山口敏太郎
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芸能ネタ 2019年11月30日 21時30分
【放送事故伝説】年末のスペシャルドラマがまさかの放送中止!その原因は?
2020年に放送予定の大河ドラマ『麒麟がくる』に出演予定だった沢尻エリカの降板が発表され、ドラマの撮り直しに注目が集まっている。 さて、撮影したドラマが日の目を見ずに、お蔵入りするのは主に出演者の不祥事によって発生するケースが多いが、ごくまれに関係者から許可を得られず放送中止になることがある。 有名なのが、2003年に日本テレビで放送予定だった『戦後最大の疑獄事件! ドラマ…ロッキード事件』である。 これは「今太閤」「コンピュータ付きブルドーザー」とも称された昭和の大政治家・田中角栄を主役にした特別ドラマで、主人公を2018年に亡くなった津川雅彦さん、ロッキード事件のキーマンである小佐野賢治役を津川の実兄、長門裕之さんがそれぞれ演じており、撮影前には大規模な記者会見も行われていた。 撮影は無事に終わって年末の2003年12月29日に放送が決まり、日本テレビも宣伝に大きな力を入れていた。 しかし、放送から20日前の12月9日、日本テレビはドラマの放送を突如中止にした。延期の理由について日本テレビは「編成戦略上の理由」と説明しており「近く放送する予定」と予告されたが、それから16年間、一度たりとも放送されておらず作品としては「完全封印」になってしまっている。 ちなみに、津川・長門兄弟以外には阿部寛、長嶋一茂、大鶴義丹、本田博太郎という主役級のキャストがそろった豪華版だった。今でも「一度でいいから見てみたい」との声が多い。 なお、田中角栄のドラマは日本テレビ以外にもフジテレビも計画していた。2004年春にはビートたけし主演で単発ドラマ『田中角栄〜異形の将軍〜(仮題)』というドラマをつくる予定だったが、こちらは「田中家の承諾が得られず中止になった」とフジテレビから発表されている。日本テレビの場合も、同様の事情があったのではないかとされている。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2019年11月24日 23時00分
ファラオの呪い?イギリスの博物館で古代エジプトのオシリス像が勝手に動いた!
よく物体が勝手に動くという現象がある。この場所においたはずの品物が、誰も手を触れてないのに、まったく違う場所に移動していたり、もっと酷い場合には、人間が見ている前で物体がひとりでに飛んだり、人形や品物が勝手に動いたりするという怪奇現象は定番中の定番だ。 ある時、イギリスの博物館で不可解な怪奇現象が発生した。ガラスケースに入れられて動くはずのない古代エジプトのオシリスの石像が動き、「ファラオの呪いではないか?」と博物館の関係者は恐怖に震えた。 この現象が発生しているのは、英国・マンチェスター博物館。問題の石像は紀元前1800年頃に作られたと思われる墳墓から発掘された約4000年前のオシリス神の像であった。この石像は高さ10インチ(約25cm)のオシリス神をかたどった小像であり、元々個人収集家が所持していたもので、1933年に同博物館に寄贈した経過がある。なお、この石像の背中には、死者への祈りとして、ビールとパン、動物のいけにえを求める言葉が刻まれており、この言葉からも「ファラオの呪い説」が流布した。 この石像の異変に気がついたのは、博物館の学芸員キャンベル・プライス氏であり、スタッフが誰も触れていないにも関わらず石像が動いていることを確かめるために、一分ごとにシャッターを切る監視カメラを一週間設置した。 すると、昼間のみ石像は動いており、一週間で360度回転してしまったのだ。 「すわ、呪いか?!」と思われたが、実際は博物館の前の道路をバスが通ったり、近くの公園でサッカーの試合が行われている時や博物館に来客があった時に動いていることが判明した。 改めて石像を調べてみると、台座の底の部分が若干丸くなっており、恐らく周囲の振動の影響で回転している可能性が高いという結論に至ったのだそうだ。(山口敏太郎)
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社会 2019年11月24日 22時30分
ごく普通の主婦が覚せい剤密売! 多額を手にしながら、浅はかな嘘の供述にも衝撃【背筋も凍る!女の事件簿】
