちを鼓舞しつつ、常にファンの存在を頭の中に入れている。本拠地で勝利を収めた試合後、ファンに対してのコメントを出す西村監督の表情は常ににこやかだ。それだけに、負けた試合では「お客さんに失礼」「来ていただいた皆さんのためにも勝たなきゃいけなかった」「ファンのみなさんに申し訳ない」と、ファンに向けての謝罪コメントをほとんど欠かさない。監督に就任した昨年オフの秋季キャンプから、西村監督は「ファンファースト」を掲げて、自らサイン会を提案。ホテルに戻る際も車を待たせてでも、「1人でも多くのリクエストに応えてあげたい」とサインを書きながら球場を後にする場面が何度も見られた。これは、今年の春季キャンプでも見られた光景で、近年の監督には見られなかったことである。 アグレッシブさをテーマに掲げた西村オリックスは、8月に入りチーム打率.298と、貧打と言われていたシーズン前半戦が嘘のように打線が爆発している。“神童”山本由伸の離脱など投手陣は手薄になっているが、吉田正尚、ロメロを始めとした超攻撃型打線と、竹安大知、K-鈴木、張奕らチャンスを掴んだ若手先発陣の踏ん張りにより、再び借金「5」と最下位の壁を打破する機会が巡ってきた。由伸、榊原翼、澤田圭佑ら離脱組も、「チームがいい調子」であることが刺激になっているという。彼らが戻って来るであろう9月の最終決戦まで、現メンバーで全力を出し切って、今年は5年ぶりに真のミッションオクトーバーを遂行してもらいたい。(どら増田)
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スポーツ 2019年08月21日 11時30分
広島、緒方監督のサンタナ昇格に批判噴出 大物選手の飼い殺しに古巣ファンも「返せ」
「.269・26本・64打点・100安打」の成績を残していたサビエル・バティスタが、ドーピング違反を犯していたことを17日に発表した広島。同日付で抹消されたその助っ人の代役として、ファン・サンタナを一軍に昇格させたことが20日の公示で明らかとなり、各メディアによって広く報じられている。 ドミニカ・カープアカデミー出身のサンタナは、育成契約を経て先月支配下登録された内野手で、これが来日初の一軍昇格。2軍では20日時点で83試合に出場し、「.272・5本・31打点・74安打」という成績を残している。 昇格当日のヤクルト戦で即スタメン起用(7番・一塁)され、「3打数1安打・1打点」と早速結果を残したサンタナ。ただ、今回の昇格人事を受けたネット上のファンからは、期待の声以上に「なぜ長野を上げなかったのか」、「実力が上なのはどう考えてもサンタナより長野」、「今上げないなら逆にいつ上げるんだよ」といった、緒方孝市監督への批判が噴出している。 待望論が沸き起こっている長野久義は、「.208・2本・7打点・22安打」と思うように数字を残せず、先月3日から二軍降格中。ただ、8月に入ってからはここまで4割越えの打率をマークするなど、一転して好調をキープし続けている。 また、長野は昨年まで所属した巨人時代から、夏場に調子を上げる“夏男”であることが広く知られている。現に、過去3年間における8〜10月の通算成績は、「.300・16本・49打点・134安打」となかなかの数字だ。 “飼い殺し”の理由がポジションの兼ね合いならば、まだ理解されていたのかもしれない。ただ、一軍の外野陣を見ると、鈴木誠也(.334・24本塁打・75打点・134安打)、西川龍馬(.297・13本・57打点・122安打)はともかく、松山竜平(.248・4本・29打点・51安打)や野間峻祥(.249・2本・15打点・73安打)の数字は今一つ。長野の出る幕がないとは言い難い状況だ。 自軍のファンだけでなく、長野の古巣である巨人ファンからも「使わないなら返せ」といった批判を浴びている緒方監督。サンタナが継続して結果を残せなければ、その風当たりはさらに強くなりそうだ。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2019年08月20日 22時30分
新生KNOCK OUT、江幡塁が“エース”を粉砕し初代夏男に!那須川天心戦に強い意欲!
