スポーツ
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スポーツ 2018年10月27日 06時15分
悲喜こもごものドラフト会議 現時点での評価は早計?
東京・グランドプリンスホテル新高輪で、25日に行われた「2018年プロ野球ドラフト会議supported byリポビタンD」。プロ志望届を提出した選手たちの運命が決まる瞬間を、数多くのプロ野球ファンが固唾を飲んで見守った。 全12球団の指名選手については、既に多くのメディアが伝えている通り。めでたくプロの門を叩いた選手たちが、どのような足跡を辿ることになるのか、来シーズン以降も引き続き注目を集めていくことになるだろう。 もちろん、どの球団の指名が“アタリ”であったのかは、一定の時間を置いてみないと分からない。また、各選手、各球団による今後の取り組みも、育成の成否に大きく左右する。つまり、今年のドラフトの結果がどのようなものとなるのかは、現時点では誰にも判別できないということだ。 ただ、ネット上に寄せられた数々の声を見てみると、まだ1巡目指名が終わった段階で既に“合否判定”を出しているファンも少なくない。また、自身の贔屓チームや指名選手に対して、罵詈雑言のコメントを投稿しているファンも散見される。 前述した内容の繰り返しとなるが、今回のドラフト結果は今すぐにではなく、3年、5年をかけて徐々に判明していくもの。それなのに、「理想の指名とは程遠かった」、「誰だか分からない選手を指名した」といった理由をつけ、現時点で評価を下すのは少々早すぎはしないだろうか。 過去のドラフトを振り返ってみると、指名選手のその後は千差万別。上位指名を受けながら鳴かず飛ばずという選手もいれば、育成指名から一軍の主力まで這い上がった選手もいる。そのため、ドラフト当時は“アタリ”とされた指名が期待とは異なる結果となったり、“ハズレ”扱いだった指名が後々大成功と評価されたりすることは往々にしてあることだ。 有名、無名に関わらず、全ての選手には指名された理由が存在する。指名結果に落胆するファンには、じっくり焦らず腰を据えて、今後を見守っていってほしいところだ。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2018年10月26日 17時45分
東洋大“最後のPL戦士”中川圭太、TBS全国特番で特集中にオリックスが7位指名!
今年の『プロ野球ドラフト会議 」が25日、都内のホテルで開催された。高校生が豊作だった今年は、高校生の1位指名が全球団重複するなど、昨年の“清宮フィーバー”ほどではなかったものの、非常に盛り上がっていた。しかし全球団、育成も含めて指名選手が減っており、今年は少々人材不足だった感も否めない。 そんな中、東洋大学からは4選手も指名されたのだから驚きだ。 東洋大では、会見場にドラフト1位候補と言われていた上茶谷大河、甲斐野央、梅津晃大がテーブルを前に着席して、ドラフト会議開始の17時前からスタンバイ。会場にはテレビカメラをはじめ、数多くの報道陣が詰めかけ、熱気が溢れていた。 まず、外れ1位で上茶谷がDeNAに指名されると、続いて甲斐野が外れ外れ1位でソフトバンクに指名された。梅津は中日からウェーバーでの指名となる2位で指名。しかし、東洋大には“もうひとり”ドラフト指名候補がいたのだ。2016年夏をもって出身校のPL学園野球部が休部しているため、“最後のPL戦士”“PL出身最後のドラフト候補”として注目されていた、PL時代では主将を務め、監督不在時にはサインを送っていた中川圭太である。 そんな中川をTBS系列の『ドラフト緊急生特番!「お母さんありがとう」』のカメラが追っていたのだが、中川の特集が放送され始めた19時10分頃にオリックスが7位で指名するという奇跡的なタイミング。会見は番組の編成に合わせる形で、時間を少し遅らせて行われた。 中川は「ほっとした。今回も最後まで指名がなく、4年前が思い浮かんだ。4人でプロになれた。ここからが勝負。東洋大学の看板を背負って切磋琢磨したい。PLが休部になってもプロのステージに行けた。自分が頑張って、監督不在の最初の年のあの時の人と言われるような活躍をしたい。