2019年11月、芸能界では田代まさし、沢尻エリカと有名芸能人が立て続けに薬物関連で逮捕され、世間を騒がせた。 さて、薬物に関する過去のデータを見ると、高度経済成長期を終えた1970年代から女性の覚せい剤使用による検挙率が爆発的に上がったという記録があるという。 この背景には、覚せい剤が「ダイエットに効果的」「胃痛や肩こりにきく」といった文句で密売されていたことがあったという。裏社会の人間だけではなく、一般家庭にも薬物の脅威が入り込んでいたことを証明している。 そんな中、1978年にごく普通の主婦が覚せい剤を大量に密売したとして逮捕される事件があった。 当時の記事などによると、逮捕されたのは茨城県某市に住む34歳の主婦。女は同じく茨城県内に住む男と協力し、東京の暴力団から大量の覚せい剤を購入。茨城県内の暴力団員や近所の中毒者などに高値で売りさばいていたという。 主婦は覚せい剤を密売した動機について、「夫の収入が低く、子供3人を食べさせていくため、覚せい剤の密売に手を染めてしまった。悪いことであるのは自覚していたが、やめられなくなってしまった」と供述し、貧困に耐えかねて覚せい剤の密売に加担したという。 しかし、警察の調べで、主婦が1977年から1978年までに密売で1200万円(現在の金額で2000万円近く)の仲介料を手にしていたことが分かり、「子供を食べさせていく」という供述に嘘があることが判明した。 その後、主婦は覚せい剤取締法違反の罪で女子刑務所に入ったとされている。 ごく普通の町で発生した、ごく普通の主婦による覚せい剤密売事件。このニュースは当時、茨城県のある地域に大きな衝撃を与えたという。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2019年11月23日 23時00分
新たに143点発見 不思議な巨大絵「ナスカの地上絵」
ペルーに存在する奇妙な世界遺産「ナスカの地上絵」。チリのパンパ=コロラダ、パンパ=インヘニオという盆地に存在するもので、幾何学的な図形や動植物をかたどった巨大な絵が描かれている。かつては上空300m以上からしか確認できず、当時の人類の力ではできないオーパーツだと言われたが、現在では学術的な遺跡として認識されており、オーパーツから外れたものとなっている。 地上絵ができた理由に関しては現在でも諸説ある。巡礼や雨乞いなどの儀式に用いられた路であったという説や、気球で死者を送るために空からでないと見えない規模にしたという説など、いまだにはっきりした理由は出てきていない。 また、地上に浅い轍(てつ)や溝で描き、構成されているという点から、経年劣化や自動車などの乗り入れで破壊され、消滅の危機にある遺跡でもある。そのため、地上絵のあるエリアでは保護のために許可なしで立ち入ることを禁じ、近付く際にも専用の靴を履くことが義務付けられている。 そんなナスカの地上絵だが、近年はドローンやAI技術の発展により、これまで知られていなかった図像が発見されて注目を集めている。 中でも、日本の山形大学は2012年に現地にナスカ研究所を開所し成果を出している。2011年1月、山形大人文学部の坂井正人教授を中心とする研究グループがナスカ台地南部で、上空を飛行中に未発見の地上絵2つを発見している。新発見の地上絵は人間の顔、獣と推測されているもので、大きさは数メートルだという。 また近年でも貴重な発見は続いており、2015年7月には、家畜リャマなどの動物をかたどった地上絵24点を発見したと公表。そして11月15日、新たに143点の地上絵を発見したと発表した。こちらは坂井教授らが2018年までの約3年間の調査で、主にナスカ台地の西部で見つけたという。人物や鳥、ネコ科の生物やラクダなどの動物が確認できたそうだ。 今後も技術の発展により、さらに地上絵が見つかっていくのかもしれない。それと同時に、地上絵の保存も大きな課題となっていくとみられている。(山口敏太郎)参考記事ナスカの地上絵143点発見 AIも活用、山形大発表https://this.kiji.is/568011029622965345
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芸能ニュース 2019年11月23日 21時30分
【放送事故伝説】昭和時代にもあった大河ドラマ出演者の突然事件