KNOCK OUT『K.O CLIMAX 2019 SUMMER KICK FEVER』▽18日 東京・大田区総合体育館 観衆3,100人(満員) キックボクシング団体KNOCK OUT真夏のビッグマッチ『K.O CLIMAX 2019 SUMMER KICK FEVER』が開催された。 オープニングファイト2試合を除くと、2部構成の全14試合と、長時間興行になった。今年5月に山口元気REBELS代表が新プロデューサーに就任。新体制となって初の大会がビッグマッチになった。試合前はバタついたようだが、木谷高明オーナーは「試合数は多かったけど、白熱したエキサイティングな試合が多かった」と高評価。山口プロデューサーは「3,000枚というのが目標でしたけど、それを超えたのは良かった」と2月に開催した同所での大会と比べ、倍近く動員したことに胸をなで下ろしていた。木谷オーナー、山口プロデューサーともに「課題はたくさんある」としながらも「来年2月(11日)は全面開放して、4,000人入れて札止めにしたい」と語った。 今大会の柱である『KING OF KNOCK OUT 初代スーパーバンタム級王座決定1DAYトーナメント』は、1回戦から死闘の連続となった。 まず、新生KNOCK OUTの“エース”小笠原瑛作は、“エース”をテーマに、新日本プロレスの棚橋弘至をオマージュしたコスチュームで入場し、場内を沸かせる。一方のミケール・フェルナンデスは新日本時代に故ダイナマイト・キッドが使用していたテーマ曲「マジック」で入場した。この試合、身長差を生かした攻撃を見せるフェルナンデスに苦戦しながらも有効打を決めていった瑛作だったが、フェルナンデスが倒れた瑛作に放った打撃で、瑛作は鼻を骨折。ドクターチェックを受けたが、何とかフルラウンドを闘いきり、決勝に進出した。 さらに壮絶だったのが、もうひとつの1回戦、江幡塁と大野貴志の試合だ。序盤は江幡がダウンを奪うなど有利に試合を運んだが、2Rになると、大野が猛反撃。江幡もあわやダウンという場面を許してしまう。江幡は結局フルラウンドを闘い抜き判定勝ちを収めたが、目尻周辺に深い傷を負ってしまう。 「実はドクターから決勝は違う日にできないかと言われたんですが、それでも2人は『絶対やる』と譲らなかったんです」山口プロデューサーは試合ができるコンディションではなかったことを試合後に明かしていたが、この決勝戦は両者ともに怪我を感じさせない熱戦となった。 試合は2Rに瑛作からダウンを奪った江幡が、3Rも優位に進めて3-0の判定勝ち。エースを粉砕し、初代王者になった江幡はマイクを渡されると「今回KNOCK OUTのベルトを持って『代表』として闘うことができると思うので、キックボクシングを引っ張っている存在の那須川天心選手と交われたら盛り上がると思います」ときっぱり。以前から希望している天心戦への思いを口にすると、会場は大きな歓声に包まれた。ちなみに決勝戦は丹羽圭介のセコンドで来場していたTEAM TEPPEN那須川弘幸会長も観戦している。 階級を上げている天心との対戦が実現する可能性は、現時点では低いかもしれない。しかし、天心サイドが再び振り向くぐらいの熱い闘いを、江幡をはじめとした新生KNOCK OUT全体が繰り広げていけば、実現する可能性も出てくるはずだ。 山口プロデューサーは江幡に「強敵を用意する」と約束。敗れた“エース”瑛作もSNSで「諦めない」と切り替えており、木谷オーナーも「今度はタイトルマッチで見たい」と2人の対戦を後押し。江幡も「KOできなかったので、3度目もやりたいですね」と、三たび瑛作と闘う考えがあることを明かした。また僅差で敗れた大野も黙っていないだろう。 キック界の“夏男”江幡塁を止められる日本人はいるのか?そう考えると天心戦はやはり見ておきたいカードである。(どら増田)
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スポーツ 2019年08月20日 22時30分
プロレスラー世界遺産 伝説のチャンピオンから未知なる強豪まで── 「力道山」“日本プロレス界の父”の企画力と先見の明