打率打点にこだわり、PLや東洋大学の先輩の今岡誠さん(現・千葉ロッテ二軍監督、登録名・今岡真訪)が目標。京セラドーム大阪にはまだ大阪ドームだったころにオリックス戦を見てます。強力“いてまえ”打線が印象に残ってる。地元の球団で、身近に感じられる。指名に感謝したいですね。プロに入ることが目的ではなく、活躍することが目的なので、1日1日を大切に、1年間開幕から一軍にいたい。と喜びの表情を浮かべながらも最後は気を引き締めていた。 中川を担当したオリックスの牧田勝吾スカウトは、「大学日本代表のクリーンアップを任されるなど、高いポテンシャルを誇る。リストの強さはアマチュアトップクラス。崩されてもヒットにできる巧打に加え、スタンドに放り込むパワーも兼ね備えている。1年目から活躍が期待される選手」と獲得理由をコメント。オリックスは下位指名のルーキーにもチャンスを与えるチームなだけに、中川にかかる期待も大きい。 地元、大阪でさらなる飛躍に期待したい、今年のオリックスのドラフト指名選手は次の通り。1巡目 太田 椋(天理高 / 内野手)2巡目 頓宮 裕真(亜大 / 内野手)3巡目 荒西 祐大(Honda熊本 / 投手)4巡目 富山 凌雅(トヨタ自動車 / 投手)5巡目 宜保 翔( KBC学園未来高沖縄 / 内野手)6巡目 左澤 優(JX-ENEOS / 投手)7巡目 中川圭太(東洋大 / 内野手)育成1巡目 漆原 大晟(新潟医療福祉大 / 投手)取材・文・写真 / どら増田、萩原孝弘
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スポーツ 2018年10月26日 17時20分
伝統のG・T戦 ★阪神 金本監督辞任で外様vs生え抜き恒例「仁義なき戦い」
金本知憲監督(50)の辞意表明は、予想されたシナリオ通りではあったものの、突発的な退任劇だったと言っていい。10月15日の時点で、矢野燿大二軍監督(50)が後任に正式決定となったものの、まだ納得していないOBたちもいるようだ。 「金本体制がOBたちに支援されなかった最大の理由は、『外様体制』にあります。監督、主要コーチは外様、4番とエース、クローザーは助っ人。これでは伝統球団の誇りが全くないと…」(在阪記者) 矢野体制の誕生で、現場とOBたちによる対立が激化しそうだ。「ゆえに最下位でも続投と思われていました」(同) 今季、Bクラスが決定したのは10月5日。同8日には最下位が確定となり、フロントの動きも慌ただしくなったが、谷本修球団副社長兼本部長は「続投」を明言して回っていた。 「続投」の理由は、それだけではない。5日には来季の一軍打撃コーチとして、西武、中日で活躍した和田一浩氏の招聘が発表され、谷本副社長は一・二軍間を奔走し、来季の配置換えについて話し合っていた。その一例が、矢野二軍監督の「ヘッドコーチ昇格案」である。谷本副社長は「(コーチは)金本監督が連れてきたから退団させることはない」とも言っていたのだ。 様子が変わってきたのは、10月10日の甲子園最終戦のことだった。試合後、金本監督が謝罪スピーチをしたその裏で、こんな喧騒が見られた。「坂井信也オーナーも球場入りしていたんですが、ゲームセットと同時に席を立ってしまったのです」(ベテラン記者) その坂井オーナーも後に退任を発表するのだが、同日の試合後、揚塩健治球団社長が金本監督を探していた。見つけるや、クラブハウスに駆け込み、2人きりの緊急会談が行われた。「金本監督は11日の辞意表明会見で、辞任は最下位が決定した8日に考えたと話していますが、矛盾しているんです。10日の最終戦の勝利について『辞める、辞めないの深い意味はなかった』とか、『(去就に)頭が回らなかった』と話しています。でも、監督の性格なら、その時の謝罪スピーチのときに退団の挨拶もするはずです」(球界関係者) 実は、揚塩社長との会談翌日、つまり退団会見の直前、金本監督は各コーチに電話を入れている。「辞めることになってしまった」と。その言い方だと、「辞めさせられた」とのニュアンスにもとれる…。「9月中旬から、球団に金本批判の抗議電話が殺到していました。某幹部によれば、公表していない重役の直通電話にまで掛かってきて、それには相当参っていると話していました」(前出・ベテラン記者) インターネットの影響も大きかった。