2020年放送予定のNHK大河ドラマ『麒麟がくる』に濃姫役で出演予定だった女優・沢尻エリカが麻薬取締法違反容疑で逮捕されたことを受け、NHKは21日、女優の川口春奈を沢尻の代役として起用すると発表した。 沢尻の出演シーンは既に10話ほどまで撮影済みとなっており、スタッフたちは1月の撮影開始までに「川口濃姫」で撮り直さなければならず、現在てんやわんやになっているという。 さて、大河ドラマはその撮影規模や充てられる巨額予算から、一部では「スケジュールや体調を徹底管理される」「病気になろうものなら賠償金が発生する」と噂されるほど、役者に対してシビアなのだが、今回の沢尻のケースのように突然大河ドラマを降板するケースはある。 大昔の話で特に有名なのが、1988年度の大河ドラマ『武田信玄』で武田家家臣の馬場信春を演じる予定だったジョニー大倉の降板事件だろう。 ロックンローラーゆえ、さまざまな武勇伝を持つジョニー大倉だが、大切な大河を降板した理由は薬物や暴力沙汰ではなく、自身の怪我が原因だった。 1987年10月、ジョニー大倉はテレビ収録とディナーショー出演のため、富山県内のホテルに滞在していた。しかし、その深夜、泊まっていたホテルの7階から飛び降り、4階の屋根に激突。一命を取り留めたものの全治6カ月の重傷を負い、芸能活動を休止するトラブルに見舞われたのだ。 すでにジョニー大倉演じる馬場の出演シーンは1話分を撮り終えており、NHKは早急に代役を見つけなければならなかったという。後に代役は美木良介に決まった。 このジョニー大倉の転落事故は当時、薬物使用や自殺未遂の噂もあったが、結局は窓を勢いよく開けたための事故と分かったため、怪我が治ってからジョニー大倉は『武田信玄』で、鎌田長門守という別の役で改めてキャスティングされている。 撮り直しには多額の予算がかかったに違いないが、これもNHKがジョニー大倉を俳優として高く買っていた証拠であろう。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2019年11月17日 23時00分
天皇陛下が皇位継承の際に一度だけ行われる神事「大嘗祭」とは
11月14日、天皇陛下が皇位継承の際に一度だけ執り行う神事「大嘗祭」が行われる。新しく天皇に即位した際に神々に新穀をお供えし、国家・国民の安泰と五穀豊穣を感謝し祈る、奈良時代以前から続く“神秘的”な皇室行事だ。祭祀はかなり時間のかかるもので、14日夕方から始まり翌日の明け方まで続くとされている。 そもそも毎年、宮中では天皇がその年に穫れた作物を神々に供える「新嘗祭」が11月に行われている。かつては新嘗祭と大嘗祭に区別がなかったようだが、7世紀後半の第40代天武天皇、41代持統天皇の時代に、即位して初めて執り行われる新嘗祭を「大嘗祭」として区別するようになったとされている。その後、1466年室町時代の第103代後土御門天皇の代で一度、朝廷の困窮や戦乱の影響で221年間中断されるが、江戸時代の1687年、東山天皇の即位の際に再開。続く中御門天皇の即位の際には行われなかったが、その次の桜町天皇から現代まで変わらず続く歴史的な行事となっている。 大嘗祭は皇居・東御苑のおよそ90メートル四方の敷地に特別に設営された「大嘗宮」にて行われ、愛知県で作られた「繒服(にぎたえ)」という絹の反物と、徳島県で作られたた「麁服(あらたえ)」という麻の反物が供えられるほか、「庭積(にわづみ)の机代物(つくえしろもの)」と呼ばれる全国の都道府県から寄せられた特産物が置かれる。今回の大嘗祭では、各都道府県から3〜5品ずつ野菜や果物、海産物の干物などが供えられ、地域の名産品が多く含まれるので、調べてみるのも面白いのではないだろうか。また、大嘗祭のために備えられる米は、亀の甲羅を焼いて行う占いの「亀卜(きぼく)」によって選び出された土地の「斎田」で育てられ、収穫されたものとなる。 儀式では、これらの新穀を天照大御神を始めとする神々に供え、天皇陛下ご自身も口にすることで国と国民の安寧や五穀豊穣などを祈る。このように、大嘗祭は皇室の重要な行事である一方、かなり時間のかかる儀式でもある。 なお、この大嘗祭が行われる大嘗宮は一般参観が可能となっている。11月21日(木)から12月8日(日)の18日間にかけてが一般参観期間となっているので、興味のある人は足を運んでみてもいいのではないだろうか。参考記事大嘗宮一般参観及び令和元年秋季皇居乾通り一般公開についてhttps://www.kunaicho.go.jp/event/inui-r01aki.html(山口敏太郎)
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社会 2019年11月17日 22時30分
「金を出せ!」女子中学生が女子高生をリンチ!?【背筋も凍る!女の事件簿】
