山口敏太郎
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ミステリー 2019年09月21日 23時00分
稀代の大泥棒・石川五右衛門、伝説と史実の狭間に生きる闇の住人
数多くの漫画、アニメ、ゲームに登場するにも関わらず、実在した人物か曖昧であると言われ、その半生に関しても諸説ある石川五右衛門。一番古く確実な記録は、スペイン人貿易商アビラ・ヒロンが記した「日本王国記」である。文禄4年(1595)、都を荒し回る盗賊団があり、その中で15人の頭目が捕らえられ、京都三条河原で生きたまま油で煮らたという内容である。 この記事に対して、イエスズ会の宣教師のペドロ・モレホンが「この事件は1594年のことで、油で煮られたのはIxicava goyemon(石川五右衛門)とその家族9人か10人であった」という注釈を加えている。また、公家の山科言経の日記「言経卿記」の文禄3年8月(1594年10月)の条には、「一、盗賊スリ十人、子一人釜ニテ煮ラル。同類十九ハ付(磔)ニ懸之、三条橋南ノ川ニテ成敗ナリ、貴賎群集云々」とある。ペドロ・モレホンの注釈と時期が同じではあるが、頭目の名が記されていない。 石川五右衛門の名がはっきり出てくる日本国内の資料は、林羅山が寛永19年(1642)に幕府の命で編纂した「豊臣秀吉譜」である。だが、この記事は事件後約50年経ってから書かれたものなので、史料価値が低い。 このような理由から、石川五右衛門の実在が疑問視されてきたのだ。 さまざまな石川五右衛門像が生まれた背景には、浄瑠璃や歌舞伎などの芝居で脚色されてきたことが挙げられる。その始まりは、浄瑠璃「石川五右衛門」である。 石川五右衛門は元遠州浜松の大名・大野庄左衛門の家臣で、真田蔵之進であったという。君主の死後、先妻の子藤若と後妻の子の妹の柳の前の間に家督相続争いが起こり、藤若に味方した蔵之進は柳の前の後継人・進藤団右衛門に陥れられ、浜松を追われ河内に逃れる。ところが、国許では進藤が専権を奪い、藤若を暗殺しようとしていた。藤若は柳の前と共に遠州を逃れる。一方、蔵之進は河内で生活に窮迫し、大阪や京都で強盗を働いていた。そして、京都の豪商の家に押し入り、偶然やってきていた柳の前をそうと知らず殺してしまう。盗品を改めたところ、主家大野家の家系図が出てきて、君主の姫と知らず殺してしまった事に気付き悲嘆に暮れ、神妙に縄目を受けるのである。奉行所で石川五右衛門と妻、息子が取り調べを受け、妻は無罪放免となったが、五右衛門と息子の小源太は京の市中を引き回しの上、七条河原で釜煎りの刑に処されたのだ。有名な辞世の句「石川や 浜の真砂は 尽きるとも 世に盗人の 種は尽きまじ」は、この時に五右衛門が詠んだものとして初めて現れる。 この五右衛門伝説に、井原西鶴や近松門左衛門といった元禄上方文化の有名な作家たちが脚色を加え、ますます伝説は巨大化していった。秀吉の甥、関白秀次の家臣から秀吉暗殺を依頼されるが、香炉が鳴って捕らえられてしまう話、伊賀忍術の開祖、百地三太夫について伊賀流忍術を学んだ話など、盗賊から義賊へ、そして忍者の性格付けもされていく。南禅寺の三門に上り、「絶景かな、絶景かな」と大見得を切る有名なシーンも、三門の建立時期と五右衛門の活躍した時期が合わず、作り話である。それらの作品のラストは釜茹で、または釜煎りの刑であるが、そのエピソードも様々だ。子供と一緒に処刑されることになったが、釜の中で自分は息絶えるまで子供を持ち上げていたという説と、苦しまない様に一思いに釜に沈めた説、そして子供を下敷きにした説がある。どれをとっても残酷なラストである。 五右衛門の出身地について、興味深い説がある。丹後の与謝郡野田川町では、代々石川五右衛門はこの土地の出だと語り伝えてきたとう。丹波・丹後の境である大江山は鬼の伝説で有名であるが、鬼とは時の政府に反旗を翻したアウトサイダーの隠語である。政治的に厳しい抑圧を受けていた庶民たちのはけ口として、反逆のヒーロー・石川五右衛門が誕生したのである。(山口敏太郎)
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芸能ネタ 2019年09月21日 21時30分
