山口敏太郎
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芸能ネタ 2019年10月26日 21時30分
【放送事故伝説】「あまりにふざけ過ぎ!」トンデモナイ理由で打ち切られたバラエティ番組
TBSテレビは不祥事で放送休止状態に入っていた「クレイジージャーニー」「消えた天才」の2番組を10月21日、正式に打ち切ると発表した。 どちらも、番組の演出上、看過できないヤラセがあったことが理由のこと。今後の番組製作続行は不可能と判断し、TBSは謝罪した。 さて、「クレイジージャーニー」「消えた天才」の打ち切り問題だが、バラエティ番組は時折、見ている視聴者が想像だにしなかった「あっ」と驚くような最終回を迎えてしまうことがある。 2003年に放送されていたテレビ朝日「みごろ!たべごろ!ナントカカントカ」。この番組は70年代に放送されたバラエティ番組「みごろ!たべごろ!笑いごろ!」を意識した作りの番組で、構成は新たに撮り下ろしたバラエティパート、そして昭和時代に放送され、小松政夫、伊東四朗、キャンディーズなどが出演した「みごろ!たべごろ!笑いごろ!」のコントを再放送していた奇妙な番組だったのだが、うまくシニア世代の客層をつかんだのか、日曜日朝4:30〜5:00という時間帯にもかかわらず常時2%前後の視聴率を叩き出す、知る人ぞ知る人気番組となっていた。 そして、「みごろ!たべごろ!ナントカカントカ」は同年10月より、「みごろ!たべごろ!デンセンマン」と名前を変更。番組の人気キャラクター「デンセンマン」を番組タイトルに据え、当時人気だったグラビアアイドル小倉優子を加えたアイドル情報番組へと変貌を遂げたのだが、「デンセンマン」はわずか5回で最終回を迎えてしまう。 原因は「デンセンマン」の公式HPが「あまりにふざけ過ぎ」とクレームを受けたためだったという。 「デンセンマン」が放送されていた2003年、テレビ業界では日本テレビのディレクターが自身の担当している番組の視聴率を上げるため、視聴率測定機を所有している家庭を「買収」しようとしたことが発覚した。 日本テレビは事態を重く見て、ディレクターを懲戒処分。そしてパロディ精神豊かだった「みごろ!たべごろ!デンセンマン」のスタッフは番組ホームページに「番組を応援してくれる方を募集!!ビデ○リサーチの視聴率を取る機械を持っている人!大歓迎」と記載したのである。 これに「テレビ業界史に残る不祥事を茶化すとは何事か」とクレームが入り、「デンセンマン」は即時打ち切りとなってしまったのだ。 見方を変えれば、パロディ多めのバラエティ番組として「名誉の戦死を遂げた」ともいえる、「デンセンマン」の打ち切り事件だが、元々がマイナー番組ということもあり、「幻の打ち切り事件」としてテレビ業界では語り継がれているという。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2019年10月20日 23時00分
オカルトは脳が作り出す? 架空のキャラクターと出会った人たち
筆者はあくまで物書き・作家であり、本を書くにあたり、幽霊や宇宙人や未確認生物をオカルト現象として取材し、広く体験談を募ったりもする。 しかし、そんな体験談の中には「まっくろくろすけを見た」「忍者ハットリくんと街で会った」という“意味のわからない証言”が出てくることもある。 勿論、似たような未確認生物や霊がいる可能性はあるかもしれない。だが、基本「まっくろくろすけ」はスタジオジブリの著作権があるキャラクターであるし、「忍者ハットリくん」も藤子不二雄先生が創作されたキャラクターである。実際に街中で遭遇することは物理的にありえないのだ。 では、何故創作キャラクターと遭遇するという奇妙な出来事が起こるのであろうか。それは脳の仕組みによる。人間の脳というのはあまり応用が効かない。知らないことは認識できないし、未知のモノに遭遇した場合、脳内に記録されている過去のデータのうち一番近いものを当てはめる。 