今から約20年前の1997年10月、大阪府の某所でにわかには信じられない「女の事件」が発生した。 ある日の昼、同じ学校に通う高校3年生の女性2人が泣きながら交番へ駆け込んできた。2人の話によると、公園で友人と話していたところ、柄の悪い女の集団が駆け寄ってきて「私は暴走族のメンバーだ」「知り合いに頼んで拉致するぞ」と因縁をつけ、化粧品の入ったカバン(7000円相当)と財布に入っていた500円を奪い、さらに帰りがけに女子高生の腹を一発殴った。女子高生の1人は1週間のけがを負っていた。 当時は「コギャルブーム」のまっただ中。女子高生の容姿が目立っていたことから、彼女より年上の女子大生が犯人ではないかと警察は推測。公園周辺に焦点を絞って捜査を開始した。 すると、その日の夜、路上の自転車かごから現金の入ったカバンをひったくったとして4人の女子学生グループが補導された。詳しく事情を聞くと、昼に発生した女子高生襲撃事件もこのグループの仕業と分かったのだが、警察は彼女たちの持っていた生徒手帳を見て驚いた。 なんと彼女たちは、襲った女子高生グループより4歳も年下の14歳。中学2年生だったのである。 供述によると、女子高生を襲ったのはお金目当てであり、たまたま公園で力のあまり強くなさそうな同い年くらいの女子グループを見つけて因縁をつけ、現金を奪うことにしたという。相手が年上の女子高生だとは一切気が付かなかったという。 なお、不良中学生グループは特定の暴走族グル―プに所属したことはなく、「暴走族のメンバーだ」というのはうそであったことも分かった。 しかし、いくら身長差があまりない女性といえど、4歳も年上の女子高生グループに近付きカツアゲするとは……世紀末に発生した珍しい「女の事件」であった。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2019年11月16日 23時00分
到達可能な異界 「隠れ里」「マヨイガ」
皆さんは『隠れ里』という言葉を聞いたことがあるだろうか。山中に人知れずある村であり、気候は温暖であり、作物が豊かであり暮らし向きは裕福であり、争いや飢饉、流行病とは無縁の平和な暮らしが、何不自由なく生活出来るのだが、迷い込むともう二度と帰って来れないとか。一度迷い込み、再び入ろうとしても見つけることが出来ないと言われている『山中の異界』である。 また、隠れ里に滞在している数日間が、外界では何年も経っていたという時間的なパラドックスも生じる場合がある。かの柳田國男が『遠野物語』で紹介したことにより、日本中で知られるようになった。 この『隠れ里』の単体パターンが『マヨイガ=迷い家』である。東北や関東地方に多く伝わる奇談であり、 山奥深くに一軒だけぽつんと建っている。立派な屋敷なのだが、住民はおらず(都風な住民がいる場合もある)、庭には花が咲き乱れ、立派な牛や鶏もいる。不気味なことだが、まるでさっきまで人がいたみたいな雰囲気もある。座敷には上等な器が多数あり、その什器か家畜を持ち帰れば幸運が迷い込むというのだ。 中には、山中の『マヨイガ(迷い家)』に行きながら、何も取って帰ってこなかった女に対し、わざわざ川を使って、幾ら穀物を量ってもまったく減らないお椀を流してよこしたという伝説もあるくらいである。 それにしても、『隠れ里』や『マヨイガ(迷い家)』から盗んできた椀で穀物を量ると、何故穀物は尽きることがないのであろうか。話によっては、この椀により貧乏な者が金持ちになるとか、その椀を無くしてしまい再び没落するなど後日談も伝えられている。これらの事から推測すると、この椀と山の民との交易権ではないだろうか。その証拠と言ってはなんだが、『常世の国』や『ニライカナイ』などの異界がなかなか行けない場所にあるのに比べ、『隠れ里』や『マヨイガ(迷い家)』『ねずみ浄土』は我々人間のすぐ近くにある。一応人間が到達可能な場所に設定しているのは、それが山の民の残像であったからではないだろうか。 これら『隠れ里』や『マヨイガ(迷い家)』のモデルになった場所が幾つかある。例えば、上越市の山中にある桑取という集落は、民俗学者の宮本常一が著書『秘境』(有紀書房、昭和36年)において、全国24か所の秘境の一つとして取りあげた場所なのだ。また、山形県と新潟県の県境、岩船郡朝日村(現・村上市)奥三面もモデルと言われている。 このような深山の集落が成立した背景には、平家の落人がコミュニティを作り上げていった経過があると思える。事実、日本各地には『平家の隠れ里』と伝えられる集落が幾つか存在している。筆者の故郷である徳島県の祖谷は『平家の隠れ里』であることは歴史的事実であり、平家の赤旗も残されている。また、筆者が取材した湯西川温泉は承平の乱に破れた将門の一門が開き、源平合戦から難を逃れた平景定一族郎党が住み着き今に至ったとされており、日光市長以下200名の武者行列が先祖供養も兼ねて行われている。 他にも、縄文時代の末裔の集落であるとか、蝦夷の末裔の集落であるとか、逐電した百姓が密かに作った集落であるとか、様々な説が唱えられている。『隠れ里』は、我々の最も身近に存在する異界であると言えよう。(山口敏太郎)
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芸能ニュース 2019年11月16日 21時30分
【放送事故伝説】桜吹雪が口の中に……音楽の生放送で発生した大放送事故