【放送事故伝説】主演女優に次々とトラブルが!打ち切りになった悲劇のドラマ
視聴率の低迷など、テレビドラマの打ち切りには様々な要因があるが、ここまでトラブル続きだったテレビドラマも珍しいであろう。 1999年に放送された日本テレビの連続テレビドラマに、『ボーダー犯罪心理捜査ファイル』という作品がある。このドラマは、中森明菜演じる心理技官として派遣された杉島桐恵が、筒井道隆演じる犯罪心理学研究員で捜査一課の刑事・辻良介とコンビを組み、プロファイリングにより犯人を追いつめ、事件を解決していく刑事ドラマだった。 歌手が本業である明菜のテレビドラマ主演は珍しく、本作を含めて4作品しかなく、放送当時33歳で、表現者として成熟期を迎えつつあった明菜の演技に世間からは熱い注目が集まった。 ところが、このドラマ。開始当初から多くのトラブルを抱えていた。初回の視聴率は16.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)とまずまずであったが、第2話から視聴率はどんどん下がって行き、第7話からはついに9.1%という一桁を記録。今でこそ、ドラマの視聴率一桁は珍しくないが、99年当時は、テレビドラマが絶大な人気を誇っており、同時期の『GTO』(フジテレビ系)が最高視聴率35.7%、『魔女の条件』(TBS系)が最高視聴率29.5%を記録していた時期であり、一桁視聴率は明菜にとって不名誉な話であった。 さらにトラブルは続く。明菜は第5話「恐怖のフェチスト」の収録中、転倒シーンでろっ骨を骨折してしまう事故が発生した。主演ゆえ収録を中断するわけにはいかず、現場と病院を行き来することで、トラブルは回避できたが、その後、明菜はインフルエンザに罹患。長期の休養が必要になり、ついに撮影を続けることは困難となり、全10話だったドラマは9話に短縮され放送されることになった。 一応、物語は綺麗に完結することができたが、明菜のバタバタからストーリーの一部が削られたことや、視聴率も向上しなかったことも災いし、現在に至るまでDVDが発売されていないほか、現在まで明菜の主演ドラマは一本も作られておらず、明菜のキャリアにとって、『ボーダー犯罪心理捜査ファイル』は黒歴史に近い扱いになっているという。(文中敬称略)文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2019年09月15日 23時00分
卑弥呼の宮殿を発掘したのは、西部警察だった! 研究活動開始のきっかけは石原裕次郎?
研究者といえば、大学にて教鞭を執りつつ現地に赴くような人ばかりではない。ジャンルによっては、在野で研究活動を行い、成果を上げている人も存在するのだ。 西部警察で人気を博した俳優・苅谷俊介氏(72)は、俳優になる前から考古学が好きだった。考古学との出会いは、高校2年生の時。「学校をサボる」ため、発掘場所に立ち寄ったのがきっかけだったそうだ。だが、今から約40年前、事務所の看板俳優・石原裕次郎さん宅の建て替え工事の際に遺跡が出土した。その際に行われた発掘調査を見て、考古学への情熱が再燃。俳優の仕事の合間に、アマチュア考古学者の活動を開始したのだという。後に考古学研究に集中するため、石原プロを退社。現在も俳優活動と考古学の研究の両方を続けており、論文も発表している。多くの遺跡に調査で訪れているが、中でも纒向遺跡の調査・研究は30年以上の長さになるという。 纒向遺跡は奈良県桜井市の三輪山の北西麓一帯に広がる、弥生時代末期〜古墳時代前期にかけての集落遺跡であり、魏志倭人伝にも記された邪馬台国ないしは、その中心にあたるものではないかとみられている。なお、近くには卑弥呼の墓とする説もある箸墓古墳など、6つの古墳が存在している。 纒向遺跡は1937年(昭和12年)に土井実氏によって、「太田遺跡」として「大和志」に紹介されたのが最初となる。その後、2009年(平成21年)には大型建物跡が発掘されるなど、次第に巨大な集落であった事が明らかになった。その後も、桃のタネ約2,000個や魚の骨、イノシシなどの動物の骨が遺跡より出土しており、恐らく何らかの供え物として用いられたものだったと見られている。つまり、纒向遺跡では一種の宗教が重要視されていたこととなり、鬼道を用いて国を治めていたという卑弥呼の記述とも一致する。 苅谷氏は20年前に考古学の著作「まほろばの歌がきこえる」(エイチアンドアイ)を発表。同書において、纒向石塚古墳の後円部が国内最初の前方後円墳と推定、更に太陽祭祀の祭壇ではないかと推理を推し進め、東へ延びるラインを中心軸として宮殿域地を指摘した。因みに、飛鳥時代(7世紀)以降の宮殿は南北軸が基本であり、今回の東西軸は珍しい事例である。(山口敏太郎)