つまり、目撃者は「まっくろくろすけ」「忍者ハットリくん」と会ったわけではなく、“見たことがない未知のモノ”を見てしまい、自分が知っている脳内データのうち一番近い「まっくろくろすけ」「忍者ハットリくん」を当てはめただけなのだ。 また、その人の脳によっては、見たことがない未知のモノ”に遭遇した場合、存在しないものとしてスルーしてしまう可能性さえあるのだ。 ここから考えると、霊能者や霊感の強い人が言っている「霊視」とか「霊聴」とかいう現象も、同様の現象ではないかという事に思い至る。幽霊を霊視している人のうち何割かは、得体の知れないものに遭遇しているが、脳内でやや変換している可能性があるのだ。また、幽霊を見ないと言っている人のうち何割かは、得体の知れないものに遭遇しているにも関わらず、それが無いものとしてスルーしている可能性さえあるのだ。 このように考えていくと、オカルト現象の大部分が脳内の産物となる。だが、オカルトはそう簡単にいくものではない。脳内の錯覚ではなく、複数の人間が同時に体験するオカルト現象もあるし、現実に触れることができ、現実に会話ができる幽霊やエイリアン・魔物も存在するのだ。これはいったいどういう事であろうか。ひょっとすると、脳内のデータを「幽霊はいる!」「エイリアンは実在する!」「超能力はある!」と書き換えると、今まで見えなかったものが見えてくるかもしれない。今まで脳内で無いものとして、先入観でカットされてきた情報の中にこそ、オカルトの真髄があるのかもしれない。(山口敏太郎)
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社会 2019年10月20日 22時30分
金に狂った母親が息子の野球チームに火をつける【背筋も凍る!女の事件簿】
これは1985年に長野県内の山中で発生した女性による衝撃的な事件である。 年の瀬も押し迫った12月某日、長野県のペンションで火災が発生した。空気が乾燥していたこともあり火はすぐにペンションを包み込み全焼した。 この火事により、ペンションに合宿のため泊まっていた京都市の少年野球チームの小学生2人が逃げきれずに焼死。現場ではペンションの中のロビーで、何者かが火をつけた痕跡が発見されたことから、警察はこの火事を失火ではなく「放火事件」として捜査することにした。 すると、捜査線上にひとりの女が浮かび上がってきた。それは野球チーム合宿の引率者で、自分の息子も野球チームに入っていた主婦のAであった。警察の調べに対し、逮捕されたAは容疑を認めたという。 彼女はなぜ自分の息子が所属している野球チームの宿泊先を放火しようとしたのだろうか。 Aは、近所では子供思いの主婦という評判があった一方、金に弱い一面があり野球チームの運営費をこっそり自分の懐に入れるなど日常的に着服を繰り返していたという。 そして年末。野球チームが長野県へキャンプ遠征することになり、会計係をAが買って出た。その際、チームに所属する親約20名からペンションの宿泊費各2万円を徴収。まとめてペンションの管理人に払う約束をしていたが、悪癖が抜けずに着服してしまい、ペンションには前金として5万円だけ払い領収書をねつ造。残りの35万円は全て自分の借金のあてにしてしまった。 もちろん、そんな大々的な着服が成功するはずもなく、同行していた他の主婦たちも次第にAを怪しみ始め、追い詰められたAはこのペンションを焼き払い、合宿そのものを中止させる暴挙に出たのだという。 結果、Aの思惑通り合宿は中止になったが、自分の息子のチームメイト2名が火事によって死んでしまったことに強く心を痛め、Aは自分の犯した過ちを天にざんげしたという。 あまりに身勝手で子供じみた犯行理由に、捜査に当たった警察官たち、そして近所の主婦たちは唖然としてしまったという。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2019年10月19日 23時00分
嵐と治水、製鉄、古代の統治 さまざまな要素が読み取れる「八岐大蛇」の神話