「総理大臣の名は知らなくとも、力道山を知らぬ者はいない」とまで称された戦後最大級のヒーロー。今ではその複雑な背景や人間性などから、アンチ・ヒーローとして語られることも増えているが、それもまた一面的なことにすぎない。※ ※ ※ 力道山が亡くなってから56年がすぎた今、その戦いぶりをリアルタイムで見たというファンはいったいどれほどいるだろうか。力道山の経歴を改めて振り返ると、プロレスでの活動期間は10年余りしかなく、その短さに驚かされる。 現役選手と比べると、オカダ・カズチカの新日本プロレス移籍後が12年(闘龍門時代を含めれば15年)。同じ相撲からの転向組では、2005年から本格的にプロレス参戦した曙が、ほぼ同じくらいの経歴。力道山の活躍ぶりのすさまじさが実感できる。 今も語り継がれる名勝負、シャープ兄弟とのタッグ戦や木村政彦との昭和巌流島決戦、ルー・テーズからのインターナショナル王座奪取などが、いずれもデビューから5年以内のことだったというのも驚きだ。「大相撲での実績があったとはいえ、その程度のキャリアで日本中を熱狂させるファイトを見せたというのは、やはり天才だったとしか言い様がない」(プロレス記者) 力道山によるプロレスブームを「戦後、自信をなくしていた日本人が、白人をぶちのめす力道山に快哉を叫んだ」などと説明されることは多い。確かにそうした面はあろうが、しかし、それだけの理由であったならば、なぜ「日本プロレスより先に本格的な興行をスタートさせた」と言われる山口利夫の全日本プロレス協会は、うまくいかなかったのか。「そこはやはり、力道山の企画力や先見の明があってのことでしょう」(同) まず大事なテレビ中継の初戦に、タッグマッチを持ってきたというのが非凡であった。 元来1対1の対決を重く見る日本人の気質と自身の売り出しということを思えば、まずシングル戦でというのが普通の考え方。そこにタッグ戦を持ってきたのは、力道山自身が「プロレスの面白さがどこにあるのか」ということをしっかり認識していた証しである。 「いまだにいろいろ言われる木村政彦戦にしても、ああいう“ガチンコ”を見せることが自身や日プロにとって将来的にプラスになるという、絶対的な読みがあったのではないか」(同) プロレスが真剣勝負ではない何かしらの“裏”があるというのは、実はかなり初期から言われていたことで、木村戦はそういう世間の認識をひっくり返したからこそ大きな話題となったのだ。 当時の記録をひも解くと、観衆は力道山の勝ちっぷりに熱狂するよりも、どこか「引いていた」ようで、これはすなわち世間の思うプロレスとは別物であったからだろう。★朝鮮半島出身の出自を明言せず プロレスを一過性のブームに終わらせなかったことも、力道山の功績である。1955年の木村との頂上決戦後、ファンから「クライマックスが終わった」とみなされ、一時的にプロレス人気が低迷することになった。しかし、力道山は’58年に世界王者のルー・テーズを招聘し、プロレス人気を盛り返す。 テーズ戦後もまた世間のプロレス熱は冷めるのだが、その翌年には画期的なワールド大リーグ戦の開催により、人気復活に成功している。「まだ1ドル360円の時代、大物外国人選手たちを招聘するために、多額のドルを用意することは決して容易ではなかった。アントニオ猪木は大金を積んでモハメド・アリ戦を実現しましたが、力道山は10年以上も前にそれを継続的にやっていたわけです」(同) ジャイアント馬場がアメリカ遠征で稼いだドルを、そのまま借りて外国人選手のファイトマネーに充て、結局、返済しなかったという逸話もある。 力道山は実業家としても、マンションやナイトクラブ、常設会場のリキ・スポーツパレスなどの経営に着手。ビジネス成功の裏には、朝鮮半島人脈によるところもあっただろうが、力道山はそれを活用しながらも、決して自身が朝鮮半島出身であることを公言しようとしなかった。 大相撲時代の番付表には朝鮮出身とされていたので、事情を知っていた人も少なくなかったはずだが、それでも頑なに隠し続けたのは、そうすることが人気を保つために不可欠との思いがあったからに違いない。 もし、力道山が凶刃に倒れることがなければ、その後はどんな戦いを繰り広げたのか、引退の花道はどう飾ったのか、引退後にはいったいどんな手法でプロレス界をプロデュースしていたのか、いずれも興味が尽きないところである。力道山***************************************PROFILE●1924年11月14日〜1963年12月15日。日本統治下の朝鮮出身。身長176㎝、体重116㎏。得意技/空手チョップ。_文・脇本深八(元スポーツ紙記者)
