展示を開始したのは、『水曜日のダウンタウン』終わりの23時頃で深夜帯だったことから、自動車に乗り込んだ若者たちが大挙して、としまえんに集合。近隣住民からクレームが出てしまい、警察が出動する騒ぎになった。
さて、「人が集まりすぎて謝罪」の事件は、『水曜日のダウンタウン』から遡ること45年以上前にも発生している。
1970年、フジテレビ系で放送されていた『テレビナイトショー』という若者向けワイド生放送深夜番組(1969年3月31日から1971年9月24日まで放送。前田武彦を中心に宝田明、伊丹十三、柳家小三治など個性派の司会が大集合したことが話題を呼んだ)で、「イチョウ並木の間にテレビの台本を隠した。発見した人に1万円」という宝探し企画を東京・明治神宮外苑で行ったところ、1万円欲しさに100人以上の若者が23時頃、外苑に詰めかけ、問題になった事件があった。
当時は今よりも街灯が少なったことから、若者たちは自動車のライトをつけたり、火を焚いたりして周囲を明るくして探してしまったのだ。
そして、最終的には、車に乗って急いで外苑に行こうとした参加者の一人が他の参加者に対し接触事故を起こし、全治1か月の重傷者および2週間の軽傷者を出してしまったことで、『テレビナイトショー』は後日正式に謝罪をすることになった。
当時の新聞によると、四谷署は「人騒がせな客寄せもほどほどにして欲しい」と激怒、後日、フジテレビ側にクレームを入れたという。
『テレビナイトショー』から『水曜日のダウンタウン』まで40年以上の時が経っているが、いつの時代でも過激な企画は警察の厄介になりやすいということか。
文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)