先日、自然の猛威から考え出された妖怪たちについて紹介した。 その冒頭で紹介した八岐大蛇は、日本の神話に登場する巨大な悪龍で、首が8本、尾も8つに分かれ、いくつもの山や川をまたぐ巨体を誇るとされている。また、目がほおずきのように赤く光り、背中に苔や杉の木が生え、腹部は常に血で濡れた異形の姿をしている。 実はこの神話には、川の氾濫を防ぐ治水事業と、製鉄技術を持つ民族を征服したことが背景にあるようだ。今回はもう少し八岐大蛇について掘り下げてみたい。 古来より龍や大蛇は水をつかさどるとされ、長くくねった蛇体は川の流れに例えられた。また神話では、首を落としてもなお動く大蛇の尾を素戔嗚尊(すさのおのみこと)が断ち落とそうとしたところ、剣が欠け尾の中から一振りの剣が現れた。これは川で取れる砂鉄を意味するではと考えられている。 大和武尊が出雲を治める出雲建(いずもたける)と、木剣での太刀合わせを申し込んで倒す流れがあった。ここでは大和武尊が自身の木剣を鉄剣にすり替えて倒している。このことからも、古くから出雲の製鉄技術が広く知られていたことが分かる。つまり、優れた技術を持つ敵対勢力を、巨大な力を誇る悪神や怪物、強い敵に見立てることによって大和朝廷の強さと正当性を示したのである。 しかし、敵対勢力が強ければ強いほど、為政者にとってはまたいつの日か、再び覇権を握られるのではないかという恐怖に変わる。巨大な地盤からなる反抗勢力の大きさと、倒した相手の怨霊が災をなすのではないかと考えられたのだ。 そのため敵を神格化しまつり上げることで魂を鎮め、信仰の対象として残すことで土着民の反抗を防ごうとした。同時に治水対策などの事業が成功した記念に史跡を作って新たな為政者の権威も示し、権力の交代を明らかにしたのである。その証拠に、伝説の舞台である島根県雲南市や奥出雲町には八岐大蛇神話に基づく史跡や神社が多く残っている。 このように、神話をひも解いていくと当時の人々が得ていた治水・製鉄技術や、政治状況が垣間見えるのだ。(山口敏太郎)
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社会 2019年10月19日 21時30分
【放送事故伝説】深夜番組で人が集まりすぎて大事故に発展!?見つけた人に1万円!
2018年末、TBSのバラエティ番組『水曜日のダウンタウン』にて、お笑いグループの「安田大サーカス」のメンバー・クロちゃんを、東京都練馬区の遊園地「としまえん」内に設置した檻に閉じ込めて展示したところ、人が集まりすぎて警察が出動。企画そのものが中止になる事件があった。 展示を開始したのは、『水曜日のダウンタウン』終わりの23時頃で深夜帯だったことから、自動車に乗り込んだ若者たちが大挙して、としまえんに集合。近隣住民からクレームが出てしまい、警察が出動する騒ぎになった。 さて、「人が集まりすぎて謝罪」の事件は、『水曜日のダウンタウン』から遡ること45年以上前にも発生している。 1970年、フジテレビ系で放送されていた『テレビナイトショー』という若者向けワイド生放送深夜番組(1969年3月31日から1971年9月24日まで放送。前田武彦を中心に宝田明、伊丹十三、柳家小三治など個性派の司会が大集合したことが話題を呼んだ)で、「イチョウ並木の間にテレビの台本を隠した。発見した人に1万円」という宝探し企画を東京・明治神宮外苑で行ったところ、1万円欲しさに100人以上の若者が23時頃、外苑に詰めかけ、問題になった事件があった。 当時は今よりも街灯が少なったことから、若者たちは自動車のライトをつけたり、火を焚いたりして周囲を明るくして探してしまったのだ。 そして、最終的には、車に乗って急いで外苑に行こうとした参加者の一人が他の参加者に対し接触事故を起こし、全治1か月の重傷者および2週間の軽傷者を出してしまったことで、『テレビナイトショー』は後日正式に謝罪をすることになった。 当時の新聞によると、四谷署は「人騒がせな客寄せもほどほどにして欲しい」と激怒、後日、フジテレビ側にクレームを入れたという。 『テレビナイトショー』から『水曜日のダウンタウン』まで40年以上の時が経っているが、いつの時代でも過激な企画は警察の厄介になりやすいということか。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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芸能ネタ 2019年10月14日 12時00分