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スポーツ 2019年08月20日 17時30分
「4番・清宮」が定着で再燃する日本ハム・中田翔の去就問題
この英才教育は、主砲の去就に影響するのではないだろうか。 4番一塁、清宮幸太郎(20)――。栗山英樹監督(58)が主砲・中田翔(30)の故障離脱を受け、プロ2年目の清宮を4番に抜てきした(8月13日)。その後も4番でのスタメン出場が続いているが(20日時点)、清宮の打撃は不振そのもの。連日の早出特打ちを強要されていた。 「栗山監督は試合終盤、清宮に代打を出す場面も見られました。試練というか、厳しく育てていくと説明していました」(スポーツ紙記者) 4番抜てきまでの清宮だが、中田の離脱前は早出特打ちだけではなく、栗山監督に連日のように“お説教”も受けていた。コーチ陣からは二軍降格も進言されていた。打撃不振の状態での4番抜てきは“英才教育”であり、将来の糧となるだろう。しかし、こんな見方もある。 「中田が戻ってきたら、どうするのか。中田が復帰してきたら4番に戻すと思いますが、一時的な4番では意味がない。4番バッターを育てるには、4番で使い続けなければなりません」(プロ野球解説者) 近年、必ずしも「4番=最強打者」「チームの看板選手」という考え方ではなくなってきた。対戦投手との相性で打順を変える采配もあれば、初回の攻撃で必ず打順が回るよう、3番に本来の4番バッターを置く方法も定着した。栗山監督は「4番・清宮」に代打を送ったくらいだから、中田の復帰後は清宮をスタメンから外す“冷酷采配”も十分に考えられる。 「いや、清宮の中に『中田の代役』という考えがあるのなら、4番を打たせても意味がない。中田に4番を返さないというくらい、強い気持ちがなければ成長しません。栗山監督はそういうことを言い聞かせてから、清宮を4番に据えたのではないか」(前出・同) 試合終盤での代打起用も“発奮材料”とも解釈できる。しかし、清宮をこのまま4番で育てていくとしたら、中田はどうなるのか。2人を競わせてチーム力を高めていく方法もあるが、清宮の成長次第では“あの話”も再現しかねない。 「中田はフリーエージェント権利(以下=FA)を行使せずにチームに残りました。彼自身、残留するか、新天地を求めるかで迷った時期もありました」(前出・スポーツ紙記者) 中田にもメンツがある。後輩の清宮に4番の座を奪われたとなれば、チームに残留する意味がなくなってしまう。また、中田は肩が強いので、一塁だけではなく、外野守備も可能だ。今オフ、FA権を行使すれば、大砲候補として獲得する外国人選手が活躍できず、シーズン途中での緊急補強を繰り返している阪神、主砲・筒香嘉智の米球界挑戦が噂されているDeNA、戦力の建て直しが必須な広島、チーム打率の低いオリックスなどは、獲得を“検討”するだろう。 「中田の推定年俸は2億8000万円ですよ。FAで獲るとなれば、その後の人的補償や金銭補償のリスクも伴います」(球界関係者) FAでも獲得しにくい選手ということのようだ。 もっとも、日本ハムは戦力の重複を嫌う。日本ハム側から中田を交換要員にし、仕掛けてくるのであれば、話は違ってくる。中田に興味のある球団は少なくないが、日本ハム側から仕掛けてくるのを待つといった感じになりそうだ。 清宮が4番バッターとして成長した暁には、波乱が起こりそうである。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2019年08月20日 11時30分
G1初優勝!「覚悟」を確信した飯伏幸太が見せていく新日本プロレスの新しい世界