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社会 2019年09月15日 22時30分
ブームの陰で珍事件! 女子大生が起こした大胆な狂言事件の驚きの動機とは【背筋も凍る!女の事件簿】
1980年前半、日本は空前の「女子大生ブーム」に沸いていた。テレビやラジオは連日のように女子大生を特集。アイドルの代わりにクイズ番組やバラエティにも○○大学の女子大生達が出演するようになっていた。 そんな中、愛知県名古屋市内で、一人の女子大生が何者か誘拐される事件が発生。その「トンでもないオチ」も含めて世間を騒がしたことがある。 1982年7月26日、夜8時ごろ、名古屋市内に住む加藤さん(仮名)の自宅に女性の声で、「お宅のお嬢さんを預かった。1000万円用意しろ」と電話があった。電話を取った母親は娘のA子(19歳)が通っている自動車学校や友人の家に電話したがいないという。誘拐されたことを悟った母親は警察に電話。すぐに捜索が行われた。「年頃の娘だけに命が心配だ」と両親が心配する中、電話から1時間後A子の姿はすぐに見つかったという。 A子は名古屋駅前の交番で保護されており、発見当時は泣きじゃくっていたが、ようやく落ち着きを取り戻したという。A子は誘拐された時の様子について、「名古屋駅近くで車に乗った女性に道を聞かれ、そのままハンカチで眠らされて車に連れ込まれた。6時間くらい倉庫のような場所に拘束されていた」と供述していたが、ところどころ辻褄が合わない箇所もあり、怪しんだ警察が改めて問いただしたところ、この誘拐事件はA子による「狂言」であることが判明した。 動機について、A子は最初は「(家にお金がなく)自分が死ねば多額の保険金が入る」と考え、自殺を考えていたという。しかし、途中から「自殺は痛いし誘拐されたことにすれば身代金でお金が手入る」ことを思いつき、自分が誘拐されたことにし、実家に電話したという(30代女性の声は自分の声を加工したものだった)。 しかしながら、そもそも「実家を助けたい」の思いで自殺を考えていたのに、実家に電話を掛けたところで、なんの意味も成さないのは考えればすぐにわかることであり、最終的にこのA子は、ボーイフレンドに振られた腹いせを誰かにぶつけたかったのと、遊ぶ金欲しさに行った狂言であることがわかった。 1980年代の女子大生ブームは、当時熊本大学に在籍していたタレントの宮崎美子が牽引したとされているが、世の女子大生は宮崎美子のように決して「聡明」という訳ではなかったようだ……。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2019年09月14日 23時00分
極度の風呂嫌い!?日本騎兵の父・秋山好古
日露戦争にて、陸戦でロシアと相対し、敵の騎兵を打ち破った秋山好古。彼は日本陸軍における騎兵の強化に尽力、フランスへ騎兵の用法を学ぶために留学も果たしている。その成果は日露戦争の勝利と、後に陸軍騎兵学校を参観に訪れたフランス軍人の評価に現れている。 「秋山好古の生涯の意味は、満州の野で世界最強の騎兵集団を破るというただ一点に尽きている」 また、彼は自分の指揮する騎兵の特徴について熟知しており、陸軍大学校で学生らに騎兵の特徴を説明する際に、素手で窓ガラスをたたき割って見せている。当然、そんな事をすれば手を怪我してしまうわけだが、彼は血まみれの拳を学生らに見せると、「騎兵とはこれだ」と言ったという。騎兵は高い攻撃力を誇るが、防御力は皆無に等しい。僅かな油断が命取りになるということを身をもって示してみせたのである。 彼が日本騎兵の父と呼ばれる所以だ。 なお、日露戦争の日本海海戦で先任参謀を務め丁字戦法を考案、バルチック艦隊を撃滅した秋山真之は実弟である。