11月14日、年末恒例「第70回NHK紅白歌合戦」の出場歌手が発表された。令和になってから初の紅白歌合戦で、例年にも増して豪華な顔ぶれが登場することが話題となっている。 さて、紅白歌合戦にまつわる放送事故だが、50年以上に渡る放送期間の長さ、そして生放送ということもあり、これまで数多くの放送事故が発生している。 中でも、最も視聴者の関心を引いた(心配した)とされるのが、1981年に放送された第32回の紅白歌合戦における北島三郎の猛吹雪事件であるという。 その紅白歌合戦にて、北島三郎は大トリでの出演であり、代表曲である『風雪ながれ旅』を歌唱した。タイトルの通り、『風雪ながれ旅』は北の大地の冬景色を描いた歌であるのだが、後半、美術スタッフが用意した雪に見立てた紙吹雪が大量に降り注いだ。その紙吹雪の量は、北島や他のスタッフが想定していた以上に多かったようで、あたり一面真っ白になり、何も見えなくなってしまった。 北島は口の中に入る紙吹雪で、声が出づらい状況にあったが、なんとか歌い切り、その回の紅白は「伝説の紅白」と呼ばれるまでになったのだが、この演出が好評だったのか、北島がNHKで『風雪ながれ旅』を歌う際は「いつもの3倍以上の紙吹雪を用意する」という暗黙の了解が誕生したという噂がある。 また、近しい例だと、テレビ朝日系の音楽番組『ミュージックステーション』での嵐の「Sakura」が挙げられる。 2019年7月5日、嵐は「Sakura」を熱唱したのだが、ラスト1分、演出効果として大量の花びらが舞ったところ、それが嵐のメンバーが想定していたより大量で、マイクに雑音が入るなどのハプニングが発生し、以来、「Sakura」での花吹雪の演出は控えられることになったという。 何事も「やりすぎはよくない」ということなのかもしれない……。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2019年11月10日 23時00分
日本の伝説に登場するネズミのテーマパーク「鼠浄土」
某テーマパークの人気キャラクターの影響だろうか、ネズミに嫌悪感を抱く人が減ってきた。中には、ハムスターというネズミをペットにする人もいる始末だ。我々、日本人は古来より、ネズミという動物に特別な意味を持って接してきた。 そのネズミが地中に世界を作っているという伝承がある。俗にいう『鼠の浄土』である。別称で『鼠浄土』『団子浄土』などとも呼ばれており、近年では『おむすびころりん』という昔話で広く知られるようになった。 この「ネズミの世界」という概念が文献で出て来るのは、室町時代に成立した絵草子『鼠の草子』であると推測される。この物語では、京都四条堀川に住む古ネズミの権頭(ごんのかみ)が人間に憧れ、人間と偽って人間の姫君と結婚するのだが、正体を見破られ、最後は出家するというストーリー展開である。 これは昔話の『鼠の嫁入り』と同様に、ネズミの世界と人間界の交流、種を超えた婚姻『異類婚姻譚』を意味している。因みに『鼠の嫁入り』では、ネズミの夫婦が箱入り娘に最高の婿を取ろうとして奮闘し、太陽や雲、風、壁と次々に訪ねるが、結局はネズミの婿を選ぶという展開である。どうも、ネズミの世界の住民は、人間界や他の世界に憧れがあるようだ。 そもそも言語から判断して、ネズミは「根の国の住人」(根ずみ、根住み、ちなみに根の国とは死者や地下の国)と解釈されており、ネズミを神仏・異界の使いと見る傾向が我が国にはあり、更には富をもたらす“招福的役割を果たす存在”と解釈する概念もある。 我々の中で一番メジャーな『鼠浄土』は、やはり『おむすびころりん』である。このネズミが幸福をもたらすという概念は、ネズミが出る家はそれなりに、食料など蓄財が無いといけないという現実的な側面があると思われるが、それ以上に、“座敷わらしはネズミの古い個体が化けたもの”という伝承があり、かなり興味深い。 また、米倉や屋敷などにあるネズミの巣穴は、異界への入口、黄泉の国への入口、浄土への入り口と言い伝えられる地方がある。壁という空間を遮断している物体に穴を開け、床・壁・屋根と自由自在に移動するネズミは、異界への出入り口を開ける存在だと解釈されたのであろう。 これらネズミの世界は地下にあるという。その世界に関しては幾つか興味深い伝承がある。『郷土研究3巻7号 国々の言い習はし(10)』(逸木盛照 郷土研究社 1915年)によると、夜に畳の上で手毬をつくとネズミが怒って荒れるとされた。 また、『伝承5号 私は鼠におされている』(村田正夫 山陰民俗学会 S35年9月1日)によると、昭和25年3月下旬午前8時頃、寝ていた人物が何者かに足を踏まれた。死に誘われたような気がした。このような現象を「ネズミにおされる」というようだ。