9月28日から名古屋遠征を戦った際、金本監督は宿舎ホテルに帰るところでファンから罵倒されている。「辞めろ!」の容赦ない野次にカチンと来たのだろう。同伴したコーチが金本監督を羽交い締めにして、ホテルに連れ込んだ。その映像がネット上で拡散され、フロント、本社幹部も確認したという。「アレはマズイと頭を抱えていました。チームが低迷しているのだから、外出も自重してほしいと」(同) 批判が手厳しいのも、伝統球団の宿命だ。「一部幹部は有力OBにも相談していました」(球団関係者) 大半のOBは金本体制に批判的だ。打線は糸井嘉男、福留孝介、投手陣はメッセンジャー、ドリスと、チームの中核は“外部補強頼み”のまま。この点はライバル巨人とも比較されていた。「糸原健斗、中谷将大、陽川尚将、小野泰己、才木浩人などの若手が伸びてきましたが、巨人とは意味が違う。巨人も世代交代に苦しんでいるものの、岡本和真という4番を育てた。中核を担う若手を成長させたのは大きい」(同) 最大OB派閥とされる吉田義男氏のグループは、岡田彰布氏を推していた。監督人事で揺れる度に有力OBに意見を仰ぐのも“阪神の伝統”である。「岡田氏の解説は辛口ですが、的確です。ひと言多いので敵も多いですが、指導内容、指示はブレない。巨人同様、年長者に再建を託し、次に若い監督を呼ぶ意見も分かりますが」(前出・ベテラン記者) 13日、揚塩社長が宮崎に飛んだ。フェニックスリーグを戦う矢野二軍監督に会うためで、同日午後7時すぎから約1時間半にわたり直接会談が行われた。「12月に金本氏の殿堂入りを祝うパーティーがあり、発起人の1人に坂井前オーナーも名を連ねています。ただ、招待状の郵送が遅れていたんです。金本監督、坂井氏の肩書きをどうするかで印刷を止めていたんでしょう」(消息筋) OBたちは矢野体制になっても応援はするが、一定の距離を置くはず。生え抜きの中核野手は鳥谷敬以降、出ていない。最下位の責任はフロントにもある。新監督は古株OBも気にしながらの采配となる。
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スポーツ 2018年10月26日 17時15分
ドラフト会議のウラは「ご縁」がいっぱい!
ドラフト指名に「縁」を垣間見ることができた。 今年のプロ野球・ドラフト会議は天才プレーヤー・根尾昂(大阪桐蔭)、夏の甲子園を沸かせた吉田輝星(金足農)らが「どこの球団に行くのか」で大きな注目を集めた(10月25日)。支配下で83人、育成枠で21人。計103人が指名されたが、各球団が指名した選手を改めて見てみると、「縁」「人脈」が影響したとも言えるだろう。〇北海道日本ハムファイターズ 1位・吉田輝星(投手 金足農) 5位・柿木蓮(投手 大阪桐蔭)〇読売ジャイアンツ 1位・高橋優貴(投手 八戸学院大) 2位・増田陸(内野手 明秀学園日立高) 吉田は最初の1位入札で名前が出なかった。「冷静に判断する。夏の甲子園大会の熱狂に惑わされないように」(在阪球団スカウト)なる声も出ていたので、多くのメディアが「2位指名もあり得る」と予想していた。その点で言えば、「外れ1位」は驚きではなかったが、5位で柿木も指名されたときは会場入りしていた他球団のスカウトも、苦笑いを浮かべていた。「柿木君も好投手です。U-18大会にも招集されていますが、吉田君ともっとも意気投合した選手が柿木君なんです。部屋も一緒になり、キャッチボール、ストレッチのパートナーもいつも柿木君でした」(前出・同) 意気投合した選手同士なら、良い意味でのライバル関係にもなるだろう。日本ハムスカウトも2人の関係性を分かっていたはずだ。 また、巨人が3回目の入札で指名した左腕・高橋だが、在籍の八戸学院大は吉田輝星の進路先とも目されていた。投手育成で定評のある同大学の正村公弘監督は東海大学の出身で、つまりは原辰徳監督の後輩だ。 2位で増田を指名したのも“因縁”だろうか。増田は根尾や、広島1位の小園海斗(報徳学園)にも匹敵する遊撃手だ。巨人が根尾の入札を決めたように、増田指名に改めて「坂本勇人の後継者探し」の意欲も感じるが、興味深いのは、坂本と増田の師匠は同じ人物だ。