兄は陸で、弟は海で活躍した軍人兄弟であった。 文武両道の秋山好古であったが、同時に非常に逸話の多い人物でもあった。 彼は極度の風呂嫌いであり、日露戦争中には2回しか入浴しなかったという。軍服も洗濯しなかったのでシラミが沸き、異様な臭気を漂わせていた。だが、これには理由があり、「軍人たるもの、戦場においてはいつ何時でも敵に対処出来る様にしなければならない」という考えによるものだったようだ。ある意味、プロ根性である。 そんな彼だが、実は目鼻の整った濃いめの顔立ちをした美形であった。長身で色白でもあったため、陸軍大学校時代には、教官だったドイツ人のメッケル少佐からヨーロッパ人と間違えられたというエピソードがある。事実、若い頃は地元・松山どころか留学先のフランスでも女性に人気だったようだが、本人は「男子に美醜は無用」という考えを持っていたため、容姿を鼻にかけることはしなかったという。逆に、この価値観を持っていたからこそ風呂に入らなかったり、身なりを全く気にしなかったのかも知れない。 彼は晩年、軍を退役した後は中学校の校長を務めるなどしていたが、自らの功績を語る事は無かったという。校長時代には「学生は兵士ではない」いう考えのもと、学校での軍事教練を極力減らす方向で授業を組んでいた。秋山の業績を知った生徒やその親から「日露戦争の話をして欲しい」「陸軍大将の軍服を見せて欲しい」と頼まれても、その一切を断っていたという。(山口敏太郎)
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芸能ネタ 2019年09月14日 21時30分
【放送事故伝説】気象トラブルにより出演者が大幅遅刻!
9月8日〜9日にかけて、大規模な勢力を保った台風15号が関東地方へ接近・上陸。千葉県の房総半島を始め、多くの地域に大きな被害を与え、9月13日現在も停電など大きな被害が続いている。さて、そんな中、9月9日午後に放送された『ごごナマ』(NHK総合)での、ゲスト歌手・細川たかしの「体を張った」登場が話題になった。 細川は「放送に遅れてはいかん」と、急いで滞在先の千葉を出たが、高速道路はすべて通行止めになっており、車ではなく電車での移動を決行。なんとかNHKに到着し、20分遅れで新曲「冬嵐」をスタジオで披露した。この時の細川の出で立ちは、完全に私服と思われ、黒いジャンパーに黒いズボンという演歌の大御所らしからぬ恰好で熱唱した。その姿はネットで「放送事故」と大きな話題になった。 さて、生放送において、気象の関係のトラブル・放送事故は枚挙にいとまがないが、特に有名なのが、『笑っていいとも!』(フジテレビ系)に出演した女優・朝丘雪路の飛行機トラブルだろう。 1988年12月16日。朝丘は「テレフォンショッキング」に出演。ところが、この日、朝丘は石川県金沢市におり、大雪により飛行機が大幅に遅れてしまっていた。出演が不可能になった朝丘の代理で夫の津川雅彦の兄・長門裕之が登場し、スタジオでは終始朝丘とタモリが無線電話でやりとりする模様が放送されていた(パニックになった朝丘が「今、飛行機の上〜!」と大騒ぎした姿は今でも語り草になっている)。 なお、これは遅刻をギリギリ免れた例だが、番組末期の2014年、船橋のご当地キャラ「ふなっしー」が雪のために船橋から新宿まで3時間もかかってしまい、出演時間ギリギリに登場。いつもはハイテンションで動き回るふなっしーだが、この日は雪の移動で疲れてしまっていたのか、心なしかあまり元気がなかったという。 何が起こるかわからないのが生放送の醍醐味……ではあるが、気象トラブルは致し方ないものだ。(文中敬称略)文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2019年09月08日 23時00分
「天空の城ラピュタ」のモデル ガリヴァー旅行記に登場する学者たちの国「ラピュータ」