新日本プロレス真夏の最強戦士決定戦『G1クライマックス29』最終戦が12日、東京・日本武道館で開催され、Aブロック代表の飯伏幸太と、Bブロック代表のジェイ・ホワイトが決勝戦で激突。ジェイは11日に決勝進出を決めると飯伏を呼び込み、マネージャーの外道とともに痛めている左足首をイスで滅多打ちする暴挙。昨年はタマ・トンガ、バッドラック・ファレの暴走を、ハロルド・ジョージ・メイ社長が強権発動で止める場面が見られたが、G1という舞台はヒールレスラーであっても個々の実力で勝負する場とされてきた歴史があり、乱入や介入はご法度とされていた。決勝前日の襲撃など、とんでもない話である。 しかし、飯伏幸太はどんなことをされても諦めなかった。 決勝当日、ジェイはこの日、柴田勝頼を裏切ってバレットクラブ入りを果たしたばかりのKENTAも含めて、フルメンバーを率いて入場。KENTAはG1開幕戦で、飯伏と対戦し飯伏はこの試合で左足首を痛め敗れている。だが、レッドシューズ海野レフェリーが厳格な対応を見せて、バレットクラブ勢を控室に引き戻させてから試合はスタート。途中、唯一セコンドにつくことが許された外道も試合に介入したことから、控室に戻されている。セコンドがいなくなったとはいえ、飯伏同様、連敗スタートから連勝を築き上げ、決勝に進出したジェイの成長は著しいものがあり、インサイドワークに飯伏の立体的な技が封じられてしまう。試合が終盤になると、レフェリーが場外へ倒れた隙に再び外道が登場したが、これを乗り切ると、最後は渾身のカミゴェが決まりカウント3。飯伏が初優勝を飾った。 「みなさんで乾杯しましょう」 試合後、フラフラになりながら会見場に現れた飯伏は、乾杯用に置かれたビールを集まったマスコミやカメラマンに配り、自ら乾杯の音頭を取って一気飲み。余程嬉しかったのだろう。リング上ではあれだけ苦手としていたマイクで、「僕が言うことじゃない。でも僕に言う権利が回ってきたので言わせてもらいます。新日本プロレスをみんなで大きくしていきたいです」と自分の気持ちをハッキリと伝えて見せた。プロレスを広めたいという気持ちはデビューする前から全くブレていない。ただ昨年、棚橋弘至から「プロレス界を背負う覚悟はあるのか?」と突きつけられたことが、飯伏の気持ちに大きな変化をもたらせた。 「そうですね、僕の中でずっと覚悟はあったつもりだったんです。今こうやって振り返ると、あの時はそういうつもりだったんだなって。それが確信になったと、今は本当に覚悟しています。これからも変わらないです」 今シリーズ「諦めない」と言い続けることで、2年連続の決勝進出、そして初優勝を手に入れた。「諦めない」気持ちは棚橋もよく口にする言葉。飯伏の中で確信した「覚悟」は、かつて“エース”として新日本を背負っていく「覚悟」を持った棚橋からしっかりと引き継がれたと言ってもいい。翌日、飯伏は来年1.4東京ドーム大会のメインイベントのIWGPヘビー級王座への挑戦権利証を手に入れると、「G1で敗れたKENTA選手、EVIL選手とやって勝つ」ことを誓うとともに、1.5ドーム大会では「インターコンチネンタル王座に挑戦したい」と、二大タイトルへの連続挑戦をぶち上げた。これは今までの飯伏にはなかったこと。これを聞いて、公式戦で飯伏に敗れたIWGPヘビー級王者、オカダ・カズチカと、IWGPインターコンチネンタル王者、内藤哲也は黙ってないだろう。これが実現すれば、前代未聞のダブルドームは2日間観ざるを得なくなる。 「新日本プロレスは新しい世界に進みます!」 飯伏幸太が見せていく新日本の新たな世界を大いに期待したい。(どら増田 / 写真 サイトー・ジュンヤ)
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スポーツ 2019年08月19日 19時30分
相手の特徴を逆利用?星稜・奥川恭伸に囁かれる“クローザー転向説”