所属の少女300人が一斉ストライキ!? 事務所に大ダメージを与えたとは「桃色争議」とは【芸能事件史】
今年夏に発生した吉本興業の「お家騒動」。古くから芸能事務所にとって内部トラブルは最も忌み嫌うべき存在なのだが、戦前の1933年(昭和8年)、映画会社・松竹が所有する歌劇団「松竹歌劇団」で、大規模な労働争議があったことはあまり知られていない。 「桃色争議」と呼ばれる本事件は、前年の1932年(昭和7年)に発生した「映画活弁士首切り闘争」に端を発する。トーキー映画(発声映画)の台頭により仕事を失った活弁士の労働争議は見事な勝利を収め、無事に解決……と思われた。しかし、そのしわ寄せは別部署であるはずの松竹歌劇団に及び、所属座員の給与・待遇の低下をもたらすことになった。 この待遇に怒りを覚えた松竹歌劇団の有志数名は、スト隊を結成。新聞記者をかき集め、松竹の本社と戦う意思を明らかにした。当時、松竹歌劇団の少女座員は劣悪な状況に置かれており、「楽屋には南京虫が滞在している」、「おかずは鮭とたくあんだけ」「200名を超える座員がいるのに、楽屋にはトイレは二ヶ所だけ」といった窮状をマスコミへリークした。 そして、少女部員230名は待遇の改善を訴えて6月15日、神奈川県の湯河原温泉郷の大旅館に立てこもりストを決行。また、同時に大阪で活躍している松竹楽劇部も歌劇団のストと時を同じくストを決行し、総勢300人を超える松竹歌劇団の座員がストに参加した。 このストライキは7月8日までおよそ半月に渡って行われ、その間、松竹歌劇団は開店休業状態。松竹の本体に大きな金銭的ダメージを与えたとされる(後に改善が行われ、座員の最低賃金引き上げおよび週休制が制定された)。 なお、この事件で旗手および争議委員長となっていたのが、当時18歳で松竹歌劇団のトップ人気だった水の江瀧子であり、この騒動の影響で水の江は2か月の謹慎となり、この騒動時に培ったリーダーシップが、後に彼女を映画界を代表する名プロデューサーへ成長させたとされている。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2019年10月13日 23時00分
自然の猛威から生まれる妖怪たち
妖怪の伝説を調べていくと、その成立背景に自然への畏怖などが垣間見える事も多い。例えば、日本神話に出てくる魔物「ヤマタノオロチ」は、当然実在の存在ではなく、八つに分岐した川の氾濫とも、八つの流れで周辺に被害を及ぼした土石流や、噴火によって噴き出た溶岩の象徴であると言われてきた。 他にも、夫婦妖怪とも言われているコンビで出てくる「手長足長」は、火山から噴出した火山弾や溶岩が吹き上がる様子を妖怪化したものだと推論されているし、妖怪「ダイダラボッチ」も山そのものを妖怪視した結果、生まれた存在であるようだ。 逆説的に説明していくと、落雷という現象は妖怪「雷神」や妖怪「がごぜ」と解釈され、人々を苦しめてきた台風は妖怪「一目蓮」とされ、暴風雨や雨風は「龍神」として表現された。人類の英知が及ぼさない自然現象は妖怪と解釈することで諦めがついたのだ。 自然現象を妖怪化する逸話で興味深いものを紹介しよう。秋田県尾去沢の奥地に大森山という山がある。文明13年(1481年)、この山に翼長20メートルに及び、全身が怪しく光る怪鳥が出現した。怪鳥は火炎を吹きながら飛行し、奇声と共に田畑を荒らし回った。恐怖に震えた人々は山伏に怪鳥の退治を依頼した。快諾した山伏は怪鳥退治に取り掛かった。 数日後、大森山から怪鳥の悲鳴が聞こえた。村人たちが恐る恐る鳴き声のした場所へ行ってみると、怪鳥が血を流して死んでいた。