明秀学園日立高の金沢成奉監督は、以前、青森の光星学院(現・八戸学院光星)を指揮していた。つまり、坂本勇人、阪神・北條史也を育てた監督である。「巨人スカウトは金沢監督が見込んだ選手だから間違いないと思ったのでしょう」(前出・同) 坂本の後継者候補が、坂本を育てた指導者によって成長した選手というのも、不思議な縁である。 元横浜高校監督の渡辺元智氏のお孫さん(佳明=明治大)も東北楽天に指名された。楽天の平石洋介監督は、PL学園の出身で、98年の甲子園大会では横浜高校の松坂大輔と激突している。平石監督は三塁コーチャーズ・ボックスから「松坂−小山良男捕手」のバッテリーのクセを見抜き、横浜高校をあと一歩のところまで追い込んでみせた。渡辺元監督を始め、横浜高ベンチは「こんなに野球を知り尽くしたヤツがいたのか?」と、三塁コーチャー・平石を苦々しく見ていたという。今日になって、その平石監督に孫を預けることになったのだから、ドラフト会議には本当にいろいろな縁が絡み合っている。 金足農・吉田は巨人ファンを公言したが、日本ハム入団に前向きだ。というか、「特定球団以外は指名拒否」という選手は本当に少なくなった。某私立高校の指導者がこう言う。「今の子はメジャー志望ですから」 日本のプロ野球を踏み台にして、メジャーリーグへ…。「どの球団でも指名されたら行く」という球児が増えたのは、プロ野球人気の衰退も影響している。指名された彼らには人気回復を果たしてもらいたいものだ。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2018年10月26日 12時30分
A球、B球、C球消える…軟式野球公認球が大幅変更された理由
若い世代の「野球離れ」が深刻だ。 日本中学校体育連盟によると、今年度の全国の中学校の軟式野球部の加盟生徒数(男女)は約16万9690人で、10年前の2008年度と比べると約13万7000人も減っている。 この野球離れの一因として、草野球をする場所の確保が難しいことや、野球用品の価格の高さという問題があるようだ。 軟式野球のゴム製ボールが誕生してから、今年で100年を迎えた。その公認球が13年ぶりに一新され、「飛ぶボール」に改められたことで、硬式球に近い感覚でプレーできるようになるという。 「軟式は硬式よりも長打が出にくいため、1発逆転というドラマが起こりづらい。14年の全国高校軟式野球選手権では、中京高(岐阜、現:中京学院大中京)と崇徳高(広島)が無得点のまま4日間にわたる延長戦を演じ、50回で決着がつくということがあったほどです」(野球ライター) 7代目となる新しい公認球は、3種類から2種類に統合となる。一般向けのA号と中学生用のB号は「M(メジャー)号」に、小学生用のC号は「J(ジュニア)号」に。M号は昨年末に発売され、すでに公式戦で使われており、J号は11月初めには店頭に並ぶ予定だ。 「新しいボールは従来通り、内部は空洞ですが、サイズや重さに変化があります。中学生用のM号は約3グラム、J号は約1グラム増加。これほど大幅に規格が変わるのは67年ぶりのこと。子どもの体格の変化に対応するためと、高校から取り組む硬式野球へスムーズに移行してもらうことが主な狙いだそうです」(同・ライター) 文部科学省によると、17年度の中学2年男子の平均身長は、2代目の公認球が登場した1950年度と比べて18.8センチ伸び、体重は13.9キロ増加。一方、公認球の規格は2代目から6代目までほとんど変わっていなかったのだ。 そこで「子どもの体が大きくなっているのに、ボールは小さなままでよいのか」と全日本軟式野球連盟は、6年前から新規格の検討を進めてきたという。 ただ、軟式球は硬式球よりも安いとはいえ、1球600円台が相場。ある小学生チームの監督は、「一斉に買い替えるのはお金がかかる。悩ましい」と訴える。 練習場所の確保が難しいことや野球用品の価格の高さという問題は、依然解消されていないようだ。
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スポーツ 2018年10月26日 06時15分
【DeNA】ベイスターズ流人材育成!「戦略的パートナーシップ」でオーストラリアへ武者修行!