18日の宮城・仙台育英戦(17−1)に勝利し、24年ぶりのベスト4進出を決めた石川・星稜。そのチームのエースである奥川恭伸の起用法が、ネット上で盛んに議論されている。 前日の和歌山・智辯和歌山戦(4−1)で延長14回・165球を投げ抜いた奥川は、序盤で試合の大勢が決まったことも幸いし仙台育英戦で登板を回避することに成功。19日の休養日と合わせて中2日の休養が取れたため、20日の準決勝に向けて「先発としてマウンドに上がってほしい」という声は根強い。 一方、中2日ではコンディションが戻り切らないと考え、「登板を回避してほしい」といったコメントを寄せるファンも少なくない。ドラフト1位でのプロ入りがほぼ確実視されている逸材なだけに、ここで将来へのリスクを負ってほしくないという思惑もあるのだろう。 こうした議論が飛び交っている中、チームは準決勝で奥川をどのように用いるのか。もちろん、これまでそうしてきたように、先発として起用することは十分に考えられる選択肢であることは間違いない。 ただ、仮に採用すれば、先発させるよりも効果が大きくなるのではと囁かれる起用法もある。それは、奥川を「7回以降」に限りリリーフ登板させるというものだ。 準決勝の相手である岐阜・中京学院大中京は、ここまでの3試合でいずれも終盤に見事な集中力を発揮。初戦の南北海道・北照戦(4−3/9安打)では7回に5安打4得点、続く神奈川・東海大相模戦(9−4/17安打)では7回に8安打7得点、9回に2安打1得点、そして栃木・作新学院戦(6−3/9安打)では7回に4安打2得点、8回に1安打4得点をそれぞれ記録し勝利を収めている。 一方、1〜6回はというと、挙げた得点は全18点中わずかに1点。終盤の攻勢が目立つ裏で、序盤・中盤は思うように得点を奪えていないということも浮き彫りとなっている。 こうしたデータを考慮すると、最初から奥川を投げさせるよりは、荻原吟哉、寺沢孝多、寺西成騎といった投手で1〜6回を切り抜け、相手が得意とする7〜9回に満を持して“クローザー”奥川を送り込む方が良策のように思われる。この4投手は2回戦の京都・立命館宇治戦(6−3)で似たような継投策(荻原5回・寺西0.2回・奥川2.1回・寺沢1回)を既に経験しているため、そこまで大きな支障をきたすことはないだろう。 なお、冒頭の仙台育英戦では萩原(7回1失点)、寺沢(2回無失点)の2名が、それまでの3試合で合計32得点を記録していた相手打線を封じ込める好投を見せているが、打線も3回までに8点を奪うなど投手を強力に援護している。この起用法が吉と出るかどうかは、打線がどれだけ早く機能するかにもかかっていることは言うまでもない。 先を見据えた策を取るのか、それとも一戦必勝で臨むのか。チームを率いる林和成監督は、一体どのような決断を下すことになるのだろうか。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2019年08月19日 19時00分
オリックス、夏の陣最終日に元近鉄ブライアント氏登場!“後輩”モヤと対面へ
オリックスは25日の北海道日本ハム戦で行われるイベント『Bs夏の陣2019』の最終日で、かつて近鉄バファローズで活躍したラルフ・ブライアント氏が特別始球式を行うと発表した。 ブライアント氏は1988年、中日ドラゴンズに入団。同年6月、主砲のデービスが大麻不法所持により逮捕され退団し、主砲不在に泣かされていた近鉄から打診を受けた中日球団が、出場の機会を与えられなかったブライアント氏の移籍を承諾。近鉄に移籍すると1年目から74試合に出場、打率.302、本塁打34本の大活躍。あの『10.19川崎決戦』でもホームランを放ち、最後まで優勝争いを繰り広げたチームに貢献した。 その勢いは翌年も止まらず、4打席連続でホームランを放つなど、桁外れのパワーを発揮。チームを優勝に導き、49本塁打でホームラン王、そしてMVPも獲得した。以降、猛牛打線の主軸として活躍したが、95年に近鉄を自由契約となり、96年に引退。2005年にはオリックスの打撃コーチに。引退後も“バファローズ愛”が強いのはファンにも知られている。 今回の来日で注目されるのは、今シーズン似たような経緯で中日から途中加入し、現在クリーンナップの一角を担っている“令和のブライアント”モヤとの対面だ。モヤは今季37試合に出場、打率.261、本塁打6本(8月19日現在)。ブライアントとはスタイルが違うものの、長身の体を使ったバッティングには定評がある。4番を務めることもあっただけに、ブライアント氏との対面で少しでもアドバイスを得れば好調なチームがさらに勢いを得る可能性があるだろう。 ブライアント氏は当日、特別始球式の他にもファンとランチミーティングを行うことも決定。“荒ぶる猛牛”の最終日にふさわしいゲストが京セラドーム大阪でチームを鼓舞する。(どら増田)
