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【放送事故伝説】主演女優に次々とトラブルが!打ち切りになった悲劇のドラマ

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中森明菜

 視聴率の低迷など、テレビドラマの打ち切りには様々な要因があるが、ここまでトラブル続きだったテレビドラマも珍しいであろう。

 1999年に放送された日本テレビの連続テレビドラマに、『ボーダー犯罪心理捜査ファイル』という作品がある。このドラマは、中森明菜演じる心理技官として派遣された杉島桐恵が、筒井道隆演じる犯罪心理学研究員で捜査一課の刑事・辻良介とコンビを組み、プロファイリングにより犯人を追いつめ、事件を解決していく刑事ドラマだった。

 歌手が本業である明菜のテレビドラマ主演は珍しく、本作を含めて4作品しかなく、放送当時33歳で、表現者として成熟期を迎えつつあった明菜の演技に世間からは熱い注目が集まった。

 ところが、このドラマ。開始当初から多くのトラブルを抱えていた。初回の視聴率は16.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)とまずまずであったが、第2話から視聴率はどんどん下がって行き、第7話からはついに9.1%という一桁を記録。今でこそ、ドラマの視聴率一桁は珍しくないが、99年当時は、テレビドラマが絶大な人気を誇っており、同時期の『GTO』(フジテレビ系)が最高視聴率35.7%、『魔女の条件』(TBS系)が最高視聴率29.5%を記録していた時期であり、一桁視聴率は明菜にとって不名誉な話であった。

 さらにトラブルは続く。明菜は第5話「恐怖のフェチスト」の収録中、転倒シーンでろっ骨を骨折してしまう事故が発生した。主演ゆえ収録を中断するわけにはいかず、現場と病院を行き来することで、トラブルは回避できたが、その後、明菜はインフルエンザに罹患。長期の休養が必要になり、ついに撮影を続けることは困難となり、全10話だったドラマは9話に短縮され放送されることになった。

 一応、物語は綺麗に完結することができたが、明菜のバタバタからストーリーの一部が削られたことや、視聴率も向上しなかったことも災いし、現在に至るまでDVDが発売されていないほか、現在まで明菜の主演ドラマは一本も作られておらず、明菜のキャリアにとって、『ボーダー犯罪心理捜査ファイル』は黒歴史に近い扱いになっているという。

(文中敬称略)
文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)

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