☆オーストラリアンリーグへ派遣 ベイスターズは今年7月18日に戦略的パートナーシップ契約を結んだ、オーストラリアン・ベースボールリーグの強豪チーム"キャンベラ・キャバルリー”へ、今永昇太、三上朋也、国吉佑樹、青柳昴樹の4選手を派遣すると発表した。 今永は「気持ちを前面に出す投球を取り戻す」、三上は「野球に対する考え方を広げたい」、国吉は「シーズン終了後に実戦でプレー出来ることが魅力」、青柳は「慣れない環境の中で自分を成長させたい」と、それぞれ課題克服やメリットを感じての参加となる。☆戦略的パートナーシップとは 野球界では聞き慣れないワード"戦略的パートナーシップ"だが、近年ビジネスや外交においてよく使われ、ニュース等では耳にすることもあるだろう。意味としては「複数の企業や国が、対等の立場で共通のミッションを果たす」ことである。ベイスターズサイドは前出のコメントのようなメリットが、キャンベラサイドは外国人選手受け入れによる豪州リーグの発展のため、お互いWin-Winの関係が構築されることが期待されている。☆新しい試み 今までの海外武者修行は、球団サイドが選手を指名し派遣する事が多かったが、今回の試みは応募制だと言うことがユニークなポイント。球団は行きたい選手の意見を尊重しサポートする。これには2015年オフに筒香嘉智がドミニカ共和国のウインターリーグに参戦し、野球の技術面のみならず、内面も大きく成長したことも関係しているだろう。昨年に続き今年も、乙坂智はメキシコで単身修行をしている。親会社も海外に向けた活動には積極的で、今年からチームスタッフに英語教師を雇用するなど、スタッフや選手のスキルアップにも意欲的だ。 昨年引退した小杉陽太さんは、ミーティングの際のDeNAの経営理念に共感し、引退後自ら会社を立ち上げ、現在多方面で活躍中。今回の試みは野球はもちろん、人間力のスキルも上げられるような試みになりそうで、球界の課題でもある引退後のセカンドキャリアへにも有益であろう。このDeNAベイスターズの取り組みは、今後球界のトレンドになる可能性を秘めている。取材・文・写真 / 萩原孝弘
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スポーツ 2018年10月25日 22時00分
プロレスラー世界遺産 伝説のチャンピオンから未知なる強豪まで── 「ディック・マードック」日本を愛した気まぐれな天才
何かにつけてコンプライアンスだのガバナンスだのが問われる今日この頃。その一方で米国トランプ大統領が、無軌道でいい加減にも映る言動をメディアから総攻撃されながら一定数の支持を保っているのは、現代社会の堅苦しさへの反動があってのことなのか…。 一口に「いい加減な人」と言っても大きく2種類に分かれる。そもそもの能力が足りず、何をやろうにも中途半端になってしまうタイプと、何が起きても対応できるだけの高い実力があった上で、普段のことは適当に済ませているタイプだ。 トランプ大統領がどちらに当たるかはそれぞれの判断に任せたいが、ことプロレス界においては、後者の“実力十分タイプ”としてディック・マードックを思い浮かべるファンは多いだろう。 次期NWA王者の最右翼と目されながら「がっちりスケジュール管理されてネクタイ姿でツアーを回るのは嫌だ」「好きなビールが自由に飲めなくなる」と、そのベルトに固執することはなかった。全日本プロレス参戦時の1979年5月に、同王者のハーリー・レイスに挑戦したこともあるが、結果は1本ずつ取り合っての60分時間切れ引き分けであった。 この内容についてジャイアント馬場は「常にこの試合のようにピーンと張り詰めた試合をやっていれば、マードックのマット界における評価もまた違ったものになってくるだろう。