つまり、ネズミの世界は地下にあり、その世界は死の世界に近いという。 なお、南方では『鼠浄土』は海上、或いは海の向こうにあるという概念もあるようだ。奄美大島では、ネズミは神様の一種として解釈されており、ニライカナイという海の向こうにある世界からやってきたテルコ神の使いだと言われている。 さらに『団子浄土』は、人間が接触する異界の住民が、ネズミから鬼に代わるバージョンがあり、こうなると『瘤取り爺さん』に話が変容する。 このように我々は、人間の生活に縁の深い動物・ネズミに、“招福的役割”、“神の使い”という設定を課し、ネズミの穴を見ることで、“異界への通路”を連想した。そして、ネズミたちが暮らす国を“海の向こうのニライカナイ”、“地下の世界”と夢想し、その世界に行き、幸せになることを妄想したのだ。(山口敏太郎)
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ミステリー
雑誌に掲載されたUFO写真! その意外な正体は?
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観測施設か黒幕か「HAARP」とは?
2016年11月22日 13時00分
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なんだこれは!? 空に穴が開いたようなUFO写真
2016年11月19日 15時52分
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一角獣・ユニコーンは実在した! 人工的に作ることも可能か?
2016年11月16日 11時30分
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実在した「地獄」? 調査班が見た地底の奥底とは?
2016年11月12日 14時58分
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宇宙の鉱物か? オーパーツか? アフリカで発見された「金属球」の謎
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集団ヒステリーか? 「奇跡」か? 光輝く聖母マリアが出現した!
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リアル「ターザン」か? カモシカと生活していた野生少年は今も生きている!?
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UFO? 宇宙の虫? 100年以上前に撮影された謎の飛行物体!
2016年10月29日 16時13分
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世界的ミステリー作家はなぜ心霊主義者になったか? コナン・ドイルと心霊写真
2016年10月25日 12時20分
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謎のオーパーツ「コソ加工物」とは何か?
2016年10月22日 16時20分
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なんじゃこりゃ? 水中で生活できるボディースーツが開発されていた?
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UFO=軍事兵器説は本当か? 「コンドン委員会」とは何か?
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「神」か「未確認生物」か? 巨人生存説!
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空飛ぶ「細胞UFO」? 巨大宇宙生物か?
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元祖「留守番電話」? 見た目は脱力系だが凄いロボット「テレボックス」とは?
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「ミステリー・サークル」は「草刈り悪魔」だった?
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木星の衛星エウロパに水の噴出あり!?宇宙人研究はいつからはじまったのか?
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