山伏の話によると、大森山の神が獅子に化けて怪鳥を退治してくれたというのだ。怪鳥の血はそのまま沢に流れ込み、真っ赤に染まったという。この伝承からその沢は赤沢と呼ばれるようになった。 また、怪鳥の腹を割いてみると金や銀、銅などの鉱物が入っていた。それを見た尾去の村長は夢で鉱物の埋まっている場所を見た事を思い出し、夢で見た場所へ行ってみたところ鉱脈を発見した。これが鹿角の尾去沢鉱山の始まりとされている。 修験者は山に入る事が多く、また鉱脈がどこにあるか長年の経験から知識として得ている。大森山の怪鳥伝説は、山の民の協力のもと鉱山を拓いて安定した生活が送れる故事を表しており、火炎を吹いて暴れ回った怪鳥とは、鉱物が埋まっていた鉱山そのものを指しているのかもしれない。(山口敏太郎)
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社会 2019年10月13日 22時30分
32名の男が1人の女を巡り殺し合い? 孤島で発生した衝撃の実話、その後は…【背筋も凍る!女の事件簿】
戦後日本を騒がせた女性の事件に「アナタハンの女王事件」がある。 これは1945年から1950年にかけて、太平洋北マリアナ諸島に位置する孤島「アナタハン島」にて発生した怪奇事件で、5年の間に一人の女性を巡り、13名もの男性が死亡および行方不明となった事件である。 1944年、サイパン島で事業を行っていた企業の社員、比嘉菊一郎と、その部下の妻・比嘉和子はアナタハン島へやってきた。しばらくして爆撃で沈んだ船に乗り込んでいた海軍兵士ら男31名がアナタハン島へ流れ着き、彼らは共同生活をするようになった。 そして、1年後の1945年、日本は敗戦を迎えサイパン島での事業も中止。終戦時の混乱により日本軍から迎えに来ることはなく、彼らはアナタハン島に置き去りになってしまったのだ。彼らは原始人のように魚を捕ったり芋を栽培したりして生き延びたが、いつまで経っても助けに来ない現状に不安を覚え、次第に精神力は限界になってきた。 さらに、残された男たちは若い10代〜20代ということもあり、ただ一人の女性である和子を狙い、絶えぬ欲望をむき出しにしていったのだ。 そんな中、山の中で一人の若者が実弾の入った拳銃2丁を手に入れる。引き金ひとつで人間の命を奪うことができる拳銃の存在は、この島において「絶対的権力」の象徴であり、和子の体を独り占めするために使われたのだ。 そして、男性が一人、二人と謎の不審死を遂げて行き、彼らが日本政府に見つかり保護された際には、男の数は19人に減っていたのである。 マスコミは、生き残った和子のことを「男を誘惑した悪女」「女王蜂」そして「アナタハンの女王」と呼び、好奇の目にさらした。和子も自身は故郷の沖縄でひっそりと暮らすことを望んでいたが、生活のため東京へ行きストリップ嬢として働いたり、和子主演の映画(『アナタハン島の真相はこれだ』)に主演するなど平穏な日々は訪れなかった。 彼女もまた、戦争という時代に翻弄された犠牲者の一人だったのだろう。和子は終戦から29年後の1974(昭和49)年に脳腫瘍で倒れ、51歳の若さで亡くなっているが、和子および「アナタハン島事件」をモデルにした小説(桐野夏生『東京島』など)や映画は現在まで多く作られている。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2019年10月12日 23時00分
京焼き討ちは新撰組の陰謀? 「池田屋事件」に関するミステリー