持って生まれた好素質を遊ばせているような惜しい男だ」と、自著に記している。 新日本プロレスで対戦した前田日明も、マードックを「やれるんだったら何でもやって来いよ、みたいな感じ」「アントニオ猪木と並ぶプロレスの天才で、何をやってもプロレスにしちゃう」と高く評価する。 '86年4月、熊本で行われた前田とマードックのシングル戦では、UWFスタイル寄りのシビアなせめぎ合いから徐々に前田が関節技で攻勢に出るが、マードックはカウンターの顔面エルボーで逆襲。コーナーからカーフ・ブランディングを決めている(結果はフェンスアウトで前田の勝利)。 「UWFとは水と油のアクロバティックな技でも、平気で決めてみせるのがマードックの真骨頂。そもそもカーフ・ブランディング自体が、他に使い手がほとんどいない難しい技ですからね」(プロレスライター) コーナーにもたれさせた相手の背後に回り、膝を背中に押し付けながら相手の顔面をマットに打ち付ける。深く極まりすぎれば頸椎骨折などの大事故にもなりかねない危険な技だが、極めが浅ければ何だかよく分からないことになってしまう。 コーナーポスト最上段の不安定な足場で自分と相手の体をコントロールするバランス感覚が求められ、その使い手ということからもマードックのプロレスセンスがうかがえよう。★来日54回を数え 夜は屋台で一杯 急所を的確に狙う鼻っ柱へのパンチやエルボーは、いかにもケンカ慣れしており「ストリートファイトでは実力ナンバーワン」「複数人のヘビー級プロボクサーをKOした」との逸話もまことしやかに伝えられる。 そのことを裏付けるように'85年11月、IWGPタッグリーグ戦の最中に組まれたブルーザー・ブロディとのシングル戦で、テレビ解説の山本小鉄は一聴すると不思議な発言をしている。「マードックがどれだけブロディをいじめるか…」 外国人エース格だったブロディをマードックが“いじめる”とは、ファンからすれば奇妙な話だが、関係者の間ではそれが真の実力評価だったのだろう。 試合では開始早々に気合十分のドロップキックを見せたマードックが、判官びいき的な声援を受けながら奮闘。終始互角に渡り合った末に、両者流血のノーコンテストとなっている。 こうしてたまに実力の片鱗をうかがわせながらも、普段のマードックは藤波辰爾との対戦時に定番ムーブ(場外から戻る際、藤波にタイツを引っ張られて尻を出す)を楽しみ、あるいは試合もそこそこに夜の街へと繰り出していた。「アメリカでトップを張りながら54回も来日した一番の理由は、日本の巡業システムが快適だったからです。当時のアメリカでは移動や宿泊を自分で手配していましたが、日本では全部会社が用意してくれる。気ままに試合だけをして、夜は屋台の焼き鳥で一杯ひっかけるという生活が性に合っていたのでしょう」(同) '96年に急逝する直前には、地元アマリロで新団体の設立準備をしていたという。根っから自由人のマードックは、いったいどんなプロレスをプロデュースしたのだろうか?ディック・マードック***************************************PROFILE●1946年8月16日〜1996年6月15日。アメリカ合衆国テキサス州出身。身長190㎝、体重126㎏。得意技/垂直落下式ブレーンバスター、カーフ・ブランディング。文・脇本深八(元スポーツ紙記者)
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スポーツ 2018年10月25日 21時15分
WWEで里村準決勝敗退もトリプルH称賛!イオは決勝進出で元スターダム対決!