ジョナサン・スウィフトが医師レミュエル・ガリヴァーの手記という形式で上梓した文学作品が、有名な「ガリヴァー旅行記」だ。 特に有名なものが小人たちの国を訪れる話だが、実はこの小人国の話はガリヴァー旅行記の中でも一部だけであり、実際には巨人の国や、空に浮かんだ学者達の国「ラピュータ」、魔法使いの国や馬人間の国など多くの国へ赴いている。他にも伝聞という形で不死の人間達が暮らす国の様子が描かれたりするなど、実に多くの異国と文化が登場するのだ。なお、ガリヴァーは日本にも訪れている。彼はアジアの島国を経由した後に日本にたどり着き、長崎からオランダの船に乗って故国のイギリスに帰るのだ。 空に浮かんだ学者達の国「ラピュータ」は、日本の遙か東にある島国「バルニバービ」の首都かつ国王の住む宮廷であり、底部の巨大天然磁石の磁力によって磁鉄鋼の豊富な自国内の空を自在に移動できるという。ラピュータ人は皆純然たる科学者で、常に沈黙思考をしているため上の空であり、まともに道を歩いたり会話できるよう、常日頃から傍らの「叩き役」に頭や目を叩いてもらって目を覚ますのだという。 一方で、地上のバルニバービ本土は荒廃し、国民にも生気がなくどこもかしこも荒れ果てている。それでいて首都ラピュータの搾取対象でしかないために、本土ではたびたび領主や農民等の反乱が起こるのだが、その都度ラピュータが投石などで反撃したり、農地への太陽や雨を遮って飢餓や病を罰として与えるために現状が好転することはないのだという。 なお、この国の名前は宮崎駿監督のアニメ映画「天空の城ラピュタ」のモデルにもなっている。そう言えば、ジブリ映画の方のラピュタも高度な科学技術を用いて地上を支配していたが、最終的には衰退してしまっていた。過ぎた科学、もとい力は滅亡への一歩ということを示しているのかもしれない。(山口敏太郎)
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社会 2019年09月08日 22時30分
元ミスコン準優勝の37歳“魔性の女”が恋人の大学生を殺害、異常な精神性に警察も困惑【背筋も凍る!女の事件簿】
綺麗な花にはトゲがある……そんな諺を思い出してしまうような事件であった。1967年(昭和42年)5月1日、千葉県千葉市のある住宅街の軒下に若い男性の死骸が発見された。死んでいたのは、千葉大学に在学中の23歳の男子大学生で、この男性の首には絞められたような箇所があり、また、青酸カリによる死斑が浮き出ていたことから、強い意志をもって殺害されたものと思われる。 容疑者として挙げられたのは、大学生の死体が発見された家に住んでいた37歳のYという女性であった。Yは彼の遺留品の一部を持っていた上、関係も親密であったことから、彼女が殺したことで間違いはないだろうとの判断だった。だが、捜査に当たっていた警察はYの行動に首をひねった。なぜなら、死体を発見し、「軒下に死体がある」と交番へ電話したのは他ならぬYだったのである。 Yは37歳であったが、誰しもが認める美人で、過去様々な男性と関係を持っていた。殺された大学生も彼女の数多くの交際相手の一人であったようだ。現に21歳の頃にはその美貌を買われ、ミスコンクールで「準ミス千葉」を受賞したほか、学業も優秀で通訳の仕事に就いていた。16歳も年下の大学生が心掴まれたのも無理はないだろう。 しかし、この女性の本当の恐ろしさは逮捕された後だった。彼女の供述は毎日のようにクルクルと変わり、刑事たちを困惑させたのだ。例えば、死体を発見した際、顔はしっかりと見ているはずなのに、恋人である大学生の死体を見て「知らない人です」と言い張ったり、遺留品である彼の定期券が見つかった際には「まあ、あの人だったのね。それはお気の毒に」と何も悪びれずに言い放ったのだ。その後も毎日のように言うことは変わり、刑事が矛盾点を突いてもその都度、息を吐くようにウソをつき続け、警察を困惑させたという。 最終的には、彼女は大学生に「心中しよう」と持ち掛け、青酸カリを飲ませたことがわかったのだが、何故心中しようとしかたについては、ついぞその本心はわからなかったという。「これが『魔性の女』というものか……」。担当にあたった刑事たちは思わずそう呟いたという。 なお、Yだが、一説によると彼女は重度の精神病質(サイコパス)ではなかったかとされており(良心が欠如している、平然と嘘をつく、口が達者など)、今でも犯罪マニアの間で語り継がれているという。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2019年09月07日 23時00分