日本が開国し、動乱期にあった幕末期は、多くの人が活躍し、ドラマも生まれた時代でもあったためか、この時代の偉人のファンは多い。坂本龍馬や高杉晋作ら幕末の志士たちや、新撰組の隊士たちが人気のある偉人の代表格だろう。そんな彼らが京都で激突した事件が、有名な池田屋事件である。 長州藩を含む攘夷派の志士たちが、京の旅籠「池田屋」で密会をしているところを新撰組に襲撃され、多くの死傷者が出ることになった事件である。この事件では熊本藩士・宮部鼎蔵、長州藩士・吉田稔麿、土佐藩士・望月亀弥太ら、有能な志士たちが多く死に、この事件のせいで明治維新が数年遅れたと言われるほどである。 また、映画などでは池田屋事件の最中、沖田が結核の影響で喀血(かっけつ)したとされているが、近年の研究によると、密室で数時間戦ったことによる昏倒が正しいようだ。つまり、熱中症のような症状で沖田は倒れたのだ。結核といえば喀血のイメージがあるが、実は喀血は結核の病状が相当進行しなければ出てこない。もし喀血するほど結核が進行していたなら、逆に激しく戦うのは不可能だっただろう。 さて、池田屋事件は「風の強い日に御所に火をかけ、京の町を混乱に陥らせ、公武合体派の公家・中川宮や松平容保、一橋慶喜らを殺害した後、孝明天皇を誘拐し長州に連れ去る」という国家転覆ものの計画であった。そして京都には既に実行可能な志士が多数潜伏しており、企みが攘夷方の志士古高俊太郎から露見したため、実行されたことになっている。 しかし、志士による「京都焼き討ち計画」「天皇の誘拐」「一橋慶喜や松平容保の暗殺」に明確な証拠は存在していない。志士側の資料には一切記述がなく、これらの計画は新撰組のでっち上げだったようだ。実際に証拠とされたのは、古高俊太郎が拷問されたあげく、証言した内容のみであった。志士たちが集まっていたのは、単に仲間であった古高をどう救い出すか検討していただけだという。 陰謀など世に存在しないと言い切る人がいるが、歴史上を見ると権力側、反体制側どちらもこのような謀略と陰謀を駆使している。(山口敏太郎)
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芸能ネタ 2019年10月12日 21時30分
【放送事故伝説】ホラードラマに映ってはいけないものが!?「映り込み事故史」!
テレビドラマでよくある放送事故といえば「映り込み現象」である。 これは、本来そこにいてはいけないスタッフやキャストが映り込んでしまう事故のこと。人間が作り出したフィクションの空間であるテレビドラマは常に「映り込み」との戦いであるといえよう。 そんな映り込み現象で比較的有名なのが、1966年に放送されたTBS・円谷プロ制作の特撮ドラマ『ウルトラQ』の特撮シーンに、スタッフらしき人間の手が映り込んだ事件であろう。 『ウルトラQ』の第9話「クモ男爵」は最後、クモ男爵が住んでいた館が火事で崩壊するシーンが描かれるのだが、その崩壊するシーンで、巨大な蜘蛛の怪獣よりもさらに大きい人間の手が映り込んでいたのだ。 ミニチュアセットを崩壊させる際、人間の手を使ったものの、現場のミスで映ってはいけない人間の手が映り込んでしまったようだ。 この映像は、しばらくLDやDVDにもそのまま収録されていたが、CG処理が発達したこともあり現在は手が消された状態のものを見ることができる。 また、2004年のホラー映画『感染』(落合正幸監督)で「女の幽霊が映り込んだ」と話題になったことがある。この映画の中盤あたりで、看護師役の星野真里が注射を打つシーンで、星野の背後に険しい顔をした女性が幽霊のように立っていたのだ。 このシーンは星野以外に出演者はいなかった。ホラー映画ということもあり「撮影現場に本物の幽霊が現れた」と話題になったのだ。 なお、この幽霊の正体は『感染』に出演していた女優・真木よう子であったことが後に判明している。このシーンでは出番のない真木が星野の演技を見学しようとセットの物陰へと潜んでいたが、完全に隠れておらず、彼女の顔がバッチリ撮影されてしまったのだ。 このシーンは一瞬だったためか、なぜか修正されることなく、現在に至っている。 現在はCG処理が進化したことにより、このような豪快な映り込み事故はほとんど見られなくなったが、同時に何とも言えない寂しさも覚えてしまうのは筆者だけだろうか。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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