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スポーツ 2019年08月19日 17時30分
古巣相手に8失点KO! 西武・内海に囁かれる帰還のウワサ
古巣・巨人の後輩たちはどう捉えたのだろうか。 去る8月16日、イースタンリーグ・埼玉西武戦(ジャイアンツ球場)で、37歳のベテラン左腕・内海哲也が4番手で登板した。事前にその登板予定が伝わっていたからだろう。スタンドは巨人ファンばかりだったが、試合途中、内海がウォーミングアップでベンチを出ると、それだけでエールが送られていた。 しかし、結果は1アウトも取れず、32球8失点と最悪だった。 これを伝え聞いた一軍の小野和義投手コーチは「投げるスタミナが必要だから、二軍で5回は登板して、(合計して)100球は必要」と、各メディアに話していた。調整の一環であり、今の段階では結果は関係ないという意味だ。とはいえ、故障で出遅れたせいもあったが、ペナントレース終盤に見せるベテランのピッチングではなかった。 「30歳を過ぎてからの内海は、ボールのキレで勝負していました。この日はストレート、変化球ともにキレが全く感じられなかった」(プロ野球解説者) 仮に、内海が今シーズン終了までに本来のピッチングを取り戻せなかった場合、埼玉西武はどう判断するのだろうか。 「内海の年俸は、1億円(推定)です。年齢的にこれ以上の上積みが期待できないベテランを置いておくことは考えにくい。でも、内海だからなあ…」 内海は巨人時代から練習熱心で知られていた。その姿に触発された若手も多かった。不振で二軍降格を告げられても、球場に一番乗りし、体を鍛え上げていた。だから、この年齢まで現役を続けられたのだろう。 西武関係者によれば、練習熱心さは移籍後も変わらないという。 「二軍の練習開始は午前9時半。内海投手は7時には二軍球場に来て、ランニングを開始しています」 西武の二軍球場は一軍本拠地のメットライフドームの隣にある。内海は都内在住なので、「7時に自主トレを開始している」ということは、午前6時前に自宅を出ているのだろう。それも「毎日」だという。目と鼻の先にある合宿所に住む二軍選手に刺激を与えていることは間違いなく、西武関係者も復活を信じている。 「内海はFA権を取得し、行使しないでいる状態。今オフ、権利行使をして巨人に帰還するなんて『冗談』も、移籍した直後からささやかれていましたが」(スポーツ紙記者) 今のままでは「選手」としての帰還は厳しいだろう。西武も内海の練習熱心さだけを評価しているのではない。内海に投球論を語らせると、捕手出身のバッテリーコーチも驚くような視点を披露してくれるという。 対バッター、1対1の勝負をするのではなく、「対打線」の視点で、「先発投手として責任ニングの6回を投げきるまで、失点されても良い場面とそうではない場面。あるいは必要最小限の失点に抑えるには」という理論を持っているそうだ。 将来のコーチ就任は必至だが、こんな声も聞かれた。 「西武は良くも悪くもOBを大事にする球団です。移籍してきた選手もコーチに就任していますが、それはチーム貢献度の高い選手だけ。今のところ、内海はその対象ではありません」(前出・関係者) 現役を続けるには、西武で復活するしかない。8失点KOを食らった日、内海はマウンドに向かう際、グラウンドに一礼し、マウンドにも一礼してからプレートを踏んだ。ベテランの謙虚な姿。組織から必要とされる年長者、内海の姿勢にはビジネスマンの世界にも通じるものがある。
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