世界最大のプロレス団体WWEは日本時間25日、世界中から32名の女子レスラーを集めたトーナメント『メイ・ヤング・クラシック 2018』の準決勝を世界配信した。日本勢ではセンダイガールズの里村明衣子と、WWEのファームブランドNXTに移籍した紫雷イオが勝ち残り、注目を集めていた。 まず準決勝1試合目に日本が誇る“レジェンド”としてWWEでも一目置かれる存在となっている里村が、前ワールド・オブ・スターダム王者のトニー・ストームと対戦。日本では一度対戦しドローに終わっている。里村は「絶対に勝ちたいです。決勝に出ることしか考えていない」とコメントすると、ジャパニーズスタイルを熟知しているトニーは「世界でベストな選手の1人だ。簡単ではない」と里村への警戒心を口にした。 試合は完全なるジャパニーズスタイル。いわゆる大味な展開にはならず、場内は2人の攻防に釘付けになっていた。打撃で押す里村に対して、関節技や空中殺法で対抗するトニー。日本の試合をアメリカに直輸入する形となり、WWEユニバース(ファン)の心をつかんだ。「世界に日本のプロレスを伝えたいし広めたい」と出場決定時に話していた里村にとっては狙い通りの展開だった。 しかし、最後は里村のスコーピオライジングをしのいだトニーがストロングゼロを決めてカウント3。里村は準決勝で姿を消すこととなった。試合後、達成感からか涙を流しながらトニーと抱き合う里村に対してユニバースから「サンキューメイコー」コールが発生。ステージ上ではWWEの現場監督・トリプルHが里村の腕を上げて健闘を称えた。トリプルHに認められたことで、里村がまたWWEマットにゲスト参戦する可能性は出てきたとみていいだろう。 準決勝2試合目には、“天空の逸女”紫雷イオが登場、同じNXTに所属しているリア・リプリーと対戦した。イオは「どれだけ私がすごいか世界に知らしめます。絶対に優勝決定戦に残りたいし、優勝したい」と試合前にコメントしていたが、試合はオーストラリア出身のリアが繰り出すパワーファイトにイオは防戦一方。しかし、イオはスターダムのエースとしてパワーファイターを相手にし、王座を防衛し続けてきた実績と経験がある。怒涛のエルボー17連発からトペ・スイシーダでペースを握り返すと、リアの反撃を受け流し、最後はランニングダブルニーからのムーンサルトでカウント3を奪取。決勝に駒を進めた。 試合後、イオは「おっしゃ!私が絶対世界一になる」と宣言。前年の同大会で優勝したスターダム時代からの盟友カイリ・セインから花束を贈呈され、ステージ上ではトリプルH、決勝の相手であるトニー・ストームとともに写真撮影した。決勝は元スターダム対決となった。 2年連続で日本人選手の優勝となるか?決勝はWWE初となる女子だけのPPV『エボリューション』として、日本時間の29日に開催される。文 / どら増田写真 / ©2018 WWE, Inc. All Rights Reserved.
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スポーツ 2018年10月25日 18時00分
東京五輪への壁を突破したプロボクシング元王者の理路整然
今年8月、助成金の不正流用などが発覚した山根明前会長が辞任したことで、日本ボクシング連盟はそれまで認めなかった元・プロボクシング世界ミニマム級4団体チャンピオン高山勝成(35=名古屋産大)のアマチュアとしての東京五輪出場選手資格を認める決定を下した。 高山は昨年春のプロ引退後、プロや元プロにも出場を解禁したオリンピック憲章に基づいて、アマチュア選手としての登録申請を行い、競技者登録を求めて日本スポーツ仲裁機構(JSAA)に仲裁申し立ての手続きをしていた。 しかし、連盟は「プロは生活のために戦うが、アマは教育の一環」として申請を却下。当時の山根明会長も「論外」の一言で一蹴していた。そこで高山は8月、連盟を相手に、日本スポーツ仲裁機構に仲裁申し立ての手続きを行ったのだ。 その際の記者会見では、当時、批判が集まっていた山根会長の独裁体制にも言及。「(この申し立てが)一石を投じることになれば」とも語っていた。「頑なに反対していた連盟が急に方針転換した背景には、山根前会長の問題が影響しています。山根時代の決定を覆すことで、新体制が選手ファーストで柔軟な組織運営をしているとアピールする狙いもあるのでしょう」(ボクシングライター) これで、元プロ王者の高山のみならず、プロの現役王者が東京五輪のリングに上がる可能性も出てきた。「海外では、前回のリオからプロの五輪への参加が認められています。仮に、モンスター・井上尚弥や村田諒太が出場できるとなれば、東京五輪は異様な盛り上がりを見せますよ」(同) では、この状況をプロ側はどう見るのか。「五輪への道が開けたことで、プロ選手のモチベーションも上がるでしょう。しかし、五輪というのはアマチュアの大会の最高峰。それがプロのほうが多くなると、五輪の性格も変わってくるんじゃないですか」(大阪市内のジムの会長) 商業主義に走り、「プロの出場は全競技において一切認めない」という決断を下せない五輪の運営サイドこそ諸悪の根源だ。 五輪史上初めてプロ選手の参加が認められたリオ五輪には、2人の元世界王者を含む4人のプロ選手が出場した。日本では、現時点で東京五輪挑戦を表明している選手は高山選手ただ一人だ。
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スポーツ 2018年10月25日 17時45分
ネット上も歓喜 鹿島アントラーズがクラブ史上初のACL決勝進出