猿飛佐助は実在したのか?真田十勇士都市伝説
かの天下人・徳川家康が戦場で煮え湯を飲まされた武将は2人いる。猛将・武田信玄と知将・真田昌幸である。真田家の居城である上田城は、真田昌幸によって造られた名城ではあるが、関が原の合戦の前哨戦において、この上田城の攻防戦が徳川家と真田家の決戦の舞台となった。少ない手勢で策を駆使した真田勢は徳川勢を散々に打ち破り、徳川秀忠の軍を関が原に遅参させるという大打撃を与えている。 さて、真田幸村と言えば出てくるのが彼の側に控えていた真田十勇士だ。猿飛佐助を筆頭とする十人の家臣たちだが、彼らの実在には疑問符がつくという。十勇士の原型は、江戸時代中期の軍記物や絵本の『真田三代記』に見られるが、この名前で呼ばれるようになるのは明治・大正期の立川文庫から。モデルになった人物はいるのだろうが、主君のために超人的な働きを見せた十勇士は架空の存在だったとする見方が強いのである。 なお、猿飛佐助は木下藤吉郎の家来・猿飛仁助の子孫という説や、下柘植ノ木猿こと上月佐助がモデルとなったとされており、霧隠才蔵は真田家の家臣・霧隠鹿右衛門がモデルと言われている。破戒僧で人気のあった三好清海入道、伊三入道の兄弟も実在するが、清海入道のモデル三好政康は豊臣家の家臣であり、伊三入道のモデルである三好政勝にいたっては徳川勢に加わっていた。 由利鎌之介と火縄銃の名手・筧十蔵は、江戸時代中期の小説『真田三代記』に名前があるため、モデルとなった人物がいる可能性が高いが裏は取れていない。穴山小助に関しては真田家の家臣に穴山と名乗る人物がおり、海野、根津、望月の3人も真田家の縁戚に当たる滋野三家という一族。真田勢に同じ姓を名乗る人物が多々見られたため、ここからきている可能性が高いという。(山口敏太郎)
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社会 2019年09月07日 21時30分
【放送事故伝説】『クレヨンしんちゃん』に謎の実写女性の映像が差し込まれた!?
2019年10月からテレビ朝日系の人気アニメ『クレヨンしんちゃん』の放送時間が変わり、現行の毎週金曜日19時30分から毎週土曜16時30分に変更となる。 テレ朝は『クレヨンしんちゃん』以外にも、その前後に放送されている『ドラえもん』『ミュージックステーション』といった長寿番組も時間を変更すると決めており、多くの世代に衝撃を与えている。 さて、そんな『クレヨンしんちゃん』だが、今から6年前の2013年、思わず「ゾッ」としてしまうような恐怖の放送事故が発生したことがある。 2013年3月30日、ひかりTVが1999年公開の映画『クレヨンしんちゃん 爆発!温泉わくわく大決戦』を放送した。 最初は何の問題もなく放送されたが、途中でアニメ作品にもかかわらず、なぜか少し昭和風の髪型をした女性が実写で登場。この女性はテーブルの上に赤い花の入った花瓶、手にはスクリーンのようなものを手にし、何も口にすることなく視聴者の方を向いていたという。 その後も放送事故は何度か続いた。逆さまの数字が表示され、画面が真っ暗になり、ぐちゃぐちゃに絡まる青い線などが放送されたという。これは、もちろん映画の演出などではない。 当時、この事故はネットで話題に。「しんちゃんの映画に女性の幽霊が現れた!」「トイレに行けなくなる」といった声が相次いだ。 なお、この放送事故について、後日ひかりTV側は「コンテンツの不具合」と公式HPで説明したが、謎の女性の正体については明かされなかった。 この謎の映像はテレビ放送の休止時間帯に流れる試験電波放送(テストパターン)が何らかの異常で放送されてしまったのではないかとされている。 登場した女性のルックスは「昭和風」で、文字のフォントも少し古め。2013年にしてはあまりに違和感の残る映像だったため、一部では「本物の怪奇現象だったのではないか」という噂もあるという……。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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