アジアの頂点へ、また1つ歩を進めることとなった。 24日に行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)準決勝2ndレグ。日本勢で唯一ここまで勝ち残って来た鹿島アントラーズは、水原三星(韓国)と3‐3のドロー。1stレグの結果と合わせ、水原三星を下しての決勝進出を決めた。 3日にホームで行われた1stレグでは、DF内田篤人が後半ロスタイムに“サヨナラ弾”を決め、3‐2で勝利していた鹿島。引き分け以上で決勝進出が決まる状況の中、前半25分にDF山本脩斗のゴールで幸先よく先制点を奪い、1‐0で前半を折り返した。 しかし、エンドが変わった後半は逆転を目論む水原三星の攻勢を受け、52分、53分、60分にそれぞれ失点。10分足らずで3失点を喫した鹿島は、2戦合計4‐5と一気に劣勢に転じてしまった。 ただ、試合はこのままでは終わらなかった。3失点目を喫したわずか4分後の64分、鹿島はセンタリングの流れからDF西大伍がゴールを決め、2戦合計スコアを5‐5のタイに。さらに82分には、FWセルジーニョが4試合連続となる値千金のゴールを突き刺し、6‐5と再びリードを奪い返した。 その後は失点を許すことなく、スコア3‐3のまま試合終了の笛を聞いた鹿島。2戦合計6‐5で水原三星を上回り、見事にクラブ史上初のACL決勝進出を果たすこととなった。 2試合に渡り死闘が繰り広げられた準決勝を、紙一重の差でモノにした鹿島。これを受けたネット上には、「やったあああああああ!!」、「感動して涙が出てきた」、「他クラブのサポーターだけどこれは本当にすごい」、「この勢いのまま決勝も勝ってくれ」といった歓喜の声が数多く寄せられている。 来月3日、10日にホーム&アウェイで行われる決勝の相手は、元バルセロナのシャビ擁するアル・サッド(カタール)を2戦合計2‐1で退けたペルセポリス(イラン)。多くのサポーターの期待を背に、鹿島は昨年の浦和レッズに続く、日本勢2年連続のアジア王者をかけた決戦に臨む。文 / 柴田雅人
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フィギュアスケート 一年半ぶりリンクで織田復活V
2008年12月01日 15時00分
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フィギュアスケート 浅田真央 キム撃破に気合
2008年12月01日 15時00分
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フィギュアスケート 伊藤みどり“主役食い”
2008年12月01日 15時00分
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フィギュアスケート ミラクル真央復活祭
2008年11月29日 15時00分
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フィギュアスケート 中野友加里 崖っぷち5位
2008年11月29日 15時00分
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スポーツ
フィギュアスケート 織田信成復活首位
2008年11月29日 15時00分
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スポーツ
新庄剛志 マルチクリエーター宣言
2008年11月29日 15時00分
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スポーツ
フィギュア 浅田真央に不安要素
2008年11月28日 15時00分
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スポーツ
Dynamite!! 石井慧 大みそか緊急参戦も
2008年11月28日 15時00分
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スポーツ
Dynamite!! 秋山成勲VS青木真也が実現へ
2008年11月28日 15時00分
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スポーツ
野球 大リーグ挑戦の田沢潰れる!?
2008年11月27日 15時00分
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スポーツ
K-1 テイシェイラ“おやじ狩り”宣言
2008年11月27日 15時00分
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スポーツ
全日本プロレス 5年ぶりに武藤VS蝶野
2008年11月27日 15時00分
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スポーツ
石井慧に逆風? アントニオ猪木が苦言
2008年11月26日 15時00分
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スポーツ
全日本プロレス 鈴木みのる&太陽ケアのGURENTAIが性悪プランを披露
2008年11月25日 15時00分
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スポーツ
全日本プロレス テンコジまさかの敗戦
2008年11月25日 15時00分
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スポーツ
ボクシング 亀田大毅が万能型ボクサーへの変身を予告
2008年11月25日 15時00分
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スポーツ
戦極 三崎和雄が原点回帰で奇天烈トレ
2008年11月25日 15時00分
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スポーツ
新日本プロレス 棚橋が武藤狩りデモ
2008年11月23日 15時00分